JP2639005B2 - 2色メッキ合成樹脂部材およびそのメッキ方法 - Google Patents

2色メッキ合成樹脂部材およびそのメッキ方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] この発明は2色メッキ合成樹脂部材およびそのメッキ
方法に関する。
[従来技術とその問題点] 近年、時計の分野においては、腕時計ケースを合成樹
脂で成形し、その表面に銀色のクロムメッキや金色の金
メッキを施すことにより、金属ケースの感覚をだしてい
るが、従来のメッキは銀色のメッキか、あるいは金色に
金メッキのいずれか単一のメッキであるため、豊富なデ
ザインバリエーションが得られない。
このようなことから、最近では、2色メッキを施すこ
とが検討されているが、金メッキの表面に直接クロムメ
ッキを施したり、逆にクロムメッキの表面に直接金メッ
キを施すことは、両者の密着力が劣るという問題があ
る。そのため、異なる色のメッキを施す際には、その箇
所のメッキを必ず除去しなければ、異なる色のメッキを
充分な密着力で設けることはできないため、メッキの成
形工程が複雑となり、生産性が悪いという問題がある。
[発明の目的] この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、メッキの成形工程が能率的に生
産性に優れ、しかも密着力が高く、耐久性にも優れた2
色メッキ合成樹脂部材およびそのメッキ方法を提供する
ことにある。
[発明の要点] この発明は上述した目的を達成するために、合成樹脂
製の成蹊品の表面に下地メッキ層、パラジウムメッキ
層、および金メッキ層を順に形成した後、金メッキ層の
一部にマスクを設け、このマスクで覆われていない金メ
ッキ層を剥離して、パラジウムメッキ層を露呈させるよ
うにすることである。
[実施例] 以下、第1図〜第3図を参照して、この発明を腕時計
ケースに適用した場合の一実施例について説明する。
第1図(A)は腕時計ケースの要部拡大断面であり、
第1図(B)(C)はその表面のメッキ層を示す拡大図
である。この腕時計ケース1は上部に時計ガラス2がパ
ッキン2aを介して装着され、内部に時計モジュール3が
収納され、下部に裏蓋4が取り付けられるものであり、
ABS樹脂等の合成樹脂よりなる成形品5の全表面に下地
メッキ層6およびパラジウムメッキ層7を形成し、かつ
成形品5の上部つまりベゼル部分5aと対応する外周面に
金メッキ層8を形成した構成となっている。したがっ
て、腕時計ケース1はほぼ全体にパラジウムメッキ層7
が露呈して銀色に見え、かつ上部のベゼル部分5aに金メ
ッキ層8が露呈して金色に見える。
次に、成形品5の表面に上述した各メッキ層6〜8を
形成する場合について説明する。
まず、射出成形された合成樹脂製の成形品5を脱脂処
理によるアルカリ溶液で、その表面から油、しみ、汚れ
等を除去し、エッチング処理により成形品5の表面を粗
面化し、かつ水にぬれ易い新水性にするとともに極性化
を図って表面を活性化する。そして、成形品5の表面を
洗浄し、キャタリスト処理によりその表面に触媒金属を
吸着させ、再度その表面を洗浄した後、アクセレータ処
理により触媒金属を析出させて活性化を図り、表面を洗
浄する。これにより、成形品5の表面にメッキが着き易
くなり、次のメッキ処理の準備が完了する。
この後、化学ニッケルメッキ処理(無電解メッキ)に
より成形品5の表面、すなわちアクセレータ処理により
表面に析出された触媒金属にニッケルメッキを施す。こ
のニッケルメッキは厚さが薄くて電流が流れにくいた
め、洗浄後、再度ニッケルメッキの表面にストライクニ
ッケルメッキ処理(電気メッキ)によりさらにニッケル
メッキを施す。この後、ニッケルメッキの表面に銅メッ
キ処理(電気メッキ)により銅メッキ層6aを形成し、緩
衝性をもたせるとともに、表面の平滑化を図る。この
後、銅メッキ層6aの表面にニッケルメッキ処理により再
びニッケルメッキを施す。このニッケルメッキは銅メッ
キ層6aを保護して耐食性を図るのであるが、表面が平滑
にならず、半光沢となる。そのため、このニッケルメッ
キの表面にさらにニッケルメッキ処理により光沢のある
ニッケルメッキを施して表面を平滑化する。この半光沢
のニッケルメッキと光沢のニッケルメッキとによりニッ
ケルメッキ層6bが形成される。そして、上述した銅メッ
キ層6aとニッケルメッキ層6bとにより、第3図(A)に
示すような下地メッキ6が成形品5の全表面に形成され
る。
このように下地メッキ6が形成された後は、パラジウ
ムメッキ処理(電気メッキ)により下地メッキ6の表面
に第3図(B)に示すようにパラジウムメッキ層7を形
成する。このパラジウムメッキ層7は銀色をなすもので
あり、下地メッキ層6に対する密着性が良く、かつ次の
金メッキを乗せ易く、しかも剥離し易いものである。そ
して、パラジウムメッキ層7の表面に金メッキ処理によ
り金メッキ層8を第3図(C)に示すように形成する。
この後、金メッキ層8の表面を洗浄して乾燥させた
後、金メッキ層8の表面のうち、成形品5の上部つまり
ベゼル部分5aと対応する部分にマスキング処理により第
3図(D)に示すようにマスク10を設ける。すなわち、
このマスク10は酸・アルカリ(特に、シアン化ソーダ)
に強く、電解剥離が可能な粘性のあるマスキングインク
(例えば、商品名でDEXTER HYSOL等)よりなり、筆や刷
毛等を用いて、手塗りや機械塗り(成形品5を機械で回
転あるいは移動させながら筆や刷毛を当がって塗り付け
る)等により塗布される。
この後、金剥離処理によりマスク10が設けられていな
い部分の金メッキ層8を第3図(E)に示すように剥離
する。すなわち、シアン化ソーダと酸化剤の混合溶液中
に漬けると、金メッキ層8が溶けて剥離されるが、マス
ク10はシアン化ソーダによって溶けることがないので、
マスク10で覆われた部分の金メッキ層8は残る。この場
合、金メッキ層8はパラジウム層7の表面から剥離され
ると、銀色のパラジウムメッキ層7が露呈する。この
後、マスク剥離処理により第3図(F)に示すようにマ
スク10を除去する。すなわち、水素ガス(H2)を用いた
電解剥離により金メッキ層8の表面からマスク10のみを
剥離する。この結果、成形品5の全表面には下地メッキ
層6を介してパラジウムメッキ層7が形成され、このパ
ラジウムメッキ層7の表面のうち、成形品5の上部にお
けるベゼル部分5aにのみ金メッキ層8が形成され、これ
により腕時計ケース1のほぼ全体がパラジウムメッキ層
7の露呈により銀色をなし、その上部のベゼル部分のみ
が金メッキ層8の露体により金色をなす。
したがって、このような腕時計ケース1によれば、射
出成形された成形品5の表面に銅メッキ層6aおよびニッ
ケルメッキ層6bからなる下地メッキ層6を形成し、この
下地メッキ層6の表面にパラジウムメッキ層7および金
メッキ層8を順次積層形成し、この金メッキ層8の表面
のうち、成形品5の上部におけるベゼル部分5aと対応す
る部分にマスク10を設け、このマスク10で覆われていな
い部分の金メッキ層8を剥離してラジウムメッキ層7を
露呈させた後、マスク10を剥離してベゼル部分5aのみに
金メッキ層8を露出させたので、全体がほぼ銀色で、上
部のベゼル部分5aと対応する部分が金色で2色メッキの
腕時計ケース1を得ることができる。特に、パラジウム
メッキ層7は銅メッキ層6aとニッケルメッキ層6bとから
なる下地メッキ層6の表面に形成されているので、下地
メッキ層6に良好に密着し、しかもその表面に金メッキ
層8を形成したので、金メッキ層8の密着性が良く、密
着力が高い。そのため、表面に露出したパラジウムメッ
キ層7および金メッキ層8の耐久性が極めて良い。
また、上述したメッキ方法によれば、成形品5の表面
に下地メッキ層6を形成し、その表面にパラジウムメッ
キ層7および金メッキ層8を順に形成した後は、ベゼル
部分5aと対応する金メッキ層8の表面にマスク10を設
け、マスク10が設けられていない部分の金メッキ層8を
剥離するだけで良いから、従来のように剥離した部分に
再度別のメッキを施す必要がなく、メッキの成形工程が
能率良くでき、生産性が非常に良くなる。
なお、上述した実施例では腕時計ケース1のベゼル部
分5aを金色にしたが、これに限らず、ベゼル部分5a以外
の部分にマスク10を設け、ベゼル部分5aの金メッキ層8
を剥離してパラジウムメッキ層7を露出させることによ
り、ほぼ全体が金色で、ベゼル部分5aが銀色の2色メッ
キにすることもできる。しかも、この2色メッキは一方
が必ずしもベゼル部分5aである必要はなく、腕時計ケー
ス1の他の部分にも設けることができる。
また、マスク10は筆や刷毛等でマスキングインクを塗
布する必要はなく、電鋳法で作ったマスクを介してスプ
レー塗装しても良く、またシルク印刷で形成しても良
い。
さらに、この発明は上述したような腕時計ケース1に
限らず、時計バンド等の時計外装部品にも適用できるほ
か、他の電子機器にも適用することができる。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、この発明によれば、合成
樹脂製の成形品の表面に下地メッキ層、パラジウムメッ
キ層、および金メッキ層を順に形成した後、金メッキ層
の一部にマスクを設け、このマスクで覆われていない金
メッキ層を剥離して、パラジウムメッキ層を露呈させる
ことにより、2色メッキの合成樹脂部材を得ることがで
きるので、メッキの成形工程が能率的で、生産性に優
れ、しかも各メッキ層の密着力が高く、耐久性が良い。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を腕時計ケースに適用した場合を示
し、第1図(A)は腕時計ケースの要部拡大断面図、第
1図(B)は矢印X部分のメッキ層を示す拡大図、第1
図(C)は矢印Y部分のメッキ層を示す拡大図、第2図
はメッキの成形工程を示す図、第3図(A)〜(F)は
各工程における腕時計ケースの要部拡大断面図である。 1……腕時計ケース、5……成形品、6……下地メッキ
層、7……パラジウムメッキ層、8……金メッキ層、10
……マスク。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂製の成形品の表面に下地メッキ
    層、パラジウムメッキ層、および金メッキ層を順に積層
    形成し、上記金メッキ層の一部を剥離してパラジウムメ
    ッキ層を露呈させてなる2色メッキ合成樹脂部材。
  2. 【請求項2】上記成形品は時計用外装部品であることを
    特徴とする請求項第1項に記載の2色メッキ合成樹脂部
    材。
  3. 【請求項3】上記時計外装部品は腕時計ケースであるこ
    とを特徴とする請求項第2項に記載の2色メッキ合成樹
    脂部材。
  4. 【請求項4】合成樹脂製の成形品の表面に下地メッキを
    施す工程と、この下地メッキの表面にパラジウムメッキ
    を施す工程と、このパラジウムメッキの表面に金メッキ
    を施す工程と、この金メッキの表面の一部にマスクを設
    ける工程と、このマスクが設けられた箇所を除いて上記
    金メッキを剥離して上記パラジウムメッキ層を露呈させ
    る工程と、上記金メッキを剥離したのち上記マスクを除
    去して金メッキ層を露呈させる工程とからなる2色メッ
    キ合成樹脂部材のメッキ方法。
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