JPH0892875A - 液体柔軟仕上剤組成物及び新規第4級アンモニウム塩 - Google Patents
液体柔軟仕上剤組成物及び新規第4級アンモニウム塩Info
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- JPH0892875A JPH0892875A JP19037795A JP19037795A JPH0892875A JP H0892875 A JPH0892875 A JP H0892875A JP 19037795 A JP19037795 A JP 19037795A JP 19037795 A JP19037795 A JP 19037795A JP H0892875 A JPH0892875 A JP H0892875A
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Abstract
満足すべき性能を示し、かつ生分解性に優れ、自然環境
に対し優しい液体柔軟仕上剤組成物の提供。 【解決手段】 第4級アンモニウム塩(I)3〜40重量
%、及び水を含有する液体柔軟仕上剤組成物。 【化1】 〔式中、R1は炭素数20〜44のアルキル基又はアルケニル
基、R2,R3及びR4は炭素数1〜5のアルキル基又はヒド
ロキシアルキル基、n は1〜6の数、X-は陰イオン基を
示す。〕
Description
優れた柔軟性及び弾力性(ふっくら感)を付与し、且つ
保存安定性に優れ、且つ優れた吸水性を示し、かつ生分
解性に優れ自然環境に対し優しい液体柔軟仕上剤に関す
る。
家庭用柔軟仕上剤として市販されている商品はジ(硬化
牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロリドを主成分
とした組成物が一般的である。この理由としてはこの第
4級アンモニウム塩が少量で各種繊維に対して良好な柔
軟効果を発揮するからである。しかしながら、上記第4
級アンモニウム塩は柔軟効果は高いもののより高い柔軟
効果を得ようと高濃度で処理すると、特に木綿類に対し
てその弾力性を低下させ、風合いを損なってしまうこと
がある。更に上記第4級アンモニウム塩を用いた柔軟剤
組成物は、長期保存を行うとその物理化学的性質によ
り、容易に増粘したり、ゲル状になったり、分離したり
することがある。市販の柔軟剤には、上記の第4級アン
モニウム塩の他にポリオキシエチレン系の非イオン活性
剤、電解質及び溶剤等の添加剤を配合し、長期保存安定
性を改良しているが、その効果は未だ不十分である。
を、第4級窒素原子と長鎖アルキル鎖との間にエステル
基を導入することにより改良するため、各種の柔軟仕上
剤が提案されている。例えば特開平3−90677 号公報に
はゲル形成をせず良好に分散するエステル基含有第4級
アンモニウム塩を用いた柔軟剤組成物が開示され、そし
て特開平1−162872号公報には高温保存時における粘度
安定性の良好な、エステル基含有第4級アンモニウム塩
を用いた柔軟剤組成物が開示されている。しかしなが
ら、これらの第4級アンモニウム塩を含有する柔軟仕上
剤は、柔軟性能、保存安定性及び吸水性(吸水性が劣る
柔軟仕上剤で処理された繊維は、水をはじく傾向があ
り、使用感がよくない)の点で未だ充分とは言えなかっ
た。従って本発明の課題は、柔軟性能、保存安定性及び
吸水性の点で充分満足すべき性能を示し、かつ生分解性
に優れ、自然環境に対し優しい液体柔軟仕上剤組成物を
提供することである。
した結果、極めて特定の構造を有する第4級アンモニウ
ム塩を含有する液体柔軟仕上剤組成物により上記課題を
解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、下記(A) 成分及び水を含有し、
(A) 成分の含有量が組成物中3〜40重量%であることを
特徴とする液体柔軟仕上剤組成物を提供するものであ
る。 (A) 成分:一般式(I)で表される第4級アンモニウム
塩
ルケニル基(好ましくはアルキル基)を示す。 R2,R3,R4:同一又は異なって炭素数1〜5のアルキル
基又はヒドロキシアルキル基を示す。 n :1〜6の数を示す。 X-:陰イオン基を示す。〕
て詳細に説明する。 〔(A) 成分〕本発明において、(A) 成分として一般式
(I)で表わされる第4級アンモニウム塩(以下、第4
級アンモニウム塩(I)と略記)が使用される。この場
合において X- 基は陰イオン基を示すが、陰イオン基と
しては、例えばハロゲン陰イオン基 (Cl-, Br-等)、炭
素数1〜5のアルキルサルフェート陰イオン基(CH3S
O4 -, C2H5SO4 - , C3H7SO4 - 等)等が例示される。ここ
で、第4級アンモニウム塩(I)を例示すると次の通り
である。
ち、柔軟性能付与の観点より、R1基は好ましくは直鎖又
は分岐鎖の炭素数28〜44のアルキル基又はアルケニル基
(好ましくはアルキル基)であり、さらに好ましくは直
鎖又は分岐鎖の炭素数36〜44のアルキル基又はアルケニ
ル基(好ましくはアルキル基)である。第4級アンモニ
ウム塩(I)として特に好ましいものは、下記の一般式
(I−1)で表される第4級アンモニウム塩である。
を示す。〕 この一般式(I−1)で表される第4級アンモニウム塩
に該当する第4級アンモニウム塩として、次のものが例
示される。
いて、下記一般式(I−2)で表わされる第4級アンモ
ニウム塩、及び上記一般式(I−1)で表わされる第4
級アンモニウム塩は新規化合物である。
アルケニル基(好ましくはアルキル基)を示す。 R2, R3, R4, n, X- :前記の意味を示す。〕 第4級アンモニウム塩(I)は、例えば以下の製造法1
及び製造法2によって製造されるが、本発明はこの製造
条件によって制限されるものではない。
す。但しR5は前記の意味を示す。〕 即ち、先ずハロカルボン酸(II)と高級アルコール(II
I)を反応させ、ハロカルボン酸エステル(IV)を得る。
この場合においてハロカルボン酸(II)の例としては、
下記式で表されるものが挙げられ、好ましくはモノクロ
ロ酢酸である。 ClCH2COOH, ClCH2CH2CH2COOH, Cl(CH2)5COOH, BrCH2
COOH また、高級アルコール(III)の例としては、下記式で表
されるもの等が挙げられ、これらの単独又は混合物が用
いられるが、好ましくは2−ヘキサデシルエイコシルア
ルコールである。
ルコール(III)の仕込み量は、モル比にて〔ハロカルボ
ン酸(II)〕/〔高級アルコール(III)〕=0.8 〜1.5
が好ましく、反応温度は 120℃〜160 ℃が好ましく、ま
た反応時間は2〜10時間が好ましい。
ステル(IV)を、第2級アミン(V)と反応させる。第
2級アミン(V)の例としては、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールア
ミン、ジプロピルアミン、ジ(イソプロピル)アミン、
ジブチルアミン等が挙げられ、好ましくはジメチルアミ
ン、ジエチルアミンである。ここでハロカルボン酸エス
テル(IV)及び第2級アミン(V)の仕込み量は、モル
比にて〔第2級アミン(V)〕/〔ハロカルボン酸エス
テル(IV)〕=0.8〜3.0 が好ましく、反応温度
は30〜80℃が好ましく、反応時間は3〜15時間が好まし
い。
(VII)を4級化剤(VIII)と反応させる。4級化剤(VIII)
の例としては、アルキルハライド(メチルクロライド、
メチルブロマイド等)、ジアルキル硫酸(アルキル基の
炭素数は1〜5)等が挙げられ、好ましくはメチルクロ
ライド、ジメチル硫酸である。エステルアミン (VII)と
4級化剤(VIII)との反応は、イソプロパノール、エタノ
ール、アセトン等の溶媒の存在下で行われる。この場合
エステルアミン (VII)及び4級化剤(VIII)の仕込み量
は、モル比にて〔エステルアミン (VII)〕/〔4級化剤
(VIII)〕=0.8 〜1.5 が好ましく、反応温度は80〜120
℃が好ましい。このようにして得られた第4級アンモニ
ウム塩(IX)は必要に応じてその対イオンを交換し、本
発明の第4級アンモニウム塩(I)を得ることができ
る。
(X)とを反応させる。この反応は、無溶媒もしくは必
要であればイソプロパノール、エタノール、アセトンな
どの溶媒を用いることができる。ハロカルボン酸エステ
ル(IV)及び第3級アミン(X)の仕込み量は、モル比
にて〔第3級アミン(X)〕/〔ハロカルボン酸エステ
ル(IV)〕=0.8 〜2.5 が好ましく、反応温度は80〜16
0 ℃が好ましい。このようにして得られた第4級アンモ
ニウム塩(XI)は必要に応じてその対イオンを交換し、
本発明の第4級アンモニウム塩(I)を得ることができ
る。
組成物は、(A) 成分を3〜40重量%、好ましくは5〜30
重量%、更に好ましくは10〜30重量%含有し、残部は水
である。第4級アンモニウム塩(I)の配合量が3重量
%未満の場合、本発明が所望する柔軟効果が得られず、
40重量%を超える場合には、組成物の粘性が増大しハン
ドリング性が不良となる。本発明の組成物の柔軟性能及
び保存安定性をさらに向上させる目的で、さらに(B) 成
分とし直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜44の飽和又は不飽和
アルコールを配合することができる。(B) 成分の配合量
は、(A) 成分に対し110 重量%以下、好ましくは1〜10
0 重量%である。この(B) 成分の直鎖又は分岐鎖の炭素
数8〜44の飽和又は不飽和アルコールの例として下記の
ものが挙げられる。
保存安定性を向上させるために、直鎖又は分岐鎖の炭素
数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸((C)成分) を配合する
ことができる。本発明の組成物中の(C) 成分の量は、
(A)成分の重量を基準にして100重量%以下、好ましくは
0.5〜50重量%である。ここで用いられる(C) 成分の脂
肪酸の例としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリ
スチン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、オレ
イン酸、イソステアリン酸、およびヤシ油、パーム油、
牛脂、ナタネ油、魚油等の天然油脂由来のアルキル組成
をもつ脂肪酸が挙げられる。
保存安定性(ゲル化防止等)の向上のため、炭素数1〜
4の1価アルコール((D)成分) を配合することが出来
る。本発明の組成物中の(D) 成分の量は、(A) 成分の重
量を基準にして60重量%以下、好ましくは5〜50重量
%、さらに好ましくは10〜45重量%である。かかる(D)
成分の炭素数1〜4の1価アルコールの例としては、メ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールが挙げ
られる。
て、公知のカチオン化合物(第4級アンモニウム塩、イ
ミダゾリニウム塩等)、エステル又はアミド、あるいは
これらのうち2種以上の混合物を配合することができ
る。これらの例として、下記一般式(XXI) で表される第
4級アンモニウム塩及び下記一般式 (XXII−1)〜 (XX
II−8)で表される化合物が例示される。
基を示す。 A1, A2, A3:互いに同一又は異なって、水素原子または
R12CO−(ここでR12 は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜35
のアルキル又はアルケニル基を示す)で表される基を示
す。但しA1、A2及びA3のうち、少なくとも一つは R12CO
−(ここでR12 は前記定義の通りである)で表される基
である。 Q- :陰イオン基を示す。〕 ここで Q- の例を挙げると、Cl- , Br- 等のハロゲンイ
オン、および炭素数1〜5のアルキルサルフェート基で
ある。本発明の組成物において、一般式 (XXI)で表され
る第4級アンモニウム塩中のQ-は、同時に用いる第4級
アンモニウム塩(I)中のX-と同一でもよいし、異なっ
ていてもよい。
炭素数10〜24のアルキル、アルケニル又は2−ヒドロキ
シアルキル基を示す。 R17 :炭素数1〜3のアルキルまたはヒドロキシアルキ
ル基、ベンジル基又は式−(C2H4O)mH (ここでmは1〜3
の数を示す)で表される基を示す。 R18 :水素原子、炭素数1〜3のアルキルまたはヒドロ
キシアルキル基、ベンジル基又は式−(C2H4O)mH (ここ
でmは前記定義の通りである)で表される基を示す。 Q- :前記定義の通りである。〕
炭素数9〜23のアルキル、アルケニル又は2−ヒドロキ
シアルキル基を示す。〕
通りである。〕
通りである。 B :式−OCO −又は−NHCO−で表される基を示す。〕
義の通りである。〕
る。〕
ケニル又は2−ヒドロキシアルキル基を示す。〕 本発明の柔軟仕上剤組成物中の、(A) 成分の濃度が高濃
度の場合、当該組成物は、保存時に増粘する傾向があ
る。この増粘傾向抑制のため、活性水素を3個以上有す
る化合物にエチレンオキシドと必要によりプロピレンオ
キシドおよび/またはトリメチレンオキシドが付加して
なり、重量平均分子量が5,000〜2,000,000で
あり、分子量中に占めるオキシエチレン基部分の割合が
55重量%以上であるポリエーテル化合物又はその誘導
体((E)成分) を配合することが好ましい。
水素を3個以上有する化合物としては、次のものが例示
される。多価アルコールとして、トリメチロールプロパ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリ
セリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖、
ポリグリセリン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化物が例示される。多価フェノールとし
て、フェノール樹脂やアルキルフェノールのホルマリン
縮合物が例示される。ポリアミン化合物として、エチレ
ンジアミンおよびジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン等のポリエチレンイミンが例示される。ま
た、これらのポリアミン化合物の誘導体である部分アミ
ド化物やN−アルキル化物も、活性水素が3個以上残存
するものであれば、(E) 成分を得るための出発物質とし
て使用し得る。
する化合物に、通常の方法により、エチレンオキシド
と、必要により、プロピレンオキシドおよび/またはト
リメチレンオキシドを付加することにより得られる。
(E) 成分として、特に、エチレンオキシド単独の付加
体、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロッ
ク付加体、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの
一部ブロック状の付加体が好ましい。活性水素を3個以
上有する化合物に、2種以上のアルキレンオキシドを付
加する場合、その付加の順序はいずれが先でも良いが、
プロピレンオキシド(以下、POと略記)を先に付加さ
せた後、エチレンオキシド(以下、EOと略記)を付加
させたものが、(A) 成分の濃度が高濃度の本発明組成物
の、保存時における増粘傾向抑制のために好ましい。
であり、好ましくは10,000〜100,000の範囲である。ま
た、分子中に占めるオキシエチレン基(EO鎖)の部分
の割合は、全分子量の55重量%以上であり、好ましくは
80重量%以上である。この場合において、(E) 成分の分
子量が 5,000未満の場合、柔軟仕上剤組成物の保存時に
おける増粘傾向を抑制する効果が低く、一方、2,000,00
0 を超える場合、柔軟仕上剤組成物の粘度が著しく増大
し、ボトルから出しにくい等の不都合が生じる。また、
(E) 成分の分子量中、オキシエチレン基の割合(合計重
量)が55重量%未満の場合、柔軟仕上剤組成物の保存時
における増粘傾向を抑制する効果が低い。
の誘導体としては、前記ポリエーテル化合物とイソシア
ネート基を有する化合物等の反応によって得られた架橋
反応物や、前記ポリエーテル化合物の末端水酸基の硫酸
化物、リン酸化物、カルボキシアルキル化物、脂肪酸エ
ステル化物、および前記ポリエーテル化合物の窒素原子
の一部をカチオン化したものが挙げられる。その中で
も、特に、脂肪酸エステル化物とカチオン化物が好まし
い。脂肪酸エステル化物の製造において用いられる脂肪
酸としては、炭素数が7〜23個のものが好ましいが、二
重結合の数、枝分かれの有無などは、性能に大きく影響
しない。カチオン化物としては、ポリエーテル化合物中
の窒素原子の一部を、ジアルキル硫酸やハロゲン化アル
キル等を用いてカチオン化した化合物や、カチオン化後
に、酢酸、アルキルベンゼンスルホン酸等により中和し
て得られるカチオン化物が挙げられる。
を、組成物全重量を基準にして 0.5〜5重量%、好まし
くは1〜3重量%含有する。(A) 成分に対する(E) 成分
の重量比〔(E) 成分〕/〔(A) 成分〕は、1/100 〜1
/2.5 であり、好ましくは1/50〜1/5である。ま
た、本発明の柔軟仕上剤組成物の(A) 成分と(E) 成分の
合計含有量は、組成物全重量を基準にして4〜45重量
%、好ましくは11〜39重量%、更に好ましくは14〜32重
量%である。(E) 成分の量が、上記範囲内の場合、本発
明の柔軟仕上剤組成物は、本発明が所望する水準の柔軟
性能を示し、同時に、組成物保存時における増粘傾向が
抑制される。
め、NaCl、CaCl2 、MgCl2 等の無機電解質を配合するこ
とができる。この場合、無機電解質の配合量は組成物中
0〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。本発
明の柔軟仕上剤組成物には、更に、組成物のpHを調整す
るために、酸性又はアルカリ性の物質を添加することが
できる。この場合、本発明組成物のpHが1.5 〜6.5 の範
囲内となるように、酸性又はアルカリ性の物質を添加す
ることが、組成物の粘度、保存安定性の点から望まし
い。
たって保存しても、その安定性は高いが、更に過酷な保
存条件下での安定化のために、ポリオキシエチレン(5
〜50モル)アルキル又はアルケニル(C12〜C24)エーテル
や、ポリオキシエチレン(5〜50モル)アルキル又はア
ルケニル(C12〜C24)アミン等のノニオン界面活性剤、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、尿素などの
ハイドロトロープ剤などを、本発明組成物に配合しても
良い。また、本発明組成物には、その外観向上のために
顔料または染料を、すすぎ時の消泡のためにシリコーン
を、使用時及び仕上がり後の趣向を良くするために香料
を配合することもできる。
の一例を以下に述べるが、本発明組成物の調製方法は、
この製法に限定されるものではない。(A) 成分を溶融
し、又は(A) 成分とその他の成分(但し(E) 成分を除
く)との混合物を溶融し、この溶融物を、攪拌下、60℃
に保持されている脱イオン水の中に徐々に滴下し、エマ
ルジョンを調製する。その後、必要に応じて、このよう
にして生成したエマルジョンの中へ、(E) 成分を添加し
てもよい。更に、あらかじめ、脱イオン水の替わりに、
非イオン性界面活性剤水溶液を用いてもよいし、(A) 〜
(E) 成分の添加の後に、組成物の粘度を調節するため
に、無機塩を添加してもよい。
に対して、充分な柔軟性、帯電防止性と、優れた弾力性
を付与すると共に、保存安定性(保存後ゲル化又は増粘
しないこと。保存後柔軟仕上剤基剤が加水分解しないこ
と)及び吸水性が極めて良好である。
(I−1)の実施例、及び本発明に係わる第4級アンモ
ニウム塩(I)の合成例、更に本発明の液体柔軟仕上剤
の実施例を示し、本発明を更に詳細に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ロ酢酸34g、2−ヘキサデシルエイコシルアルコール 1
56gを入れ 140℃まで昇温した。生成する水を留去しな
がらそのままの温度で7時間反応させた後、水洗により
過剰のクロロ酢酸を除去しクロロ酢酸エステルを 175g
得た。次いで、ジメチルアミンの50%水溶液64gと水 1
00gを加え55℃まで昇温し、そのままの温度で10時間反
応させた。反応後、水洗により過剰ジメチルアミンを除
去しグリシンエステルを 170g得た。次に、攪拌機、温
度計のついたオートクレーブに上記グリシンエステル90
g、メチルクロライド15g、アセトン70gを入れ、90℃
で6時間反応した。反応後、アセトンによる晶析を行
い、乾燥後、白色粉末の目的物を85g得た。NMRスペ
クトル、IRスペクトルから以下の構造を確認した。
ロ酪酸44g、2−ヘキサデシルエイコシルアルコール 1
56gを入れ 140℃まで昇温した。生成する水を留去しな
がらそのままの温度で7時間反応させた後、水洗により
過剰のクロロ酪酸を除去しクロロ酪酸エステルを 185g
得た。次いで、ジメチルアミンの50%水溶液64gと水 1
00gを加え55℃まで昇温し、そのままの温度で10時間反
応させた。反応後、水洗により過剰ジメチルアミンを除
去し4−アミノ酪酸エステルを185 g得た。次に、攪拌
機、温度計のついたオートクレーブに上記4−アミノ酪
酸エステル95g、メチルクロライド15g、イソプロピル
アルコール70gを入れ、90℃で6時間反応した。反応
後、アセトンによる晶析を行い、乾燥後、白色粉末の目
的物を90g得た。NMRスペクトル、IRスペクトルか
ら以下の構造を確認した。
ロヘキサン酸45g、2−ヘキサデシルエイコシルアルコ
ール 156gを入れ 140℃まで昇温した。生成する水を留
去しながらそのままの温度で10時間反応させクロロヘキ
サン酸エステルを 195g得た。次いで、ジメチルアミン
の50%水溶液64gと水 100gを加え60℃まで昇温し、そ
のままの温度で10時間反応させた。反応後、水洗により
過剰ジメチルアミンを除去し6−アミノヘキサン酸エス
テルを 195g得た。次に、攪拌機、温度計のついたオー
トクレーブに上記6−アミノヘキサン酸エステル 100
g、メチルクロライド15g、イソプロピルアルコール80
gを入れ、90℃で8時間反応した。反応後、アセトンに
よる晶析を行い、乾燥後、白色粉末の目的物を1030g得
た。NMRスペクトル、IRスペクトルから以下の構造
を確認した。
ロ酢酸34g、2−ドデシルヘキサデシルアルコール 123
gを入れ 140℃まで昇温した。生成する水を留去しなが
らそのままの温度で5時間反応させた後、水洗により過
剰のクロロ酢酸を除去しクロロ酢酸エステルを 145g得
た。次いで、ジメチルアミンの50%水溶液64gと水 100
gを加え55℃まで昇温し、そのままの温度で10時間反応
させた。反応後、水洗により過剰ジメチルアミンを除去
しグリシンエステルを 145g得た。次に、攪拌機、温度
計のついたオートクレーブに上記グリシンエステル75
g、メチルクロライド15g、アセトン50gを入れ、90℃
で6時間反応した。反応後、アセトンによる晶析を行
い、乾燥後、白色粉末の目的物を70g得た。NMRスペ
クトル、IRスペクトルから以下の構造を確認した。
ロ酢酸34g、2−オクチルドデシルアルコール90gを
入れ 140℃まで昇温した。生成する水を留去しながらそ
のままの温度で5時間反応させた後、水洗により過剰の
クロロ酢酸を除去しクロロ酢酸エステルを 110g得た。
次いで、ジメチルアミンの50%水溶液64gと水 100gを
加え55℃まで昇温し、そのままの温度で10時間反応させ
た。反応後、水洗により過剰ジメチルアミンを除去しグ
リシンエステルを 113g得た。次に、攪拌機、温度計の
ついたオートクレーブに上記グリシンエステル57g、メ
チルクロライド15g、アセトン 400gを入れ、90℃で6
時間反応した。反応後、アセトンによる晶析を行い、乾
燥後、白色粉末の目的物を60g得た。NMRスペクト
ル、IRスペクトルから以下の構造を確認した。
ニウム塩をまとめて表1に示す。
2に示す高級アルコール((B)成分) 、表3に示す脂肪酸
((C)成分) 、低級アルコール((D)成分、表4に示すポリ
アルキレンオキシド化合物((E)成分) 等を表5及び表6
に示す割合で含有する柔軟仕上剤組成物を調製(pH=3
に調整)した。得られた柔軟仕上剤組成物について、下
記の方法により保存安定性、柔軟性、弾力性および吸水
性を評価した。結果を表7及び表8に示す。尚、比較例
においては下記の化合物(S) 〜(U) を使用した。下記式
中、R23 及びR33 は硬化牛脂脂肪酸のカルボキシル基を
メチレン基に置換して得られる組成のアルキル基を示
す。R24 及びR34 は硬化牛脂脂肪酸のカルボキシル基を
除いて得られる組成のアルキル基を示す。
℃、25℃、50℃にて20日間保存し、密閉条件での外観及
び流動性を測定した。 (2) 柔軟性及び弾力性の評価方法 a) 処理方法 市販の木綿タオル 1.5kg、アクリルジャージー 0.5kg
を、30リットル洗濯機を用い、 3.5°DH硬水にて市販洗
剤アタック(花王株式会社製、登録商標)で5回繰り返
し洗濯し、各繊維についていた繊維処理剤を除去した
後、表5及び表6に記載の柔軟仕上剤組成物を6ml投入
し、25℃、1分間攪拌下で処理した。 b) 評価方法 上記方法で処理した布を室温で風乾後、25℃、60%RHの
恒温恒湿室にて24時間放置した。これらの布について柔
軟性及び弾力性の評価を行った。柔軟性及び弾力性の評
価は、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムクロリ
ド15重量%からなる柔軟仕上剤10ccで処理した布を対照
にして一対比較を行った。評価は次のように表す。 +2;対照より柔らかい又は弾力性が高い +1;対照よりやや柔らかい又はやや弾力性が高い 0;対照と柔らかさが同等又は弾力性が同等 (3) 吸水性の評価方法〔バイレックス法〕 柔軟性及び弾力性の評価方法と同様に処理を行った布
を、25℃、65%RHの恒温恒湿室にて24時間放置した。こ
のうち、木綿タオルを吸水性の評価に用いた。木綿タオ
ルのパイル織でない部分を、25cm×2cmの長方形に切
る。一方、上記恒温恒湿室に、25℃の水を用意し、布片
を鉛直に保持したまま下から2cmが水中に没するように
つけ、水を吸わせ、15分後に上昇した水の高さを測定す
る。
重量%である。またバランスは水である。
の液体柔軟仕上剤組成物はいずれも経時的に外観や流動
性の変化がほとんどなく保存安定性が良好であった。ま
た柔軟性、弾力性及び吸水性も対照と同等あるいは対照
より優れていた。
Claims (12)
- 【請求項1】 下記(A) 成分及び水を含有し、(A) 成分
の含有量が組成物中3〜40重量%であることを特徴とす
る液体柔軟仕上剤組成物。 (A) 成分:一般式(I)で表される第4級アンモニウム
塩 【化1】 〔式中、 R1:直鎖又は分岐鎖の炭素数20〜44のアルキル基又はア
ルケニル基を示す。 R2,R3,R4:同一又は異なって炭素数1〜5のアルキル
基又はヒドロキシアルキル基を示す。 n :1〜6の数を示す。 X-:陰イオン基を示す。〕 - 【請求項2】 (A) 成分の一般式(I)で表わされる第
4級アンモニウム塩において、R1基が直鎖又は分岐鎖の
炭素数20〜44のアルキル基である請求項1記載の液体柔
軟仕上剤組成物。 - 【請求項3】 (A) 成分の一般式(I)で表わされる第
4級アンモニウム塩において、R1基が直鎖又は分岐鎖の
炭素数28〜44のアルキル基である請求項2記載の液体柔
軟仕上剤組成物。 - 【請求項4】 (A) 成分の一般式(I)で表わされる第
4級アンモニウム塩において、R1基が直鎖又は分岐鎖の
炭素数36〜44のアルキル基である請求項2記載の液体柔
軟仕上剤組成物。 - 【請求項5】 (A) 成分が一般式(I−1)で表わされ
る第4級アンモニウム塩である請求項2記載の液体柔軟
仕上剤組成物。 【化2】 〔式中、R2, R3, R4, n, X- :前記の意味を示す。〕 - 【請求項6】 更に(B) 成分として、直鎖又は分岐鎖の
炭素数8〜44の飽和又は不飽和アルコールを含有し、
(B) 成分の含有量が(A) 成分の重量を基準にして 110重
量%以下である請求項1〜5のいずれかの項記載の液体
柔軟仕上剤組成物。 - 【請求項7】 更に(C) 成分として、直鎖又は分岐鎖の
炭素数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸を含有し、(C) 成
分の含有量が、(A) 成分の重量を基準にして100重量%
以下である請求項1〜6のいずれかの項記載の液体柔軟
仕上剤組成物。 - 【請求項8】 更に(D) 成分として、炭素数1〜4の1
価アルコールを含有し、(D) 成分の含有量が(A) 成分の
重量を基準にして60重量%以下である請求項1〜7のい
ずれかの項記載の液体柔軟仕上剤組成物。 - 【請求項9】 更に(E) 成分として、組成物全重量を基
準にして 0.5〜5重量%の、活性水素を3個以上有する
化合物にエチレンオキシドと必要によりプロピレンオキ
シドおよび/またはトリメチレンオキシドが付加してな
り、重量平均分子量が5,000 〜2,000,000 であり、分子
量中に占めるオキシエチレン基部分の割合が55重量%以
上であるポリエーテル化合物又はその誘導体を含有し、
(A) 成分に対する(E) 成分の重量比〔(E) 成分〕/
〔(A) 成分〕が1/100 〜1/2.5であり、且つ、(A)
成分と(E) 成分の合計含有量が組成物全重量を基準にし
て4〜45重量%である請求項1〜8のいずれかの項記載
の液体柔軟仕上剤組成物。 - 【請求項10】 一般式(I−2)で表わされる第4級
アンモニウム塩。 【化3】 〔式中、 R1-2:直鎖又は分岐鎖の炭素数36〜44のアルキル基又は
アルケニル基を示す。 R2, R3, R4, n, X- :前記の意味を示す。〕 - 【請求項11】 R1-2が直鎖又は分岐鎖の炭素数36〜44
のアルキル基である請求項10記載の第4級アンモニウ
ム塩。 - 【請求項12】 一般式(I−1)で表わされる第4級
アンモニウム塩。 【化4】 〔式中、R2, R3, R4, n, X- :前記の意味を示す。〕
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Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6-175227 | 1994-07-27 | ||
JP17522794 | 1994-07-27 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0892875A true JPH0892875A (ja) | 1996-04-09 |
JP2994990B2 JP2994990B2 (ja) | 1999-12-27 |
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JP7190377A Expired - Fee Related JP2994990B2 (ja) | 1994-07-27 | 1995-07-26 | 液体柔軟仕上剤組成物及び新規第4級アンモニウム塩 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104372614A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-02-25 | 青岛昌安达药业有限公司 | 一种纺织衣物柔顺剂 |
JP2016011469A (ja) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | 花王株式会社 | エマルション組成物の製造方法 |
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AU2021306216B2 (en) * | 2020-07-09 | 2023-12-21 | Advansix Resins & Chemicals Llc | Branched amino acid surfactants |
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- 1995-07-26 JP JP7190377A patent/JP2994990B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2994990B2 (ja) | 1999-12-27 |
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