JP2001137663A - 排ガス処理装置及び処理方法 - Google Patents

排ガス処理装置及び処理方法

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JP2001137663A
JP2001137663A JP32221699A JP32221699A JP2001137663A JP 2001137663 A JP2001137663 A JP 2001137663A JP 32221699 A JP32221699 A JP 32221699A JP 32221699 A JP32221699 A JP 32221699A JP 2001137663 A JP2001137663 A JP 2001137663A
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Japan
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exhaust gas
dust
bag filter
stage
dioxins
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JP32221699A
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English (en)
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Megumi Shida
惠 志田
Kimitoshi Ose
公利 小瀬
Tetsuya Sakuma
哲哉 佐久間
Tetsuo Sawazaki
哲夫 沢崎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば都市ゴミ焼却炉等から排出される排排
ガス中に含有されるダイオキシン類等のハロゲン化芳香
族化合物等の有害物質の環境ホルモンを無害化するため
の排ガス処理装置及び処理方法を提供することを課題と
する。 【解決手段】 各種焼却炉101から排出される排ガス
11を冷却するガス冷却装置(ボイラ,水噴霧等の冷却
手段)102と、排ガス11中の煤塵を除去すると共に
中和剤13の導入により脱塩及び脱硫処理を行う前段側
除塵装置201と、排ガス中の除塵及び酸性ガスの処理
がなされた排ガス中の脱硝及び脱ダイオキシン類を行う
触媒をバグフィルタ本体の表面に担持した後段側触媒バ
グフィルタ202と、浄化された排ガスを外部へ誘引送
風機105を介して排出する煙突106とから構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば都市ゴミ焼
却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉、
熱分解炉、溶融炉等から排出される排ガスを浄化する技
術に関し、特に排ガス中に含有される窒素酸化物やダイ
オキシン類等のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度
芳香族炭化水素,環境ホルモンを無害化するための排ガ
ス処理装置及び処理方法に関する。
【0002】
【背景技術】例えば都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却
炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉から排出される排ガス中
には、塩化水素(HCl)、硫黄酸化物(SOx)、窒
素酸化物(NOx)の他、ダイオキシン類やPCB類に
代表される有害なハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳
香族炭化水素、環境ホルモン等の有害物質が含有され、
人体や動植物に被害をもたらし、自然環境を破壊するも
のとして、深刻な社会問題化している。
【0003】従来の都市ごみ焼却施設における排ガス処
理の一例を、図6に示す。図6に示すように、従来の排
ガス処理システムは、被処理物であるゴミ100を焼却
処理する都市ゴミ焼却炉101と、該焼却炉101から
排出される高温(750〜950℃)の排ガス11を水
噴霧等によって約200℃まで冷却するガス冷却装置1
02と、排ガス11中の塩化水素(HCl)、硫黄酸化
物(SOx)等の有害物質の脱硫及び脱塩処理を行う反
応塔103と、排ガス11中の煤塵を濾布で濾過集塵す
るバグフィルタ104と、浄化された排ガスを誘引送風
機105を介して外部排出する煙突106とから構成さ
れている。この排ガス浄化システムによれば、反応塔1
03で中和した後、バグフィルタ103で排ガス中の煤
塵を除き、排ガス11中の有害物質を濾布表面で捕集し
て除くことができ、この際排ガス中の有害物質も同時に
捕集することで、煤塵や有害物質の除去が行われてい
る。
【0004】上記反応塔103では、中和剤として消石
灰(Ca(OH)2 )の粉末を相当量噴霧し、排ガスの
酸性成分である塩化水素((HCl)、硫黄酸化物(S
Ox)を中和し、その後、煤塵や中和された反応生成物
(CaCl2 ,CaSO4 )がバグフィルター104内
に装備した濾布によって集塵されている。また、反応塔
103内で反応しなかった未反応の酸性成分や未反応の
消石灰、あるいは、ダイオキシン類、重金属類もバグフ
ィルタ104内で除去されている。
【0005】上記の処理においては、排ガス中の煤塵
(微細な焼却灰)、酸性物質と中和剤の反応生成物、未
反応の中和剤、重金属類、ダイオキシン類等の混合物が
バグフィルタ104の捕集灰(飛灰)として捕集され
が、排ガス中の窒素酸化物(NOx)の除去ができない
ので、別途脱硝装置を設置する必要がある。
【0006】そこで、従来においては、排ガス中に含ま
れる窒素酸化物(NOx)の同時除去のために、バグフ
ィルタ本体に脱硝触媒を担持させて排ガス中の有害物質
(煤塵,塩化水素,硫黄酸化物,窒素酸化物,ダイオキ
シン類,水銀等)を除去する技術が提案されている(特
開平7−204466号公報参照)。
【0007】上記提案にかかるバグフィルタを用いた排
ガス処理装置では、バグフィルタ本体を通過させる際に
アンモニア存在下で排ガス中の窒素酸化物(NOx)を
還元除去し、浄化された排ガスとして大気へ放出してい
る。これにより、脱硝装置を別途設ける必要がなくな
り、システムのコンパクト化を図ることができる。ここ
で、上記有害物質の除去のための脱硝触媒の分解用触媒
として、例えばチタニア(TiO2 )を担体とし、活性
成分として五酸化バナジウム(V2 5 )を担持したも
のが使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脱硝触
媒を担持させたバグフィルタを用いた場合では、排ガス
中の硫黄酸化物(SOx)の存在により触媒が被毒化さ
れ、この結果、触媒の劣化が激しくなるという問題があ
り、長期間に亙っての排ガス浄化ができないという問題
がある。また、硫酸アンモニウムによる劣化が生じた場
合において、ダスト成分が付着しているので、、バグフ
ィルタの濾布の水洗再生が困難であるという問題があ
る。さらに、煤塵の除去と脱硝処理とを同時に行うの
で、濾過流速を遅くする必要があり、高効率な処理がで
きないという問題がある。
【0009】本発明は、上記問題に鑑み、触媒を担持さ
せたバグフィルタの劣化を防止し、排ガス中のダイオキ
シン類等の有害物質の処理を高効率でしかもコンパクト
な構成で処理することができる排ガス処理装置及び処理
方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の[請求項1]の排ガス処理装置の発明は、焼却炉,
熱分解炉,溶融炉等から排出される排ガス中の有害物質
を除去する排ガス処理装置であって、排ガス中の煤塵を
集塵すると共に脱塩及び脱硫処理をする前段側除塵装置
と、該前段側除塵装置の後流側に設けてなり、バグフィ
ルタ本体に触媒を担持し、触媒作用により有害物質を分
解処理する後段側バグフィルタとを備えてなることを特
徴とする。
【0011】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、上記前段側集塵機と後段側バグフィルタとが一体に
形成してなることを特徴とする。
【0012】[請求項3]の発明は、請求項1におい
て、上記前段側除塵装置内に中和剤を導入する中和剤導
入手段を設けたことを特徴とする。
【0013】[請求項4]の発明は、請求項1又は2に
おいて、上記前段側除塵装置が、排ガスを導入する入口
ダクトと、該入口ダクトに連通し、煤塵を除去する複数
のバグフィルタ本体を備えた除塵室と、煤塵処理後の清
浄化排ガスを排出する出口ダクトとから構成される第1
のバグフィルタと第2のバグフィルタとから構成され、
上記第1のバグフィルタの入口ダクトから導入される排
ガスの一部を、第2のバグフィルタへ持ち込むことを特
徴とする。
【0014】[請求項5]の発明は、請求項4におい
て、上記排ガスの一部を第2のバグフィルタへ持ち込む
手段が、ダンパ手段であることを特徴とする。
【0015】[請求項6]の発明は、請求項4におい
て、前段側バグフィルタの排ガスの煤塵処理率が70〜
99%であることを特徴とする。
【0016】[請求項7]の発明は、請求項4におい
て、第1のバグフィルタの排ガスの煤塵処理流速が1m
/min以上であることを特徴とする。
【0017】[請求項8]の発明は、請求項1乃至7の
いずれか1項において、前段側バグフィルタの前流側で
活性炭を噴霧する活性炭噴霧手段を設けたことを特徴と
する。
【0018】[請求項9]の排ガス処理方法の発明は、
焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出される排ガス中の
有害物質を吸着除去する排ガス処理方法であって、除塵
手段により煤塵を除塵すると共に中和剤を導入して脱塩
及び脱硫処理をした後、触媒を担持したバグフィルタに
より触媒作用により排ガス中の有害物質を分解除去する
ことを特徴とする。
【0019】[請求項10]の発明は、請求項9におい
て、煤塵を除塵すると共に中和剤を導入して脱塩及び脱
硫処理をする前段側除塵装置と、触媒作用により排ガス
中の有害物質を分解除去する後段側バグフィルタとから
なり、前段側除塵装置が煤塵を集塵する第1の集塵バグ
フィルタと中和剤を導入して脱塩及び脱硫処理をする第
2の反応バグフィルタとから構成され、第1の集塵バグ
フィルタにおいて煤塵を含んだ排ガスの一部を第2の反
応バグフィルタへ導入し、該第2の反応バグフィルタ内
で排ガスの煤塵と中和剤との混合物をバグフィルタ本体
の表面に付着させてケーキ層を形成し、該形成されたケ
ーキ層において、脱塩及び脱硫処理をすると共に、煤塵
等からなるケーキ層に有害物質を吸着させ、該有害物質
を吸着除去することを特徴とする。
【0020】[請求項11]の発明は、請求項9又は1
0において、上記排ガス中の有害物質がダイオキシン
類,ポリハロゲン化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン
類,ハロゲン化フェノール類及びハロゲン化トルエン類
から選ばれる少なくとも一種のハロゲン化芳香族化合物
並びに高縮合度芳香族炭化水素,環境ホルモンであるこ
とを特徴とする。
【0021】[請求項12]の発明は、請求項11にお
いて、上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−
ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラ
ン類(PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(P
BDFs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類
(PFDDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDF
s)、ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PI
DDs)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)
であることを特徴とする。
【0022】[請求項13]の排ガス処理システムの発
明は、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出される排ガ
ス中の有害物質を除去する排ガス処理システムであっ
て、排ガスを冷却する冷却手段と、冷却された排ガス中
の煤塵を除塵する請求項1乃至8のいずれか1項の排ガ
ス処理装置とからなることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】[第1の実施の形態]図1は第1の実施の
形態にかかる排ガス処理システムの概略図である。先
ず、図1に示すように、排ガス浄化システム200は、
都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各
種焼却炉101から排出される排ガス11を冷却するガ
ス冷却装置(ボイラ,水噴霧等の冷却手段)102と、
排ガス11中の煤塵を除去すると共に中和剤13の導入
により脱塩及び脱硫処理を行う前段側除塵装置201
と、排ガス中の除塵及び酸性ガスの処理がなされた排ガ
ス中の脱硝及び脱ダイオキシン類を行う触媒をバグフィ
ルタ本体の表面に担持した後段側触媒バグフィルタ20
2と、浄化された排ガスを外部へ誘引送風機105を介
して排出する煙突106とから構成されている。この排
ガス浄化システムによれば、前段側除塵装置201で排
ガス中の煤塵を除くと共に、排ガス11中の塩酸及び硫
黄酸化物(SOx)を除去することで、後段側に設けた
後段側バグフィルタに内装されるバグフィルタ本体に担
持された触媒の被毒作用が減少し、触媒の劣化が防止さ
れると共に、脱硝及び脱ダイオキシン類の処理効率の向
上及び長期間に亙っての処理が可能となる。また、前段
側除塵装置201において、煤塵の多くが除去されるの
で、後段側バグフィルタ202にダスト成分が付着せ
ず、触媒能低下により、バグフィルタ本体を水洗再生す
る場合においても容易となる。さらに、前段側除塵装置
201において、煤塵を捕集しているので、脱硝及び脱
ダイオキシン類分解する触媒を担持したバグフィルタの
濾過速度を従来(0.4m/分)よりも高速化(0.5m/
分以上で最高1.5m/分程度)することができる。
【0025】本実施の形態にかかる上記除塵装置201
は、排ガス中の煤塵を除去する公知の煤塵除去装置であ
れば、特に限定されるものではないが、例えば電気集塵
機(EP)、バグフィルタ(BF)、マルチサイクロン
(MC)等を例示することができ、特にはバグフィルタ
が好ましい。
【0026】ここで、バグフィルタの濾布の材質は例え
ばポリエステル,ポリアミド,ポリプロピレン等の織布
または、フェルト等の不織布等公知のものを用いればよ
い。その他の材質としては、ガラス繊維,耐熱ナイロン
(商品名),テフロン(商品名)を挙げることができ
る。また、付着した煤塵の除去方法としては、振動式,
逆洗浄式,パルスジェット式等の公知手段を適用すれば
よい。
【0027】また、本実施の形態では、上記前段側除塵
装置201には、吸着剤として活性炭14を図示しない
噴霧手段により噴霧して排ガス中の有害物質を吸着除去
するようにしている。この活性炭14の噴霧により前段
側除塵装置201においても積極的にダイオキシン類が
吸着除去されることになる。上記活性炭としては、コー
ル炭,やしがら炭,樹脂炭,木質炭,又はピート炭等を
挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0028】また、上記活性炭以外には、ダイオキシン
類を吸着する多孔性吸着剤として、例えば火山灰,シリ
カゲル,シラス,クロモソルブ等のシリカ系物質,ゼオ
ライト,モルデナイト等の粘土鉱物,アパタイト,骨
炭,リン酸アンモニウムマグネシウム造粒物等のリン酸
化合物,サンゴ化石,炭酸カルシウム等の炭酸系化合
物,アルミナ,結晶性シリケート,シリカアルミナ等が
用いられ、特にシリカゲル,結晶性シリケート,リン酸
アンモニウムマグネシウム造粒物,サンゴ化石,ゼオラ
イト及び火山灰を用いるのが好適である。
【0029】ここで、本発明で処理される硫黄酸化物,
塩化水素以外の排ガス中の有害物質とは、ダイオキシン
類やPXB(Xはハロゲンを表す。)類に代表される有
害なハロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素
等の有害物質をいうが、本発明により処理される排ガス
中の有害物質(又は環境ホルモン)であればこれらに限
定されるものではない。
【0030】本発明で処理する芳香族ハロゲン系化合物
としては、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害
な物質(例えば環境ホルモン)であればこれらに限定さ
れるものではない。ここで、前記ダイオキシン類とは、
ポリハロゲン化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PXD
Ds)及びポリハロゲン化ジベンゾフラン類(PXDF
s)の総称であり(Xはハロゲンを示す)、ハロゲン系
化合物とある種の有機ハロゲン化合物の燃焼時に微量発
生するといわれる。ハロゲンの数によって一ハロゲン化
物から八ハロゲン化物まであり、これらのうち、特に四
塩化ジベンゾ−p−ダイオキシン(T4 CDD)は、最
も強い毒性を有するものとして知られている。なお、有
害なハロゲン化芳香族化合物としては、ダイオキシン類
の他にその前駆体となる種々の有機ハロゲン化合物(例
えば、フェノール,ベンゼン等の芳香族化合物(例えば
ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール及びハロ
ゲン化トルエン等)、ハロゲン化アルキル化合物等)が
含まれており、除去する必要がある。すなわち、ダイオ
キシン類とは塩素化ダイオキシン類のみならず、臭素化
ダイオキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類を表す。
また、PXB類(ポリハロゲン化ビフェニル類)はビフ
ェニルにハロゲン原子が数個付加した化合物の総称であ
り、ハロゲンの置換数、置換位置により異性体がある
が、PCB(ポリ塩化ビフェニル)の場合では、2,6
−ジクロロビフェニル、2,2'−ジクロロビフェニル、
2,3,5−トリクロロビフェニル等が代表的なもので
あり、毒性が強く、焼却した場合にはダイオキシン類が
発生するおそれがあるものとして知られており、除去す
る必要がある。なお、PXB類には当然コプラナーPX
Bも含まれるのはいうまでもない。
【0031】また、高縮合度芳香族炭化水素は多核芳香
族化合物の総称であり、単数又は複数のOH基を含んで
もよく、発癌性物質として認められており、排ガス中か
ら除去する必要がある。
【0032】また、多くの製造工程においては、煤塵に
加えて、例えばホルムアルデヒド,ベンゼン又はフェノ
ールのような気体状有機化合物を含む排ガスが発生する
こともある。これらの有機化合物もまた、環境汚染物質
であり、人間の健康を著しく損ねるので、排ガスから除
去する必要がある。
【0033】また、本発明で処理される窒素酸化物と
は、通常NO及びNO2 の他、これらの混合物をいい、
NOxとも称されている。しかし、該NOxにはこれら
以外に各種酸化数の、しかも不安定な窒素酸化物も含ま
れている場合が多い。従ってxは特に限定されるもので
はないが通常1〜2の値である。雨水等で硝酸、亜硝酸
等になり、またはNOは光化学スモッグの主因物質の一
つであるといわれており、人体には有害な化合物であ
る。
【0034】なお、本発明において、後段側のバグフィ
ルタ202のバグフィルタ本体に担持される脱硝及びダ
イオキシン類分解作用を奏するダイオキシン類分解触媒
としては、特に限定されるものではないが、例えばチタ
ン(Ti),シリコン(Si),アルミニウム(A
l),Zr(ジルコニウム),P(リン),B(ボロ
ン)から選ばれる少なくとも一種からなる担体又はこれ
らの二種以上の元素を含む複合酸化物からなる担体に、
例えばバナジウム(V),タングステン(W),モリブ
デン(Mo),ニオブ(Nb)又はタンタル(Ta)の
酸化物のうち少なくとも一種類の酸化物からなる活性成
分を担持してなるもの等の触媒や公知のダイオキシン類
分解触媒を用いることができ、特に限定されるものでは
ない。
【0035】上記ダイオキシン類分解触媒の触媒作用に
より、上記有害物質の内排ガス中のハロゲン化芳香族化
合物,ハロゲン化芳香族化合物の前駆体,PXB等のハ
ロゲン化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素、環境
ホルモンを分解処理することができる。
【0036】また、ダイオキシン類分解触媒として例え
ばピリジン吸着酸量を0.30mmol/g以上とした酸
化触媒の酸化分解によりより効果的に無害化処理をなす
ことができる。
【0037】そして脱硝を同時に行う場合には、アンモ
ニアガス等を噴霧することにより、脱硝処理と脱ダイオ
キシン類処理を併せて行うようにしている。
【0038】[第2の実施の形態]図2に第2の実施の
形態にかかる前段側除塵装置の概略図を示す。図2に示
すように、図1に示す前段側バグフィルタ201を、煤
塵処理を行う第1のバグフィルタ201Aと、排ガスの
一部を持ち込み煤塵処理と共に脱塩及び脱硫処理を行う
第2のバグフィルタ201Bとからなる2段階処理によ
り、排ガスの処理を行い、更に後段側バグフィルタ20
2で排ガス中の有害物質を触媒作用により分解処理する
ものである。
【0039】上記第1のバグフィルタ201A及び第2
のバグフィルタ201Bは、共に排ガス11を導入する
入口ダクト21と、該入口ダクト21に連通し、煤塵を
除去する複数のバグフィルタ本体を備えた除塵室(本実
施の形態では4室)22と、煤塵処理後の排ガス23を
排出する出口ダクト24とから構成され、第1のバグフ
ィルタ201Aの出口ダクト21と第2のバグフィルタ
201Bの入口ダクト21とは連通管25により連通さ
れており、該連通管25内に中和剤13を図示しない供
給手段により供給するようにしている。
【0040】この結果、第1の集塵バグフィルタ201
Aにおいは煤塵の除去がなされる。また、煤塵を含んだ
排ガス11の一部を第2の反応バグフィルタ201Bへ
導入することにより、該第2の反応バグフィルタ201
B内において、排ガス11中の煤塵のダスト成分と中和
剤13との混合物をバグフィルタ本体の表面に付着させ
てふんわりとした良好なケーキ層を形成し、該形成され
たケーキ層において、脱塩及び脱硫処理をすると共に、
煤塵等からなるケーキ層に有害物質を吸着させ、該有害
物質を吸着除去するようにしたものである。
【0041】ここで、本実施の形態では、第1のバグフ
ィルタ201Aの濾過流速は1m/min以上と高流速
としており、煤塵除去率を70〜99%(好適には90
%程度)としている。
【0042】これにより、第2のバグフィルタ201B
に漏れ出た煤塵を有する排ガスが流れ込み、図3に示す
ように、排ガス11中のダスト成分11aと中和剤13
とからなる混合物から形成してなるふんわりとした吸着
ケーキ層26がバグフィルタ本体27の表面に形成され
ることになる。この結果、上記吸着ケーキ層26におい
て、脱塩及び脱硫反応がなされると共に、煤塵が吸着さ
れ、煤塵中のダイオキシン類等の有害物質も同時に吸着
処理されることになり、バグフィルタ本体27を通過し
た浄化排ガス28中にはダイオキシン類の有害物質が存
在しないものとなる。
【0043】本実施の形態では、第2のバグフィルタ2
01Bへ排ガスを持ち込む手段として、濾過流速を高速
として、後段側へ煤塵を含む排ガス11の一部を逃がす
ようにしているがそれ以外の方法としては、例えば第1
のバグフィルタ201Aのバグフィルタ本体の濾布材の
目の粗さを調整することにより、第2のバグフィルタ2
01Bへ排ガスの一部を逃がすようにさせてもよい。
【0044】本実施の形態では、図2に示すように、前
段側バグフィルタ201内において、排ガス11は、大
部分(99〜70%)が第1のバグフィルタ201Aで
煤塵処理がなされ、排ガス11の一部(1〜30%)は
第2のバグフィルタ201Bに導入される。第2のバグ
フィルタ201Bでは、導入された消石灰等の中和剤1
3と排ガス11のダスト成分からなる吸着ケーキ層をバ
グフィルタ本体の表面に形成することで、酸性ガスの処
理と同時に煤塵の吸着と共にダイオキシン類等も吸着さ
れ、浄化された排ガス28となる。
【0045】上記装置によれば、前段側バグフィルタ2
01を2段としたが一体化によりコンパクト化を図ると
共に、第2のバグフィルタ201Bにおいても煤塵処理
を行うのでバグフィルタ本体で形成された吸着ケーキ層
により、排ガス11中の有害物質であるダイオキシン類
を吸着除去することができる。なお、第1のバグフィル
タ201Aからの払い落とされた飛灰29は酸性ガスを
中和剤で処理していないので、反応生成物(CaC
2 ,CaSO4 )が存在せず、焼却炉101からの焼
却灰と共に溶融処理することができる。また、第2のバ
グフィルタ202Bから払い落とされた飛灰30はキレ
ート処理,セメント固化処理等により処理される。
【0046】よって、本実施の形態によれば、第1のバ
グフィルタ201Aにおいて、排ガス11中の大部分の
煤塵が除去され、第2のバグフィルタ201Bにおい
て、一部逃がした排ガス中の煤塵と酸性ガスや重金属
類、ダイオキシン類等の有害物質が分別除去される。ま
た、ダイオキシン類は比較的低温でも煤塵や重金属等が
存在すればその触媒作用により分解することが知られて
いるので、第2のバグフィルタ201Bではそれらの触
媒作用によりダイオキシン類の分解率が大きくなる。す
なわち、第1のバグフィルタ201Aの一部を第2のバ
グフィルタ201Bに積極的に逃がすことにより、排ガ
ス11中の煤塵や重金属が第2のバグフィルタ201B
の濾布に積層し、ここで、ダイオキシン除去効果が向上
することになる。この結果、排ガス中のダイオキシン濃
度が極めて低減されることになり、更に後段側に設置さ
れる後段側バグフィルタ202における脱硝及び脱ダイ
オキシン類等の触媒作用の分解効率が向上する。
【0047】[第3の実施の形態]図4に第3の実施の
形態にかかる排ガス処理装置の概略図を示す。図4
(A)に示すように、本実施の形態にかかる除塵装置2
01は第2の実施の形態において、第1のバグフィルタ
201Aから排ガス11の一部を煤塵除去せずに、ダン
パ手段31を介して第2のバグフィルタ201Bへ逃が
すようにしたものである。なお、その他の構成は第2の
実施の形態と同様であるので、同一部材には同一符号を
付してその説明は省略する。
【0048】図4(B)は図4(A)のA部拡大図であ
る。図4(B)に示すように、上記第1のバグフィルタ
201Aの入口ダクト21の後端側には、連通管25に
開口するダンパ手段31が設けられており、排ガス11
の一部を第1のバグフィルタ201Aで処理せずにその
まま第2のバグフィルタ201Bへ逃がすようにしてい
る。これにより、第2のバグフィルタ201Bに漏れ出
た煤塵を有する排ガス11が流れ込み、導入された中和
剤13と排ガス11中の煤塵中のダスト成分とからなる
混合物からなるふんわりとした吸着ケーキ層がバグフィ
ルタ本体の表面に形成されることになる。上記ダンパ手
段31の開度は必要に応じて開閉させ、良好なケーキ層
を形成させるようにすればよい。また、本実施の形態で
は、中和剤13の供給は図示しない供給手段により集塵
室22へ個別に噴霧するようにしている。
【0049】なお、本実施の形態では、第1のバグフィ
ルタ201Aで処理せずにそのまま第2のバグフィルタ
201Bへ逃がす手段としてダンパ手段31を例示した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば第
1のバグフィルタ201Aの入口ダクト21から切替
弁,ダンパ等を介装したバイパス管等を介して第2のバ
グフィルタ201Bの入口ダクト21へ適宜逃がすよう
にしてもよい。
【0050】[第4の実施の形態]図5に第4の実施の
形態にかかる排ガス処理装置の概略図を示す。本実施の
形態の処理装置は、前段側集塵装置と後段側触媒バグフ
ィルタとを一体化させたものである。図5に示すよう
に、本実施の形態の排ガス処理装置は、排ガス11中の
煤塵を集塵すると共に脱塩及び脱硫処理をする前段側バ
グフィルタ301と、該前段側除塵装置の後流側に設け
てなり、バグフィルタ本体に触媒を担持し、触媒作用に
より有害物質を分解処理する後段側バグフィルタ302
とを一体に形成してなるものである。
【0051】上記前段側バグフィルタ301と後段側バ
グフィルタ302とは、共に排ガス11を導入する入口
ダクト21と、該入口ダクト21に連通し、煤塵を除去
する複数のバグフィルタ本体を備えた除塵室(本実施の
形態では4室)22と、煤塵処理後の排ガス23を排出
する出口ダクト24とから構成され、前段側バグフィル
タ301の出口ダクト21と後段側バグフィルタ302
の入口ダクト21とは連通管203により連通されてお
り、該連通管203内に脱硝用のアンモニア(NH3
を図示しない供給手段により供給するようにしている。
また、前段側バグフィルタ301の入口ダクト21には
中和剤13及び活性炭14が図示しない供給手段により
供給している。
【0052】これにより、前段側バグフィルタ301で
は除塵を行うと共に、中和剤13による脱塩及び脱硫並
びに活性炭14によるダイオキシン類等の吸着がなされ
る。そして、大部分が清浄化された排ガスをさらに、ア
ンモニアの噴霧による脱硝触媒の脱硝作用及びダイオキ
シン類分解触媒による脱ダイオキシン類作用を奏するこ
とができ、且つ排ガス処理装置のコンパクト化を図るこ
とができる。この結果排ガス浄化システムの更なるコン
パクト化を図ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の[請求項
1]の発明によれば、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から
排出される排ガス中の有害物質を除去する排ガス処理装
置であって、排ガス中の煤塵を集塵すると共に脱塩及び
脱硫処理をする前段側除塵装置と、該前段側除塵装置の
後流側に設けてなり、バグフィルタ本体に触媒を担持
し、触媒作用により有害物質を分解処理する後段側バグ
フィルタとを備えてなるので、後段側バグフィルタの触
媒の被毒が防止され、排ガス中の窒素酸化物及びダイオ
キシン類の触媒分解作用が持続し、また、水洗再生が可
能となり、長期間に亙って排ガス中のダイオキシン類の
有害物質の処理をすることが出来る。
【0054】[請求項2]の発明によれば、請求項1に
おいて、上記前段側集塵機と後段側バグフィルタとが一
体に形成してなるので、装置のコンパクト化を図ること
ができる。
【0055】[請求項3]の発明によれば、請求項1に
おいて、上記前段側除塵装置内に中和剤を導入する中和
剤導入手段を設けたので、従来のような反応塔が不要と
なると共に、該中和剤による酸性成分の分解と、排ガス
中のダイオキシン類の同時除去が可能となる。
【0056】[請求項4]の発明によれば、請求項1又
は2において、上記前段側除塵装置が、排ガスを導入す
る入口ダクトと、該入口ダクトに連通し、煤塵を除去す
る複数のバグフィルタ本体を備えた除塵室と、煤塵処理
後の清浄化排ガスを排出する出口ダクトとから構成され
る第1のバグフィルタと第2のバグフィルタとから構成
され、上記第1のバグフィルタの入口ダクトから導入さ
れる排ガスの一部を、第2のバグフィルタへ持ち込むの
で、該後段側バグフィルタでは持ちこまれた煤塵が良好
なケーキ層の形成に寄与し、排ガス中のダイオキシン類
の除去が可能となる。
【0057】[請求項5]の発明によれば、請求項4に
おいて、上記排ガスの一部を第2のバグフィルタへ持ち
込む手段が、ダンパ手段であるので、排ガスの一部持ち
込みが可能となる。
【0058】[請求項6]の発明によれば、請求項4に
おいて、前段側バグフィルタの排ガスの煤塵処理率が7
0〜99%であるので、該後段側バグフィルタでは持ち
こまれた煤塵が良好なケーキ層の形成に寄与し、排ガス
中のダイオキシン類の除去が可能となる。
【0059】[請求項7]の発明によれば、請求項4に
おいて、第1のバグフィルタの排ガスの煤塵処理流速が
1m/min以上であるので、該後段側バグフィルタで
は持ちこまれた煤塵が良好なケーキ層の形成に寄与し、
排ガス中のダイオキシン類の除去が可能となる。
【0060】[請求項8]の発明によれば、請求項1乃
至7のいずれか1項において、前段側バグフィルタの前
流側で活性炭を噴霧する活性炭噴霧手段を設けたので、
該活性炭の吸着作用により排ガス中の有害物質を吸着除
去することができる。
【0061】[請求項9]の排ガス処理方法の発明によ
れば、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出される排ガ
ス中の有害物質を吸着除去する排ガス処理方法であっ
て、除塵手段により煤塵を除塵すると共に中和剤を導入
して脱塩及び脱硫処理をした後、触媒を担持したバグフ
ィルタにより触媒作用により排ガス中の有害物質を分解
除去するので、該後段側バグフィルタでは煤塵が良好な
ケーキ層の形成に寄与し、排ガス中のダイオキシン類の
除去が可能となる。
【0062】[請求項10]の発明によれば、請求項9
において、煤塵を除塵すると共に中和剤を導入して脱塩
及び脱硫処理をする前段側除塵装置と、触媒作用により
排ガス中の有害物質を分解除去する後段側バグフィルタ
とからなり、前段側除塵装置が煤塵を集塵する第1の集
塵バグフィルタと中和剤を導入して脱塩及び脱硫処理を
する第2の反応バグフィルタとから構成され、第1の集
塵バグフィルタにおいて煤塵を含んだ排ガスの一部を第
2の反応バグフィルタへ導入し、該第2の反応バグフィ
ルタ内で排ガスの煤塵と中和剤との混合物をバグフィル
タ本体の表面に付着させてケーキ層を形成し、該形成さ
れたケーキ層において、脱塩及び脱硫処理をすると共
に、煤塵等からなるケーキ層に有害物質を吸着させ、該
有害物質を吸着除去するので、該後段側バグフィルタで
は煤塵が良好なケーキ層の形成に寄与し、排ガス中のダ
イオキシン類の除去が可能となる。
【0063】[請求項11]の発明によれば、上記排ガ
ス中の有害物質であるダイオキシン類,ポリハロゲン化
ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化フェ
ノール類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少なく
とも一種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度芳香
族炭化水素,環境ホルモンを除去できる。
【0064】[請求項12]の発明によれば、請求項1
1において、上記ダイオキシン類であるポリ塩化ジベン
ゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベ
ンゾフラン類(PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−
ダイオキシン類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラ
ン類(PBDFs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキ
シン類(PFDDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(P
FDFs)、ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類
(PIDDs)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PID
Fs)を除去できる。
【0065】[請求項13]の排ガス処理システムの発
明によれば、焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出され
る排ガス中の有害物質を除去する排ガス処理システムで
あって、排ガスを冷却する冷却手段と、冷却された排ガ
ス中の煤塵を除塵する請求項1乃至8のいずれか1項の
排ガス処理装置とからなるので、高効率で有害物質を処
理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる排ガス処理システム
の一例を示す概略図である。
【図2】前段側除塵装置の概略図である。
【図3】第2のバグフィルタのバグフィルタ本体の概略
図である。
【図4】第3の実施の形態にかかる排ガス処理装置の概
略図である。
【図5】第4の実施の形態にかかる排ガス処理装置の概
略図である。
【図6】従来技術にかかる排ガス処理システムの一例を
示す概略図である。
【符号の説明】
11 排ガス 13 中和剤 14 活性炭 21 入口ダクト 22 除塵室 23 煤塵処理後の排ガス 24 出口ダクト 25 連通管 26 吸着ケーキ層 27 バグフィルタ本体 28 浄化排ガス 29 活性炭 100 ゴミ 101 焼却炉 102 ガス冷却装置 103 反応塔 104 バグフィルタ 105 誘引送風機 106 煙突 201A 第1のバグフィルタ 201B 第2のバグフィルタ 301 前段側バグフィルタ 302 後段側バグフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 哲哉 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 沢崎 哲夫 神奈川県横浜市中区錦町12番地 菱日エン ジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D002 AA02 AA12 AA19 AA21 AA40 AC04 AC10 BA04 BA14 CA01 CA13 DA05 DA07 DA12 DA18 DA41 DA45 DA46 DA66 EA01 EA13 GA01 GA03 GB01 GB03 GB20 HA02 4D048 AA11 AB03 AC04 AC10 BA03Y BA06Y BA07Y BA23Y BA24Y BA26Y BA27Y BA41Y BA42Y BA44Y CA07 CC41 CD01 CD05 CD08 4D058 JA04 JB14 KB12 SA20 TA02 TA03 TA06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出さ
    れる排ガス中の有害物質を除去する排ガス処理装置であ
    って、 排ガス中の煤塵を集塵すると共に脱塩及び脱硫処理をす
    る前段側除塵装置と、 該前段側除塵装置の後流側に設けてなり、バグフィルタ
    本体に触媒を担持し、触媒作用により有害物質を分解処
    理する後段側バグフィルタとを備えてなることを特徴と
    する排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記前段側集塵機と後段側バグフィルタとが一体に形成
    してなることを特徴とする排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記前段側除塵装置内に中和剤を導入する中和剤導入手
    段を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、 上記前段側除塵装置が、排ガスを導入する入口ダクト
    と、該入口ダクトに連通し、煤塵を除去する複数のバグ
    フィルタ本体を備えた除塵室と、煤塵処理後の清浄化排
    ガスを排出する出口ダクトとから構成される第1のバグ
    フィルタと第2のバグフィルタとから構成され、 上記第1のバグフィルタの入口ダクトから導入される排
    ガスの一部を、第2のバグフィルタへ持ち込むことを特
    徴とする排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 上記排ガスの一部を第2のバグフィルタへ持ち込む手段
    が、ダンパ手段であることを特徴とする排ガス処理装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 前段側バグフィルタの排ガスの煤塵処理率が70〜99
    %であることを特徴とする排ガス処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、 第1のバグフィルタの排ガスの煤塵処理流速が1m/m
    in以上であることを特徴とする排ガス処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項におい
    て、 前段側バグフィルタの前流側で活性炭を噴霧する活性炭
    噴霧手段を設けたことを特徴とする排ガス処理装置。
  9. 【請求項9】 焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出さ
    れる排ガス中の有害物質を吸着除去する排ガス処理方法
    であって、 除塵手段により煤塵を除塵すると共に中和剤を導入して
    脱塩及び脱硫処理をした後、触媒を担持したバグフィル
    タにより触媒作用により排ガス中の有害物質を分解除去
    することを特徴とする排ガス処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 煤塵を除塵すると共に中和剤を導入して脱塩及び脱硫処
    理をする前段側除塵装置と、触媒作用により排ガス中の
    有害物質を分解除去する後段側バグフィルタとからな
    り、 前段側除塵装置が煤塵を集塵する第1の集塵バグフィル
    タと中和剤を導入して脱塩及び脱硫処理をする第2の反
    応バグフィルタとから構成され、 第1の集塵バグフィルタにおいて煤塵を含んだ排ガスの
    一部を第2の反応バグフィルタへ導入し、該第2の反応
    バグフィルタ内で排ガスの煤塵と中和剤との混合物をバ
    グフィルタ本体の表面に付着させてケーキ層を形成し、
    該形成されたケーキ層において、脱塩及び脱硫処理をす
    ると共に、煤塵等からなるケーキ層に有害物質を吸着さ
    せ、該有害物質を吸着除去することを特徴とする排ガス
    処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、 上記排ガス中の有害物質がダイオキシン類,ポリハロゲ
    ン化ビフェニル類,ハロゲン化ベンゼン類,ハロゲン化
    フェノール類及びハロゲン化トルエン類から選ばれる少
    なくとも一種のハロゲン化芳香族化合物並びに高縮合度
    芳香族炭化水素,環境ホルモンであることを特徴とする
    排ガス処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 上記ダイオキシン類が、ポリ塩化ジベンゾ−p−ダイオ
    キシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類
    (PCDFs)、ポリ臭化ジベンゾ−p−ダイオキシン
    類(PBDDs)、ポリ臭化ジベンゾフラン類(PBD
    Fs)、ポリ弗化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PF
    DDs)、ポリ弗化ジベンゾフラン類(PFDFs)、
    ポリ沃素化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PIDD
    s)、ポリ沃素化ジベンゾフラン類(PIDFs)であ
    ることを特徴とする排ガス処理方法。
  13. 【請求項13】 焼却炉,熱分解炉,溶融炉等から排出
    される排ガス中の有害物質を除去する排ガス処理システ
    ムであって、 排ガスを冷却する冷却手段と、冷却された排ガス中の煤
    塵を除塵する請求項1乃至8のいずれか一項の排ガス処
    理装置とからなることを特徴とする排ガス処理システ
    ム。
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