JP2000015100A - 排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置 - Google Patents

排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置

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JP2000015100A
JP2000015100A JP10190140A JP19014098A JP2000015100A JP 2000015100 A JP2000015100 A JP 2000015100A JP 10190140 A JP10190140 A JP 10190140A JP 19014098 A JP19014098 A JP 19014098A JP 2000015100 A JP2000015100 A JP 2000015100A
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exhaust gas
catalyst
gas treatment
dioxins
incinerator
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Shigeru Nojima
野島  繁
Kozo Iida
耕三 飯田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼
却炉等の各種焼却炉から排出される排ガスを浄化する技
術に関し、特に排ガス中に含有されるダイオキシン類等
の塩素化芳香族化合物を無害化するための排ガス処理用
触媒、排ガス処理方法及び処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明の触媒は、シリカ(SiO2 )、
アルミナ(Al2 3 )、ジルコニア(ZrO2 )、チ
タニア(TiO2 )、MgO、Fe2 3 、シリカアル
ミナ、ゼオライトから選ばれる少なくとも一種からなる
担体と、微粒子金(Au)からなる活性成分とからなる
触媒であり、この触媒を用いた排ガス処理装置は、焼却
炉から排出される排ガス11中の煤塵を除去する除塵装
置12と、ダイオキシン類,高縮合度芳香族炭化水素等
の有害物質を除去する触媒装置13とから構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミ焼却炉,
産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉から排出
される排ガスを浄化する技術に関し、特に排ガス中に含
有されるダイオキシン類等の塩素化芳香族化合物を無害
化するための排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】都市ゴ
ミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼却
炉から排出される排ガス中には、焼却対象物の種類や焼
却条件によって、窒素酸化物の他、ダイオキシン類やP
CB類に代表される有害な塩素化芳香族化合物、高縮合
度芳香族炭化水素等の有害物質が含有されることがあ
り、環境ホルモンとして人体や動植物に被害をもたら
し、自然環境を破壊するものとして、深刻な社会問題化
している。
【0003】従来においては、排ガスの煤塵の除去と同
時にダイオキシン類を吸着して除去する試みが提案され
ているが、例えば除塵装置(例えばバグフィルタ)で煤
塵と共にダイオキシン類を除去した場合には、該除塵装
置のフィルタには、ダイオキシン類が吸着されているの
で、該ダイオキシン類を吸着したフィルタを別途二次処
理する必要があり、手間がかかるという問題がある。同
様に、ダイオキシン類含んだ有害物質を高温で溶融処理
する場合も該溶融物の二次処理が必要となり、別途処理
工程が増大するという問題がある。
【0004】また、ダイオキシン類は焼却炉内での高温
時においては熱分解されるが、ガス冷却装置を通過して
除塵装置で除塵する場合に、400℃以下の低温領域で
はダイオキシン類の再生成がされる場合があり、問題と
なる。
【0005】このため、従来において白金等を触媒とし
て高温(300〜500℃)で処理することが提案され
ている(特公平4−63288号公報)が、400℃近
傍での処理には、上述したようにダイオキシン類の再生
成があり、より低温での分解処理が望まれている。
【0006】本発明は、上記問題に鑑み、低温域(特に
200℃以下)におけるダイオキシン類及び高縮合度芳
香族炭化水素等の有害物質の分解活性を向上させ、排ガ
ス中の有害物質を確実に分解する排ガス処理用触媒、排
ガス処理方法及び処理装置を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する[請
求項1]の発明は、シリカ(SiO2 )、アルミナ(A
2 3 )、ジルコニア(ZrO2 )、チタニア(Ti
2 )、MgO、Fe 2 3 、シリカアルミナ、ゼオラ
イトから選ばれる少なくとも一種からなる担体と、微粒
子金(Au)からなる活性成分とからなる触媒であるこ
とを特徴とする。
【0008】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、微粒子金の粒径が100Å以下であることを特徴と
する。
【0009】[請求項3]の発明は、排ガス中の有害物
質を請求項1又は2の触媒に接触させ、排ガス中の塩素
化芳香族化合物を分解処理することを特徴とする。
【0010】[請求項4]の発明は、請求項3におい
て、上記排ガス中の塩素化芳香族化合物がダイオキシン
類,ポリ塩化ビフェニル類,クロルベンゼン類,クロロ
フェノール及びクロロトルエンから選ばれる少なくとも
一種であることを特徴とする。
【0011】[請求項5]の発明は、焼却炉から排出さ
れる排ガスを浄化する排ガス処理装置であって、排ガス
中の煤塵を除塵する除塵装置と、該除塵装置の後流側に
設けた請求項1又は2の排ガス処理用触媒を有する触媒
装置とからなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】本発明に係る触媒は、排ガス中に含有され
る有害物質と接触して分解して無害化することのできる
シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2 3 )、ジルコ
ニア(ZrO2 )、チタニア(TiO2 )、MgO、F
2 3 、シリカアルミナ、ゼオライトから選ばれる少
なくとも一種からなる担体と、微粒子金(Au)からな
る活性成分とからなる触媒であり、150〜300℃で
排ガス中の有害物質を分解するものである。ここで、本
発明の微粒子金とは粒子径が100Å以下、好ましくは
60Å以下とするのがよい。このように微粒子化した金
は担体成分である例えばFe2 3と微粒子金とが混合
されているので、緻密化され、Feのなかに金が微粒子
化されているので、各々の微粒子化金の活性特性が個々
に発揮されるからである。これに対して、従来の浸漬法
によるものはFeの表面に金が大きな塊として付着して
おり、200Å以上となっているので、活性が低下する
ものとなる。
【0014】製造は例えば共沈法により微粒子化金を得
るようにしているが、本発明はこの製造方法に限定され
るものではなく、粒径が100Å以下となる製造方法で
あればいずれの方法であってもよい。
【0015】以下に、微粒子金を製造する代表的な共沈
法の製造法の一例を示す。先ず、塩化金酸(HAuCl
4 )水溶液と、硝酸鉄水溶液を、Au:Fe2 3
1:100(重量比)となるように、混合し、この混合
水溶液を80℃に加熱する。加熱した混合水溶液に炭酸
ナトリウム水溶液をpHが7になるまで滴下して共沈物
スラリーを形成させる。このスラリーを80℃で3時間
攪拌・熟成し、その後濾過・洗浄を行い、ケーキ物を得
る。このケーキ物を110℃で乾燥し、さらに500℃
で5時間焼成を行い、AuとFe2 3 との複合化合物
を得、粉末触媒とする。
【0016】ここで、上記触媒により分解される排ガス
中に含有されることの多い有害物質としては、窒素酸化
物,ダイオキシン類,高縮合度芳香族炭化水素等の有害
物質や気体状有機化合物である。
【0017】排ガス処理に使用される触媒は、ペレット
状,板状,円筒状,コルゲート状,ハニカム状等の一体
成型された任意の形状とすればよい。なお、ガスとの接
触面積を大とすることが好ましいことは当然であるが、
粉体状触媒の充填密度の程度によっては排ガスの流動背
圧が上がり好ましくない。この対策としては通常は粉体
をその比表面積を過度に低下させることなく所定の密度
に圧縮して得た、例えばハニカム状の成型体を使用する
のが特に好ましい。また、バグフィルターに触媒成分を
含有させ、除塵と触媒分解の両方を働かせる場合は、触
媒の粉末成分をバグフィルターにコートする方法も採用
できる。
【0018】本発明に係る触媒組成物の成分及び組成比
は特に限定されるものではないが、代表例として二酸化
チタン等の担体100重量部に対して、微粒子金の活性
成分が0.01〜30重量部の配合とするのが好ましい。
これは活性成分が0.01重量部未満であると触媒活性が
発揮されず、一方30重量部を超えて配合してもさらな
る増量効果が発揮されないからである。
【0019】上記担体基材としては、シリカ(Si
2 )、アルミナ(Al2 3 )、ジルコニア、チタニ
ア(TiO2 )、シリカアルミナ、ゼオライト(Na2
Al2 Si3 10・nH2 O)、MgO、Fe2 3
の固体酸系の触媒担体を一種又は複数種適宜用いること
ができるが、特に、Fe2 3 が好ましい。上記担体は
無機酸化物であるので、例えば活性炭(C)等のよう
に、燃焼する場合がなく、長期間に亙って安定して使用
することができる。
【0020】ここで、本発明の触媒で分解処理する排ガ
ス中の有害物質とは、窒素酸化物の他、ダイオキシン類
やPCB類に代表される有害な塩素化芳香族化合物、高
縮合度芳香族炭化水素等の有害物質をいうが、本発明の
酸化触媒作用により分解できる排ガス中の有害物質(又
は環境ホルモン)であればこれらに限定されるものでは
ない。
【0021】ここで、上記ダイオキシン類とは、ポリ塩
化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)及びポ
リ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、
塩素系化合物とある種の有機塩素化合物の燃焼時に微量
発生するといわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の
数によって二塩化物から八塩化物まであり、異性体には
PCDDsで75種類、PCDFsで135種類におよ
び、これらのうち、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン(T4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとし
て知られている。なお、有害な塩素化芳香族化合物とし
ては、ダイオキシン類の他にその前駆体となる種々の有
機塩素化合物(例えば、フェノール,ベンゼン等の芳香
族化合物(例えばクロルベンゼン類,クロロフェノール
及びクロロトルエン等)、塩素化アルキル化合物等)が
含まれており、排ガス中から除去する必要がある。
【0022】また、PCB類(ポリ塩化ビフェニル類)
はビフェニールに塩素原子が数個付加した化合物の総称
であり、塩素の置換数、置換位置により異性体がある
が、2,6−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビ
フェニル、2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表
的なものであり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオ
キシン類が発生するおそれがあるものとして知られてお
り、排ガス中から除去する必要がある。
【0023】また、高縮合度芳香族炭化水素は多核芳香
族化合物の総称であり、単数又は複数のOH基を含んで
もよく、発癌性物質として認められており、排ガス中か
ら除去する必要がある。
【0024】また、多くの製造工程においては、煤塵に
加えて、例えばホルムアルデヒド,ベンゼン又はフェノ
ールのような気体状有機化合物を含む排ガスが発生する
こともある。これらの有機化合物もまた、環境汚染物質
であり、人間の健康を著しく損ねるので、排ガスから除
去する必要がある。
【0025】また、本発明で処理される窒素酸化物と
は、通常NO及びNO2 の他、これらの混合物をいい、
NOxとも称されている。しかし、該NOxにはこれら
以外に各種酸化数の、しかも不安定な窒素酸化物も含ま
れている場合が多い。従ってxは特に限定されるもので
はないが通常1〜2の値である。雨水等で硝酸、亜硝酸
等になり、またはNOは光化学スモッグの主因物質の一
つであるといわれており、人体には有害な化合物であ
る。
【0026】本発明による上記触媒を使用することによ
り、上述した有害物質である窒素酸化物,ダイオキシン
類,高縮合度芳香族炭化水素等の有害物質や気体状有機
化合物を接触的に還元又は分解して無害化処理すること
ができる。ここで、上記有害物質の内排ガス中のダイオ
キシン類,ダイオキシン類の前駆体,PCB等の塩素化
芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素は、本発明の酸
化触媒の酸化分解により無害化処理がなされる。
【0027】また窒素酸化物については本発明の触媒を
充填した装置の前流側に塩基性物質(例えばアンモニア
等)の存在させ、還元反応により無害化処理を行えばよ
い。
【0028】図1は上記触媒を用いた排ガス浄化装置の
概略図である。図1に示すように、排ガス浄化装置は、
都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各
種焼却炉から排出される排ガス11中の煤塵を除去する
除塵装置12と、窒素酸化物,ダイオキシン類,高縮合
度芳香族炭化水素等の有害物質を除去する上述した排ガ
ス処理触媒を有する触媒装置13と、有害物質を分解・
除去した排ガスを外部へ排出する煙突14とから構成さ
れている。上記除塵装置12においては、排ガス中の煤
塵及び固体状のダイオキシン類を捕集することができ、
触媒装置13の劣化及び触媒の目詰まりを防止してい
る。
【0029】以下の排ガス中の窒素酸化物及び塩素化芳
香族化合物の濃度を示す。排ガス中の窒素酸化物の濃度
は、200〜50体積ppmである。排ガス中のダイオ
キシン類の塩素化芳香族化合物の濃度は、数十mg〜数
μg/Nm3 である。本発明では、上記排ガス11と触
媒の接触条件は、20〜2Nm3 /h/kg−触媒(接
触時間4〜0.4秒)である。また、排ガス処理温度は1
00〜300℃である。この排ガス処理温度範囲では、
ダイオキシン類の前駆体の再合成によりダイオキシン類
が発生せず、好ましい処理温度である。
【0030】また、除塵装置(例えばバグフィルタ等)
12で処理する際に排ガスを冷却して低温とした場合で
あっても、200℃前後であれば、再可熱することなく
排ガス中の有害物質を処理することが可能となる。な
お、除塵装置12での効率のよい捕集を行うために、除
塵装置12の前流側で冷却装置を用いて冷却した場合で
も、触媒装置に入る前に、再加熱する場合であってもダ
イオキシン類の再生成率が低い250℃を限度とするの
がよい。
【0031】本発明の焼却炉からの排ガス浄化装置で
は、脱硝及びダイオキシン類の除去を一つの触媒装置1
3で同時に行うことができ、その場合には、塩基性物質
として例えばアンモニアを注入する注入ノズル(図示せ
ず)を介してアンモニアを触媒装置13内に導入すれば
よい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】[実施例1]先ず、塩化金酸(HAuCl
4 )水溶液と、硝酸鉄水溶液を、Au:Fe2 3
1:100(重量比)となるように、混合し、この混合
水溶液を80℃に加熱する。加熱した混合水溶液に炭酸
ナトリウム水溶液をpHが7になるまで滴下して共沈物
スラリーを形成させる。このスラリーを80℃で3時間
攪拌・熟成し、その後濾過・洗浄を行い、ケーキ物を得
た。このケーキ物を110℃で乾燥し、さらに500℃
で5時間焼成を行い、AuとFe2 3 との複合化合物
を得た。この複合化合物を粉末触媒1とする。
【0034】上記得られた粉末触媒1の100重量部に
対して、バインダーとしてグラスファイバーを3重量
部,カオリンを3重量部,さらに有機可塑剤として酢酸
セルロースを3重量部及びアンモニア水を添加して混練
した。この混練物を押し出し成形し、5.0mmピッチ
(壁厚1.0mm)の一体型ハニカム成形物を得た。この
成形物を乾燥させ、500℃,5時間焼成して有機可塑
剤を除去することにより、ハニカム触媒1を得た。
【0035】[実施例2]実施例1において、硝酸鉄の
代わりに硝酸アルミニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、
コロイダルシリカ、硝酸マグネシウム、四塩化チタンを
重量比で、各々Au:MxOy(M:Al、Zr、S
i、Mg、Ti)=1:100の割合で添加し、複合化
合物1と同様に操作し、複合化合物2〜6を得た。この
複合化合物を粉末触媒とし、実施例1と同様に操作し、
ハニカム触媒2〜6を得た。
【0036】[実施例3]実施例1のハニカム触媒の調
製方法において、塩化金酸の添加量をAu:Fe 2 3
=0.5:100(重量比)、Au:Fe2 3 =2:1
00(重量比)となるように添加し、実施例1と同様に
操作し、ハニカム触媒7,8を得た。
【0037】[比較例]実施例1のハニカム触媒の調製
方法において、塩化金酸を用いずに硝酸鉄水溶液に炭酸
ナトリウム水溶液を滴下して、生成した沈殿物スラリー
を洗浄濾過し、乾燥後、500℃で5時間焼成し、Fe
2 3 を得た。この得られたFe2 3粉末を塩化金酸
水溶液に浸漬し、Au:Fe2 3 =1:100(重量
比)となるように、Au含浸法にてFe2 3 に担持
し、乾燥後、焼成した。得られた粉末を比較粉末触媒と
し、実施例1と同様に操作し、比較ハニカム触媒1を得
た。
【0038】[触媒性能評価]得られたハニカム触媒1
〜8,比較ハニカム触媒1を粉砕して、粉末状の物性値
として、透過型電子顕微鏡により金の粒径を観察した。
測定条件としては、日本電子製の透過型電子顕微鏡『J
EM−2010(商品名)』を用い、加速電圧200k
Vで測定した。測定試料は、アセトン中に上記粉砕試料
を添加して、超音波水洗浄機で分散させ、ガラス板に試
料を掬い上げる。次にレプリカに試料を塗る。該レプリ
カ上にカーボンを蒸着後、レプリカを溶解除去する。銅
メッシュでカーボン保持膜を掬い上げ測定試料とした。
分析結果を「表1」に示す。この結果より、本実施例の
複合酸化物系んハニカム触媒1〜8は、比較例の触媒に
較べ、金の粒径は大幅に小さくすることができ、粒径は
全て100Å以下であった。
【0039】[触媒活性評価]実施例1〜3で得られた
上記ハニカム触媒1〜8、及び比較例1で得られた比較
ハニカム触媒1を用いて実排ガスによるダイオキシンの
触媒分解試験を行った。試験条件や実排ガスの組成等を
以下に示す。 温 度 : 200℃ ガス量 : 152Nm3 /h 触媒形状: 150mm×150mm×750mm(1
6.9L) GHSV: 9000h-1 空塔速度: 3.3m/s 〔ガス組成〕 入口ダイオキシン濃度: 5ngTEQ/m3 N H2 O : 20% O2 : 10% N2 : バランス なお、触媒前後におけるダイオキシン濃度はTEQ値に
て表示し、分析は排ガスを吸引して、種々の濃縮工程を
経て質量分析計を用いて行った。触媒反応装置の入口と
出口のダイオキシン類濃度をそれぞれ測定し、下記式
(1)より、ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾ−p−
ダイオキシン類(PCDDs)及びポリ塩化ジベンゾフ
ラン類(PCDFs))の分解率(η)を測定した。そ
の試験条件及び試験結果を「表2」,「表3」に示す。
【0040】
【数1】 分解率(η)=(1−出口DXN濃度/入口DXN濃度)×100 …(1)
【0041】
【表1】
【0042】「表1」から明らかなように、本発明にか
かる触媒を使用することにより,200℃という低温に
おいて、ダイオキシン類の分解率の向上は著しく、分解
率98%を確保することができることが判明した。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の「請求項
1]によれば、シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2
3 )、ジルコニア(ZrO2 )、チタニア(Ti
2 )、MgO、Fe2 3 、シリカアルミナ、ゼオラ
イトから選ばれる少なくとも一種からなる担体と、微粒
子金(Au)からなる活性成分とからなる触媒であるの
で、低温においてもダイオキシン類の分解及び脱硝率が
良好なものとなり、特に100Å以下の微粒子が触媒活
性が良好である。
【0044】[請求項3]の発明によれば、排ガス中の
有害物質を請求項1又は2の触媒に接触させるので、排
ガス中の有害物質を分解処理することができる。
【0045】[請求項4]の発明は、特に、上記排ガス
中の有害物質がダイオキシン類,ポリ塩化ビフェニル
類,クロルベンゼン類,クロロフェノール及びクロロト
ルエンから選ばれる少なくとも一種の塩素化芳香族化合
物を分解処理することができる。
【0046】[請求項5]の発明は、焼却炉から排出さ
れる排ガスを浄化する排ガス処理装置であって、排ガス
中の煤塵を除塵する除塵装置と、該除塵装置の後流側に
設けた請求項1又は2の排ガス処理用触媒を有する触媒
装置とからなるので、高比表面積の排ガス処理触媒によ
り排ガス中のダイオキシン類,ダイオキシン類の前駆
体,PCB等の塩素化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭
化水素の酸化分解が可能となる。
【0047】[請求項6]の発明は、請求項5におい
て、上記触媒装置に塩基性物質を導入する手段を設けた
ので、また塩基性ガスの添加により脱硝が可能となり、
両者の併合した分解が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排ガス処理装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
11 排ガス 12 除塵装置 13 触媒装置 14 煙突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA11 AB03 BA01X BA03X BA06X BA07X BA08X BA11Y BA34X BA36X BA41X BB02 CD03 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA03A BA04A BA04B BA05A BA05B BA06A BA06B BA07A BA10B BA14B BA22B BB04A BB04B BC33A BC33B BC66A BC66B CA02 CA10 CA19 DA06 EA19 EB15Y EB19 FA02 FB06 FB09 FB30 FB31 FB67

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2
    3 )、ジルコニア(ZrO2 )、チタニア(Ti
    2 )、MgO、Fe2 3 、シリカアルミナ、ゼオラ
    イトから選ばれる少なくとも一種からなる担体と、微粒
    子金(Au)からなる活性成分とからなる触媒であるこ
    とを特徴とする排ガス処理用触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 微粒子金の粒径が100Å以下であることを特徴とする
    排ガス処理用触媒。
  3. 【請求項3】 排ガス中の有害物質を請求項1又は2の
    触媒に接触させ、排ガス中の塩素化芳香族化合物を分解
    処理することを特徴とする排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記排ガス中の塩素化芳香族化合物がダイオキシン類,
    ポリ塩化ビフェニル類,クロルベンゼン類,クロロフェ
    ノール及びクロロトルエンから選ばれる少なくとも一種
    であることを特徴とする排ガス処理方法。
  5. 【請求項5】 焼却炉から排出される排ガスを浄化する
    排ガス処理装置であって、排ガス中の煤塵を除塵する除
    塵装置と、該除塵装置の後流側に設けた請求項1又は2
    の排ガス処理用触媒を有する触媒装置とからなることを
    特徴とする排ガス処理装置。
JP10190140A 1998-07-06 1998-07-06 排ガス処理用触媒、排ガス処理方法及び処理装置 Withdrawn JP2000015100A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003020227A (ja) * 2001-07-02 2003-01-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 微細混合酸化物粉末とその製造方法及び触媒
KR100444914B1 (ko) * 2001-07-30 2004-08-18 주식회사 블루플래닛 디젤엔진 배출가스의 질소산화물을 선택적으로 제거하기위한 플라즈마/금촉매 시스템
KR100537787B1 (ko) * 2002-05-03 2005-12-19 포아센산업 주식회사 저온산화 활성이 우수한 촉매 및 제조방법
CN106179345A (zh) * 2016-06-28 2016-12-07 北京石油化工学院 一种用于同时脱硫脱硝的催化剂及其制备方法

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