JP2681279B2 - 感光性樹脂版 - Google Patents

感光性樹脂版

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JP2681279B2
JP2681279B2 JP63117054A JP11705488A JP2681279B2 JP 2681279 B2 JP2681279 B2 JP 2681279B2 JP 63117054 A JP63117054 A JP 63117054A JP 11705488 A JP11705488 A JP 11705488A JP 2681279 B2 JP2681279 B2 JP 2681279B2
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/09Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers
    • G03F7/092Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers characterised by backside coating or layers, by lubricating-slip layers or means, by oxygen barrier layers or by stripping-release layers or means

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、凸版印刷用の印刷版を形成させるのに用い
られる感光性樹脂版に関するものである。さらに詳しく
いえば、本発明は、感光性樹脂版の感光層の表面の粘着
性を防止し、かつ印刷の際、印圧ムラがなく、鮮明な画
像を再現しうる感光性樹脂版に関するものである。
[従来の技術] 従来のけん化ポリ酢酸ビニルを主体とした感光性樹脂
版は、多量の光重合性単量体や可塑剤等を含有するの
で、感光層表面に粘着性を有することが多い。そのた
め、原図フィルム(ネガフィルム)と感光性樹脂版とを
密着せしめて露光する際に、原図フィルムと感光性樹脂
版との均一な密着が阻害されたり、あるいは、露光後に
原図フィルムを感光性樹脂版から剥離する際に、原図フ
ィルムに感光層が転写されて、原図フィルムと感光層と
を損傷したりするなどの問題がある。
このような問題を解決する方法として、例えば、表面
が微多孔化されたフィルムを密着被覆することにより、
感光層表面を直接マット化する方法(特開昭48−45304
号公報)、あるいは感光層表面に粘着防止のための部分
けん化ポリ酢酸ビニル(以下、「PVA」という)被膜を
設ける方法(特開昭58−18633号公報、特開昭61−17148
号公報)などが提案されている。
しかしながら、感光層表面を直接マット化する方法で
は、感光層自体が強い粘着性を有する場合には、原図フ
ィルムとの密着性を十分に高めることができない。
また、従来のPVA被膜を設ける方法では、露光、現像
後に、感光層上のPVA被膜が完全に除去されるように、
感光層に使用したPVAとはできるだけ相容性の悪い、す
なわち、剥離しやすいPVA被膜を使用する。この場合に
は、原図フィルムとの密着性は改善されるものの、感光
層上に粘着防止層としてのPVA被膜を設けたまま長時
間、例えば半年間以上放置すると、保存中に感光層に含
まれる光重合性単量体などの成分がPVA被膜中に不均一
に浸透し、PVA被膜が不均一な感光性を有するようにな
る。その結果、露光、現像時にPVA被膜の一部が光硬化
し、パターンが形成された感光層上に、PVA被膜の光硬
化した部分が斑点状に残存し、印刷の際、版表面に印圧
ムラを生じ良好な印刷物が得られないという重大な欠点
を有する。
また、露光、現像後PVA被膜が除去されて、感光層表
面が露出した部分は、表面に粘着性があるので紙粉が付
着しやすく、印刷不良の原因となる。さらに、製版後、
版を積み重ねて一時保管した場合、印刷版表面の粘着性
により、版同士が接着してしまうので、印刷に使用する
ために両者を剥がそうとすると、印刷版のレリーフ表面
が損傷してしまうという欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決し、PV
Aを主体とした感光性樹脂層を有する感光性樹脂版にお
いて、感光層の表面の粘着性を防止し、かつ印刷の際、
印圧ムラがなく、鮮明な画像を再現しうる感光性樹脂版
を提供することにある。
本発明の他の目的は、露光、現像後にPVA被膜の均一
に光硬化した層をパターンが形成された感光層表面上に
残存させ、印刷版表面の粘着性を防止することにある。
本発明者らは、従来技術の有する問題点を解決すべく
鋭意研究を重ねた結果、感光層に用いるPVAと特定の関
係を有するPVAを選択し、このPVAを水とメタノールから
なる混合液を介して、粘着防止用の被膜層として使用す
ることにより、感光層の表面の粘着性が防止できると共
に、感光層の感光性成分の一部をPVA被膜に浸透させる
ことができるため、露光、現像後に光硬化したPVA被膜
をパターンが形成された感光層表面に均一に残存せしめ
ることができ、その結果、表面に粘着性がなく、かつ印
圧ムラの生じない印刷版を得ることができることを見い
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明の要旨は、支持体上に、完全けん化
または部分けん化ポリ酢酸ビニルを主体とした感光層を
形成してなる感光性樹脂版において、感光層上に、水と
メタノールからなる混合液を介して、感光層に用いた完
全ケン化または部分けん化ポリ酢酸ビニルに対し、−10
〜10モル%の範囲のけん化度を有し、かつ、0.5〜1.5倍
の範囲の重合度を有する完全けん化または部分けん化ポ
リ酢酸ビニル被膜を設け、感光層の感光性成分の一部を
前記ポリ酢酸ビニル被膜に浸透させたことを特徴とする
感光性樹脂版、にある。
従来は、露光、現像後にPVA被膜からなる粘着防止層
が版面に全く残留しないようにしていたのに対し、本発
明においては、感光層のPVAと特定の関係にあるPVAを被
膜形成用樹脂を、水とメタノールからなる混合液を介し
て感光層上に設けることにより、後で詳述するように、
PVA被膜を感光層上に設けた直後から、感光層側からの
感光性成分の浸透により、一定の感光性を被膜全面にわ
たり均一に有するようにせしめ、現像後にもパターンが
形成された感光層上に光硬化したPVA被膜を積極的に残
存させるのである。また、均一な感光性がPVA被膜に付
与されるため、長期保存後もパターンが形成された感光
層上に、PVA被膜の不均一に光硬化した部分が斑点状に
残存することはない。
また、この時の水とメタノールとの混合比について
は、感光層の組成、PVA被膜のけん化度等を勘案して一
義的に導き出される。
以下、本発明の各構成要素について詳述する。
(PVA被膜) 本発明で粘着防止被膜とし使用するPVAは、感光層に
用いたPVAに対し、−10〜10モル%のけん化度を有し、
かつ、0.5〜1.5倍の重合度を有するものである。
本発明で使用するPVA被膜は、感光層表面に対して、
粘着防止被膜としての作用を有する。さらに、感光層の
PVAと適度な相容性を有するPVAを被膜層として水とメタ
ノールからなる混合液を介して感光層上に設けたことに
より、感光層から光重合性単量体や光重合開始剤などの
感光性成分が、均一にPVA被膜に浸透する。したがっ
て、PVA被膜を感光層上に設けた直後から、PVA被膜は感
光層側からの感光性成分の浸透により、ある程度の感光
性を被膜全面にわたり均一に有するようになる。感光層
に含まれる光重合性単量体や光重合開始剤等の感光性成
分は、PVA被膜に対して必ずしも相容性の良いものばか
りではないので、PVA被膜中には、長期保存中にも感光
層と同一の濃度となるほどの感光性成分が浸透すること
はなく、PVA被膜表面の粘着性は、感光層表面の粘着性
に比べるとはるかに少ないため、粘着防止効果を失うこ
とはない。
また、PVA被膜は、感光層から感光性成分が浸透して
感光性を有しているので、原図フィルムを介して露光し
た場合、露光部のPVA被膜は、不溶化し、現像処理後も
パターンが形成された感光層上に均一な被膜となって残
り、他方、未露光部分のPVA被膜は、現像時に未露光感
光層と共に除去される。このときパターン上に残ったPV
A被膜は、従来の感光性樹脂版における感光層表面に比
べ粘着性が少ないので、印刷の際に紙粉が付きにくくな
るという効果がある。
このような条件を満たす被膜形成用のPVAとしては、
感光層に用いたPVAに対し、−10〜10%のけん化度を有
し、かつ、0.5〜1.5倍の重合度を有するものであること
が必要である。
被膜形成用PVAのけん化度が上記範囲をはずれると、
感光層のPVAとの適度な相容性が得られないために、取
り扱い中に部分的な剥離を起こしやすくなる。特に、け
ん化度が上記範囲を超えて低い場合には、PVAの水溶解
性が悪くなったり、PVA被膜が粘着性を有するようにな
る場合があるので、粘着防止被膜としての作用効果が低
下する。
また、被膜形成用PVAの重合度が、感光層に用いたPVA
の0.5倍より小さいと、光重合性単量体や光重合開始剤
などの感光性成分や可塑剤などが浸透しやすくなり、粘
着防止効果が低下する。他方、重合度が1.5倍を超える
と、感光層のPVAとの適度な相容性が得られないので、
取り扱い中に部分的な剥離を起こしやすくなり、好まし
くない。
被膜形成用PVAのけん化度および重合度が、前記条件
を満足する限り、けん化度および重合度の異なる複数の
PVAを混合して用いてもよい。
PVA被膜の膜厚は、通常、0.1〜20μmの範囲で使用さ
れるが、好ましくは0.5〜4μmの範囲である。PVA被膜
の膜厚が0.1μmに満たない場合には、粘着防止効果が
低下する。また20μmを超えると、原図フィルムを介し
て露光する際に、PVA被膜中で光線の散乱が発生するの
で画像再現性が悪くなる。
本発明のPVA被膜中には、必要に応じ、粘着防止効果
を低減しない範囲内で、可塑剤、光重合性単量体、光重
合開始剤を配合することもできる。
(支持体) 本発明の感光性樹脂版に用いられる支持体としては、
特に制限はなく、例えば、従来の感光性樹脂版に使用さ
れているポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン等の
樹脂フィルム、鋼、アルミニウム等の板にハレーション
防止層を設けたものなどが挙げられる。
(PVAを主体とする感光層) 本発明の感光性樹脂版における感光層には、完全け
ん化または部分けん化PVAを主体とする樹脂、光重合
可能なアルケニル基を少なくとも1個有する光重合性単
量体、および光重合開始剤を主成分とし、必要に応じ
て熱重合禁止剤、染料や顔料などの着色剤、可塑剤など
が添加された組成物が用いられる。
現像液として水を用いる場合には、水溶性を有するPV
Aを用いればよい。この場合のPVAのけん化度は、およそ
65〜98%の範囲であることが望ましい。また、PVAは、
不飽和基などを導入した変性PVAであってもよい。
(カバーフィルム) 本発明の感光性樹脂版には、感光層上に設けるPVA被
膜の保護膜として、カバーフィルムを用いてもよい。こ
のようなカバーフィルムの素材としては、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアクチレート、ポリメタクリレートなどが挙げられ
るが、これらに限られるものではない。
また、これらのカバーフィルムとしてマット化したも
の用いると、PVA被膜もマット化されるため、原図フィ
ルムとの密着性をさらに向上させることができる。カバ
ーフィルムのマット化の方法としては、例えば、フィル
ムの表面をアルカリまたは酸で処理して表面を腐食させ
る化学研磨法、フィルム表面に微粒子を噴射して表面に
凹凸を形成させるサンドブラスト法、微粒子を含んだ水
をフィルム表面に噴射してフィルム表面に凹凸を形成さ
せる液体ホーニング法、微粒子を含んだ樹脂をフィルム
表面にコートするコーティング法などがある。それらの
方法のうち、表面の粗さを一定にすることが比較的容易
であることから見て、コーティング法を用いることが好
ましい。
(製造法) 本発明において、PVA被膜を感光層上に形成させる方
法としては、例えば、カバーフィルム上にPVAを水およ
び/またはメタノールなどの溶剤に溶かした溶液を塗布
し、乾燥して得たPVA被膜を、支持体上に形成された感
光層表面に水とメタノール混合溶液の微薄膜を介して圧
着することによって感光性樹脂版を得ることができる。
[実施例] 以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明は、これら実施例のみに限定さ
れるものではない。
実施例1 けん化度80モル%、重合度500の部分けん化PVA10重量
部を、水60重量部、メタノール30重量部よりなる混合溶
剤に溶解してPVA被膜形成用組成物とした。この溶液を
膜厚125μmのポリエステルフィルム上に塗布し、100℃
で2分間乾燥し、平均2.5μm厚のPVA被膜を形成した。
一方、感光性樹脂組成物として、けん化度が73モル%、
重合度は500の部分けん化PVA100重量部、感光性反応生
成物100重量部、エチレングリコール10重量部、ベンゾ
インイソプロピルエーテル4重量部、メチルヒドロキノ
ン0.05重量部を水200重量部に加熱溶解した。この溶液
をあらかじめハレーション防止層を設けたポリエステル
フィルム上に流延し、40℃で15時間乾燥して、厚さ0.7m
mの感光層を作成した。
なお、前記感光性反応生成物は、特公昭54−3790号公
報の実施例2に開示されている方法に従って製造した。
すなわち、水10重量部にメチルヒドロキノン0.025重量
部を溶かし、これにジメチロールエーテル74重量部、N
−メチロールアクリルアミド202重量部、塩化アンモニ
ウム2重量部を加えて80℃に加熱し、2時間かきまぜ
た。次いで、この反応生成物をアセトン1000重量部中に
注加し、沈殿物をろ過して除き、ポリマー状縮合物(感
光性反応生成物)を得た。
このようにして形成された感光層表面は強い粘着性を
有し、ネガフィルムとの真空密着性が極めて悪かった。
この表面に水:メタノール=1:2(重量比)の混合溶剤
を微薄に塗布し、先に作成したPVA被膜が形成されたカ
バーフィルムをPVA被膜が感光層表面に接するように積
層圧着し、感光性樹脂版を作成した。
次に、得られた感光性樹脂版のカバーフィルムを剥が
すと、PVA被膜は、感光層表面に転写されて接着してお
り、該被膜表面は粘着性を帯びていなかった。さらに、
この感光性印刷版にネガフィルムを重ね、真空密着した
ところ、ネガフィルムは感光性樹脂版表面に均一に密着
した。続いてケミカルランプで露光後、ネガフィルムを
剥がしたところ容易に剥がすことができ、感光層表面が
損傷されることはなかった。次いで、ブラシ式洗い出し
機を用いて、35℃の温水にて2分間現像し、その後、乾
燥、後露光を行なった。パターンが形成された印刷版の
表面を観察したところ、レリーフ上に光硬化したPVA被
膜が均一に残っており、表面は粘着性を帯びていなかっ
た。また、画像エッジ部もシャープであり、焼きボケも
なく良好な画像再現性を示した。この版を印刷機にか
け、印刷テストを行ったところ、良好な印刷物が得られ
た。
また、同様にして作成した感光性樹脂版を、6ヶ月間
室温で保存したものを用いて同様な方法で製版、印刷を
行ったところ、同様に良好な印刷物が得られた。
比較例1 けん化度および重合度の異なる4種のPVAを用意し、
実施例1と同様にして、けん化度が73モル%、重合度は
500の部分けん化PVAを主体とする感光層上に被膜を形成
し、製版、印刷を行った。また、6ヶ月間室温で保存し
たものについても同様に製版印刷を行った。その結果を
第1表に示す。第1表中、粘着性、レリーフ表面状態お
よび画像再現性の意味は、次のとおりである。
「粘着性」…ネガフィルムを重ね真空密着後、ネガフィ
ルムを剥すときの粘着性である。
「レリーフ表面状態」…製版後、レリーフ上のPVA皮膜
の状態である。
「画像再現性」…パターンがネガフィルムに忠実か、あ
るいはレリーフのエッジ部がシャープであるかについて
観察した。
第1表に示す結果から明らかなように、いずれも所定
の範囲を逸脱したPVAを使用したPVA被膜は、粘着性を有
するか、有さないまでも粘着防止層として長期の保存に
は耐えられないことが確認された。
実施例2 けん化度81モル%、重合度700の部分けん化PVA10重量
部、ポリエチレングリコールジメタクリレート0.5重量
部、ベンゾインイソブロピルエーテル0.05重量部を、水
90重量部、メタノール10重量部の混合溶剤に溶解した。
一方、125μm厚のポリエステルフィルム上に、マット
化剤として平均粒子径1μmの二酸化ケイ素を内包する
飽和ポリエステル樹脂をマットフィルム層として設け、
このマット化された面に前記PVA溶液を乾燥後の膜厚が
2μmとなるように塗布し、100℃で2時間乾燥した。
感光性樹脂組成物としては、けん化度が90モル%、重合
度が500の部分けん化PVA100重量部、ポリグリセリンに
N−メチロールアクリルアミドを反応させた反応生成物
80重量部、ポリエチレングリコールジアクリレート20重
量部、ベンゾインイソプロピルエーテル1重量部、メチ
ルヒドロキノン0.05重量部を水100重量部に加熱溶解し
たものを調製した。この感光性樹脂溶液を、予めハレー
ション防止層を設けたポリエステルフィルム上に流延
し、40℃で15時間乾燥して、厚さ0.7mmの感光層を形成
した。この感光層は、強い粘着性があり、ネガフィルム
との真空密着性が悪かった。
次いで、先に作成したPVA被膜が設けられたマットフ
ィルムを、実施例1と同様の方法で感光層上に圧着し、
感光性樹脂版とした。
得られた感光性受版を用いて実施例1と同様に製版し
たところ、レリーフ表面には、光硬化し、かつマットフ
ィルムの表面形状が逆転写されたPVA被膜が均一に残っ
ていた。
この版を5枚重ね、2日間放置した後1枚ずつ剥がし
たが、樹脂版同士が接着していることもなく、簡単に剥
がすことができた。次に、この版を用いて印刷を行った
ところ、版面に紙粉が付着することもなく、良好な印刷
物が得られた。また、6ヶ月間保存したものも同様であ
った。
比較例2 PVA被膜として、けん化度98モル%、重合度1700のPVA
を用い、感光性組成物に、けん化度80モル%、重合度が
500の部分けん化PVAを用いた以外は、実施例2と全く同
様にして感光性樹脂版を作成し製版したところ、レリー
フ表面にPVA被膜は残っておらず、レリーフ表面は平滑
であった。
次に、この版を5枚重ね、2日間放置後1枚ずつ剥が
したが、樹脂版表面の粘着性のため、樹脂版同士が接着
してしまい容易に剥がすことができなかった。強引に剥
がすと、レリーフの一部が欠けてしまい、印刷版として
使用することができなかった。また、3ヶ月間保存後、
同様に製版したところ、レリーフ表面にPVA被膜が斑点
状に残っており、この版を用いて印刷したことろ、印圧
ムラのため良好な印刷物は得られなかった。
実施例3 けん化度80モル%、重合度300の部分けん化PVA5重量
と、けん化度88モル%、重合度500の部分けん化PVA5重
量部を、水60重量部、メタノール30重量部の混合溶剤に
溶解した溶液を用いてPVA被膜を形成し、一方、けん化
度80モル%、重合度500の部分けん化PVA100重量部、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート90重量部、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート10重量部、ベンジルジメチ
ルケタール2重量部、メチルヒドロキノン0.05重量部
を、水80重量部、メタノール20重量部の混合溶剤に溶解
した溶液を用いて、感光層をハレーション防止層が設け
られた鉄板上に形成した以外は、実施例1と同様の方法
で感光性樹脂版を作成した。
この感光性樹脂版のカバーフィルムを剥したところ、
感光層上に設けられたPVA被膜表面は粘着性を帯びてい
なかった。
次に、ケミカルランプを用いて、10秒間全面露光した
後、ネガフィルムを真空密着し、ケミカルランプを用い
て1分間露光した。次いで、スプレー式現像機により3
分間かけて現像し、乾燥、後露光を行った。
得られた印刷版表面を観察したところ、レリーフ上
に、光硬化したPVA被膜が完全に残っており、粘着性も
なく画像エッジ部もシャープであった。
実施例4 けん化度80モル%、重合度500の部分けん化PVA10重量
部を、水60重量部、メタノール30重量部よりなる混合溶
剤に溶解してPVA被膜形成用組成物とした。
また、けん化度98モル%、重合度500のPVA5重量部と
けん化度90モル%、重合度1700のPVA5重量部、水60重量
部、メタノール30重量部よりなる混合溶剤に溶解し、PV
A被膜形成用組成物とした。
マット化剤として平均粒子径1μmの二酸化ケイ素を
内包する飽和ポリエステル樹脂をマットフィルム層とし
て、膜厚125μmのポリエステルフィルム上に設け、こ
のマット化された面に、前記それぞれの溶液を別途乾燥
後の膜厚が5μmとなるようにバーコーターで塗布し、
100℃で2分間乾燥してPVA被膜を形成した。
次に、実施例1の感光性樹脂組成物を用いて実施例1
と同様にして、次に示す感光性樹脂版を用意した。
(a)PVA被膜形成用組成物を用いて版作成後1カ月
室温で保存したもの。
(b)PVA被膜形成用組成物を用いて版作成直後のも
の。
(c)PVA被膜形成用組成物を用いて版作成後1カ月
室温で保存したもの。
上記各感光性樹脂版のカバーフィルムを剥がし、ケミ
カルランプで全面露光したのち、PVA被膜が形成されて
いる面の一部をセロハンテープで覆って保護し、ブラシ
式洗い出し機を用いて、35℃の温水にて2分間現像し
た。樹脂版表面の水滴を取り除いた後、セロハンテープ
を剥がし、乾燥、後露光を行った。
このようにして得られた各製版後の感光性樹脂の表面
形状を、セロハンテープで保護してあった部分から保護
してなかった部分にかけて、万能表面形状測定器
((株)小坂研究所MODEL SE−3A)で測定した結果を、
第1図に示す。
第1図中、(a)、(b)および(c)は、前記感光
性樹脂版(a)、(b)および(c)を使用した場合に
対応する。
第1図から明らなように、本発明の所定の範囲を逸脱
したPVA被膜形成用組成物を使用すると、樹脂版作成
直後に製版した場合は、セロハンテープで保護してあっ
た部分と保護してなかった部分との段差が約5μmであ
ることから、PVA被膜は現像処理によって剥離されてい
ることが分かる。しかし、樹脂製版作成後1カ月経過し
た場合は、PVA被膜が斑点状に残存している。
これに対し、本発明の範囲のPVA被膜形成用組成物
を使用すると、樹脂版作成後1カ月経過しても現像処理
後のPVA被膜が斑点状に残存することなく、セロハンテ
ープで保護してあった部分と保護していなかった部分と
の段差が約3〜4μmであることから約1〜2μmのPV
A被膜が均一に残存していることが確認された。
[発明の効果] 本発明によれば、露光、現像後にも印刷版のレリーフ
上に光硬化したPVA被膜が均一に残存するので、露光処
理時に原図フィルムとの粘着性を防止する効果を有する
以外にも、露光、現像後の印刷版のレリーフ表面の粘着
性も防止することができる。そして、本発明の感光性樹
脂版は、印圧ムラがなく、鮮明な画像を再現しうるとい
う顕著な効果を奏し得たものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、製版後の感光性樹脂の表面形状を万能表面形
状測定器で測定した結果を示す図であり、(a)は本発
明の実施例を、(b)および(c)は比較例を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−18633(JP,A) 特開 昭60−200249(JP,A) 特開 昭62−187848(JP,A) 特開 昭52−45402(JP,A) 特開 昭61−17137(JP,A) 特開 昭63−10150(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、完全けん化または部分けん化
    ポリ酢酸ビニルを主体とした感光層を形成してなる感光
    性樹脂版において、感光層上に、水とメタノールからな
    る混合液を塗布し、感光層に用いた完全ケン化または部
    分けん化ポリ酢酸ビニルに対し、−10〜10モル%の範囲
    のけん化度を有し、かつ、0.5〜1.5倍の範囲の重合度を
    有する完全けん化または部分けん化ポリ酢酸ビニル被膜
    を設け、感光層の感光性成分の一部を前記ポリ酢酸ビニ
    ル被膜に浸透させたことを特徴とする感光性樹脂版。
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