JP2631389B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

柔軟剤組成物

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    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、各種衣料、毛髪等に幅広く柔軟性を付与で
きる柔軟剤組成物、特に粘度特性を改良した高濃度柔軟
剤に関する。
従来の技術 カチオン性柔軟化剤を4〜5重量%程度含む従来の液
状柔軟剤に代って、カチオン性柔軟化剤の配合量を高め
た所謂高濃度タイプの柔軟剤の開発が最近盛んに行なわ
れている。これは、高濃度化によって、輸送経費や容器
経費等の削減を主目的とするものである。しかし、カチ
オン性柔軟化剤を含有する水性液体の挙動は複雑であ
り、高濃度化には多大の困難が伴っている。特に実質的
に水不溶性のカチオン性柔軟化剤を分散させた水性液体
では、高濃度化によって急激に増粘したり、液分離を生
ずる。また、長期保存によって増粘し、低温から高温に
わたる保存条件で良好な安定性を実現することが困難で
あった。
そこで、これらの点を解決するための技術が種々提案
されている。例えば、特開昭55−51877号に開示されて
いるように、カチオン性柔軟化剤として第4級アンモニ
ウム塩とイミダゾリニウム塩を用い、これにプロトン化
したポリオキシエチレンアルキルアミンおよび低級アル
コールを加えたものや、特開昭58−149378号に開示され
ているような、第4級アンモニウム塩に脂肪族アミンポ
リグリコールエーテル、低級アルコールおよび酸を加え
たもの等がある。しかしながら、これらの方法でも、カ
チオン性柔軟化剤を高濃度で含んだ状態での温度変化に
よる増粘の防止および液分離の防止については、充分と
はいえなかった。一方、米国特許第4678590号には、分
子内に特定の不飽和結合を有するノニオン界面活性剤
が、高濃度でカチオン活性剤を含む系において、良好な
粘度安定性をもたらすことが記載されている。
確かに、上記の方法によれば、良好な粘度安定性を有
する高濃度柔軟剤組成物を得ることが可能である。しか
しながら、このような分子内に特定の不飽和結合を有す
るノニオン界面活性剤は、通常天然物由来の原料で合成
されるため、精製コストが高いとか、原料ロットにより
不飽和度や色調等のバラツキの問題が発生する。このた
め、製品の性状に影響する等、工業的に定常かつ大量に
用いるには問題が生ずる場合がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、高濃度にカチオン性柔軟化剤を含む組成物
において、低温から高温までの種々の環境で保存された
場合であっても、良好な粘度安定性を具えた柔軟剤組成
物を提供するものである。
発明の構成 本発明の柔軟剤組成物は、以下の成分(A)〜(D)
を含むことを特徴とする。
(A)カチオン性柔軟化剤:6〜50重量%。
(B)ノニオン界面活性剤:0.05〜10重量%。
(C)少なくとも1個以上の窒素原子を含み、窒素原子
1個当たり炭素原子6個以下の化合物に低級アルキレン
オキシドを付加された水溶性高分子:0.01〜10重量%。
(D)水性ベヒクル。
本発明の成分(A)としては、各種アミン塩、第4級
アンモニウム塩等の、繊維や毛髪などに柔軟性を付与で
きるものは全て使用可能である。通常は、水難溶性また
は水不溶性の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性
剤、例えば炭素数8〜26のアルキル基またはアルケニル
基を分子内に少なくとも2個有する第4級アンモニウム
塩が好ましく、例えば、次の一般式(I)で表わされる
アンモニウム塩やアミドアンモニウム塩、および一般式
(II)(III)で表わされるイミダゾリニウム塩等が挙
げられる。
(一般式(I),(II),(III)中の記号は以下の通
りである。
R1,R2:炭素数10〜24のアルキル基、ヒドロキシアルキル
基またはアルケニル基 R3,R4:炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル
基またはベンジル基、C2H4Ol3H〔l3=1〜5〕 Y1,Y2:エチレン基またはプロピレン基 l1,l2:0または1 X:ハロゲンまたは炭素数1〜3のモノアルキル硫酸基) これらの具体例としては、以下のものが挙げられ、1
種または2種以上の混合物として用いれらる。
ジラウリルメチルアンモニウムクロライド、 ジパルミチルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメ
トサルフェート、 ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロライ
ド、 ジステアリルメチルポリオキシエチレン(平均重合度
5モル)アンモニウムクロライド、 ジ硬化牛脂アルキルエチルベンジルアンモニウムクロ
ライド、 ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、 ジ〔(2−ドデカノイルアミド)エチル〕ジメチルア
ンモニウムクロライド、 ジ〔(2−オクタデカノイルアミド)エチル〕ジメチ
ルアンモニウムメトサルフェート、 エチル−1−オクタデカノイルアミドエチル−2−ヘ
プタデシルイミダゾリニウムエトサルフェート、 メチル−1−牛脂アミドエチル−2−牛脂アルキルイ
ミダゾリニウムメトサルフェート、 メチル−1−オレイルアミドエチル−2−オレイルイ
ミダゾリニウムメトサルフェート、 メチル−1−(2−イソステアロイルアミノエチル)
−2−イソヘプタデシルイミダゾリニウムメトサルフェ
ート等の1種または2種以上の混合物である。
成分(A)の配合量は、6〜50重量%(以下重量%を
%と記載する)、好ましくは7〜30%である。なお、水
難溶性または水不溶性第4級アンモニウム塩は、水性柔
軟剤組成物において、公知の分散手段により平均粒径を
10μm以下、好ましくは5μm以下の微粒子として分散
されているのが望ましい。
本発明の成分(B)としては、アルキレンオキシド付
加型のノニオン界面活性剤が好適に用いられ、炭素数が
約10〜24の高級アルコール、合成アルコール(n−パラ
フィン、n−オレフィンまたはα−オレフィンを酸化し
て得られるもの、および人工的にイソ分岐等が導入され
たもの等を含む)、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、
高級脂肪アミド、高級脂肪アミン、高級アルキルフェノ
ールおよび高級多価アルコールにアルキレンオキシドを
付加させたものが用いられる。アルキレンオキシドとし
ては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、これら
の混合物およびブチレンオキシドが通常使用される。ア
ルキレンオキシドの付加モル数は平均15〜80モル程度が
望ましい。
具体的には、POE(=50)ラウリルエーテル、POE
(=40)ノニルフェニルエーテル、POE(=50)ス
テアリン酸エステル、POE(=50)C12〜14第2級ア
ルキルエーテル、POE(=50)硬化牛脂アルキルアミ
ド、POE(=50)硬化牛脂アルキルアミン、POE(=
25)2−ヘキルデシルエーテル、POE(=30)イソス
テアレートおよびPOE(=9)POP(=10)C12〜14
第2級アルキルエーテル等である。なお、ここでPOEは
ポリオキシエチレンを、POPはポリオキシプロピレン
を、はアルキレンオキシドの平均付加モル数を意味す
る。また、米国特許第4678590号に記載されているよう
な不飽和型ノニオン界面活性剤は、それ事体で良好な増
粘抑制効果を有するものであるが、後述する本発明の成
分(C)と併用することにより、さらに優れた増粘抑制
効果を示す。このようなノニオン界面活性剤としては、
POE(=50)牛脂アルキルアミン(ヨウ素価:4.1g・I/
100g)、POE(=30)オレイルエーテル(ヨウ素価:1
5.0g・I/100g)等がある。成分(B)の配合量は、0.05
〜10%、好ましくは0.1〜8%である。
本発明の成分(C)は、少なくとも1個以上の窒素原
子を含む化合物に低級アルキレンオキシドを付加させた
水溶性高分子であり、アンモニアやアルキロールアミン
のようなアンモニア化合物、エチレンイミン、ピペリジ
ンイミンのような低級アルキルイミンおよびこれらの重
合物、ピペラジンのようなジイミン、エチレンジアミン
のような低級アルキレンジアミン、アミノ低級アルキル
(またはアルケニル)アルコール、低級アルキル(また
はアルケニル)アミンおよび低級アルキル(またはアル
ケニル)アミド等にアルキレンオキシドを付加させた化
合物であり、前述した成分(B)の様な長鎖の連続した
炭素鎖から成る親油基を有しないため、実質的に界面活
性能を有しない化合物である。従って、アルキレンオキ
シドを付加する前の原体は窒素原子1個当り炭素原子6
個以下(好ましくは4個以下)の炭素鎖長を有する化合
物であり、この原体中のアミノ基や水酸基といった活性
水素を有する部分1箇所につきアルキレンオキシドが、
平均1〜約1000モル付加した構造を有するものである。
アルキレンオキシドの付加モル数は特に規定されない
が、アルキレンオキシドの付加モル数が短過ぎても長過
ぎても増粘抑制効果が劣化する傾向にあるので、アルキ
レンキレンオキシドの付加モル数は、約7〜200モル程
度であることが望ましい。なお、アルキレンオキシドの
付加モル数は原体の活性水素部位の平均値として考える
ので、原体中の特定の活性水素部位については、アルキ
レンオキシドの付加モル数が0モルの場合もあり得る
が、原体の総ての活性水素部位が0モルのことはありえ
ない。
具体的には、N,N,N′,N′−テトラポリオキシエチレ
ンエチレンジアミン(=80)、N,N,N−トリポリオキ
シエチレンアミン(=100)、N,N−ジポリオキシエチ
レンブチルアミン(=100)等であり、これらの化合
物は、それぞれエチレンジアミン、トリエタノールアミ
ン、ブチルアミンに、常法(必要に応じて、触媒を用い
加温加圧下で反応)により所定量のアルキレンオキシド
を付加させたものである。なお、ここでとは、化合物
中の総ての活性水素基についているアルキレンオキシド
の付加モル数を意味する。その他、ポリエチレンイミン
(分子量400)にエチレンオキシドを300モルとプロピレ
ンオキシドを50モル付加させたもの、およびα−アミノ
エチルアルコールにエチレンオキシド50モル付加させた
もの等である。成分(C)の配合量は0.01〜10%、好ま
しくは0.05〜8%である。
本発明は、上記3成分を必須とし、(A)/(B)=
150/1〜2/1、(A)/(C)=300/1〜3/1、好ましく
は、(A)/(B)=30/1〜3/1、(A)/(C)=150
/1〜5/1にするのが望ましい。
本発明の柔軟剤組成物はこれら3成分の他に、通常は
水である水性ベヒクル(D)を残部として配合するもの
である。水性ベヒクルには、凍結融解時の増粘を抑制す
るためにエチレングリコール、プロピレングリコール、
グリセリン、ヘキシレングリコールおよび3−メチルペ
ンタン1,3,5−トリオール等の炭素数2〜6の多価アル
コールを3〜20%含めるのが望ましい。
また、本発明は必要に応じて配合直後の粘度を調整す
る目的のため、成分(D)の水性ベヒクル中で解離可能
な電解質を加えることが望ましい。このような電解質と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシ
ウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸アンモ
ニウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム等のような無
機電解質の他に、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、フマ
ル酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、トルエンスルホ
ン酸ナトリウム等のような有機電解質、およびポリアク
リル酸ナトリウムのような高分子電解質も使用すること
ができる。柔軟剤組成物中の電解質の配合量は0.005〜
5%、好ましくは0.01〜3%である。
ところで、一般に成分(A)の柔軟剤成分は、低級ア
ルコール、例えばエタノールや2−プロパノールを希釈
剤とした70〜90%のペースト状の形態で通常調製され
る。従って柔軟剤組成中には、成分(A)の配合量に応
じた低級アルカノールが含まれる。
このほか、凝固防止剤として分子量200〜10,000程度
のポリアルキレングリコールやポリオキシアルキレン低
級(但し、炭素数6以下)アルキル(またはアルケニ
ル)エーテルをはじめ、尿素、pH調整剤、シリコーン
類、炭化水素、セルロース誘導体、殺菌剤、抗菌剤、顔
料、染料、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、乳濁化
剤、不透明化剤等を適宜配合することができる。
配合方法は、特に規定されないが、一般的には次の方
法によるのが望ましい。成分(D)である水(必要に応
じて多価アルコールや電解質を含有する)を約45℃に加
温し、撹拌しながらこれに低級アルコールや水を含んで
ペースト状になった成分(A)を滴下して均一に分散さ
せた後、成分(B)および成分(C)の溶融混合物を加
え、しばらく熟成させ、25℃迄冷却する。必要に応じ
て、香料や着色剤等の微量成分を添加する。なお、粘度
を調整するための電解質の添加は、成分(A)の前でも
後でも良いが、一般に成分(A)の後で加えた方が少量
で効果を示す。また、成分(B)および成分(C)の配
合順序も成分(A)の滴下前後に添加できるが、成分
(A)の後から加えた方が好ましい傾向にある。
発明の効果 本発明によれば、カチオン性柔軟化剤を高濃度に含む
系にノニオン界面活性剤と特定の水溶性高分子とを配合
することにより、低温条件下や高温条件下に長期保存し
た場合にも、粘度の増加や液分離を効果的に防止するこ
とができる。よって、プラスチックボトル等への充填操
作が容易であり、使用時にボトルから容易に取り出せて
取扱いが楽である上に、液の分離も生じないので大きな
商品価値を有するものである。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、これに先立って実施例における柔軟剤組成物の調製
方法および評価方法を示す。
〔柔軟剤組成物の調製方法〕
実施例における柔軟剤組成物の調製方法は、前述した
方法に準じた。なお、実施例では、粘度調整剤である電
解質とエチレングリコールは、全量を成分(A)の滴下
前に添加し、成分(B)と成分(C)は、全量を成分
(A)の滴下後に添加した。
〔粘度の測定方法〕
粘度は、それぞれの保存温度で1箇月保存した後、ブ
ルックフィールド型粘度計(東京計器製:B型粘度計、N
o.2ローター、30rpm)を用いて測定した。
〔分離の判定方法〕
内径45mmの透明なシリンダーボトルに底から150mm迄
試料を入れ、各保存条件下で1箇月静置保存後、分離長
を測定した。
判 定 ○:分離せず △:分離長3mm未満 ×:分離長3mm以上 実施例1 成分(B)のノニオン界面活性剤の種類および成分
(C)に用いるN,N,N−トリポリオキシエチレンアミン
(=80)の配合量を振らして、下記組成の柔軟剤組成
物を調製し、保存安定性を評価した。
(A)ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロラ
イド 13(%) (B)成分 0or2 (C)N,N,N−トリポリオキシエチレンアミン(=8
0) 0〜2 (D)エチレングルコール10%、塩化ナトリウム0.4%
および全体をバランスする水 結果を表−1に示す。一般に柔軟剤の粘度は、商品価
値上約1500cP以下であることが望ましい。表−1より本
発明によれば、高温あるいは低温保存下で粘度が増加し
てしまうようなノニオン界面活性剤を用いた場合でも、
成分(C)が加えられることにより、粘度の増加を1500
cP以下に抑制でき、且つ分離等の異常現象も生じていな
いので、長期保存安定性が優れていることが判明する。
また、米国特許第467890号に記載されている、POE(
=30)牛脂アルキルアミンのような部分不飽和型のノニ
オン界面活性剤を成分(B)に用いた場合は、さらに保
存安定性が良好となることも判る。
なお、成分(B)なしで、成分(C)のみでも高温保
存は比較的安定できるが、低温保存(5℃や凍結融解)
では、粘度の増加を抑制できないことも判明する。
実施例2 配合量を種々変化させた組成物を調製し、性能を評価
した。結果をまとめて表−2に示す。これらの柔軟剤組
成物は、いずれも配合直後の粘度が60〜250cPであり、
且つ1箇月保存品の粘度も、いずれの保存条件下でも15
00cP以下であり、分離等の異常現象も認められず、良好
な保存安定性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−102481(JP,A) 特開 昭58−109681(JP,A) 特開 昭57−176261(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)カチオン性柔軟化剤:6〜50重量%、 (B)ノニオン界面活性剤:0.05〜10重量%、 (C)少なくとも1個以上の窒素原子を含み、窒素原子
    1個当たり炭素原子6個以下の化合物に低級アルキレン
    オキシドを付加させた水溶性高分子:0.01〜10重量%、 (D)水性ベヒクル、 を含有することを特徴とする柔軟剤組成物。
  2. 【請求項2】成分(B)が、炭素数2〜4の低級アルキ
    レンオキシドを平均15〜80モル付加させたノニオン界面
    活性剤である請求項1記載の柔軟剤組成物。
  3. 【請求項3】成分(C)は、少なくとも1個以上の窒素
    原子を含み、窒素原子1個当たり炭素原子6個以下であ
    る化合物に活性水素1箇所当り0から1000モル迄の炭素
    数2〜4の低級アルキレンオキシドが付加された化合物
    であり、且つ全体の平均分子量が約400〜100,000の水溶
    性高分子である請求項1または2記載の柔軟剤組成物。
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