JP2656300B2 - L−トリプトファンの製造法 - Google Patents

L−トリプトファンの製造法

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JP2656300B2
JP2656300B2 JP63093540A JP9354088A JP2656300B2 JP 2656300 B2 JP2656300 B2 JP 2656300B2 JP 63093540 A JP63093540 A JP 63093540A JP 9354088 A JP9354088 A JP 9354088A JP 2656300 B2 JP2656300 B2 JP 2656300B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12P13/00Preparation of nitrogen-containing organic compounds
    • C12P13/04Alpha- or beta- amino acids
    • C12P13/22Tryptophan; Tyrosine; Phenylalanine; 3,4-Dihydroxyphenylalanine
    • C12P13/227Tryptophan

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、3−デオキシ−D−アラビノ−ヘプツロソ
ネート−7−ホスフェートシンターゼ(以下DSと略
す),アンスラニル酸シンターゼ(以下ASと略す),ア
ンスラニル酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ(以下
PRTと略す),N−5′−ホスホリボシルアランスラニル
酸イソメラーゼ(以下PRAIと略す),インドール−3−
グリセロールリン酸シンターゼ(以下InGPSと略す)お
よびトリプトファンシンターゼ(以下TSと略す)の合成
に関与する遺伝子(以下それぞれDS遺伝子,AS遺伝子,PR
T遺伝子,PRAI遺伝子,InGPS遺伝子,TS遺伝子と称すこと
もある)の全てを含むDNA断片とベクターDNAとの組換え
体DNAをコリネバクテリウム属またはブレビバクテリウ
ム属に属する微生物に保有させ、該微生物を培地に培養
し、培養物中にL−トリプトファンを生成蓄積させ、該
培養物からL−トリプトファンを採取することを特徴と
するL−トリプトファンの製造法に関する。従って、本
発明はバイオインダストリーの産業分野に関し、特に医
薬、飼料工業において有用なL−トリプトファンの製造
分野に関する。
従来の技術 組換えDNA技術により、コリネバクテリウム属または
ブレビバクテリウム属に属し、L−トリプトファン生産
能を有する菌株が種々作成されている。たとえば、AS遺
伝子を含む組換え体DNA(特開昭59−156292),PRT遺伝
子,PRAI遺伝子,InGPS遺伝子およびTS遺伝子を含む組換
え体DNA(特開昭61−149082),DS遺伝子を含む組換え体
DNA(特開昭62−51980),PRAI−InGPS遺伝子を含む組換
え体DNA(特開昭62−79775)をそれぞれ導入したL−ト
リプトファン生産菌などが知られている。
発明が解決しようとする課題および解決のための手段 近年、L−トリプトファンの需要が増大するにつれて
その製造法の改善が強く望まれている。本発明者は、こ
のような状況を考慮し、組換えDNA技術を有効に活用
し、すぐれたL−トリプトファン生産菌を造成するため
鋭意研究を重ねた。その結果、微生物のDS,AS,PRT,PRA
I,InGPSおよびTSの合成に関与する遺伝情報の全てを含
むDNA断片を組み込んだ組換え体DNAをコリネバクテリウ
ム属またはブレビバクテリウム属菌種に導入することに
より、該菌株のL−トリプトファン生産能が改良される
ことを見出し、本発明を完成するに至った。微生物の遺
伝子を含む組換え体プラスミドDNAを保有するL−トリ
プトファン生産菌としては、前記のように、トリプトフ
ァン生合成系遺伝子(特開昭59−156292,特開昭61−149
082,特開昭62−79775),またはDS遺伝子(特開昭62−5
1980)を用いた例は知られているが、DS,AS,PRT,PRAI,I
nGPSおよびTSの全ての遺伝子を併用した例は知られてお
らず、これらすべての遺伝子の同時増幅により、L−ト
リプトファンの生産性が一段と向上することは本発明に
より初めて見出されたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、微生物のDS,AS,PRT,PRAI,InGPSおよびTSの
合成に関与する遺伝情報の全てを含むDNA断片とベクタ
ーとの組換え体DNAを保有するコリネバクテリウム属ま
たはブレビバクテリウム属に属する微生物を培地に培養
し、培養物中にL−トリプトファンを生成蓄積させ、該
培養物からL−トリプトファンを採取することを特徴と
するL−トリプトファンの製造法を提供する。
該DNA断片としては、コリネバクテリウム属またはブ
レビバクテリウム属に属する微生物に由来するものがあ
げられる。
上記各遺伝子の供給源となる微生物としては、芳香族
アミノ酸の生合成において自己栄養性の微生物であれば
いかなる微生物でもよい。とりわけ、原核生物である細
菌、たとえばエシェリシア属,コリネバクテリウム属ま
たはブレビバクテリウム属に属する菌株の遺伝子が望ま
しく、とくにこれらの細菌から誘導された芳香族アミノ
酸生産性変異株由来の遺伝子が好適である。
宿主微生物として用いるコリネバクテリウム属または
ブレビバクテリウム属に属する微生物としては、コリネ
型グルタミン酸生産菌として知られている微生物は全て
用いることができるが、好適には下記の菌株が用いられ
る。
コリネバクテリウム・グルタミクム ATCC13032 コリネバクテリウム・アセトアシドフィラム ATCC13870 コリネバクテリウム・ハーキュリス ATCC13868 コリネバクテリウム・リリウム ATCC15990 コリネバクテリウム・メラセコーラ ATCC17965 ブレビバクテリウム・ディバリカツム ATCC14020 ブレビバクテリウム・フラブム ATCC14067 ブレビバクテリウム・イマリオフィラム ATCC14068 ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム ATCC13869 ブレビバクテリウム・チオゲニタリス ATCC19240 これらの細菌から変異誘導された芳香族アミノ酸生産
性菌株はさらに好ましい宿主として用いることができ
る。これら生産性変異株はアミノ酸要求性、アミノ酸ア
ナログ耐性あるいはこれを併有する菌株として取得する
ことができる〔農芸化学会誌,50,(1)p.R.79(197
6)〕。
該DNAを組み込むためのベクターとしては、コリネバ
クテリウム属またはブレビバクテリウム属菌種中で自律
複製できるものであれば特に限定されないが、例えばpC
G1(特開昭57−134500),pCG2(特開昭58−35197),pCG
4,pCG11(いずれも特開昭57−183799),pCE54,pCB101
(いずれも特開昭58−105999),pCE51,pCE52,pCE53〔い
ずれもモレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティ
クス(Mol.Gen.Genet.)196,175(1984)〕などのプラ
スミドを使用することができる。
DSをコードする遺伝子を含む供与体DNAとベクターDNA
との組換え体DNAは、試験管内で両DNAを制限酵素で切断
した後、DNAリガーゼで処理するか、またはその切断末
端をターミナルトランスフェラーゼやDNAポリメラーゼ
などで処理した後、DNAリガーゼを作用させて結合する
常法〔メソッヅ・イン・エンチモロジィ(Methods in E
nzymology)68(1979)〕により種々の組換え体混成物
とともに生成させることができる。この混成物を用い
て、DSをコードする遺伝子の欠失したコリネバクテリウ
ム属またはブレビバクテリウム属の変異株を形質転換
し、欠損形質が相補された形質転換株を選択し、この形
質転換の株の有するプラスミドを単離することによって
DSをコードする遺伝子を含む組換え体DNAを取得でき
る。コリネバクテリウム属またはブレビバクテリウム属
微生物の形質転換法としては、プロトプラストを用いる
方法(特開昭57−186492および特開昭57−186489)によ
り実施することができる。
同様にして、トリプトファン生合成系遺伝子を含む供
与体DNAとベクターDNAとの組換え体DNAを得ることがで
きる。すなわち、染色体DNAとベクターDNAとの組換え体
混成物を用いて、コリネバクテリウム属またはブレビバ
クテリウム属のトリプトファン生合成系遺伝子のいずれ
かが欠損したトリプトファン要求性変異株を形質転換
し、トリプトファン非要求性となった形質転換株からト
リプトファン生合成系遺伝子を含む組換え体DNAを取得
できる。トリプトファン生合成系遺伝子の同定は、コリ
ネバクテリウム属,ブレビバクテリウム属またはエシェ
リシア属に属する微生物から変異誘導され、遺伝子の欠
損部位が既に同定されているトリプトファン要求性変異
株を用いた相補試験により行うことができる。この方法
により、コリネバクテリウム・グルタミクムにおいて
は、トリプトファン生合成に係わるAS,PRT,PRAI,InGPS
およびTSの合成に関与する全ての遺伝情報が、11.0キロ
ベース(Kb)のBamH I DNA断片上に存在することが示
された〔実施例1(3)〕。
以上のようにして取得したDS遺伝子を含むDNA断片と
トリプトファン生合成系遺伝子を含むDNA断片とをさら
に組み換えて、両遺伝子を同時に含む組換え体DNAを得
ることができる。この組換え体DNAを宿主微生物に導入
することにより、上記両遺伝子を増幅することができ
る。細胞内で共存できる別個のベクターDNAに各々の遺
伝子を組み換え、それらの組換え体DNAを宿主微生物に
共有させても上記両遺伝子を増幅でき、同様なL−トリ
プトファンを著量蓄積する菌株を得ることができる。
上記の工程において、コリネバクテリウム属またはブ
レビバクテリウム属菌種の野生株の染色体DNAを供与源
とした場合には、野生型のDS遺伝子およびトリプトファ
ン生合成系遺伝子を含む組換え体DNAとしてコリネバク
テリウム属またはブレビバクテリウム属微生物に導入で
きる。しかしながら、コリネバクテリウム属またはブレ
ビバクテリウム属菌種において、DSはフェニルアラニン
およびチロシンでフィードバック阻害を受け、またASお
よびPRTはトリプトファンでフィードバック阻害を受け
ることが知られている〔アグリカルチュラル・アンド・
バイオロジカル・ケミストリー(Agric.Biol.Chem.)3
9,351(1975),同書47,2295(1983)〕。従って、これ
らのフィードバック阻害から解除された変異型のDS,AS
およびPRTをコードする遺伝子を有する組換え体DNAを用
いる方が、コリネバクテリウム属またはブレビバクテリ
ウム属微生物に高いL−トリプトファン生産能を付与で
きるので好ましい。変異型のDS,ASおよびPRT遺伝子は、
フィードバック阻害から解除された変異型のDS,ASまた
はPRTをコードする遺伝子を有するコリネバクテリウム
属またはブレビバクテリウム属の変異株の染色体DNAを
供与源として、前記のようにDS遺伝子またはトリプトフ
ァン生合成系遺伝子の欠損変異の相補により得ることが
できる。あるいは、野生型のDSまたはASおよびPRTを有
するコリネバクテリウム属またはブレビバクテリウム属
菌種を受容菌として、各々、フェニルアラニンのアナロ
グ、例えばパラーフルオロフェニルアラニン(以下、PF
Pと略す)、トリプトファンのアナログ、例えば5−フ
ルオロトリプトファン(以下、5FTと略す)に耐性とな
った形質転換株を選択することによっても、クローニン
グすることができる。変異型のDS,ASおよびPRTをコード
する遺伝子を有する組換え体DNAの作製は、野生型の両
遺伝子を有する組換え体DNAを作製するのと同様な方法
で実施可能である。変異型のDS,ASおよびPRTをコードす
る遺伝子を有する組換え体DNAは、野生型の両遺伝子を
有する組換え体DNAをin vitroで変異処理〔モレキュラ
ー・アンド・ジェネラル・ジェネティクス(Mol.Gen.Ge
net.)145,101(1978)〕するか、あるいは、その組換
え体DNAを保有する微生物を常法通り変異処理すること
によっても得ることができる。野生型または変異型のDS
遺伝子およびトリプトファン生合成系遺伝子を同時に含
む組換え体DNAは、前記のようなプロトプラストを用い
る形質転換法によりコリネバクテリウム属またはブレビ
バクテリウム属微生物に導入できる。
これらの組換え体DNA保有株によるL−トリプトファ
ンの生産は、発酵法によるアミノ酸の製造に用いられる
培養方法により行うことができる。すなわち、該形質転
換株を炭素源,窒素源,無機物,アミノ酸,ビタミンな
どを含有す培地中、好気的条件下、温度、pHなどを調節
しつつ培養を行えば、培養物中にL−トリプトファンが
生成蓄積するのでこれを採取する。
炭素源としてはグルコース,グリセロール,フラクト
ース,シュークロース,マルトース,マンノース,澱
粉,澱粉加水分解液,糖蜜などの炭水化物,ポリアルコ
ール,ピルビン酸,フマール酸,乳酸,酢酸などの各種
有機酸が使用できる。さらに微生物の資化性によって、
炭化水素,アルコール類なども用いられる。特に廃糖蜜
は好適に用いられる。
窒素源としてはアンモニアまたは塩化アンモニウム,
硫酸アンモニウム,炭酸アンモニウム,酢酸アンモニウ
ムなどの各種無機および有機アンモニウム塩類あるいは
尿素および他の窒素含有物質ならびにペプトン,NZ−ア
ミン,肉エキス,酵母エキス,コーン・スチープ・リカ
ー,カゼイン加水分解物,フィッシュミールまたはその
消化物,蛹加水分解物などの窒素含有有機物など種々の
ものが使用可能である。
さらに無機物としては、リン酸第一水素カリウム,リ
ン酸第二水素カリウム,硫酸アンモニウム,塩化アンモ
ニウム,硫酸マグネシウム,塩化ナトリウム,硫酸第一
鉄,硫酸マンガンおよび炭酸カルシウムなどを使用す
る。ビタミン,アミノ酸としては、使用する培地の炭素
源,窒素源などによって異なるが、必要に応じ、ビオチ
ン,サイアミンなどを添加する。また使用する菌株が、
要求性を示す場合は、その要求物質を添加する。
培養は振盪培養または通気攪拌培養などの好気的条件
下に行う。培養温度は一般に20〜40℃が好適である。培
地のpHは中性付近に維持することが望ましい。培養期間
は通常1〜5日間で培地中にL−トリプトファンが蓄積
する。培養終了後、菌体を除去して活性炭処理、イオン
交換樹脂処理などの公知の方法で培養液からL−トリプ
トファンを回収する。
このようにして、DS遺伝子およびトリプトファン生合
成系遺伝子を含む組換え体DNAを保有させたコリネバク
テリウム属またはブレビバクテリウム属菌株を用いるこ
とにより、高い収率でL−トリプトファンを生産するこ
とができる。
本明細書では、コリネバクテリウム・グルタミクム
に、DS,AS,PRT,PRAI,InGPSおよびTSの合成に関与する遺
伝情報の全てを含む組換え体DNAを導入し、L−トリプ
トファンの生産性の向上について例示したが、代わりに
他のコリネ型グルタミン酸生産菌を用いても目的は達成
される。
グルタミン酸高生産能を有するいわゆるコリネ型グル
タミン酸生産菌は、主な菌学的性質を同じくしているに
もかかわらず、産業上の重要性から、各研究者により、
種々の菌名が付されており、属名までも、コリネバクテ
リウム属またはブレビバクテリウム属など種々である。
しかしながら、これらの菌群は、細胞壁のアミノ酸構成
やDNAの塩基組成が画一的であることから、同一の菌種
であることが指摘されていた。さらに、これらの菌種間
には、70〜80%以上のDNAの相同性があることが明らか
にされ、非常に近縁な微生物であることが明白である
〔コマツ ワイ(Komatsu Y.):レポート オブ ザ
ファーメンテイティブ リサーチ インスティチュート
(Report of the Fermentative Research Institute),
No.55,1,(1980)およびスズキ ケイ.,カネコ ティ.,
コマガタ ケイ(Suzuki,K.,Kaneko,T.,and Komagata,
K.):インターナショナル ジャーナル オブ システ
マティック バクテリオロジィ(Int.J.Syst.Bacterio
l.),31,131(1981)参照〕。上記の事実を踏まえれば
コリネ型グルタミン酸生産菌全般での効果が容易に類推
される。その効果の有無は組換え体DNAがコリネ型グル
タミン酸生産菌全般で自律的に複製し、DS遺伝子および
トリプトファン生合成系遺伝子が形質発現できるか否か
に係わり、コリネ型グルタミン酸生産菌間のDNA相同性
などにおける若干の相違は何ら関係ない。しかるにこれ
らの菌種がプラスミドの複製と遺伝子発現に係わる機能
を等しく保持していることは、特開昭57−183799に開示
したコリネバクテリウム・グルタミクム225−250株から
分離され、スペクチノマイシンおよび/またはストレプ
トマイシン耐性遺伝子を有するプラスミドpCG4がコリネ
バクテリウム属およびブレビバクテリウム属菌種などコ
リネ型グルタミン酸生産菌内で同じく複製でき、またそ
の耐性遺伝子が発現される(特開昭57−186492)ことか
ら明らかである。従って、本発明のDS,AS,PRT,PRAI,InG
PSおよびTSの合成に関与する遺伝情報の全てを含む組換
え体DNAを導入することによるL−トリプトファン生産
菌の作製法を適用し得る菌株は、コリネバクテリウム・
グルタミクムに限らずコリネバクテリウム属およびブレ
ビバクテリウム属菌種を含むコリネ型グルタミン酸生産
菌全てが含まれる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1. コリネバクテリウム・グルタミクムK38のDS遺伝子およ
びコリネバクテリウム・グルタミクムK55のAS,PRT,PRA
I,InGPSおよびTSの合成に関与する全ての遺伝子を同時
に含む組換え体プラスミドを保有する菌株によるトリプ
トファンの生産 (1) コリネバクテリウム・グルタミクムK38(FERM
BP−454)とコリネバクテリウム・グルタミクムK55
(FERM BP−864)の染色体DNAおよびベクターpCE53とp
CG116の調製 NB培地(粉末ブイヨン20g,酵母エキス5gを水1に含
み、pH7.2に調整した培地)で増殖したコリネバクテリ
ウム・グルタミクムK38(FERM BP−454)(PFPおよび
パラ−アミノフェニルアラニンの耐性形質を有してい
る)およびコリネバクテリウム・グルタミクムK55(FER
M BP−864)(フェニルアラニンおよびチロシン要求性
で、5−メチルトリプトファン,トリプトファンハイド
ロキサメート,6−フルオロトリプトファン,4−メチルト
リプトファン,PFP,パラ−アミノフェニルアラニン,チ
ロシンハイドロキサメートおよびフェニルアラニンハイ
ドロキサメートの耐性形質を有している)の種培養20ml
をフェニルアラニンおよびチロシン各100μg/mlを含む
半合成培地SSM〔グルコース20g、(NH42SO410g,尿素3
g,酵母エキス1g,KH2PO41g,MgCl2・6H2O0.4g,FeSO4・7H2
O10mg,MnSO4・4〜6H2O0.2mg,ZnSO4・7H2O0.9mg,CuSO4
・5H2O0.4mg,Na2B4O7・10H2O0.09mg、(NH46Mo7O24
4H2O0.04mg、ビオチン30μgおよびサイアミン塩酸塩1m
gを水1に含み、pH7.2に調整した培地〕400mlに接種
して30℃で振盪培養した。東京光電比色計で660nmにお
ける吸光度(OD)を測定(以下特記しないかぎり吸光度
は660nmで測定)し、ODが0.2になった時点で培養液へ0.
5単位/mlの濃度となるようにペニシリンGを添加した。
さらに培養を継続し、ODが0.6になるまで生育させた。
培養液から菌体を集菌し、TES緩衝液〔0.03Mトリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタン(以下トリスと略
す)、0.005Mエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(以
下、EDTAと略す)、0.05M NaCl、pH8.0〕で洗浄後、リ
ゾチーム溶液(25%ショ糖、0.1M NaCl、0.05Mトリ
ス、0.8mg/mlリゾチーム、pH8.0)10mlに懸濁し、37℃
で2時間反応を行った。集菌した菌体から斎藤−三浦の
方法〔Saito,H.and Miura,K,:バイオキミカ・エ・バイ
オフィジカ・アクタ(Biochim,Biophys.Acta)、72,619
(1963)〕に従って高分子染色体DNAを単離した。
ベクターとして用いるpCE53は、コリネバクテリウム
・グルタミクムのプラスミドpCG1(特開昭57−134500)
とエシェリシア・コリのプラスミドpGA22〔G.An,et al:
ジャーナル・オブ・バクテリオロジイ(J.Bacteriol.)
140,400(1979)参照〕を和合連結させたプラスミドで
ある。詳しくはpCG1上のBgl II切断部位とpGA22上に2
ヵ所あるBamH I切断部位のういちテトラサイクリン耐性
遺伝子内でないBamH I切断部位とで、両制限酵素の同一
接着末端を利用して連結したものである。pCE53はpGA22
由来のカナマイシン耐性遺伝子などの選択マーカーを有
し、制限酵素BamH Iに対する切断部位は1ヵ所である。
同じく、ベクターとして用いるpCG116は、コリネバク
テリウム・グルタミクムのプラスミドpCG11(特開昭57
−134500)上のStu IおよびPst I切断部位に、M13mp18
RF DNA(宝酒造社製)をEcoR Iで切断後、クレノー
断片(宝酒造社製)で平滑末端に修復し、さらにPst I
で切断して得たリンカーを両者の各々、平滑末端、接着
末端を利用して結合させたプラスミドである。pCG116は
分子長約6.5Kbのプラスミドで、単一の制限酵素切断部
位としてBgl II,Pst I,Sal I,Xba I,BamH I,Sma I,Kpn
IおよびSac Iを有し、ストレプトマイシンおよび/また
はスペクチノマイシン耐性の表現型を与える(第1図参
照)。
pCE53およびpCG116は各々を保有するコリネバクテリ
ウム・グルタミクムATCC13032の培養菌体から次の方法
でそれぞれ単離した。
pCE53またはpCG116を保有するコリネバクテリウム・
グルタミクムATCC13032を、400mlSSM培地で、30℃にて
振盪培養し、上記と同様にしてペニシリンG処理後、OD
が約0.6になるまで生育させた。菌体を集菌しTES緩衝液
で洗浄後、リゾチーム溶液10mlに懸濁し、37℃で2時間
反応させた。反応液に5M NaCl2.4ml、0.5M EDTA(pH
8.5)0.6ml、4%ラウリル硫酸ナトリウムと0.7M NaCl
からなる溶液4.4mlを順次添加し、緩やかに混和してか
ら氷水上に15時間置いた。溶菌物を遠心管に移し、4℃
で60分間69,400×gの遠心分離にかけ上澄液を回収し
た。これに重量百分率10%相当のポリエチレングリコー
ル(PEG)6,000(半井化学薬品社製)を加え、静かに混
和して溶解後、氷水上に置いた。10時間後、1,500×g
で10分間遠心分離してぺレットを回収した。TES緩衝液5
mlを加えてペレットを静かに再溶解してから1.5mg/mlエ
チジウムブロマイド2.0mlを添加し、これに塩化セシウ
ムを加えて静かに溶解し、密度を1.580に合わせた。
この溶液を105,000×g、18℃で48時間超遠心分離に
かけ、紫外線照射下に検知される遠心チューブ下方の密
度の高い位置のバンドを遠心チューブの側面から注射器
で抜きとることによって、pCE53およびpCG116プラスミ
ドDNAをそれぞれ分離した。この分画液を等容量のイソ
プロピルアルコール液〔容量百分率90%イソプロピルア
ルコール、10%TES緩衝液(この混液中に飽和溶解量の
塩化セシウムを含む)〕で5回処理してエチジウムブロ
マイドを抽出除去し、しかる後にTES緩衝液に対して透
析した。
(2) DS遺伝子を含むDNA断片のクローニング 上記で調製したpCG116プラスミドDNA3μgを含む反応
液Y−100(トリス10mM,MgCl26mM,NaCl100mM,pH7.5)60
μに6単位のSal I(宝酒造社製、以下特記しないか
ぎり制限酵素は宝酒造社製)およびBal IIを添加し、37
℃で60分間反応させた。一方、コリネバクテリウム・グ
ルタミクムK38(FERM BP−454)の染色体DNA 3μg
を含むY−100反応液140μに6単位のSal IおよびBal
IIを添加し、37℃で60分間反応させた。いずれもフェ
ノール処理により反応を停止させた。両反応液を混合
し、2容のエタノールを加えてDNAを沈澱回収後、水200
μに溶解した。
このDNA溶液200μに10倍濃度のT4リガーゼ用緩衝液
(トリス660mM,MgCl266mM,ジチオスレイトール100mM,pH
7.6)40μ,5mM ATP40μ,T4リガーゼ(宝酒造社
製)300単位および水120μを加え、12℃で16時間反応
させた。
このリガーゼ反応混合物をコリネバクテリウム・グル
タミクムATCC13032の形質転換に供した。コリネバクテ
リウム・グルタミクムATCC13032の種培養4mlをSSM培地4
0mlに植菌し、30℃で振盪培養した。ODが0.2になった時
点で上記(1)と同様な方法でペニシリンG処理後、OD
が0.6になるまで生育させた。菌体を集菌し、該細胞をR
CGP培地〔グルコース5g、カザミノ酸5g、酵母エキス2.5
g、K2HPO43.5g、KH2PO41.5g、MgCl2・6H2O0.41g、FeSO4
・7H2O10mg、MnSO4・4〜6H2O2mg、ZnSO4・7H2O0.9mg、
(NH46MO7O24・4H2O0.04mg、ビオチン30μg、サイア
ミン塩酸塩2mg、コハク酸二ナトリウム135g、ポリビニ
ルピロリドン(分子量10,000)30gを水1に含む培
地〕に1mg/mlのリゾチームを含む溶液(pH7.6)10mlに
約109細胞/mlとなるように懸濁し、L型試験管に移して
30℃で16時間緩やかに振盪反応してプロトプラスト化し
た。
このプロトプラスト菌液0.5mlを小試験管にとり、2,5
00×gで5分間遠心分離し、TSMC緩衝液(MgCl210mM、C
aCl230mM、トリス50mM、ショ糖400mM、pH7.5)1mlに再
懸濁して遠心洗浄後、TSMC緩衝液0.1mlに再懸濁した。
この菌液に2倍高濃度のTSMC緩衝液と上記リガーゼ反応
液の1対1混合液100μを加えて混和し、次いでTSMC
緩衝液中に20%PEG6,000を含む液0.8mlを添加して混合
した。3分後、RCGP培地(pH7.2)2mlを添加し、2,500
×gで5分間遠心分離にかけて上澄液を除去し、沈降し
たプロトプラストを1mlのRCGP培地に懸濁してから、こ
の菌液0.2mlをスペクチノマイシン400μg/mlを含むRCGP
寒天培地(RCGP培地に1.4%寒天を含む培地、pH7.2)に
塗布し、30℃で7日間培養した。
寒天培地上に生育したコロニーをかき集め、生理食塩
水で2回遠心洗浄後、生理食塩水1mlに懸濁した。この
菌液をPFP3mg/mlおよびスペクチノマイシン100μg/mlを
含有する最少寒天培地M1〔グルコース10g,(NH4)H2PO4
1g,KCl0.2g、MgSO4・7H2O0.2g,FeSO4・7H2O10mg,MnSO4
・4〜6H2O0.2mg,ZnSO4・7H2O0.9mg,CuSO4・5H2O0.4mg,
Na2B4O7・10H2O0.09mg、(NH46Mo7O24・4H2O0.04mg、
ビオチン50μg、p−アミノ安息香酸2.5mg、サイアミ
ン塩酸塩1mgおよび寒天16gを水1中に含み、pH7.2に
調整した培地〕上に再塗布して30℃で5日間培養し、PF
Pおよびスペクチノマイシンに耐性となった形質転換株
を選択した。
これらの形質転換株から、上記(1)でpCG116を単離
したのと同様な方法でプラスミドDNAを単離した。形質
転換株の一株から得られ、pCGDS1と命名したプラスミド
は、各種制限酵素による切断産物をアガロースゲル電気
泳動法で解析した結果、pCG116のSal I−Bgl II切断部
位に5.0KbのSal I−Bgl II DNA断片が挿入された構造を
有していることがわかった(第1図参照)。
コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032およびp
CGDS1を保有する形質転換株について、DS活性をP.R.Spr
inavasanとD.B.Sprinsonらの方法〔ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)234,71
6(1959)〕に従って測定した。ATCC13032株のDS活性を
1としたときのpCGDS1を保有する形質転換株のDS活性は
8〜10倍に増加しており、また、フェニルアラニンおよ
びチロシンによる阻害を受けないことから、pCGDS1に挿
入されている5.0KbのDNA断片上には、コリネバクテリウ
ム・グルタミクムK38株由来のDS遺伝子が存在すること
が判明した。
(3) AS,PRT,PRAI,InGPSおよびTSの合成に関与する
遺伝情報の全てを含むDNA断片のクローニング 上記(1)で調製したpCE53プラスミドDNA3μgを含
むY−100反応液60μに6単位のBamH Iを添加し、37
℃で60分間反応させた。一方、コリネバクテリウム・グ
ルタミクムK55(FERM BP−864)の染色体DNA3μgを含
むY−100反応液140μに6単位のBamH Iを添加し、37
℃で60分間反応させた。いずれも65℃で10分間加温して
反応を停止させた。
両反応液を混合し、10倍濃度のT4リガーゼ用緩衝液40
μ,5mM ATP40μ,T4リガーゼ(宝酒造社製)300単
位および水120μを加え、12℃で16時間反応させた。
このリガーゼ反応混合物をコリネバクテリウム・グル
タミクムTA108(TSの2つのサブユニット、αおよびβ
のうち、βサブユニット遺伝子を欠損しており、トリプ
トファンの要求性を有している)(昭和63年4月9日付
で微工研にFERM BP−1846として寄託)の形質転換に供
した。TA108の種培養4mlを、トリプトファン50μg/mlを
含むSSM培地40mlに植菌して30℃で振盪培養した。ODが
0.2になった時点で上記(1)と同様な方法でペニシリ
ンG処理後、ODが0.6になるまで生育させた。菌体を集
菌し、該細胞を上記(2)と同様な方法によりリゾチー
ム処理してプロトプラスト化した。このプロトプラスト
を上記リガーゼ反応混合物を用いて上記(2)と同様な
方法により形質転換した。カナマイシン200μg/mlを含
むRCGP寒天培地上に生育したカナマイシン耐性コロニー
をかき集め、生理食塩水で2回遠心洗浄後、生理食塩水
1mlに懸濁した。この菌液をカナマイシン10μg/mlを含
有する最少寒天培地M1上に再塗布して30℃で3日間培養
し、カナマイシン耐性で、トリプトファン非要求性とな
った形質転換株を選択した。これらの形質転換株から上
記(1)でpCE53を単離したのと同様な方法でプラスミ
ドDNAを単離した。形質転換株の一株から得られ、pCtrp
1と命名したプラスミドは、各種制限酵素による切断産
物をアガロースゲル電気泳動で解析した結果、pCE53のB
amH I切断部位に11.0KbのBamH I DNA断片が挿入された
構造を有していることがわかった(第1図参照)。
この11.0KbのBamH I DNA断片に含まれる他のトリプト
ファン生合成系遺伝子の同定を行った。pCtrp1を用い、
コリネバクテリウム・グルタミクムTA105(AS遺伝子を
欠損している),TA106(PRT遺伝子を欠損している)お
よびTA107(TS−αサブユニット遺伝子を欠損してい
る)を上記(3)と同様な方法により形質転換した。カ
ナマイシン200μg/mlを含むRCGP寒天培地上に生育した
カナマイシン耐性コロニーはいずれもトリプトファン非
要求性であることから、pCtrp1に挿入されている11.0Kb
のDNA断片上には、少なくともAS,PRT,TS−αおよびTS−
βの各遺伝子が存在することが判明した。
次に、pCtrp1を用い、エシェリシア・コリATCC23719
(K−12,trpC-)をM.Dagertらの方法〔ジーン(Gene)
6,23(1979)〕に従って形質転換した。カナマイシン20
μg/mlを含むLB寒天培地(バクトトリプトン10g,酵母エ
キス5g,グルコース1g,NaCl5gおよび寒天16gを水1中
に含み、pH7.2に調整した培地)上に生育したカナマイ
シン耐性コロニーはいずれもトリプトファン非要求性で
あることから、pCtrp1に挿入されている11.0KbのDNA断
片上には、PRAIおよびInGPSの合成に関与する遺伝情報
も存在することが判明した。
(4) トリプトファンアナログ耐性プラスミドpCtrp5
7の取得 pCtrp1を保有するTA108株をカナマイシン10μg/mlを
含むNB培地で対数増殖の後期まで増殖させた。菌体を50
mMトリス・マイレン酸緩衝液(pH6.0)で1回遠心洗浄
後、N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロングアニジ
ン400μg/mlを含む50mMトリス・マレイン酸緩衝液中で
室温で20分間処理した。処理菌体を50mMトリス・マレイ
ン酸緩衝液で2回遠心洗浄後、洗浄菌体をカナマイシン
10μg/mlを含むNB培地中、30℃で16時間培養し、上記
(1)と同様な方法でプラスミドDNAを単離した。単離
したプラスミドDNAを用い、TA108株を上記(3)と同様
な方法で形質転換した。カナマイシン20μg/mlを含むRC
GP寒天培地上に生育したカナマイシン耐性コロニーをか
き集め、生理食塩水を用いて2回遠心洗浄後、5FT3mg/m
lを含む最少寒天培地M1に塗布して、30℃で3日間培養
した。出現したコロニーから5FT3mg/mlを含むM1寒天培
地およびカナマイシン10μg/mlを含むNB寒天培地上で生
育できるコロニーを選択した。その一株から分離したプ
ラスミドをpCtrp57と命名した。
コリネバクテリウム・グルタミクムATCC13032およびp
Ctrp1またはpCtrp57を保有するTA108株について、AS活
性をH.Haginoらの方法〔アグリカルチュラル・アンド・
バイオロジカル・ケミストリー(Agric.Biol.Chem.)3
9,323(1975)〕に従って、またPRT活性をJ.ItoとC.Yan
ofskyの方法〔ジャーナル・オブ・バクテリオロジィ
(J.Biol.Chem.)97,734(1969)〕に従ってそれぞれ測
定した。ATCC13032株のASおよびPRT活性を各々1とした
ときのpCtrp1またはpCtrp57を保有するTA108株のASおよ
びPRT活性はいずれも10倍以上に増加していた。また、A
TCC39019株,pCtrp1を保有するTA108株およびpCtrp57を
保有するTA108株のASの50%阻害トリプトファン濃度
は、各々、0.002mM,0.008mM,4.0mMであり、PRTの50%阻
害トリプトファン濃度は、各々、0.19mM,0.19mM,4.8mM
であった。このことから、pCtrp57のコードするASおよ
びPRTは、pCtrp1のコードするASおよびPRTに比べ、各々
約500倍,約25倍トリプトファンに対して非感受性にな
っていることがわかった。
(5) AS,PRT,PRAI,InGPSおよびTSの合成に関与する
遺伝情報の全てを含むDNA断片のpCGDS1へのサブクロー
ニング pCtrp57のプラスミドDNA5μgを含むY−100反応液10
0μに0.5単位のBgl IIを加え、37℃で10分間部分消化
後、アガロースゲルから7.5KbのDNA断片を分画〔モレキ
ュラー クローニング(Molecular Cloning),164(198
2)〕した。また、pCGDS1プラスミドDNA3μgを含むY
−100反応液100μに5単位のBgl IIを加え37℃で60分
間反応後、フェノール処理により反応を停止させた。両
反応液を混合し、2容のエタノールを加えてDNAを沈澱
回収後、後200μに溶解した。
このDNA溶液20μに10倍濃度のT4リガーゼ用緩衝液4
0μ,5mM ATP40μ,T4リガーゼ(宝酒造社製)300単
位および水120μを加え、12℃で16時間反応させた。
このリガーゼ反応混合物を用いて、TA108株を上記
(3)と同様な方法により形質転換した。スペクチノマ
イシン400μg/mlを含むRCGP寒天培地上に生育したスペ
クチノマイシン耐性コロニーをかき集め、生理食塩水で
2回遠心洗浄後、生理食塩水1mlに懸濁した。この菌液
をPFP3mg/mlおよびスペクチノマイシン100μg/mlを含有
する最少寒天培地M1上に再塗布して30℃で3日間培養
し、PFPおよびスペクチノマイシン耐性で、トリプトフ
ァン非要求性となった形質転換株を選択した。これらの
形質転換株から上記(1)と同様な方法でプラスミドDN
Aを単離した。形質転換株の一株から得られ、pCDtrp157
と命名したプラスミドは各種制限酵素による切断産物を
アガロースげる電気泳動で解析した結果、pCGDS1のBgl
II切断部位に4.5Kbおよび3.0Kbの2つのBgl II DNA断片
が挿入された構造を有していることがわかった(第1図
参照)。
このようにして得たpCDtrp157に、AS,PRT,PRAI,InGPS
およびTSの合成に関与する全ての遺伝情報が存在するか
どうかを調べるため、pCDtrp157プラスミドDNAを上記と
同様にしてBgl IIで部分消化後、アガロースゲルから7.
5KbのDNA断片を分画し、BamH Iで切断したpCE53に連結
した。この連結物を用いて上記と同様にしてTA108株を
形質転換し、カナマイシン耐性でトリプトファン非要求
性となった形質転換株を選択した。形質転換株の一株か
ら得たプラスミドpCtrp577は、各種制限酵素による切断
産物をアガロースゲル電気泳動で解析した結果、pCE53
のBamH I切断部位に4.5Kbおよび3.0Kbの2つのBgl II D
NA断片が挿入された構造を存していることがわかった。
このpCtrp577を用い、上記(3)と同様な方法でトリプ
トファン生合成系遺伝子の同定を行った結果、pCE53のB
amH I切断部位に挿入された7.5KbのDNA断片上には、AS,
PRT,PRAI,InGPSおよびTSの合成に関与する全ての遺伝情
報が存在することを確認した。
(6) pCGDS1,pCtrp57またはpCDtrp157を保有する菌
株によるトリプトファンの生産 L−トリプトファン非生産性菌株コリネバクテリウム
・グルタミクムATCC21854〔フェニルアラニンおよびチ
ロシンの要求性を有している〕およびL−トリプトファ
ン生産性菌株コリネバクテリウム・グルタミクムBPS−1
3(FERM BP−1777)(ATCC21851から誘導した3−ブロ
モピルビン酸感受性変異を有する菌株)の種培養4mlを
フェニルアラニンおよびチロシン各50μg/mlを含むSSM
培地40mlに植菌して30℃で振盪培養した。ODが0.2にな
った時点で上記(1)と同様な方法でペニシリンG処理
後、ODが0.6になるまで生育させた。菌体を集菌し、該
細胞を上記(2)と同様な方法によりリゾチーム処理し
てプロトプラスト化した。このプロトプラストをpCGDS
1,pCtrp57およびpCDtrp157を用いて上記(2)と同様な
方法により形質転換した。スペクチノマイシンまたはカ
ナマイシンに耐性となった形質転換株から上記(1)と
同様な方法によりプラスミドDNAを単離した。これらの
プラスミドの各種制限酵素での切断解析により、形質転
換株が、pCGDS1,pCtrp57またはpCDtrp157を保有するこ
とを確認した。このようにして得られたpCDtrp157を保
有するATCC21854菌株は、昭和63年4月9日付でコリネ
バクテリウム・グルタミクムK76(FERM BP−1847)と
して微工研に寄託されている。
形質転換株と各々の親株のL−トリプトファン生産試
験を太型試験管培養により次のように行った。
種培地S1〔グルコース20g,ポリペプトン15g,酵母エキ
ス15g,NaCl2.5g,尿素1g,L−チロシン200mg,L−フェニル
アラニン200mgを水1に含み、pH7.2に調整した培地〕
3ml中で30℃,24時間振盪培養した種培養0.5mlを5mlの生
産培地P1〔グルコース60g,KH2PO41g,K2HPO41g,MgSO4・7
H2O1g,(NH42SO420g,コーン・スチープ・リカー10g,M
nSO410mg,ビオチン30μg,CaCO320gを水1に含み、pH
7.2に調整した培地〕の入った太型試験管にそれぞれ接
種し、30℃で72時間振盪培養した。なお、pCGDS1または
pCDtrp157を保有する形質転換株の培養は、ストレプト
マイシン10μg/ml存在下で、またpCtrp57を保有する形
質転換株の培養は、カナマイシン10μg/ml存在下で行っ
た。培養後、培養液を高速液体クロマトグラフィーを
用いたOPAポストカラム誘導体化法により定量して、L
−トリプトファンの生成量を測定した。
結果を第1表に示す。
(7) 2ジャーファーメンターによる培養試験 BPS−13株と該菌株のpCDtrp157の保有株については、
2ジャーファーメンターによる培養試験を次のように
行った。
20mlの第1種培地S1中で30℃,24時間振盪培養した第
1種培養10mlを、120mlの第2種培地S2〔シュクロース5
0g,KH2PO42g,MgSO4・7H2O 0.5g,(NH42SO45g,尿素1
g,FeSO4・7H2O10mg,MnSO4・4〜6H2O10mg,CuSO4・5H2O4
mg,コーン・スチープ・リカー40g,L−チロシン222mg,L
−フェニルアラニン362mg,ビオチン50μg,サイアミン塩
酸塩100μg,CaCO320gを水1に含み、pH7.2に調整した
培地〕の入った1容三角フラスコにそれぞれ接種し、
30℃で24時間振盪培養した。この第2種培養120mlを、5
50mlの生産培地J1〔シュークロース63g,KH2PO42g,K2HPO
41.2g,MgSO4・7H2O1.7g,(NH42SO417g,FeSO4・7H2O13
mg,MnSO4・4〜6H2O13mg,CuSO4・5H2O6mg,コーン・スチ
ープ・リカー66g,L−チロシン310mg,L−フェニルアラニ
ン650mg,ビオチン230μg,サイアミン塩酸塩450μgを水
1に含み、pH6.8に調整した培地〕の入った2ジャ
ーファーメンターに接種し、30℃,1vvm,800rpm条件下
で、pH6.1にアンモニア水にて調整しながら、菌体を増
殖させた。途中、205mlのフィード液〔シュークロース3
74g,KH2PO40.7g,K2HPO40.5g,L−チロシン600mgを水1
に含む培地〕を2回添加し、糖を消費した時点で培養を
終了した。なお、pCDtrp157の保有株の培養は、ストレ
プトマイシン10μg/ml存在下で行った。培養液を水で10
0倍に希釈し60℃で5分加熱後、培養液を高速液体ク
ロマトグラフィーを用いたOPAポストカラム誘導体化法
により定量してL−トリプトファンの生成量を測定し
た。
結果を第2表に示す。
発明の効果 本発明によれば、微生物のDS,AS,PRT,PRAI,InGPSおよ
びTSの合成に関与する遺伝情報の全てを含む組換え体DN
Aを保有させて、コリネバクテリウム属またはブレビバ
クテリウム属菌種におけるL−トリプトファンの生産性
を付与、あるいは向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図はpCDtrp157の制限酵素切断地図とその作製工程
を示す。太い実線部分の染色体のDNA断片上にはDS遺伝
子が、また斜線部分の染色体DNA断片上にはトリプトフ
ァン生合成系遺伝子が含まれている。プラスミドの大き
さはキロベース(Kb)で表示されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 13/22 C12R 1:15) (C12N 1/21 C12R 1:13) (C12N 1/21 C12R 1:15)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物に由来し、かつフェニルアラニンま
    たはチロシンによるフィードバック阻害が解除された変
    異型の3−デオキシ−D−アラビノ−ヘプツロソネート
    −7−ホスフェートシンターゼ、トリプトファンによる
    フィードバック阻害が解除された変異型のアンスラニル
    酸シンターゼおよびアンスラニル酸ホスホリボシルトラ
    ンスフェラーゼ、N−5′−ホスホリボシルアンスラニ
    ル酸イソメラーゼ、インドール−3−グリセロールリン
    酸シンターゼならびにトリプトファンシンターゼの合成
    に関与する遺伝情報の全てを含むDNA断片とベクターDNA
    との組換え体DNAを保有するコリネバクテリウムまたは
    ブレビバクテリウム属に属する微生物を培地に培養し、
    培養物中にL−トリプトファンを生成蓄積させ、該培養
    物からL−トリプトファンを採取することを特徴とする
    L−トリプトファンの製造法。
  2. 【請求項2】該DNA断片がコリネバクテリウム属または
    ブレビバクテリウム属に属する微生物に由来することを
    特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】コリネバクテリウム属またはブレビバクテ
    リウム属に属する微生物に由来し、かつフェニルアラニ
    ンまたはチロシンによるフィードバック阻害が解除され
    た変異型の3−デオキシ−D−アラビノ−ヘプツロソネ
    ート−7−ホスフェートシンターゼ、トリプトファンに
    よるフィードバック阻害が解除された変異型のアンスラ
    ニル酸シンターゼおよびアンスラニル酸ホスホリボシル
    トランスフェラーゼ、N−5′−ホスホリボシルアンス
    ラニル酸イソメラーゼ、インドール−3−グリセロール
    リン酸シンターゼならびにトリプトファンシンターゼの
    合成に関与する遺伝情報の全てを含むDNA断片とベクタ
    ーDNAとの組換え体DNA。
  4. 【請求項4】コリネバクテリウム属またはブレビバクテ
    リウム属に属する微生物に由来し、かつフェニルアラニ
    ンまたはチロシンによるフィードバック阻害が解除され
    た変異型の3−デオキシ−D−アラビノ−ヘプツロソネ
    ート−7−ホスフェートシンターゼ、トリプトファンに
    よるフィードバック阻害が解除された変異型のアンスラ
    ニル酸シンターゼおよびアンスラニル酸ホスホリボシル
    トランスフェラーゼ、N−5′−ホスホリボシルアンス
    ラニル酸イソメラーゼ、インドール−3−グリセロール
    リン酸シンターゼならびにトリプトファンシンターゼの
    合成に関与する遺伝情報の全てを含むDNA断片とベクタ
    ーDNAとの組換え体DNAを保有するコリネバクテリウムま
    たはブレビバクテリウム属に属する微生物。
JP63093540A 1988-04-18 1988-04-18 L−トリプトファンの製造法 Expired - Lifetime JP2656300B2 (ja)

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