JPH0797651A - 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートおよびアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートおよびアルミニウム合金製熱交換器の製造方法

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JPH0797651A
JPH0797651A JP21801993A JP21801993A JPH0797651A JP H0797651 A JPH0797651 A JP H0797651A JP 21801993 A JP21801993 A JP 21801993A JP 21801993 A JP21801993 A JP 21801993A JP H0797651 A JPH0797651 A JP H0797651A
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JP
Japan
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aluminum alloy
brazing
heat exchanger
balance
alloy
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Takenobu Dokou
武宜 土公
Koji Okada
光司 岡田
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Furukawa Electric Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 熱交換器の構成部材として使用され、ろう付
け後の強度と耐食性に優れた熱交換器用アルミニウムブ
レージングシートおよびそれを用いたアルミニウム合金
製熱交換器の製造方法を提供する。 【構成】 成分が特定されたAl合金からなる芯材の片
面にAl合金からなるろう材をクラッドし、他の片面に
Al合金からなる犠牲材をクラッドした3層構造の熱交
換器用Al合金ブレージングシートおよびこれを用い、
570〜585℃の温度でろう付することを特徴とする
Al合金製熱交換器の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の熱交換器の構
成部材として使用される熱交換器用アルミニウム合金ブ
レージングシートおよびそのブレージングシートを用い
たアルミニウム製熱交換器の製造方法に関するものであ
り、更に詳しくは、電縫加工等によりチューブ材とした
り、そのままヘッダー材としたりして使用され、ろう付
後の強度が強く、熱交換器部材とした後の外部および内
部耐食性に優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージ
ングシートおよびそのブレージングシートを用いたアル
ミニウム合金製熱交換器の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ラジエーター等の熱交換器は例えば図1
に示すように複数本の偏平チューブ1の間にコルゲート
状に加工した薄肉フィン2を一体に形成し、該偏平チュ
ーブ1の両端はヘッダー3とタンク4とで構成される空
間にそれぞれ開口しており、一方のタンク側の空間から
偏平チューブ1内を通して高温冷媒を他方のタンク4側
の空間に送り、偏平チューブ1および薄肉フィン2の部
分で熱交換して低温になった冷媒を再び循環させるもの
である。
【0003】このような熱交換器のチューブ材およびヘ
ッダー材は例えばJIS3003 合金を芯材とし、該芯材の内
側、即ち冷媒に常時触れている側には犠牲材としてJIS7
072合金を、そして、該芯材の外側には、通常JIS4045
合金等のろう材をクラッドした3層構造のブレージング
シートを用い、コルゲート加工を行ったフィン等の他の
部材とともにろう付により一体に組み立てられている。
このようなブレージングシートは、耐食性に優れ、熱交
換器として使用時に腐食されないことが重要である。ろ
う付方法としては、フラックスブレージング法、非腐食
性のフラックスを用いたノコロックブレージング法等が
行われ、600℃付近の温度に加熱してろう付される。
【0004】ところで、近年、熱交換器は軽量・小型化
の方向にあり、そのために材料の薄肉化が望まれてい
る。しかし、従来の材料で薄肉化を行った場合、多くの
問題点が生じる。まず、冷媒通路構成部材(チューブ材
等)にしても、フィンにしても材料の肉厚が減少する分
強度を向上させる必要があり、高強度合金がいくつか提
案されているが十分な強度が得られていない。これは、
強度を向上させるためには合金元素の添加が必要である
が、合金元素を添加すると融点が低下し、600℃付近
の温度に加熱するろう付の際に、溶融してしまうためで
ある。また、犠牲層を有する冷媒通路構成部材では、高
強度化のために芯材にCuを含有した合金を用いると、
ろう付の際にCuが犠牲層に拡散し、犠牲層が犠牲層と
しての効果を有さなくなり、耐食性が低下する。そのた
め、強度向上のために芯材に添加できるCuの量は限ら
れてしまう。またろう付の際にフィンが座屈したり、フ
ィンにろうが拡散し溶融してしまう現象は、フィンが薄
くなるほど生じやすくなり、ベアのフィンでの厚さの下
限は50μm、ブレージングシートのフィンでの厚さの
下限は100μmとされている。座屈が生じると通風抵
抗が増加し、熱交換器の熱効率が低下する。さらに、材
料の薄肉化に伴い、熱交換器の熱効率が低下する問題を
解決するために、熱伝導性に優れたフィンの開発がなさ
れており、例えば、Al−Zr系合金のフィン材が提案
されている。しかし、そのようなフィン材は強度が低
く、またろう付加熱の際にろうが拡散し易いという問題
点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
に鑑み鋭意検討の結果、ろう付後の強度および耐食性に
優れた熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシート
および小型・軽量化が可能なアルミニウム合金製熱交換
器の製造方法を開発したものである。
【0006】即ち、その第1発明は、アルミニウム合金
からなる芯材の片面にアルミニウム合金からなるろう材
をクラッドし、他の片面にアルミニウム合金からなる犠
牲材をクラッドした3層構造の熱交換器用アルミニウム
合金ブレージングシートにおいて、ろう材をSi7.0
〜12.0wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さ
らにZn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3
wt%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または
2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからな
るアルミニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt
%、Cu0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt
%を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアル
ミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt%、
In0.002〜0.3wt%、Sn0.002〜0.3
wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残部Alと
不可避的不純物とからなるアルミニウム合金としたこと
を特徴とする熱交換器用アルミニウム合金ブレージング
シートである。
【0007】また第2発明は、アルミニウム合金からな
る芯材の片面にアルミニウム合金からなるろう材をクラ
ッドし、他の片面にアルミニウム合金からなる犠牲材を
クラッドした3層構造の熱交換器用アルミニウム合金ブ
レージングシートにおいて、ろう材をSi7.0〜1
2.0wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらに
Zn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt
%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または2
種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなる
アルミニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt
%、Cu0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt
%を含有し、さらにMg0.03〜0.5wt%、Cr
0.03〜0.3wt%、Zr0.03〜0.3wt%、T
i0.03〜0.3wt%、Ni0.03〜1.5wt%の
うちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避
的不純物とからなるアルミニウム合金とし、犠牲材をZ
n0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、
Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以
上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアル
ミニウム合金としたことを特徴とする熱交換器用アルミ
ニウム合金ブレージングシートである。
【0008】さらに第3発明は、アルミニウム合金から
なる芯材の片面にアルミニウム合金からなるろう材をク
ラッドし、他の片面にアルミニウム合金からなる犠牲材
をクラッドした3層構造の熱交換器用アルミニウム合金
ブレージングシートにおいて、ろう材をSi7.0〜1
2.0wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらに
Zn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt
%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または2
種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなる
アルミニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt
%、Cu0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt
%を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアル
ミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt%、
In0.002〜0.3wt%、Sn0.002〜0.3
wt%のうちの1種または2種以上を含有し、さらにMg
0.05〜2.5wt%、Mn0.05〜1.6wt%以下
のうちの1種または2種を含有し、残部Alと不可避的
不純物とからなるアルミニウム合金としたことを特徴と
する熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートで
ある。
【0009】またさらに第4発明は、アルミニウム合金
からなる芯材の片面にアルミニウム合金からなるろう材
をクラッドし、他の片面にアルミニウム合金からなる犠
牲材をクラッドした3層構造の熱交換器用アルミニウム
合金ブレージングシートにおいて、ろう材をSi7.0
〜12.0wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さ
らにZn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3
wt%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または
2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからな
るアルミニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt
%、Cu0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt
%を含有し、さらにMg0.03〜0.5wt%、Cr
0.03〜0.3wt%、Zr0.03〜0.3wt%、T
i0.03〜0.3wt%、Ni0.03〜1.5wt%の
うちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避
的不純物とからなるアルミニウム合金とし、犠牲材をZ
n0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、
Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以
上を含有し、さらにMg0.05〜2.5wt%、Mn
0.05〜1.6wt%のうちの1種または2種を含有
し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム
合金としたことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合
金ブレージングシートである。
【0010】また、第5〜8の発明は、アルミニウム合
金製熱交換器をろう付により製造するに当たり、それぞ
れ上記第1〜4発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレ
ージングシートを用い、570〜585℃の温度でろう
付を行うことを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器
の製造方法である。
【0011】
【作用】まず本発明のブレージングシートの構成につい
て説明する。本発明の熱交換器用アルミニウム合金ブレ
ージングシートは、図2に示すような3層構造を有す
る。即ち、高強度アルミニウム合金を芯材5とし、この
芯材の片面にろう材6、他の片面に犠牲材7を有する。
熱交換器に組み立てる際にろう材を外側に、犠牲材を冷
媒通路構成側にして使用する。本発明の芯材合金は高強
度合金であり、従来使用されている芯材合金よりもCu
およびSiの添加量が高いことが特徴である。即ち、芯
材はSi0.6〜1.2wt%、Cu0.5〜2.5wt
%、Mn0.05〜2.0wt%を含有し、残部Alと不
可避的不純物とからなるアルミニウム合金およびこれに
さらに、Mg0.03〜0.5wt%、Cr0.03〜
0.3wt%、Zr0.03〜0.3wt%、Ti0.03
〜0.3wt%、Ni0.03〜1.5wt%のうちの1種
または2種以上を添加したアルミニウム合金である。芯
材として、0.5wt%を超えるCuを含有する合金は、
耐食性が低下する問題がある合金であり、さらに1.2
wt%を超えるCuを含有する合金は融点が低下するた
め、従来ろう付用には用いられていない合金である。
【0012】芯材合金の各添加元素の役割を以下に述べ
る。Siは、強度向上に寄与する。Siが0.6wt%未
満の場合強度向上効果が十分でなく、1.2wt%を超え
ると芯材中に粗大な化合物を形成し、犠牲層を越えて腐
食が進む場合に耐食性を低下させる。従って、Siは
0.6〜1.2wt%とするが、特に0.8wt%付近で安
定した特性を示す。
【0013】Mnは金属間化合物を合金中に分布させ、
耐食性を低下させることなく、強度を向上させるための
必須元素である。その量が0.05wt%未満では十分で
なく、2.0wt%を超えて添加した場合成形性が低下
し、組付け等の加工時にブレージングシートが割れてし
まう。
【0014】Cuは固溶状態にて合金中に存在し、強度
を向上させる。Cuが0.5wt%未満では強度向上効果
が十分ではない。Cuの添加量が1.0wt%を超える芯
材合金は融点が低下するため、従来用いられていなかっ
た合金である。またCuの添加量が0.5wt%を超える
ものは本発明芯材合金の特有のものである。高強度化の
ために、芯材にCuを添加すると、冷媒通路構成部材の
耐食性が急激に低下するため、現実的に強度向上のため
に芯材に添加できるCuの量は従来0.5wt%以下であ
ったのである。この原因について発明者らが鋭意検討を
行ったところ、ろう付加熱の際に芯材中のCuが犠牲層
に拡散すること、および犠牲材の成分(例えばZn)が
芯材に拡散することで、犠牲層の成分がろう付前と比べ
て大きく変化し、これが原因で犠牲効果が減じ耐食性が
低下することを見出した。発明者らは、拡散を防止する
方法を種々検討したが、高温での原子の拡散が原因で生
じるために、通常の方法では防止効果がなく、ろう付加
熱温度を低下させることが有効な手段であることを見出
し、その温度を検討した。その結果585℃以下でろう
付を行えば、拡散量が減り、耐食性が向上することを見
出したのである。従って、0.5wt%を超えるCuの添
加量は、570〜585℃の温度でろう付を行う本発明
で添加可能となった量である。ここでCuの添加量が
2.5wt%を超えると融点が低下し、本発明のろう材合
金を用いても、ろう付加熱時に溶融してしまう。従っ
て、Cuの添加量は0.5〜2.5wt%とするが、特に
0.8〜1.5wt%で安定した特性を示す。
【0015】Mgは合金中に固溶状態およびMg2 Si
の微細な析出相として存在し、強度を向上させる。0.
03wt%未満では効果がなく、0.5wt%を超えて添加
すると非腐食性のフラックスを用いたろう付をする場合
にフラックスとMgが反応しろう付ができなくなる。
【0016】Cr、Zr、Tiはいずれも微細な金属間
化合物を形成し合金の強度を向上させる働きを有する。
しかし、0.03wt%未満では効果がなく、それぞれ
0.3wt%を超えて添加した場合成形性が低下し、組付
け等の加工時にブレージングシートが割れてしまう。
【0017】Niも微細な金属間化合物を形成し、合金
の強度を向上させる働きを有する。しかし、0.03wt
%未満では効果がなく、1.5wt%を超えて添加した場
合には成形性が低下し、組付け等の加工時にブレージン
グシートが割れてしまう。
【0018】以上が本発明の芯材合金の成分であるが、
不可避不純物としての代表的な元素として、Feがあ
る。Feは1.2wt%以下であれば、含有されていても
かまわない。また、鋳塊組織の微細化のために添加され
るB等、上記以外の元素はそれぞれ0.05wt%以下で
あれば含有されていてもかまわない。
【0019】次に本発明のろう材合金について説明す
る。従来は本発明のように、Cuを多く添加した高強度
の芯材合金を用いた場合、熱交換器の外部および内部耐
食性が低下するという問題と芯材合金の融点が低いため
ろう付時に溶融するという問題があり、実用化されてい
なかった。本発明のろう材合金はこれを解決したもの
で、本発明の芯材合金と組み合わせたときに効果を発揮
するものである。即ち、熱交換器の外部耐食性について
さまざまな検討を行い、従来用いられているろう材合金
と本発明の芯材合金を組み合わせた場合、芯材合金中に
添加されているCuがろう付時にろう材中に拡散し、ろ
う材と芯材との境界付近に低Cu領域が生じ、そこが優
先的に腐食されるため、膨れを伴う激しい腐食を生じる
ことを見出した。本発明ではろう材合金にCuを添加す
ることで、芯材からろう材へのCuの拡散を防止し、ろ
う材と芯材との境界付近に低Cu領域を生じないように
し、耐食性を向上させた。そして、従来600℃付近の
温度でろう付していたのを585℃付近の温度でろう付
できるようにすれば、内部耐食性が向上し、芯材合金の
溶融がなくなると考え、従来のろう材合金よりもろう付
温度が低い合金を開発した。
【0020】ろう材合金の各元素の役割とその限定理由
を以下に説明する。ここで、本発明のろう材の合金組成
はSi7.0wt%〜12.0wt%、Cu0.1wt%〜
8.0wt%を含有し、さらにZn0.5wt%〜6.0wt
%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002〜
0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残部
Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金であ
り、以下にその限定理由を説明する。
【0021】Siの添加は合金の融点を下げるが、その
量が7.0wt%未満では十分に融点が低下せず、585
℃以下の温度でろう付できない。さらに、その量が1
2.0wt%を超えると逆に融点が上がるため、585℃
以下の温度でろう付できない。
【0022】Cuの添加は合金の融点を下げ、ろう流れ
性を向上させる。さらに、前記の理由で冷媒通路構成部
材にCuを添加した合金を用いる場合に、熱交換器の外
部耐食性を高める働きを有する。しかし、その量が0.
1wt%未満では効果が十分でなく、その量が8.0wt%
を超えるとろう材の電位が貴になりすぎて、芯材が優先
的に腐食するようになり、耐食性が低下する上に、合金
の圧延加工性が低下し、熱交換器用のブレージングシー
トとして製造できなくなる。従って、Cuの添加量は、
0.1〜8.0wt%とするが、特に0.5〜3.5wt%
で安定した特性を示す。
【0023】Znの添加は合金の融点を下げる。さら
に、本発明のようにCuを添加したろう材合金では外部
腐食による膨れの発生は抑えられるものの、ろう材の電
位が芯材の電位より貴になり、外部腐食がピット状に進
行しその速度が早いという問題がある。Znの添加はろ
う材の電位を下げ、ろう材の電位を芯材の電位に近づ
け、耐食性を向上させる。しかし、その量が0.5wt%
未満では効果が十分ではなく、その量が6.0wt%を超
えると、ろう材の自己耐食性が低下する上に、合金の圧
延加工性が低下し、熱交換器用のブレージングシートに
用いるろう材として適さなくなる。
【0024】InおよびSnもろう材の電位を卑にし、
冷媒通路構成部材の耐食性を向上させる。その量が0.
002wt%未満では効果が十分ではなく、0.3wt%を
超えると合金の圧延加工性が低下する。
【0025】本発明ろう材の合金元素は以上の通りであ
るが、不可避的不純物として、Feは1.0wt%以下で
あれば含有可能である。しかし、Feはろう材が凝固す
る際に、金属間化合物を形成し、これが腐食の起点とな
る。そのため、Fe量は0.5wt%以下が望ましい。F
e以外の不可避的不純物として、他の元素もそれぞれ
0.05wt%以下であれば含有してもよい。
【0026】犠牲材も本発明の重要な項目である。即
ち、従来の犠牲材合金の代表として、JIS7072 合金を挙
げることができる。このような犠牲材合金と本発明の芯
材合金のなかで高Cuの合金とを組み合わせた場合、芯
材合金中に添加されているCuがろう付時に犠牲材中に
拡散し、犠牲材の犠牲効果が打ち消されてしまう。その
ため犠牲材のZnを増やすことが考えられるが、Znを
増やすと犠牲材の融点が低下し、ろう付時に溶融してし
まう。しかし、本発明では上記のように低融点のろう材
合金を用いているのでZnを増やすことが可能である。
【0027】即ち、本発明の犠牲材合金は、Zn0.5
wt%〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn
0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を
含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニ
ウム合金およびこれにさらにMg0.05〜2.5wt
%、Mn0.05〜1.6wt%のうちの1種または2種
を添加した合金である。
【0028】Znの添加は犠牲効果を合金に与える。そ
の量が0.5wt%未満では効果が十分でなく、その量が
6.0wt%を超えると融点が低下し、本発明のろう材合
金を用いたとしてもろう付時に溶融してしまう。
【0029】In、Snの添加も犠牲効果を合金に与え
る。その量が0.002wt%未満では効果が十分ではな
く、0.3wt%を超えると合金の圧延加工性が低下し、
3層構造のブレージングシートの犠牲材としては適さな
くなる。
【0030】Mgの添加は犠牲材合金を高強度化し材料
全体の強度を向上する。その量が0.05wt%未満では
その効果がなく、2.5wt%を超えると融点が低下し、
本発明のろう材合金を用いたとしてもろう付時に溶融し
てしまう。
【0031】Mnの添加も犠牲材合金を高強度化し材料
全体の強度を向上する。その量が0.05wt%未満では
効果がなく、1.6wt%を超えると合金の圧延加工性が
低下し、3層構造のブレージングシートに用いる犠牲材
としては適さなくなる。
【0032】本発明犠牲材の合金元素は以上の通りであ
るが、不可避的不純物として、Siは0.5wt%以下で
あれば含有可能であるが、0.1wt%以下が望ましい。
Feは0.8wt%以下であれば含有可能であるが、0.
1wt%以下が望ましい。また、強度向上のためのCr、
Zr、Ti等の上記以外の元素もそれぞれ0.05wt%
以下であれば不純物元素として含有してもかまわない。
【0033】本発明は以上のような合金組成の3層構造
のブレージングシートであり、ろう材、犠牲材とも通常
厚さ30μm程度であるが、そのクラッド率は使われる
部材の板厚によって異なり、この値に限定するものでな
い。本発明のブレージングシートは電縫加工等によりチ
ューブ材としたり、そのままヘッダー材等としてろう付
され、熱交換器に用いられる。
【0034】次に本発明アルミニウム合金製熱交換器の
製造方法について説明する。本発明では上記のブレージ
ングシートを用い、570〜585℃の温度でろう付を
行う。ろう付温度が570℃未満では、本発明のろう材
中に溶融しない組成のものがあり、ろう付することがで
きないからである。また、585℃を超えると、芯材が
溶融するためと、Cuを多量に含有した合金を冷媒通路
構成部材として使用できなくなるためである。
【0035】また、このような従来のろう付温度よりも
低い温度でろう付することにより、フィンの耐高温座屈
性および熱伝導性を向上させることができる。まず、フ
ィンの座屈の原因の大部分は、フィンに高温で高温クリ
ープ現象が生じるためであるが、この高温クリープ現象
は590℃付近を境にしてそれより高い温度で急激に生
じる(フィンが弱くなる)ことを見出した。そのため、
585℃以下であれば、これを原因とするフィンの座屈
は生じないのである。さらに、フィンにろうが拡散する
ことを原因とする座屈があるが、ろうの拡散は595℃
付近を境にしてそれより高い温度で急激に生じることを
見出した。従って585℃以下であれば、ろうの拡散は
少なくなり、全体としてフィンの座屈は生じ難くなるの
である。
【0036】また、ろう付を行うフィンの熱伝導性は、
アルミニウム合金中に析出していた金属間化合物がろう
付加熱中に再固溶するために低下する。加熱温度が高い
ほど合金元素の固溶限が大きくなり、かつ拡散速度が大
きくなるので、再固溶は進行し易くなる。そのためろう
付温度を下げることは、フィンの熱伝導性を高めるのに
効果があることを見出し、585℃以下であれば、再固
溶の進行速度が小さく、熱伝導性の低下は少ないことを
見出した。
【0037】従って、本発明の3層構造のブレージング
シートを用いて熱交換器を製造する場合、585℃以下
の温度でろう付を行えば、フィンの特性が向上し、熱交
換器としての特性が向上するのである。なお、このよう
にろう付温度を従来よりも低下させることで、ろう付炉
の寿命が延びるという効果もある。
【0038】ここで、本発明のろう付条件は、上記のよ
うに温度は限定されるが、それ以外の条件は限定され
ず、従来とほとんど同様でよい。即ち、フラックスブレ
ージング法、非腐食性のフラックスを用いるノコロック
ブレージング法等であればよく、特に限定されない。ろ
う付前の組み立て、洗浄、場合によってはフラックス塗
布等は従来通り行えばよい。この場合、フラックスは、
例えばセシウム系のフラックスを用いれば、本発明の温
度域でろう付が可能である。また、加熱後の工程も特に
限定されず、従来より行われているように、時効処理や
フラックス除去や塗装等の工程を行えばよい。
【0039】さて、このように通常のろう付温度より低
い温度でろう付を行う方法に、低温ろう付と言われてい
る500℃前後の温度でろう付を行う方法が知られてい
る。この方法は、Znを20wt%以上含有したAl−Z
n系合金やZn合金を通常ろう材として用いるために、
ろう付後にろう材が腐食されやすいという問題点があ
り、現実的には熱交換器のろう付方法としては使用され
ていない。さらに、Al−Zn系合金でZnの添加量が
8wt%を超えると、圧延性が非常に悪くなり、合わせ圧
延によるブレージングシートの製造は不可能であり、工
業的に安定して低温ろう付用のブレージングシートを供
給する製造方法は確立されていない。そのため、置きろ
う等としてろう材を用いねばならず、製造できる部材の
種類は限られている。しかし、発明者らは上記のような
低温ろう付よりも遙に高温である570〜585℃のろ
う付温度でも熱交換器の特性向上が可能であることを見
出して、前記のアルミニウム合金ブレージングシートを
開発したものである。
【0040】さらに、従来より低融点のアルミニウム合
金ろう材として知られている合金がある(例えば特開平
3−57588)。これらは、主に鋳物をろう付するた
めに開発されたものであり、多量のCuが含有されてい
たり、上記のように多量のZnが添加されていたりする
ため、圧延加工を行うと割れてしまう問題があり、ブレ
ージングシートの製造ができなかったものである。ブレ
ージングシートとして使用できなければ、工業的に熱交
換器を製造するのに実用性が乏しい。本発明ではこのよ
うな問題点を解決し、前記アルミニウム合金ブレージン
グシートを開発したものである。
【0041】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)表1〜4に示す合金組成の芯材、ろう材お
よび犠牲材を組み合わせた3層構造のチューブ材用のブ
レージングシートを通常の方法で作製した。板厚は0.
25mmで、クラッド率はろう材が10%、犠牲材が15
%である。なお、犠牲材中には不純物元素として、F
e、Siがそれぞれ0.01〜0.2wt%の範囲で含ま
れている。これらのブレージングシートを表5、6の条
件で、N2 ガス中で加熱した。加熱後のブレージングシ
ートについて、引張試験並びに、ろう材部を外側、犠牲
材部を内側にして、外部耐食性試験および内部耐食性試
験を行った。外部耐食性試験は、ろう材の表面中央部の
みを露出させ、他の面をすべてシールし、CASS試験
(JISH8681)を360時間行い、孔食の発生状
況を調べた。内部耐食性試験は、ろう材部をマスキング
したブレージングシートをCu2+イオンを10ppm添
加した水道中に5カ月間浸漬し、80℃×8時間と室温
×16時間のサイクル腐食試験を行い、犠牲材表面に発
生した孔食深さを光学顕微鏡による焦点深度法によって
求めた。これらの結果を表5、6に記した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】表5、6から明らかなように、本発明例の
ブレージングシートは、ろう付中の溶融がなく、高強度
で、耐食性においても優れている。これに対し、比較例
A、Bは芯材および犠牲材が本発明の範囲を外れたもの
で、575℃でろう付加熱を行ったが、溶融してしまっ
た。比較例Cはろう材にZn、In、Snを含有してい
ないもので、外部耐食性が低下している。比較例D、E
はろう材が本発明の範囲を外れたもので、585℃以下
ではろう材が溶融しないために、600℃で加熱を行っ
たが、芯材が溶融してしまった。比較例Fはろう材のC
u、Znが本発明の範囲より多く添加されているもの
で、圧延時に割れてしまい、ブレージングシートを製造
することができなかった。従来例Gは板厚0.4mmで使
用しているものを薄肉化したもので、本発明例のブレー
ジングシートに比較して、強度、耐食性が劣っている。
従来例HはCuを多く芯材に含有している例であるが、
耐食性が劣っている。
【0049】(実施例2)表7に示す合金組成のアルミ
ニウム合金フィン材とチューブ、ヘッダー材とを組み合
わせ、図1に示すラジエーターを組み立てた。フィン材
は表7に示す合金組成の板厚0.06mmのベア材とし、
チューブ材は、表7に示す構成の板厚0.3mmのコイル
状ブレージングシートを通常の方法により製造し、この
コイル状ブレージングシートを電縫管のサイズに合わせ
てスリッターして幅35.0mmの条材にした。この条材
を電縫管製造装置を用い、幅16.0mm、厚さ2.2mm
の通液管用の電縫管に加工した。また、同一の構成の板
厚1.0mmのコイル状ブレージングシートを幅60mmに
スリッターしてヘッダー材用の条材とした。
【0050】組み立てられたラジエーターに、フッ化カ
リウム系フラックスにセシウム系フラックスを3%混合
したフラックスの10%濃度液を塗布し、N2 ガス中で
表8に示す条件で加熱し、ろう付した。材料および加熱
条件の組み合わせを表8に示す。得られたラジエーター
について、外観観察によりフィンおよびチューブの潰れ
具合、フィレットの形成について調査した。また、きち
んとろう付されていたラジエーターについては熱効率を
調査した。熱効率は、JIS D 1618(自動車用
冷房機試験方法)に準じて行い、それぞれ従来のラジエ
ーターの熱効率に対する向上の割合で表し、表8に記し
た。また、ろう付加熱後のチューブ材の引張試験を行っ
た結果も合わせて表8に記した。
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【0053】表8から明らかなように、本発明法による
ラジエーターはフィンの潰れが生じることなく製造され
ており、加熱後の強度が高く、熱効率も優れている。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明熱交換器用ア
ルミニウム合金ブレージングシートは高強度で耐食性に
優れかつろう付時に溶融がなく、これを用いて熱交換器
を製造した場合、小型、軽量化が可能であり、工業上顕
著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラジエーターを示す一部断面の斜視図。
【図2】本発明ブレージングシートの構造を示す断面
図。
【符号の説明】
1 偏平チューブ 2 薄肉フィン 3 ヘッダー 4 タンク 5 芯材 6 ろう材 7 犠牲材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金からなる芯材の片面に
    アルミニウム合金からなるろう材をクラッドし、他の片
    面にアルミニウム合金からなる犠牲材をクラッドした3
    層構造の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシー
    トにおいて、ろう材をSi7.0〜12.0wt%、Cu
    0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn0.5〜6.
    0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002
    〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残
    部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金と
    し、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu0.5〜2.
    5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有し、残部Al
    と不可避的不純物とからなるアルミニウム合金とし、犠
    牲材をZn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.
    3wt%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種また
    は2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とから
    なるアルミニウム合金としたことを特徴とする熱交換器
    用アルミニウム合金ブレージングシート。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金からなる芯材の片面に
    アルミニウム合金からなるろう材をクラッドし、他の片
    面にアルミニウム合金からなる犠牲材をクラッドした3
    層構造の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシー
    トにおいて、ろう材をSi7.0〜12.0wt%、Cu
    0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn0.5〜6.
    0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002
    〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残
    部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金と
    し、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu0.5〜2.
    5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有し、さらにM
    g0.03〜0.5wt%、Cr0.03〜0.3wt%、
    Zr0.03〜0.3wt%、Ti0.03〜0.3wt
    %、Ni0.03〜1.5wt%のうちの1種または2種
    以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるア
    ルミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt
    %、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002〜
    0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残部
    Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金とし
    たことを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金ブレー
    ジングシート。
  3. 【請求項3】 アルミニウム合金からなる芯材の片面に
    アルミニウム合金からなるろう材をクラッドし、他の片
    面にアルミニウム合金からなる犠牲材をクラッドした3
    層構造の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシー
    トにおいて、ろう材をSi7.0〜12.0wt%、Cu
    0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn0.5〜6.
    0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002
    〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残
    部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金と
    し、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu0.5〜2.
    5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有し、残部Al
    と不可避的不純物とからなるアルミニウム合金とし、犠
    牲材をZn0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.
    3wt%、Sn0.002〜0.3wt%のうちの1種また
    は2種以上を含有し、さらにMg0.05〜2.5wt
    %、Mn0.05〜1.6wt%以下のうちの1種または
    2種を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるア
    ルミニウム合金としたことを特徴とする熱交換器用アル
    ミニウム合金ブレージングシート。
  4. 【請求項4】 アルミニウム合金からなる芯材の片面に
    アルミニウム合金からなるろう材をクラッドし、他の片
    面にアルミニウム合金からなる犠牲材をクラッドした3
    層構造の熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシー
    トにおいて、ろう材をSi7.0〜12.0wt%、Cu
    0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn0.5〜6.
    0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002
    〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、残
    部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金と
    し、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu0.5〜2.
    5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有し、さらにM
    g0.03〜0.5wt%、Cr0.03〜0.3wt%、
    Zr0.03〜0.3wt%、Ti0.03〜0.3wt
    %、Ni0.03〜1.5wt%のうちの1種または2種
    以上を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるア
    ルミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt
    %、In0.002〜0.3wt%、Sn0.002〜
    0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有し、さら
    にMg0.05〜2.5wt%、Mn0.05〜1.6wt
    %のうちの1種または2種を含有し、残部Alと不可避
    的不純物とからなるアルミニウム合金としたことを特徴
    とする熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシー
    ト。
  5. 【請求項5】 アルミニウム合金製熱交換器をろう付に
    より製造するに当たり、ろう材をSi7.0〜12.0
    wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn
    0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、S
    n0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以上
    を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミ
    ニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu
    0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有
    し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム
    合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt%、In0.
    002〜0.3wt%、Sn0.002〜0.3wt%のう
    ちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避的
    不純物とからなるアルミニウム合金とした3層構造のブ
    レージングシートを用い、570〜585℃の温度でろ
    う付お行うことを特徴とするアルミニウム合金製熱交換
    器の製造方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム合金製熱交換器をろう付に
    より製造するに当たり、ろう材をSi7.0〜12.0
    wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn
    0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、S
    n0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以上
    を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミ
    ニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu
    0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有
    し、さらにMg0.03〜0.5wt%、Cr0.03〜
    0.3wt%、Zr0.03〜0.3wt%、Ti0.03
    〜0.3wt%、Ni0.03〜1.5wt%のうちの1種
    または2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物と
    からなるアルミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜
    6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.0
    02〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有
    し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム
    合金とした3層構造のブレージングシートを用い、57
    0〜585℃の温度でろう付を行うことを特徴とするア
    ルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム合金製熱交換器をろう付に
    より製造するにあたり、ろう材をSi7.0〜12.0
    wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn
    0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、S
    n0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以上
    を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミ
    ニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu
    0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有
    し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミニウム
    合金とし、犠牲材をZn0.5〜6.0wt%、In0.
    002〜0.3wt%、Sn0.002〜0.3wt%のう
    ちの1種または2種以上を含有し、さらにMg0.05
    〜2.5wt%、Mn0.05〜1.6wt%以下のうちの
    1種または2種を含有し、残部Alと不可避的不純物と
    からなるアルミニウム合金とした3層構造のブレージン
    グシートを用い、570〜585℃の温度でろう付を行
    うことを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 アルミニウム合金製熱交換器をろう付に
    より製造するに当たり、ろう材をSi7.0〜12.0
    wt%、Cu0.1〜8.0wt%を含有し、さらにZn
    0.5〜6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、S
    n0.002〜0.3wt%のうちの1種または2種以上
    を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミ
    ニウム合金とし、芯材をSi0.6〜1.2wt%、Cu
    0.5〜2.5wt%、Mn0.05〜2.0wt%を含有
    し、さらにMg0.03〜0.5wt%、Cr0.03〜
    0.3wt%、Zr0.03〜0.3wt%、Ti0.03
    〜0.3wt%、Ni0.03〜1.5wt%のうちの1種
    または2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物と
    からなるアルミニウム合金とし、犠牲材をZn0.5〜
    6.0wt%、In0.002〜0.3wt%、Sn0.0
    02〜0.3wt%のうちの1種または2種以上を含有
    し、さらにMg0.05〜2.5wt%、Mn0.05〜
    1.6wt%のうちの1種または2種を含有し、残部Al
    と不可避的不純物とからなるアルミニウム合金とした3
    層構造のブレージングシートを用い、570〜585℃
    の温度でろう付を行うことを特徴とするアルミニウム合
    金製熱交換器の製造方法。
JP21801993A 1993-08-03 1993-08-10 熱交換器用アルミニウム合金ブレージングシートおよびアルミニウム合金製熱交換器の製造方法 Pending JPH0797651A (ja)

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