JP2003159514A - 排気ガスの処理方法および処理装置 - Google Patents

排気ガスの処理方法および処理装置

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JP2003159514A
JP2003159514A JP2002229931A JP2002229931A JP2003159514A JP 2003159514 A JP2003159514 A JP 2003159514A JP 2002229931 A JP2002229931 A JP 2002229931A JP 2002229931 A JP2002229931 A JP 2002229931A JP 2003159514 A JP2003159514 A JP 2003159514A
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Japan
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exhaust gas
catalyst
treatment
adsorbent
oxide
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JP2002229931A
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English (en)
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Kozo Mori
耕三 森
Hisaji Matsui
久次 松井
Naoki Yamaguchi
直樹 山口
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒の使用量を抑制しつつ、排気ガスを効果
的に処理する。 【解決手段】 排気ガスの処理装置1は、触媒4aを用
いて排気ガスを処理する第1処理部4と、第1処理部4
で処理された排気ガスを吸着材5aを用いてさらに処理
する第2処理部5とを含んでいる。吸着材5aは、例え
ば、比表面積が少なくとも600m2/g、全細孔容積
が少なくとも0.2cm3/gおよび平均細孔直径が1
0〜35オングストロームの繊維状活性炭である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガスの処理方
法および処理装置、特に、触媒を用いた排気ガスの処理
方法および処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】産業廃棄物や一般家庭ごみな
どの廃棄物を焼却処理するための廃棄物焼却施設、石炭
発電施設、製鋼施設、金属精錬施設、斎場施設および汚
泥処理施設等の排気ガス発生施設から発生する排気ガス
は、大気汚染の原因となる窒素酸化物に加え、各種の塩
素化有機化合物、特に、ポリ塩化ジベンゾダイオキシン
類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCD
Fs)およびコプラナ型ポリ塩化ビフェニル(Co−P
CBs)等のダイオキシン類を含む場合がある。ダイオ
キシン類は、周知の如く人体や動物に対する毒性が極め
て強い環境汚染物質であるため、ゼロエミッション化の
達成が社会的に要望されており、排気ガス発生施設にお
いて、その方策の確立が急務となっている。
【0003】排気ガス中に含まれるダイオキシン類を除
去するための方法としては、これまでのところ、燃焼工
程の高度な管理技術の確立、排気ガス中に含まれる塵埃
類を除去するための除塵装置として通常用いられている
電気集塵機のバグフイルターへの更新、排気ガスが通過
する煙道中への活性炭の吹き込み、およびダイオキシン
類を分解可能な触媒を用いた排気ガスの処理等の各種の
方法が提案されており、一部が実施されている。このう
ち、触媒を用いる方法は灰処理や排水処理が不要になる
ため、最も効率的に目的を達成可能な方法として注目さ
れている。
【0004】ところが、排気ガス発生施設においては、
焼却炉の運転立ち上げ時等において、一時的に大量のダ
イオキシン類が発生する場合がある。また、産業廃棄物
の焼却処理施設においては、焼却処理する産業廃棄物の
種類が多岐に渡り一定しないため、焼却する産業廃棄物
の種類によっては一時的に大量のダイオキシン類が発生
する可能性がある。このため、排気ガス中のダイオキシ
ン類を触媒を用いて除去する排気ガス発生施設において
は、一時的に大量のダイオキシン類が発生した場合、排
気ガス中のダイオキシン類の一部が触媒により処理され
ずにそのまま放出される可能性がある。したがって、こ
の種の排気ガス発生施設においてダイオキシン類の放出
を確実に抑制するためには、ダイオキシン類が一時的に
大量発生する場合を想定して過剰量の触媒を用いる必要
がある。しかしながら、過剰量の触媒を用いると、処理
コストが高まり、また、排気ガス処理施設の小型化を達
成するのが困難である。
【0005】本発明の目的は、触媒の使用量を抑制しつ
つ、排気ガスを効果的に処理することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る排気ガスの
処理方法は、触媒を用いて排気ガスを処理する第1処理
工程と、第1処理工程が適用された前記排気ガスを吸着
材を用いてさらに処理する第2処理工程とを含んでい
る。
【0007】この排気ガスの処理方法において、排気ガ
スに含まれる被処理成分は、第1処理工程において、触
媒により処理される。このような第1処理工程の後、排
気ガスは、第2処理工程においてさらに処理される。こ
こで、排気ガス中に残留している被処理成分は、吸着材
により吸着され、排気ガスから取り除かれる。したがっ
て、この処理方法によれば、触媒による処理能力を超え
る量の被処理成分が排気ガス中に含まれる場合であって
も、排気ガスから被処理成分を効果的に取り除くことが
できる。
【0008】この処理方法は、通常、排気ガス中に含ま
れる塵埃を第1処理工程の前に予め除去する除塵工程を
さらに含んでいる。また、この処理方法で用いられる吸
着材は、例えば、繊維状活性炭を含んでいる。この繊維
状活性炭は、例えば、比表面積が少なくとも600m2
/g、全細孔容積が少なくとも0.2cm3/gおよび
平均細孔直径が10〜35オングストロームのものであ
る。
【0009】また、この処理方法は、例えば、第1処理
工程の前に排気ガスに対して還元剤を供給する供給工程
をさらに含んでいる。また、この処理方法は、例えば、
第1処理工程が適用された排気ガスを、第2処理工程の
前に、吸着材の耐熱温度未満に設定する工程をさらに含
んでいる。
【0010】本発明の処理方法により処理される排気ガ
スは、例えば、塩素化有機化合物を含んでいる。この場
合、第1処理工程において用いられる触媒は、通常、塩
素化有機化合物の分解用触媒である。
【0011】本発明に係る排気ガスの処理装置は、触媒
を用いて排気ガスを処理するための第1処理部と、第1
処理部で処理された排気ガスを吸着材を用いてさらに処
理するための第2処理部とを備えている。
【0012】このような排気ガスの処理装置において、
排気ガスに含まれる被処理成分は、第1処理部において
触媒により処理される。続いて、第1処理部において処
理された排気ガスは、第2処理部においてさらに処理さ
れる。ここで、排気ガス中に残留している被処理成分
は、吸着材により吸着され、排気ガスから取除かれる。
したがって、この処理装置によれば、第1処理部の触媒
による処理能力を超える量の被処理成分が排気ガス中に
含まれる場合であっても、排気ガスから被処理成分を効
果的に取除くことができる。
【0013】この処理装置は、例えば、排気ガスに含ま
れる塵埃を、第1処理部の前段で予め除去するための除
塵部をさらに備えている。また、この処理装置は、例え
ば、第1処理部の前段において、排気ガスに対して還元
剤を供給するための供給部をさらに備えている。さら
に、この処理装置は、例えば、第1処理部と第2処理部
との間に、排気ガスの温度を吸着材の耐熱温度未満に設
定するための冷却装置をさらに備えている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明に係る排
気ガスの処理装置の実施の一形態を説明する。図1にお
いて、排気ガス処理装置1は、産業廃棄物若しくは家庭
ゴミなどの都市ゴミを焼却するための焼却炉2から排出
される排気ガスを処理するためのものであり、排気ガス
の排出方向に向けて、除塵装置3、内部に触媒4aが充
填された第1処理部4および内部に吸着材5aが充填さ
れた第2処理部5をこの順に備えている。
【0015】除塵装置3は、焼却炉2からの排気ガス中
に含まれる飛灰その他の塵埃を除去するためのものであ
り、例えば電気集塵機、サイクロンまたはバグフイルタ
ーなどの各種のものを利用することができる。
【0016】第1処理部4は、除塵装置3において除塵
された排気ガスを、触媒4aを用いて処理するためのも
のであり、触媒4aとして、排気ガス中に含まれる各種
の有害物質等の被処理成分、特に、ポリ塩化ジベンゾダ
イオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン
類(PCDFs)およびコプラナ型ポリ塩化ビフェニル
(Co−PCBs)等のダイオキシン類、並びにダイオ
キシン類の前駆体であるモノクロルベンゼンやo−クロ
ロフェノール等の塩素化有機化合物を分解可能な触媒
(塩素化有機化合物の分解用触媒)を用いている。
【0017】ここで用いられる分解用触媒は、上述のよ
うな塩素化有機化合物を分解可能なものであれば特に限
定されるものではなく、各種のものを利用することがで
きる。但し、分解用触媒は、粉末状または通気性を有す
る多孔質状に形成されているものが好ましい。また、分
解用触媒は、一般的には、マグネシウム、アルミニウ
ム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モ
リブデン、インジウム、スズおよびタングステンからな
る群から選ばれた少なくとも一つの元素を含むものをが
好ましい。このような分解用触媒を用いると、排気ガス
中に含まれる各種のダイオキシン類およびその前駆体を
含む塩素化有機化合物を効果的に分解処理することがで
きる。
【0018】なお、ここで用いる分解用触媒として特に
好ましいものは、低温領域において塩素化有機化合物に
対する高い分解活性を示すことから、酸化物担体と、酸
化物担体に担持された金の微粒子とを含み、粉末状また
は通気性を有する多孔質状に形成されているものであ
る。
【0019】この分解用触媒を構成する酸化物担体は、
例えば、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、チタ
ン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジ
ウム、スズおよびタングステンからなる第1元素群から
選ばれた少なくとも1つの元素(以下、第1元素群元素
という場合がある)の酸化物と、イットリウム、ランタ
ンおよびセリウムからなる第2元素群から選ばれた少な
くとも1つの元素(以下、第2元素群元素という場合が
ある)の酸化物とを含むものである。
【0020】ここで、第1元素群元素の酸化物として
は、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム
(Al23)、酸化ケイ素(SiO、SiO2)、酸化
チタン(TiO、Ti23、TiO2)、酸化バナジウ
ム(VO、V25)、酸化マンガン(MnO、Mn
34、Mn23、MnO2、MnO3、Mn27)、酸化
鉄(FeO、Fe34、Fe23)、酸化コバルト(C
oO、Co23、Co34、CoO2)、酸化ニッケル
(NiO、Ni34、NiO2)、酸化銅(CuO2、C
uO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(Zr
2)、酸化ニオブ(NbO、Nb23、NbO2、Nb
25)、酸化モリブデン(MoO、MoO2、Mo
25、MoO3)、酸化インジウム(In23)、酸化
スズ(SnO、SnO2)、酸化タングステン(WO2
WO3、その他4と6の中間の酸化数を持つもの)を例
示することができる。これらの酸化物のうち好ましいも
のは、金の微粒子の分散性を高め、また、分解用触媒の
低温領域での酸化分解活性をより高めることができるこ
とから、MgO、Al23、SiO2、TiO2、V
25、MnO、Fe23、Co34、NiO、CuO、
ZnO、ZrO2、Nb25、MoO3、In23、Sn
2およびWO3からなる群から選ばれた1種または2種
以上である。
【0021】一方、第2元素群元素の酸化物は、塩素化
有機化合物に対するより効果的な分解活性、特に、低温
領域での高分解活性を上述の分解用触媒に対して実現す
るためのものであり、通常、酸化イットリウム(Y
23)、酸化ランタン(La23)、酸化セリウム(C
eO2、Ce23)を用いるのが好ましい。
【0022】このような酸化物担体は、第1元素群から
選ばれた少なくとも1つの元素と第2元素群から選ばれ
た少なくとも1つの元素との複合酸化物であってもよ
い。ここで、複合酸化物としては、例えば、LaCoO
3、LaMnO3を挙げることができる。また、この場
合、酸化物担体は、当該複合酸化物と共に、第1元素群
元素の酸化物および第2元素群元素の酸化物の両方また
は一方を同時に含んでいてもよい。
【0023】上述のような酸化物担体に担持される金の
微粒子は、金の単体からなるものであり、通常、平均粒
径が30nm以下の微粒子状で酸化物担体上に分散され
た状態で担持されているのが好ましい。
【0024】上述の分解用触媒において、酸化物担体を
構成する第1元素群元素の酸化物と第2元素群元素の酸
化物との割合は、通常、酸化物担体を構成する第1元素
群元素に対する第2元素群元素の原子比(第2元素群元
素/第1元素群元素)が0.005〜50になるよう設
定するのが好ましく、0.010〜2.0になるよう設
定するのがより好ましい。この原子比が0.005未満
の場合は、塩素化有機化合物に対する分解活性、特に、
低温領域における分解活性が低下し、分解用触媒が所要
の触媒活性を示しにくくなるおそれがある。逆に、この
原子比が50を超える場合は、第2元素群元素の酸化物
を用いない場合よりも触媒の分解活性が低くなることが
ある。
【0025】また、分解用触媒に含まれる金の微粒子の
量は、通常、分解用触媒に含まれる上述の酸化物担体を
構成する第1元素群元素および第2元素群元素並びに金
の量の合計において金の原子が占める割合が0.000
5〜0.2になるよう設定されているのが好ましく、
0.001〜0.1になるよう設定されているのがより
好ましい。金の割合が0.0005未満の場合は、塩素
化有機化合物に対する分解活性、特に、低温領域におけ
る分解活性が低下し、分解用触媒が所要の触媒機能を発
現し難くなるおそれがある。逆に、当該割合が0.2を
超える場合は、それに比例して塩素化有機化合物の分解
活性が高まり難くなり、却って不経済である。また、金
の微粒子のサイズが大きくなり、分解用触媒による塩素
化有機化合物の分解活性、特に、低温領域における分解
活性が却って低下してしまうおそれがある。
【0026】なお、上述の原子比および金の割合は、後
述する分解用触媒の製造方法において用いる原料の使用
量から計算した値である。
【0027】上述の分解用触媒は、特開2001−92
84号公報において公知のものであり、例えば下記の製
造方法により製造することができる。ここでは、酸化鉄
と酸化ランタンとを含む酸化物担体に金の微粒子が担持
された分解用触媒を製造する場合を具体例(以下、この
製造方法の説明において、単に「具体例」という場合
は、このような分解用触媒を意味するものとする)とし
て挙げながら、分解用触媒の製造方法を2種類説明す
る。
【0028】(方法1)工程1 この工程では、先ず、第1元素群のうちの少なくとも1
種の元素の水酸化物(以下、第1元素群元素水酸化物と
いう)、第2元素群のうちの少なくとも1種の元素の水
酸化物(以下、第2元素群元素水酸化物という)および
金水酸化物を含む共沈殿物を水中において調製する。水
中においてこのような共沈殿物を調製する場合は、先
ず、第1元素群元素水酸化物、第2元素群元素水酸化物
および金水酸化物にそれぞれ変換可能な前駆体、すなわ
ち、第1元素群元素水酸化物前駆体、第2元素群元素水
酸化物前駆体および金水酸化物前駆体を水(好ましくは
蒸留水)中に所定量溶解する。
【0029】ここで用いられる前駆体は、それを含む水
溶液のpHをアルカリ性側に調整した場合に目的とする
水酸化物を形成し得るものであれば特に限定されるもの
ではないが、例えば、第1元素群元素水酸化物前駆体と
して第1元素群元素の硝酸塩を、第2元素群元素水酸化
物前駆体として第2元素群元素の硝酸塩を、また、金水
酸化物前駆体として塩化金酸(HAuCl4)をそれぞ
れ用いることができる。因みに、具体例の場合は、硝酸
鉄(Fe(NO33・9H2O)、硝酸ランタン(La
(NO33・6H2O)および塩化金酸(HAuCl4
4H2O)を用いることができる。なお、水溶液中にお
けるこれらの前駆体の合計の濃度は、通常、1%以下に
設定するのが好ましい。
【0030】次に、このようにして得られた水溶液のp
Hをアルカリ性側に調整し、水中において第1元素群元
素水酸化物、第2元素群元素水酸化物および金水酸化物
を同時に析出させる。ここでは、通常100rpm以上
で水溶液を攪拌しながら、水溶液中にアルカリ性水溶
液、例えば5重量%程度の炭酸ナトリウム水溶液または
水酸化ナトリウム水溶液を徐々に緩やかに滴下する。因
みに、具体例の場合は、このような作業により、約1時
間程度かけて水溶液のpHを9.0±0.2に設定する
のが好ましい。
【0031】工程2 この工程では、工程1で得られた第1元素群元素水酸化
物、第2元素群元素水酸化物および金水酸化物をそれぞ
れ第1元素群元素酸化物、第2元素群元素酸化物および
金にそれぞれ変換する。ここでは、先ず、工程1の水溶
液を濾過し、水溶液中で生成した共沈殿物を取り出す。
そして、この共沈殿物をイオン交換水または蒸留水を用
いて洗浄した後に乾燥する。ここで、洗浄は、工程1に
おいて炭酸ナトリウム水溶液または水酸化ナトリウム水
溶液を用いた場合、Na+イオン濃度が5ppm以下に
なるまで実施するのが好ましい。また、乾燥は、120
〜150℃の温度範囲において洗浄後の共沈殿物を処理
し、共沈殿物の水分含有量が10重量%以下になるまで
実施するのが好ましい。
【0032】次に、上述のようにして洗浄・乾燥された
共沈殿物を賦活処理する。ここでは、共沈殿物を酸化性
雰囲気中、例えば空気中で徐々に加熱し、一定の温度で
数時間加熱処理する。因みに、具体例の場合は、空間速
度が100hr-1に設定された空気雰囲気中に共沈殿物
を配置し、当該空気雰囲気の温度を10℃/分の昇温速
度で450℃まで加熱する。そして、450℃で4時間
共沈殿物を継続的に加熱処理する。
【0033】このような賦活処理により、共沈殿物に含
まれる第1元素群元素水酸化物、第2元素群元素水酸化
物および金水酸化物はそれぞれ第1元素群元素酸化物、
第2元素群元素酸化物および金に変換され(具体例の場
合は、鉄水酸化物、ランタン水酸化物および金水酸化物
がそれぞれ酸化鉄(Fe23)、酸化ランタン(La 2
3)および金(Au)に変換され)、目的とする分解
用触媒が通常は粉末状で得られる。
【0034】なお、この方法において、酸化物担体が第
1元素群元素と第2元素群元素との複合酸化物である分
解用触媒を製造する場合は、賦活処理時の加熱温度をよ
り高く設定する。
【0035】(方法2)工程1 この工程では、先ず、第1元素群元素水酸化物および第
2元素群元素水酸化物を含む共沈殿物を水中(第1の水
中)において調製する。水中においてこのような共沈殿
物を調製する場合は、第1元素群元素水酸化物および第
2元素群元素水酸化物にそれぞれ変換可能な前駆体、す
なわち、第1元素群元素水酸化物前駆体および第2元素
群元素水酸化物前駆体を水(好ましくは蒸留水)中に所
定量溶解して水溶液を調製する。なお、ここで用いられ
る第1元素群元素水酸化物前駆体および第2元素群元素
水酸化物前駆体は、方法1の工程1で用いられるものと
同様のものである。また、水溶液中におけるこれらの前
駆体の合計の濃度は、通常、1%以下に設定するのが好
ましい。
【0036】次に、このようにして得られた水溶液のp
Hをアルカリ性側に調整し、水中において第1元素群元
素水酸化物および第2元素群元素水酸化物を同時に析出
させる。ここでは、通常100rpm以上で水溶液を攪
拌しながら、水溶液中にアルカリ性水溶液、例えば5重
量%程度の炭酸ナトリウム水溶液または水酸化ナトリウ
ム水溶液を徐々に緩やかに滴下する。因みに、具体例の
場合は、このような作業により、約1時間程度かけて水
溶液のpHを9.0±0.2に設定するのが好ましい。
【0037】工程2 この工程では、工程1で得られた第1元素群元素水酸化
物および第2元素群元素水酸化物をそれぞれ第1元素群
元素酸化物および第2元素群元素酸化物に変換する。こ
こでは、先ず、工程1の水溶液を濾過し、水溶液中で生
成した共沈殿物を取り出す。そして、この共沈殿物をイ
オン交換水または蒸留水を用いて洗浄した後に乾燥す
る。ここで、洗浄方法および乾燥方法は、方法1の工程
2の場合と同様に設定するのが好ましい。
【0038】次に、上述のようにして洗浄・乾燥された
共沈殿物を賦活処理する。ここでは、共沈殿物を酸化性
雰囲気中、例えば空気中で徐々に加熱し、一定の温度で
数時間加熱処理する。因みに、具体例の場合は、空間速
度が100hr-1に設定された空気雰囲気中に共沈殿物
を配置し、当該空気雰囲気の温度を10℃/分の昇温速
度で450℃まで加熱する。そして、450℃で4時間
共沈殿物を継続的に加熱処理する。
【0039】このような賦活処理により、共沈殿物に含
まれる第1元素群元素水酸化物および第2元素群元素水
酸化物がそれぞれ第1元素群元素酸化物および第2元素
群元素酸化物に変換され(具体例の場合は、鉄水酸化物
およびランタン水酸化物がそれぞれ酸化鉄(Fe23
および酸化ランタン(La23)に変換され)、通常は
粉末状の酸化物担体が得られる。
【0040】なお、この方法において、酸化物担体が第
1元素群元素と第2元素群元素との複合酸化物である分
解用触媒を製造する場合は、この工程における賦活処理
時の加熱温度をより高く設定する。
【0041】工程3 この工程では、工程2で得られた酸化物担体を含む水中
(第2の水中)において金水酸化物を析出・沈殿させ
る。ここでは、先ず、工程2で得られた酸化物担体を水
(好ましくは蒸留水)中に投入し、また、当該水中に金
水酸化物に変換可能な前駆体を溶解する。ここで用いら
れる金水酸化物に変換可能な前駆体は、方法1の工程1
で用いられるものと同様のものである。なお、水中にお
ける当該前駆体の濃度は、通常0.1〜1.0重量%程
度に設定するのが好ましい。
【0042】次に、上述のようにして得られた水溶液の
pHをアルカリ性側に調整し、水中において金水酸化物
を析出させる。ここでは、通常100rpm以上で水溶
液を攪拌しながら、水溶液中にアルカリ性水溶液、例え
ば5重量%程度の炭酸ナトリウム水溶液または水酸化ナ
トリウム水溶液を徐々に緩やかに滴下する。因みに、具
体例の場合は、このような作業により、約1時間程度か
けて水溶液のpHを9.0±0.2に設定するのが好ま
しい。なお、この工程において、金水酸化物は、通常、
酸化物担体上に分散して担持された状態で析出すること
になる。
【0043】工程4 この工程では、工程3で得られた金水酸化物を金に変換
する。ここでは、先ず、工程3の水溶液を濾過し、酸化
物担体と共に金水酸化物を取り出す。そして、金水酸化
物を担持した酸化物担体をイオン交換水または蒸留水を
用いて洗浄した後に乾燥する。ここで、洗浄方法および
乾燥方法は、方法1の工程2の場合と同様に設定するの
が好ましい。
【0044】次に、上述のようにして洗浄・乾燥された
酸化物担体に担持された金水酸化物を賦活処理する。こ
こでは、酸化物担体を酸化性雰囲気中、例えば空気中で
徐々に加熱し、一定の温度で数時間加熱処理する。因み
に、具体例の場合は、空間速度が100hr-1に設定さ
れた空気雰囲気中に酸化物担体を配置し、当該空気雰囲
気の温度を10℃/分の昇温速度で450℃まで加熱す
る。そして、450℃で4時間酸化物担体を継続的に加
熱処理する。このような賦活処理により、酸化物担体に
担持された金水酸化物が金に変換され、目的とする分解
用触媒が通常は粉末状で得られる。
【0045】なお、触媒4aとしては、上述のようなも
のの外に、例えば、酸化チタン担体に五酸化バナジウム
と三酸化タングステンとを担持させた触媒(特許第26
33316号公報参照)、シリカ・ボリア・アルミナ複
合酸化物に対して白金、パラジウムおよびイリジウムか
らなる群から選ばれた少なくとも1種類の元素またはそ
の酸化物を担持させた触媒(特開平7−163877号
公報参照)、バナジウム酸化物と、イットリウム、ホウ
素および鉛からなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素の酸化物とを含む混合酸化物触媒(特開平9−290
66号公報参照)などの各種のものを用いることもでき
る。
【0046】第2処理部5は、第1処理部4で処理され
た排気ガスを、吸着材5aを用いてさらに処理した後に
外部に排出するためのものである。ここで用いられる吸
着材5aは、排気ガス中に含まれる各種の有害物質等の
被処理成分、特に、排気ガス中に残留している塩素化有
機化合物を吸着可能なものであれば特に限定されるもの
ではなく、例えば粒状活性炭、活性コークスおよび繊維
状活性炭等である。これらの吸着材は、適宜併用されて
もよい。
【0047】但し、吸着材5aとしては、塩素化有機化
合物の吸着性が高いことから、繊維状活性炭を用いるの
が特に好ましい。ここで用いられる繊維状活性炭は、繊
維状活性炭を製造するために用いられる各種の繊維材
料、例えば、ピッチ系、アクリル系、セルロース系、フ
ェノ-ル系等の繊維に対して不融化処理および賦活化処
理を施して細孔を形成したものである。なお、繊維材料
としては、上述のもののうち、後述する各種物性を達成
しやすく安価であることから、ピッチ系の繊維材料を用
いるのが好ましい。
【0048】吸着材5aとして用いる繊維状活性炭の比
表面積は、少なくとも600m2/g(すなわち、60
0m2/g以上)が好ましい。比表面積が600m2/g
未満の場合は、繊維状活性炭の全細孔容積が小さくな
り、塩素化有機化合物の吸着容量が小さくなる。なお、
ここでの比表面積は、窒素の吸着等温線に基づくBET
法に従って求めた値である。因みに、比表面積は、60
0〜2,000m2/gの範囲がより好ましく、600
〜1,600m2/gの範囲がさらに好ましい。
【0049】また、この繊維状活性炭の全細孔容積は、
少なくとも0.2cm3/g(すなわち、0.2cm3
g以上)が好ましい。全細孔容積が0.2cm3/g未
満の場合は、排気ガス中に残留している塩素化有機化合
物を効果的に吸着するのが困難になる可能性がある。特
に、排気ガス中に残留している塩素化有機化合物が高濃
度の場合、繊維状活性炭の使用量を増量しないと、排気
ガスから塩素化有機化合物を効果的に吸着して除去する
のが困難になる可能性がある。なお、ここでの全細孔容
積は、低温窒素吸着法に従って求めた値である。因み
に、全細孔容積は、0.2〜1.2cm3/gの範囲が
より好ましく、0.2〜0.75cm3/gの範囲がさ
らに好ましい。
【0050】さらに、この繊維状活性炭の平均細孔直径
は、10〜35オングストロームが好ましい。平均細孔
直径が10オングストローム未満の場合は、排気ガス中
に残留している分子の大きなダイオキシン類が吸着され
にくくなる可能性がある。逆に、35オングストローム
を超える場合は、排気ガス中に残留している他の物質、
例えば、飛灰その他の塵埃若しくはその他の有害物質が
吸着されやすくなり、塩素化有機化合物の吸着性が低下
する可能性がある。なお、ここでの平均細孔直径は、低
温窒素吸着法に従って求めた値である。因みに、繊維状
活性炭の平均細孔直径は、13〜21オングストローム
がより好ましく、13〜17オングストロームがさらに
好ましい。
【0051】なお、上述のような比表面積、全細孔容積
および平均細孔直径の各物性は、上述の繊維材料に対す
る不融化処理条件や賦活化処理条件を適宜調整すると達
成することができる。
【0052】吸着材5aとして上述の繊維状活性炭を用
いる場合、上述の繊維状活性炭そのものを第2処理部5
内に充填してもよいし、上述の繊維状活性炭を含むフエ
ルト状やハニカム状の吸着体を第2処理部5内に配置し
てもよい。フエルト状やハニカム状に形成されている吸
着体は、吸着材(繊維状活性炭)と排気ガスとの接触効
率を高めることができるため、排気ガス中に残留してい
る塩素化有機化合物をより効果的に吸着して除去するこ
とができる。
【0053】なお、フエルト状の吸着体を形成する場合
は、グラスファイバーなどの材料からなる平面状のネッ
トに対し、例えばニードルパンチ法により上述の繊維状
活性炭を絡ませる。一方、ハニカム状の吸着材を形成す
る場合は、先ず、上述の繊維状活性炭とアクリル共重合
体水性エマルジョン等のバインダーとの混合物を調製
し、この混合物をシート状に抄紙する。そして、これに
より得られたシート状物を、例えばダンボール成形等の
方法により、ハニカム状に成形する。
【0054】次に、上述の排気ガス処理装置1による排
気ガスの処理(処理方法)について説明する。焼却炉2
から排出される排気ガスは、排気ガス処理装置1におい
て、先ず、除塵装置3を通過する。この際、排気ガス中
に含まれる飛灰その他の塵埃は、除塵装置3により除去
される。
【0055】除塵装置3により処理された排気ガスは、
続いて第1処理部4に導かれ、そこに含まれる塩素化有
機化合物等の被処理成分が触媒4aにより分解処理され
る。ここで、触媒4aとして上述のような酸化物担体に
金の微粒子を担持させた分解用触媒を用いた場合、排気
ガス中に含まれるダイオキシン類、並びにダイオキシン
類に転化し得るポリクロロビフェニル(PCB)、トリ
クロロエチレン、トリクロロエタン、ジクロロメタン、
クロロフェノール類、クロロベンゼンおよびその他のハ
ロゲン化炭化水素化合物などの各種の塩素化有機化合物
を効果的に、特に、ダイオキシン類の再生成が起こり難
い250℃以下(特に、210℃以下)の低温領域にお
いて効果的に酸化分解することができる。
【0056】また、この分解用触媒は、ガス状態の塩素
化有機化合物を効果的に酸化分解できるのは勿論である
が、塩素化有機化合物に対する分解活性が高いため、従
来の触媒では分解するのが困難であった粒子状態の塩素
化有機化合物(例えば、飛灰に付着している塩素化有機
化合物)も同時に効果的に酸化分解することができる。
【0057】なお、上述のような酸化物担体に金の微粒
子を担持させた分解用触媒は、ダイオキシン類の再生成
が起こり難い250℃以下(特に、210℃以下)の低
温領域においても、排気ガス中に含まれる硫黄酸化物に
よる被毒を受けにくいので、活性および耐久性を安定に
維持することができる。
【0058】上述のような第1処理部4における排気ガ
スの処理工程では、通常、排気ガス温度を140〜25
0℃に設定するのが好ましく、170〜220℃に設定
するのがより好ましい。排気ガス温度が140℃未満の
場合は、触媒4aが十分な活性を発揮しにくい場合があ
り、排気ガス中に含まれる塩素化有機化合物、特に粒子
状態の塩素化有機化合物を効率的に分解するのが困難に
なる可能性がある。逆に、排気ガス温度が250℃を超
える場合は、触媒4aの活性はより高まるものの、塩素
化有機化合物が触媒4aにより分解されて生じる分解生
成物が第1処理部4の通過後にダイオキシン類に再合成
される可能性がある。
【0059】なお、上述の分解用触媒は、第1処理部4
において、排気ガスを3,000hr-1以上の空間速度
で流しながら、そこに含まれる塩素化有機化合物を連続
的に接触させて酸化分解することができる。
【0060】次に、第1処理部4により処理された排気
ガスは、続いて第2処理部5に導かれ、上述の吸着材5
aにより処理される。ここで、排気ガス中に残留してい
る塩素化有機化合物およびその他の被処理成分は、吸着
材5aに吸着され、排気ガス中から除去される。特に、
吸着材5aとして上述のような特定の物性の繊維状活性
炭を用いると、排気ガス中に残留している各種の塩素化
有機化合物、特に分子の大きなダイオキシン類をより効
果的に吸着し、排気ガス中から除去することができる。
【0061】なお、第2処理部5を通過する排気ガスの
温度は、吸着材5aの耐熱温度(耐熱上限温度)未満に
設定するのが好ましい。排気ガスの温度が吸着材5aの
耐熱温度以上の場合、吸着材5aの機能が損なわれ、第
2処理部5において排気ガス中に残留している塩素化有
機化合物等の被処理成分を吸着して除去するのが困難に
なる可能性がある。なお、吸着材5aの耐熱温度は、吸
着材5aの種類により異なる。
【0062】因みに、第2処理部5において、上述のよ
うな特定の物性の繊維状活性炭を吸着材5aとして用い
る場合、第2処理部5を通過する排気ガスの温度は、当
該吸着材5aの耐熱温度未満の25〜250℃の範囲に
設定するのが好ましく、100〜200℃に設定するの
がより好ましい。排気ガス温度が25℃未満の場合は、
排気ガス中に残留している塩素化有機化合物、特にダイ
オキシン類が吸着材5aにより吸着されにくくなる可能
性がある。逆に、排気ガス温度が250℃を超える場合
は、吸着材5aにおいて、ダイオキシン類の飽和吸着量
が小さくなる可能性がある。その結果、排気ガス中に高
濃度のダイオキシン類が残留している場合、排気ガス中
のダイオキシン類を効果的に吸着して除去するのが困難
になる可能性がある。
【0063】以上のように、この実施の形態に係る排気
ガス処理装置1およびそれを用いた排気ガスの処理方法
では、第1処理部4における触媒4aを用いた分解工程
と、第2処理部5における吸着材5aを用いた吸着工程
とを組合せているため、焼却炉2からの排気ガス中に含
まれる塩素化有機化合物やその他の被処理成分を分解お
よび吸着の複合処理により、排気ガス中から高度に除去
することができる。その結果、第2処理部5から排出さ
れる排気ガス中に含まれる有害物質濃度、特に塩素化有
機化合物濃度は、国際毒性等価換算濃度で0.01ng
/Nm3以下若しくは限りなくゼロ状態に設定され得
る。
【0064】特に、焼却炉2は、その運転立ち上げ時に
おいて、一時的に大量の塩素化有機化合物(特に、ダイ
オキシン類)を排出する場合がある。また、焼却炉2に
おいて産業廃棄物を焼却処理する場合、産業廃棄物は都
市ゴミとは異なり種類が多岐に渡り内容が一定しないた
め、焼却する産業廃棄物の種類によっては一時的に大量
の塩素化有機化合物(特に、ダイオキシン類)が発生す
る可能性がある。しかし、このように排気ガス中の塩素
化有機化合物濃度が大幅に変動するような場合でも、こ
の実施の形態に係る排気ガス処理装置1は、発生した塩
素化有機化合物の一部を第1処理部4において分解処理
し、第1処理部4において分解し切れなかった残余の塩
素化有機化合物を第2処理部5の吸着材5aで吸着して
排気ガス中から除去することができる。すなわち、この
排気ガス処理装置1は、第1処理部4に対して第2処理
部5を組合せているため、第1処理部4において排気ガ
ス中の塩素化有機化合物の完全分解を達成する必要がな
い。このため、この排気ガス処理装置1は、第1処理部
4で用いる触媒4aの使用量を抑制することができるの
で、安価にかつ効果的に排気ガスの処理を実施すること
ができ、また、触媒4aの使用量の抑制に伴って第1処
理部4を小型化できるため、装置全体の小型化が容易に
なる。特に、第2処理部5において、上述の特定の物性
を有する繊維状活性炭を吸着材5aとして用いると、吸
着材5aの使用量も抑制することができるので、装置全
体の小型化がより容易になる。
【0065】[他の実施の形態] (1)上述の排気ガス処理装置1は、図2に示すよう
に、除塵装置3と第1処理部4との間に、除塵装置3で
処理された排気ガスに対してアンモニア等の還元剤を供
給するための供給装置6をさらに備えていてもよい。こ
の場合、第1処理部4に供給される排気ガスは還元性雰
囲気に設定されることになるため、その排気ガス中に含
まれる窒素酸化物(通常はNO、NOxまたはこれらの
混合物)も、塩素化有機化合物と共に第1処理部4にお
いて同時に処理され、排気ガス中から除去され得る。
【0066】この場合、第1処理部4において用いる触
媒4aには、上述の好ましい形態の分解用触媒、特に第
1元素群元素としてバナジウム、チタンおよびタングス
テンのうちの少なくとも1つを用い、第2元素群元素と
してランタンを用いたものを用いるのが好ましい。触媒
4aとしてこのような分解用触媒を用いた場合は、排気
ガス中に含まれる窒素酸化物をより効果的に還元して除
去することができる。
【0067】また、この場合、第1処理部4に導入する
排気ガスの温度は、200℃以上(但し、通常は250
℃以下の範囲)に設定するのが好ましい。排気ガス温度
が200℃未満の場合は、第1処理部4において、窒素
酸化物が処理されにくくなり、第2処理部5から排出さ
れる排気ガス中の窒素酸化物濃度を効果的に抑制するの
が困難になる可能性がある。
【0068】(2)上述の排気ガス処理装置1は、図3
に示すように、第1処理部4と第2処理部5との間に、
第1処理部4において処理された排気ガスを冷却して温
度を低下させるための冷却装置7をさらに備えていても
よい。この場合、第1処理部4からの排気ガスは、冷却
装置7により冷却され、第2処理部5で用いる吸着材5
aの耐熱温度未満に設定されやすくなる。したがって、
第1処理部4で処理された後の排気ガス中に残留してい
る塩素化有機化合物等の被処理成分は、吸着材5aによ
り安定に吸着されて除去され得る。なお、このような変
形は、上述の他の実施の形態(1)に係る、供給装置6
を備えた排気ガス処理装置1においても同様に実施可能
である。
【0069】(3)上述の実施の形態では、産業廃棄物
や家庭ゴミなどを焼却するための廃棄物焼却施設から排
出される排気ガスについて本発明の処理方法および処理
装置を適用した場合について説明したが、本発明は、廃
棄物焼却施設以外の排気ガス発生施設、例えば、石炭発
電施設、製鋼施設、金属精錬施設、斎場施設および汚泥
処理施設等から発生する排気ガスを処理するためにも同
様に適用することができる。
【0070】
【実施例】製造例1(塩素化有機化合物分解用触媒の製
造) 硝酸ランタン(La(NO33・6H2O)1.33g
を溶解した水溶液200mlに、酸化チタンパウダー1
0gを添加し、硝酸ランタンと酸化チタンとの懸濁状水
溶液を得た。この懸濁状水溶液に2%NaCO3水溶液
を加えたところ、酸化チタンパウダーの表面に水酸化ラ
ンタンが析出して沈殿した。得られた沈殿物と酸化チタ
ンパウダーとをろ過して洗浄した後、150℃に設定さ
れた乾燥炉中に配置して一晩乾燥した。以下、このよう
にして得られた乾燥物を「固形物A」という。
【0071】次に、10gの蒸留水にパラタングステン
酸アンモニウム(5(NH420.12WO3・5H
2O)1.06gを添加し、さらに、40%メチルアミ
ン水溶液をパラタングステン酸アンモニウムが完全に溶
解するまで徐々に添加した。このようにして得られたパ
ラタングステン酸アンモニウムの水溶液に固形物Aの全
量を添加し、パラタングステン酸アンモニウムと固形物
Aとの懸濁状水溶液を得た。そして、この懸濁状水溶液
から真空蒸留により水を取り除き、固形物を得た。この
固形物を、150℃に設定された乾燥炉中に配置して2
時間乾燥した後、さらに焼成炉に移して500℃で3時
間焼成した。以下、このようにして得られた焼成物を固
形物Bという。
【0072】次に、10gの蒸留水に、メタバナジン酸
アンモニウム(NH4VO3)0.96g、シュウ酸1.
17gおよびモノエタノールアミン0.27gを添加
し、メタバナジン酸アンモニウム水溶液を得た。得られ
たメタバナジン酸アンモニウム水溶液に、固形物Bの全
量を添加し、メタバナジン酸アンモニウムと固形物Bと
の懸濁状水溶液を得た。そして、この懸濁状水溶液から
真空蒸留により水を取り除き、固形物を得た。この固形
物を150℃に設定された乾燥炉中に配置して2時間乾
燥した後、さらに焼成炉に移して500℃で3時間焼成
した。以下、このようにして得られた焼成物を固形物C
という。
【0073】次に、塩化金酸(HAuCl4・4H2O)
0.2gを溶解した蒸留水20gを調製し、これに固形
物Cの全量を添加した。このようにして得られた塩化金
酸と固形物Cとの懸濁状水溶液に2%NaCO3水溶液
を添加したところ、固形物Cの表面に水酸化金が析出し
て沈殿した。
【0074】得られた沈殿物と固形物Cとをろ過して洗
浄した後、150℃に設定された乾燥炉中に配置して一
晩乾燥し、さらに焼成炉に移して500℃で3時間焼成
した。この結果、酸化チタン、酸化ランタン、酸化タン
グステンおよび酸化バナジウムからなる複合酸化物の担
体に、平均粒径が25nmの金の微粒子が担持された粉
末状の塩素化有機化合物分解用触媒が得られた。なお、
この触媒における、原料の使用量から計算した各構成成
分の構成割合は次の通りである。
【0075】TiO2:82.3重量% La23:3.0重量% WO3:7.7重量% V25:6.2重量% Au:0.8重量%
【0076】比較製造例1(塩素化有機化合物分解用触
媒の製造) タングステン酸(H2WO4)4gおよび五酸化バナジウ
ム(V25)4gを、28%アンモニア水と純水とを重
量比で1:1に混合した溶液150mlに溶解した。そ
して、得られた溶液にアモルファス状酸化チタン50g
を浸漬して3時間攪拌した後、pHが7になるまで氷酢
酸を滴下した。この溶液から水分を蒸発させて乾固させ
た後、得られた固形物を400℃で焼成したところ、チ
タニア上にバナジアおよび酸化タングステンが担持され
た触媒が得られた。この触媒における、原料の使用量か
ら計算した各構成成分の構成割合は次の通りである。
【0077】TiO2:86.7重量% WO3:6.4重量% V25:6.9重量%
【0078】評価1 製造例1および比較製造例1で得られた触媒を、それぞ
れ打錠成型して破砕し、1〜2mmに整粒した。そし
て、別々の反応管に各触媒を3mlずつ充填した。各反
応管に充填された触媒の温度を170℃に設定し、各反
応管にo−クロロフェノール300ppm、酸素10
%、水蒸気5%および二酸化硫黄50ppmを含むヘリ
ウムガスを反応管に通過させた。この際、ヘリウムガス
は、ガス時間当たり空間速度(GHSV)が6000/
hになるよう設定した。試験開始から50時間、o−ク
ロロフェノールの分解率を継続的に調べた結果を図4に
示す。図4より、製造例1で得られた触媒は、比較製造
例1で得られた触媒に比べ、低温下でのo−クロロフェ
ノール(塩素化有機化合物)の分解活性が高く、しかも
当該分解活性を長時間維持できることがわかる。
【0079】評価2 反応管に通過させるヘリウムガスに対し、一酸化窒素
(NO)100ppmとアンモニア100ppmとを加
え、また、反応管に充填された触媒の温度を210℃に
設定した点を除き、評価1の場合と同様にして製造例1
で得られた触媒によるo−クロロフェノールの分解率を
継続的に調べた。結果を図5に示す。図5より、ヘリウ
ムガス中に一酸化窒素およびアンモニアが含まれている
場合も、製造例1で得られた触媒は、評価1の場合と同
様にo−クロロフェノールの分解活性が高く(99.9
%以上)、しかも当該分解活性を長時間維持できること
がわかる。また、製造例1の触媒を含む反応管を通過し
た後のヘリウムガス中に含まれる一酸化窒素濃度を測定
したところ、その分解率は96%であることが判明し
た。この結果より、製造例1で得られた触媒は、アンモ
ニアを含む還元性雰囲気下において、塩素化有機化合物
と同時に窒素酸化物も分解できることがわかる。
【0080】実施例1 上述の実施の形態において説明した排気ガス処理装置1
を用いた試験装置を構成し、排気ガス発生施設の排気ガ
ス配管から排出される排気ガスを処理した。ここの試験
装置では、図6に示すように、排気ガス配管7にサイド
ストリーム8を設け、このサイドストリームを通じて排
気ガス処理装置1に排気ガスを供給するよう構成した。
この排気ガス処理装置1では、除塵装置3としてバクフ
イルターを用いた。また、第1処理部4では製造例1で
得られた触媒を用い、第2処理部5では比表面積が63
0m2/g、全細孔容積が0.28cm3および平均細孔
直径が13.4オングストロームの繊維状活性炭を吸着
材として用いた。
【0081】上述の排気ガス処理装置1において、処理
条件を表1のように設定し、サイドストリーム8からの
排気ガスを処理した。第1処理部4の入口側、第1処理
部4の出口側および第2処理部5の出口側の排気ガス中
に含まれるダイオキシン類量を調べた結果を表2に示
す。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【発明の効果】本発明に係る排気ガスの処理方法では、
触媒を用いて排気ガスを処理した後、その排気ガスをさ
らに吸着材を用いて処理しているので、触媒の使用量を
抑制しつつ、排気ガスを効果的に処理することができ
る。
【0085】また、本発明に係る排気ガスの処理装置
は、触媒を用いて排気ガスを処理するための第1処理部
と、第1処理部で処理された排気ガスを吸着材を用いて
処理するための第2処理部とを備えているため、第1処
理部における触媒の使用量を抑制しつつ、排気ガスを効
果的に処理することができる。また、第1処理部におけ
る触媒の使用量を抑制できる結果、第1処理部を小型化
することができるので、この処理装置は小型化し易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る排気ガス処理装置
の概念図。
【図2】前記排気ガス処理装置の変形例の概念図。
【図3】前記排気ガス処理装置の他の変形例の概念図。
【図4】実施例における評価1の結果を示す図。
【図5】実施例における評価2の結果を示す図。
【図6】実施例1で用いた試験装置の概念図。
【符号の説明】
1 排気ガス処理装置 3 除塵装置 4 第1処理部 4a 触媒 5 第2処理部 5a 吸着材 6 供給装置 7 冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/20 B01D 53/34 134E 20/28 129E 23/68 F23J 15/00 H F23J 15/00 J (72)発明者 山口 直樹 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3K070 DA05 DA13 DA24 DA25 DA35 DA38 DA83 4D002 AA12 AA21 AC04 BA04 BA05 BA06 BA14 CA07 DA07 DA44 DA70 EA05 GA01 GB12 HA01 4D048 AA06 AA11 AB03 AC04 BA07X BA18X BA23X BA27X BA34X BA42X BB01 CD01 CD03 4G066 AA05B BA23 BA25 BA26 CA33 DA02 4G069 AA03 AA08 BA04B BB06B BC33B BC42B BC54B BC60B CA02 CA10 CA13 CA19 EA01Y FB08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒を用いて排気ガスを処理する第1処理
    工程と、 前記第1処理工程が適用された前記排気ガスを吸着材を
    用いてさらに処理する第2処理工程と、を含む排気ガス
    の処理方法。
  2. 【請求項2】前記排気ガス中に含まれる塵埃を前記第1
    処理工程の前に予め除去する除塵工程をさらに含む、請
    求項1に記載の排気ガスの処理方法。
  3. 【請求項3】前記吸着材が繊維状活性炭を含む、請求項
    1または2に記載の排気ガスの処理方法。
  4. 【請求項4】前記繊維状活性炭は、比表面積が少なくと
    も600m2/g、全細孔容積が少なくとも0.2cm3
    /gおよび平均細孔直径が10〜35オングストローム
    である、請求項3に記載の排気ガスの処理方法。
  5. 【請求項5】前記第1処理工程の前に前記排気ガスに対
    して還元剤を供給する供給工程をさらに含む、請求項
    1、2、3または4に記載の排気ガスの処理方法。
  6. 【請求項6】前記第1処理工程が適用された前記排気ガ
    スを、前記第2処理工程の前に、前記吸着材の耐熱温度
    未満に設定する工程をさらに含む、請求項1、2、3、
    4または5に記載の排気ガスの処理方法。
  7. 【請求項7】前記排気ガスが塩素化有機化合物を含んで
    いる、請求項1、2、3、4、5または6に記載の排気
    ガスの処理方法。
  8. 【請求項8】前記触媒が前記塩素化有機化合物の分解用
    触媒である、請求項7に記載の排気ガスの処理方法。
  9. 【請求項9】触媒を用いて排気ガスを処理するための第
    1処理部と、 前記第1処理部で処理された前記排気ガスを吸着材を用
    いてさらに処理するための第2処理部と、を備えた排気
    ガスの処理装置。
  10. 【請求項10】前記排気ガスに含まれる塵埃を、前記第
    1処理部の前段で予め除去するための除塵部をさらに備
    えている、請求項9に記載の排気ガスの処理装置。
  11. 【請求項11】前記第1処理部の前段において、前記排
    気ガスに対して還元剤を供給するための供給部をさらに
    備えている、請求項9または10に記載の排気ガスの処
    理装置。
  12. 【請求項12】前記第1処理部と前記第2処理部との間
    に、前記排気ガスの温度を前記吸着材の耐熱温度未満に
    設定するための冷却装置をさらに備えている、請求項
    9、10または11に記載の排気ガスの処理装置。
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