JP2656359B2 - 対象物を取扱う方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の利用分野 本発明は、対象物を取扱うための装置とその方法に関
するものであって、特には、農産物品などの対象物をそ
のサイズ、色、そして欠陥といった目で確かめることの
できる基準に従い、選別する目的で取扱うための装置と
方法に関するものである。

背景技術 収穫された農産物品を市場に運ぶ前に行なわなければ
ならない大切な仕事の一つに、これら農産物品を正しく
選別することがある。農産物品は、通常大きさ、形、
色、そして品質といった数多くの基準を用いて選別、包
装される。

農産物品を前以って選別することは、消費者と生産者
の両方にとって多くの利点がある。例えば、この選別を
行なうことで、粗悪だったり傷んだ農産物品は包装され
る前に取り除かれ、このことにより次の輸送工程や倉庫
での保管中に残った農産物が同様に傷んだりすることを
減少させることができる。更に、前以ってこれら選別す
ることで、消費者が必要とする共通の特質に合致する農
産物品を購入できることができる。例えば、レストラン
のオーナーは、購入するすべての農産物品が常に概ね統
一された大きさと品質を有した同じタイプの物であるこ
とを望んでいる。更に前以って選別することで、農産物
品をいつも皿や木箱に美しく並べることができ、包装や
保管が容易にもなる。

農産物品の選別はかっては様々な方法でなされてい
た。一番最初には、予じめ定められた選別基準について
指導を受け訓練を積んだ選別者がすべて手に行ってい
た。しかしこのような選別方法にあっては人間の判断が
元々一致しないと、人によって選別基準の適用が変るた
めに、極めて不完全であり多くのエラーを少じる結果と
なっている。従って、人による選別は少しは行なわれて
いるものの、今や大部分は機械による選別が行なわれて
いる。

機械選別の初期のやり方の一つは、進むに従って径が
大きくなる一連の穴や開口の上で農産物品を移動させる
装置を有するものである。例えば農産物品を、進むに従
って間隔が広くなるように配置された一連のローラ上を
進ませることができる。小さな農産物品は最初の方から
ローラ間で下に落下し、大きな農産物品は充分に間隔が
あるローラ間まで運ばれるである。ローラの下の異なっ
た位置に収集装置や箱などを離して置くことで、農産物
品はその大きさに従って選別されることとなる。

しかし、大きさにより農産物品を選別するこの幾分粗
っぽい装置にはいくつかの重大な欠点があった。或る開
口で受け入れるには少し大きい農産物品が、それにもか
かわらず時々その開口へ突っ込んでしまうことがある。
ローラの間を落下する時に受ける損傷は仕方ないとして
も、この場合においても農産物品は痛んだり傷を受ける
のである。これら農産物品は又、それを受け入れるに充
分大きな開口を跳ねて飛び越えてしまうことがあり、更
に大きな次の開口で落ちて選別が適切でないことがあ
る。

上述した欠点を解消するため、農産物品を機械選別す
るより効率的で信頼性のある方法が開発されてきた。現
在も使用されている最も確実性の高い選別方法は、農産
物品の特質を確かめるために光学的に検査する手段を有
している。この方法は目に見える他の特質に基づく選別
条件と同様に、大きさによる選別にも正確性と信頼性を
著しく向上させるものである。

適切な光学選別装置に必要とされる構造は、その選別
される対象物のタイプによって幾分変化するが、効率的
な光学選別装置は一般的に三つの異った操作を行わなけ
ればならない。

第一に、対象物を単一化しなければならない。つま
り、それぞれの対象物が一つづつ他の対象物から物理的
に離れていなければならないのである。第二に、対象物
はその特質を確めるため、個別に検査されなければなら
ない。最後に、個々の対象物は検査中に得られた資料に
基づいて機械的に選別されなければならない。このよう
に、効果的な選別装置には、効果的な単一化、検査、そ
して機械的な選別を備えておかなければならない。これ
ら三つのそれぞれの機能は、一つの装置でもできるし、
いくつかの別異の連動装置によってもできる。かなり複
雑な光学選別装置もあるし、比較的簡易な装置もある。

農産物品の単一化は、多くの手段を使用して行なわれ
る。単一化機構の一つのタイプにあっては、農産物品は
比較的ゆっくり動く表面の一枚層に広げられ、その後、
第二のコンベヤ手段にて加速される。この加速によっ
て、或る農産物品が次の農産物品と互いに少し離れた位
置となる。単一化を行なうための或る装置は、回転する
直立円錐体を採用している。或る農産物品は円錐の頂点
を目ざして円錐の表面を登っていき、その後、第二のコ
ンベヤに移る前に円錐の外周縁を落下することになる。
農産物品が円錐の頂点から離れるとスピードが増し、別
の農産物品と少し離れるのである。

単一化機構の第二のタイプにあっては、複数のカップ
形状の運搬部材から形成されるコンベヤを有している。
農産物品がこのコンベヤに落下すると、それぞれの農産
物は別々のカップ形状の運搬部材に受け入れられる。

農産物品が一旦単一化されると、それぞれの農産物品
は、その特質は確かめるため個々に光学的な検査をされ
なければならない。検査も又、様々な方法で行なわれ
る。それらの方法のうち一つは、一つ又はそれ以上の光
電池と、この光電池のある位置で農産物品の通路を横切
って進む対応光源とを利用している。例えば、光電池と
その対応光源とは、特定の高さにある全ての農産物品の
通過を検知することができるよう配置されている。その
ような光電池の配列を利用することにより、農産物品の
それぞれの高さが決定される。第二の光電池と対応光源
とが第一の光電池等に隣接して配置され、今度は農産物
品の長さを測定する。このことは、第二の光電池を適当
なタイミング制御回路と集約回路とに接続することで行
なわれる。

同様に、光電池と対応光源とによる単一の二次元配列
を使用することが可能である。農産物品のそれぞれの大
きさは、全ての光電池配列から発せられる全電流の量に
基づいて決定される。これらどちらの検査方法も大きさ
を測定する点に関しては幾分成功してはいるものの、光
電池等を使用して色とか品質といった農産物品の他の特
質を決定することにはできなかった。

現在使用されている最も確実性の高い光学検査方法で
は、一列になった検査カメラを採用している。このよう
なカメラは、農産物品の大きさを極めて正確に測定する
ことができ、あるカメラにおいてはいくつかの農産物品
の大きさを同時に測定することができる。しかしながら
多分最も重要な点であるが、この一列の検査カメラは、
農産物品について或る種の欠陥を検査するのと同時に、
それぞれの色をも判断することができるようにプログラ
ム化出来るのである。

検査によって農産物を選別するために使用される特質
が確かめられると、予じめ定められた選別基準に従って
機械的に選別が行なわれる。光学検査装置を用いた選別
装置には概ね二つのタイプである。一つのタイプでは、
農産物品を選択によって個々にコンベヤから押し出すた
めの複数のソレノイド反応ラムを採用している。このよ
うに選別基準に従い、農産物品は一連の収納コンテナの
内の適当な一つにグループ化されるのである。

第二のタイプの選別装置は、それぞれが単一の農産物
品を受け入れるような複数のカップ形状の運搬部材を有
している。個々の運搬部材の底は複数のソレノイドの内
いずれかの作動により選択的に開口し、各ソレノイドは
異なった収納コンテナに隣接して配置されている。作動
すべき適当なソレノイドは検査するデータに基づいて決
定され、このデータにより予じめ定められた選別基準に
従ってグループ化を行うため、個々の農産物品がカップ
形状の運搬部材から収納コンテナの一つに落下するよう
になっている。

これら選別装置を使用するについては、上述した選別
装置のうち、一方が適当な手段で光学検査機能に接続さ
れている。例えば、ソレノイドにより制御されたラム
は、検査選別部を形成するため、光電池にすぐ隣接して
置かれている。もし光電池が適当な大きさの農産物品を
検知すると、隣接するソレノイドが作動してその農産物
品をコンベヤ上から隣接する収納区域に押し出すのであ
る。他方、残りの農産物品は調節された大きさの基準に
従って視覚評価を受けるため、次の検査選別部に運ばれ
る。

同様に、検査はコンピュータに接続されたカメラによ
っても行なわれる。コンピュータは農産物品のそれぞれ
について、大きさ、色、そして／又は品質に関するデー
タを一時的に保存するのである。更にコンベヤのスピー
ドに関するデータも与えられているので、このコンピュ
ータは、農産物品が取り除かれるべき位置に来た時には
適当な選別機構に合図をすることができる。

農産物品を単一化、検査、そして選別する機構は、す
べての選別操作を効果的に行うためいくつかの方法で結
合されている。例えば、それぞれの基本操作を行なう装
置の一つのタイプは、複数のカップ形状の運搬部材のあ
るコンベヤを有し、このカップ形状の運搬部材の底は、
コンベヤの移動ラインに沿ってソレノイドの作動により
選択的に開口することができるようになっている。一つ
の農産物品がそれぞれのカップ形状の運搬部材に落ち、
一列になった検査カメラによって検査される。それぞれ
の農産物品は、適当な選別コンテナに隣接するように配
置されたソレノイドを選択的に作動させることで、一連
の選別コンテナのうち適当な一つに落ちるのである。こ
れが多分、現在使用されている農産物品の機械選別の最
も普通のタイプであろう。

しかし、カップ形状の運搬部材を採用する装置は、農
産物品を効果的に単一化することはできない。例えば、
光学的に検査されている時に、二つ又はそれ以上の農産
物品が一つのカップ形状の運搬部材に入ったり、さもな
くば、他の農産物品の上に乗ってしまういうことは極め
て良くあることである。このように他の農産物品の上に
乗ってしまった時でも検査できるよう装置を開発する努
力がされてきたが、その実現は殆んど成功していない。
それに他の農産物品の上に乗っていると、選別器の検査
装置では一つの農産物品として感知され、そのため不適
切に選別なされることになる。このことは、農産物品の
適切な大きさの測定を損なう結果となり、更には、工程
に載せられた農産物品の正確な数量を得ることも困難で
ある。

農産物品の希望する特質をすべて正確に決定するため
には、それぞれの農産物品を二箇所又はそれ以上の方向
から検査することが必要であるので、その構造が更に複
雑となる結果となる。カップ形状の運搬部材を採用した
選別装置においては、欠陥のある農産物品がその欠陥が
すべてその底側にあるような方法で一定方向に向けられ
カップ形状の運搬部材に落下することもある。結果とし
て、このカップ形状の運搬部材の上に配置された単一化
装置は検査される時に隠れた欠陥までも検査できない。

更なる問題は、そのような選別器がスピードが出ず、
使用スペースが効率的にないことである。例えば、カッ
プ形状の運搬部材を使用している公知の選別装置におい
ては、農産物品のそれぞれは、コンベヤ上で通常10イン
チから12インチの間隔で離されて置かれている。このた
め、農産物品のそれぞれの間に極めて多くの活用されて
いない部分が存在し、選別器の長さが不必要に長くなる
結果となる。

コンベヤの流れる最大のスピードは、検査装置の分析
能力により制限されているので、選別器上での隣接する
農産物品間の距離の存在によっては実質的な時間も又浪
費される。

公知の選別装置の別のタイプであっては、農産物品が
検査終了後にコンベヤの外側へ傾斜させる選別装置を有
している。装置により選別される対象物は検査部に運ば
れる。光学検査装置は、データ処理記憶装置に保存され
その後装置の選別部を操作するために使用される予じめ
選択された選択基準に従って、材象物について予じめ選
択された情報を検知する。そして、この予じめ選択され
た選別基準に従って対象物をグループ化するため、異な
った位置でコンベヤからそれら対象物を傾斜落下させる
ことで選択的にこれらを荷下ろしするのである。このタ
イプの装置の例は、アメリカ合衆国特許出願第515,313
号及び第516,450号に描かれている。

これらの装置の選別部の構造と機能を概略理解するに
は添付の図ＡからＣを参照すれば容易である。このタイ
プの選別部は連続するチェーンＡと、そのチェーンＡに
取り外し可能に取り付けられる複数の別個タイプの選択
部材とを有していることが解る。選別部材は、弾力性の
ある脚ＣによってチェーンＡの頂部に直接取り外し可能
に結合される取り付け部材Ｂを有している。図Ｂに明確
に示されるように、取り付け部材Ｂの頂部は選別される
べき対象物を保持するために使用される平らで細長の支
持表面Ｄが形成されている。そして、ピボットピンＥが
取り付け部材Ｂのそれぞれの側からチェーンＡに平行に
外側へ向け延びている。

それぞれのピボットピンＥは、選別部材の二番目のタ
イプである揺れ部材Ｆを受けている。従って揺れ部材Ｆ
の頂部はそれにより保持されるべき取り付け部材Ｂの支
持表面Ｄに隣接し、かつほぼ同一平面になるように乗っ
ている。揺れ部材Ｆは一旦取り付けられると、ピボット
ピンＥに対して上方に回転することができる。

取り付け部材Ｂと、互いにそのぞれの側で回転可能に
支持されている二つの揺れ部材Ｆとは、一緒になってリ
ンクセットＩを形成している。第三のタイプの選別部材
である離間部材Ｊが、それぞれのリンクセットＩの外側
でチェーンＡの頂部に直接取り外し可能に取り付けられ
ている。それぞれの離間部材Ｊの頂部には、それぞれの
取り付け部材Ｂの頂部にある支持表面Ｄと、形状、方向
そして作用とも似ている平らで細長の支持表面Ｋが設け
られている。揺れ部材Ｆに隣接したチェーンＡに取り付
けられると、チェーンＡが戻るにつれて、離間部材Ｊが
取り付け部材ＢのピボットピンＥ上の揺れ部材Ｆを保持
し、チェーンＡは、このように取り付けられたリンクセ
ットＩとその間に入る離間部材Ｊによって、その長さ一
杯に満たされる。

連続する一対の揺れ部材Ｆの上に設けられた直立する
リブＧの間にある隙間は、装置の検査ステーションから
個々の対象物体を受け入れる運搬ポケットＬを構成して
いる。図Ｂは、運搬ポケットＬがチェーンＡ上に連続す
るリンクセットＩ内とその間の両方に形成されているこ
とを示している。

運搬ポケットＬの両側で二つの連続する揺れ部材Ｆを
同時に回転可能に取り付けてあるので、揺れ部材Ｆの支
持表面Ｈを運搬ポケットＬにある対象物体に当接させる
ことができるのである。揺れ部材Ｆの別のピボットピン
Ｅは、後で対象物体を持ち上げ傾斜落下させるためのも
のである。このように、個々の対象物体は、選別部に沿
った多くの異なった選別位置で選択的に取り除かれるの
である。

対象物体を運搬ポケットＬの間から傾斜落下させるた
め連続する一対の揺れ部材Ｆを回転させる工程では、対
象物体に衝撃を与える必要がない。行なわれる動きはス
ムーズかつ段階的であり、対象物体に損傷を与えること
もない。それにもかかわらず、図Ａに描かれたこの改良
された選別部の装置には顕著な欠点がある。

例えば、物が入つていない単一運搬ポケットＬが、両
方の揺れ部材Ｆをいずれか一方の側で上方に傾斜させる
必要がある。この傾斜作用は、それぞれの揺れ部材Ｆか
ら伸びで突出する足Ｍと、この突出した足Ｍの移動ライ
ンの近傍でチェーンＡに沿って置かれた複数の固定ラン
プＮによって行なわれる。矢印Ｐによって示された方向
にチェーンＡが移動すると、突出した足Ｍはそれぞれの
ランプンＮの方向に向かいそこを越えるよう引っ張られ
る。通常、突起する足ＭはランプＮと連動はしない。こ
の例では、対象物体の荷下しは発生しない。

一方、もし与えられた傾斜地点で特定の対象物体を落
下させるのが適切であれば、ランプＮの導入端部Ｒで回
転アームＱを選択的に作動させ、機械的又は電気的に作
動位置にすることができる。その位置にあっては、対象
物体のいずれかの側にある二つの揺れ部材Ｆの突出した
足Ｍは、ランプＮ上やその上部である通常の移動ライン
の外へ移動する。この工程では、突出した足Ｍが取り付
けられた揺れ部材Ｆは、上方に傾斜、持ち上げられ、対
象物体をチェーンＡから運搬ポケットＬに落下させるの
である。

作用的な流れがこの操作方法により明らかになった。
図Ｃに示したように、チェーンＡが矢印Ｐで示した方向
へ移動することですべての揺れ部材Ｆに伝えられる上方
向への動きは、厳密には同時に発生しない。運搬ポケッ
トL₃に関して言えば、導入された揺れ部材F₁の突出した
脚M₂は、傾斜する揺れ部材F₂の突出した脚M₂より前に回
転アームＱと当接し、その結果、運搬ポケットL₃のいず
れの対象物体の導入側も、その同じ対象物体の傾斜する
側より先に持ち上げられる。対象物体を通常の方向に移
動するチェーンＡから検知するよりもむしろ、このこと
は、チェーンＡの動きに関連して運搬ポケットL₃の内容
物を最初に後方向に向け落下させる効果を有しているの
である。図Ｃに示された装置の選別部から落下された対
象物体は、この幾分複雑な動きを使用し不正確な方法で
チェーンＡから傾斜により落下される。

更に、一つの対象物体を落下させるために両方の揺れ
部材を一緒に上方に上げる機構は複雑である。落下され
る一の対象物体に対し、回転移動するアームＱは後の二
つの揺れ部材が引っ張られる程長い時間その作動した位
置で留まっていなければならない。この機構作用は他の
包含する機械にも極めて正確な作動を要求することとな
り、調整に努力が必要である。そのため、複雑なシウト
ウエアを利用して選別器を最適な程度まで自動化する試
みがなされている。

更に別の欠点がある。揺れ部材Ｆはその頂部に二つの
支持表面Ｈを有しており、垂直形状のリブＧのいずれの
側にも一つづつある。揺れ部材Ｆのこれら二つの支持表
面Ｈは、二つの異なった隣接する運搬ポケットＬの一部
を形成している。このように、揺れ部材F₁の支持表面H₁
は、運搬ポケットL₃の一部であり、他方、同じ揺れ部材
F₁の支持表面H₂は、運搬ポケットL₁の一部である。この
事実は好ましくない関係を有している。

実際の配列では、対象物体が落下されるべき表面の両
側にある運搬ポケットの対象物が選別器から取り除かれ
ないとしても、押されることは我慢しなければならない
ようになっている。理想的な選別器では、隣接する運搬
ポケットで運ばれる対象物体にどのような種類の動きを
伝えることもなく、これら対象物が個々に荷下しされる
ようにしてある。

このような結果を回避するために、対象物体はしばし
ば運搬する運搬ポケットではなくて、一つおきの運搬ポ
ケットによってのみ運ばれることがある。しかしなが
ら、結論を言えばそのような装置においては選別部のチ
ェーンＡの長さの半分は空である。装置の対象物体を取
扱う割合は効率的にはこのように半減され、対象物体が
検査部から選別部へ供給されるのに、一つおきの運搬ポ
ケットＬのみが満たされるよう複雑な供給機構が工夫さ
れなければならない。

発明の要約 本発明の目的の一つは、例えば農産物品などを取扱
い、特に、選択的に選別する改良された方法及びその装
置であって、単一化、検査そして、選別機能が一つのコ
ンベヤ上で行なわれ、取扱っている間の対象物の移動を
最小限にすることにある。

本発明の目的は又、対象物を回転させることで、それ
ぞれを一方向以上から検査することができ、そのような
検査が、対象物を単一化し、移動し、そして最終的には
予じめ定められた選別基準に従って下方向に落下される
工程と同じ一つのコンベヤ上で行われる方法及びその装
置を提供することにある。

本発明の目的は更に、そのような方法と装置におい
て、対象物が取扱い中はほぼ隣接し、装置の長さを最小
限にし、その作動スピードを高めることができるように
することにある。そのため、対象物を受け入れるための
全ての運搬ポケットが、隣の運搬ポケットに何ら操作上
の不便をきたすことなく、しかも全部の運搬ポケットが
使用されていることも本発明の目的の一つである。この
点に関連して、隣の運搬ポケット上にきちんと乗ってい
る対象物に何ら影響を与えることなく、必要な対象物を
装置から落下させるようにすることも本発明の関連する
目的である。

本発明の更なる目的は、対象物を傾斜させ落下させる
のに一つの部品のみを使用して、落下される対象物の後
方や不安定となる動きを与えることなく、一層簡易な手
段でなすことのできる方法と装置を提供することにあ
る。

取扱われる対象物には最小限の可動部品を使用して荷
下しをする方法と装置を提供することも本発明の目的で
ある。それに関連し、本発明は機械選別用のチェーンに
取り付けるために必要とされる様々な部品の数を最小限
に減らすことをも目的としている。

本発明の他の目的や利点は以下の記述に記載されてお
り、一部は詳細な説明から明らかになるであろうし、発
明の実施から得られるかもしれない。発明の目的や利点
は、特には添付の請求の範囲に指摘された手段とその組
み合わせにより理解することができる。

大略的に言って、前述した目的を達成するためには、
単一のコンベヤとこのコンベヤに着脱可能に取り付けら
れるわずか三つの異なった部品から構成されるチェーン
取付部材を採用した機械選別機及びその方法が必要とさ
れるのである。

それぞれのチェーン取付部材は、対象物、農産物品を
単一化し、装置内を移動させ、光学検査が充分可能なよ
うに回転させ、単一の可動部品のみで損傷を与えること
ないスムーズな傾斜運動を行ない荷下しをするのであ
る。それぞれの対象物についてすべての工程には、二つ
の隣接するローラと細長い傾斜板とを有する単一の対象
物取扱いユニットが設けられている。ローラは対象物を
支持するのみである。ローラの間と対象物の下には、荷
下しを行なうための回転可能に取り付けられた単一の長
い傾斜板がある。

図面の簡単な説明 公知の選別装置を記述する目的で、以下の図面につい
ては既に背景技術の箇所で述べられている。

図面Ａは、公知の選別装置における選別チェーンとそ
れに取り付けられる選別部品の分解斜視図である。

図面Ｂは、図面Ａにおける選別チェーンと選別部品と
を互いに連結させた詳細な斜視図である。

図面Ｃは、図面Ｂの選別チェーンとそれに取り付けら
れた選別部品であって、そこから対象物を落下させる手
段を描いた詳細な斜視図である。

本発明の利点と目的が達成されるための手段を更に充
分記述するために、本発明の好ましい実施例又は最良の
形態を特に記述する目的で以下の図面を使用し更に詳細
な説明を行なう。

第１図は、本発明に係る光学選別装置の好ましい実施
例の一つの斜視図である。

第２図は、第１図に示した光学選別装置において、選
別チェーンと、この選別チェーンに取り付けられるチェ
ーン取付部材における部品の分解斜視図である。

第３図は、第１図に示さた光学選別装置の選別チェー
ンに取り付けられる隣接する一対のチェーン取付部材の
詳細な斜視図である。

第４図は、装置によって運ばれる対象物を回転させる
状態を描いた光学的検査部における、第１図の光学選別
装置の詳細な平面図である。

第５図は、第１図に示した装置の対象物取扱いユニッ
トにおいて、第４図の５−５線に沿った断面図である。

第６図は、第１図に示した光学選別装置において、本
発明の作動手段の操作を描いたアウトプット部の正面図
である。

第７図は、第１図に示した光学選別装置において、第
６図の７−７線に沿った断面図である。

第８図は、第１図に示した光学選別装置において、第
６図の８−８線に沿った断面図である。

第９図は、第１図に示した光学選別装置において、第
６図の９−９線に沿った断面図である。

第10図は、第１図に示した光学選別装置において、第
６図の10−10線に沿った断面図である。

第11図は、選別チェーンと、このチェーンに取り付け
られるチェーン取付部材において別の配列がなされた部
品の分解斜視図である。

第12図は、選別チェーンに取り付けられ、本光学選別
装置の回転アームと作動ランプに近づいていく状態を示
す第11図のチェーン取付部材の平面図である。

第13図Ａは、作動しない位置の回転アームと、第12図
のチェーン取付部材において、13−13線に沿った断面図
である。

第13図Ｂは、作動する位置の回転アームと、第12図の
チェーン取付部材において、13−13線に沿った断面図で
ある。

第14図は、光学選別装置のアウトプット部において、
第11図のチェーン取付部材の配列の詳細な正面図であ
る。

第15図は、第14図におけるチェーン取付部材の、線14
−14に沿った断面図である。

第16図は、第14図におけるチェーン取付部材の、線16
−16に沿った断面図である。

好ましい実施例の説明 本発明の対象物を取り扱う装置は多くの異なった目的
に使用されるが、ここでは機械的な選別器として、特に
は視覚による特質に基づいて選別され、選別される対象
物に与える損傷を無くすか、最小限にするため取扱いに
注意を要する農産物品などの対象物を第一の利用分野と
して基述してある。

第１図は、本発明の教示に従って配列された機械選別
機（10）の一つの実施例の主なサブ部品の概観を表して
いる。機械選別器（10）は、特はこの機械選別器（10）
の様々な段階工程において示されている農産物品（12）
を選別するのに採用されている。

機械選別器（10）の様々な作用的要素は、鉄などの硬
性の材質からなるいずれの適切な手段で配列された枠体
（14）上に支持されている。枠体（14）は、何本かの垂
直の脚（18）により支持される複数の水平レール（16）
を有しており、第１図に示したような形状に構成されて
いる。いくつかの例のごとく、枠体（14）はビルの中の
恒久的に備え付けるか、ビルの構造物の一構成部分とし
て形成されるのが望ましい。枠体（14）は、機械選別器
（10）が或る場所から別の場所へ容易に移動できるよう
な方法で備え付けてもよい。どのような条件でも好都合
なように、枠体（14）の脚（18）は枠体（14）の水平位
置と安定性を容易にする目的で調節可能な足（図示しな
い）と共に備え付けるのが良い。

本発明の教示に沿った選別器な特別の実施例と共に使
用される、例えば枠体（14）のような枠体はいずれも、
個々の作用部品を支持するため、その実施例の必要に応
じ追加で不可欠ではない要素を有している。不可欠でな
い支持要素の例としてはオーバーヘッド桁（20）と、横
断部材（22）とを備えた機械選別器（10）の枠体（14）
がある。これらの機能は以下に明らかにする。

枠体（14）には軸棒（24）（26）（28）が回転可能に
取り付けられており、水平レール（16）に取り付けられ
たベアリング（30）内を貫通している。軸棒（24）（2
6）（28）は、ほぼ同じ垂直板に置かれている鎖歯車（3
4）（36）（38）に個々に取付けられている。鎖歯車（3
4）（38）の間にある鎖歯車（36）は、鎖歯車（34）（3
8）上に取付けられた構造物を軸支持するために主とし
て設けられており、他の適切な支持手段があれば更に強
化したり、取り除いたりすることができる。

選別チェーン（40）が、鎖歯車（34）（36）（38）上
の枠体（14）から移動可能に吊り下げられ、この選別チ
ェーン（40）はエンドレルのループを形成するように互
いに結合された複数のリンクを有している。第２図と第
３図に最も良く示されているように、選別チェーン（4
0）は、それぞれ同じ幅狭の側板（46）と幅広の側板（4
8）とを形成する同じローラリンク（42）とピンリンク
（44）から構成されるタブルピッチのローラチェーンを
有している。

この選別チェーン（40）には複数のチェーン取付部材
（50）が取り付けてある。第１図にあまりは詳しくない
が概略示してあり、次の第２図と第３図には関連して詳
しく示してある。枠体（14に取り付けてあるモータ（5
2）は、作動する時は駆動ベルト（54）と軸棒（24）上
の鎖駆動歯車（56）を介して連結され、矢印Ａにて示さ
れた方向へ回転する。モータ（52）、駆動ベルト（5
4）、そして鎖駆動歯車（34）の組み合せにて選別チェ
ーン（40）の上部を矢印Ｂで示した方向へ進める典型的
な駆動手段として作用している。選別チェーン（40）と
内部で結合している鎖歯車（36）（38）は、それぞれ矢
印ＣとＤを示した方向に回転する。

この方法にあっては、選別チェーン（40）の上部は、
おおむね括弧（60）で示された農産物品インブット部
と、括弧（62）で示された農産物品アウオプット部との
間にコンベヤ通路を有している。

コンベヤ通路に沿った農産物品インプット部と、農産
物品アウトプット部の間は、括弧（64）で概ね示された
検査部がある。インプット部（60）では、農産物品は適
当な供給機構（68）によって選別チェーン（40）上に供
給され、更に前進する前にはチェーン取付部材（50）に
よって単一化される。農産物品（12）はその後回転しな
がら支持され、検査部（64）へチェーン取付部材（50）
の作用によりコンベヤ通路に沿って運ばれる。

検査部（64）では、農産物品（12）がそれぞれがどの
ように選別されるべきかを確める目的で検査される。こ
のように検査部（64）は、個々の農産物品において、そ
れらのグループ化がなされるべき予じめ定められた選別
基準のいずれかが存在するのを検査するための手段を有
している。第１図に示す実施例の方法により、といって
もこれに限定されるものではないが、例えば一列の検査
カメラのような光学検査装置（70）（72）（74）が、選
別チェーン（40）の上部に設けられたコンベヤ通路の上
にあるオーバーヘッド桁（20）上に支持されている。

このコンベヤ通路に沿ってインプット部（60）からア
ウトプット部（62）へと運ばれる農産物品（12）は、そ
の個々の農産物品につき大きさや目に見える外観（又は
その両方）について予じめ選択された情報を検査する光
学検査装置（70）（72）（74）の範囲内に通過にする。
その情報はコンピュータ（76）のデータ処理記憶装置に
伝達されて保存され、選別チェーン（40）のスピードに
従い予じめ定められた選別基準により農産物品（12）を
グループ化する目的で、アウトプット部（62）での機能
を作動させるため、後で使用される。

一列の検査カメラからなる光学検査装置（70）（72）
（78）の使用は、大きさ以外の目に見える特質に従って
農産物品（12）を選別するには顕著な利点があると考え
られる。それにもかかわらず、光学検査装置（70）（7
2）（74）には又、本発明の教示の範囲内で、もし大き
いが唯一の選択基準であるならば、一つ又はそれ以上の
一対の対応光電池と光源、或いはそれらを二次元の配列
にしたものを設けてもよい。

他方、本発明の教示に従い対象物を取扱い、そして選
別するについて、例えば超音波、放射線、或いはＸ線検
査といった目に見えるモード以外の検査がなされるよう
にしてもよい。従って、これらの目に見えない検査手段
も本発明の検査手段の範囲内にあると考えられる。更
に、これらの機械化された検査手段を使用しても、利用
できる舌のスピード、効率性、そして正確性の利益を利
用することなく、選別チェーン（40）をゆっくりとした
スピードで、例えば農産物品（12）といった対象物に予
め定められた選別基準におる検査を行なうことが、農業
従事者によってなされていることを注意しなければなら
ない。

農産物品（12）が検査部を運ばれている間、この農産
物品（12）はチェーン取付部材（50）によって支持され
ながら、連続して又は時折、予じめ定められた程度まで
選択的に回転することが、本発明に係る方法と装置の重
要な特徴である。この作動は例えば、光学検査装置（7
0）（72）（74）といった検査手段にアクセスできる農
産物品（12）の表面面積を増やす目的で行なわれる。こ
の回転がなされる手段は、以下にチェーン取付部材（5
0）の詳細な構造が説明されれば容易に理解できよう。

しかしながらいずれの場合であっても、この回転が行
われる検査部（64）におけるコンベヤ通路に沿ったポイ
ント又は複数のポイントと、検査が行われるポイント又
は複数のポイントとの間における正確な物理的関係は、
まったくデザイン上の機能である。適当なデータ処理を
するハードウェアとソフトウェアにより、光学検査装置
が農産物品の回転中にその表面についてのデータを検査
し、そして集めることができるのである。このような場
合、回転が行なわれるポイントは光学検査装置の作動す
る範囲内でなければならない。

他方、コンピュータのソフトウェア又はハードウェ
ア、或いは使用される光学検査装置の光学的な特徴は、
もし検査される対象物が検査中だけは回転しないのであ
れば、目に見える特質の一層効果的な検知をすることが
できることにある。そのような状態では、まずコンベヤ
通路に沿った最初に地点で検査され、コンベヤ通路に沿
った第二の地点では例えば90゜とか120゜度といった予
じめ定められた角度で回転されることができ、次のコン
ベヤ通路に沿った第三の地点では再度検査がなされるこ
とができるのである。満足のいく程度まで同様の追加の
回転と検査が対象物の全表面をアクセスできるように使
用することができる。

このように、三つの別異の光学検査装置（70）（72）
（74）による機械選別器（10の検査部（64）の構成は、
それぞれの光学検査装置（70）（72）（74）の間で農産
物品を断続的に回転させるという、この後者のタイプを
使用いているふとの反映である。

検査がなされると、農産物品（12）は矢印Ｂの方向へ
選別チェーン（40）に動きに従い、農産物品（12）が適
切な落下位置で選択的にそして個々に選別チェーン（4
0）から落下されるアウトプット部（62）に運ばれる。
それぞれの落下位置で選別チェーン（40）から落下され
た農産物品（12）は個々に集められ、予じめ選択された
選択基準に従って選別されることになる。

このように本発明によれば、収集手段が選別チェーン
（40）から落下された選別済みの農産物品を受けるため
の対象物アウトプット部（62）に位置するよう設けられ
ている。実施例に示すように、といってもこれに限定さ
れるものではないが、機械選別機（10）は括弧（80）で
示すように、アウトプット部（62）にあるそれぞれの落
下位置で選別チェーン（40）の下に伸びる複数の平行な
移動ベルト（82）（84）（86）を有する収集コンベヤを
有している。収集コンベヤ（80）のベルト（82）（84）
（86）は、個々の収集コンベヤ用モータ（88）によって
矢印Ｅで示す方向に駆動される。選別チェーン（40）か
ら落下された農産物品（12）は、このように収集コンベ
ヤ（80）のベルト（82）（84）（86）に受けられ、通常
の方向に向いた選別チェーン（40）からその上方に向け
設けられたコンベヤ通路へと移動され取り除かれるので
ある。例えば収集コンベヤ（80）のような収集コンベヤ
において、ベルトの数は機械選別機のアウトプット部
（62）における落下位置の数に対応するように調節され
る。

第１図に描かれているように、保持壁（90）（92）が
上部に設けられたコンベヤ通路に沿い選別チェーン（4
0）の各側に隣接して設けられている。保持壁（90）（9
2）は選別チェーン（40）上のチェーン取付部材（50）
に極めて隣接する位置で下方向に向いて傾斜している。
この保持壁（90）（92）はアウトプット部（60）で単一
化されている時や、検査部（64）を回転しながら支持さ
れたり運ばれたりしている時に、選別チェーン（40）の
横側から農産物品（12）がころがり落ちるのを防止して
いる。一方の保持壁（90）は、機械選別器（10）のほぼ
一杯の長さまで邪魔されることなく延ばされている。し
かしながら、他方の保持壁（92）は農産物品（12）がア
ウトプット部（62）で落下される選別チェーン（40）側
ではその上に位置する。従ってアウトプット部（62）で
は、保持壁（92）は、収集コンベヤ（80）のベルト（8
2）（84）（86）が設けられているそれぞれの落下位置
に対応する開口部（94）では中断されている。収集コン
ベヤ（80）のベルト（82）（84）（86）は、保持壁（9
2）の開口部（94）の下に直接置かれているが、好まし
くは出来る限り選別チェーン（40）に近づけるのが良
い。このように農産物品（12）は、選別チェーン（40）
からベルト（82）（84）（86）上に、それ程高い距離か
ら落下することなく方向転換される。追加部材として、
傾斜面（図示せず）を方向転換された農産物品（12）が
スムーズに移動できるよう、各開口部（94）と対応する
収集コンベヤ（80）のベルトとの間に段差を跨ぐように
設けることができる。

以上に説明した機械選別器（10）の作用と構造の概略
により、チェーン取付部材（50）の特徴と、農産物品
（12）がその使用により単一化され、検査のために回転
され、最終的には選別チェーン（40）から落下するとい
う方法が明確に理解できるであろう。第２図において、
本発明の教示に従ってチェーン取付部材の好ましい実施
例の部品が、互いに、そして選別チェーン（40）との組
み立て方法を図示するようにそれぞれに示されている。
実施例によれば、それぞれのチェーン取付部材（50）
は、符号（100）で示されたローラと、符号（102）で示
されたローラ取付台と、それに符号（104）で示された
傾斜板とを有している。第３図においては同じ部品が二
セット描かれており、一方は互いの組み立て図であり、
他方は選別チェーン（40）に連続して取り外し可能に取
り付けた図である。

本発明によるチェーン取り付け部材の部品は、非常に
多くの異なった配置であってもいずれの適切な材質から
でも形成できる。例えば、ローラ（100）、ローラ取付
台（102）、そして傾斜板（104）は、金型成型されたプ
ラスチックで作られることができる。そのような構成で
あれば、これらの部品を比較的軽量にすることができ、
その取扱いを容易にし、損傷を受けた時は容易に取り替
えることができるよう費用を安価に製造することもでき
る。しかしながら同様に、ローラ（100）、ローラ取付
台（102）、そして傾斜板（104）のいずれか又は全部を
ゴム、金属、或は他の適切な材料で形成することもでき
る。しかし、様々な異なった材質で作られたそのたうな
部品の在庫が混合したり、又は同じ機械選別機（10）に
一緒に使用されることが考えられる。

ローラ（100）は、比較的直径が小さい中央の円筒部
（108）と、その両端にある円錐台形状の外周部（110）
とを有している。円錐台形状の外周部（100）はその大
きさ径の端部が円筒部（108）からは離れ、平らな円筒
端面（112）で終了するような形状に形成されている。
更に端面（112）やローラ（100）に近接する円錐台形状
部（110）の離れた端部は、薄い円筒の境界部（114）に
形成されている。それぞれのローラ（100）には、ロー
ラ（100）の端面（112）から軸に沿って延びている一対
の取付軸（116）が設けられている。この取付軸（116）
は、それぞれのローラ（100）を対応するローラ取付台
（102）に回転可能に取り付けて使用される。

ローラ取付台（102）の作用は、ローラ（100）をその
軸に対して回転するよう支持することである。それぞれ
のローラ取付台（102）は、今度は選別チェーン（40）
に直接に取り付けられる。ローラ取付台（102）は、こ
のローラ取付台（102）に取り付けられるべきローラ（1
00）より少し長い平らの床部（120）を有している。床
部（120）の長手方の端部は、上方に曲げられ、中央部
に孔（126）を有する二つの平行する端板（122）（12
4）となっている。ローラ取付台（102）が作られている
材質には弾性があるので、ローラ（100）の各取付軸（1
16）を端面（122）（124）の孔（126）の一つに入れて
ローラ（100）がローラ取付台（102）にはめ込まれるよ
うにしてある。この位置では端板（122）（124）はロー
ラ（100）の端面（112）を押し付けることはなく、この
ためローラ（100）は取付軸（116）によって決められた
軸に対し自由に回転することができる。

ローラ（100）の外周部（114）の直径は、ローラ取付
台（102）の床部（120）からの孔（126）の高さよりも
高い。ローラ取付台（102）にローラ（100）が取り付け
られると自由に回転する。そして以下に述べるような別
の目的のため、ローラ取付台（102）の床部（120）に
は、ローラアクセス窓（127）が形成されており、ロー
ラ（100）がローラ取付台（102）に取り付けられている
時には、この窓からローラ（100）の外周部（114）が飛
び出るようになっている。第４図に最も明確に示されて
いるように外周部（114）はこのように床部（120）から
下へ突出している。

本発明によれば、例えばローラ取付台（102）のよう
なローラ取付台を選別チェーン（40）に取り外し可能に
取り付けるための固定手段が設けられている。第３図に
その実施例が一番良く示されているように、といっても
これに限定されるものではないが、一対の弾性のある脚
（128）が、ローラ取付台（102）の床部（120）から端
板（122）と反対の側に垂れ下がっている。ローラ取付
台（102）から離れた各脚（128）の未端には、フック
（130）が形成されている。図示された実施例では、フ
ック（130）はそれぞれの弾性のある脚（128）から更に
外方に向けて延びている。

ローラ取付台（102）は、この弾性のある脚（128）を
選別チェーン（40）の各リンクに、例えばピンリンク
（44）の幅広の側板（48）内に挿入することで取り外し
可能に取付けられている。ローラ取付台（102）はピン
リンク（44）上の挿入された位置にまま前方に進み、フ
ック（130）が弾性のある脚（128）を幅広の側板（48）
に互いに内側に向けて固定させるのである。フック（13
0）が一旦この側板（48）の底縁を通過したならば、弾
性のある脚（128）はその元の位置に戻り、フック（13
0）は側板（48）の底で外側へ広がってローラ取付台（1
02）を選別チェーン（40）に固定することができる。ロ
ーラ取付台（102）は弾性のある脚（128）を互いに方向
に押し付けることで選別チェーン（40）から外すことが
できるので、フックは幅広の側板（148）の底縁から開
放され弾性のある脚（128）をピンリンク（44）から引
き抜くことができる。

弾性のある脚（128）の間の距離を適切に調節するこ
とで、ローラ取付台（102）はローラリンク（42）の幅
狭の側板（46）にも同様の手段で取り外し可能に取り付
けることができるのが理解されよう。第２図に描かれた
配置は好適なものであると考えられるが、弾性のある脚
（128）の間の距離を選別チェーン（40）の個々のリン
クの外側に合致するよう広げ、脚の末端にあるフック
（130）を内側に折り曲げて、選別チェーン（40）にお
ける各リンクの側板の底を外側から合致させるようにす
ることもできる。

各チェーン取付部材（50）の三番目で最後の部品は、
細長い傾斜板（104）である。第３図に示したように、
選別チェーン（40）に取り付けられたチェーン取付部材
（50）が他の部分と組立てられる時は、傾斜板（104）
は隣接するチェーン取付部材（50）の一対のローラ（10
0）の間でほぼ水平の位置でローラ取付台（102）上に支
持される。図示したように傾斜板（104）は、上方向に
向けて窪んでおり、この間で支持される一対のチェーン
取付部材（50）に隣接するローラ（110）に対置するよ
う、ローラ（100）の形状と合致する長い縁（132）を有
している。

第２図を参照することで最も良く理解できるように、
傾斜板（104）をチェーン取付部材（50）に取り付ける
のには、選別チェーン（40）の頂部に設けられたコンベ
ヤ通路に平行なローラ取付台（102）の端板（122）から
突出したピボットピン（136）を利用することで行なわ
れる。相応じて傾斜板（104）にはその端部にピポット
ピン用ボア（138）が設けられ、このボア（138）はその
断面がピボットピン（138）の断面よりやや大きくなっ
ている。ピボットピン用ボア（138）は、横に移動する
ことでピボットピン（136）を中に受け入れ、この傾斜
板（104）をローラ取付板（102）に取り付けることがで
きるのである。このように傾斜板（102）はピポッドピ
ン（136）に対し回転移動することができるように構成
してある。

傾斜板用の支柱（140）がピポッドピン（136）が出て
いる方向と同じ方向にローラ取付台（102）の端板（12
4）から外側に向けて突出している。支柱（140）は傾斜
板（104）の下側に延び、ピポットピン（136）と一緒に
傾斜板（104）をその隣接するチェーン取付部材（50）
のローラ（100）の間のほぼ水平位置に（第３図に示し
た位置であるが）支持している。支持（104）は、傾斜
板（104）がそのほぼ水平位置からそれ以上下方に回転
するのを妨げているので、傾斜板（104）はピボットピ
ン（136）について、そこから上方への傾斜移動のみを
することができるのである。

連続するチェーン取付部材（50）を選別チェーン（4
0）に取り付けることにより、それぞれの傾斜板（104）
は、その対応するピボットピン（136）上で保持されて
いる。同じ選別チェン（40）に取り付けられている一連
の連続するチェーン取付部材（50）において、ピポット
ピン（136）から反対側の端板（122）の垂直縁（142）
は、それに隣接するチェーン取付部材（50）におけるピ
ボットピン（136）の遠い末端に対置している。ことこ
とは、対応する傾斜板（104）が取り付けられているピ
ポットピン（136）から離脱するのを防いでいる。つま
り選別チェーン（40）に連続して取り付けられた各チェ
ーン取付部材（50）は、隣接するチェーン取付部材（5
0）と一緒に傾斜板（104）を正しい位置に維持するので
ある。この関係は第４図を参照することで一番良く理解
されるであろう。

傾斜板（104）の最後の特徴について、第２図と第３
図から次に進む前に、チェーン取杖部材（50）の三つの
部品がその様々の作用を行なうのに協力している方法を
説明する必要がある。ピポットピン用ボア（138）の反
対側の末端で傾斜板（104）からフィンガ（144）が垂れ
下がっている。その離れた末端でフィンガ（144）に直
交して突出しているのは足部（146）であり、この足部
（146）は傾斜板（104）の長さ方向とほぼ平行にピポッ
トピン用ボア（138）から離れるよう突出している。足
部（146）はほぼ水平の上向き面（148）と下向き面（15
0）とを有しており、以下これらを併せて、“位置制御
面”と言う。位置制御面は、上方に傾斜した二つの面
（152）（154）を有しているので、足部（146）の断面
形状はほぼ三角である。位置制御面（150）は傾斜板（1
04）を傾斜板支柱（140）の上に乗っているほぼ水平位
置にある位置からピボットピン（136）について上方に
傾斜させるため以下に記述する方法で使用される。

簡単に言えば、それぞれのチェーン取付部材（50）
は、ローラ取付台（102）によって回転可能に支持され
ているローラ（100）を有し、ローラ取付台（102）には
傾斜板（104）がピポットについて回転するよう取り付
けられている。ローラ取付部材（50）は、このように前
述した目的を達成するために、本発明の教示に従って選
別装置のチェーンに直接又は間接に取り付けられる三つ
の重要な部品を有しているのである。チェーン取付部材
は、これらの部品が例えば選別チェーン（40）のような
選別チェーンに取り付けられ、維持される方法を理解す
るのに役に立つ。

それにもかかわらず、このような選別チェーンに取り
付けられた三つのタイプの部品の内部作動と連動作用を
完全に把握することが、以下の続く説明で述べられた使
用される様々な他の作動グループにおいて、これら同じ
三つの基本的な部品、つまり、ローラ（100）、ローラ
取付台（102）、そして、傾斜板（104）を述べることで
容易となる。

作用の見地から見ると、それぞれのチェーン取付部材
（50）は、三つのタイプの部品のそれぞれのうち一つを
選別チェーン（40）に取り付けその上で維持する役目を
行ない、これにより機械選別機（10）の単一化、対象物
の回転、そして対象物の落下作用が成し遂げられる。

第１図に戻り説明すると、機械選別機（60）のインプ
ット部（60）においては、農産物品は、供給機構（68）
によって選別チェーン（40）上に取り付けられた複数の
チェーン取付部材（50）に供給される。そこでは、チェ
ーン取付部材（50）に回転可能に取り付けられたローラ
（100）が保持壁（90）（92）に助けられて、農産物品
（12）を単一化し、連続する農産物品（12）がその後、
互いにほぼ隣接して、選別チェーン（40）によって運ば
れる。ここに使用されたように、選別チェーン（40）上
を運ばれる例えば農産物品（12）といった対象物に対し
て適用される時、“ぼぼ隣接して”という言葉は、個々
の対象物が互いにその頭を重ねることがなく、長い間隔
では離れていないことを意味する。

ローラ取付台（102）でローラ（102）の丸い上部表面
が自由に回転するのは、供給機構（68）により機械選別
機（10）上の農産物品（12）が、供給されることで当接
するのは表面のみであるようにするためである。このよ
うな表面においては、農産物品（12）が重なることが生
じることはないのである。ローラ（100）によって得ら
れる一連の回転可能な円筒状の表面は、その上に載せら
れているいずれの農産物品（12）の重さも支持できるこ
とを可能にしている。農産物品（12）が唯一安定してい
ると思われる位置は円筒部（108）の中央で、かつ隣接
するローラ（100）の間の位置にある時である。チェー
ン取付部材（50）のローラ（100）の形状は、傾斜した
表面の保持壁（90）（92）により農産物品（12）を選別
チェーン（40）の頂部に設けられたコンベヤ通路の中央
に向けられ、そこでは個々の農産物品（12）が、隣接す
る一対のチェーン取付部材（50）の間の位置で安定させ
られる。チェーン取付部材（50）の部品は、この単一化
工程を容易ならしめるような大きさにしてある。

隣接するローラ（100）の間に置かれた傾斜板（104）
は、単一化の工程中もそれ以後も農産物品（12）を支持
する役割はない。反対の配列によれば回転しない表面と
なって農産物品（12）が安定して支持されてしまい、他
の農産物品（12）が重なって単一化手段がとれない状態
を呈するため、単一化工程を損なうと共に光学検査を目
的とするに充分な回転ができくなるであろう。このよう
に機械選別機（10）の間を運ばれるそれぞれの農産物品
（12）は、選別チェーン（40）の頂部表面上では隣接す
るローラ（100）の橋渡しとなる。

選別チェーン（40）の上方位置に設けられたコンベヤ
通路に沿った農産物（12）の単一化作用と支持作用の両
方は、ローラ取付台（102）に回転可能に取り付けられ
た隣接する一対のローラ（100）の間で排他的に行なわ
れ、そのローラ取付台（102）は前述した方法で選別チ
ェーン（40）に取り外し自在に取り付けられている。こ
のため、それぞれのローラ（100）は、それが支持され
るローラ取付台（102）と共に以後単一支持部材と言
う。第４図に一番良く特徴が示されているが、選別チェ
ーン（40）に取り付けられているそれぞれの単一化支持
部材は、互いに両方に離れた個々の農産物品（12）を隣
接する単一化支持部材によって、機械選別機（10）の中
を運ばれている間支持している。

チェーン取付部材を同様に、選別チェーン（10）にこ
の単一化支持部材を取り外し可能に取り付けるための固
定手段と組み合わされる単一化支持部材と、ローラ取付
台（102）のピポットピン（136）によって単一化支持部
材に回転可能に取り付けされている傾斜板（104）とを
有していることが理解できる。それにもかかわらず、第
５図に示されているように、隣接する一対の単一化支持
部材間にある傾斜板（104）は、これら隣接する単一化
支持部材のローラ（100）間で支持されている農産物品
（12）のいずれとものその下になって接触することはな
い。

隣接する単一化支持部材によって個々の農産物品（1
2）に与えられるタイプによる支持の更なる特徴は、こ
のように支持された農産物品（12）がそのままの位置で
回転させられ、光学的な検査の目的のためその表面の別
の位置をアクセスできるということである。このことは
二つのローラ（100）を回転させることで成し遂げるこ
とができ、そのローラ（100）上に与えられた農産物品
（12）は機械選別機（10）の中をずっと支持され運ばれ
るのである。農産物品（12）はこのように隣接する二つ
のローラ（100）上に排他的に乗っているので、これら
農産物品（12）はローラ（100）と一緒に回転はする
が、そこから別の反対方向に行くことはない。もし、農
産物品（12）が隣接するローラ（100）間で支持されそ
の間にある傾斜板（104）上にも乗っているならば、こ
の工程は邪魔になるであろう。選別チェーン（40）上で
単一化された農産物品（12）を回転する能力は、機械選
別機（10）の検査部（64）で好ましく利用されている。

このように本発明に従えば、回転制御手段が例えばロ
ーラ（100）のようなローラと互いに作用するよう設け
られ、その上で支持される農産物品を回転させるように
構成されている。第４図に描かれているように、といっ
てもこれに限定されるものではないが、例えば光学検査
装置（70）（72）といった光学検査装置の届く範囲の間
には固定位置のランプ（160）があり、その上部表面に
はローラが回転するための表面（162）が設けられてい
る。ランプ（160）は、選別チェーン（40）が検査部（6
4）の間を単一化支持部材（50）を移動させる動きにつ
れて、ローラアクセス窓（127）から突出しているロー
ラ（100）の外周部（114）とこのローラ回転表面（16
2）とが接するよう、機械選別機（10）のコンベヤ通路
に隣接した位置に置かれている。ローラ回転表面（16
2）の離れた末端は、ローラ（100）がローラ回転表面
（162）に付いたり離れたりしながらスムーズな通過を
容易にするよう（164）の地点で傾斜面を有している。

第４図においてローラ（100A）（100B）は、このロー
ラ（100A）（100B）間で農産物品（12A）を回転しなが
ら支持しているのであるが、ランプ（160）とも接して
いる。選別チェーン（40）とその中味は矢印Ｂで示され
る方向に移動している。ランプ（160）がローラ（100
A）（100B）と接触する前に、農産物品（12）は光学検
査装置（70）によって検査される。ランプ（160）上を
ローラ（100A）（100B）が通過すると、ローラに矢印Ｆ
とＧで示した方向へ回転が生じる。このことは、次に、
ローラ（100A）（100B）間で回転しながら支持されてい
る農産物品（12）を矢印Ｈで示された方向に回転させる
こととなる。選別チェーン（40）が矢印Ｂで示された方
向に移動し、ローラ（100A）（100B）がランプ（160）
と接する箇所を過ぎてしまうと、矢印ＦとＧで示された
方向へのローラ回転とそれに伴なう矢印Ｈで示された農
産物品（12A）の回転は終了する。その後、光学検査装
置（72）による農産物品（12A）の検査が行なわれる。

第４図には、ローラ回転表面（162）が、機械選別機
（10）のコンベヤ通路に対して固定されているように描
かれているが、他方、同様に作動する回転制御手段とし
て、ランプ（160）の位置で機械選別機（10）のコンベ
ヤ通路に隣接する位置に置かれる、例えば回転する駆動
ベルトのような、それ自体で動くことのできるローラ回
転表面を設けてもよい。そのようなベルトのスピードと
方向は、ローラ（100A）（100B）上に支持された通過す
る農産物（12）に伝えられる回転の程度をも決定するで
あろう。

加えてランプ（160）の位置は、農産物（12）の回転
が検査部の望む位置ならどこででもできるよう何箇所か
にすべきである。更に、ローラ回転表面（162）の長さ
は、通過する農産物（12）に与える回転の程度は色々に
できるよう調節できる。このことは、様々な長さでいく
つかの取り換え可能なランプ（160）を全体にわたって
配置することで成し遂げられる。

このように農産物品（12）は、第一の長さのランプ
（160）上において120゜で２回回転される。もしこの位
置でされるのと同様に、この２回の回転の前後にも検査
がされれば、農産物（12）は検査部（64）における検査
手段によって完璧な検査がなされることになろう。同様
にもっと短いランプ（160）を使用して、農産物（12）
を90゜だけで３回回転させ、もし３回の回転の前後とそ
れぞれの間にも検査がされれば、同様に完璧な検査する
ことができる。

本発明の内容において、それぞれの単一化された農産
物品（112）用運搬ポケットとして、選別チェーン（4
0）上に隣接するローラ（100）の間にスペースを設ける
ことは有益である。そのような各運搬ポケットは、機械
選別機（10）のコンベヤ通路に沿って個々の農産物品
（12）を回転させながら支持している。重要なことは、
本発明の各運搬ポケットの中央部は、その中で回転しな
がら運ばれる農産物品（12）をどのような場合であって
も支持していないということである。その代り、それぞ
れの農産物品（12）は回転するローラ（100）によっ
て、運搬ポケットの側部にて完全に支持されている。運
搬ポケットのローラ（100）間にある傾斜板（104）は、
その間で支持される農産物品（12）の下にあって支持す
る役割を果していない。しかしながら、本発明の運搬ポ
ケットは、この運搬ポケットで支持される農産物品（1
2）をいかなる希望の程度にも回転させるため、検査部
（64）において回転制御手段とは連動していない。

チェーン取付部材（50）の傾斜板の機能について、ま
ず第５図を参照しここに概略説明する。傾斜板（104A）
の足部（146）に及ぶ上方向に向いた力がこの傾斜板（1
04A）を支柱（140）から上方に持ち上げ、ピボットピン
（136）で回転されるようにするのは既に御理解頂いて
いよう。この過程にあって初めて、傾斜板（104A）はこ
の傾斜板（104A）上の運搬ポケットで運ばれる例えば農
産物品（12A）といった対象物の下面に接するのであ
る。更に同じ方向にこの傾斜板（104A）を移動させれ
ば、傾斜板（104A）のいずれかの側のローラ上で支持さ
れている農産物（12A）を上方向に持ち上げ、そしてこ
の農産物（12A）をピボットピン（136）の方向に傾斜さ
せることになる。最終的には、農産物品（12A）に及ば
されるこの持ち上げと傾斜移動の組み合せは、これら農
産物品（12A）を選別チェーン（40）の横側からピボッ
トピン（136）の方向へ落下させる結果となる。

このように本発明によれば、運搬ポケットに支持され
ている対象物を選別チェーンの横側へ落下させるため
に、傾斜板の定められた一つを上方に傾斜させるような
作動手段が設けられている。第６図に示した実施例のよ
うに、といってもこれに限定されるわけではないが、ア
ウトプット部（62）におけるそれぞれの傾斜位置におい
て、機械選別機（10）には、選別チェーン（40）の上部
にあるコンベヤ通路に隣接する位置にある、例えば作動
ランプ（170）（172）のような、作動ランプが設けられ
ている。対応する回転アーム（174）（176）が、それぞ
れ検査部（64）に近接する作動ランプ（170）（172）の
端部に位置するよう設けられている。第６図において、
アウトプット部（62）の間を矢印Ｂで示した方向にずっ
と移動するそれぞれの傾斜板（104）は、最初設けられ
た回転アームを通過しその後対応する作動ランプを通過
する。

作動ランプ（170）（172）は、選別チェーン（10）が
チェーン取付部材（50）の過ぎてから移動する時には、
それぞれの傾斜板（104）の方向制御表面（150）と連動
することができるような位置に置かれている。その連動
する結果、選ばれた個々の方向制御表面（150）は、作
動ランプ上の通路によって持ち上げられる。そのためチ
ェーン取付部材に取り付けられた傾斜板（104）は、取
り付けてあるピボットピン（136）について傾斜するの
である。設けられた方向制御表面（150）が作動ランプ
と連動するかどうかは、それに伴なった回転アームの位
置によって決定される。それぞれの回転アームは、検査
部（64）で得られた農産物品（12）についての情報に従
い個別に制御される。回転アーム（174）（176）は、例
えばソレノイド（178）（180）などにより個別に制御さ
れる。しかしながら、回転アーム（174）（176）のよう
な回転アームの方向を制御する同じような手段はどのよ
うなものであっても、本発明の主題に従って同様に使用
可能である。

それぞれの回転アームには、作動する位置と作動しな
い位置とがある。第６図においては、回転アーム（17
4）が作動しない位置にあることを示している。第６図
と第７図の両方を参照することで理解できるように、回
転アーム（174）が作動しない位置にある時は、例えば
方向制御表面（150B）といった通過する方向制御表面
は、回転アーム（174）の近くでそのまま移動する。方
向制御表面に取り付けらている傾斜板（104B）は、ほぼ
水平位置に留め置かれるであろう。

作動ランプ（170）（172）は、通信する傾斜板の方向
制御表面が通常はそれと連動しないよう配置されてい
る。第６図と第８図を一緒に参照することで良く理解さ
れるように、方向制御表面（150C）の上方の表面（148
C）は、方向制御表面（150C）がそれと連動しないよう
に作動ランプ（170）の下を通過する。その結果傾斜板
（104C）の上の運搬ポケット内で支持されている農産物
品（12C）は、矢印Ｂで示された方向に機械選別機（1
0）のコンベヤ通路に沿って回転しながら移動支持され
続けるのである。これは、作動ランプに伴なって回転ア
ームが作動しない位置であるアウトプット部において与
えられた各傾斜位置での配列である。

反対に回転アームが作動位置に移動されるようなアウ
トプット部（62）の傾斜位置にある時は、対象物は傾
斜、落下される。第６図に示されるように、回転アーム
（176）はソレノイド（180）によってその作動位置に回
転される。その位置では、回転アーム（176）の頂部表
面（182）が作動ランプ（172）のリード表面（184）と
一列になって上方向の傾斜面となる。回転アーム（17
6）がそのような位置に移動されるのは、この回転アー
ム（176）が通過すべき選別チェーン（40）上の次の農
産物品（12D）が、回転アーム（176）に対応する傾斜位
置で取り除かれるのが正しいとする検査部（64）で検査
された特質を持っているからである。回転アームが作動
位置にある時には、方向制御表面（150）は作動ランプ
上を越えるように導かれるのである。

例えば、第６図と第９図を一緒に参照することで良く
理解できるように、矢印Ｂで示される方向に傾斜板（10
4D）が続いて移動すれば、方向制御表面（150D）の傾斜
した面（154D）が、回転アーム（176）の上部表面（18
2）に当たる結果となる。同じ方向に傾斜板（104D）を
連続して移動させると、方向制御表面（150D）が上部表
面（182）に沿って作動ランプ（172）のリード表面（18
4）に向いて進み、最後にはその上に上方向に向いて乗
り上げる結果となる。対応する足部（146D）と傾斜板
（104D）とは上方に傾斜し、その上にある運搬ポケット
内で運ばれている農産物品（12D）は持ち上げられて、
選別チェーンからピボットピン（37）のある方向に向け
て落下し始める。

最後には方向制御表面は作動ランプの頂部表面に到達
するので、対応する農産物品は運ばれている運搬ポケッ
トから完全にすべり落ちる。第６図と第10図に一緒に示
したように、傾斜板（102E）の方向制御表面（105E）
は、実質作動ランプ（172）のリード表面（184）の頂点
まで引き上げられ、その位置では足部（146E）の断面に
おける下方向に向いた頂点が、作動ランプ（172）の上
部表面（186）の上に乗り縦断せんとする。このこと
は、傾斜板（104E）を矢印Ｉで示した方向に上向きに移
動させる。その後、方向制御表面（150E）は、作動ラン
プ（172）の傾斜の弱まる表面（188）を下り、傾斜板
（104E）は、そのほぼ水平位置に戻るのである。この過
程でインプット部（60）からアウトプット部（62）へと
傾斜板（104E）の上の運搬ポケット内に入れられ、選別
チェーン（40）の上部に設けられたコンベヤ通路に沿っ
て運ばれた農産物（12E）は、矢印Ｊで示すようにピボ
ットピン（136E）の方向に落下される。

重要な事は、傾斜落下の機構において、持ち上げられ
るのは運搬ポケットの側ではなく、中央部であるという
ことである。農産物品（12）に及ぼす荷下しの運動は、
このようにその中央に適用される。従って、本発明に係
る方法と装置にあっては、単一化された農産物品（12）
を落下させることには、運ばれる対象物、農産物品がそ
れぞれの運搬ポケットの中央で支持されるような公知の
選別器で生じるように、非対称の荷下しの力が及ぶこと
はなく、その外側縁を持ち上げることで落下させるので
ある。それ故本発明に係る方法又は装置により荷下しさ
れた農産物（12）にあっては、コンベヤ通路に平行に及
ぼされるモーメントは殆ど或いはまったくない。従っ
て、選別チェーン（40）から取り除かれる各農産物品
（12）は、制御された方法で落下される。

更に、特定の農産物品（12）を落下させるためには、
選別チェーン（40）に取り付けられた単一の対応する傾
斜板のみが動くことが必要である。このように、荷下し
されるべき農産物品（14）と一緒の単一の傾斜板が、荷
下しがなされるべき傾斜位置の回転アームを通過してし
まった場合には、その回転アームはその作動する位置か
ら作動しない位置に低くなるのである。使用される回転
アームは、傾斜板が通過してしまえば直ちに、それ以上
作動位置にある必要はない。公知の選別器と同様、落下
されるべきそれぞれの農産物品と一緒になった二つの移
動部品が降りている間は回転アームが、作動位置にとど
まる必要はないのである。このことは、適切な作用を行
なうのに生じるタイミングの問題を顕著に減少させる。

最後に本発明によれば、農産物品（12）を選別器（1
0）に供給する運搬ポケットのいずれからも取り除く過
程にあっては、隣接する運搬ポケットで運ばれる農産物
品（12）は邪魔されない。第６図を参照することで良く
理解できるように、傾斜板（104E）上の隣接する運搬ポ
ケットにある二つの農産物品（12D）と農産物品（12F）
のどちらもが、農産部品（12E）を荷下しするのに必要
であって、第10図にしか示されていないが、その上に載
せて運ばれる傾斜板（104D）の機能的な動きには邪魔さ
れることはない。このようにこれら隣接する農産物品
（12D）（12F）の安定性は、公知の傾斜落下される方法
と装置に比較すれば顕著に目立って確保される。

従って、本発明に係る方法と装置にあっては、含まれ
る選別チェーンの隣接する運搬ポケットのそれぞれを全
部使用することが可能となり、そのため装置の長さを効
率的に利用でき、対象物、農産物品が取扱われるスピー
ドに寄与貢群できる。このように本発明は、機械選別機
にあって、工程に乗っている対象物、農産物品を、落下
させるのに極めて利点の多い方法と装置を有しているも
のである。これら対象物、農産物品を落下させることが
正確でかつ機構的に容易に行なえるし、同時に、対象
物、農産物品は互いにほぼ隣接して運ばれ、最も隣接し
て運ばれる対象物、農産物品を傾斜落下させても安定性
がなくなることもない。

これらの能力を実現させるには、選別チェーンに直接
又は間接に取り付けられるわずか三つの異なったタイプ
の部品を複数個必要とするのみである。これらの配列
は、更に取扱われる対称物、農産物品を単一化し、装置
の間を移動中は、それらを回転させながら支持し、表面
を検査する目的でそのアクセスを強化できるのである。

このように、単一化された農産物品（12）に関連する
機械選別機（10）で生じるすべての工程は、農産物品
（12）を支持するための二つの連続するローラ（100）
と、このローラ（100）の間であって、それによって支
持される農産物品（12）の下に置かれる回転可能に取り
付けられた傾斜板（104）とを有している対象物取扱い
ユニットにより実行される。それぞれの対象物取扱いユ
ニットは、インプット部（60）で農産物品（12）を単一
化することができ、その後は機械選別機（10）のコンベ
ヤ通路に沿って、農産物のそれぞれを回転させながら運
ぶことができる。

検査部（64）においては、対象物取扱いユニットは、
特にはそのローラ（100）の外周部（114）が、本発明の
回転制御手段と運動し、検査目的のため希望するあらゆ
る程度まで対象物取扱いユニットで運ばれる農産物品
（12）を回転させるのである。農産物品（12）を検査し
ている間に得られた情報に基づき、対象物取扱いユニッ
トの傾斜板（104）は、その後供給され農産物品（12）
に適した傾斜位置にある本発明に係る作動手段と連動す
ることで持ち上げられ、その農産物品（12）は選別チェ
ーン（40）から予じめ定められた選別基準に従ってグル
ープ化するための適切な収集手段の上に落下するのであ
る。

チェーン取付部材（50）が矢印Ａで示された方向に向
け鎖歯車（34）に沿って回転すると、傾斜板（104）は
引力の影響で通常は傾斜板支柱（140）に乗っているそ
の水平位置から下方へ傾くのである。このように傾斜板
（104）は、鎖歯車（38）に向け戻ってくる選別チェー
ン（40）の下部に沿って下方に垂れ下がるのである。も
し傾斜板（104）がその後、傾斜板支柱（140）上に乗る
ためほぼ水平の位置に正しく戻ってこないとするなら
ば、複数のチェーン取付部材（50）は、インブット部
（60）において農産物（12）を正しく受けて単一化する
ことはできないであろう。この根本的困難を排除するた
めには、曲状のリセット棒（192）が、鎖歯車（38）の
すぐ下であって選別チェーン（40）の下方部に隣接して
設けられている。このようにチェーン取付部材（50）が
鎖歯車（38）の下を上方に移動すると、リセット棒（19
2）は傾斜板（104）を、供給機構（60）から農産物品
（12）を受けるのに適切なほぼ水平方向に押し戻すので
ある。

第11図は、例えば機械選別器（10）のような装置に使
用されるため、本発明の教示に沿ったチェーン取付部材
（200）の同様の実施例における部品を描いたものであ
る。チェーン取付部材（200）を述べるについては、可
能な範囲においては第２図に示されたチェーン取付部材
（50）に見られる構造と作用と同じ部品であることを認
識するため、同じ符号が使用されている。このように、
チェーン取付部材（200）は、前述したようにローラ（1
00）と、ローラ取付台（102）とを有しており、傾斜板
（204）とも結合している。第12図において、チェーン
取付部材（200）の部品は互いに組み立てられており、
選別チェーン（40）と取り外し可能に取り付けられてい
る。

傾斜板（204）は、ピポットピン（136）を利用してロ
ーラ取付台（102）にピポットピン用ボア（138）上に回
転可能に取り付けられている。そこで支持されるローラ
（100）を備えたローラ取付台（102）は、今度は弾性の
ある脚（128）を利用して選別チェーン（40）に取り外
し自在に取り付けてある。このように選別チェーン（4
0）に取り付けられた連続するチェーン取付部材（200）
は、機械選別機（10）によって次の対象物を光学的に検
査する目的で、単一化と回転を可能にしている。これら
対象物を連続するローラ（100）の間の運搬ポケットか
ら落下させることは、ピボットピン（138）について傾
斜板（204）を上方に傾斜させることで行なえる。しか
しながらチェーン取付部材（200）において、傾斜板（2
04）を傾斜させる方法は、先の傾斜板（104）について
前述したのとは別の方法で行なっている。

傾斜板（204）をピボットピン用ボア（138）に隣接す
るその末端部で傾斜させるのは、円筒形状のフィンガ
（206）である。フィンガ（206）は、ほぼ垂直の曲側面
（208）を有しており、以下これを“方向制御面”と言
う。方向制御面（208）は、以下に述べる方法で使用さ
れ、傾斜板（204）が傾斜板支柱（104）の上に乗ってい
る時には、この傾斜板（204）が占領しているほぼ水平
の位置からピボットピン（136）について上方に傾斜さ
せるためのものである。

第13A図、第13B図を参照することで良く理解できる
が、選別チェーン（40）の進行方向にフィンガ（106）
を押すために、円筒状のフィンガ（206）の離れた端部
に力を入れると、傾斜板（204）を上方に回転させるこ
とができる。この過程にあって、傾斜板（204）は初め
て運搬ポケットの中で運ばれる対象物の下部表面に接す
ることとなる。同様の方法で傾斜板（204）を更に移動
させれば、傾斜板（204）のどちらかの側でいずれの対
象物をもローラ（100）上に支持された状態から上方に
持ち上げ、かつその対象物をピボットピン（136）の方
向に傾斜させるのである。最終的には、この持ち上げと
傾斜移動の組み合わせは、対象物を選別チェーン（40）
の横側から落下させる結果となる。第12図の矢印Ｋで示
された方向に選別器チェーン（40）が移動し、チェーン
取付部材（200）を光学選別機のアウトプット部に移動
させる、すべての傾斜工程は選択された基準により制御
される。

このように本発明に従えば、対応する作動手段によっ
て選択された傾斜板（204）を個別に傾斜させることが
できるよう設けられている。第12図に示した実施例のよ
うに、といってもこれに限定されるわけではないが、そ
れぞれの傾斜位置にあっては、作動ランプ（220）が選
別チェーン（40）に設けられたコンベヤ通路に隣接する
位置に設けられている。回転アーム（220）が通過する
対象物の最初に一番近い各作動ランプ（220）の導入端
部（224）の位置に設けられている。アウトプット部に
移動する傾斜板（204）は最初回転アーム（222）を通過
し、その後対応する作動ランプ（220）を通過する。

選別チェーン（40）がチェーン取付部材（200）を移
動させると、作動ランプ（220）がそれぞれの円筒形状
のフィンガ（206）の各方向制御面（208）を選択された
基準に従い連動させることができるよう配置されてい
る。結果起きる連動では、選ばれた個々の方向制御面
（208）は作動ランプ（220）によって選別チェーン（4
0）の方向であってほぼ水平の位置に回転するのであ
る。従って方向制御面に取り付けられた傾斜板（204）
は、ピボットピン（136）について傾斜する。方向制御
面（208）が作動ランプと連動するかどうかは、それに
伴なう回転アームの位置に従って決定される。例えば、
回転アーム（222）は、光学的検査で得られた情報を従
って操作されるソレノイド（226）により制御される。

第12図において回転アーム（222）は、その作動しな
い位置にある状態が実線にて描かれており、作動する位
置にある状態は破線にて描かれている。第12図と第13A
図とを併せて参照することで理解ができるように、回転
アームの作動しない位置においては、円筒形状のフィン
ガ（206）の方向制御面（208）を通過させることは、回
転アーム（222）をどこにも接触させず後方に通過さ
せ、それに取り付けられている傾斜板（204）はそのま
ま水平位置の留め置かれる。つまり作動ランプ（220）
がもし回転しなければ、通過する傾斜板（204）の方向
制御面（208）がそれらと接触することなく、この作動
ランプ（220）と平行に移動するよう配置されている。
傾斜板（204）の上にある運搬ポケットに支持されてい
る対象物は、その後、機械選別機（10）のコンベヤ通路
に沿って回転しながら運ばれ支持され続けるのである。

回転アーム（222）が作動する位置に動いた時の異な
った結果が第12図には破線にて描かれ、第13B図には実
線にて描かれている。その場合回転アーム（222）のリ
ード表面（228）は、作動ランプ（220）のリード端部
（224）において、テーパ状のリード表面（230）とほぼ
一列になって、内側に向けて選別チェーン（40）の方向
を指すのである。

第14図、第15図、第16図は一緒に、回転アーム（22
2）の動きのチェーン取付部材（200）に対する影響を描
いたものである。第15図においては、通過する方向制御
面（208F）が選別チェーン（40）の動きにより移動し、
回転アーム（222）のリード表面（228）と当接してい
る。選別チェーン（40）が更に移動すると、フィンガ
（206）がほぼ水平方向にある回転アーム（222）により
邪魔され、作動ランプ（220）のテーパ状のリード表面
（230）上に沿って乗る。従って、傾斜板（204F）は、
矢印Ｌの方向に向けて上方に傾斜し、その上に運搬ポケ
ット内にあって運ばれる農産物（12F）は、ピボットピ
ン（136F）の方向に傾斜するのである。

更に第16図に示すように、方向制御面（208G）は作動
ランプ（220）のテーパ状のリード表面（230）の末端に
届き、選別チェーン（40）に面する作動ランプ（220）
の側面（230）に沿ってスライドをし始める。傾斜板（2
04G）上の運搬ポケットの中にあって運ばれる対応する
農産物品は、選別チェーン（40）から完全に落下される
程度にまでピボットピン（136G）の方向に傾斜させる。
その後方向制御面（208G）は、作動ランプ（220）の傾
斜の弱まった表面（234）を通過し、傾斜板（204）は、
第14図に示した別の傾斜板（204）のように、ほぼ水平
の位置に戻るのである。この過程でもこのように傾斜し
た対象物に及ぼす荷下しの動きはその中心のみに適用さ
れ、選別チェーン（40）に取り付けられた単一の対応す
る部分のみがその工程で移動するのである。このこと
は、運搬ポケットに隣接して乗っている対象物を邪魔す
ることなく成し遂げられる。

円筒形状のフィンガ（206）は、ピボットピン（136）
に隣接する側のローラ（100）の外周部（114）に接する
のを邪魔していることに注意しなければならない。従っ
て、同様のチェーン取付部材（200）が使用される時
は、機械選別機の検査部における回転制御手段は、円筒
形状のフィンガ（206）と反対側である選別チェーン（4
0）側に設けられなければならない。

大量の農産物品を迅速に取扱うのを容易にするため
に、いくつかの機械選別機（10）を、お互い隣接させて
平行に配置し、大量処理能力がある光学検査システムを
設ければよい。そのような場合供給機構（68）は、装置
内のコンベヤのそれぞれは農産物品（12）を充分供給で
きるよう広くするのがよい。加えて、例えば、収集コン
ベヤ（80）のような収集コンベヤのベルトは、それぞれ
の選別チェーンから落下された選別済みの農産物品（1
2）を収集できるよう、装置のすべての選別チェーンの
下に広げることができる。例えば、単一の検査装置や複
数の検査装置が、装置のいくつかの隣接する選別チェー
ン上の農産物品（12）を検査するために使用できる。

要約すれば、予じめ定めれた選別基準に従い対象物、
農産物品を選別する方法が開示され、そこでは、対象
物、農産物品（12）のそれぞれは、選択的に傾斜された
傾斜板（104）上に隣接する一対の配列されたローラ（1
00）の間で回転しながら支持されている。農産物品を支
持するローラ（100）の配列は、その後その上に支持さ
れた農産物（12）を回転させるため、ローラ（100）と
連動することができるローラ回転表面（162）を後方に
移動するのである。

農産物品（12）は、予じめ定められた選別基準の存在
を検査するため適当な検査手段にて検査される。最後に
は、ローラの（100）配列とその間で支持された農産物
品（12）とは、作動手段が終った後に更に進行する。検
査手段に応じた作動手段は、傾斜板（104）のうちのそ
れぞれ一つを選択的に上方に傾斜させ、隣接する一対の
ローラ（100）間から対応する農産物品（12）を傾斜さ
せるのである。

選別器（10）は、例えば農産物品（12）といった選別
が必要な対象物に特に適している一方、本発明の教示は
既にすべてのタイプの対象物にこの選別器が適用可能で
あることを見い出していることが理解できよう。

本発明はその精神や基本的な特徴から逸脱することな
く、他の特別の形態でも実施することができる。記述し
た実施例はすべての点で図面用にのみ考慮されるべきで
あってこれらに限定されるものではない。それ故、本発
明の範囲は前述の記述ではなく添付の請求の範囲により
示される。請求の範囲の意味と均特の範囲内でなされる
すべての変更は、発明の範囲内に包含される。

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】対象物を取扱う装置であって、 対象物を対象物投入ステーションから対象物排出ステー
   ションヘ搬送路に沿って転動自在に支持し且つ搬送する
   と共に、フレームと、該フレームに懸吊され且つ前記搬
   送路に沿って移動すると共にエンドレスループを形成す
   る相互に連結された複数のリンクを有するチェーンと、
   該チェーンに着脱自在に取り付けられたチェーン取付体
   と、を具備する搬送手段を含み、前記チェーン取付体の
   大きさ及び前記チェーン上での位置が、前記搬送手段に
   よって搬送された対象物が個々に支持され且つ隣接する
   チェーン取付体の各々の間で転動するように設定され、
   さらに、該チェーン取付体が、 （１）対象物を前記搬送手段上で転動自在に支持するロ
   ーラと、 （２）該ローラを前記搬送路と略々直交する方向に延伸
   する軸を中心として回転自在に支持するローラマウント
   と、 （３）前記ローラマウントを前記チェーンに着脱自在に
   固着する固着手段と、 （４）隣接するチェーン取付体の前記ローラ間に略々水
   平状態に前記ローラマウントによって支持される排出プ
   レートと、を備え、該排出プレートが前記搬送手段に支
   持された対象物から下方に十分離れた位置に設けられ、
   もって、該対象物は前記排出プレートとは略々非接触状
   態となり、排出される迄は前記ローラ上を転動自在であ
   ることを特徴とする対象物を取扱う装置。
2. 【請求項２】対象物を取扱う装置であって、 （ａ）フレームと、 （ｂ）該フレームに懸吊され且つ搬送路に沿って移動自
   在で、複数のリンクが相互に連結されてエンドレスルー
   プを形成したチェーンと、 （ｃ）該チェーンに着脱自在に取り付けられると共に対
   象物を個別に転動自在に支持し、 （ｉ）隣接配置されて搬送中の対象物を個別に転動させ
   る手段を構成する対象物を個別に支持する支持体と、 （ii）前記対象物を個別に支持する支持体を前記チェー
   ンに着脱自在に固着する固着手段と、 （iii）前記対象物を個別に支持する支持体と隣接する
   別の支持体との間に略々水平状態に揺動自在に取り付け
   られ且つ、該支持体間に支持された対象物から下方に十
   分離れて該対象物と非接触状態にあり、もって、該対象
   物が排出される迄、前記転動手段によって転動自在とし
   た排出プレートと、を含んで成る複数のチェーン取付体
   と、 （ｄ）前記排出プレートを個々に選択的に揺動させて、
   各排出プレートの両側に設けられた一対の支持体の間か
   ら該支持体に支持された対象物を傾けて排出する駆動手
   段と、を有することを特徴とする対象物を取扱う装置。
3. 【請求項３】対象物を取扱う装置であって、 （ａ）搬送路に沿って移動自在な無端式の可撓性の部材
   を有するコンベアと、 （ｂ）前記可撓性の部材に固着され、対象物を取り扱う
   対象物取扱い装置と、を具備し、該対象物を取扱う装置
   が、 （ｉ）前記可撓性の部材の長手方向の別々の位置に支持
   され且つ前記搬送路と略々直交する方向に延伸する軸を
   中心として回転自在で、前記コンベアによって前記搬送
   路を搬送中の対象物を個別に転動自在に支持する第一及
   び第二のローラと、 （ii）前記第一及び第二のローラの間に揺動自在に取り
   付けられると共に、前記対象物から下方に十分離れた位
   置に設けられた排出プレートとを有し、該対象物は該排
   出プレートとは略々非接触状態にあり、排出される迄は
   前記第一のローラと前記第二のローラとの間を転動自在
   であり、更に、前記排出プレートは、前記第一のローラ
   と前記第二のローラとの間に位置する対象物を個々に前
   記コンベアの一側から傾けて排出する手段を有すること
   を特徴とする対象物を取扱う装置。
4. 【請求項４】対象物を取扱う装置であって、 （ａ）搬送路を形成する可動チェーンと、 （ｂ）該チェーンに固着され、ローラを前記搬送路と略
   々直交する方向に延伸する軸を中心として回転自在に支
   持すると共に、該搬送路と平行に延伸する枢支ピンを備
   えるローラマウントと、 （ｃ）前記ローラマウントによって支持され且つ前記搬
   送路と略々直交する方向に延伸する軸を中心として回転
   し、前記対象物を搬送中に個別に回転自在に支持するよ
   うに隣接配置された複数のローラと、 （ｄ）前記対象物が隣接する前記ローラ上で排出される
   迄は転動できるように該対象物と略々非接触状態となる
   ように、前記枢支ピンに揺動自在に取り付けられた搬送
   ポケットの各々から下方に十分離れた位置に配設された
   複数の排出プレートと、 （ｅ）前記排出プレートを選択的に個別に上方に傾動さ
   せて、前記排出プレートより上方の位置にある前記搬送
   ポケットに支持された対象物を前記チェーンの一側から
   排出する駆動手段と、を有することを特徴とする対象物
   を取扱う装置。
5. 【請求項５】所定の選別基準の基いて対象物を選別する
   装置であって、 （ａ）対象物投入ステーションから対象物排出ステーシ
   ョンヘ延在する搬送路に沿って移動する複数のリンクを
   有するチェーンと、 （ｂ）前記チェーンの各リンクに着脱自在に固着され、
   各々が、 （ｉ）対象物を個別に転動自在に支持する略々円筒状の
   ローラと、 （ii）前記対象物が搬送されながら転動する際に、前記
   搬送路と略々直交する方向に延伸する軸を中心として前
   記ローラを回転自在に支持するローラマウントと、 （iii）前記ローラマウントを前記チェーンの各リンク
   に着脱自在に固着する固着手段と、 （iv）前記ローラマウントの一側に揺動自在に取り付け
   られると共に、隣接するローラ間に略々水平状態で且
   つ、前記対象物が排出される迄転動自在となるように前
   記ローラ間に位置する前記対象物から下方に十分離れた
   位置にあり、更に、配置状態制御面を備え、該配置位置
   制御面が個々に排出プレートを上方に傾動させて前記排
   出プレートの近傍に位置する前記ローラから該ローラ間
   に支持された対象物を排出する排出プレートとを有する
   複数のチェーン取付体と、 （ｃ）前記ローラ間に支持された前記対象物の各々の所
   定の選別基準の存在を検知する走査手段と、 （ｄ）前記ローラと協働して前記ローラ上に支持された
   前記対象物を転動させて前記走査手段にアクセス可能な
   対象物の表面積を増大させる回転制御手段と、 （ｅ）前記走査手段に応動すると共に、前記配置状態制
   御面と個別に協働して前記排出プレートを選択的に個別
   に傾動させる駆動手段と、を具備する所定の選別基準に
   基いて対象物を選別する装置。
6. 【請求項６】所定の選別基準に基いて対象物を選別する
   装置であって、 （ａ）フレームと、 （ｂ）前記フレームに懸吊され且つ生産物搬入ステーシ
   ョンから生産物搬出ステーションまで延在する搬送路に
   沿って移動自在で、エンドレスロープを形成する相互に
   連結された複数のリンクを有する選別チェーンと、 （ｃ）前記チェーンを前方へ移動させる駆動手段と、 （ｄ）前記チェーンの前記リンクに個々に且つ着脱自在
   に固着されると共に、 （ｉ）中央部が比較的径が小さく対象物を個々に前記生
   産物搬入ステーションから前記生産物搬出ステーション
   ヘ転動自在に支持するように隣接配置された略々円筒状
   のローラと、 （ii）前記対象物が搬送されながら転動する際に、前記
   搬送路と略々直交する方向に延伸する軸を中心として回
   転するように前記ローラを支持するローラマウントと、 （iii）該ローラマウントを該チェーンに着脱自在に固
   着する固着手段と、 （iv）前記ローラマウントの一側に揺動自在に取り付け
   られると共に、隣接するローラ間に略々水平状態で且
   つ、前記対象物と略々非接触状態で前記対象物が排出さ
   れる迄転動できるように前記ローラ間に位置する前記対
   象物から下方に十分離れた位置にある排出プレートと、
   を有する複数のチェーン取付体と、 （ｅ）前記搬送路の近傍に設けられて、前記チェーンが
   前記チェーン取付体を越えて移動させた時に該ローラに
   回転力を与えるローラ回転制御面と、 （ｆ）前記生産物に付随する所定の選別基準の存在を検
   知する走査手段と、 （ｇ）前記生産物搬出ステーションに位置し、該生産物
   を受け取った後所定の選別基準に従ってグループ分けす
   る回収手段と、 （ｈ）前記走査手段に連動して前記排出プレートを個別
   に選択的に傾動させて選択された生産物を前記チェーン
   取付体の間から前記回収手段へ搬出する駆動手段とを備
   えることを特徴とする所定の選別基準に基いて対象物を
   選別する装置。
7. 【請求項７】対象物を所定の選別基準に従って選別する
   方法であって、 （ａ）一繋ぎのローラ群の隣接する各対のローラが選択
   的に傾動する搬出プレートを有し、該搬出プレートの上
   方で前記対のローラの間の対象物を個々に転動自在に支
   持し、 （ｂ）前記一繋ぎのローラを、前記ローラと協働するロ
   ーラ回転面を越して移動させて、該ローラ回転面上に支
   持された対象物を転動させ、 （ｃ）転動する対象物を走査手段で走査して所定の選別
   基準の存在を検知し、 （ｄ）前記一繋ぎのローラを、前記走査手段に応動する
   駆動手段を越えて移動させ、前記駆動手段は、前記搬出
   プレートの各々を上方へ選択的に傾動させて、選択され
   た対象物を前記一繋ぎのローラの隣接するローラの間か
   ら搬出することを特徴とする、対象物を所定の選別基準
   に従って選別する方法。