JP2655736B2 - 回路しゃ断器 - Google Patents

回路しゃ断器

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JP2655736B2
JP2655736B2 JP2043382A JP4338290A JP2655736B2 JP 2655736 B2 JP2655736 B2 JP 2655736B2 JP 2043382 A JP2043382 A JP 2043382A JP 4338290 A JP4338290 A JP 4338290A JP 2655736 B2 JP2655736 B2 JP 2655736B2
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洋一 青山
昭彦 平尾
晋治 ▲高▼山
幸弘 松岡
達男 広島
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、回路しゃ断器に関するものである。
〔従来の技術〕
第7図および第8図に従来例を示す。すなわち、この
回路しゃ断器は、可動接触子100をハンドル101により開
閉動作させるためにクレドル102と可動接触子100との間
に引っ張りばね103が設けられている。このクレドル102
は引っ張りばね103によりハンドル101から離れる方向に
引き寄せるように時計まわりの方向に付勢され、通常時
は可動鉄片104に係止している。過電流時には可動鉄片1
04がバイメタル105あるいは固定鉄片106によりクレドル
103の係止を外す方向に動かされクレドル102は下方向に
回動される。これによりクレドル102に設けられた強制
開極部107が可動接触子100に衝突し、可動接点108と固
定接点109を開離させる。さらにクレドル102が下方向に
回動されることにより、引っ張りばね103によるばね力
が可動接点108を固定接点109から離す方向に反転し、可
動接点108はケース111に設けられたストッパ110に当た
り停止する。112は負荷端子、113は電源端子である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この回路しゃ断器は、回路の開閉に引っ張
りばね103を用いていたが、引っ張りばね103は自動組立
が容易ではなく、特にばねの送りや整列において非常に
厄介なためコスト高になってしまう。また第8図に示す
ように強制開極部107により可動接触子100に加わる力の
方向が、可動接点108の開極方向に対し垂直に近いため
力の効率が悪く、そのため大きな開極力を生じさせるに
はばね力を強くする必要があった。
これに対して、第9図に示すように別部品のリンク11
4を付加して可動接触子100に加わる力の方向を可動接触
子100の回動方向にほぼ平行としたものがあるが、部品
点数が増えてしまう欠点があった。
したがって、この発明の目的は、部品点数を増加する
ことなく、構造および組立が簡単で自動組立が容易な高
性能の回路しゃ断器を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項(1)の回路しゃ断器は、第1の固定軸に軸支
させるとともに、操作部と前記第1の固定軸との間に連
結軸を設けたハンドルと、 前記連結軸に一端部が軸支されて、前記操作部と反対
向きに延出した他端部の前記操作部の回動方向の一側面
に可動接点を設け、かつ中間部に第1のばね受け部を設
けた可動接触子と、 前記可動接点に対向配置されて前記可動接触子の動作
により前記可動接点が接離する固定接点と、 異常電流検出手段に応動する引外しリンクと、 第2の固定軸に軸支され、第2のばね受け部を有する
とともに、前記引外しリンクに係止可能な係止部を有す
るクレドルと、 前記第1のばね受け部と前記第2のばね受け部との間
に介在され前記第1のばね受け部と前記第2のばね受け
部との間が離間するように付勢して前記クレドルの前記
係止部を前記引外しリンクに係止する反転ばねとを備
え、 前記係止部が前記引外しリンクに係止した状態で、前
記ハンドルの前記操作部の開位置および閉位置への操作
で前記連結軸が回動して、前記第1のばね受け部と前記
連結部とを結ぶ作用線が前記第2のばね受け部を横切る
とともに、前記異常電流検出手段の動作で前記引外しリ
ンクが動作して前記係止部が前記引外しリンクから外れ
たとき、前記第2のばね受け部が回動して前記作用線を
横切るように、前記第2のばね受け部と前記作用線との
相対位置が設定されているものである。
請求項(2)の回路しゃ断器は、請求項(1)におい
て、前記引外しリンクの応動動作により前記係止部が前
記引外しリンクから外れたとき前記反転ばねのばね力に
より回動して前記可動接触子を前記可動接点が開極する
方向とほぼ同方向に押圧する強制開極部を、前記クレド
ルに有するものである。
〔作用〕
請求項(1)の回路しゃ断器によれば、反転ばねは圧
縮ばね等の自由度の高いばね部材を用いることができる
ので、構造および組立を簡単にできるとともに、引っ張
りばねと比較して自動組立が容易になるのでコストダウ
ンにすることができる。
請求項(2)記載の回路しゃ断器によれば、請求項
(1)の効果のほか、強制開極部は可動接点の開極方向
とほぼ平行に回動接触子を押圧するため、従来例と比較
して力の効率が良くこのため部品点数を増やすことな
く、異常電流時の可動接点の開離力を上げることがで
き、接点溶着による遮断不能などを防止でき、かつ可動
接点の開極スピードを速め高性能化できる。
〔実施例〕
この発明の第1の実施例を第1図ないし第5図に基づ
いて説明する。すなわち、この回路しゃ断器は、ハンド
ル1と、可動接触子2と、固定接点3と、反転ばね4
と、引外しリンク5と、クレドル6とを有する。
ハンドル1は、第1の固定軸8に軸支させるととも
に、操作部7と第1の固定軸8との間に連結軸14を設け
ている。第1の固定軸8はケース9に固定されている。
このケース9は側面に開口を有する器台10の、その開口
を閉塞するカバー(図示せず)からなり、操作部7がハ
ンドル穴31から外部に突出している。11は他極のケース
の連結用穴である。また器台10の一端部に負荷端子12が
設けられ、他端部に電源端子13が設けられる。
可動接触子2は、連結軸14に一端部が軸支されて、操
作部7と反対向きに延出した他端部の操作部7の回動方
向の一側面に可動接点15を設け、かつ中間部に第1のば
ね受け部16を設けている。46は可動接触子2の開極位置
を規制する器台10に設けられたストッパ、32はリセット
部である。
固定接点3は、可動接点15に対向配置されて可動接触
子2の動作により可動接点15が接離する。固定接点3は
電源端子13の内端側に一体に形成されて器台10に装着さ
れている固定接触子17の端部に固着されている。
反転ばね4は、可動接触子2の第1のばね受け部16に
一端部が取付けられている。反転ばね4は圧縮性のコイ
ルばねを実施例とし、第1のばね受け部16は突起を実施
例としている。
引外しリンク5は、異常電流検出手段18に応動する。
引外しリンク5は、一端部が第3の固定軸19に軸支され
て中間部に係止部20が係止する孔を実施例とする係止受
け部21を有する可動鉄片22と、第3の固定軸19よりも一
端側に設けられた復帰ばね23とからなる。可動鉄片22は
他端部が折り返されて応動部24を形成している。異常電
流検出手段18は、一端部が負荷端子12に固定されたバイ
メタル25と、このバイメタル25の中間部を囲むように溶
接されたコ字形をなす固定鉄片26とからなり、バイメタ
ル25の他端部に応動部24が係合している。そして、バイ
メタル25の他端部と可動接触子2との間に編組線等の可
撓リード線37が接続されている。
クレドル6は、第2の固定軸27に軸支されて、反転ば
ね4の他端部を取付ける第2のばね受け部28を有し、反
転ばね4が第1のばね受部16および第2のばね受部28の
間に取付けられた状態で反転ばね4のばね力により引外
しリンク5に係止する係止部20を有し、さらに引外しリ
ンク5の応動動作により係止部20が引外しリンク5から
外れたとき反転ばね4のばね力により回動して可動接触
子2を可動接点15を開極する方向とほぼ同方向に押圧す
る強制開極部29を有する。このクレドル6は略くの字形
の部材を実施例とし、一端部側に器台10に固定された第
2の固定軸27を有し、一端に強制開極部29を屈曲し、中
間の屈曲部に第2のばね受け部28を有し、他端部に係止
部20を形成している。
そして、係止部20が引外しリンク5に係止した状態
で、ハンドル1の操作部7の開位置および閉位置への操
作で連結軸14が回動して、第1のばね受け部16と連結軸
14とを結ぶ作用線30が第2のばね受け部16を横切るとと
もに、異常電流検出手段18の動作で引外しリンク5が動
作して係止部20が引外しリンク5から外れたとき、第2
のばね受け部28が回動して作用線30を横切るように、第
2のばね受け部28と作用線30との相対位置が設定されて
いる この回路しゃ断器の動作について説明する。すなわ
ち、第1図および第3図(a)はオン状態であり、反転
ばね4のばね力は可動接触子2に接触圧力を付与すると
ともに、連結軸14を介してハンドル1に反時計方向のモ
ーメントを付与し、したがってハンドル1はオン位置で
第1図の状態にハンドル穴31の縁部に係止して安定して
いる。つぎにハンドル1を第1図の状態から反転ばね4
のばね力に抗して時計方向に回動すると、第3図(b)
のように作用線30が第2のばね受け部28に重なりさらに
これを横切る。その結果、反転ばね4のばね力の方向が
反転し、可動接触子2に反時計方向の離反力を付与さ
れ、第3図(c)のように可動接触子2はストッパ46に
当接するまで開極動作してオフ状態となり、その際連結
軸14を介してハンドル1に前記と逆に時計方向のモーメ
ントを付与し、したがってハンドル1はオフ位置へと動
かされ、ハンドル穴31の縁部に係止して安定する。一
方、第3図(c)の状態からハンドル1を反時計方向に
操作すると、前記と逆に第1図および第3図(a)の状
態になり、オン状態となる。
オン状態において、所定の過電流が流れた場合、バイ
メタル25を流れる電流によるジュール熱でバイメタル25
が温度上昇して、第4図(a)の想像線のようにバイメ
タル25が湾曲し、可動鉄片22の応動部24を押して可動鉄
片22を反時計まわに回動させ、クレドル6の係止部20を
係止受け部21から外す。これにより、クレドル6は反転
ばね4により第2の固定軸27を中心に反時計まわりに回
動する。やがてクレドル6の強制開極部29が可動接触子
2に衝突し、可動接触子2を反転ばね4のばね力に抗し
て開極させる。さらにクレドル6が回動すると、第4図
(b)に示すように、第2のばね受け部28が作用線30を
横切るように回動し、これにより反転ばね4が反転し
て、可動接触子2に反時計まわりの離反力を付与し、第
4図(c)のように可動接触子2をストッパ28に当たる
まで回動させる。また反転ばね4の反転動作により軸14
を介してハンドル1に時計方向のモーメントが付加され
てハンドル1が回動する。このハンドル1は第4図
(c)にようにリセット部32がクレドル6に当たる位置
で止まるが、操作部7の位置はオン位置とオフ位置の中
間で器台10に対してほぼ垂直姿勢となる。一方遮断後に
バイメタル25が自然冷却して元の状態に戻ると、可動鉄
片22も復帰ばね23のばね力により時計まわりに回動し復
帰する。
つぎに短絡電流が流れた場合、バイメタル25に流れた
電流によりバイメタル25の周囲に位置する固定鉄片26と
可動鉄片22とにより形成される磁路に磁束が流れて可動
鉄片22は固定鉄片26に復帰ばね23のばね力に抗して瞬時
に吸引され、バイメタル25の変位をまたずに可動鉄片22
を第4図(a)の実線のように反時計回りに回動させ、
クレドル6の係止を外す。クレドル6の係止が外れた後
の動作は過電流による動作と同じである。一方、遮断終
了後は可動鉄片22の吸引力がなくなるので、復帰ばね23
のばね力により可動鉄片22は元の位置に戻る。
なお、トリップ後のリセットは、第4図(c)の状態
からハンドル1を時計まわりに回動させるとクレドル6
は反転ばね4のばね力に抗してリセット部32により押し
下げられ、既に復帰している可動鉄片22のばね受け部21
に係止部20が再び係止され、第3図(c)に示すオフ状
態となる。
この実施例によれば、反転ばね4は圧縮ばね等の自由
度の高いばね部材を用いることができるので、構造およ
び組立を簡単にできるとともに、引っ張りばねと比較し
て自動組立が容易になるのでコストダウンにすることが
できる。
また強制開極部29はトリップ動作により第5図の矢印
のように、可動接点15の開極方向とほぼ平行に可動接触
子2を押圧するため、従来例と比較して力の効率が良く
このため部品点数を増やすことなく、異常電流時の可動
接点15の開離力を上げることができ、接点溶着による遮
断不能などを防止でき、かつ可動接点15の開極スピード
を速め高性能化できる。
この発明の第2の実施例を第6図に示す。すなわち、
この回路しゃ断器は、第1の実施例において、反転ばね
4を板ばねにより形成したものである。
なお、この発明において、反転ばね4はうず巻きばね
でもよい。また異常電流検出手段は前記実施例に限定さ
れない。
〔発明の効果〕
請求項(1)の回路しゃ断器によれば、反転ばねは圧
縮ばね等の自由度の高いばね部材を用いることができる
ので、構造および組立を簡単にできるとともに、引っ張
りばねと比較して自動組立が容易になるのでコストダウ
ンにすることができるという効果がある。
請求項(2)の回路しゃ断器によれば、請求項(1)
の効果のほか、強制開極部は可動接点の開極方向とほぼ
平行に可動接触子を押圧するため、従来例と比較して力
の効率が良くこのため部品点数を増やすことなく、異常
電流時の可動接点の開離力を上げることができ、接点溶
着による遮断不能などを防止でき、かつ可動接点の開極
スピードを速め高性能化できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例のオン状態の断面図、
第2図はその要部分解斜視図、第3図は開閉動作を説明
する断面図、第4図はトリップ動作を説明する断面図、
第5図はトリップ動作時の開極開始直後の状態を説明す
る部分側面図、第6図は第2の実施例の断面図、第7図
は従来例の断面図、第8図はそのトリップ動作時の開極
開始直後の状態を説明する部分側面図、第9図は他の従
来例の要部側面図である。 1……ハンドル、2……可動接触子、3……固定接点、
4……反転ばね、5……引外しリンク、6……クレド
ル、7……操作部、8……第1の固定軸、14……連結
軸、15……可動接点、16……第1のばね受け部、18……
異常電流検出手段、20……係止部、27……第2の固定
軸、28……第2のばね受け部、29……強制開極部、30…
…作用線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲高▼山 晋治 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 松岡 幸弘 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 広島 達男 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の固定軸に軸支されるとともに、操作
    部と前記第1の固定軸との間に連結軸を設けたハンドル
    と、 前記連結軸に一端部が軸支されて、前記操作部と反対向
    きに延出した他端部の前記操作部の回動方向の一側面に
    可動接点を設け、かつ中間部に第1のばね受け部を設け
    た可動接触子と、 前記可動接点に対向配置されて前記可動接触子の動作に
    より前記可動接点が接離する固定接点と、 異常電流検出手段に応動する引外しリンクと、 第2の固定軸に軸支され、第2のばね受け部を有すると
    ともに、前記引外しリンクに係止可能な係止部を有する
    クレドルと、 前記第1のばね受け部と前記第2のばね受け部との間に
    介在され前記第1のばね受け部と前記第2のばね受け部
    との間が離間するように付勢して前記クレドルの前記係
    止部を前記引外しリンクに係止する反転ばねとを備え、 前記係止部が前記引外しリンクに係止した状態で、前記
    ハンドルの前記操作部の開位置および閉位置への操作で
    前記連結軸が回動して、前記第1のばね受け部と前記連
    結軸とを結ぶ作用線が前記第2のばね受け部を横切ると
    ともに、前記異常電流検出手段の動作で前記引外しリン
    クが動作して前記係止部が前記引外しリンクから外れた
    とき、前記第2のばね受け部が回動して前記作用線を横
    切るように、前記第2のばね受け部と前記作用線との相
    対位置が設定されている回路しゃ段器。
  2. 【請求項2】前記クレドルは、前記引外しリンクの応動
    動作により前記係止部が前記引外しリンクから外れたと
    き前記反転ばねのばね力により回動して前記可動接触子
    を前記可動接点が開極する方向とほぼ同方向に押圧する
    強制開極部を有する請求項(1)記載の回路しゃ断器。
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