JPH11171889A - 3級アルキルシラン - Google Patents

3級アルキルシラン

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JPH11171889A
JPH11171889A JP9362128A JP36212897A JPH11171889A JP H11171889 A JPH11171889 A JP H11171889A JP 9362128 A JP9362128 A JP 9362128A JP 36212897 A JP36212897 A JP 36212897A JP H11171889 A JPH11171889 A JP H11171889A
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JP
Japan
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methyl
bicyclo
bromide
formula
tertiary
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Pending
Application number
JP9362128A
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English (en)
Inventor
Keizo Igai
慶三 猪飼
Masaki Minami
昌樹 南
Iwane Shiozaki
岩根 塩崎
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Mitsubishi Oil Corp filed Critical Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Priority to US09/208,382 priority patent/US6046350A/en
Priority to EP98850191A priority patent/EP0922706A3/en
Publication of JPH11171889A publication Critical patent/JPH11171889A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0896Compounds with a Si-H linkage

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 3級アルキルシランは下記一般式で表さ
れる。 【化1】 (式中、R1〜R3は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R1〜R3は同時にメチル基ではない。また、R1
〜R3は互いに架橋して連結していても良い。) 【効果】 各種の半導体材料、絶縁材料、フォトレジス
ト等の光反応材料、重合開始剤および炭化ケイ素系セラ
ミックス前駆体等の原料として有用であり、かつ、安全
で効率よく良質の半導体材料や絶縁材料を製造できる3
級アルキルシランが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3級アルキルシラン
に関し、詳しくは、CVD成膜用の原料モノマー、また
は重合しポリシランとすることでより有効になり、シリ
コン半導体材料、シリコン導電性材料、炭化ケイ素半導
体材料、窒化ケイ素半導体材料、酸化ケイ素絶縁材料、
光導電性材料、フォトレジスト等の光反応材料、重合開
始剤および炭化ケイ素系セラミックス前駆体等の原料と
なる3級アルキルシランに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】最
近、半導体業界においては、安全性を確保するために材
料ガスボンベを作業場から非常に離して置かねばなら
ず、膨大な設備コストがかかっている。また、既存の材
料では良質の半導体を作成するために材料の約9割は廃
棄しているのが現状であり、効率が非常に悪いという問
題点もある。また、近年、ポリシラン類を導電性あるい
は光導電性等の材料に利用する試みがなされている。た
とえば直鎖状のポリメチルフェニルシランにAsF5
ドーピングすることで、導電性の高い材料が得られてい
る。また、ポリシランを熱分解することで導電性あるい
は光導電性の材料を得る試みがなされている。たとえば
分子構造が網目状のポリフェニルシリンを薄膜化した
後、真空中で熱分解することによりSiC薄膜を得るこ
とができ、この熱分解を600℃にて行うことで、Eg.opt
=1.1eVの半導体薄膜が得られる旨の報告もある
(Chem.Lett.、1101(1991))。し
かし、ポリフェニルシリンは熱分解過程での炭素置換基
の脱離性が低く、熱分解後の材料に多量の炭素が残り、
光導電性材料等の製造原料としては不向きである。そこ
で、本発明は、このような実状に鑑みなされたもので、
その目的は、光導電性材料等の製造原料に適した3級ア
ルキルシランを提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
従来の技術を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、新規化合物
として3級アルキルシランを見出した。すなわち、本発
明の3級アルキルシランは、下記一般式(1)で表され
るものである。
【化2】 (式中、R1〜R3は炭素数1〜4のアルキル基を示
し、R1〜R3は同時にメチル基ではない。また、R1
〜R3は互いに架橋して連結していても良い。)
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内容を詳細に説明
する。上記一般式(1)において、R1〜R3は炭素数
1〜4のアルキル基を示す。ただしR1〜R3は同時に
メチル基ではない。また、R1〜R3は互いに架橋して
連結していても良い。R1〜R3が採り得るアルキル基
の具体的例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−プロピル基、sec−ブ
チル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基などが
挙げられる。また、互いに架橋して連結する場合は、連
結部分の基としてメチレン基、エチレン基、トリメチレ
ン基、テトラメチレン基、プロピレン基、ブチレン基な
どの炭素数1〜4の2価炭化水素基が挙げられる。一般
式(1)で表される3級アルキルシランとしては、具体
例として、2−メチル−2−ブチルシラン、2−メチル
−2−ペンチルシラン、2−メチル−2−ヘキシルシラ
ン、3−メチル−3−ペンチルシラン、3−エチル−3
−ペンチルシラン、2,3−ジメチル−2−ブチルシラ
ン、3,4−ジメチル−3−ヘキシルシラン、2,3,
4−トリメチル−3−ペンチルシラン、2,3,4−ト
リメチル−2−ペンチルシラン、2,3,4,5−テト
ラメチル−3−ヘキシルシラン、2,3,3−トリメチ
ル−2−ブチルシラン、2,2,3,5,5−ペンタメ
チル−3−ヘキシルシラン、1−メチルシクロブチルシ
ラン、1,2−ジメチルシクロブチルシラン、1−メチ
ルシクロペンチルシラン、1,2−ジメチルシクロペン
チルシラン、1−メチルシクロヘキシルシラン、1,2
−ジメチルシクロヘキシルシラン、1−ビシクロ[2.
2.1]ヘプチルシラン、1−ビシクロ[2.2.2]オ
クチルシラン、1−ビシクロ[3.2.1]オクチルシラ
ン、2−メチル−1−ビシクロ[3.2.1]オクチルシ
ラン、1−ビシクロ[3.2.2]ノニルシラン、2−メ
チル−1−ビシクロ[3.2.2]ノニルシラン、1−ビ
シクロ[4.2.2]デシルシラン、2−メチル−1−ビ
シクロ[4.2.2]デシルシラン、1−アダマンチルシ
ラン、1−ホモアダマンチルシラン、などが挙げられ
る。
【0005】本発明の3級アルキルシランは、周知であ
る各種の合成手法を利用して製造することができ、その
製造方法は特に限定されることはないが、典型的な製造
方法を例示すれば、次の(A)と(B)の2つの方法が
ある。第1の方法(A)は、ラジカル開始剤の存在下に
4置換オレフィンとシラン(モノシラン)とを反応さ
せ、4置換オレフィンをヒドロシリル化する方法である
(式(2)参照)。
【化3】 (式中、R1〜R3は前記一般式(1)におけるR1〜
R3と同一の基を示し、R4〜R7は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、R4〜R7は互いに架橋して連結して
いても良い。) この第1の方法に使用されるラジカル開始剤は特別な限
定はないが、一般的には、1,1’−アゾビス(イソブ
チロニトリル)(AIBN)、1,1’−アゾビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)(ACHN)、
2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)など
を使用することができる。次に、この製造法で使用可能
な4置換オレフィンとしては、3−メチル−2−ペンテ
ン、3−エチル−2−ペンテン、2,3−ジメチル−2
−ブテン、3,4−ジメチル−3−ヘキセン、2,3,
4−トリメチル−2−ペンテン、2,3,5−トリメチ
ル−2−ヘキセン、2,3,4,5−テトラメチル−2
−ヘキセン、2,3,4,5−テトラメチル−3−ヘキ
セン、2,2,3,4,5,5−ヘキサメチル−3−ヘ
キセン、1,2−ジメチルシクロブテン、1,2−ジメ
チルシクロペンテン、1,2−ジメチルシクロヘキセ
ン、2−メチルビシクロ[3.2.1]オクテン、2−メ
チルビシクロ[3.2.2]ノネン、2−メチルビシクロ
[4.2.2]デセンなどが挙げられる。式(2)で表す
反応は任意の方法で遂行させることができるが、通常は
オートクレーブを使用して、4置換オレフィンとシラン
ガスとを反応させる方法が採用される。この場合の反応
温度は、通常80℃〜230℃、好ましくは100℃〜
200℃の範囲にある。反応時間は反応スケール、反応
容器により適宜選択されるが、通常は30分〜5日間、
好ましくは1時間〜100時間程度である。反応に際し
ての4置換オレフィン/シランガスのモル比は任意に選
ぶことができるが、通常は0.1〜5.0、好ましくは
0.3〜3.0の範囲にある。ラジカル開始剤の使用量
も任意に選ぶことができるが、ラジカル開始剤/4置換
オレフィンのモル比は、0.05〜1.0の範囲にあ
る。目的生成物は、反応混合物を蒸留することで容易に
回収することができる。
【0006】3級アルキルシランを合成する第2の方法
(B)は、一般式(1)に対応する、ケイ素原子に3個
のハロゲンが結合した3級アルキルトリハロゲノシラン
を還元する方法である(式(3)参照)。
【化4】 (式中、R1〜R3は前記一般式(1)におけるR1〜
R3と同一の基を示し、Xはハロゲン原子を示す。) この反応で使用される3級アルキルトリハロゲノシラン
において、ハロゲン原子Xとしてはフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられるが、特に塩素が好ましい。3級
アルキルトリハロゲノシランの具体的例としては、2−
メチル−2−ブチルトリクロロシラン、2−メチル−2
−ペンチルトリクロロシラン、2−メチル−2−ヘキシ
ルトリクロロシラン、3−メチル−3−ペンチルトリク
ロロシラン、3−エチル−3−ペンチルトリクロロシラ
ン、2,3−ジメチル−2−ブチルトリクロロシラン、
3,4−ジメチル−3−ヘキシルトリクロロシラン、
2,3,4−トリメチル−3−ペンチルトリクロロシラ
ン、2,3,4−トリメチル−2−ペンチルトリクロロ
シラン、2,3,4,5−テトラメチル−3−ヘキシル
トリクロロシラン、2,3,3−トリメチル−2−ブチ
ルトリクロロシラン、2,2,3,5,5−ペンタメチ
ル−3−ヘキシルトリクロロシラン、1−メチルシクロ
ブチルトリクロロシラン、1,2−ジメチルシクロブチ
ルトリクロロシラン、1−メチルシクロペンチルトリク
ロロシラン、1,2−ジメチルシクロペンチルトリクロ
ロシラン、1−メチルシクロヘキシルトリクロロシラ
ン、1,2−ジメチルシクロヘキシルトリクロロシラ
ン、1−ビシクロ[2.2.1]ヘプチルトリクロロシラ
ン、1−ビシクロ[2.2.2]オクチルトリクロロシラ
ン、1−ビシクロ[3.2.1]オクチルトリクロロシラ
ン、2−メチル−1−ビシクロ[3.2.1]オクチルト
リクロロシラン、1−ビシクロ[3.2.2]ノニルトリ
クロロシラン、2−メチル−1−ビシクロ[3.2.2]
ノニルトリクロロシラン、1−ビシクロ[4.2.2]デ
シルトリクロロシラン、2−メチル−1−ビシクロ
[4.2.2]デシルトリクロロシラン、1−アダマンチ
ルトリクロロシラン、1−ホモアダマンチルトリクロロ
シラン、などが挙げられる。この第2の反応で使用可能
な金属水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナト
リウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアル
ミニウムなどが代表的なものとして挙げられる。式
(3)の反応を遂行させる方法は特に限定されるもので
はないが、一般には、ジエチルエーテル、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベン
ゼン、トルエン、ヘキサンなどの炭化水素系溶媒、ヘキ
サメチルホスホリックトリアミド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルウレアなどの
含窒素溶媒などの各種溶媒中で、アルキルトリハロゲノ
シランを金属水素化物と反応させる方法が採用される。
この場合の反応温度は、通常−20℃〜100℃、好ま
しくは0℃〜80℃の範囲にある。反応時間は、反応ス
ケール、反応容器により適宜選択されるが、通常は5分
〜1日間、好ましくは10分〜6時間程度である。金属
水素化物の使用量は特に限定されないが、通常は金属水
素化物/アルキルトリハロゲノシランのモル比が、通常
0.5〜5.0、好ましくは0.7〜3.0の範囲にあ
る。目的生成物の回収は、反応混合物から蒸留で回収す
ることもできるし、反応混合物中に残存する金属水素化
物を水またはアルコールで不活性化し、濾過または水洗
で副生塩を除去後、蒸留することで行うこともできる。
【0007】次に前記第2の方法(B)の原料として使
用される3級アルキルトリハロゲノシランは任意の方法
により製造することができ、その製造方法は特に限定さ
れることはないが、例えば次の2つの方法がある。第1
の方法(B−1)は、有機金属化合物とテトラハロゲン
化ケイ素とを反応させる方法である(式(4)参照)。
【化5】 (式中、R1〜R3は前記一般式(1)におけるR1〜
R3と同一の基を示す。) この製造方法に使用可能な有機金属化合物の具体例とし
ては、2−メチル−2−ブチルリチウム、2−メチル−
2−ペンチルリチウム、2−メチル−2−ヘキシルリチ
ウム、3−メチル−3−ペンチルリチウム、3−エチル
−3−ペンチルリチウム、2,3−ジメチル−2−ブチ
ルリチウム、3,4−ジメチル−3−ヘキシルリチウ
ム、2,3,4−トリメチル−3−ペンチルリチウム、
2,3,4−トリメチル−2−ペンチルリチウム、2,
3,4,5−テトラメチル−3−ヘキシルリチウム、
2,3,3−トリメチル−2−ブチルリチウム、2,
2,3,5,5−ペンタメチル−3−ヘキシルリチウ
ム、1−メチルシクロブチルリチウム、1,2−ジメチ
ルシクロブチルリチウム、1−メチルシクロペンチルリ
チウム、1,2−ジメチルシクロペンチルリチウム、1
−メチルシクロヘキシルリチウム、1,2−ジメチルシ
クロヘキシルリチウム、1−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
チルリチウム、1−ビシクロ[2.2.2]オクチルリチ
ウム、1−ビシクロ[3.2.1]オクチルリチウム、2
−メチル−1−ビシクロ[3.2.1]オクチルリチウ
ム、1−ビシクロ[3.2.2]ノニルリチウム、2−メ
チル−1−ビシクロ[3.2.2]ノニルリチウム、1−
ビシクロ[4.2.2]デシルリチウム、2−メチル−1
−ビシクロ[4.2.2]デシルリチウム、1−アダマン
チルリチウム、1−ホモアダマンチルリチウムなどのア
ルキルリチウムの他、2−メチル−2−ブチルマグネシ
ウムブロミド、2−メチル−2−ペンチルマグネシウム
ブロミド、2−メチル−2−ヘキシルマグネシウムブロ
ミド、3−メチル−3−ペンチルマグネシウムブロミ
ド、3−エチル−3−ペンチルマグネシウムブロミド、
2,3−ジメチル−2−ブチルマグネシウムブロミド、
3,4−ジメチル−3−ヘキシルマグネシウムブロミ
ド、2,3,4−トリメチル−3−ペンチルマグネシウ
ムブロミド、2,3,4−トリメチル−2−ペンチルマ
グネシウムブロミド、2,3,4,5−テトラメチル−
3−ヘキシルマグネシウムブロミド、2,3,3−トリ
メチル−2−ブチルマグネシウムブロミド、2,2,
3,5,5−ペンタメチル−3−ヘキシルマグネシウム
ブロミド、1−メチルシクロブチルマグネシウムブロミ
ド、1,2−ジメチルシクロブチルマグネシウムブロミ
ド、1−メチルシクロペンチルマグネシウムブロミド、
1,2−ジメチルシクロペンチルマグネシウムブロミ
ド、1−メチルシクロヘキシルマグネシウムブロミド、
1,2−ジメチルシクロヘキシルマグネシウムブロミ
ド、1−ビシクロ[2.2.1]ヘプチルマグネシウムブ
ロミド、1−ビシクロ[2.2.2]オクチルマグネシウ
ムブロミド、1−ビシクロ[3.2.1]オクチルマグネ
シウムブロミド、2−メチル−1−ビシクロ[3.2.
1]オクチルマグネシウムブロミド、1−ビシクロ[3.
2.2]ノニルマグネシウムブロミド、2−メチル−1
−ビシクロ[3.2.2]ノニルマグネシウムブロミド、
1−ビシクロ[4.2.2]デシルマグネシウムブロミ
ド、2−メチル−1−ビシクロ[4.2.2]デシルマグ
ネシウムブロミド、1−アダマンチルマグネシウムブロ
ミド、1−ホモアダマンチルマグネシウムブロミドなど
のアルキルマグネシウムブロミドなどを挙げることがで
きる。なお、これらの有機金属化合物は、対応するハロ
ゲン化アルカンとリチウムまたはマグネシウムをジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒中で
反応させることで得ることができる。有機金属化合物と
反応させるテトラハロゲン化シランは任意に選ぶことが
できるが、特にテトラクロロシランが好ましい。
【0008】3級アルキルトリハロゲノシランを製造す
る第2の方法(B−2)は、4置換オレフィンとトリハ
ロゲノシランとをラジカル開始剤の存在下に反応させる
方法である(式(5)参照)。
【化6】 (式中、R1〜R3は前記一般式(1)におけるR1〜
R3と同一の基を示し、R4〜R7は炭素数1〜4のア
ルキル基を示し、R4〜R7は互いに架橋して連結して
いても良い。) この第2の製造方法に使用されるラジカル開始剤は特別
な限定はないが、一般的には、1,1’−アゾビス(イ
ソブチロニトリル)(AIBN)、1,1’−アゾビス
(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)(ACH
N)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)
などが使用される。次に、この方法で使用可能な4置換
オレフィンとしては、3−メチル−2−ペンテン、3−
エチル−2−ペンテン、2,3−ジメチル−2−ブテ
ン、3,4−ジメチル−3−ヘキセン、2,3,4−ト
リメチル−2−ペンテン、2,3,5−トリメチル−2
−ヘキセン、2,3,4,5−テトラメチル−2−ヘキ
セン、2,3,4,5−テトラメチル−3−ヘキセン、
2,2,3,4,5,5−ヘキサメチル−3−ヘキセ
ン、1,2−ジメチルシクロブテン、1,2−ジメチル
シクロペンテン、1,2−ジメチルシクロヘキセン、2
−メチルビシクロ[3.2.1]オクテン、2−メチルビ
シクロ[3.2.2]ノネン、2−メチルビシクロ[4.
2.2]デセンなどが挙げられる。4置換オレフィンと
反応させるトリハロゲン化シランは、任意に選ぶことが
できるが、特にトリクロロシランが好ましい。式(5)
の反応は任意の方法で遂行させることができるが、通常
はオートクレーブを使用して、4置換オレフィンとトリ
ハロゲン化シランを反応させる方法が採用される。この
場合の反応温度は、通常80℃〜230℃、好ましくは
100℃〜200℃の範囲にある。反応時間は反応スケ
ール、反応容器により適宜選択されるが、通常は30分
〜5日間、好ましくは1時間〜100時間程度である。
反応に際しての4置換オレフィン/トリハロゲン化シラ
ンのモル比は任意に選ぶことができるが、通常は0.1
〜5.0、好ましくは0.3〜3.0の範囲にある。ラ
ジカル開始剤の使用量も任意に選ぶことができるが、ラ
ジカル開始剤/4置換オレフィンのモル比は、0.05
〜1.0の範囲にある。目的生成物は、反応混合物を蒸
留することで容易に回収することができる。
【0009】本発明の前記一般式(1)で表される3級
アルキルシランは、各種の半導体材料、絶縁材料、フォ
トレジスト等の光反応材料、重合開始剤および炭化ケイ
素系セラミックス前駆体等の原料として有用であり、こ
れを原料に用いると安全かつ効率よく良質の半導体材料
や絶縁材料が得られる。また、本発明の3級アルキルシ
ランは、真空中、水素、窒素あるいはアルゴン雰囲気下
での熱分解時に脱離性の良好な炭素置換基を有する網目
状のポリシラン類を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の内容を実施例により詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。 実施例1 攪拌装置付き容量2リッターのハステロイ製オートクレ
ーブに、窒素雰囲気下で、2,3-ジメチル-2-ブテン(177
g、2.10mol)、トリクロロシラン(562g、4.16mol)、1,
1′-アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(100g、0.4
1mol)を入れた。攪拌下、130℃で3時間加熱した。
得られた反応液を蒸留精製し、1,2,2-トリメチルプロピ
ルトリクロロシラン(406g、収率88%)を得た。次に、窒
素雰囲気下、攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを取
り付けた3リッターの四つ口フラスコに、水素化ナトリ
ウム(150g、6.25mol)とヘキサメチルホスホリックトリ
アミド(2リッター)とを入れ、室温で攪拌しながら1,2,
2−トリメチルプロピルトリクロロシラン(406g、1.85mo
l)を3時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を
続けた。オイルポンプで減圧下、蒸発物を−78℃トラ
ップに捕集した。捕集した成分を蒸留精製して、1,2,2
−トリメチルプロピルシラン(129g、収率60%)を得た。
このように得られた1,2,2−トリメチルプロピルシラン
の沸点、構造および元素分析について調べた。その結果
を以下に示す。 沸点:98℃(常圧) 1HNMRスペクトル(CDCl3)δ:0.93(d,6H)、1.02(s,6H)、
1.56(m,1H)、3.46(s,3H) 元素分析(C6H16Si): calc. C 61.98、H 13.87、Si 24.15 obs. C 62.05、H 14.09、Si 23.86
【0011】実施例2 窒素雰囲気下、攪拌機、還流冷却管および滴下ロートを
取り付けた2リッターの四つ口フラスコに、テトラクロ
ロシラン(85g、0.5mol)とジエチルエーテル(500ml)を入
れ、氷浴で冷却攪拌下1,1-ジメチルプロピルリチウム
(1.0Mジエチルエーテル溶液、500ml)を2時間で滴下し
た。滴下終了後、室温でさらに1時間攪拌した。反応混
合物を窒素下で濾過して、蒸留精製し、1,1-ジメチル
プロピルトリクロロシラン(36g、収率35%)を得た。次
に、窒素雰囲気下、攪拌機、還流冷却管および滴下ロー
トを取り付けた0.5リッターの四つ口フラスコに、リ
チウムアルミニウムハイドライド(15g、0.39mol)とジエ
チレングリコールジメチルエーテル(300ml)を入れ、室
温で攪拌下、1,1-ジメチルプロピルトリクロロシラン(3
6g、0.18mol)を1時間で滴下した。滴下後さらに室温で
1時間攪拌した。オイルポンプで減圧下、反応混合物を
40℃まで加熱して蒸発物を−78℃トラップに捕集し
た。捕集した成分を蒸留精製して、1,1-ジメチルプロピ
ルシラン(9.8g、収率53%)を得た。このように得られた
1,1-ジメチルプロピルシランの沸点、構造および元素分
析について調べた。その結果を以下に示す。 沸点:63℃(常圧) 1HNMRスペクトル(CDCl3)δ:0.98(t,3H)、1.05(s,6H)、
1.50(q,2H)、3.40(s,3H) 元素分析(C5H14Si): calc. C 58.73、H 13.80、Si 27.47 obs. C 58.69、H 14.12、Si 27.19
【0012】実施例3 攪拌装置付き容量1リッターのオートクレーブに、窒素
雰囲気下で、1,2-ジメチルシクロペンテン(7.0g、0.07m
ol)と1,1′-アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(3.
4g、0.014mol)とヘキサン(20ml)を入れた。シランガス
(4.5g、0.14mol)を導入して、130℃で3時間加熱し
た。未反応のシランガスを除害した後、反応混合物を蒸
留精製して、1,2-ジメチルシクロペンチルシラン(1.2
g、収率13%)を得た。このように得られた1,2-ジメチル
シクロペンチルシランの沸点、構造および元素分析につ
いて調べた。その結果を以下に示す。 沸点:120〜145℃(常圧) 1HNMRスペクトル(CDCl3)δ:0.9〜2.5(m,13H)、3.5(s,3
H) 元素分析(C7H16Si): calc. C 65.54、H 12.57、Si 21.89 obs. C 65.68、H 12.77、Si 21.55
【0013】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、各種の半
導体材料、絶縁材料、フォトレジスト等の光反応材料、
重合開始剤および炭化ケイ素系セラミックス前駆体等の
原料として有用であり、かつ、安全で効率よく良質の半
導体材料や絶縁材料を製造できる3級アルキルシランが
得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で表される3級アルキルシラ
    ン。 【化1】 (式中、R1〜R3は炭素数1〜4のアルキル基を示
    し、R1〜R3は同時にメチル基ではない。また、R1
    〜R3は互いに架橋して連結していても良い。)
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