JP2679885B2 - ポリアミド系繊維製の紡績糸の外観を有する糸 - Google Patents

ポリアミド系繊維製の紡績糸の外観を有する糸

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド系繊維から
作られた、紡績糸の外観を有する糸に関する。
【0002】
【従来の技術および解決すべき課題】繊維状の紡績糸
は、織布または編物に転換させられるために、そして後
者は染色されて、ほとんどの場合に衣服を製造するため
に後で処理されるために、人造または合成連続フィラメ
ント糸以上の自然の風合を求められている。
【0003】従来の紡績糸を製造するために、慣例的な
綿紡、そ毛またはクロージングウール型紡績方法が、ま
たオープン・エンド紡績のようなより慣例的でない方法
が使用される。しかしながら、これらの方法は多量の装
置および多数の転換相を、繊維から紡績糸を得るために
使用する。
【0004】その上、経済的な理由のために、その糸が
できるだけ多く統一融合を受けさせられることが転換工
程のために都合がよく、そして直接に使用しうる糸をコ
ンバーターに供給することが可能であることがそのため
に好都合である。
【0005】連続フィラメント糸の外観を変えるため
に、捲縮、機械的または空気的手段によるテクスチャー
加工、特別の切断面の糸、つや消しまたは半つや消し糸
の製造などのようなさまざまな方法が使用されてきた。
しかしながら、かなりの応用に対して結果は満足できる
ものではなかった。
【0006】いくつかの特許には連続フィラメント糸か
ら変形的なまたは装飾的な外観を持つ糸を得ることが記
述されている。たとえばフランス特許が第2,004,
868号、第2,179,971号および第2,20
8,406号には、固定された仮よりを持つ連続フィラ
メントコアヤーンと、その方向が糸の長さに沿って逆回
転する、らせんの形でコアを取り巻くシースヤーンとを
含んで成るコアヤーンが記述されている。しかしなが
ら、前記の糸はクレープ効果を有し、天然繊維の紡績糸
に類似した紡績糸の外観を持たない。したがってその手
ざわりはあらくてあまり繊維質ではない。
【0007】米国特許第4,845,934号にはデニ
ールの相違する2タイプのフィラメントを含んでなるマ
ルチフィラメント糸で、その糸の総番手がそれ自身1 d
tex以下である最も細いフィラメントのデニールの少な
くとも100倍に等しいマルチフィラメント糸について
記述されている。撚りまたはからみ合わせのないこの糸
は、製織または編成のとき両方を問題の発生のない作業
性を可能ならしめるための十分な量の抱合を持つことが
できない。
【0008】WO89/4389号として公表された国
際特許出願には2タイプの相違するフィラメントから成
り、シースがコアヤーンのまわりに逆転したらせんを形
成した部分、絡合部および拡開部を有し、拡開部の長さ
と緊密部の長さの比が少なくとも0.5であるコアヤー
ンについて記述されている。しかしながら、この糸は、
その後の良好な作業性を可能ならしめるには小さすぎる
抱合率(40〜80緊密部/m)しかない。
【0009】ヨーロッパ特許第349,651号には、
相違するデニールと伸長性を持ち、からみ合わせ部、拡
開部およびより合せ部を有し、拡開部の長さとより合わ
せ部の長さが1.5対4の比にあるフィラメントからな
る仮より芯/鞘糸が開示されている。しかしながら、そ
のような糸は、鞘について、工業的に費用がかかり製造
が困難である非常に低デニール(<0.6)のフィラメ
ントを使用するという不利な立場を有する。その上、良
好な作業性を可能にし、欠陥のない繊維製品を得るため
に不十分である多数のからみ合わせ点(50〜70/
m)を有する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然繊維の紡
績糸から得られる手ざわりおよび外観と実質的に同一の
手ざわりと外観的性質を有する繊維製品を得ることを可
能にする紡績糸の外観を有する糸に関する。とりわけ、
その高い抱合係数によって、それは製織および編成の両
方の時に非常に作業しやすい。それゆえ、それは可成り
の工業的および経済的興味を持たせる。
【0011】さらに詳しくは、本発明は撚りまたはらせ
んがなく、デニール、フィラメント数および配向が相違
し、長さが相違する無原則に交互の捲縮かさ高部とから
み合わせ緊密部とを有する2集団のフィラメントから成
り、緊密部がからみ合わせと抱絡の両方をなしており、
抱合係数が90〜140、好ましくは110〜130節
/mであり、ヤング率が100〜150cN/texで
あり、音波モジュラスを測定することによって決定され
た、2集団のフィラメント間の配向の相違が25〜50
cN/texである、紡績糸の外観を有する糸に関す
る。
【0012】前述の繊維に沿って、かさ高部の長さと緊
密部の長さの比l1 /l2 が0.6〜20であり、かさ
高部の直径と緊密部の直径の比d1 /d2 が1.3〜8
である。
【0013】本発明に係る紡績糸の外観を有する糸は、
また2集団のフィラメント通して切断面において見るこ
とができる、実質的に規則正しい六角形の形状を有し、
個々のフィラメントからなるという特徴を有する。
【0014】本発明に係る紡績糸の外観を有する糸(記
述の中で "FAF”と称する)の本質的な要素は、本来
初荷重100mgのもとに計数することによって視覚的
に測定された、糸の抱合係数が90〜140、好ましく
は110〜130節/mであることにある。それはその
糸に、使用される織機または編機の型に関係なく、製織
および編成時の両方に良好な作業性を可能ならしめる優
れた抱合を与える。さらに、抱合、すなわち節の点は、
FAF糸にループもらせんもどちらも形成しないからみ
合わせと絡合の両部分である。これらの緊密化された点
はまた、糸の残りの部分の柔軟な手ざわりを残し、温度
によってもどのような粘着も引き起さない。それらは糸
に沿って互いに無原則な距離はなれて置かれる。それら
は、たとえば、おおよそ2〜19mmだけ離れた一定間
隔に置かれる。
【0015】もし抱合係数が90節/mより小さけれ
ば、その存在は高デニールのフィラメント上に押し戻さ
れる小デニールのフィラメントによってもたらされ、材
料の望ましくない蓄積を生じる、 "玉糸”と称せられる
欠点が、その糸から得られる織物に観察される。それら
はその後よこ糸の初めと終りに集合させられ、布帛のセ
ルベッジ上に蓄積させられる。玉糸は暗色の布帛上に出
願する。
【0016】他方、もし抱合係数が140節/m以上な
ら、糸は多過ぎる緊密部を含み、そのとき織物はかなり
多数の望ましくないひっこんだ部分を有し、織物はかさ
高さを欠く。
【0017】本発明に係るFAF糸は100〜150、
好ましくは100〜120cN/texにある低ヤング
率を有する。ヤング率Eは荷重/伸長曲線が延長軸と作
る角のタンジェントに等しい。Eは次の比
【0018】
【数1】
【0019】を表わし、荷重/伸長曲線から得られ、l
は実測番手が相当する瞬間tの試料の長さであり、lo
は試料の最初の長さである。
【0020】荷重/伸長曲線は "INSTRON 11
22”型動力計によって描かれる。糸の低ヤング率は、
本発明に係るFAF糸から得られる繊維製品に特に柔軟
な手ざわりを与えることに貢献する。
【0021】本発明に係るFAF糸は、放出プローブ
(周波数6750サイクル/秒)と受信プローブの間を
進む、糸の縦の機械的な波の長さの変化によってもたら
される電界相の変化を測定することからなる、音波モジ
ュラスを測定することによって評価される配向の相違す
る2集団のフィラメントからなる。単純な関係による、
相のこれらの変化は、よく知られている関係による、モ
ジュラスの変化の象徴である音の速度の変化の直接的な
表現である。
【0022】音波または動的モジュラスは材料の密度に
よる試料の音の速度の自乗に直接的に比例する。 音波モジュラス(cN/tex)=10-42 C:m/s
【0023】2タイプのフィラメント間の音波モジュラ
スの相違は25〜50cN/tex、好ましくは30〜
40cN/texである。
【0024】糸の配向の相違は供給糸が紡糸される速度
の相違に対応する。
【0025】図1および図2は、交互に無原則に絡合お
よびからみ合わせの両方がなされている抱合部を持つ長
さが不規則なかさ高捲縮部を含んでなる本発明に係るF
AF糸の写真である。
【0026】前述の糸に沿って、かさ高部と抱合部の長
さの比l1 /l2 は0.6〜20であり、直径の比d1
/d2 は1.3〜8であり、これらの値は視覚的に測定
された50回の測定の平均値である。
【0027】かさ高部は好ましくは2.25〜15mm
にある長さl1 、および0.8〜1.9mmにある直径
を有する。抱合部は好ましくは0.5〜3.6mmにあ
る長さ、および0.18〜0.60mmにある直径を有
する。
【0028】図1および図2において、拡開部において
さえ、低番手の糸から高番手の糸を区別することは困難
であり、その結果この糸においてコアフィラメントとシ
ースフィラメントを区別することが困難である。
【0029】本発明に係るFAF糸は、1〜2.5dt
exにある低デニールの、20〜100本の量が存在す
るフィラメントと、3〜5dtexにある高デニール
の、7〜40フィラメントの量で存在するフィラメント
からなる。
【0030】フィラメントのデニールとフィラメントの
数の組合せは、加工繊維製品に対して望まれる手ざわ
り、かさ高さおよび強度を同時に有するFAF糸を得る
ことの重要な因子を構成する。
【0031】このようにして得られたFAF糸は、一般
に2〜4%にある低沸騰水収縮を有し、このことは糸の
良好な作業性のためには好都合であり、加工繊維製品に
関する使用条件を容易にする。
【0032】糸の収縮の測定は、沸水中15分間熱処理
後の200mg/dtexの初荷重のもとでの試料糸の
長さの変化を測定することからなる。
【0033】
【数2】 収縮%=(初期長−熱処理後の長さ)/初期長×100
【0034】FAF糸の個々の構成フィラメントは、切
断面において、高デニールおよび低デニール両方とも、
実質的に規則正しい六角形の形状を有し、これは糸に特
に柔軟な手ざわりを与えることに貢献する。
【0035】本発明に係るFAF糸は、相違する速度で
紡糸された、一般にポリアミド系の、好ましくはポリヘ
キサメチレンアジパミドまたは少なくとも85%のヘキ
サメチレンアジパミド単位と15%までの、たとえば出
発アジピン酸をテレフタル酸、セバシン酸などのような
別の二酸によって置換することによって、または2単量
体を、たとえばカプロラクタムによって置換することに
よって得られた他の単位を含むコポリアミドの2供給糸
の、従来の方法での同時延伸/コテクスチャー加工法
(図3参照)によって得られる。
【0036】出発ポリアミドはまたつや消し剤、光、熱
または酸化安定剤、静電荷の蓄積を減少することや染色
性を改変させることを意図する添加剤などのような添加
剤を含むことができる。
【0037】供給糸の一方は一般に1700〜2200
m/分にある速度で、他方はおおよそ4000〜500
0m/分の速度で得られ、このことはそれらに配向で必
要な相違を与える。供給糸は、予備配向された糸の慣例
的な摩擦テクスチャー加工のために適した慣例的な延伸
度まで、換言するならば一般に1.25〜1.35倍
で、200〜230℃に設定されたヒーターを使用して
テクスチャー加工される。テクスチャー加工糸をその後
インタレースノズルを使用してからみ合わせ、糸に90
〜140節/mの抱合係数を与え、次いでそれに市販の
テクスチャー加工油を添加する。
【0038】本発明に係るFAF糸は手ざわり、かさ高
性、強度および快適さに関して注目すべき性質を有す
る。それは綿のような天然繊維の紡績糸の手ざわりおよ
び外観に類似した手ざわりと外観の特徴を有する繊維製
品を得ることを可能ならしめる。
【0039】特に、これらの糸は皮ふと接触することを
意図する繊維製品に好合よく使用される。糸の構造は同
時にこれまで知られているFAF糸より低密度で良好な
カバー能力を有する繊維製品を得ることを可能ならしめ
る。この構造はまた繊維製品に強度および強烈さ、従っ
て良好な防シワ度も与える。
【0040】さらに、前記の糸は細い繊維(>Nm50
または200dtex)の紡績糸に比べて、整経、製
織、取り扱いのような実行およびコストに関して顕著な
利点を有する。
【0041】それらはまた同一性能の軽量織物を得るこ
とを可能ならしめる。それゆえ、それらは著しい経済的
および工業的関心を持たさせる。
【0042】このようにして得られた糸は、次の好まし
い用途のための、100%FAFまたはタテ糸またはヨ
コ糸使いの(交織織物:たとえば連続タテ糸、FAFヨ
コ糸−FAFタテ糸、紡績糸ヨコ糸使い)いずれかの織
物、および丸編地またはノンラン編地の製造に使用でき
る。
【0043】織物:スポーツ織物、スポーツウエア織
物、ドレス、家庭用リネン、紳士シャツ ステッチ:サーキュラステッチ ・大直径編機:ドレス、トラックスーツ、スポーツシャ
ツ、下着 ・小直径編機:はきもの ノンランステッチ:ドレス、スポーツウエア、なせん地
【0044】以下の実施例において、強度を銘柄INS
TRON 1122なる市販の装置で測定し、20測定
の平均値をもとめ、計算器に接続して、次の項目を示し
た。 −初期番手(dtex) −破断強力(cN)(=試料が耐えうる最大の力) −強度 cN/tex=破断力(cN)/初期番手(t
ex) −8%でのセカントモジュラス= これは伸度8%に対する荷重・伸長曲線から得られた、
式中 l=初期長の増大 lo =初期長
【0045】" もろより度”=高番手のフィラメントの
長さに関する、最低番手のフィラメントと高番手のフィ
ラメントの長さの相違。
【0046】実施例1 90%ギ酸中の8.4%溶液で測定した、相対粘度42
のポリヘキサメチレンアジパミドから開始し、2本の連
続フィラメント糸を製造した。
【0047】−一方の1は、4200m/分で押し出
し、0.3重量%の酸化チタンで艶消しした、7ppm
のマンガンで光に対して保護した、番手98dtex/
17フィラメントであり、 −他方の2は、2200m/分で押し出し、最初の糸と
同様の方法で艶消しおよび光に対して保護した、番手1
40dtex/50フィラメントである。
【0048】2本の糸を“ARCT FT 190”型
の同時延伸/テクスチャー加工機に導き入れた。図3を
参照して説明すると、2本の糸1および2を2つの異な
るボビンから供給し、次いで速度V1 で回転している一
対の入口ローラ3の間を通過させた。ローラ3と650
m/分の速度V2 で回転しているローラ4の間を1.2
72の速度で延伸しながらシングルカバードヤーンを仮
よりした。仮より工程の間、糸を225℃の温度に維持
した加熱器5を通過させ、そこで延伸を生じ、次に戻り
ガイド7および冷却板8の上を通過させた。張力T1
もと、後者の上流の摩擦スピンドル9(商標POSIT
ORQ 2)で撚り合せ、ついで張力T 2 のもとスピン
ドルの下流の解撚を行った。摩擦スピンドルは9枚の円
盤から成る。糸をその後速度V2 で回転しているローラ
4の間を通過させた。
【0049】 −延伸倍率:V2 /V1 …………………………=1.272 −張力比T2 /T1 ………………………………=0.85 −D/Y……………………………………………=2.13 糸を次に通常の方法でそれに油を添加した後3.5バー
ルの圧力で圧搾空気を供給するインターレースノズル1
0の中を通過させた。それを良いパッケージを形成する
ために4.99%収縮させながらボビン11の上へ巻き
つけた。
【0050】得られた糸の特徴は次の通りである。: −総番手dtex…………………………………………………195 −フィラメント数…………………………………………………67 −もろ撚り度%……………………………………………………9.7 −強度cN/tex………………………………………………25 −伸度%……………………………………………………………22.8 −ヤング率cN/tex…………………………………………120 −8%伸長でのモジュラスcN/tex………………………143 −抱合率 節/m…………………………………………………135 −収縮%……………………………………………………………3 −収縮力(cN)…………………………………………………6.66 −2構成成分の音波モジュラスの相違 −cN/tex……………………………………………………30 −l1 /l2 ………………………………………………………3.2〜10.9 −d1 /d2 ………………………………………………………1.4〜8.4 −かさ高部分l1 の長さは2.9〜7.7mmに変化し
た −かさ高部分d1 の直径は0.9〜1.8mmに変化し
た −抱合部分l2 の長さは1.1〜3.5mmに変化した −抱合部分d2 の直径は0.3〜0.47mmに変化し
【0051】実施例2 同様の速度で紡糸した同様の供給糸を使用し、下記の設
定で同様のテクスチャー加工工程を使用して実施例1を
再現した。 −ローラ4の速度…………………………………………………650m/分 −同時延伸率………………………………………………………1.3倍 −D/Y……………………………………………………………2.11 −加熱器温度………………………………………………………225℃ −インターレースノズル圧………………………………………3.5バール −被収縮率%………………………………………………………6.66 −張力比……………………………………………………………0.66 −供給糸:97.1dtex/17フィラメント および147dtex/50フィラメント
【0052】テクスチャー加工糸の特徴: −総番手dtex…………………………………………………191.8 −フィラメント数…………………………………………………67 −もろ撚り度%……………………………………………………7 −強度cN/tex………………………………………………22.4 −抱合率 節/m…………………………………………………114 −ヤング率cN/tex…………………………………………116 −8%伸長でのモジュラスcN/tex………………………139 −収縮%……………………………………………………………3.1 −2構成成分の音波モジュラスの相違 −cN/tex……………………………………………………39 −l1 /l2 間の広がり…………………………………………0.625と12 −d1 /d2 間の広がり…………………………………………1.6と7.9 −l1 は3.1〜9.9mmに変化した −l2 は1.1〜3.55mmに変化した −d1 は0.9〜1.85mmに変化した −d2 は0.32〜0.52mmに変化した
【0053】実施例3 4200m/分で押し出し、艶消しして光に対して保護
した番手42.8dtex/10フィラメントの糸、お
よび2200m/分で押し出した番手75dtex/2
3フィラメントの糸を供給糸として使用して実施例1を
再現した。糸を実施例1に示した工程を使用して、下記
の設定でテクスチャー加工した。:
【0054】 −ローラ4の速度…………………………………………………650m/分 −同時延伸倍率……………………………………………………1.31倍 −D/Y …………………………………………………………2.13 −加熱器温度………………………………………………………220℃ −インターレースノズル圧………………………………………3.5バール −被収縮率%………………………………………………………6.23 −T2 /T1 ………………………………………………………1.16
【0055】テクスチャー加工糸の特徴: −総番手dtex…………………………………………………93.8 −フィラメント数…………………………………………………33 −強度cN/tex………………………………………………19.8 −伸度%……………………………………………………………17.9 −抱合率 節/m…………………………………………………117 −ヤング率cN/tex…………………………………………123 −8%伸長でのモジュラスcN/tex………………………141 −収縮%……………………………………………………………2.5 −2構成成分の音波モジュラスの相違cN/tex…………30 −l1 /l2 間の広がり………………………………………1.33と19.68 −d1 /d2 間の広がり………………………………………1.65と7.5 −l1 は3.6〜14mmに変化した −l2 は0.725〜2.7mmに変化した −d1 は0.68〜1.36mmに変化した −d2 は0.18〜0.41mmに変化した
【0056】実施例4 90%ギ酸中の8.4%溶液で測定した、相対粘度42
のポリヘキサメチレンアジパミドから、2本の連続フィ
ラメント糸を製造した。: −一方の(1)は、4200m/分で押し出し、0.3
重量%の酸化チタンで艶消しした、7ppmのマンガン
で光に対して保護した、番手42dtex/7フィラメ
ントであり、 −他方の(2)は、2000m/分で押し出し、最初の
糸と同様の方法で艶消しして光に対して保護した、番手
60dtex/30フィラメントである。
【0057】2本の糸を“ARCT FT 190”型
の同時延伸/テクスチャー加工機に導き入れた。図3を
参照して説明すると、2本の糸1および2を2つの異な
るボビンから供給し次いで速度V1 で回転している一対
の入口ローラ3の間を通過する。ローラ3と650m/
分の速度V2 で回転しているローラ4の間を倍率1.3
2で延伸しながらシングルカバードヤーンを仮よりさせ
た。仮より工程の間、糸を220℃の温度を維持した加
熱器5を通過させそこで延伸を生じ、次いで戻りガイド
7および冷却板8の上を通過させる。後者の上流で、張
力T1 のもと、摩擦スピンドル9(商標POSITOR
Q 2)で撚り合せ、その後張力T2 のもとスピンドル
の下流の解撚を行った。糸をその後速度V2 で回転して
いるローラ4の間を通過させた。 −延伸倍率:V2 /V1 ………………………………………=1.32 −張力比T2 /T1 ……………………………………………=0.83 −D/Y…………………………………………………………=2.3
【0058】糸はその後通常の方法でそれに油を添加し
た後3.5バールの圧力下で圧搾空気を供給するインタ
ーレースノズル10のなかを通過させた。良いパッケー
ジを形成するために5%収縮させながらボビン11の上
へ巻きつけた。
【0059】得られた糸の特徴は次の通りである。: −総番手dtex…………………………………………………79.4 −フィラメント数…………………………………………………37 −もろ撚り度%……………………………………………………6.4 −強度cN/tex………………………………………………32.6 −伸度%……………………………………………………………24.5 −ヤング率cN/tex…………………………………………130 −8%伸長でのモジュラスcN/tex………………………147 −抱合率 節/m…………………………………………………101 −収縮%……………………………………………………………1.9 −2構成成分の音波モジュラスの相違cN/tex…………30 −l1 /l2 ………………………………………………………0.9〜20まで −d1 /d2 ………………………………………………………1.3〜6まで −かさ高部分l1 の長さは3.4〜12mmに変化した −かさ高部分d1 の直径は0.8〜1.8mmに変化し
た −抱合部分l2 の長さは0.6〜3.6mmに変化した −抱合部分d2 の直径は0.3〜0.6mmに変化した
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紡績糸の外観を有する(FAF
糸)の模写図(10倍)。
【図2】本発明に係るFAF糸の模写図(5倍)。
【図3】本発明に係るFAF糸の製造に使用される同時
延伸/テクスチャー加工装置を略示した説明図。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド系繊維から造られた、撚りま
    たはらせんがなく、デニール、フィラメント数および配
    向が相違し、長さが相違する無原則に交互の捲縮かさ高
    部とからみ合わせ緊密部とを有する2集団のフィラメン
    トから成る、紡績糸の外観を有する糸であって、 −緊密部がからみ合せと抱絡の両方をなしており、 −抱合係数が90〜140節/mであり、 −ヤング率が100〜150cN/texであり、 −音波モジュラスを測定することによって評価された、
    2集団のフィラメント間の配向の相違が25〜50cN
    /texである、ことを特徴とする、紡績糸の外観を有
    する糸。
  2. 【請求項2】 前述の繊維に沿って、 −かさ高部と緊密部の長さの比l1 /l2 が0.6〜2
    0であり、 −かさ高部と緊密部の直径の比d1 /d2 が1.3〜8
    である、ことを特徴とする、請求項1記載の紡績糸の外
    観を有する糸。
  3. 【請求項3】 拡開部の長さが2.25〜15mmであ
    り、からみ合わせ部の長さが0.5〜3.6mmであ
    り、かさ高部の直径が0.8〜1.9mmであり、から
    み合せ部の直径が0.18〜0.60mmであることを
    特徴とする、請求項1記載の紡績糸の外観を有する糸。
  4. 【請求項4】 低デニールのフィラメントが1〜2.5
    dtexにあるデニールを有し、高デニールのフィラメ
    ントが3〜5dtexにあるデニールを有することを特
    徴とする、請求項1記載の紡績糸の外観を有する糸。
  5. 【請求項5】 最低デニールのフィラメントが総計7〜
    40フィラメントの数になり、最高デニールのフィラメ
    ントが総計20〜100の数になることを特徴とする、
    請求項1記載の紡績糸の外観を有する糸。
  6. 【請求項6】 ヤング率が120〜140cN/tex
    であることを特徴とする、請求項1記載の紡績糸の外観
    を有する糸。
  7. 【請求項7】 音波モジュラスを測定することによって
    評価された、配向の相違が30〜40cN/texであ
    ることを特徴とする、請求項1記載の紡績糸の外観を有
    する糸。
  8. 【請求項8】 紡績糸を構成する全フィラメントが、切
    断面において、実質的に規則正しい六角形の形状を有す
    ることを特徴とする、請求項1記載の紡績糸の外観を有
    する糸。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項記載の紡績
    糸の外観を有する糸からなることを特徴とする、織布お
    よび編物のような繊維製品。
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