JP2701893B2 - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法

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JP2701893B2 JP63293878A JP29387888A JP2701893B2 JP 2701893 B2 JP2701893 B2 JP 2701893B2 JP 63293878 A JP63293878 A JP 63293878A JP 29387888 A JP29387888 A JP 29387888A JP 2701893 B2 JP2701893 B2 JP 2701893B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は電子写真感光体及びその製造方法に係わり、
より詳細には、感度が良好で、残留電位が低い、感光特
性に優れた電子写真感光体及びその製造方法に関する。
<従来の技術> 近時、繰返し使用することによる劣化を防止して耐久
性を向上させると共に、写真画像の品質の向上を図るた
めに、電子写真感光体の感光層の表面に耐摩耗性を有す
る保護層を設けたものが数多く提案されている。
しかして、保護層には、下層への電荷の注入を容易に
するために、絶縁性樹脂中に導電性付与剤、例えば導電
性金属酸化物等の微粒子を分散させてその電気抵抗を調
整した構造のものがある。
保護層に分散させる導電性金属酸化物としては、酸化
スズ、酸化チタン、酸化インジウム等の単体;酸化スズ
と三酸化アンチモン等の固溶体;これらの単体又は固溶
体の混合物の他、三酸化アンチモンが公知である。
三酸化アンチモンを保護層に含有する電子写真感光体
としては、例えば電気抵抗109Ω・cm以下である平均粒
径0.3mmの導電性金属酸化物の微細粒子を絶縁性樹脂中
に分散させた構造の保護層を備える電子写真感光体が提
案されている(特開昭63−170647号公報参照)。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上記従来公知の三酸化アンチモンを導
電性付与剤として用いた場合、三酸化アンチモンは溶媒
へのコロイド分散性に乏しいため、放置すると経時的に
三酸化アンチモンの沈澱が生じてしまう。かかる導電性
付与剤は、貯蔵安定性の点で問題があると共に、保護層
用塗布液に配合して保護層を塗布形成した場合、その層
組成が必然的に不均一になるため、感度が低く、帯電ム
ラが多く、残留電位の高い電子写真感光体しか得られな
いことが多い。
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、
その目的とするところは、分散安定性に優れた特定の導
電性付与剤を保護層用塗布液に配合して保護層を塗布形
成することにより、感度が高く、帯電ムラがなく、残留
電位が低い電子写真感光体及びその製造方法を提供する
ことにある。
<課題を解決するための手段及び作用> 上記目的を達成するための請求項1記載の発明に係る
電子写真感光体(以下、「本発明に係る電子写真感光
体」という)は、五酸化アンチモンを導電性付与剤とし
て含有する保護層が感光層上に積層されており、前記五
酸化アンチモンの含有量が、前記保護層内に含まれる樹
脂固形分100重量部に対して10〜100重量部の範囲内にあ
ることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明に係る電子写真感光体の製
造方法は、五酸化アンチモンのコロイド液を混和した保
護層用塗布液を感光層に塗布した後、硬化させることに
より、保護層を該感光層上に形成するものである。
本発明に係る電子写真感光体の製造方法においては、
コロイド分散性に優れている五酸化アンチモンをコロイ
ド液として保護層用塗布液に配合するようにしたので、
五酸化アンチモンが均一に塗布液に分散する。従って、
得られた電子写真感光体の保護層は、導電性付与剤とし
ての五酸化アンチモンが均一に分散した構造のものとな
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る電子写真感光体は、導電性基材上に感光
層と、該感光層を被覆して保護する保護層とを有し、該
保護層に五酸化アンチモンのコロイド液を導電性付与剤
として含有する。
五酸化アンチモン(Sb2O5)を導電性付与剤として用
いることとしたのは、三酸化アンチモンと異なり、五酸
化アンチモンは、有機溶媒に対してコロイドを形成し感
光特性に優れた電子写真感光体を作製することを可能に
するからである。
五酸化アンチモンのコロイド液は、従来公知の種々の
方法、例えば、(1)無水三酸化アンチモンを硝酸に加
え、加熱後α−ヒドロキシカルボン酸を加え、次いでこ
れにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶媒を
添加し、水を蒸溜により除去する方法(特開昭47−1138
2号公報)、(2)塩化水素等のハロゲン化水素に、エ
チレングリコールに代表される一価あるいは二価以上の
アルコール、DMF等の親水性有機溶媒とα−ヒドロキシ
カルボン酸を加え、三酸化アンチモンを分散させ、過酸
化水素水で酸化させる方法(特開昭52−38495号公報、
同52−38496号公報)等により調製することができる。
五酸化アンチモンは、保護層の固形分100重量部に対
して10〜100重量部の割合で含有され、とりわけ20〜60
重量部の割合で含有されるのが好ましい。
好適含有量を10〜100重量部としたのは、この範囲を
外れると電子写真特性に悪影響が現れるからである。
すなわち、五酸化アンチモンの配合量が上記範囲を下
回る場合、絶縁性材料を素材とする保護層の電気抵抗が
過大になるため、残留電位が上昇していわゆるカブリ現
象が生じ、上記範囲を越えた場合、画像濃度が薄くな
る。
五酸化アンチモンコロイド液を調製するための分散媒
としては、下層の電荷発生層を侵すことがないように、
有機性の小さいメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類を
用いることが好ましく、イソプロパノールを用いること
が特に好ましい。
五酸化アンチモンを含む導電性付与剤を配合すべき保
護層用塗布液のPH値は、5〜8の範囲内が好ましい。PH
値が5未満の場合、五酸化アンチモンを含む導電性付与
剤の分散性が悪くなり、繰返し帯電特性および耐摩耗性
が劣るからであり、PH値が8を越えた場合、保護層用塗
布液がゲル化を起し液寿命が悪くなるからである。
保護層塗布液には、上記導電性付与剤の他、樹脂の分
散性、塗布性等を改良するために界面活性剤、レベリン
グ剤等を含有させてもよく、また保護層の耐摩耗性の維
持、感光層の劣化防止、感光特性、電気的特性の長期安
定化を図るため、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有さ
せてもよい。
保護層用塗布液は、通常、結着樹脂としての有機材料
を溶媒に分散ないし溶解させることにより調製される。
結着樹脂としては、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂
等、感光層に結着樹脂として使用し得る種々のものを用
い得るが、一般に熱、光に対して安定であって、しかも
電気特性に優れているシリコーン樹脂が最適であるの
で、以下、一例としてシリコーン樹脂塗布液について説
明する。
シリコーン樹脂は、単独で用いてもよいが、他の樹脂
で変性して用いてもよい。
シリコーン樹脂塗布液の非揮発性固形成分は、シラノ
ールの部分的縮合物である。
上記シラノールの部分的縮合物(シロキサノール)
は、トリシラノール類、主としてメチルトリシラノール
の縮合によって得られ、部分的にエチルトリシラノー
ル、イソプロピルトリシラノール、ビニルトリシラノー
ル、又はこれらの混合物等からも得られる。
なお、トリシラノール類は、対応するトリアルコキシ
シラン類を酸性分散媒に添加することにより、容易に生
成する。
好ましいトリアルコキシシランとしては、メトキシ、
エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、グリシドキ
シ等のアルコキシ置換基を有するものが挙げられ、これ
らのトリアルコキシシランは、加水分解して、各々対応
するアルコールを遊離して、シラノールを生成し、この
シラノールの酸性溶媒中での縮合によってシロキサン結
合が部分的に形成されて、シリコーン樹脂塗布が生成す
る。
上記シリコーン樹脂塗布液の最終PH値は5.0〜6.5に調
整するのが好ましい。PH値が6.5を越える場合、シリコ
ーン樹脂塗布液に含まれるシラノールの安定性が悪くな
るからであり、PH値が5.0未満の場合、繰返し露光後の
帯電特性及び耐摩耗性に優れた電子写真感光体を得るこ
とが困難になるからである。
PH調整のために用いる好ましい酸としては、酢酸、蟻
酸、塩酸、安息香酸、シュウ酸、クロロ酢酸、クエン
酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸等が例示さ
れ、これらの酸は下層への影響を考慮して適宜の濃度及
び使用量を選択して用いられる。
保護層は、前記シリコーン樹脂等を含有する保護層用
塗布液を、従来慣用されているコーティング方法、例え
ば、ディップコーティング、スプレーコーティング、ス
ピンコーティング、ローラーコーティング、ブレードコ
ーティング、カーテンコーティング、バーコーティング
等の方法を用いて感光層上に塗布することにより形成さ
れる。
上記塗布液の調製に際しては、塗布性の向上を図るた
めに、塗布液に含まれる樹脂の種類に応じて適宜の有機
溶媒を用いることができる。
有機溶媒としては、例えばイソプロパノール;n−ヘキ
サン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水
素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等
のエステル類;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホ
キシド等、種々の溶媒が例示され、これらは一種単独で
用いてもよく、二種以上併用してもよい。
なお、前記例示した溶媒は、電荷発生層又は電荷輸送
層を形成する際の溶剤としても用いることが可能であ
る。
本発明に係る電子写真感光体は、以上に述べたところ
の保護層にその特徴的構成部分を有するものであって、
他の構成部材については従来と同様でよいが、以下、参
考のために保護層の下層に位置する他の部材、すなわち
感光層及び導電性基材について説明する。
まず、導電性基材について説明する。
感光層をその上に積層すべき導電性基材としては、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、銅、すず、白金、金、
銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チ
タン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス
銅、真鍮などの金属、及びこれら列挙した金属又はこれ
らの金属酸化物の膜が蒸着、スパッタリング、ラミネー
ト等の膜形成手段により形成されたガラス基板、プラス
チック基板が例示される。
次いで、感光層について説明する。
感光層の層構成は、電荷輸送材料と電荷発生材料と結
着樹脂等とを一層に含有する単層型;電荷輸送材料と結
着樹脂等とを含有する電荷輸送層と、電荷発生材料を含
有する電荷発生層との二層からなる積層型等、種々のも
のがあるが、本発明はいずれの層構成のものにも適用さ
れ得る。
単層型感光層及び積層型感光層のいずれも、電荷輸送
材料又は電荷発生材料を溶剤を用いて溶液ないし分散液
として導電性基材上に塗布した後、乾燥することにより
形成される。
電荷発生材料としては、従来公知の種々の材料、例え
ば、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコン、
ピリリウム塩、アゾ系化合物、ジスアゾ系化合物、トリ
スアゾ系化合物、アンサンスロン系化合物、フタロシア
ニン系化合物、インジゴ系化合物、トリフェニルメタン
系化合物、スレン系化合物、トルイジン系化合物、ピラ
ゾリン系化合物、ペリレン系化合物、キナクリドン系化
合物が例示され、これらは一種単独で用いてもよく、二
種以上併用してもよい。
また、電荷輸送材料としては、クロラニル、テトラシ
アノエチレン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン
等のフルオレノン系化合物、2,4,8−トリニトロチオキ
サントン、ジニトロアントラセン等のニトロ化化合物、
N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒド、N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン、N−メチル−3−カルバゾリルアルデヒ
ド、N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合
物、2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−
(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチ
リル系化合物、N−エチルカルバゾール等のカルバゾー
ル系化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、2−
(p−ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチル
アミノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサ
ゾール等のオキサゾール系化合物、イソオキサゾール系
化合物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジ
エチルアミノベンゾチアゾール等のチアゾール系化合
物、トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(3−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]ジフェニルなど
のアミン誘導体、スチルベン系化合物、チアジアゾール
系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合
物、インドール系化合物、トリアゾール系化合物等の含
窒素環式化合物、縮合多環族化合物、無水コハク酸、無
水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアン
トラセン、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂
が例示される。なお、ポリ−N−ビニルカルバゾールな
どの光導電性ポリマーは、結着樹脂としても用い得るも
のである。これらの電荷輸送材料は一種単独で用いても
よく、二種以上併用してもよい。
結着樹脂としては、スチレン系重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合
体、スチレン−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミ
ド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹
脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂等の他、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等の光硬化
型樹脂等、各種の重合体が例示され、これらは一種単独
で用いてもよく、二種以上併用してもよい。
なお、単層型感光層を有する感光体における電荷発生
材料、電荷輸送材料及び結着樹脂の各割合は、所望する
有機感光体の特性等に応じて適宜選定すればよい。通
常、結着樹脂100重量部に対して電荷発生材料2〜20重
量部、電荷輸送材料40〜200重量部使用される。また、
単層型の感光層は、適宜の厚みでよい。通常、膜厚3〜
50μm程度に形成される。
積層型感光体の製造において、電荷輸送層を形成する
場合、電荷輸送材料と結着樹脂との割合は適宜選定すれ
ばよい。通常、電荷輸送材料100重量部に対して、結着
樹脂等30〜500重量部使用される。電荷輸送層は、適宜
の厚みに形成すればよい。通常、膜厚2〜100μm程度
に形成される。積層型感光体において電荷発生層を形成
する場合、結着樹脂を併用してもよく、結着樹脂を用い
ることなく導電性基材に電荷発生材料を直接、蒸着、ス
パッタリング等の膜形成方法を用いて形成してもよい。
このうち、結着樹脂等を用いて電荷発生層を形成する場
合、通常、電荷発生材料100重量部に対して結着樹脂等
1〜300重量部使用される。電荷発生層は、適宜の厚み
で形成すればよい。通常、膜厚0.01〜5μm程度に形成
される。
なお、感光層に、ターフェニル、ハロナフトキノン
類、アセナフチレン等、従来公知の増感剤、可塑剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤などの劣化防止剤等、種々の添
加剤を含有させてもよい。また、電荷発生層と電荷輸送
層との間に両層間の電荷の積層を円滑にするための中間
層が形成されていてもよい。
<実施例> 以下、本発明を実施例に基づいてより詳しく説明す
る。
A.感光体試料の調製 (実施例1) 導電性基材としてアルミニウムドラムを用い、積層型
感光層を有する電子写真感光体を作製した。すなわち、
結着樹脂としてのポリアリレート(ユニチカ社製、商品
名「U−100」)100重量部および電荷輸送材料としての
ジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン
100重量部をジクロロメタン900重量部に撹拌混合して電
荷輸送塗布液を調製し、アルミニウムドラム(径78mm、
長さ340mm)に塗布し、90℃の温度で30分間熱風乾燥し
て硬化させることにより、膜厚約20μmの電荷輸送層を
形成した。
次いで、結着樹脂としてのポリ酢酸ビニル(日本合成
化学社製、商品名「Y5−N」)50重量部、電荷発生材料
としてのジブロモアンサンスロン(ICI社製)80重量部
およびメタルフリーフタロシアニン(BASF社製)20重量
部、ジアセトンアルコール2000重量部をボールミルに仕
込み、24時間撹拌混合して電荷発生塗布液を調製した。
この電荷発生塗布液を、前記電荷輸送層上に浸漬法によ
り塗布し、110℃の温度で、30分間熱風乾燥して硬化さ
せることにより、膜厚約0.5μmの電荷発生層を形成し
た。
さらに、樹脂原料としてのメチルメトキシシラン80重
量部およびグリシドキシメトキシシラン20重量部、イソ
プロパノール300重量部、および硬化用触媒としてのト
リエチルアミン1重量部を撹拌混合して保護層用塗布液
を調製した。この保護層用塗布液に導電性付与剤として
の五酸化アンチモンのコロイド液(日産化学社製、商品
名「サンコロイド(イソプロパノール分散品:固形分30
%)」)の固形分を、樹脂固形分100重量部に対して20
重量部加えた。次いで、この塗布液を前記電荷発生層上
に塗布し、100℃の温度で1時間乾燥して硬化させ、膜
厚約2.5μmの保護層を有する電子写真感光体試料
(1)を作製した。
(実施例2) 前記サンコロイドの固形分の添加量を20重量部に代え
て40重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして試
料(2)を作製した。
(実施例3) 前記サンコロイドの固形分の添加量を20重量部に代え
て60重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして試
料(3)を作製した。
(実施例4) 前記サンコロイドの固形分の添加量を20重量部に代え
て100重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして
試料(4)を作製した。
(実施例5) 前記実施例1で用いた導電性付与剤含有保護層用塗布
液100重量部に、酸化防止剤としてBHT(C15H24O)10重
量部を添加した保護層用塗布液を用いて試料(5)を作
製した。
(比較例1) 導電性付与剤として、前記実施例1で用いた五酸化ア
ンチモンのコロイド分散液(日産化学社製、商品名「サ
ンコロイド(イソプロパノール分散品:固形分30
%)」)の固形分を、樹脂固形分100重量部に対して20
重量部加えたのに代えて、アンチモンドープ酸化スズ微
粉末(住友セメント社製)50重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして比較試料(1)を作製した。
(比較例2) 前記比較例1で用いた混合酸化物分散液100重量部
に、酸化防止剤としてBHT(C15H24O)10重量部を添加し
た保護層用塗布液を用いて比較試料(2)を作製した。
B.性能試験 上記試料(1)〜(5)並びに比較試料(1)及び
(2)で得られた電子写真感光体を用いて、下記(a)
〜(d)について試験を行った。
(a)感光特性および帯電特性 ドラム感度試験機(ジュンテック社製、商品名「ジュ
ンテックシンシア30M」)を用いて、各感光体を正帯電
させ、下記の条件で感光特性および表面電位を測定し、
その結果を表に示した。
露 光 時 間:60m秒 光 源:ハロゲンランプ 露 光 強 度:0.92mW/cm2 なお、表中、Vi(V)は上記条件下で感光体を帯電さ
せたときの感光体の初期表面電位(V)を示し、またE
1/2(μJ/cm2)は表面電位が初期表面電位Vi(V)の1/
2になるのに要する半減露光量を示す。また、表中のVr.
p.(V)は露光開始後0.4秒経過後の表面電位を残留電
位として測定したものである。
(b)繰返し露光後の帯電特性 各感光体を電子写真複写機(三田工業社製、商品名
「DC−111」)に装着し、電子写真工程を500回繰返し行
い、その時の感光体の表面電位V500s.p.(V)を測定
し、感光体の初期表面電位Vi(V)との差を、△V
(V)として算出し、繰返し露光後の帯電特性を調べ
た。その結果を表に示す。
表より、本発明に係る試料(1)〜(5)はいずれ
も、残留電位Vr.p.(V)が低く、また総じて半減露光
量E 1/2(μJ/cm2)が少ないのに対して、比較試料
(1)及び(2)はいずれも、試料(1)〜(5)に比
べて、残留電位Vr.p.(V)が高く、半減露光量E 1/2
(μJ/cm2)が多いことが分かる。
<発明の効果> 以上詳述したように、本発明に係る電子写真感光体
は、五酸化アンチモンを均一に含有する保護層を感光層
上に備えているので、感度が良好であり、残留電位の小
さい。また、本発明に係る電子写真感光体の製造方法に
よれば、導電性付与剤が均一に分散した保護層を感光層
上に形成し得るので、感度が良好であって、残留電位が
低い電子写真感光体を作製することができる。
本発明は、以上のように特有の優れた効果を奏するも
のである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】五酸化アンチモンを導電性付与剤として含
    有する保護層用塗布液を塗布し、硬化させてなる保護層
    が感光層上に積層されている電子写真感光体であって、
    前記保護層が、該保護層に含まれる固形分100重量部に
    対して五酸化アンチモン10〜100重量部を含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】五酸化アンチモンのコロイド溶液を混和し
    た保護層用塗布液を感光層に塗布した後、硬化させるこ
    とにより、保護層を該感光層上に形成することを特徴と
    する電子写真感光体の製造方法。
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