JP2638105B2 - 新規含フツ素化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規含フツ素化合物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規含フッ素化合物及びその製造方法に関す
るものである。
[従来の技術] 本発明の式 (1,1,2,4,5,6,6−ヘプタフルオロ−4−トリフルオロ
メチル−3−オキサ−1,5−ヘキサジエン)は、文献未
載の新規化合物であり、反応性の異なる二種類の二重結
合を有する。このような例はCF2=CFOCF2CF=CF21,1,2,
4,4,5,6,6−オクタフルオロ−3−オキサ−1,5−ヘキサ
ジエン特公昭60−45619)なるものが知られていた。
[発明が解決しようとする課題] 従来知られていたCF2=CFOCF2CF=CF2は、ラジカル開
始剤存在下重合するとガラス転移温度Tgが69℃の環化重
合体が得られる。
本発明は、環化重合し得るパーフルオロ化合物であ
り、従来の環化重合物に比べ、高Tg,高撥水性を有する
重合体を与える新規含フッ素化合物及びその製造方法を
提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、第1に式 で表わされる新規含フッ素化合物、第2に式 (式中X及びYは同一又は相異なりCl,Br,Iから選ばれ
るハロゲン原子)で表わされる含フッ素化合物と脱ハロ
ゲン化剤とを反応させて脱ハロゲンし、式 で表わされる新規含フッ素化合物を得ることを特徴とす
る製造方法を提供するものである。
本発明の新規含フッ素化合物は例えば、次のように合
成することが出来る。
即ち、パーフルオロアリルビニルエーテル(特公昭60
−45619)を加熱しクライゼン転位生成物(b)とした
後塩素を二重結合に付加させる。熱分解によりビニル基
を有する(d)を得、酸化によりエポキシ基含有化合物
(e)とする。その後ルイス酸触媒存在下異性化させて
(f)を得、金属フッ化物存在下、ヘキサフルオロプロ
ピレンオキシドを低温下反応させ、熱分解によりビニル
エーテル(h)を生じさせ、亜鉛等の脱ハロゲン化剤を
用いて脱塩素反応することにより含フッ素モノマー
(i)を得ることが出来る。
(a)のクライゼン転位反応の反応温度は、100℃〜3
00℃、好ましくは100℃〜200℃である。
(b)と塩素との反応温度は0℃〜70℃、好ましくは
30℃〜70℃である。
(d)のビニル化合物は、(c)の気相熱分解、もし
くは(c)と水酸化アルカリとを反応させて得られるカ
ルボン酸アルカリ塩の熱分解により得ることが出来る。
(c)の気相熱分解における反応温度は、250℃〜400℃
好ましくは280℃〜350℃であり、またカルボン酸アルカ
リ塩の熱分解における反応温度は、150℃〜300℃、好ま
しくは200℃〜280℃である。反応温度が低い場合には変
換率が低くなり、また高い場合は分解生成物量が多くな
る。(d)の酸化反応は、オートクレーブ中に(d)を
R113のごとき溶媒とともに又は無溶媒で仕込み加熱し、
直接酸素を吹込むことによってエポキシ基含有化合物
(e)を得ることが出来る。反応温度は50℃〜150℃、
好ましくは70℃〜100℃である。反応温度が低い場合に
は変換率が低くなり、また高い場合には分解生成物量が
多くなる。
またこの酸化反応は次亜塩素酢ナトリウム水溶液を用
いても行うことが出来る。すなわち、大過剰の次亜塩素
酸ナトリウム水溶液とトリオクチルメチルアンモニウム
クロライドのごとき相間移動触媒存在下(d)をキシレ
ン、R113のごとき溶媒とともに又は無溶媒で反応させる
ことによっても(e)を得ることが出来る。
(e)をルイス酸触媒存在下気相熱異性化反応を行う
とケトン(f)を生ずる。反応温度は、150℃〜300℃、
好ましくは200℃〜250℃、接触時間は0.01秒〜30秒、好
ましくは0.1秒〜3秒である。
極性溶媒中、金属フッ化物の作用のもとに(f)とヘ
キサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)とを反応させ
ることにより(g)を得ることが出来る。この時の極性
溶媒としては、例えばアセトニトリル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン等があげら
れる。反応温度は50℃〜−20℃、好ましくは、20℃〜−
10℃である。
(h)のビニルエーテルは、(g)の気相熱分解、も
しくは(g)と水酸化アルカリとを反応させて得られる
カルボン酸アルカリ塩の熱分解により得ることが出来
る。(g)の気相熱分解における反応温度は、250℃〜4
00℃好ましくは280℃〜350℃であり、またカルボン酸ア
ルカリ塩の熱分解における反応温度は、150℃〜300℃、
好ましくは、150℃〜220℃である。反応温度が低い場合
には変換率が低くなり、また高い場合は分解生成物量が
多くなる。
極性溶媒中、亜鉛等の脱ハロゲン化剤を用いて(h)
を脱塩素反応せしめることにより、目的生成物 を得ることが出来る。この反応における溶媒は、例えば
ジグライム、1,4−ジオキサン、メタノール等が好まし
く使用される。また、脱ハロゲン化剤としては、亜鉛の
他にナトリウム、マグネシウム、スズ、銅、鉄等が挙げ
られるが、反応速度の上から亜鉛が好ましく使用され
る。また、脱ハロゲン化剤のモル比は、(h)の2〜6
倍、好ましくは3〜4倍である。反応温度は20℃〜150
℃、好ましくは30℃〜100℃である。
[作用] 本発明の式 は、反応性の異なった二種類の二重結合を含んでおり、
かつその二重結合を連結する原子数が3〜5であり、単
独重合時には環化重合して主鎖に環構造を有するポリマ
ーを生ずる。また、もし分子内環化が進行しにくい場合
であっても、二重結合の反応性が異なるためにその場で
はゲル化せず、側鎖に二重結合を有するポリマーが得ら
れる。
[実施例] 実施例1 1のオートクレーブに (J.Am.Chem.Soc.,77,3640(1955)に記載されている)
1015gを入れ、95℃に加熱した。酸素を5〜10kg/ゲージ
で3時間かけて73g加えた。酸素導入後さらに2時間撹
拌を続けた後、蒸留して 725g(66.8%収率)を得た。
次いで、アルミナを熱反応管に入れ、220℃に加熱し
た後、窒素で希釈した の蒸気(326g)を2時間接触させ、 293g(90%収率)を得た。この化合物は、b.p.66℃、19
FNMR(δppm CFCl3基準) a:−65.4,b:−134.3,c:−74.0であった。
次に、2オートクレーブに 667g、フッ化セシウム32g、アセトニトリル450mlを入
れ、10℃にした後、ヘキサフルオロプロピレンオキシド
445gを2時間かけて導入し、反応させた。反応物を蒸留
し、 440g(40%収率)を得た。この化合物は、b.p.132℃、,
19FNMR(δppm,CFCl3基準) a:−63.8,b:−126.8,c:−76.3,d:−128.6,e:−82.7,f:
−130.5,g:27.0であった。
133gを、氷冷中300mlのメタノール中にゆっくり滴下し
た。さらに、その中に水酸化カリウムのメタノール溶液
を反応液がアルカリ性となるまで加えた。その後、メタ
ノールを留出させ、充分に乾燥させた後、190℃で熱分
解して 80.5g(72%収率)を得た。この化合物は、b.p.120
℃、,19FNMR(δppm CFCl3基準) a:−63.4,b:−128.3,c:−77.0,d:−130.2,e:−134.0,f:
−122.0,g:−116.0であった。
500ml四口フラスコに亜鉛60g、1,4−ジオキサン200ml
を入れた後、 80g(0.23mol)をゆっくり滴下した。滴下終了1時間後
に亜鉛を濾別し、蒸留により、 31.9g(50%収率)を得た。
b.p.64℃,19FNMR(δppm CFCl3基準) a:−117.5 b:−124.0 c:−137.5 d:−134.3 e: −85.2 f:−188.8 g: −89.3 h:−105.6 カップリング定数(Hz) JFaFb=85,JFaFc=66.JFbFc=112 JFaFh=59,JFfFg=44,JFfFh=117 JFgFh=51 元素分析測定結果;F:68.13,C:25.84 計算値;F:68.33,C:25.92 [発明の効果] 本発明の新規含フッ素化合物は、反応性の異なる二種
類の二重結合を有するものであり、環化重合性に優れ、
主鎖に環構造を有する含フッ素ポリマーを与え得るとい
う効果を有する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 で表わされる新規含フッ素化合物
  2. 【請求項2】式 (式中X及びYは同一又は相異なりCl,Br,Iから選ばれ
    るハロゲン原子) で表わされる含フッ素化合物と脱ハロゲン化剤とを反応
    させて脱ハロゲンし、式 で表わされる新規含フッ素化合物を得ることを特徴とす
    る製造方法。
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