JP2657372B2 - 音程制御装置 - Google Patents
音程制御装置Info
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- JP2657372B2 JP2657372B2 JP60028774A JP2877485A JP2657372B2 JP 2657372 B2 JP2657372 B2 JP 2657372B2 JP 60028774 A JP60028774 A JP 60028774A JP 2877485 A JP2877485 A JP 2877485A JP 2657372 B2 JP2657372 B2 JP 2657372B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は音程制御装置に関し、特にオーディオ信号の
周波数を所望に変化させることによって原音と再生音と
の間の音程を制御する音程制御装置に関するものであ
る。
周波数を所望に変化させることによって原音と再生音と
の間の音程を制御する音程制御装置に関するものであ
る。
背景技術 オーディオ信号をサンプリングしてディジタル化しこ
れを順次RAM(ランダムアクセスメモリ)等の記憶手段
に書き込み、この書き込まれたデータを読み出す周期を
指令に応じて変化させることによって、読み出したデー
タから得られる再生オーディオ信号の周波数を変化させ
て音程を制御する音程制御装置が、本願出願人により提
案されている。
れを順次RAM(ランダムアクセスメモリ)等の記憶手段
に書き込み、この書き込まれたデータを読み出す周期を
指令に応じて変化させることによって、読み出したデー
タから得られる再生オーディオ信号の周波数を変化させ
て音程を制御する音程制御装置が、本願出願人により提
案されている。
第1図はかかる装置の概略ブロック図である。図にお
いて、1はRAMの読出しアドレスに所定の一定数値Mま
たはNを加算する加算器、2は加算器1の出力とRAMの
書込みアドレスを比較する比較器、3は比較器2の出力
であるクロスフェードスタート信号によりクロスフェー
ド制御信号を作り出す制御回路、4は記憶装置としての
RAM及びラッチであり、書込みアドレスと読出しアドレ
ス入力を有しており、マルチプレクサ5によって選択さ
れた2つの読出しアドレスR及びR′(R′=R+Mま
たはR+N:M,Nは任意の一定の整数)により各々のデー
タをラッチする。6はクロスフェーダであり、RAM及び
ラッチ4からの2つの読出しデータを制御回路3の出力
に応じてクロスフェードを行なうことによって出力信号
を得る。
いて、1はRAMの読出しアドレスに所定の一定数値Mま
たはNを加算する加算器、2は加算器1の出力とRAMの
書込みアドレスを比較する比較器、3は比較器2の出力
であるクロスフェードスタート信号によりクロスフェー
ド制御信号を作り出す制御回路、4は記憶装置としての
RAM及びラッチであり、書込みアドレスと読出しアドレ
ス入力を有しており、マルチプレクサ5によって選択さ
れた2つの読出しアドレスR及びR′(R′=R+Mま
たはR+N:M,Nは任意の一定の整数)により各々のデー
タをラッチする。6はクロスフェーダであり、RAM及び
ラッチ4からの2つの読出しデータを制御回路3の出力
に応じてクロスフェードを行なうことによって出力信号
を得る。
かかる構成において、読出しアドレスはマルチプレク
サ5を通してRAM4に入力され、そのアドレスRに対応し
たデータをラッチする。読出しアドレスはさらに、加算
器1により一定数値MまたはNが加算され、これがアド
レスR′(R′=R+MまたはR+N)となって、マル
チプレクサ5を通してRAM4に入力され、アドレスR′に
対応したデータをラッチする。また、比較器2は加算器
1で得られたアドレスR′と書込みアドレスが同一とな
ったときに、HレベルまたはLレベルのクロスフェード
信号を出力する。このことは書込みクロックと読出しク
ロックの速度の違いによる不連続性の予知を行なってい
ることを意味する。以下、この事項について第2図、第
3図と共に詳述する。
サ5を通してRAM4に入力され、そのアドレスRに対応し
たデータをラッチする。読出しアドレスはさらに、加算
器1により一定数値MまたはNが加算され、これがアド
レスR′(R′=R+MまたはR+N)となって、マル
チプレクサ5を通してRAM4に入力され、アドレスR′に
対応したデータをラッチする。また、比較器2は加算器
1で得られたアドレスR′と書込みアドレスが同一とな
ったときに、HレベルまたはLレベルのクロスフェード
信号を出力する。このことは書込みクロックと読出しク
ロックの速度の違いによる不連続性の予知を行なってい
ることを意味する。以下、この事項について第2図、第
3図と共に詳述する。
ここで例えば、読出しクロックの速度が書込みクロッ
クの速度より速い場合には、第2図のように、読出しア
ドレスRより前方に検知用の読出しアドレスR′(R′
=R+M)を設け、これが書込みアドレスと同一になれ
ば、アドレスRが書込みクロックのアドレスWに近づい
ていることになる。一方、逆に書込みクロックの速度の
方が速い場合には、第3図のように、読出しアドレスR
より後方に検知用アドレスR′(R′=R+N)を設け
ればよく、検知用アドレスR′が後方に位置するという
ことは、減算を意味するが、アドレスはRAM内で循環す
ると考えられるので、回路的には例えば、RAMの最大ア
ドレス容量からMを減じた値(RAM容量−M)をNとし
て加算すればよい。この両者の場合において、比較器2
の出力によって、読出しアドレスRと書込みアドレスW
が近づいたことが検出できるので、その時点よりクロス
フェードをかけるクロスフェード制御信号を作り出し、
RAM4で得られたアドレスRに対応するデータと、検知用
アドレスR′に対応するデータとによってクロスフェー
ドを行なう。
クの速度より速い場合には、第2図のように、読出しア
ドレスRより前方に検知用の読出しアドレスR′(R′
=R+M)を設け、これが書込みアドレスと同一になれ
ば、アドレスRが書込みクロックのアドレスWに近づい
ていることになる。一方、逆に書込みクロックの速度の
方が速い場合には、第3図のように、読出しアドレスR
より後方に検知用アドレスR′(R′=R+N)を設け
ればよく、検知用アドレスR′が後方に位置するという
ことは、減算を意味するが、アドレスはRAM内で循環す
ると考えられるので、回路的には例えば、RAMの最大ア
ドレス容量からMを減じた値(RAM容量−M)をNとし
て加算すればよい。この両者の場合において、比較器2
の出力によって、読出しアドレスRと書込みアドレスW
が近づいたことが検出できるので、その時点よりクロス
フェードをかけるクロスフェード制御信号を作り出し、
RAM4で得られたアドレスRに対応するデータと、検知用
アドレスR′に対応するデータとによってクロスフェー
ドを行なう。
第4図は第1図の具体的構成を示す実施例であり、ま
ず基本クロックを3つの分周器71,72,73に入力すること
により書込みクロックW、制御クロックC及び読出しク
ロックRを作り、各クロックはタイミング回路8に入力
される。タイミング回路8では、書込みアドレス信号と
読出しアドレス信号の切換えや、2つのアドレス信号R,
R′の切換え、スイッチの制御などを行なう信号を出力
する。タイミング回路8から書込みカウンタ10に書込み
クロックWを供給し書込みアドレスWを作り、タイミン
グ回路8から読出しカウンタ11に読出しクロックを供給
して読出しアドレスRを作る。読出しアドレスRはマル
チプレクサ5に直接入力されると共に加算器1を通して
検知用アドレスR′となってマルチプレクサ5に入力さ
れる。書込みカウンタ10とマルチプレクサ5の各出力は
マルチプレクサ9に入力され、また書込みカウンタ10と
加算器1の各出力は比較器2により比較される。各マル
チプレクサ5,9はタイミング回路8からの制御クロック
Cによって切換え制御される。
ず基本クロックを3つの分周器71,72,73に入力すること
により書込みクロックW、制御クロックC及び読出しク
ロックRを作り、各クロックはタイミング回路8に入力
される。タイミング回路8では、書込みアドレス信号と
読出しアドレス信号の切換えや、2つのアドレス信号R,
R′の切換え、スイッチの制御などを行なう信号を出力
する。タイミング回路8から書込みカウンタ10に書込み
クロックWを供給し書込みアドレスWを作り、タイミン
グ回路8から読出しカウンタ11に読出しクロックを供給
して読出しアドレスRを作る。読出しアドレスRはマル
チプレクサ5に直接入力されると共に加算器1を通して
検知用アドレスR′となってマルチプレクサ5に入力さ
れる。書込みカウンタ10とマルチプレクサ5の各出力は
マルチプレクサ9に入力され、また書込みカウンタ10と
加算器1の各出力は比較器2により比較される。各マル
チプレクサ5,9はタイミング回路8からの制御クロック
Cによって切換え制御される。
一方、入力信号はA/D変換器12によりディジタル変換
され、3ステートバッファ13を通してRAM4に供給され
る。RAM4のデータは読出しアドレスRと検知用アドレス
R′用の2系統の伝送ラインに供給される。すなわち、
ラッチ14R,14R′、D/Aラッチ15R、15R′及びD/A変換器1
6R、16R′によって各アドレスに対応したアナログデー
タが得られ、これをクロスフェーダ6に入力する。
され、3ステートバッファ13を通してRAM4に供給され
る。RAM4のデータは読出しアドレスRと検知用アドレス
R′用の2系統の伝送ラインに供給される。すなわち、
ラッチ14R,14R′、D/Aラッチ15R、15R′及びD/A変換器1
6R、16R′によって各アドレスに対応したアナログデー
タが得られ、これをクロスフェーダ6に入力する。
かかる構成において、第5図(a)乃至(g)に示す
タイミングチャートと共にその動作を説明する。
タイミングチャートと共にその動作を説明する。
マルチプレクサ9は第5図(a)のタイミングで書込
みアドレスWと読出しアドレスRまたはR′とのRAM4へ
の切換えを行なっており、このタイミングでタイミング
回路8からの制御信号によりRAM4の書込み動作または読
出し動作を行なう。またラッチ14Rは第5図(b)の立
上りのタイミングでRAM4からアドレスRに対応するデー
タをラッチする。そしてマルチプレクサ5はこのタイミ
ングより少し遅れて第5図(c)のタイミングでアドレ
スRからR′へと読出しアドレスを切換え、更に、これ
より少し遅れて第5図(d)のタイミングで検知用アド
レスR′に対応するRAM4のデータをラッチ14R′がラッ
チする。そして、各ラッチ14R,14R′でラッチされたデ
ータは第5図(g)の立上りのタイミングでD/Aラッチ1
5R,15R′にそれぞれラッチされ、D/A変換器16R,16R′に
よりアナログデータに変換され、クロスフェーダ6に入
力される。
みアドレスWと読出しアドレスRまたはR′とのRAM4へ
の切換えを行なっており、このタイミングでタイミング
回路8からの制御信号によりRAM4の書込み動作または読
出し動作を行なう。またラッチ14Rは第5図(b)の立
上りのタイミングでRAM4からアドレスRに対応するデー
タをラッチする。そしてマルチプレクサ5はこのタイミ
ングより少し遅れて第5図(c)のタイミングでアドレ
スRからR′へと読出しアドレスを切換え、更に、これ
より少し遅れて第5図(d)のタイミングで検知用アド
レスR′に対応するRAM4のデータをラッチ14R′がラッ
チする。そして、各ラッチ14R,14R′でラッチされたデ
ータは第5図(g)の立上りのタイミングでD/Aラッチ1
5R,15R′にそれぞれラッチされ、D/A変換器16R,16R′に
よりアナログデータに変換され、クロスフェーダ6に入
力される。
一方、マルチプレクサ9が第5図(a)の書込みW側
に切替わったら、第5図(e)のタイミングでA/D変換
器12からデジタル入力信号がRAM4の書込みアドレスWに
対応する個所に書き込まれる。従って、RAM4のアドレス
は第5図(f)に示すような順になる。
に切替わったら、第5図(e)のタイミングでA/D変換
器12からデジタル入力信号がRAM4の書込みアドレスWに
対応する個所に書き込まれる。従って、RAM4のアドレス
は第5図(f)に示すような順になる。
そして、書込みカウンタ10と加算器1の出力である検
知用アドレスR′とを比較し、一致したら、クロスフェ
ード制御回路3にクロスフェードスタート信号を出力
し、この制御回路3の出力をクロスフェーダ6に入力し
てアドレスRとR′に対したRAMのデータをクロスフェ
ードして出力する。
知用アドレスR′とを比較し、一致したら、クロスフェ
ード制御回路3にクロスフェードスタート信号を出力
し、この制御回路3の出力をクロスフェーダ6に入力し
てアドレスRとR′に対したRAMのデータをクロスフェ
ードして出力する。
かかるクロスフェード動作の様子が第6図に示されて
おり、読出しアドレスRが書込みアドレスWよりも大な
る周波数を有する場合の例である。時刻t1〜t3の間がク
ロスフェード状態であり、t3以降新データ(R′)とな
っていることが判る。
おり、読出しアドレスRが書込みアドレスWよりも大な
る周波数を有する場合の例である。時刻t1〜t3の間がク
ロスフェード状態であり、t3以降新データ(R′)とな
っていることが判る。
かかる従来装置では、読出しアドレスR′を得るのに
アドレスRに対して一定の整数N(またはM)を加算し
ているので、特定周波数において出力データにディップ
が生じていわゆるトレモロ音の様になってしまうことが
ある。すなわち、これ等両アドレスRとR′とにより読
み出された信号が互いに逆相の関係にある場合には、ク
ロスフェードしたときにクロスフェードの係数(減衰係
数)が丁度両者において等しい場合にクロスフェード出
力が零となってしまうことが生じるのである。
アドレスRに対して一定の整数N(またはM)を加算し
ているので、特定周波数において出力データにディップ
が生じていわゆるトレモロ音の様になってしまうことが
ある。すなわち、これ等両アドレスRとR′とにより読
み出された信号が互いに逆相の関係にある場合には、ク
ロスフェードしたときにクロスフェードの係数(減衰係
数)が丁度両者において等しい場合にクロスフェード出
力が零となってしまうことが生じるのである。
発明の概要 本発明は、かかるクロスフェード時におけるトレモロ
音の発生を減少させるようにした音程制御装置を提供す
ることを目的としている。
音の発生を減少させるようにした音程制御装置を提供す
ることを目的としている。
本発明による音程制御装置は、アナログオーディオ信
号をディジタル信号に変換してこのディジタル信号を書
込みアドレスに基づいて循環的に記憶装置に書込み、こ
の書込み速度に対して記憶装置からディジタル信号を読
み出すための読出し速度を変化させることによってアナ
ログオーディオ信号の音程を制御するようになされた音
程制御装置であって、記憶装置から互いに異なる第1及
び第2データを読出す読出手段と、読出手段に読み出さ
れた第1及び第2読出しデータに対してクロスフェード
をかけるクロスフェード制御手段とを含み、読出手段
は、第1読出しデータを読出すための読出しアドレスを
順次発生する手段と、書込みアドレスと読出しアドレス
との差分を算出する第1の演算手段と、第1の演算手段
の差分出力が所定値以内でかつ記憶装置に書き込まれる
書込みデータと第1読出しデータとの位相が逆相関係に
ないときクロスフェード手段に対してクロスフェード動
作を開始させるためにクロスフェードスタート信号を出
力する出力手段と、クロスフェードスタート信号に応答
して第1の演算手段の差分出力と読出しアドレスとを演
算した値を第2読出しデータの読出しアドレスとする第
2の演算手段とを有する点にある。
号をディジタル信号に変換してこのディジタル信号を書
込みアドレスに基づいて循環的に記憶装置に書込み、こ
の書込み速度に対して記憶装置からディジタル信号を読
み出すための読出し速度を変化させることによってアナ
ログオーディオ信号の音程を制御するようになされた音
程制御装置であって、記憶装置から互いに異なる第1及
び第2データを読出す読出手段と、読出手段に読み出さ
れた第1及び第2読出しデータに対してクロスフェード
をかけるクロスフェード制御手段とを含み、読出手段
は、第1読出しデータを読出すための読出しアドレスを
順次発生する手段と、書込みアドレスと読出しアドレス
との差分を算出する第1の演算手段と、第1の演算手段
の差分出力が所定値以内でかつ記憶装置に書き込まれる
書込みデータと第1読出しデータとの位相が逆相関係に
ないときクロスフェード手段に対してクロスフェード動
作を開始させるためにクロスフェードスタート信号を出
力する出力手段と、クロスフェードスタート信号に応答
して第1の演算手段の差分出力と読出しアドレスとを演
算した値を第2読出しデータの読出しアドレスとする第
2の演算手段とを有する点にある。
実 施 例 以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。
る。
第7図は本発明の実施例のブロック図であり、第1図
と同等部分は同一符号により示されている。図におい
て、第1図と異なる部分につき述べれば、20は書込みア
ドレスWと読出しアドレスRとの差分を算出する第1の
演算回路であり、この演算回路20の差分出力は判定回路
21及び第2の演算手段である加算器1に供給される。判
定回路21は演算回路20の差分出力が所定値以内になった
とき、クロスフェード開始可能時間幅以内になったと判
定し、判定出力を発生する。この判定出力は位相検出回
路22に供給される。位相検出回路22は、判定回路21から
の判定出力の発生時以後において、書込みアドレスWの
書込みデータと読出しアドレスRの読出しデータとの位
相が逆相関係にないことを検出しクロスフェードスター
ト信号を出力する。このクロスフェードスタート信号は
クロスフェード制御回路3及び加算器1に供給される。
加算器1は、このクロスフェードスタート信号に応答し
て演算回路20の差分出力を読出しアドレスRに加算し、
読出しアドレスR′とする。他の構成は第1図のそれと
同等であり説明は省略する。
と同等部分は同一符号により示されている。図におい
て、第1図と異なる部分につき述べれば、20は書込みア
ドレスWと読出しアドレスRとの差分を算出する第1の
演算回路であり、この演算回路20の差分出力は判定回路
21及び第2の演算手段である加算器1に供給される。判
定回路21は演算回路20の差分出力が所定値以内になった
とき、クロスフェード開始可能時間幅以内になったと判
定し、判定出力を発生する。この判定出力は位相検出回
路22に供給される。位相検出回路22は、判定回路21から
の判定出力の発生時以後において、書込みアドレスWの
書込みデータと読出しアドレスRの読出しデータとの位
相が逆相関係にないことを検出しクロスフェードスター
ト信号を出力する。このクロスフェードスタート信号は
クロスフェード制御回路3及び加算器1に供給される。
加算器1は、このクロスフェードスタート信号に応答し
て演算回路20の差分出力を読出しアドレスRに加算し、
読出しアドレスR′とする。他の構成は第1図のそれと
同等であり説明は省略する。
第8図に、第7図における位相検出回路22の具体的な
構成を示す。図において、書込みアドレスWによるデー
タ(Wデータ)はラッチ23で、読出しアドレスによるデ
ータ(Rデータ)はラッチ24でそれぞれ、図示せぬコン
トローラから出力されるタイミング信号の発生タイミン
グでラッチされる。ラッチ23,24でラッチされた各デー
タは減算器25で減算される。この減算器25で得られた各
データの差分は、累積加算器26においてリセット信号の
発生タイミングで決るある一定時間の間累積加算され
る。累積加算器26において、WデータとRデータとの位
相が同相であると、累積した値は小さくなり、逆相であ
れば大きくなる。累積加算器26の出力はコンパレータ27
の比較入力となり、その値が基準電圧Eで定まる一定の
値以下であれば、WデータとRデータとの位相が逆相に
近くないと判定し比較出力を発生する。この比較出力は
判定回路21(第7図示)の判定出力の発生時のみANDゲ
ート28を通過し、クロスフェードスタート信号となる。
構成を示す。図において、書込みアドレスWによるデー
タ(Wデータ)はラッチ23で、読出しアドレスによるデ
ータ(Rデータ)はラッチ24でそれぞれ、図示せぬコン
トローラから出力されるタイミング信号の発生タイミン
グでラッチされる。ラッチ23,24でラッチされた各デー
タは減算器25で減算される。この減算器25で得られた各
データの差分は、累積加算器26においてリセット信号の
発生タイミングで決るある一定時間の間累積加算され
る。累積加算器26において、WデータとRデータとの位
相が同相であると、累積した値は小さくなり、逆相であ
れば大きくなる。累積加算器26の出力はコンパレータ27
の比較入力となり、その値が基準電圧Eで定まる一定の
値以下であれば、WデータとRデータとの位相が逆相に
近くないと判定し比較出力を発生する。この比較出力は
判定回路21(第7図示)の判定出力の発生時のみANDゲ
ート28を通過し、クロスフェードスタート信号となる。
かかる構成において、演算回路20で得られる書込みア
ドレスWと読出しアドレスRとの差分ΔA(第9図参
照)がある一定値以内になり、判定回路21でクロスフェ
ード開始可能時間幅以内になったと判定される。このク
ロスフェード開始可能時間幅以内において、位相検出回
路22により書込みアドレスWのデータと読出しアドレス
Rのデータとの位相が逆相関係にないことが検出され
る。そして、位相検出回路22からクロスフェードスター
ト信号が出力されると、加算器1では書込みアドレスW
と読出しアドレスRとの差分ΔAを読出しアドレスRに
加算することにより読出しアドレスR′とし、同時にク
ロスフェーダ6においてクロスフェードが開始される。
これにより、読出しアドレスRのデータはフェードアウ
ト、読出しアドレスR′のデータはフェードインされ
る。このとき、読出しアドレスR′のデータは、アドレ
スWとRの差分ΔAをアドレスRに加算したアドレスに
よるものであるから、アドレスWとアドレスRの各デー
タの位相が逆相関係になければ、アドレスR′とアドレ
スRの各データ間にも逆相関係がないことになる。よっ
て、クロスフェードの中心でデータにディップが生じな
いため、トレモロ音も発生しないことになる。
ドレスWと読出しアドレスRとの差分ΔA(第9図参
照)がある一定値以内になり、判定回路21でクロスフェ
ード開始可能時間幅以内になったと判定される。このク
ロスフェード開始可能時間幅以内において、位相検出回
路22により書込みアドレスWのデータと読出しアドレス
Rのデータとの位相が逆相関係にないことが検出され
る。そして、位相検出回路22からクロスフェードスター
ト信号が出力されると、加算器1では書込みアドレスW
と読出しアドレスRとの差分ΔAを読出しアドレスRに
加算することにより読出しアドレスR′とし、同時にク
ロスフェーダ6においてクロスフェードが開始される。
これにより、読出しアドレスRのデータはフェードアウ
ト、読出しアドレスR′のデータはフェードインされ
る。このとき、読出しアドレスR′のデータは、アドレ
スWとRの差分ΔAをアドレスRに加算したアドレスに
よるものであるから、アドレスWとアドレスRの各デー
タの位相が逆相関係になければ、アドレスR′とアドレ
スRの各データ間にも逆相関係がないことになる。よっ
て、クロスフェードの中心でデータにディップが生じな
いため、トレモロ音も発生しないことになる。
なお、第9図では、読出し周波数が書込み周波数より
大きい(R>W)場合について説明したが、逆の場合で
あってもほぼ同様の動作が行なわれる。また、上記実施
例では、第4図から明らかな如くクロスフェードをアナ
ログ信号の段階にて行なったが、ディジタル信号の段階
で行なうことも可能である。すなわち、読出しデータR,
R′を乗算器にて夫々所定の係数と乗算し、この乗算結
果を加算器にて加算し、この加算出力をD/A変換器でア
ナログ化することで、上記実施例と同様の効果が得られ
るのである。
大きい(R>W)場合について説明したが、逆の場合で
あってもほぼ同様の動作が行なわれる。また、上記実施
例では、第4図から明らかな如くクロスフェードをアナ
ログ信号の段階にて行なったが、ディジタル信号の段階
で行なうことも可能である。すなわち、読出しデータR,
R′を乗算器にて夫々所定の係数と乗算し、この乗算結
果を加算器にて加算し、この加算出力をD/A変換器でア
ナログ化することで、上記実施例と同様の効果が得られ
るのである。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、クロスフェー
ドするに際し書込みデータWと読出しデータRとの位相
を検出し、フェードアウトするデータRとフェードイン
するデータR′とが逆相関係にない状態でクロスフェー
ドを行なうようにしたので、従来問題となっていたクロ
スフェード時のトレモロ音の発生を減少できるのであ
る。
ドするに際し書込みデータWと読出しデータRとの位相
を検出し、フェードアウトするデータRとフェードイン
するデータR′とが逆相関係にない状態でクロスフェー
ドを行なうようにしたので、従来問題となっていたクロ
スフェード時のトレモロ音の発生を減少できるのであ
る。
第1図は本願出願人により提案中の音程制御装置のブロ
ック図、第2図及び第3図は第1図の動作を説明するた
めのRAM上における読み出しアドレスと書込みアドレス
の位置対応を示す図、第4図は第1図のブロックの具体
例を示す図、第5図及び第6図は第4図の動作を説明す
るための図、第7図は本発明の一実施例を示すブロック
図、第8図は第7図における位相検出回路の具体的構成
の一例を示すブロック図、第9図は本発明の動作を説明
するための図である。 主要部分の符号の説明 1……加算器、2……比較器 3……クロスフェード制御回路 4……RAM及びラッチ 5……マルチプレクサ 6……クロスフェーダ 20……演算回路、21……判定回路 22……位相検出回路
ック図、第2図及び第3図は第1図の動作を説明するた
めのRAM上における読み出しアドレスと書込みアドレス
の位置対応を示す図、第4図は第1図のブロックの具体
例を示す図、第5図及び第6図は第4図の動作を説明す
るための図、第7図は本発明の一実施例を示すブロック
図、第8図は第7図における位相検出回路の具体的構成
の一例を示すブロック図、第9図は本発明の動作を説明
するための図である。 主要部分の符号の説明 1……加算器、2……比較器 3……クロスフェード制御回路 4……RAM及びラッチ 5……マルチプレクサ 6……クロスフェーダ 20……演算回路、21……判定回路 22……位相検出回路
Claims (1)
- 【請求項1】アナログオーディオ信号をディジタル信号
に変換してこのディジタル信号を書込みアドレスに基づ
いて循環的に記憶装置に書込み、この書込み速度に対し
て前記記憶装置からディジタル信号を読み出すための読
出し速度を変化させることによって前記アナログオーデ
ィオ信号の音程を制御するようになされた音程制御装置
であって、 前記記憶装置から互いに異なる第1及び第2データを読
出す読出手段と、 前記読出手段に読み出された第1及び第2読出しデータ
に対してクロスフェードをかけるクロスフェード制御手
段とを含み、 前記読出手段は、前記第1読出しデータを読出すための
読出しアドレスを順次発生する手段と、前記書込みアド
レスと前記読出しアドレスとの差分を算出する第1の演
算手段と、前記第1の演算手段の差分出力が所定値以内
でかつ前記記憶装置に書き込まれる書込みデータと前記
第1読出しデータとの位相が逆相関係にないとき前記ク
ロスフェード手段に対してクロスフェード動作を開始さ
せるためにクロスフェードスタート信号を出力する出力
手段と、前記クロスフェードスタート信号に応答して前
記第1の演算手段の差分出力と前記読出しアドレスとを
演算した値を前記第2読出しデータの読出しアドレスと
する第2の演算手段とを有することを特徴する音程制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60028774A JP2657372B2 (ja) | 1985-02-15 | 1985-02-15 | 音程制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60028774A JP2657372B2 (ja) | 1985-02-15 | 1985-02-15 | 音程制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61186999A JPS61186999A (ja) | 1986-08-20 |
JP2657372B2 true JP2657372B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
ID=12257753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60028774A Expired - Fee Related JP2657372B2 (ja) | 1985-02-15 | 1985-02-15 | 音程制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2657372B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3175179B2 (ja) | 1991-03-19 | 2001-06-11 | カシオ計算機株式会社 | デジタルピッチシフター |
Families Citing this family (4)
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JPH0620272B2 (ja) * | 1987-02-23 | 1994-03-16 | 赤井電機株式会社 | デジタル信号処理装置 |
JP2525932B2 (ja) * | 1990-06-06 | 1996-08-21 | パイオニア株式会社 | 音程制御装置 |
JP2525933B2 (ja) * | 1990-06-06 | 1996-08-21 | パイオニア株式会社 | 音程制御装置 |
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JPS58216300A (ja) * | 1982-06-11 | 1983-12-15 | 日本コロムビア株式会社 | 周波数スペクトル圧縮伸長装置 |
-
1985
- 1985-02-15 JP JP60028774A patent/JP2657372B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3175179B2 (ja) | 1991-03-19 | 2001-06-11 | カシオ計算機株式会社 | デジタルピッチシフター |
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Publication number | Publication date |
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JPS61186999A (ja) | 1986-08-20 |
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