JP2761007B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2761007B2
JP2761007B2 JP63293876A JP29387688A JP2761007B2 JP 2761007 B2 JP2761007 B2 JP 2761007B2 JP 63293876 A JP63293876 A JP 63293876A JP 29387688 A JP29387688 A JP 29387688A JP 2761007 B2 JP2761007 B2 JP 2761007B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は電子写真感光体に係わり、より詳細には、繰
返し露光後の帯電特性及び光安定性に優れた電子写真感
光体に関する。
<従来の技術> 近年、感光層を電荷輸送層と電荷発生層との二層に分
離して導電性基材上に積層した有機感光体が、その機能
設計の自由度が大きいことから注目を浴びている。かか
る積層型の感光体には、その積層構造から正帯電型と負
帯電型のものとがある。
しかし、電荷輸送材料にはホール輸送型が多いこと
や、表面に耐久性をもたせるため、導電性基材上に電荷
発生層を設け、さらにその上に電荷輸送層を設けた構造
をとる負帯電型の電子写真感光体を用いることが一般的
である。
負帯電型の積層型電子写真感光体は、ホールの移動が
容易なため、感度等において優れている。
しかしながら、負帯電時にオゾンが発生し易く、呼吸
器障害をひきおこす等、環境衛生の点で問題がある。ま
た、正極性のトナーの製造は一般に困難を伴うにもかか
わらず、正極性のトナーを用いる必要があるという問題
もある。
そこで、露光時、ホール及び電子を発生する電荷発生
物質を含有する電荷発生層を表面層とし、その下層に、
ホールを導電性基材へ輸送する電荷輸送層を配した正帯
電用の積層型電子写真感光体が種々提案されている。
しかしながら、正帯電積層型感光体においては、露光
および電気的、機械的外力に対して脆い電荷発生材料を
含有する電荷発生層を表面層とするため、感光体が劣化
し易いという欠点があった。
このため、正帯電積層型の感光層上にさらに保護層を
積層して耐摩耗性を改良した感光体が種々提案されてお
り、該保護層に、光、熱等による劣化を防止して光安定
性を向上させるために酸化防止剤を添加したものも出現
している。
例えば、熱硬化性又は光硬化性の樹脂と酸化防止剤と
してのフェノール類、ジアミン類、ハイドロキノン類、
有機イオウ系化合物、有機リン系化合物等の各種酸化防
止剤の一種以上とを溶剤に溶かした保護層用塗布液を用
いて保護層を形成したもの(特開昭63−18354号公報参
照)、電荷輸送層に酸化防止剤としてヒンダードアミン
類を分散させたもの(特開昭63−206757号公報参照)等
が提案されている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、積層型の有機感光体の場合、下層への影響
を考慮しなければならないため、各層に用いる溶剤に大
きな制約がある。とりわけ保護層に用いる溶剤には、ア
ルコール類等の有機性の小さいものしか使用することが
できない。
しかるに、上記従来の電子写真感光体において用いら
れていた酸化防止剤(劣化防止剤を含む)の中には、有
機性の小さい溶剤に対して溶解性ないし相溶性の低いも
のが多く存在し、充分な効果を奏する程の量を保護層に
含有させることが実際上困難なものが少なくない。
また、溶剤に対する溶解性等は良好でも、有意な添加
効果を示さないもの、感光特性に悪影響を及ぼすもの等
も存在する。
これは、酸化防止剤の性能は、実際に用いてみなけれ
ば、確とは判明しないからである。
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、
その目的とするところは、溶剤に対する溶解性または相
溶性に優れ、しかも添加効果の高い酸化防止剤を保護層
に含有させることにより、光安定性に優れ、帯電性、感
度等の感光特性に優れた電子写真感光体を提供すること
にある。
<課題を解決するための手段及び作用> 上記目的を達成するための本発明に係る電子写真感光
体は、導電性基材上に電荷輸送層、電荷発生層及び保護
層がこの順に積層された電子写真感光体において、前記
保護層が、導電性付与剤と、下記一般式(1)〜(3)
の各式で表わされるヒンダードアミン類の中から選ばれ
た少なくとも一種とを含有し、かつその厚みが2.5μm
以上であることを特徴とする。
但し、上記一般式(1)〜(3)中、R1〜R4は各独立
した炭素数1〜4のアルキル基、R5は水素原子またはア
ルキル基、R6は水素原子またはアルキル基、Rは下記一
般式(4)で表わされる基を表わす。R5がアルキル基で
ある場合、炭素数1〜3のものが好ましく、またR6がア
ルキル基である場合、炭素数1〜12のものが好ましい。
ここで、下記一般式(4)中、R11〜R14は各独立した炭
素数1〜4のアルキル基、R15は水素原子またはアルキ
ル基を表わす。
本発明に係る電子写真感光体は、溶解性等に優れ、し
かも優れた劣化防止効果を発揮する特定のヒンダードア
ミンを耐光安定剤として保護層に含有するので、長期に
亘って優れた光安定性を示す。
以下、本発明をより詳細に説明する。
上記一般式(1)〜(3)の各式で表わされるヒンダ
ードアミンは、いずれも既に市販されている公知物質で
あるが、電子写真感光体の保護層に添加して耐光安定剤
として好適に用い得ることは、本発明者らが鋭意研究を
重ねた結果、初めて見出だした事柄である。
上記耐光安定性は保護層の物性および感光特性に悪影
響を及ぼさない範囲で、通例使用されている割合で添加
することができるが、好適な総配合量は、保護層塗布液
中に含まれる結着樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量
部が好ましく、1重量部〜20重量部がより好ましい。
これは、0.1重量部未満の場合、有意な添加効果が得
られないからであり、また50重量部を越えた場合、感度
の低下や残留電位の上昇が生じるからである。
保護層は、感光層上に上記保護層用塗布液を塗布した
後、硬化させて形成される。
上記耐光安定剤を用いて好適な粘着樹脂としては、光
又は熱により硬化する樹脂であれば特に制限されない。
例えば、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル、メラミン樹脂等が挙げられ、これらの粘着樹脂は保
護層用塗布液に通常、50重量%以上含有させる。なお、
下層への影響を考慮して溶剤としてアルコール類を用い
る場合には、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等は不適であ
り、シリコーン樹脂を用いることが好ましい。また、こ
のシリコーン樹脂は一般に熱、光に対して安定であり、
しかも電気特性に優れている点でも推奨される。
なお、上記結着樹脂は、良好な帯電性を維持するため
に、その電気抵抗値が、1.0×10-8〜5.0×10-8Ω-1cm-1
のものが好ましく2.0×10-8〜4.0×10-8Ω-1cm-1のもの
がより好ましい。
また、塗布性を向上させたり、保護層にクラックが発
生するのを防止するため、熱可塑性樹脂を保護層に、50
重量%未満含有させてもよい。かかる熱可塑性樹脂とし
ては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレ
ン、メタクリル樹脂等の従来公知のまた保護層には、下
層への電荷の注入を容易にするために、導電性付与剤が
含有される。導電性付与剤としては、たとえばアンチモ
ンドープ酸化スズ微粉末などを用いることができる。
保護層用塗布液は上記耐光安定剤、導電性付与剤およ
び結着樹脂を溶剤に溶解または分散させて調製する。
塗布液調製用の溶剤としては、例えば、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の
アルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン
等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エ
チル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミ
ド;ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示され
る。なお、下層への影響を考慮するならば、アルコール
類などの有機性の小さい溶剤を用いることが好ましい。
これらの溶剤は一種または二種以上混合して用いられ
る。
なお、塗布性、表面の平滑性、耐光性等を改良するた
めに、必要に応じて活面活性剤、レベリング剤、可塑
剤、紫外線吸収剤等を含有させてもよい。また、所定量
のPH調整剤を塗布液に添加してもよい。
PH調整剤は、有機酸又は無機酸を問わず用いることが
できる。前記シリコーン樹脂塗布液の場合は、PH値を5.
0〜6.5の範囲内に調整するのが好ましい。これは、PH値
が6.5を越える場合、シリコーン樹脂塗布液に含まれる
シラノールの安定性が悪くなるからであり、PH値が5.0
未満の場合、繰返し露光後の帯電特性及び耐摩耗性に優
れた電子写真感光体を得ることが困難だからである。好
ましい酸としては、酢酸、蟻酸、塩酸、安息香酸、シュ
ウ酸、クロロ酢酸、クエン酸、グリコール酸、マレイン
酸、マロン酸等が挙げられる。
保護層用塗布液の混合調製にあたっては、従来慣用の
方法、例えばミキサー、ボールミル、ペイントシェーカ
ー、サンドミル、アトライター、超音波分散器等の従来
慣用されている各種混合手段を用いることができる。ま
た、上記塗布液の感光層上への塗布は、従来慣用されて
いるコーティング方法、例えば、ディップコーティング
(浸漬法)、スプレーコーティング、スピンコーティン
グ、ローラーコーティング、ブレードコーティング、カ
ーテンコーティング、バーコーティング等の種々の方法
を用いて行うことができる。
保護層の厚みは2.5μm以上に限定され、好ましくは1
0μm以下、より好ましくは5μm以下に形成される。
本発明に係る電子写真感光体は、上記保護層以外の部
分については、従来公知の積層型感光体と相違するとこ
ろはなく、従来同様の構成および材料を用いることがで
きる。
まず、感光層について説明する。
正帯電積層型感光層は、まず、電荷輸送材料、結着樹
脂、必要に応じて溶剤等を含有する電荷輸送層用塗布液
を用いて電荷輸送層を導電性基材上に塗布形成した後、
この電荷輸送層上に、電荷発生材料、結着樹脂、必要に
応じて溶剤等を含有する電荷発生層用塗布液を塗布して
電荷発生層を形成することにより作製される。
電荷輸送材料としては、クロラニル、テトラシアノエ
チレン、2,4,7−トリニトロ−9−フロオレノン等のフ
ルオレノン系化合物、2,4,8−トリニトロチオキサント
ン、ジニトロアントラセン等のニトロ化化合物、N,N−
ジエチルアミノベンズアルデヒド、N,N−ジフェニルヒ
ドラゾン、N−メチル−3−カルバゾリルアルデヒド、
N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物、
2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3−4−オ
キサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−
(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチ
リル系化合物、N−エチルカルバゾール等のカルバゾー
ル系化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、2−
(p−ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチル
アミノフェニル)−5−(1−クロロフェニル)オキサ
ゾール等のオキサゾール系化合物、イソオキサゾール系
化合物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジ
エチルアミノベンゾチアゾール等のチアゾール系化合
物、トリフェニルアミン、4,4′−ビス[N−(3−メ
チルフェニル)−N−フェニルアミノ]ジフェニルなど
のアミン誘導体、スチルベン系化合物、チアジアゾール
系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合
物、インドール系化合物、トリアゾール系化合物等の含
窒素環式化合物、縮合多環族化合物、無水コハク酸、無
水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアン
トラセン、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂
が例示される。なお、ポリ−N−ビニルカルバゾールな
どの光導電性ポリマーは、後述する結着樹脂としても用
い得るものである。これらの電荷輸送材料は一種単独で
用いてもよく、二種以上併用してもよい。
また、電荷発生材料としては、従来公知の種々の材
料、例えば、セレン、セレン−テルル、アモルファスシ
リコン、ピリリウム塩、アゾ系化合物、ジスアゾ系化合
物、トリスアゾ系化合物、アンサンスロン系化合物、フ
タロシアニン系化合物、インジゴ系化合物、トリフェニ
ルメタン系化合物、スレン系化合物、トルイジン系化合
物、ピラゾリン系化合物、ペリレン系化合物、キナクリ
ドン系化合物が例示され、これらは一種単独で用いても
よく、二種以上併用してもよい。
結着樹脂(バインダー)としては、スチレン系重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、
アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキッド
樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリ
ルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール
樹脂等の他、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレ
ート等の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示され、こ
れらは一種単独で用いてもよく、二種以上併用してもよ
い。
電荷輸送層を形成する場合、電荷輸送材料と結着樹脂
との割合は適宜選定すればよい。通常、電荷輸送材料10
0重量部に対して、結着樹脂等30〜500重量部使用され
る。電荷輸送層は、適宜の厚みに形成すればよい。通
常、膜厚2〜100μm程度に形成される。
また、電荷発生層を形成する場合、結着樹脂を併用し
てもよく、結着樹脂を用いることなく電荷輸送層上に電
荷発生材料を直接、蒸着、スパッタリング等の膜形成方
法を用いて形成してもよい。
結着樹脂を用いて電荷発生層を形成する場合、通常、
電荷発生材料100重量部に対して結着樹脂1〜300重量部
使用される。電荷発生層は、適宜の厚みに形成すればよ
い。通常、膜厚0.01〜5μm程度に形成される。
上記電荷発生層用塗布液および電荷輸送層用塗布液の
調製においては、各層中に含有させる樹脂の種類に応じ
て塗布性の向上を図るべく、必要に応じて適宜の有機溶
媒を用いることができ、保護層用塗布液の調製の際に用
いる前述した溶剤の中から適宜選択して用いることがで
きる。
なお、感光層に、ターフェニル、ハロナフトキノン
類、アセナフチレン等、従来公知の増感剤、可塑剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤などの劣化防止剤等、種々の添
加剤を含有させてもよい。また、電荷発生層と電荷輸送
層との両層間の電荷の移層を円滑にするための中間層が
両層間に形成されていてもよい。電荷発生層用塗布液又
は電荷輸送層用塗布液の調製においても、保護層用塗布
液の調製の際に用いる、前記した従来慣用の混合手段お
よび塗布方法を用いることができる。
上記電荷輸送層および電荷発生層等からなる感光層を
その上に積層させる導電性基材としては、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、銅、すず、白金、金、銀、バナ
ジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニ
ッケル、パラジウム、インジウム、ステンレンス鋼、直
鍮などの金属単体、及びこれら列挙した金属又はその金
属酸化物の膜が蒸着等の手段により形成されたガラス基
板、プラスチック基板が例示される。導電性基材の形状
は、シート状またはドラム状のいずれであってもよい。
<実施例> 以下、本発明を実施例に基づいてより詳しく説明す
る。
A.感光体試料の作製 (実施例1) 導電性基材としてアルミニウムドラムを用い、積層型
感光層を有する電子写真感光体を作製した。
電荷輸送層の形成 結着樹脂としてのポリアリレート(ユニチカ社製、商
品名「U−100」)100重量部および電荷輸送材料として
のジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾ
ン100重量部をジクロロメタン900重量部に撹拌混合して
電荷輸送塗布液を調製し、アルミニウムドラム(径78m
m、長さ340mm)に塗布し、90℃の温度で30分間熱風乾燥
して硬化させることにより、膜厚約20μmの電荷輸送層
を形成した。
電荷発生層の形成 次いで、結着樹脂としてのポリ酢酸ビニル(日本合成
化学社製、商品名「Y5−N」)50重量部、電荷発生材料
としてのジブロモアンサンスロン(ICI社製)80重量部
およびメタルフリーフタロシアニン(BASF社製)20重量
部、ジアセトンアルコール2000重量部をボールミルに仕
込み、24時間撹拌混合して電荷発生塗布液を調製した。
この電荷発生塗布液を、前記電荷輸送層上に浸漬法によ
り塗布し、110℃の温度で、30分間加熱硬化させて、膜
厚約0.5μmの電荷発生層を形成した。
保護層の形成 結着樹脂原料としてのシリコーン樹脂(東芝シリコー
ン社製、商品名「トスガード510」)100重量部、イソプ
ロパノール300重量部、硬化用触媒としてのトリエチル
アミン1重量部、導電性付与剤としてのアンチモンドー
プ酸化スズ微粉末(住友セメント社製)50重量部、ヒン
ダードアミン(三共社製、商品名「C10−440」、一般式
(1)において、R1〜R4:メチル基、R5:メチル基、R6:
−C12H25であるもの)10重量部からなる保護層用塗布液
を前記電荷発生層上に塗布し、110℃の温度で1時間加
熱硬化させて、膜厚約2.5μmの保護層を形成し、電子
写真感光体試料(1)を作製した。
(実施例2) 前記ヒンダードアミン(商品名「C10−440」)10重量
部に代えて、ヒンダードアミン(アデカアーガス化学社
製、商品名「LA−57」、一般式(2)中のRの一般式
(4)において、R11〜R14:メチル基、R15:水素原子で
あるもの)10の重量部を用いたこと以外は、実施例1と
同様にして試料(2)を作製した。
(実施例3) 前記ヒンダードアミン(商品名「C10−440」)10重量
部に代えて、ヒンダードアミン(三共社製、商品名「サ
ノールLS−770」、一般式(3)において、R1〜R4:メチ
ル基、R5:水素原子であるもの)10重量部を用いたこと
以外は、実施例1と同様にして試料(3)を作製した。
(実施例4) 前記ヒンダードアミン(商品名「C10−440」)10重量
部に代えて、ヒンダードアミン(三共社製、商品名「サ
ノールLS−765」、一般式(3)において、R1〜R5:メチ
ル基であるもの)10重量部を用いたこと以外は、実施例
1と同様にして試料(4)を作製した。
(実施例5) 前記トスガード510、100重量部に代えて、ポリウレタ
ン樹脂(関西ペイント社製、商品名「レタンPG−80」)
100重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして
試料(5)を作製した。(比較例1) ヒンダードアミンを全く添加しなかったこと以外は、
実施例1と同様にして比較試料(1)を作製した。
(比較例2) ヒンダードアミンを全く添加しなかったこと以外は、
実施例5と同様にして比較試料(2)を作製した。
(比較例3) ヒンダードアミン(商品名「C10−440」)に代えて、
ヒンダードアミン(チバガイギー社製、商品名「CHIMAS
SORB 944LD」、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミ
ノ]ヘキサメチレン[[2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)イミノ]])10重量部を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして比較試料(3)を作製した。
B.感光体性能試験 上記試料(1)〜(5)並びに比較試料(1)〜
(3)について、下記(a)〜(d)に示す性能試験を
行った。
(a)感光特性および初期表面電位 ドラム感光試験機(ジェンテック社製、商品名「ジェ
ンテックシンシア30M」)を用いて、各感光体を正帯電
させ、下記の条件で感光特性および表面電位を測定し、
その結果を表に示した。
露光時間:60ミリ秒 光 源:ハロゲンランプ 露光強度:0.92ミリW/cm2 なお、表中、Vi(V)は上記条件下で感光体を帯電さ
せたときの感光体の初期表面電位Vi(V)を示し、また
E 1/2(μJ/cm2)は表面電位が当初の表面電位Vi(V)
の1/2になるのに要した露光時間より算出した半減露光
量を示す。また、表中のVr.p.(V)は露光開始後0.4秒
経過後の表面電位を残留電位として測定したものであ
る。
(b)繰返し露光後の表面電位 各感光体を電子写真複写機(三田工業社製、商品名
「DC−111」)に装着し、電子写真工程を500回繰返し行
い、その時の感光体の表面電位V500s.p.(V)を測定
し、感光体の当初の表面電位Vi(V)との差を、△V
(V)として算出し、繰返し露光後の帯電特性を調べ、
その結果を表に示した。
(c)光照射後の表面電位 各感光体を、白色螢光灯を用いて照度1000Lux.で10分
間、光照射し、30秒間静置した後の表面電位VPを測定し
た。その結果を表に示す。
(d)感光体の外観 各感光体について、外観を目視により観察して異常の
有無を調べ、異常のなかったものを○で示し、ピンホー
ルの発生したものを×で評価した。その結果を表に示
す。
表に示したように、本発明に係る試料(1)〜(5)
はいずれも、外観に異常が認められなかったのに対し
て、比較試料(3)は、外観に異常が認められた。すな
わち、用いたヒンダードアミンの樹脂への分散性がよく
ないため、ヒンダードアミンが凝集し、その凝集部分に
おいて電荷が抜け易くなり、感光体にピンホールが発生
した。
また、本発明に係る試料(1)〜(5)はいずれも、
繰返し露光後の帯電性に優れていると共に、光照射後の
表面電位の低下が小さい等、優れた感光特性を示すこと
が分かる。これに対して、比較試料(1)〜(3)は、
いずれも試料(1)〜(5)に比べて、繰返し露光後の
表面電位および光照射後の表面電位の低下が大きかっ
た。特に、比較試料(1)および(2)はいずれも、実
用に供し得ない位に、両表面電位が著しく低下し、光劣
化が激しいことが分かる。
以上のことから、本発明に係る試料(1)〜(5)は
いずれも、感度および帯電特性に優れることは勿論のこ
と、繰返し電子写真工程を行った後の光安定性に優れて
いることが判明した。
<発明の効果> 以上詳述したように、本発明に係る電子写真感光体
は、特定のヒンダードアミンを耐光安定剤として保護層
に含有するので、光安定性に優れる等、本発明は優れた
特有の効果を奏する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基材上に電荷輸送層、電荷発生層及
    び保護層がこの順に積層された電子写真感光体におい
    て、 前記保護層が、導電性付与剤と、下記一般式(1)〜
    (3)の各式で表されるヒンダードアミン類の中から選
    ばれた少なくとも一種とを含有し、かつその厚みが2.5
    μm以上であることを特徴とする電子写真感光体。
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