JP2503552B2 - 新規含フッ素化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規含フッ素化合物及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規含フッ素化合物及びその製造方法に関
するものである。
[従来の技術] 本発明の1,1,2,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−3−オキ
サ−1,6−ヘプタジエン(CF2=CFOCF2CF2CH=CH2)及び
1,1,2,4,4,5,5−ヘプタフルオロ−3−オキサ−1,8−ノ
ナジエン(CF2=CFOCF2CF2CH2CH2CH=CH2)は新規化合
物であり、反応性の異なる二種類の二重結合を有する。
このような例は、特公昭60−45619号公報によりCF2=CF
OCF2CF=CF2なるものが知られているが、二重結合炭素
に結合する原子が、一方は水素のみよりなる他方はフッ
素のみからなりかつその二つの二重結合を連結する原子
の数が3〜5であるような例は知られていない。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH
2(nは0又は1)で表わされる新規含フッ素化合物、
さらに詳しくは、1,1,2,4,4,5,5−へプタフルオロ−3
−オキサ−1,6−ヘプタジエン(n=0)及び1,1,2,4,
4,5,5−へプタフルオロ−3−オキサ−1,8−ノナジエン
(n=1)を新規に提供することを目的とするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、第一に、一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nC
H=CH2(nは0又は1)で表わされる新規含フッ素化合
物を提供するものであり、第二に、一般式CF2XCFYOCF2C
F2(CH2CH2)nCH=CH2(式中、X及びYは同一又は相異な
り、Cl,Br,Iから選ばれる。nは0又は1)で表わされ
る化合物を脱ハロゲン化剤で脱ハロゲンすることを特徴
とする一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH2(nは0
又は1)で表わされる新規含フッ素化合物の製造方法を
提供するものである。
本発明の新規含フッ素化合物は、含フッ素ポリマーを
合成する際のコモノマーとして、また単独重合のための
モノマーとして有効であり、例えば次のようにして合成
することが出来る。
即ち、特開昭58−85831公報に従って合成されるパー
フルオロ(ブロモエチルビニルエーテル)に塩素を付加
させた後、ラジカル開始剤存在下にエチレンを反応させ
る。次いで塩基により脱HBrした後、亜鉛等の脱ハロゲ
ン化剤を用いて脱塩素反応することによって含フッ素化
合物(e)を得ることが出来る。
パーフルオロ(ブロモエチルビニルエーテル)(a)
の塩素付加は非常に容易に進行する。反応温度は0〜50
℃、好ましくは0〜30℃である。
(b)とエチレンとの反応は過酸化物、アゾ化合物等
のラジカル開始剤存在下、通常は20〜250℃、好ましく
は60〜200℃でエチレンを5〜20気圧、好ましくは5〜1
5気圧で反応させる。反応時のエチレンの圧力を増大さ
せると2モル付加体(CF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2CH2CH2B
r)の生成量が増大し、1モル付加体(CF2ClCFClOCF2CF
2CH2CH2Br)の生成量が減少する。
(c)を過剰の塩基と反応させることにより脱臭水素
した生成物 CF2ClCFClOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH2(nは0又は1)を
得ることが出来る。この際、塩基としては水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ナトリウムエトキシド、t−ブ
トキシカリウム等が採用され、また溶媒を用いても、無
溶媒でも反応する。溶媒はアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン等のケトン類、ジエチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類など任意の溶媒を使
用することができる。また反応温度は30〜150℃、好ま
しくは30〜100℃である。
極性溶媒中、亜鉛等の金属を用いて(d)を脱塩素す
ることにより目的生成物CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=C
H2(nは0又は1)を得ることができる。この反応にお
ける溶媒としては、例えばジグライムやジオキサンなど
が好ましく使用される。また脱ハロゲン化剤として用い
る金属は、亜鉛の他にナトリウム、マグネシウム、ス
ズ、銅、鉄等が挙げられるが、反応速度の上から亜鉛が
好ましい。また脱ハロゲン化剤のモル比は(d)の2〜
6倍、好ましくは3〜4倍である。反応温度は、20〜15
0℃、好ましくは30〜80℃である。
[作用] 本発明の一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH2(n
は0又は1)で表わされる含フッ素化合物は、反応性の
異なった二種類の二重結合を含んでいることから、単独
に環化重合して主鎖に環状構造を有する特殊な溶媒に可
溶な含フッ素ポリマーを与えることが出来る。また他の
コモノマーと共重合することにより、ポリマー中に二重
結合からなる架橋部位を有する含フッ素ポリマーを与え
ることも出来る。
[実施例] 参考例1 攪拌機。ガス導入管、還流冷却器を備えた1の四ツ
口フラスコに、パーフルオロ(ブロモエチルビニルエー
テル)923gを入れて氷冷する。塩素240gをゆっくり導入
する。室温で3時間熟成後、蒸留によりCF2ClCFClOCF2C
F2Brを985g(85%)得た。
bp.108℃,19FNMR(ppm):−69(2F,BrCF2 ), −70(2F,ClCF2 ),−76(1F,CFCl), −86(2F,CF2 O) 参考例2 500mlのオートクレーブに、参考例1で得られたCF2Cl
CFClOCF2CF2Brの519g,ベンゾイルパーオキシドの11gを
入れ、130℃としてエチレンを10気圧で2時間フィード
した。反応混合物を蒸留により分離すると、原料の他に
エチレン1モル付加体(CF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2Br)の
67.7g,エチレン2モル付加体(CF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2
CH2CH2Br)の84.8gが得られた。
エチレン1モル付加体:bp.55℃/10mmHg,1 HNMR(ppm):2.9(2H,CH2 CF2),3.7(2H,BrCH2 );19 FNMR(ppm):−70(2F,CF2 Cl),−75(1F,CFCl),
−90(2F,CF2 O),−118(2F,CF2 CH2) エチレン2モル付加体:bp.85℃/10mmHg,1 HNMR(ppm):2.0〜2.7(6H,CF2 CH2CH2CH2 ),3.7(2H,B
rCH2 );19 FNMR(ppm):−70(2F,CF2 Cl),−76(1F,CFCl), −88(2F,CF2 O),−118(2F,CF2 CH2) 参考例3 攪拌機、滴下ロート、還流冷却器を備えた500mlの四
ツ口フラスコに、水酸化カリウム20g、エタノール100ml
を入れ、攪拌しながらゆっくりCF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2
Brの113gを滴下する。滴下終了後3時間還流し、次いで
300mlの水を加えて分液し、蒸留によりCF2ClCFClOCF2CF
2CH=CH2の83gを得た。
CF2ClCFClOCF2CF2CH=CH2: bp.122℃,1HNMR(ppm):5.4〜6.0(3H,CH=CH2);19 FNMR(ppm):−70(2F,CF2 Cl),−77(1F,CFCl),
−85(2F,CF2O),−116(2F,CF2CH) 参考例4 攪拌機、滴下ロート、還流冷却器を備えた500mlの四
ツ口フラスコに、t−ブトキシカリウム67.2g、テトラ
ヒドロフラン150mlを入れ、攪拌しながらゆっくりCF2Cl
CFClOCF2CF2CH2CH2CH2CH2Br121gを滴下する。滴下終了
後6時間還流し、次いで200mlの水を加えて分液し、蒸
留によりCF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2CH2=CH2の63gを得
た。
CF2ClCFClOCF2CF2CH2CH2CH=CH2: bp.158℃,1HNMR(ppm): 1.7〜2.4(4H,CH2CH2 CF2), 4.8〜5.1(2H,CH2 =CH), 5.4〜5.9(1H,CH2CH19 FNMR(ppm):−70(2F,CF2 Cl),−78(1F,CFCl), −84(2F,CF2 O),−117(2F,CF2 CH2 実施例1 攪拌機、蒸留装置を備えた500mlの四ツ口フラスコ
に、亜鉛末72g、ジオキサン100ml、参考例3で得たCF2C
lCFClOCF2CF2CH=CH2の80gを加え、加熱還流させる。1
時間後からゆっくり沸点60〜80℃までの留分をぬき出
す。ぬき出した粗生成物を精留し、CF2=CFOCF2CF2CH=
CH2の42.3g(収率70%)を得た。
CF2=CFOCF2CF2CH=CH2:bp.73℃,1 HNMR(δppm,CDCl3): 19FNMR(CDCl3): 元素分析: 測定結果;F:59.44%,C:32.12%,H:1.33% 計算値; F:59.35%,C:32.16%,H:1.35% 実施例2. 攪拌機、還流冷却器を備えた500mlの四ツ口フラスコ
に、亜鉛末76g、メタノール150ml、参考例4で得たCF2C
lCFClOCF2CF2CH2CH2CH=CH2の95gを入れ、7時間加熱還
流する。反応混合物から亜鉛末を別した後、多量の水
を加え分液する。有機相をNa2SO4で乾燥した後、蒸留に
よりCF2=CFOCF2CF2CH2CH2CH=CH2の32.9g(収率44.4
%)を得た。
CF2=CFOCF2CF2CH2CH2CH=CH2:bp.64℃/106mmHg, 1HNMR(CDCl3): 元素分析: 測定結果;F:52.79%,C:38.09%,H:2.81% 計算値; F:52.75%,C:38.11%,H:2.80% [発明の効果] 本発明の一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH2(n
は0又は1)の化合物は、二種類の反応性の異なる二重
結合を有するので非常に容易に還化重合し、高濃度にお
いてもゲル化しにくいという効果も認められる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH
    2(nは0又は1)で表わされる新規含フッ素化合物。
  2. 【請求項2】一般式CF2XCFYOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH
    2(式中、X及びYは同一又は相異なり、Cl,Br,Iから選
    ばれる。nは0又は1)で表わされる化合物を脱ハロゲ
    ン化剤で脱ハロゲンすることを特徴とする一般式 CF2=CFOCF2CF2(CH2CH2)nCH=CH2(nは0又は1)で表
    わされる新規含フッ素化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】X,YがClである特許請求の範囲第2項記載
    の製造方法。
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