JP2683097B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2683097B2 JP1109517A JP10951789A JP2683097B2 JP 2683097 B2 JP2683097 B2 JP 2683097B2 JP 1109517 A JP1109517 A JP 1109517A JP 10951789 A JP10951789 A JP 10951789A JP 2683097 B2 JP2683097 B2 JP 2683097B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは改善された
電子写真特性を与える電子写真感光体に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、電子写真感光体としては、セレン、硫化カドミ
ウム、酸化亜鉛等を主成分とする感光層を有する無機感
光体が広く用いられてきた。一方、有機光導電性化合物
を主成分とする感光層を有する有機感光体は、無機感光
体の上記欠点をおぎなう等多くの利点を有し、近年注目
を集めている。
このような有機感光体としては、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾールに代表される光導電性ポリマー及びこれと2,
4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等のルイス酸とか
ら形成される電荷移動錯体を主成分とする感光層を有す
る電子写真感光体はすでに実用化されている。しかし、
この感光体は、感度および耐久性において必ずしも満足
できるものではない。
一方、電荷発生機能と電荷輸送機能とをそれぞれ別個
の物質に分担させた機能分離型電子写真感光体が、従来
の有機感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著るし
い改善をもたらした。このような機能分離型感光体は、
電荷発生物質、電荷輸送物質の各々の材料選択範囲が広
く、任意の特性を有する電子写真感光体を比較的容易に
作製し得るという利点を有している。
電荷発生物質としては種々のアゾ顔料、フタロシアニ
ン顔料、多環キノン顔料、シアニン色素、スクエアリツ
ク酸染料、ピリリウム塩系色素等が知られている。中で
もアゾ顔料は耐光性が強い、電荷発生能力が大きい、材
料合成が容易等の点から多くの構造が提唱されてきた。
これらのアゾ顔料は一般にフエニール性水酸基を有する
カツプラー成分とのアゾカツプリングにより得ることが
できる。このようなカツプラー成分としては、例えば特
開昭47−37543号公報、特開昭56−94358号公報、特開昭
57−58154号公報などに記載のナフトールカツプラー、
特開昭58−122967号公報などに記載のベンゾカルバゾー
ルカツプラー、特開昭60−5941号公報記載のナフタルイ
ミドカツプラー、特開昭57−176055号公報記載のペリノ
ンカツプラーが知られている。
このようなカツプラー成分を用いて製造されるアゾ顔
料は数多く提案されているが、感度や繰り返し使用時の
電位の安定性の面で問題があり実用化されているのはご
くわずかである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は実用的な高感度と繰り返し使用時の安
定した電位特性が維持され良好な画像特性を示す電子写
真感光体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、導電性支持体上に感光層を有す
る電子写真感光体において、感光層が活性メチレン基を
持つ下記一般式(1)の環状化合物と芳香族アゾニウム
塩とをアゾカップリングすることにより得られるアゾ顔
料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
一般式(1) (式中X1およびX2 を示す。またX1とX2は同一であっても異なっていてもよ
い。R1およびR2は共同で5〜7員環の炭素環化合物もし
くは5〜7員環の複素環化合物を形成する残基または共
同で芳香環基もしくは複素環基と縮合し5〜7員環の炭
素環化合物もしくは5〜7員環の複素環化合物を形成す
る残基を示す。A1,A2,A3およびA4は水素原子またはシア
ノ基を示し、kおよびlはそれぞれ0または1の整数を
示す。) 本発明の活性メチレン基をもつ環状化合物と芳香族ア
ゾニウム塩とをアゾカツプリングすることにより得られ
るアゾ顔料は従来のナフトール系アゾ顔料等に比ベアゾ
基のα位,β位あるいはγ位に直接電子吸引性基が共役
して結合する。このため、分子内電荷移動による長波長
化や吸光係数の増加、分子内の電荷分離が容易に起こ
り、高感度化および電位安定性が達成されると考えられ
る。
上記一般式(1)中のR1およびR2は共同でシクロペン
タン環,シクロヘキサン環,シクロヘプタン環等の5〜
7員環の炭素環化合物もしくはチアゾリン環,バルビシ
ール環,ヒダントイン環,スルフアゾン環,ジケトピペ
ラジン環等の5〜7員環の複素環化合物を形成する残
基、または共同でベンゼン環,ナフタレン環,アントラ
セン環,フエナンスレン環,ペリレン環等の芳香環基も
しくはピリジン環,キノリン環等の複素環基と縮合しシ
クロペンタン環,シクロヘキサン環,シクロヘプタン環
等の5〜7員環の炭素環化合物もしくは5〜7員環の複
素環化合物を形成する残基を示す。
上記R1およびR2は置換基を有してもよく、これらの置
換基としては、ニトロ基、シアノ基、塩素,フツ素,臭
素等のハロゲン基、メチル基,エチル基,プロピル基等
のアルキル基、フエニル基,ナフチル基等のアリール
基、ペンジル基,フエネチル基等のアラルキル基、メト
キシ基,エトキシ基等のアルコキシ基、トリフルオロメ
チル基,トリクロロメチル基,ジクロロメチル基等のハ
ロゲン置換アルキル基等が挙げられる。
A1,A2,A3およびA4は水素原子またはシアノ基を示し、
kおよびlはそれぞれ0または1の整数を示す。
以下本発明に用いられる活性メチレン基をもつ環状化
合物の具体例を示す。
化合物No. カツプラー成分である前記活性メチレン基をもつ環状
化合物とアゾカツプリングする芳香族アゾニウム塩とし
ては、ジアゾニウム塩,テトラゾニウム塩,ヘキサゾニ
ウム塩,オクタゾニウム塩等が挙げられ、それぞれモノ
アゾ顔料,ジスアゾ顔料,トリスアゾ顔料,テトラキス
アゾ顔料として得られる。
ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フエナンスレ
ン、アンスラセン、ピレンなどの炭化水素系芳香環、フ
ラン、チオフエン、ピリジン、インドール、ベンゾチア
ゾール、カルバゾール、アクリドン、ジベンゾチオフエ
ン、ベンゾオキサゾール、ベンゾトリアゾール、オキサ
ジアゾール、チアゾールなどの複素系芳香環、さらに上
記芳香環を直接あるいは芳香族性基または非芳香族性基
で結合したもの、例えばトリフエニルアミン、ジフエニ
ルアミン、N−メチルジフエニルアミン、ビフエニル、
ターフエニル、ビナフチル、フルオレノン、フエナンス
レンキノン、アンスラキノン、ベンズアントロン、ジフ
エニルオキサジアゾール、フエニルベンゾオキサゾー
ル、ジフエニルメタン、ジフエニルスルホン、ジフエニ
ルエーテル、ベンゾフエノン、スチルベン、ジスチリル
ベンゼン、テトラフエニル−p−フエニレンジアミン、
テトラフエニルベンジジンなどより得ることができる。
上記結合基を介してよい芳香族炭化水素基または芳香
族複素環基の有してもよい置換基としてはメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルなどのアルキル基、メトキシ、エ
トキシなどのアルコキシ基、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノなどのジアルキルアミノ基、フツ素、塩素、臭素
などのハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ハロメチル基などが挙げられる。
次に、本発明に用いる芳香族アゾニウム塩の具体例を
以下に列挙する。ただし、ジアゾニウム基(−N=N
−)は省略し、結合位置のみを示した。
芳香族ジアゾニウム塩 テトラゾニウム塩 なお、以上の具体例により、本発明のアゾ顔料が限定
されることはない。本発明のアゾ顔料の構造としては、
例えば前記活性メチレン基をもつ環状化合物55と芳香族
アゾニウム塩A1−1との反応により合成されるアゾ顔料
には以下のアゾ型とビドラゾン型の互変異性体が存在
し、 ヒドラゾン型が優先することがIRスペクトルより確認さ
れている。他のアゾ顔料においてどちらの構造が優先す
るかはカプラー構造、アゾニウム塩の置換基等により変
化するが、本発明では便宜上ヒドラゾン型を記す。以下
に本発明のアゾ顔料の具体例を示す。
アゾ顔料No. また、アゾ顔料の具体例には、ヒドラゾン型異性体の
みを示したが、アゾ型あるいはその他の可能な互変異性
体であってもかまわない。
次に本発明に用いるアゾ顔料の合成例を以下に示す。
(合成例) アゾ顔料No.26 の合成インダンジオン誘導体 0.94g(4.9mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド100mlに
溶解し10℃に冷却した。この溶液にテトラゾニウム塩 1g(2.3mmol)を加えた。2分後トリエチルアミン0.47g
(4.6mmol)を滴下し、そのまま10℃にて1時間撹拌し
た。その後反応液を濾過し残渣をメタノール100mlにて
洗浄した後真空乾燥し、黒青色顔料を0.5g得た。
前述のアゾ顔料を有する被膜は光導電性を示し、従っ
て下述する電子写真感光体の感光層に用いることができ
る。
すなわち、本発明の具体例では導電性支持体の上に前
記アゾ顔料を適当なバインダー中に分散含有させて被膜
形成することにより電子写真感光体を作成することがで
きる。
本発明の好ましい具体例では、電子写真感光体の感光
層を電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した電子写真感
光体における電荷発生層として、前述の特定のアゾ顔料
を含有する光導電性被膜を適用することができる。
電荷発生層は、十分な吸光度を得るために、できる限
り多くの光導電性を示す前述の特定のアゾ顔料を含有
し、かつ、発生した電荷キヤリアが電荷輸送層と界面な
いしは導電性基板との界面まで効率的に輸送されるため
に薄膜層、例えば5μm以下、好ましくは0.01μm〜1
μmの膜厚をもつ薄膜層とすることが望ましい。
電荷発生層を塗工によって形成する際に用いうるバイ
ンダーとしては広範な絶縁性樹脂から選択でき、またポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン
やポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーから選
択できる。
好ましくはポリビニルブチラール、ポリビニルベンザ
ール、ポリアリレート(ビスフエノールAとフタル酸の
縮重合体など)、ポリカーボネート、ポリエステル、フ
エノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリア
クリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セル
ロース系樹脂、ウレタン樹脂、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドンなどの絶縁性樹脂を挙
げることができる。電荷発生層中に含有する樹脂は80重
量%以下、好ましくは40重量%以下が適している。
これらの樹脂を溶解する溶剤は、樹脂の種類によって
異なり、また下述する電荷輸送層や下引層を溶解しない
ものから選択することが好ましい。
具体的な有機溶剤としてはメタノール、エタノール、
イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジクロルヘ
キサンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチル
スルホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエ
ステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチ
レン、四塩化炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪族ハ
ロゲン化炭化水素類あるはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香
族類などを用いることができる。
塗工は浸漬コーテイング法、スプレーコーテイング
法、スピンナーコーテイング法、ブレードコーテイング
法、カーテンコーテイング法などのコーテイング法を用
いて行うことができる。
乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方法
が好ましい。加熱乾燥は30〜200℃の温度で5分〜2時
間の範囲で静止または送風下で行うことができる。
電荷輸送層は、前述の電荷発生層と電気的に接続され
ており、電界の存在下で電荷発生層から注入された電荷
キヤリアを受け取るとともに、これらの電荷キヤリアを
表面まで輸送できる機能を有している。
この際電荷輸送層は電荷発生層の上に積層されていて
もよく、また下に積層されていてもよい。
電荷輸送物質としてはN−メチル−N−フエニルヒド
ラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,
N−ジフエニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチ
ルフエノチアジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフエニルヒドラゾン、p−ピロリジノベン
ズアルデヒド−N,N−ジフエニルヒドラゾン、p−ジエ
チルベンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾリノン
−2−ヒドラゾンなどのヒドラゾン系化合物、2,5−ビ
ス(p−ジエチルアミノフエニル)−1,3,4−オキサジ
アゾール、1−フエニル−3−(p−ジエチルアミノス
チリル)−5−(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾ
リン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフエニル)
ピラゾリン、1−〔ピリジル(3)〕−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフエ
ニル)ピラゾリン、1−〔ピリジル(2)〕−3−(p
−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−(p−
ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン、1−フエニル−
3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5
−(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリン、スピロ
ピラゾリンなどのピラゾリン化合物、α−フエニル−4
−N,N−ジフエニルアミノスチルベン、N−エチル−3
(α−フエニルスチリル)カルバゾール、9−ジベンジ
ルアミノベンジリデン−9H−フルオレノン、5−p−ジ
トリルアミノベンジリデン−5H−ジベンゾ〔a,d〕シク
ロヘプテン等のスチリル系化合物、2−(p−ジエチル
アミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンズオキサゾ
ール、2−(p−ジエチルアミノフエニル)−4−(p
−ジメチルアミノフエニル)−5−(2−クロロフエニ
ル)オキサゾールなどのオキサゾール系化合物、2−
(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノ
ベンゾチアゾールなどのチアゾール系化合物、ビス(4
−ジエチルアミノ−2−メチルフエニル)−フエニルメ
タンなどのトリアリールメタン系化合物、1,1−ビス
(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフエニル)ヘ
プタン、1,1,22,テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ
−2−メチルフエニル)エタンなどのポリアリールアル
カン類、トリフエニルアミン、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、
ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビニルアントラセ
ン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ルホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
これらの有機電荷輸送物質の他にセレン、セレン−テ
ルル、アモルフアスシリコンなどの無機材料も用いるこ
とができる。
また、これらの電荷輸送物質は、1種または2種以上
組合せて用いることができる。
電荷輸送物質が成膜性を有していないときには適当な
バインダーを選択することによって被膜形成できる。バ
インダーとして使用できる樹脂は、例えばアクリル樹
脂、ポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート
ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポリマ
ー、アクリロニトリル−ブタジエンコポリマー、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリスルホ
ン、ポリアクリルアミド、ポリアミド、塩素化ゴムなど
の絶縁性樹脂あるいはポリ−N−ビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどの有機
光導電性ポリマーなどが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷キヤリアを輸送できる限界がある
ので、必要以上に膜厚を厚くすることができない。一般
的には5μm〜30μmであるが、好ましい範囲は8μm
〜20μmである。塗工によって電荷輸送層を形成する際
には、前述したような適当なコーテイング法を用いるこ
とができる。
このような電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からな
る感光層は、導電性支持体の上に設けられる。かかる導
電性支持体としては、支持体自体が導電性を有する金
属、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレ
スなどを用いることができ、その他にはアルミニウム、
アルミニウム合金、酸化インジウム、酸化錫、酸化イン
ジウム−酸化錫合金などを真空蒸着法によって被膜形成
された層を有するプラスチツク、導電性粒子(例えばカ
ーボンブラツク、銀粒子など)を適当なバインダーとと
もにプラスチツクや前記金属の上に被覆した支持体、導
電性粒子をプラスチツクや紙に含浸した支持体や導電性
ポリマーを有するプラスチツクなどを用いることができ
る。
導電性支持体と感光層の中間にバリヤー機能と接着機
能を有する下引層を設けることもできる。下引層はカゼ
イン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチ
レン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、(ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン、アル
コキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、ゼラチ
ン、酸化アルミニウムなどによって形成できる。
下引層の膜厚は、0.1μm〜5μm、好ましくは0.5μ
m〜3μmが適当である。
さらに本発明の別の具体例として、前述のアゾ顔料を
電荷輸送物質とともに同一層に含有させた電子写真感光
体を挙げることができる。この際、前述の電荷輸送物質
の他にポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフル
オレノンからなる電荷移動錯化合物を用いることができ
る。
この例の電子写真感光体は、前記のアゾ顔料と電荷移
動錯化合物をテトラヒドロフランに溶解されたポリエス
テル溶液中に分散させた後、被膜形成し作製することが
できる。
いずれの電子写真感光体においても用いる顔料は少な
くとも1種類の顔料を含有し、その結晶形は非晶質であ
っても結晶質であってもよい。
また必要に応じて光吸収の異なる顔料を組合せて使用
し感光体の感度を高めたり、パンクロマチツクな感光体
を得るなどの目的でアゾ顔料を2種類以上組合せたり、
または公知の染料、顔料から選ばれた電荷発生物質と組
合せて使用することも可能である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用する
のみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンタ
ー、LEDプリンター、液晶プリンター、レーザー製版な
どの電子写真応用分野にも広く用いることができる。
実施例1〜20 アルミ基板上にメトキシメチル化ナイロン樹脂(数平
均分子量32000)5g,アルコール可溶性共重合ナイロン樹
脂(数平均分子量29000)10gをメタノール95gに溶解し
た液をマイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚が1μmの
下引き層を設けた。
次に前記例示のアゾ顔料No.6 3gをシクロヘキサノン9
5mlにブチラール樹脂(ブチラール化度63モル%)2gを
溶かした液に加え、サンドミルで20時間分散した。この
分散液を先に形成した下引き層の上に乾燥後の膜厚が0.
2μmとなる様にマイヤーバーで塗布し乾燥して電荷発
生層を形成した。
次いで下記構造式 のヒドラゾン化合物5gとポリメチルメタクリレート樹脂
(数平均分子量100000)5gをトルエン40mlに溶解し、こ
れを電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が17μmとなる様に
マイヤーバーで塗布し乾燥して電荷輸送層を形成し、実
施例1の感光体を作製した。
アゾ顔料No.6に代えて第1表に示す他の例示顔料を用
い実施例2〜20に対応する感光体を同様にして作製し
た。
この様に作製した電子写真感光体を川口電気(株)製
静電複写紙試験装置Model SP−428を用いてスタテイツ
ク方式で−5KVでコロナ帯電し暗所で1秒間保持した
後、照度10luxで露光し帯電特性を調べた。
帯電特性としては表面電位(V0)と1秒間暗所放置し
た後の電位を1/2に減衰するのに必要な露光量(E1/2)
を測定した。この結果を第1表に示す。
この結果から、本発明の電子写真感光体はいずれも十
分な帯電能と優れた感度を有していることが分る。
実施例21〜24 実施例1,6,12および20で作製した電子写真感光体を用
い、繰り返し使用時の明部電位と暗部電位の変動を測定
した。
方法としては、−6.5KVのコロナ帯電器、露光光学
系、現像器、転写帯電器、除電露光光学系およびクリー
ナーを備えた電子写真複写機のシリンダーに感光体を貼
り付けた。この複写機はシリンダーの駆動に伴ない転写
紙上に画像が得られる構成になっている。この複写機を
用い、初期の暗部電位(VD)と明部電位(VL)を、それ
ぞれ−700V,−200V付近に設定し、5000回使用した際の
暗部電位の変動量(ΔVD)、明部電位の変動量(ΔVL
を測定した。その結果を第2表に示す。尚、電位の変動
量における負記号は電位の低下を表わし、正記号は電位
の増加を表わす。
第2表 実施例 感光体 ΔVD(V) ΔVL(V) 21 1 −5 3 22 6 −4 2 23 12 −4 2 24 20 −8 5 実施例25 アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフイルムのア
ルミ面上に膜厚0.5μmのポリビニルアルコールの被膜
を形成した。次に実施例5で用いたジスアゾ顔料の分散
液を先に形成したポリビニルアルコール層の上に乾燥後
の膜厚が0.2μmとなるようにマイヤーバーで塗布し乾
燥して電荷発生層を形成した。
次いで構造式 で示されるスチリル化合物4gとポリアリレート樹脂(ビ
スフエノールAとテレフタル酸−イソフタル酸の縮重合
体)5gをテトラヒドロフラン40mlに溶かした液を電荷発
生層の上に乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布し乾
燥して電荷輸送層を形成した。こうして作製した感光体
の帯電特性および耐久特性を実施例1および実施例21と
同じ方法によって測定した。この結果を次に示す。
V0;650(−V) E1/2;1.0(lux・sec) ΔVD;−2(V) ΔVL;1(V) 実施例26 実施例25で作製した感光体の電荷発生層と電荷輸送層
を逆の順番で塗布した感光体を作製し、実施例1と同じ
方法で帯電特性を評価した。ただし帯電極性は+とし
た。
V0;690(+V) E1/2;1.3(lux・sec) 実施例27 実施例6で作製した電荷発生層の上に、2,4,7−トリ
ニトロ−9−フルオレノン5gと、ポリー4,4′−ジオキ
シジフエニル−2,2′−プロパンカーボネート(分子量2
50000)6gをモノクロルベンゼン70mlに溶解した液を乾
燥後の膜厚が15μmとなる様に塗布し乾燥した。
こうして作製した電子写真感光体を実施例1と同様な
方法で評価した。ただし帯電極性は+とした。
V0;650(+V) E1/2;2.0(lux・sec) 実施例28 2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン6gとポリ−N
−ビニルカルバゾール(数平均分子量350000)5gをテト
ラヒドロフラン70mlに溶かして電荷移動錯化合物を形成
した。この電荷移動錯化合物と前記例示のアゾ顔料No.2
4 2gをポリエステル樹脂(バイロン;東洋紡製)5gをテ
トラヒドロフラン70mlに溶かした液に加え分散した。こ
の分散液を実施例1で作製した下引層の上に塗布し乾燥
して膜厚18μmの感光層を形成した。
こうして作製した感光体を実施例1と同様な方法で評
価した。ただし帯電極性は、+とした。
V0;650(+V) E1/2;2.3(lux・sec) 実施例29〜45 実施例1と同様にしてアルミ基板上に下引層を設け
た。次に前記例示のアゾ顔料No.9を用い実施例1と同様
にして電荷発生層を形成した。
次いで下記構造式 のトリアリールアミン化合物を用い実施例1と同様にし
て電荷輸送層を形成し感光体を作製した。アゾ顔料No.9
に代えて第3表に示す他の例示顔料を用い実施例39〜47
に対応する感光体を同様にして作製した。このように作
製した感光体を実施例1と全く同様にして表面電位
(V0)と露光量(E1/2)を測定した。結果を第3表に示
す。
実施例46〜50 実施例30,31,41,43および45で作製した電子写真感光
体を用い実施例21と同様にして繰り返し使用時の明部電
位の変動量(ΔVL)と暗部電位の変動量(ΔVD)を測定
した。その結果を第4表に示す。
第4表 実施例 感光体No. ΔVD(V) ΔVL(V) 46 31 −2 0 47 32 −3 2 48 42 −4 2 49 44 −5 3 50 46 −3 1 実施例51 実施例15で作製した感光体に−5KVのコロナ放電を行
った。この時の表面電位を測定した(初期電位V0)。さ
らに、この感光体を1秒間暗所で放置した後の表面電位
を測定した。感度は、暗減衰した後の電位V1を1/2に減
衰するに必要な露光量(E1/2,μJ/cm2)を測定すること
によって評価した。この際、光源としてガリウム/アル
ミニウム/ヒ素の三元系半導体レーザー(出力:5mW;発
振波長780nm)を用いた。これらの結果は、次のとおり
であった。
V0:−700V V1:−695V E1/2:1.0μJ/cm2 次に同上の半導体レーザーを備えた反転現像方式の電
子写真方式プリンターであるレーザービームプリンター
(キヤノン製LBP−CX)に上記感光体をセツトし、実際
の画像形成テストを用いた。条件は以下の通りである。
一次帯電後の表面電位;−700V、像露光後の表面電位;
−150V(露光量2.0μJ/cm2)、転写電位;+700V、現像
剤極性;負極性、プロセススピード;50mm/sec、現像条
件(現像バイアス);−450V、像露光スキヤン方式;イ
メージスキヤン、一次帯電前露光;50lux・secの赤色全
面露光、画像形成はレーザービームを文字信号及び画像
信号に従ってラインスキヤンして行ったが、文字、画像
共に良好なプリントが得られた。更に連続3000枚の画出
しを行なったところ初期から3000枚まで安定した良好な
プリントが得られた。
〔発明の効果〕
以上の様に、本発明のアゾ顔料を感光層に用いること
により、感光体内部に於けるキヤリアーの発生効率ない
しは注入効率のいずれか一方、あるいは双方が改善さ
れ、感度や繰り返し使用時の電位安定性の優れた感光体
が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 井内 一史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−172167(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
    感光体において、感光層が活性メチレン基をもつ下記一
    般式(1)の環状化合物と芳香族アゾニウム塩とアゾカ
    ップリングすることにより得られるアゾ顔料を含有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) (式中X1およびX2 を示す。またX1とX2は同一であっても異なっていてもよ
    い。R1およびR2は共同で5〜7員環の炭素環化合物もし
    くは5〜7員環の複素環化合物を形成する残基または共
    同で芳香環基もしくは複素環基と縮合し5〜7員環の炭
    素環化合物もしくは5〜7員環の複素環化合物を形成す
    る残基を示す。A1,A2,A3およびA4は水素原子またはシア
    ノ基を示し、kおよびlはそれぞれ0または1の整数を
    示す。)
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