JP2669155B2 - デットマン式ディスクブレーキ - Google Patents

デットマン式ディスクブレーキ

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JP2669155B2
JP2669155B2 JP2408009A JP40800990A JP2669155B2 JP 2669155 B2 JP2669155 B2 JP 2669155B2 JP 2408009 A JP2408009 A JP 2408009A JP 40800990 A JP40800990 A JP 40800990A JP 2669155 B2 JP2669155 B2 JP 2669155B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主としてフォークリフト
等の産業用車両に用いられるデットマン式ディスキブレ
ーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のデットマン式ディスクブレーキの
一例として、例えば実公昭59−27335号公報に
は、図4に示した構成が開示されている。
【0003】即ち1は車輪とともに回転するブレーキロ
ータ、3a,3bは一対のブレーキレバーであり、この
ブレーキレバー3a,3bは車体側部材に固定された支
持部材7に対してアンカーピン9を中心として回動可能
に軸支されている。
【0004】このブレーキレバー3a,3bの内側で且
つ相対向する部位にブレーキパッド座金10a,10b
と該ブレーキパッド座金10a,10bに固着されたブ
レーキパッド11a,11bとが固定用ボルト12,1
2を用いて固定されている。
【0005】13はブレーキロッド,15はリターンス
プリングであり、上記ブレーキロッド13は前記ブレー
キレバー3a,3bに形成された開口部4a,4bを貫
通して摺動可能に装着されているとともに、該ブレーキ
ロッド13の一方側の外方にストッパ17が取付けられ
ている。又、ブレーキロッド13の他端部にはスプリン
グ座19が固定されていて、このスプリング座19とブ
レーキレバー3bとの間に前記リターンスプリング15
が介挿支持されている。即ちリターンスプリング15に
はブレーキレバー3a,3bをブレーキロータ1に対し
て常時圧接する弾性力が付勢されている。
【0006】一方21,23はブレーキレバー3a,3
bに螺合された一対のアジャストボルトであり、このア
ジャストボルト21,23の間にカム25が配置されて
いる。27,29はアジャストレバーである。又、前記
カム25は同軸に支持されたプッシュレバー31を介し
てロッド33に連接されていて、該ロッド33の他端部
が図外のリンケージ部材を介してブレーキペダルに連結
されている。
【0007】尚、35は一端部が前記プッシュレバー3
1に連結され、他端部が車体側に連結されたスプリング
であり、このスプリング35の付勢力によってカム25
が図示の状態に保持されている。
【0008】上記のカム25とアジャストボルト21,
23間には、予め所定のクリアランス i ,i が設定
されている。
【0009】このような構成によれば、運転者がブレー
キペダルを踏んでいない状態下では、スプリング35の
作用に基づいてカム25が図示の状態下にあり、従って
前記リターンスプリング15及びブレーキロッド13の
作用に基づいて、ブレーキレバー3a,3bに固定され
たブレーキパッド11a,11bがブレーキロータ1の
表面に圧接されて、車輪に対して制動力が供与される一
方、運転者がブレーキペダルを踏み込むと、この踏力が
図外のリンケージ部材及びロッド33を介してプッシュ
レバー31に伝えられて、該プッシュレバー31がスプ
リング35の弾性力に抗して回転を開始する。
【0010】従って該プッシュレバー31と同軸に支持
されたカム25が、Oを回動中心として回転するので、
該カム25に近接する部位にあるアジャストボルト2
1,23が相互に離反する方向,即ち図示の場合上下方
向に押動され、ブレーキレバー3a,3bがアンカーピ
ン9を中心として開き、ブレーキパッド11a,11b
がブレーキロータ1から離反して、ブレーキロータ1に
対する制動力が解除される。
【0011】上記のカム25とアジャストボルト21,
23間に設定された所定のクリアランス i ,i は、
ブレーキロータ1に対してブレーキパッド11a,11
bの圧接力を確実に伝えるために不可欠であり、且つ該
クリアランス i,iは、使用中にブレーキパッド11
a,11bが摩耗した際には、この摩耗状態に応じて徐
々に小さくなってしまうので、このような場合には前記
アジャストレバー27,29を操作してアジャストボル
ト21,23とブレーキレバー3a,3bとの螺合位置
を調整し、前記クリアランスi,i が常時一定の値を
保つように調節している。
【0012】しかしながら図3に示したデットマン式デ
ィスキブレーキにあっては、使用中にブレーキパッド1
1a,11bが摩耗した際には、手操作によりアジャス
トボルト21,23を回転調節して、前記クリアランス
i,i を常時一定の値にしておかなければならないの
で、操作が煩瑣であるという難点があり、これに対処し
て本出願人は先に特願昭63−315500号により図
5に示したディスクブレーキの構造を提案している。
【0013】本例では図4に示した符号と同一の符号を
付して示した基本的な構成に加えて、以下の構成が付設
されている。
【0014】即ち、上記カム25には一対のピン25
a,25bが突設されていて、アジャストボルト21,
23の先端部21a,23aが該ピン25a,25bの
上面及び下面から常時当接する部位にあり、更に該一対
のアジャストボルト21,23の軸心を、カム25の回
動中心Oからブレーキレバー3a,3bの長手方向に沿
って距離Lだけ相互に逆方向へ偏心させた構成にしてあ
る。
【0015】更に上記カム25には、プッシュレバー3
1が同軸に固定されており、該プッシュレバー31の他
端部31aがピストンロッド37の一端部に軸支されて
いる。 39は前記ブレーキレバー3aもしくは図外の
車体側部材に支持された液圧シリンダであって、該液圧
シリンダ39はシリンダ本体41と、該シリンダ本体4
1の内方に挿通されたピストン43と、このピストン4
3に予め設定された押圧力を付勢するスプリング45
と、作動液の入力ポート47と、ダストカバー49とを
具備し、且つピストン43に前記ピストンロッド37の
他端部が固定されている。又、上記入力ポート47はブ
レーキ液圧を発生する図外のマスタシリンダの液路に連
結されている。そして該シリンダ本体41内に内蔵され
たスプリング45の弾性力は、前記リターンスプリング
15の弾性力に比較して極めて小さくなるように予め設
定されている。
【0016】このような構成によれば、運転者が図外の
ブレーキペダルを踏んでいない状態下では、マスタシリ
ンダから液圧シリンダ39の入力ポート47にブレーキ
液圧が供給されないので、液圧シリンダ39に内蔵され
たスプリング45の適度な弾性力によってピストンロッ
ド37が左方向に付勢されてカム25が図示の状態下に
あり、従って強力な弾性力を持つ前記リターンスプリン
グ15及びブレーキロッド13の作用に基づいてブレー
キレバー3a,3bに固定されたブレーキパッド11
a,11bがブレーキロータ1の表面に圧接されて、車
輪に対して制動力が供与される。又、運転者が図外のブ
レーキペダルを踏み込むと、マスタシリンダから発生す
る液圧が入力ポート47からシリンダ本体41の内方に
入り、ピストン43を図示の左方に押動する。するとピ
ストンロッド37と該ピストンロッド37の一端部に軸
支されたプッシュレバー31の作動に基づいて、カム2
5が反時計方向に回転し、従って該カム25に当接して
いるアジャストボルト21,23が相互に離反する方
向,即ち図示の場合上下方向に押動されるので、ブレー
キレバー3a,3bがアンカーピン9を中心として開
き、ブレーキパッド11a,11bがブレーキロータ1
から離反して、ブレーキロータ1に対する制動力が解除
される。
【0017】又、長期に亙る使用中に前記ブレーキパッ
ド11a,11bの摩耗が徐々に進行すると、制動時に
おけるブレーキレバー3a,3bの間隔が狭くなり、そ
れに伴ってアジャストボルト21,23の間隔が狭くな
ってゆくが、このような場合にあっても該アジャストボ
ルト21,23の軸心がカム25の回動中心Oから前記
ブレーキレバー3a,3bの長手方向に沿って距離Lだ
け相互に逆方向へ偏心させた構成にしてあるため、該ア
ジャストボルト21,23が当接しているカム25の時
計方向の回転によって前記アジャストボルト21,23
の動きが無理なく吸収される。この時カム25の時計方
向の動きに連動してプッシュレバー31に軸支されたピ
ストンロッド37が右方向に移動するが、このピストン
ロッド37の移動はピストン43を介してスプリング4
5を縮小させるように作動するとともに、余分な作動液
は入力ポート47からマスタシリンダのリターンポート
を通過して図外のリザーバタンク内に還流する。従って
液圧の流れに無理が発生することがなく、ブレーキロー
タ1に対する制動力を確実に確保することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のデットマン式ディスクブレーキ,特に図4に示
した構成にあっては、前記したようにブレーキパッド1
1a,11bが摩耗した際に、手操作によりアジャスト
ボルト21,23を回転調節して前記クリアランス
i,i を常時一定の値にしておかなければならないの
で、操作が煩瑣であるという難点があった。
【0019】他方において、図5に示したディスクブレ
ーキによれば、使用中にブレーキパッド11a,11b
が摩耗して制動時におけるブレーキレバー3a,3bの
間隔が狭くなってアジャストボルト21,23の間隔が
狭くなった場合にあっても、カム25の回転によって該
アジャストボルト21,23の動きを無理なく吸収する
ことができる上、ブレーキパッド11a,11bが完全
に摩耗してしまうまでアジャストボルト21,23に対
して何等の煩瑣な調整手段を必要としない利点がある。
【0020】しかしながら図5に示した構造にあって
は、上記カム25が回動自在であるため、液圧シリンダ
39の駆動に基づいてプッシュレバー31がオーバース
トロークした際にカム25が図示した位置から反時計方
向に略180°に亙って反転してしまい、該カム25の
機能が損なわれてしまうことがあるという課題があり、
更にブレーキパッド11a,11bの全摩耗時には、カ
ム25が時計方向に過回転してブレーキパッド座金10
a,10bが相互に接触してしまうことがあるという難
点があった。
【0021】そこで本発明はこのような従来のデットマ
ン式ディスキブレーキが有している課題を解消して、前
記したクリアランス i,i の調節操作を不要にしてブ
レーキパッドが完全に摩耗してしまうまで安定した制動
力を確保することができるとともに、プッシュレバーの
オーバーストロークに起因するカムの反転及び過回転を
防止することができるデットマン式ディスクブレーキの
提供を目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、車輪側に固定されたブレーキロータと、
車体側に支持されて、前記ブレーキロータを挾持する部
位にブレーキパッドが固定された一対のブレーキレバー
と、該一対のブレーキレバーに摺動可能に装着されてい
るとともに一方側のブレーキレバーの外方にストッパが
設けられたブレーキロッドと、このブレーキロッドに取
り付けられて、前記ブレーキロータを常時圧接する方向
の弾性力が付勢されたスプリング手段と、ブレーキペダ
ルに連動して前記一対のブレーキレバーをブレーキロー
タから離反させるブレーキ解除手段とを具備して成り、
且つ該ブレーキ解除手段が前記ブレーキレバーに固定さ
れた一対のアジャストボルトと、該アジャストボルトの
間に配置されて外部から加えられる回転方向の力によっ
て回動するカムとから成るデットマン式ディスクブレー
キにおいて、上記カムに当接する前記一対のアジャスト
ボルトの軸心を、該カムの回動中心から前記ブレーキレ
バーの長手方向に沿って相互に逆方向へ偏心させるとと
もに、上記カムに、前記一対のアジャストボルトの先端
部が上面及び下面から常時当接する一対のピンを突設
し、この一対のピンに挟まれた部位で且つカムの軸心と
一致する位置にブレーキロッドを配置したデットマン式
ディスクブレーキの構成にしてある。
【0023】
【作用】このような構成によれば、運転者がブレーキペ
ダルを踏んでいない状態下では、一対のブレーキレバー
をブレーキロータから離反させるブレーキ解除手段が作
動せず、前記スプリング手段の作用に基づいて、ブレー
キレバーに固定されたブレーキパッドがブレーキロータ
に圧接されて、車輪に対して制動力が供与される一方、
運転者がブレーキペダルを踏み込むと、この踏力により
前記カム及びアジャストボルトから成るブレーキ解除手
段が作動して、ブレーキロータに対する制動力が解除さ
れる。
【0024】このような作動時に、ブレーキ解除手段の
オーバーストローク及びブレーキパッドの全摩耗に起因
して、カムが反転もしくは過回転を生じる事態になった
場合には、カムに突設されたピンがそれぞれブレーキロ
ッドの左右両側からブレーキロッドに衝接して、該カム
の反転及び過回転が防止される。即ち、ピンにはカムの
反転及び過回転を防止するストッパとしての機能を持た
せることができる。
【0025】又、長期に亙る使用中に前記ブレーキパッ
ドが摩耗した場合には、制動時におけるブレーキレバー
の間隔が狭くなり、それに応じてアジャストボルトの間
隔が狭くなってゆくが、該アジャストボルトの軸心をカ
ムの回動中心から前記ブレーキレバーの長手方向に沿っ
て相互に逆方向へ偏心させたことにより、該アジャスト
ボルトが当接しているカムの回転によって前記アジャス
トボルトの動きが無理なく吸収される。従ってブレーキ
パッドが完全に摩耗してしまうまでアジャストボルトに
対して何等の調整手段を必要とせずに、ブレーキロータ
に対する制動力を確実に確保することができる。
【0026】
【実施例】以下図面中の図1を参照して本発明にかかる
デットマン式ディスキブレーキの一実施例を、前記従来
の構成と同一の構成部分に同一の符号を付して詳述す
る。1は車輪とともに回転するブレーキロータ、3a,
3bは一対のブレーキレバーであり、このブレーキレバ
ー3a,3bは車体側部材に固定された支持部材7に対
してアンカーピン9を中心として回動可能に軸支されて
いる。
【0027】このブレーキレバー3a,3bの内側で且
つ相対向する部位に、ブレーキパッド座金10a,10
bと該ブレーキパッド座金10a,10bに固着された
ブレーキパッド11a,11bとが固定用ボルト12,
12を用いて固着されている。
【0028】21,23はブレーキレバー3a,3bの
他端部に螺合された一対のアジャストボルトであり、こ
のアジャストボルト21,23の間にカム25が配置さ
れている。このカム25には一対のピン25a,25b
が突設されていて、アジャストボルト21,23の先端
部21a,23aが該ピン25a,25bの上面及び下
面から常時当接する部位にある。
【0029】上記のアジャストボルト21,23の軸心
を、カム25の回動中心Oからブレーキレバー3a,3
bの長手方向に沿って距離Lだけ相互に逆方向へ偏心さ
せた構成にしてある。
【0030】更に前記カム25にはプッシュレバー31
が同軸に固定されており、該プッシュレバー31の他端
部31aがピストンロッド37の一端部に軸支されてい
る。そして上記カム25に突設されたピン25a,25
bに挟まれた位置,即ちカム25の軸心Oと一致する位
置にブレーキロッド13が配置されている。
【0031】上記のブレーキロッド13は、ブレーキレ
バー3a,3bに形成された開口部4a,4bを貫通し
て摺動可能に装着されているとともに、該ブレーキロッ
ド13の一端部で且つ一方側のブレーキレバー3aの外
方にストッパ17が取付けられている。又、ブレーキロ
ッド13の他端部にはスプリング座19が固定されてい
て、このスプリング座19と前記ブレーキレバー3bと
の間にリターンスプリング15が介挿支持されている。
即ちリターンスプリング15にはブレーキレバー3a,
3bをブレーキロータ1に対して常時圧接する弾性力が
付勢されている。
【0032】上記のアジャストボルト21,23及びカ
ム25と、このカム25に同軸に支持されたプッシュレ
バー31及びブレーキロッド13とによって、前記一対
のブレーキレバー3a,3bをブレーキロータ1から離
反させるためのブレーキ解除手段50を構成している。
【0033】39は前記ブレーキレバー3aもしくは図
外の車体側部材に支持された液圧シリンダであり、この
液圧シリンダ39はシリンダ本体41と、該シリンダ本
体41の内方に挿通されたピストン43と、このピスト
ン43に予め設定された押圧力を付勢するスプリング4
5と、作動液の入力ポート47と、ダストカバー49と
を具備し、且つピストン43に前記ピストンロッド37
の他端部が固定されている。
【0034】上記入力ポート47は、ブレーキ液圧を発
生する図外のマスタシリンダの液路に連結されている。
又、シリンダ本体41内に内蔵されたスプリング45の
弾性力は、前記リターンスプリング15の弾性力に比較
して極めて小さくなるように予め設定されている。
【0035】このような構成によれば、運転者が図外の
ブレーキペダルを踏んでいない状態下では、マスタシリ
ンダから液圧シリンダ39の入力ポート47にブレーキ
液圧が供給されないので、液圧シリンダ39に内蔵され
たスプリング45の適度な弾性力によってピストンロッ
ド37が左方向に付勢され、カム25が図示の状態下に
あり、従って強力な弾性力を持つ前記リターンスプリン
グ15及びブレーキロッド13の作用に基づいてブレー
キレバー3a,3bに固定されたブレーキパッド11
a,11bがブレーキロータ1の表面に圧接されて、車
輪に対して制動力が供与される。
【0036】次に運転者が図外のブレーキペダルを踏み
込むと、マスタシリンダから発生する液圧が入力ポート
47からシリンダ本体41の内方に入り、ピストン43
を図示の左方に押動する。するとピストンロッド37と
該ピストンロッド37の一端部に軸支されたプッシュレ
バー31の作動に基づいて、カム25が反時計方向に回
転し、従って該カム25のピン25a,25bに当接し
ているアジャストボルト21,23が相互に離反する方
向,即ち図示の場合上下方向に押動されるので、ブレー
キレバー3a,3bがアンカーピン9を中心として開
き、ブレーキパッド11a,11bがブレーキロータ1
から離反して、ブレーキロータ1に対する制動力が解除
される。
【0037】このような動作時に、液圧シリンダ39の
駆動に基づいてプッシュレバー31がオーバーストロー
クして、カム25に図1に示した位置から反時計方向に
反転する力が加えられた場合を想定する。すると図2に
示したようにカム25に突設されたピン25a,25b
がそれぞれブレーキロッド13の左右両側から衝接し
て、該カム25の反転が防止される。即ち、ピン25
a,25bにはカム25が反時計方向に略180°反転
してしまうことを防止するストッパとしての機能を有し
ている。
【0038】更に前記ブレーキパッド11a,11bが
全摩耗した場合を想定すると、カム25は図1に示した
位置から時計方向に過回転した状態となるが、このよう
な場合にあっても図3に示したようにカム25に突設さ
れたピン25a,25bがそれぞれブレーキロッド13
の左右両側から衝接してストッパとして働き、ブレーキ
パッド11a,11bの全摩耗時にブレーキパッド座金
10a,10bが相互に接触してしまうことを防止する
ことができる。
【0039】又、長期に亙る使用中に前記ブレーキパッ
ド11a,11bの摩耗が徐々に進行すると、制動時に
おけるブレーキレバー3a,3bの間隔が狭くなり、そ
れに伴ってアジャストボルト21,23の間隔が狭くな
ってゆくが、このような場合にあっても該アジャストボ
ルト21,23の軸心がカム25の回動中心Oから前記
ブレーキレバー3a,3bの長手方向に沿って距離Lだ
け相互に逆方向へ偏心しているため、該アジャストボル
ト21,23が当接しているカム25の時計方向の回転
によって前記アジャストボルト21,23の動きが無理
なく吸収される。この時カム25の時計方向の動きに連
動してプッシュレバー31に軸支されたピストンロッド
37が右方向に移動するが、このピストンロッド37の
移動はピストン43を介してスプリング45を縮小させ
るように作動するとともに、余分な作動液は入力ポート
47からマスタシリンダのリターンポートを通過して図
外のリザーバタンク内に還流する。従って液圧の流れに
無理が発生することがなく、ブレーキロータ1に対する
制動力を確実に確保することができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明にかか
るデットマン式ディスクブレーキによれば、以下に記す
作用効果がもたらされる。
【0041】即ち、ブレーキペダルの作動に基づく液圧
シリンダのオーバーストローク及びブレーキパッドの全
摩耗に起因して、カムが反転もしくは過回転を生じる事
態になった場合にあっても、ブレーキ解除手段を構成す
るカムに突設された一対のピンがストッパとして働き、
該一対のピンがそれぞれブレーキロッドの左右両側から
ブレーキロッドに衝接してカムの反転及び過回転を防止
することができる。
【0042】又、ブレーキペダルを踏んでいない状態下
では、一対のブレーキレバーをブレーキロータから離反
させるためのブレーキ解除手段が作動せず、前記スプリ
ング手段の作用に基づいてブレーキレバーに固定された
ブレーキパッドがブレーキロータに圧接されて、車輪に
対して制動力が供与される一方、ブレーキペダルを踏み
込むことにより、前記カム及びアジャストボルトから成
るブレーキ解除手段が作動して、ブレーキロータに対す
る制動力を解除することができる。
【0043】そして長期に亙る使用中にブレーキパッド
が摩耗して、制動時におけるブレーキレバーの間隔が狭
くなり、且つアジャストボルトの間隔が狭くなった場合
には、該アジャストボルトが当接しているカムの回転に
よって前記アジャストボルトの動きを無理なく吸収する
ことができる。
【0044】従ってブレーキパッドが完全に摩耗してし
まうまでアジャストボルトに対して何等の煩瑣な調整手
段を必要としない利点があり、且つ使用中に車輪への制
動力が効かなくなるという状態を招来する惧れをなくし
て、ブレーキロータに対する制動力を常時確実に確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデットマン式ディスクブレーキ
の一実施例を示す要部断面図。
【図2】図1の要部を示す動作説明図。
【図3】図1の要部を示す動作説明図。
【図4】従来のデットマン式ディスクブレーキの一例を
示す要部断面図。
【図5】従来のデットマン式ディスクブレーキの他の一
例を示す要部断面図。
【符号の説明】
1…ブレーキロータ 3a,3b…ブレーキレバー 10a,10b…ブレーキパッド座金 11a,11b…ブレーキパッド 13…ブレーキロッド 15…リターンスプリング 19…スプリング座 21,23…アジャストボルト 25…カム 25a,25b…ピン 31…プッシュレバー 37…ピストンロッド 39…液圧シリンダ 41…シリンダ本体 43…ピストン 45…スプリング 47…入力ポート 50…ブレーキ解除手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪側に固定されたブレーキロータと、
    車体側に支持されて、前記ブレーキロータを挾持する部
    位にブレーキパッドが固定された一対のブレーキレバー
    と、該一対のブレーキレバーに摺動可能に装着されてい
    るとともに一方側のブレーキレバーの外方にストッパが
    設けられたブレーキロッドと、このブレーキロッドに取
    り付けられて、前記ブレーキロータを常時圧接する方向
    の弾性力が付勢されたスプリング手段と、ブレーキペダ
    ルに連動して前記一対のブレーキレバーをブレーキロー
    タから離反させるブレーキ解除手段とを具備して成り、
    且つ該ブレーキ解除手段が前記ブレーキレバーに固定さ
    れた一対のアジャストボルトと、該アジャストボルトの
    間に配置されて外部から加えられる回転方向の力によっ
    て回動するカムとから成るデットマン式ディスクブレー
    キにおいて、上記カムに当接する前記一対のアジャスト
    ボルトの軸心を、該カムの回動中心から前記ブレーキレ
    バーの長手方向に沿って相互に逆方向へ偏心させるとと
    もに、上記カムに、前記一対のアジャストボルトの先端
    部が上面及び下面から常時当接する一対のピンを突設
    し、この一対のピンに挟まれた部位で且つカムの軸心と
    一致する位置にブレーキロッドを配置したことを特徴と
    するデットマン式ディスクブレーキ。
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