JP2685775B2 - 耐孔食性に優れたアルミニウム合金複合材 - Google Patents
耐孔食性に優れたアルミニウム合金複合材Info
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- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B15/00—Layered products comprising a layer of metal
- B32B15/01—Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic
- B32B15/016—Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic all layers being formed of aluminium or aluminium alloys
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Description
使用する熱交換器の複合材に関するものであり、特に複
合材の内張材の優先腐食性を促進して芯材の孔食発生を
防止するものである。
複数本の偏平チューブ(1)の間にコルゲート状に加工
した薄肉のフィン(2)を一体に形成し、該偏平チュー
ブ(1)の両端はヘッダー(3)とタンク(4)とで構
成される空間にそれぞれ開口しており、一方のタンク側
の空間から偏平チューブ(1)内を通して高温の冷媒を
他方のタンク(4)側の空間へ送り、チューブ(1)及
びフィン(2)の、部分で熱交換して低温になった冷媒
を再び循環させるものである。
例えばJIS 3003合金(0.05〜0.20wt%Cu−1.0〜1.5wt%
Mn−Al合金)を芯材とし、該芯材の内側、即ち冷媒に常
時触れている側には内張材としてJIS 7072合金(0.8〜
1.3wt%Zn−Al合金)を、そして該芯材の外側には通常
のろう材をクラッドしたブレージングシートを用い、コ
ルゲート加工したフィン等の他の部材とともにブレージ
ングにより一体に組み立てられている。
として用いるのは該合金は芯材であるJIS 3003合金に対
して電気化学的に卑でありラジエーターの使用環境にお
いて当該内張材にピッティング(孔食)が発生した際に
該孔食が芯材へ波及するのを防止する効果があるとされ
てきたからである。例えば0.4mm板厚のラジエーターチ
ューブ材の場合は内張材としてJIS 7072合金を10%のク
ラッド率、即ち40μmの厚さでクラッドしたブレージン
グシートを用いてろう付加熱をするが、これにより内張
材中のZnは芯材方向へ表面から100μm程度拡散し、こ
の拡散層がZnの濃度勾配により表面から徐々に腐食して
孔食発生を効果的に抑制することを可能としている。従
って内張材を犠牲材として用いることにより、芯材への
孔食の発生を防止するものである。
向上させることで部材の薄肉化をより可能にする提案も
なされている。
S 7072合金等の犠牲材料の犠牲効果が十分に発揮されず
に犠牲層が残留したままで芯材の孔食が発生する場合が
あり、従来の犠牲材料は万能ではなかった。
(約100℃)となった冷媒水を外気で冷却するような機
構となっているが100℃程度の温度においては内張材表
面にはベーマイト等の水和酸化物が発生し、これが犠牲
層表面を覆い、孔食発生時に十分な防食電流を流すこと
ができなくなり孔食は犠牲層を通り越して芯材の奥深く
まで進行する現象が起こる。
ーブ内部に高温水の存在下で犠牲層表面に生成するベー
マイト;AlOOH(Al2O3・H2O)やバイライト;Al2O3・3H2O
等の水和酸化物、またAlが腐食する際に生ずる腐食生成
物であるAl(OH)3はAlの表面に強固な皮膜として存在
し、それらが絶縁性を有するため犠牲層の防食作用を低
下させてしまう、即ち犠牲層に発生した孔食が芯材まで
達した際に孔食内表面も含めた犠牲層表面に絶縁性の水
和酸化物が存在すると犠牲層が液中に溶解し、芯材露呈
部でカソード反応が起き、芯材から犠牲層へ電流が流れ
るといった通常の犠牲作用が働かなくなってしまうこと
を知見し、さらに検討の結果ラジエーターのような高温
水中で使用される場合にも優れた耐孔食性を有するアル
ミニウム合金複合材を開発したものである。
らなる芯材の片面または両面に該芯材より卑な電位の犠
牲陽極材料からなる皮材をクラッドした複合材におい
て、該皮材がFe0.70〜1.5wt%,Zn0.2〜2.0wt%,Si0.2〜
1.0wt%,Ti0.01〜0.3wt%を含み、さらにMg0.1〜1.5wt
%,Mn0.3〜1.5wt%,Cr0.1〜0.3wt%,Zr0.05〜0.3wt%,C
u0.01〜0.15wt%の範囲内でそれぞれ1種または2種以
上含む合金であることを特徴とするものである。
を単に%と略記する)添加することで表面に生成する水
和酸化物等の皮膜を脆くさせ、アノードとして有効に働
かせるようにしたものである。ここでFeの含有量を0.70
〜1.5%と限定したのは、Feが0.7%未満では皮膜は強固
であり犠牲層としては働かず、Feの含有量が1.5%を越
えると粗大な金属間化合物が形成され塑性加工性が低下
するからである。
に添加するものでその含有量を0.2〜2.0%としたのは0.
2%未満ではその効果がなく、2%を超えるとその効果
が飽和してしまうからである。
膜を脆弱にし及び皮材の強度向上のためである。
微細化するためである。
卑化するため及び強度を向上させるためであり、Mnの含
有量を0.3〜1.5%と限定したのは皮材の強度を上げるた
めであり、Crの含有量を0.1〜0.3%,Zrの含有量を0.05
〜0.3%と限定したのはそれぞれ皮材の強度アップのた
めである。さらにCuの添加は材料の強度向上に寄与する
ものであるが、その含有量が0.15%を超えると皮材の電
位を貴化するためにその含有量は0.01〜0.15%に限定し
た。
位が貴であればいかなる合金でも差支えないがAl−Mn
系,Al−Mn−Cu系合金等及びAl−Si−Mg系,Al−Si−Mg−
Cu系合金が一般的に使用される。
材を用いて第2表に示すような組合せで皮材クラッド率
10%で板厚0.4mmの複合材を常法に従って製造し、それ
ぞれ冷間加工度を調整したH14材に調質して以下に示す
耐食テストに供した。
加熱を行なった後、皮材の表面中央部のみ露出させ他の
面をすべてシールし、次の条件にて腐食試験を行なっ
た。
(100ppm・Cl-,100ppm・CO3 -及び100ppm・SO4 2-を含む
水溶液)に8hr浸漬した後、室温×16hr放置するサイク
ルを90回行なった。このサイクル終了後各複合材はリン
酸・クロム酸混液で腐食生成物を除去した後、最大孔食
深さを光学顕微鏡を用いて焦点進度頬により求め、同時
に孔食の発生状況を調査し、さらに試験後のZnの表面濃
度及びZnの拡散深さをEPMAによる線分析で求めて第2表
に併記した。
るJIS 7072合金の厚さ及びZnの拡散深さを超える深さの
孔食の発生(深さ0.27mm)が認められ十分に犠牲効果を
発揮していないことがわかる。これに対して本発明材N
o.1〜No.10はいずれも孔食深さは0.02〜0.07mmであり、
かつ孔食の成長は停止しており、犠牲層が有効に作用し
ていることがわかる。
うに片側を水に接して使用する材料の耐食性が一段と向
上するので一般の耐食材料としても優れ、従って特に最
近進んでいるラジエーターの軽量化のためのAl材料の薄
肉化に対して有効であり、耐食寿命の長期化及び犠牲層
として従来のAl−Zn合金以外の高強度材料の使用も可能
となるためラジエーター・チューブの強度を改善するこ
ともできる等工業上顕著な効果を奏するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】アルミニウムまたはアルミニウム合金から
なる芯材の片面または両面に該芯材より卑な電位の犠牲
陽極材料からなる皮材をクラッドした複合材において、
該皮材がFe0.70〜1.5wt%、Zn0.2〜2.0wt%、Si0.2〜1.
0wt%、Ti0.01〜0.3wt%を含み、さらにMg0.1〜1.5wt
%、Mn0.3〜1.5wt%、Cr0.1〜0.3wt%、Zr0.05〜0.3wt
%、Cu0.01〜0.15wt%の範囲内でそれぞれ1種または2
種以上含む合金であることを特徴とする耐孔食性に優れ
たアルミニウム合金複合材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63018694A JP2685775B2 (ja) | 1988-01-29 | 1988-01-29 | 耐孔食性に優れたアルミニウム合金複合材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63018694A JP2685775B2 (ja) | 1988-01-29 | 1988-01-29 | 耐孔食性に優れたアルミニウム合金複合材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH01195257A JPH01195257A (ja) | 1989-08-07 |
JP2685775B2 true JP2685775B2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=11978733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63018694A Expired - Lifetime JP2685775B2 (ja) | 1988-01-29 | 1988-01-29 | 耐孔食性に優れたアルミニウム合金複合材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2685775B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1988
- 1988-01-29 JP JP63018694A patent/JP2685775B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH01195257A (ja) | 1989-08-07 |
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