JP2633316B2 - 廃棄物焼却炉の排ガス処理方法 - Google Patents
廃棄物焼却炉の排ガス処理方法Info
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- JP2633316B2 JP2633316B2 JP63183131A JP18313188A JP2633316B2 JP 2633316 B2 JP2633316 B2 JP 2633316B2 JP 63183131 A JP63183131 A JP 63183131A JP 18313188 A JP18313188 A JP 18313188A JP 2633316 B2 JP2633316 B2 JP 2633316B2
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- exhaust gas
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- catalyst
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、廃棄物焼却炉の排ガス処理方法に係り、さ
らに詳しくは、有害な有機塩素化合物、特に芳香族系塩
素化合物の排出量を低減する廃棄物焼却炉の排ガス処理
方法に関するものである。
らに詳しくは、有害な有機塩素化合物、特に芳香族系塩
素化合物の排出量を低減する廃棄物焼却炉の排ガス処理
方法に関するものである。
人体にとって有害な有機塩素化合物、特に、芳香族系
塩素化合物、例えばPCDD(ポリ塩素化ジベンゾダイオキ
シン)、PCDF(ポリ塩素化ジベンゾフラン)等のような
高毒性の芳香族塩素系化合物は、農薬の副生物またはご
み焼却の際の2次生成物質として生成され、環境を汚染
することが知られている(K.Olie et al,Chemospher
e,6,455(1977)、およびT.Wakimoto et al.Environ
mental Health Perspectiver,59、159(1985))。
塩素化合物、例えばPCDD(ポリ塩素化ジベンゾダイオキ
シン)、PCDF(ポリ塩素化ジベンゾフラン)等のような
高毒性の芳香族塩素系化合物は、農薬の副生物またはご
み焼却の際の2次生成物質として生成され、環境を汚染
することが知られている(K.Olie et al,Chemospher
e,6,455(1977)、およびT.Wakimoto et al.Environ
mental Health Perspectiver,59、159(1985))。
第2図は、従来の典型的なごみ焼却処理施設のフロー
シートである。この施設は、焼却炉1と該焼却炉1に順
次連結されたガス冷却塔2、電気集塵器4および煙突7
とから主として構成されている。ごみは焼却炉1で約90
0℃で焼却処理され、その排ガスはガス冷却塔2で300℃
に冷却された後、電気集塵器4に入り、ガスと電気集塵
(EP)灰とに分けられた後、ガスは煙突7から系外に排
出される。
シートである。この施設は、焼却炉1と該焼却炉1に順
次連結されたガス冷却塔2、電気集塵器4および煙突7
とから主として構成されている。ごみは焼却炉1で約90
0℃で焼却処理され、その排ガスはガス冷却塔2で300℃
に冷却された後、電気集塵器4に入り、ガスと電気集塵
(EP)灰とに分けられた後、ガスは煙突7から系外に排
出される。
しかしながら、上記排ガス処理方法は、焼却灰を捕集
するのみで、排ガス中の有害な有機塩素化合物、特に芳
香族系塩素化合物の除去については何ら考慮されていな
かった。
するのみで、排ガス中の有害な有機塩素化合物、特に芳
香族系塩素化合物の除去については何ら考慮されていな
かった。
本発明の目的は、ごみ焼却炉排ガス中に含まれる有害
な有機塩素化合物、特に芳香族系有機塩素化合物を低減
することができるごみ焼却炉の排ガス処理方法を提供す
ることにある。
な有機塩素化合物、特に芳香族系有機塩素化合物を低減
することができるごみ焼却炉の排ガス処理方法を提供す
ることにある。
上記目的を達成するため本発明は、廃棄物焼却炉排ガ
スを冷却後、集塵装置で除塵するとともに、除塵された
排ガスを酸化触媒と接触させて排ガス中の有害物質を分
解させる排ガス処理方法において、前記集塵装置により
除塵された排ガスを、150〜290℃の温度で、酸化チタン
担体に五酸化バナジウムと三酸化タングステンを担持さ
せた触媒と接触させて前記排ガス中の少なくともポリ塩
素化ジベンゾダイオキシンおよび/またはポリ塩素化ジ
ベンゾフランを分解することを特徴とするものである。
本発明において、集塵装置としてバグフィルタを用いる
ことが好ましい。
スを冷却後、集塵装置で除塵するとともに、除塵された
排ガスを酸化触媒と接触させて排ガス中の有害物質を分
解させる排ガス処理方法において、前記集塵装置により
除塵された排ガスを、150〜290℃の温度で、酸化チタン
担体に五酸化バナジウムと三酸化タングステンを担持さ
せた触媒と接触させて前記排ガス中の少なくともポリ塩
素化ジベンゾダイオキシンおよび/またはポリ塩素化ジ
ベンゾフランを分解することを特徴とするものである。
本発明において、集塵装置としてバグフィルタを用いる
ことが好ましい。
除塵された排ガスを反応器に導入して触媒と接触させ
ることにより、排ガス中の芳香族系塩素化合物が触媒の
酸化機能による酸化分解作用を受けて分解し無害化され
る。
ることにより、排ガス中の芳香族系塩素化合物が触媒の
酸化機能による酸化分解作用を受けて分解し無害化され
る。
本発明において、処理される廃棄物は、産業廃棄物、
都市ごみなどの有機塩素化合物を含むものである。
都市ごみなどの有機塩素化合物を含むものである。
本発明に用いられる触媒は、酸化チタン(TiO2)を主
成分とする担体に、触媒活性成分として五酸化バナジウ
ム(V2O5)と三酸化タングステン(WO3)を担持させた
ものである。触媒の形状は、ハニカム状、ペレット状、
ビード状等が考えられるが、固定床のときはハニカム
状、半移動床のときはペレット状またはビード状が好ま
しい。
成分とする担体に、触媒活性成分として五酸化バナジウ
ム(V2O5)と三酸化タングステン(WO3)を担持させた
ものである。触媒の形状は、ハニカム状、ペレット状、
ビード状等が考えられるが、固定床のときはハニカム
状、半移動床のときはペレット状またはビード状が好ま
しい。
本発明は、除塵された排ガスを150〜290℃の温度で前
記触媒を設けた反応器に導入し、前記触媒と接触させ、
排ガス中の芳香族系塩素化合物(特に、有害なポリ塩素
化ジベンゾダイオキシンおよび/またはポリ塩素化ジベ
ンゾフラン)を酸化分解させるものである。排ガス温度
が150℃よりも低いと触媒の活性が少なく、排ガス中の
芳香族系塩素化合物が酸化分解されにくくなる。
記触媒を設けた反応器に導入し、前記触媒と接触させ、
排ガス中の芳香族系塩素化合物(特に、有害なポリ塩素
化ジベンゾダイオキシンおよび/またはポリ塩素化ジベ
ンゾフラン)を酸化分解させるものである。排ガス温度
が150℃よりも低いと触媒の活性が少なく、排ガス中の
芳香族系塩素化合物が酸化分解されにくくなる。
本発明に用いられる集塵装置は、排ガス中のダストの
大部分を除去できるもので、その後流の触媒層のダスト
負荷を軽減できるものであれば電気集塵器、サイクロ
ン、バグフィルタ等公知のものでよい。
大部分を除去できるもので、その後流の触媒層のダスト
負荷を軽減できるものであれば電気集塵器、サイクロ
ン、バグフィルタ等公知のものでよい。
次に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明す
る。
る。
第1図は、本発明の一実施例を示す装置系統図であ
る。
る。
この装置は、焼却炉1に順次連結されたガス冷却塔
2、空気予熱器3、電気集塵器4、および反応器5とか
ら主として構成されている。なお、6はブロワ、7は煙
突である。このような構成において、焼却炉1で発生し
た750〜900℃の燃焼排ガスは、ガス冷却塔2および空気
予熱器3により、例えば250℃に冷却された後、230℃で
反応器に導入され、芳香族系塩素化合物が酸化分解され
て無害のクロルフェノール等となる。有害成分が除去さ
れた燃焼排ガスは、ブロワ6を経て煙突7から大気に放
散される。
2、空気予熱器3、電気集塵器4、および反応器5とか
ら主として構成されている。なお、6はブロワ、7は煙
突である。このような構成において、焼却炉1で発生し
た750〜900℃の燃焼排ガスは、ガス冷却塔2および空気
予熱器3により、例えば250℃に冷却された後、230℃で
反応器に導入され、芳香族系塩素化合物が酸化分解され
て無害のクロルフェノール等となる。有害成分が除去さ
れた燃焼排ガスは、ブロワ6を経て煙突7から大気に放
散される。
触媒として酸化チタン担体に五酸化バナジウム(V
2O5)および三酸化タグステン(WO3)を担持させたもの
(TiO260重量%、V2O54重量%、WO33.5重量%)を反応
器に充填し、下記第1表の条件で有機塩素化合物含有排
ガスの処理を行った。
2O5)および三酸化タグステン(WO3)を担持させたもの
(TiO260重量%、V2O54重量%、WO33.5重量%)を反応
器に充填し、下記第1表の条件で有機塩素化合物含有排
ガスの処理を行った。
本実施例によれば、第2表に示すように排ガス中の各
種芳香族系塩素化合物を効率よく酸化分解し、無害化す
ることができる。
種芳香族系塩素化合物を効率よく酸化分解し、無害化す
ることができる。
本発明によれば、触媒により排ガス中の有害な有機塩
素化合物、特に、芳香族系塩素化合物が効率よく酸化分
解される。
素化合物、特に、芳香族系塩素化合物が効率よく酸化分
解される。
第1図は、本発明の一実施例を示す装置系統図、第2図
は、従来のごみ焼却処理施設の概略フローを示す図であ
る。 4……電気集塵器、5……反応器、6……ブロワ、7…
…煙突。
は、従来のごみ焼却処理施設の概略フローを示す図であ
る。 4……電気集塵器、5……反応器、6……ブロワ、7…
…煙突。
Claims (2)
- 【請求項1】廃棄物焼却炉排ガスを冷却後、集塵装置で
除塵するとともに、除塵された排ガスを酸化触媒と接触
させて排ガス中の有害物質を分解させる排ガス処理方法
において、前記集塵装置により除塵された排ガスを、15
0〜290℃の温度で、酸化チタン担体に五酸化バナジウム
と三酸化タングステンを担持させた触媒と接触させて前
記排ガス中の少なくともポリ塩素化ジベンゾダイオキシ
ンおよび/またはポリ塩素化ジベンゾフランを分解する
ことを特徴とする廃棄物焼却炉の排ガス処理方法。 - 【請求項2】前記集塵装置がバグフィルタであることを
特徴とする請求項(1)記載の廃棄物焼却炉の排ガス処
理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63183131A JP2633316B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-07-22 | 廃棄物焼却炉の排ガス処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63183131A JP2633316B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-07-22 | 廃棄物焼却炉の排ガス処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0235914A JPH0235914A (ja) | 1990-02-06 |
JP2633316B2 true JP2633316B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=16130342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63183131A Expired - Lifetime JP2633316B2 (ja) | 1988-07-22 | 1988-07-22 | 廃棄物焼却炉の排ガス処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2633316B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6120747A (en) * | 1996-12-27 | 2000-09-19 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Catalyst for removing organic halogen compounds, preparation method therefor and method for removing organic halogen compounds |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5176897A (en) * | 1989-05-01 | 1993-01-05 | Allied-Signal Inc. | Catalytic destruction of organohalogen compounds |
JPH0714459B2 (ja) * | 1990-09-06 | 1995-02-22 | 正勝 平岡 | 排ガスの処理方法 |
JPH0734845B2 (ja) * | 1990-11-30 | 1995-04-19 | 正勝 平岡 | 排ガス浄化用濾材 |
JP2787255B2 (ja) * | 1991-11-20 | 1998-08-13 | 日立造船株式会社 | 有機塩素化合物の熱分解方法 |
JP2609393B2 (ja) * | 1992-03-04 | 1997-05-14 | 東京都 | 排ガス処理方法 |
JP3744587B2 (ja) * | 1995-05-18 | 2006-02-15 | 三菱化学エンジニアリング株式会社 | 塩素化有機化合物の分解方法 |
JP3589529B2 (ja) * | 1995-08-08 | 2004-11-17 | 株式会社荏原製作所 | 燃焼排ガスの処理方法及び装置 |
JP2001215007A (ja) | 1999-11-25 | 2001-08-10 | Zeolite Kagaku Sangyo Kk | ダイオキシン類を殆ど発生しないごみの焼却方法及びダイオキシン類発生抑制剤並びにその製造方法 |
TW565470B (en) * | 1999-12-28 | 2003-12-11 | Nippon Catalytic Chem Ind | Process for disposing of exhaust gases |
KR100425787B1 (ko) | 2000-04-20 | 2004-04-01 | 니뽄 가이시 가부시키가이샤 | 유기 할로겐 분해 촉매의 제조 방법 및 유기 할로겐분해용 필터의 제조 방법 |
JP2006068667A (ja) * | 2004-09-03 | 2006-03-16 | Osada Giken Co Ltd | 燃焼廃ガスの処理装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63290314A (ja) * | 1987-05-22 | 1988-11-28 | Ngk Insulators Ltd | 焼却炉排ガスの処理方法 |
-
1988
- 1988-07-22 JP JP63183131A patent/JP2633316B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6120747A (en) * | 1996-12-27 | 2000-09-19 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Catalyst for removing organic halogen compounds, preparation method therefor and method for removing organic halogen compounds |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0235914A (ja) | 1990-02-06 |
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