JP2640730B2 - 名古屋帯及びその締結方法 - Google Patents

名古屋帯及びその締結方法

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JP2640730B2 JP7071395A JP7071395A JP2640730B2 JP 2640730 B2 JP2640730 B2 JP 2640730B2 JP 7071395 A JP7071395 A JP 7071395A JP 7071395 A JP7071395 A JP 7071395A JP 2640730 B2 JP2640730 B2 JP 2640730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誰もが簡単に外観良く
結ぶことができる名古屋帯及びその締結方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の名古屋帯は、半幅に折った胴廻り
部と全幅の垂れ部が、その間に二等辺三角形状の折り畳
み部を介して、直角をなすように折り重ねられたもので
あり、以下のような手順によって結ばれている。
【0003】先ず、胴廻り部を胴に二巻きし、背後で垂
れ部と胴廻り部とを止め具等によって仮止めする。次
に、帯揚げを被せた帯枕を、垂れ部の裏面の折り畳み部
に近接した位置に位置決めし、帯揚げの両端を胴前に回
して結び、帯枕をその位置に固定する。そして、垂れ下
がっている垂れ部の下の部分を上の部分の内側に折り込
み、垂れ先を少し突出させて太鼓を形成し、胴廻り部の
手先を太鼓の内側に差し込み、帯締めを太鼓の内側の手
先の上に通し、その両端を胴前に回して結ぶ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の名
古屋帯では、太鼓を作る作業を、背中に手を回して行わ
なければならないので、帯枕を正確な位置に歪み無く位
置決めし、垂れ部の下の部分を、太鼓が左右対称になる
ようにきれいに折り込むのが難しく、太鼓を形良く作れ
るようになるにはかなりの熟練を要した。また、年をと
り、手を上げるのが困難になった場合など、帯を結ぶの
が苦痛になることもあった。
【0005】そこで、本発明は、上記の問題点を解決
し、誰もが簡単に外観良く結ぶことができる名古屋帯及
びその締結方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、半幅に折った胴廻り部と全幅の垂
れ部が、その間に二等辺三角形状の折り畳み部を介し
て、直角をなすように折り重ねられた名古屋帯におい
て、胴廻り部の折り畳み部側の端部が、胴廻り部と垂れ
部が直交した状態で、前記二等辺三角形の中線となる折
り畳み部との境界線を越して2cmないし帯の半幅以下
の長さだけ突出するように折り曲げられ、折り畳み部に
固定されていること、及び、垂れ部の裏面には、折り畳
み部に近接して、帯枕を固定するための固定手段が設け
られており、かつ、垂れ先から25cm〜32cm上方
の位置に、垂れ部に直交した状態に紐を通すことができ
る紐通しが設けられていることを特徴とする名古屋帯が
提供される。
【0007】なお、胴廻り部の前記境界線から突出した
折り曲げ部分の長さは4cm以上であることが好まし
い。このようにすると、胴廻り部を締めるとき、折り曲
げ部分の下側から内部に指を入れることができるので、
力を入れやすく、胴廻り部をしっかりと締めることがで
きる。
【0008】また、垂れ部裏面に帯枕を固定するための
固定手段は、特に限定されないが、垂れ部裏面に、布等
のシートを、帯枕を挿入可能に帯幅方向が開口した筒を
形成するように取り付けたものが有用である。
【0009】他の固定手段としては、垂れ部裏面に、布
等のシートの一端を縫着し、該シートの他端と、垂れ部
裏面とに一対のベルベット式ファスナー等の係止具を取
り付けたもので、該シートで帯枕を抱え込み、前記係止
具を係止することにより、帯枕が垂れ部裏面に固定され
るようになっているものも使用できる。この場合、係止
具の係止位置をずらすことにより、大きさや形が異なる
数種類の帯枕を固定することが可能となる。
【0010】前述のような本発明の名古屋帯の締結方法
は以下の通りである。先ず、帯揚げを被せた帯枕を固定
手段によって垂れ部に取り付け、胴を一巻きして両端を
結ぶことができる長さの紐を紐通しに通す。次に、垂れ
部を、帯枕を山にして折り返し、帯を、垂れ部が表面を
外側に向けて垂れ下がるように背中に当て、帯揚げの両
端を胴前に回して結んで帯を背中に固定する。次に、胴
廻り部を胴に一巻きし、一方の手で胴廻り部の前記境界
線から突出した折り曲げ部分を持ち、他方の手で胴廻り
部の手先を引いて胴廻り部を締め、胴廻り部を胴にもう
一巻きし、余った手先を胴廻り部の適当箇所に仮止めす
る。次に、左右の手で紐の両端を持って同時に引き上
げ、紐の両端を胴廻り部の上端縁より上の位置で胴前に
回して仮結びすることにより、垂れ部を太鼓形状に形成
する。次に、手先を折り返して太鼓の内側に通し、帯締
めを太鼓の内側の手先の上に通し、その両端を胴前に回
して結ぶ。最後に紐を引き抜く。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は本発明に係る全通の名古屋帯の一
実施例を示し、裏面から見た平面図、図2は図1の左側
面図である。図1において、2は半幅に折った胴廻り部
であり、3は全幅の垂れ部である。なお、胴廻り部2と
垂れ部3は表面が無地であってもよい。4は胴廻り部2
と垂れ部3の間に設けた二等辺三角形状の折り畳み部
で、胴廻り部2と垂れ部3は、この折り畳み部4を介し
て、直角をなすように折り重ねられている。胴廻り部2
の折り畳み部4側の端部2aは、胴廻り部2と垂れ部3
が直交した状態で、折り畳み部4の二等辺三角形の中線
となる折り畳み部4との境界線5を越して略6cm突出
するように折り曲げられ、折り畳み部分4の上縁に沿っ
て縫着されている。6は帯枕7を固定するための固定手
段であり、矩形の布片からなり、垂れ部3の裏面におい
て、折り畳み部4に近接した位置に環状に縫着されてお
り、帯揚げ8を被せた帯枕7を挿入することができるよ
うになっている。9は紐通しであり、矩形の布片からな
り、垂れ部3の裏面において、垂れ先3aから略29c
m上方の位置に環状に縫着されており、紐10を垂れ部
3に直交する方向に通すことができるようになってい
る。
【0012】次に、上記の構成になる帯1の締結方法に
ついて説明する。先ず、図1に示す状態において、垂れ
部3を帯枕6を山にして折り返し、図3Aに示すよう
に、帯揚げ8と帯枕7の紐(図示せず)の両端を手に持
ち、帯1を、垂れ部3が表面を外側に向けて垂れ下がる
ように背中に当て、脇の下の位置で帯揚げ8と帯枕7の
紐の両端を胴前に回して結び、帯1を背中に固定する。
【0013】次に、図3Bに示すように、胴廻り部2の
手先2bを右手に持ち、胴に一巻きする。そして、左手
で胴廻り部2の境界線5から突出した折り曲げ部分2c
を持ち、右手で手先3bを図3Bの右方向に引いて胴廻
り部2を締め、さらに胴廻り部2を胴にもう一巻きす
る。そして、余った手先3bを胴前に回し、図3Cに示
すように、止め具11等によって胴廻り部2の適当箇所
に仮止めする。
【0014】次に、図3Dに示すように、左右の手で垂
れ部3の紐10の両端を持って同時に引き上げ、紐10
の両端を胴廻り部2の上端縁より上の位置で胴前に回し
て仮結びする。これによって、垂れ部3が太鼓形状に形
成される。
【0015】次に、仮止めしておいた手先3bを外し、
図3Eに示すように、太鼓12の一方の側から内側に通
し、他方の側に2〜3cm突出させて左手で押さえる。
そして、右手で余った手先3bを胴廻り部2の幅に揃え
て太鼓12の内側に折り入れる。
【0016】次に、帯締め13を太鼓の内側の手先3b
の上に通し、その両端を胴前に回して結ぶ。そして、紐
10の仮結びをほどき、帯1から抜き取る。最後に、帯
揚げ8を整えると、図3Fに示すように、帯結びが完了
する。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、胴廻
り部2の折り畳み部分4側の端部2aが折り畳み部分4
に固定されているので、胴廻り部2を胴に巻き付けると
き、端部2aの位置がずれることがなく、形崩れしな
い。
【0018】また、胴廻り部2の折り畳み部分4側の端
部2aが、胴廻り部2と垂れ部3が直交した状態で、折
り畳み部4との境界線5を越して突出するように折り曲
げられ、折り畳み部4に固定されているので、胴廻り部
2を胴に巻き付けるとき、胴廻り部2の境界線5から突
出した折り曲げ部分2cを持ち、手先2bを引くことに
より、胴廻り部2を締めることができる。したがって、
胴廻り部2を胴にゆるみなく巻くことができる。
【0019】また、帯枕7を垂れ部3に予め取り付けて
おくことにより、背中に手を回して帯枕7を位置決めす
る必要がなくなるので、作業性が向上するとともに、帯
枕7を正しい位置に歪み無く位置決めすることができる
ので、太鼓12を形良く形成することができる。また、
垂れ部3に取り付けた紐10の左右両端を同時に引き上
げることにより太鼓12を形成するようにしたので、垂
れ部3を素早くかつ形良く所望の太鼓形状に形成するこ
とができる。
【0020】したがって、名古屋帯を誰もが簡単に外観
良く結ぶことができる。
【0021】また、本発明は、特殊な付属品を必要とせ
ず、通常の名古屋帯を素材として、これに簡単な加工を
施すだけで実施することができるので、既存の名古屋帯
を利用することができるという利点を有する。本発明
は、特に、全通及び無地の名古屋帯に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る名古屋帯の一実施例を示す平面図
である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】本発明に係る名古屋帯の締結方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 名古屋帯 2 胴廻り部 3 垂れ部 4 折り畳み部 5 胴廻り部との境界線 7 帯枕 8 帯揚げ 9 紐通し 10 紐

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半幅に折った胴廻り部2と全幅の垂れ部
    3が、その間に二等辺三角形状の折り畳み部4を介し
    て、直角をなすように折り重ねられた名古屋帯におい
    て、 胴廻り部2の折り畳み部4側の端部2aが、胴廻り部2
    と垂れ部3が直交した状態で、前記二等辺三角形の中線
    となる折り畳み部4との境界線5を越して2cmないし
    帯の半幅以下の長さだけ突出するように折り曲げられ、
    折り畳み部4に固定されていること、及び垂れ部3の裏
    面には、折り畳み部4に近接して、帯枕7を固定するた
    めの固定手段6が設けられており、かつ、垂れ先3aか
    ら25cm〜32cm上方の位置に、垂れ部3に直交し
    た状態に紐10を通すことができる紐通し9が設けられ
    ていることを特徴とする名古屋帯。
  2. 【請求項2】 固定手段6として、垂れ部3裏面に、シ
    ートが、帯枕7を挿入可能に帯幅方向が開口した筒を形
    成するように取り付けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の名古屋帯。
  3. 【請求項3】 固定手段6として、垂れ部3裏面に、シ
    ートの一端が縫着されており、該シートの他端と、垂れ
    部3裏面に一対の係止具が取り付けられているものであ
    り、該シートで帯枕7を抱え込み、前記係止具を係止す
    ることにより、帯枕7が垂れ部3裏面に固定されるよう
    になっていることを特徴とする請求項1に記載の名古屋
    帯。
  4. 【請求項4】 半幅に折った胴廻り部2と全幅の垂れ部
    3が、その間に二等辺三角形状の折り畳み部4を介し
    て、直角をなすように折り重ねられた名古屋帯で、胴廻
    り部2の折り畳み部4側の端部2aが、胴廻り部2と垂
    れ部3が直交した状態で、前記二等辺三角形の中線とな
    る折り畳み部4との境界線5を越して2cmないし帯の
    半幅以下の長さだけ突出するように折り曲げられ、折り
    畳み部4に固定されており、垂れ部3の裏面には、折り
    畳み部4に近接して、帯枕7を固定するための固定手段
    6が設けられ、かつ、垂れ先3aから25cm〜32c
    m上方の位置に、垂れ部3に直交した状態に紐10を通
    すことができる紐通し9が設けられている名古屋帯1の
    締結方法であって、 帯揚げ8を被せた帯枕7を固定手段6によって垂れ部3
    に取り付け、胴を一巻きして両端を結ぶことができる長
    さの紐10を紐通し9に通し、垂れ部3を帯枕7を山に
    して折り返し、帯1を、垂れ部3が表面を外側に向けて
    垂れ下がるように背中に当て、帯揚げ7の両端を胴前に
    回して結んで帯1を背中に固定し、胴廻り部2を胴に一
    巻きし、一方の手で胴廻り部2の境界線5から突出した
    折り曲げ部分2cを持ち、他方の手で胴廻り部2の手先
    2bを引いて胴廻り部2を締め、胴廻り部2を胴にもう
    一巻きし、余った手先2bを胴廻り部2の適当箇所に仮
    止めし、左右の手で紐10の両端を持って同時に引き上
    げ、紐10の両端を胴廻り部2の上端縁より上の位置で
    胴前に回して仮結びすることにより、垂れ部3を太鼓形
    状に形成し、手先2bを折り返して太鼓12の内側に通
    し、帯締め13を太鼓12の内側の手先2bの上に通
    し、その両端を胴前に回して結び、紐10を引き抜くこ
    とを特徴とする名古屋帯の締結方法。
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