JPH0616586A - 含フッ素アルケンおよびその製造方法 - Google Patents

含フッ素アルケンおよびその製造方法

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JPH0616586A
JPH0616586A JP19656492A JP19656492A JPH0616586A JP H0616586 A JPH0616586 A JP H0616586A JP 19656492 A JP19656492 A JP 19656492A JP 19656492 A JP19656492 A JP 19656492A JP H0616586 A JPH0616586 A JP H0616586A
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JP
Japan
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tetradecafluoro
compound
trifluoromethyl
reaction
dioxa
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Withdrawn
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JP19656492A
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English (en)
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Isamu Kaneko
勇 金子
Atsushi Watakabe
淳 渡壁
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】式3の合成スキームによりラジカル発生源存在
下、パーフルオロ(1−ヨード−5−トリフルオロメチ
ル−3,6−ジオキサノナン)とエチレンを反応させた
後、生成物に塩基を作用させて3,3,4,4,6,
6,7,9,9,10,10,11,11,11−テト
ラデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−5,8−ジ
オキサ−1−ウンデセンを製造する。 【効果】含フッ素化合物の中間原料、特にフルオロシリ
コーンゴムの中間原料または重合モノマーとして有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な含フッ素アルケン
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の3,3,4,4,6,6,7,
9,9,10,10,11,11,11−テトラデカフ
ルオロ−7−トリフルオロメチル−5,8−ジオキサ−
1−ウンデセンは化1で示され、文献未載の新規化合物
である。
【化1】
【0003】この化合物は、重合モノマーやフルオロシ
リコーン化合物等の中間体としてきわめて有用である。
本発明の化合物において、末端の二重結合はシラン化合
物を用いてハイドロシリレーション反応を行うときの反
応部位となり、各種アルケンと共重合する場合には重合
部位となる。
【0004】また、このようなパーフルオロの類似化合
物としては、例えばCn2n+1CH=CH2 が知られて
いるが、含フッ素ポリマーやフルオロシリコーンゴムの
中間体として用いると、それら含フッ素ポリマーやフル
オロシリコーンゴムの柔軟性が充分でない。
【0005】また、化2の化合物も合成可能であるが、
この化合物は3級炭素に炭化水素系のビニル基が直結し
ているため、この中間体から得られるポリマーは脱フッ
化水素反応が起こり易く耐熱性、耐薬品性が不充分であ
る。また、ビニル基が結合している炭素にトリフルオロ
メチル基が結合しているため、重合性が低く、他のオレ
フィン系モノマーと共重合させることが難しい。
【化2】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合モノマ
ーやフルオロシリコーン化合物等の中間体として有用で
あり、含フッ素ポリマーやフルオロシリコーンゴム中間
体として用いると充分なの柔軟性、耐熱性、耐薬品性を
付与できる、従来知られていなかった3,3,4,4,
6,6,7,9,9,10,10,11,11,11−
テトラデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−5,8
−ジオキサ−1−ウンデセンを新規に提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明は、3,
3,4,4,6,6,7,9,9,10,10,11,
11,11- テトラデカフルオロ−7−トリフルオロメ
チル−5,8−ジオキサ−1−ウンデセンなる新規な化
合物、また、ラジカル発生源の存在下、1−ヨード−
1,1,2,2,4,4,5,7,7,8,8,9,
9,9−テトラデカフルオロ−5−トリフルオロメチル
−3,6−ジオキサノナンとエチレンを反応して1−ヨ
ード−3,3,4,4,6,6,7,9,9,10,1
0,11,11,11−テトラデカフルオロ−7−トリ
フルオロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデカンを
合成し、該化合物に塩基を作用させることを特徴とする
3,3,4,4,6,6,7,9,9,10,10,1
1,11,11−テトラデカフルオロ−7−トリフルオ
ロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデセンの製造方
法を提供するものである。
【0008】本発明の新規含フッ素化合物は、化3の合
成スキームに従って合成することができる。即ち、出発
原料のヨウ化物にラジカル発生源の存在下、エチレンの
付加反応を行い、このエチレン付加物に塩基を作用させ
ることによって合成される。出発原料のヨウ化物はパー
フルオロ−2−プロポキシプロパン酸フルオリドをフッ
素アニオン源の存在下でヨウ素または一塩化ヨウ素と四
フッ化エチレンと反応せしめることにより合成すること
ができる(特願平3−13586号)。
【化3】
【0009】エチレン付加反応に用いられるラジカル発
生源にはラジカル発生源として知られているものであれ
ば多様な化合物を用いることができる。通常は、有機過
酸化物やアゾ化合物が用いられる。添加量は原料のヨウ
化物の0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モ
ル%の範囲で用いられる。添加量が少なすぎると反応が
進行しにくくなり、多すぎると反応が激しくなり経済的
にも不利となる。反応温度はラジカル開始源の半減期が
10時間となる温度をT10とすると好ましくはT10−5
0℃〜T10+100℃、さらに好ましくはT10−20℃
〜T10+50℃の範囲である。エチレンは効率よく反応
を行うために通常0.1気圧以上、好ましくは1気圧以
上で用いられる。添加方法は一括仕込み、連続添加また
は逐次添加のいずれでもよいが、連続添加または逐次添
加のほうが圧力を低減でき、また反応の制御も容易にな
る。溶媒は特に用いる必要はないが、ラジカルの捕捉に
より反応を妨げるものでなければ多様な溶媒を用いるこ
とができる。1,1,2−トリクロロ−1,2,2−ト
リフルオロエタン(以下、R113という)などのフロ
ン溶媒、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジグライムなどを用いることができるが、好
ましくは原料フッ素化合物と相溶性が良好でラジカルを
捕捉しにくいフッ素系の溶媒が用いられる。
【0010】エチレン付加物の脱HI反応に用いられる
塩基にはアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や
1級、2級、3級のアミン、アンモニアやピリジン類を
用いることができる。収率良く目的生成物を得るには、
エチレン付加物の等モル以上の塩基を加えるのが好まし
い。好ましくはエチレン付加物の1〜2倍モルの塩基が
添加される。反応溶媒は必ずしも添加する必要はない
が、必要に応じて塩基を溶解させて効率よく反応を行う
ために、アルコールなどの溶媒を用いてもよい。塩基を
水に溶解させて、4級アンモニウム塩やクラウンエーテ
ルなどの相関移動触媒を添加して反応を行うこともでき
る。また、原料や生成物に対して不活性な溶媒であれ
ば、その他の溶媒も反応溶媒として用いることができ
る。反応は通常0〜200℃の温度範囲で行われる。温
度が低すぎると反応の進行が遅いが、この温度範囲より
も高温にする必要はない。
【0011】
【作用】本発明の化合物は重合モノマーとしても有用で
あるが、例えば化4に示すようなハイドロシリレーショ
ン反応を行うことにより、含フッ素表面処理剤(m=
1,2,3)やフルオロシリコーンゴムの中間体(m=
2,3)として有用なフルオロシリコン化合物へと導く
ことができる。化4のHSiR3-mm のRはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等のアルキ
ル基であり、Xは加水分解可能な基であり、好ましく
は、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の
アルコキシ基が用いられる。
【化4】
【0012】本発明の化合物はアルキル鎖中に二つのエ
ーテル結合を有しているため、含フッ素ポリマーやフル
オロシリコーンゴムの中間体として用いると、それら含
フッ素ポリマーやフルオロシリコーンゴムに柔軟性を付
与する。本発明の化合物はビニル基がフルオロメチレン
鎖に結合しているため、重合性に優れ、この中間体から
得られるポリマーは脱フッ化水素反応が起こり難く耐熱
性、耐薬品性を高めることができる。
【0013】
【実施例】
実施例 1−ヨード−3,3,4,4,6,6,7,9,9,1
0,10,11,11,11−テトラデカフルオロ−7
−トリフルオロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデ
カンの合成 500cm3 のオートクレーブを脱気し、減圧下1−ヨ
ード−1,1,2,2,4,4,5,7,7,8,8,
9,9,9−テトラデカフルオロ−5−トリフルオロメ
チル−3,6−ジオキサノナン202g(0.35モ
ル)とt−ブチルパーオキシイソブチレートの50%R
113溶液3.36gを仕込んだ。次にエチレンガスを
導入し、内温70〜110℃でエチレンを時々供給しな
がら、ゲージ圧力3〜10気圧で反応を行い、圧力の低
下が始まってからおよそ1時間で圧力減少が見られなく
なったところで反応を停止した。反応粗液収量211
g、ガスクロマトグラフ純度93%。
【0014】19F−NMR(84.1MHz、CDCl
3 溶媒、δppm 、CFCl3 基準)a:-82, b:-130,
c:-84, d:-146,e:-88, f:-80.5, g:-82, h:-119.
5
【化5】
【0015】3,3,4,4,6,6,7,9,9,1
0,10,11,11,11−テトラデカフルオロ−7
−トリフルオロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデ
センの合成 滴下ロート、温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた10
00cm3 の4つ口フラスコにエタノール140gとK
OH(含量85%)27.8gを入れて撹拌し溶解し
た。内温29℃で上述の1−ヨード−3,3,4,4,
6,6,7,9,9,10,10,11,11,11−
テトラデカフルオロ−7−トリフルオロメチル−5,8
−ジオキサ−1−ウンデカンの反応粗液200gを約3
0分かけて滴下した。この間に内温は42℃まで上昇し
た。次にマントルヒーターで加熱し、1時間還流した。
放冷後、水300cm3 を添加して撹拌後分液ロートで
下層を採取し、再度水洗した。モレキュラーシーブで一
晩乾燥後減圧蒸留し、目的生成物を109g得た。パー
フルオロ−1−ヨード−5−メチル−3,6−ジオキサ
ノナンからの単離収率65%。沸点74℃/100mm
Hg。元素分析、実測値C、25.04 %;H、6.30;F、
67.63 %。計算値(C10H3F17O2)C、25.12 %;H、6.32
%;F、67.55 %。
【0016】19F−NMR(84.1MHz、CDCl
3 溶媒、δppm 、CFCl3 基準) a:-82,b:-130,c:-84, d:-146,e:-88.5, f:-81,
g:-82, h:-118.51 H−NMR(89.45MHz、δppm 、TMS基
準) i, j:5.5〜6.2
【化6】
【0017】
【発明の効果】本発明の化合物は、文献未記載の化合物
でり、含フッ素化合物の中間原料、特にフルオロシリコ
ーンゴムの中間原料または重合モノマーとして有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3,3,4,4,6,6,7,9,9,1
    0,10,11,11,11−テトラデカフルオロ−7
    −トリフルオロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデ
    セン。
  2. 【請求項2】ラジカル発生源の存在下、1−ヨード−
    1,1,2,2,4,4,5,7,7,8,8,9,
    9,9−テトラデカフルオロ−5−トリフルオロメチル
    −3,6−ジオキサノナンとエチレンを反応して1−ヨ
    ード−3,3,4,4,6,6,7,9,9,10,1
    0,11,11,11−テトラデカフルオロ−7−トリ
    フルオロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデカンを
    合成し、該化合物に塩基を作用させることを特徴とする
    3,3,4,4,6,6,7,9,9,10,10,1
    1,11,11−テトラデカフルオロ−7−トリフルオ
    ロメチル−5,8−ジオキサ−1−ウンデセンの製造方
    法。
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