JP3379852B2 - 液体柔軟仕上剤組成物 - Google Patents

液体柔軟仕上剤組成物

Info

Publication number
JP3379852B2
JP3379852B2 JP04280695A JP4280695A JP3379852B2 JP 3379852 B2 JP3379852 B2 JP 3379852B2 JP 04280695 A JP04280695 A JP 04280695A JP 4280695 A JP4280695 A JP 4280695A JP 3379852 B2 JP3379852 B2 JP 3379852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
weight
group
carbon atoms
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04280695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08246344A (ja
Inventor
紀子 山口
淳一 猪腰
修 立澤
宗郎 青柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP04280695A priority Critical patent/JP3379852B2/ja
Priority to DE69600850T priority patent/DE69600850T2/de
Priority to US08/605,916 priority patent/US5696070A/en
Priority to EP96102741A priority patent/EP0728737B1/en
Priority to ES96102741T priority patent/ES2123307T3/es
Publication of JPH08246344A publication Critical patent/JPH08246344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3379852B2 publication Critical patent/JP3379852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の繊維に対し優れ
た柔軟性及び弾力性(ふっくら感)を付与し、且つ保存
安定性に優れ、かつ生分解性に優れ自然環境に対し優し
い液体柔軟仕上剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
家庭用柔軟仕上剤として市販されている商品はジ(硬化
牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロライドを主成
分とした組成物が一般的である。この理由としてはこの
第4級アンモニウム塩が少量で各種繊維に対して良好な
柔軟効果を発揮するからである。しかしながら、上記第
4級アンモニウム塩は柔軟効果は高いものの、処理後の
残存物が河川等の自然界に放出した場合、ほとんど生分
解されず、生物に悪影響を及ぼすという問題があった。
それを解決する手段として、ジメチルジ(アルカノイル
オキシエチル)アンモニウムクロライドやメチルジ(ア
ルカノイルオキシエチル)2−ヒドロキシエチルアンモ
ニウムメチルサルフェート等が上市されているが、これ
らのものは上記第4級アンモニウム塩と比較して、生分
解性は改善されているが、柔軟性が未だ不十分である。
【0003】従って、本発明の目的は、柔軟性能、保存
安定性の点で十分満足すべき性能を示し、かつ生分解性
に優れ、自然環境に対して優しい液体柔軟仕上剤組成物
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、極めて特定の構造を有する第4級アンモニウ
ム塩を含有する液体柔軟仕上剤組成物により上記課題を
解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、下記(A) 成分及び水を含有し、
(A) 成分の含有量が組成物中3〜40重量%であることを
特徴とする液体柔軟仕上剤組成物を提供するものであ
る。 (A) 成分:一般式(I)で表される第4級アンモニウム
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、 R1,R2,R3:同一又は異なって炭素数1〜4のアルキル基
又はヒドロキシアルキル基を示す。 R4,R5:同一又は異なって水酸基で置換されていてもよ
い、直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜36のアルキル基又はア
ルケニル基を示す。 A :直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
す。 X-:陰イオン基を示す。 m :アルキレンオキシドの平均付加モル数を示す0〜20
の数である。 n :1〜6の数を示す。〕 以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】〔(A) 成分〕本発明において、(A) 成分と
して一般式(I)で表される第4級アンモニウム塩(以
下、第4級アンモニウム塩(I)と略記)が使用され
る。この場合において、R1基、R2基、R3基の例として、
具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヒドロ
キシエチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基が例示
される。R4基、R5基の例として、具体的にはデシル、ド
デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、
ヒドロキシオクタデシル、ドコシル等の基が挙げられ、
好ましくは直鎖又は分岐鎖の炭素数12〜24のアルキル
基、更に好ましくはオクタデシル基、ヘキサデシル基及
びこれらの混合基が例示される。また、A 基の具体例と
して、
【0008】
【化4】
【0009】等が挙げられ、好ましくはエチレン基が例
示される。m は好ましくは0〜10、更に好ましくは0で
ある。n は好ましくは1〜3、更に好ましくは1であ
る。
【0010】また、 X- 基の例として、ハロゲン陰イオ
ン基 (Cl-, Br-等)、サルフェート、水酸基で置換され
ていてもよい炭素数1〜4のカルボキシレート又は炭素
数1〜4のアルキルサルフェート(CH3SO4 -, C2H5SO4 -
等)等が挙げられ、好ましくはCl-, CH3SO4 - が例示さ
れる。ここで、第4級アンモニウム塩(I)を例示する
と次の通りである。
【0011】
【化5】
【0012】これらの中で、下記一般式(I−1)で表
される第4級アンモニウム塩が特に好ましい。
【0013】
【化6】
【0014】〔式中、R1, R2, R3, n, X- :前記の意味
を示す。〕 上記第4級アンモニウム塩(I)は、例えば以下の製造
法1及び2によって製造される。 <製造法1>まず、一般式(II)で表されるグリセロー
ル体と、一般式(III) で表される化合物とを反応させて
エステル化を行い、一般式(IV) で表されるハロエステ
ルを得る。次いで、このハロエステルと一般式(V)で
表される第3級アミンを反応させ、さらに必要に応じて
塩交換を行い、第4級アンモニウム塩(I)を得る。
【0015】
【化7】
【0016】〔式中、 R1,R2,R3,R4,R5,A,m,n: 前記の意味を示す。 Y :ハロゲン原子を示す。 R6:H原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕 この場合において、一般式(II)で表されるグリセロー
ル体としては、1,3 −ジオクタデカノキシ−2−プロパ
ノール、1−オクタデカノキシ−3−ヘキサデカノキシ
−2−プロパノール、1−ドデカノキシ−3−ドコサノ
キシ−2−プロパノール等や、これらのエチレンオキシ
ド付加物、プロピレンオキシド付加物及びこれらの混合
物が挙げられる。
【0017】また、一般式(III) で表される化合物とし
ては、モノクロロ酢酸、モノクロロ酪酸、モノクロロヘ
キサン酸及びこれらのメチルエステル、エチルエステル
等が挙げられる。エステル化に用いる触媒としては、p
−トルエンスルホン酸、硫酸等の酸触媒が挙げられる。
【0018】そして、一般式(V)で表される第3級ア
ミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、N−メチルジエタノールアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアミ
ン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N−ジエチル
メチルアミン、N,N−ジメチルイソプロピルアミン、
N−メチルジブチルアミン等が挙げられ、4級化反応に
おける溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、アセトン等が挙げられる。
【0019】<製造法2>製造法1における一般式 (I
V) で表されるハロエステルと、一般式(VI)で表される
第2級アミンとを反応させ、一般式(VII) で表されるア
ミノエステルを得、さらに一般式(VIII)で表される4級
化剤を反応させ、さらに必要に応じて塩交換を行い、第
4級アンモニウム塩(I)を得る。
【0020】
【化8】
【0021】〔式中、R1,R2,R3,R4,R5,A,m,n,X,Y: 前記
の意味を示す。〕 この場合において、使用される一般式 (VI) で表される
第2級アミンとしては、ジメチルアミン、N−エチルメ
チルアミン、ジエチルアミン、N−メチルイソプロピル
アミン、N−エチルイソプロピルアミン、N−メチルブ
チルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミ
ン、N−エチルブチルアミン、N−メチルエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、N−メチル−2−ヒドロキ
シプロピルアミン、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミ
ン等が挙げられ、一般式(VIII)で表される4級化剤とし
ては、塩化メチル等の低級アルキルハライド、ジメチル
硫酸等のジ低級アルキル硫酸等が挙げられる。4級化反
応の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトン等が挙げられる。
【0022】〔柔軟仕上剤組成物〕本発明の柔軟仕上剤
組成物は、(A) 成分を3〜40重量%、好ましくは5〜30
重量%、更に好ましくは10〜30重量%含有し、残部は水
である。(A) 成分の配合量が3重量%未満の場合、本発
明が所望する柔軟効果が得られず、40重量%を超える場
合には、組成物の粘性が増大しハンドリング性が不良と
なる。本発明の組成物の柔軟性能及び保存安定性をさら
に向上させる目的で、さらに(B) 成分として直鎖又は分
岐鎖の炭素数8〜44の飽和又は不飽和アルコールを配合
することができる。(B) 成分の配合量は、(A) 成分に対
し110 重量%以下、好ましくは1〜100 重量%である。
この(B) 成分の直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜44の飽和又
は不飽和アルコールの例として下記のものが挙げられ
る。
【0023】CH3(CH2)11OH, CH3(CH2)13OH, CH3(CH2)15
OH, CH3(CH2)17OH,CH3(CH2)19OH, CH3(CH2)21OH, CH3(C
H2)7CH=CH(CH2)8OH 本発明の柔軟仕上剤組成物の柔軟性能及び保存安定性を
向上させるために、直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜36の飽
和又は不飽和脂肪酸((C)成分) を配合することができ
る。本発明の組成物中の(C) 成分の量は、(A)成分の重
量を基準にして100重量%以下、好ましくは 0.5〜50重
量%である。ここで用いられる(C) 成分の脂肪酸の例と
しては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、
ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸、オレイン酸、イ
ソステアリン酸、およびヤシ油、パーム油、牛脂、ナタ
ネ油、魚油等の天然油脂由来のアルキル組成をもつ脂肪
酸が挙げられる。
【0024】本発明組成物には、組成物の粘度調整及び
保存安定性(ゲル化防止等)の向上のため、炭素数1〜
4の1価アルコール((D)成分) を配合することが出来
る。本発明の組成物中の(D) 成分の量は、(A) 成分の重
量を基準にして60重量%以下、好ましくは5〜50重量
%、さらに好ましくは10〜45重量%である。かかる(D)
成分の炭素数1〜4の1価アルコールの例としては、メ
チルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールが挙げ
られる。
【0025】本発明組成物には、柔軟仕上剤基剤とし
て、公知のカチオン化合物(第4級アンモニウム塩、イ
ミダゾリニウム塩等)、エステル又はアミド、あるいは
これらのうち2種以上の混合物を配合することができ
る。これらの例として、下記一般式(IX) で表される第
4級アンモニウム塩及び下記一般式(X-1)〜(X-8) で表
される化合物が例示される。
【0026】
【化9】
【0027】〔式中、 R11:炭素数1〜4のアルキル又はヒドロキシアルキル基
を示す。 A1,A2,A3:互いに同一又は異なって、水素原子又はR12C
O−(ここでR12は直鎖又は分岐鎖の炭素数7〜35のアル
キル又はアルケニル基を示す)で表される基を示す。但
しA1、A2及びA3のうち、少なくとも一つは R12CO−(こ
こでR12 は前記定義の通りである)で表される基であ
る。 Q-:陰イオン基を示す。〕 ここで Q- の例を挙げると、Cl- , Br- 等のハロゲンイ
オン、および炭素数1〜5のアルキルサルフェート基で
ある。本発明の組成物において、一般式(IX)で表され
る第4級アンモニウム塩中のQ-は、同時に用いる第4級
アンモニウム塩(I)中のX-と同一でもよいし、異なっ
ていてもよい。
【0028】
【化10】
【0029】〔式中、 R15, R16:互いに同一又は異なって、直鎖又は分岐鎖の
炭素数10〜24のアルキル、アルケニル又は2−ヒドロキ
シアルキル基を示す。 R17 :炭素数1〜3のアルキルまたはヒドロキシアルキ
ル基、ベンジル基又は式−(C2H4O)pH (ここでpは1〜3
の数を示す)で表される基を示す。 R18 :水素原子、炭素数1〜3のアルキルまたはヒドロ
キシアルキル基、ベンジル基又は式−(C2H4O)pH (ここ
でpは前記定義の通りである)で表される基を示す。 Q- :前記定義の通りである。〕
【0030】
【化11】
【0031】〔式中、 R17, R18, Q- :前記定義の通りである。 R19, R20:互いに同一又は異なって、直鎖又は分岐鎖の
炭素数9〜23のアルキル、アルケニル又は2−ヒドロキ
シアルキル基を示す。〕
【0032】
【化12】
【0033】〔式中、R17, R18, R19, Q- :前記定義の
通りである。〕
【0034】
【化13】
【0035】〔式中、R18, R19, R20, Q- :前記定義の
通りである。 B :式−OCO −又は−NHCO−で表される基を示す。〕
【0036】
【化14】
【0037】〔式中、R18, R19, R20, B, Q- :前記定
義の通りである。〕
【0038】
【化15】
【0039】〔式中、R19 :前記定義の通りである。〕
【0040】
【化16】
【0041】〔式中、R19, R20:前記定義の通りであ
る。〕
【0042】
【化17】
【0043】〔式中、 R19, R20:前記定義の通りである。 R21 :直鎖又は分岐鎖の炭素数9〜23のアルキル、アル
ケニル又は2−ヒドロキシアルキル基を示す。〕 本発明の柔軟仕上剤組成物中の、(A) 成分の濃度が高濃
度の場合、当該組成物は、保存時に増粘する傾向があ
る。この増粘傾向抑制のため、活性水素を3個以上有す
る化合物にエチレンオキシドと必要によりプロピレンオ
キシドおよび/またはトリメチレンオキシドが付加して
なり、重量平均分子量が5,000〜2,000,000であり、分子
量中に占めるオキシエチレン基部分の割合が55重量%以
上であるポリエーテル化合物又はその誘導体((E)成分)
を配合することが好ましい。
【0044】(E) 成分を得るための出発物質である活性
水素を3個以上有する化合物としては、次のものが例示
される。多価アルコールとして、トリメチロールプロパ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリ
セリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、蔗糖、
ポリグリセリン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ルの部分ケン化物が例示される。多価フェノールとし
て、フェノール樹脂やアルキルフェノールのホルマリン
縮合物が例示される。ポリアミン化合物として、エチレ
ンジアミンおよびジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン等のポリエチレンイミンが例示される。ま
た、これらのポリアミン化合物の誘導体である部分アミ
ド化物やN−アルキル化物も、活性水素が3個以上残存
するものであれば、(E) 成分を得るための出発物質とし
て使用し得る。
【0045】(E) 成分の製造は、活性水素を3個以上有
する化合物に、通常の方法により、エチレンオキシド
と、必要により、プロピレンオキシドおよび/またはト
リメチレンオキシドを付加することにより得られる。
(E) 成分として、特に、エチレンオキシド単独の付加
体、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロッ
ク付加体、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの
一部ブロック状の付加体が好ましい。活性水素を3個以
上有する化合物に、2種以上のアルキレンオキシドを付
加する場合、その付加の順序はいずれが先でも良いが、
プロピレンオキシド(以下、POと略記)を先に付加さ
せた後、エチレンオキシド(以下、EOと略記)を付加
させたものが、(A) 成分の濃度が高濃度の本発明組成物
の、保存時における増粘傾向抑制のために好ましい。
【0046】(E) 成分の分子量は、 5,000〜2,000,000
であり、好ましくは10,000〜100,000の範囲である。ま
た、分子中に占めるオキシエチレン基(EO鎖)の部分
の割合は、全分子量の55重量%以上であり、好ましくは
80重量%以上である。この場合において、(E) 成分の分
子量が 5,000未満の場合、柔軟仕上剤組成物の保存時に
おける増粘傾向を抑制する効果が低く、一方、2,000,00
0 を超える場合、柔軟仕上剤組成物の粘度が著しく増大
し、ボトルから出しにくい等の不都合が生じる。また、
(E) 成分の分子量中、オキシエチレン基の割合(合計重
量)が55重量%未満の場合、柔軟仕上剤組成物の保存時
における増粘傾向を抑制する効果が低い。
【0047】(E) 成分である、前記ポリエーテル化合物
の誘導体としては、前記ポリエーテル化合物とイソシア
ネート基を有する化合物等の反応によって得られた架橋
反応物や、前記ポリエーテル化合物の末端水酸基の硫酸
化物、リン酸化物、カルボキシアルキル化物、脂肪酸エ
ステル化物、および前記ポリエーテル化合物の窒素原子
の一部をカチオン化したものが挙げられる。その中で
も、特に、脂肪酸エステル化物とカチオン化物が好まし
い。脂肪酸エステル化物の製造において用いられる脂肪
酸としては、炭素数が7〜23個のものが好ましいが、二
重結合の数、枝分かれの有無などは、性能に大きく影響
しない。カチオン化物としては、ポリエーテル化合物中
の窒素原子の一部を、ジアルキル硫酸やハロゲン化アル
キル等を用いてカチオン化した化合物や、カチオン化後
に、酢酸、アルキルベンゼンスルホン酸等により中和し
て得られるカチオン化物が挙げられる。
【0048】本発明の柔軟仕上剤組成物中の(E) 成分の
配合量は、組成物全重量を基準にして 0.5〜5重量%が
好ましく、1〜3重量%が更に好ましい。(A) 成分に対
する(E) 成分の重量比〔(E) 成分〕/〔(A) 成分〕は、
1/100 〜1/2.5 であり、好ましくは1/50〜1/5
である。また、本発明の柔軟仕上剤組成物の(A) 成分と
(E) 成分の合計含有量は、組成物全重量を基準にして4
〜45重量%、好ましくは11〜39重量%、更に好ましくは
14〜32重量%である。(E) 成分の量が、上記範囲内の場
合、本発明の柔軟仕上剤組成物は、本発明が所望する水
準の柔軟性能を示し、同時に、組成物保存時における増
粘傾向が抑制される。
【0049】本発明組成物には、組成物の粘度調整のた
め、NaCl、CaCl2 、MgCl2 、NaNO3、NaNO2 、Na2SO4、M
gSO4 、CaSO4 等の無機電解質を配合することができ
る。この場合、無機電解質の配合量は組成物中0〜2重
量%、好ましくは0〜1重量%である。本発明の柔軟仕
上剤組成物には、更に、組成物のpHを調整するために、
酸性又はアルカリ性の物質を添加することができる。こ
の場合、本発明組成物のpHが1.5 〜6.5 の範囲内となる
ように、酸性又はアルカリ性の物質を添加することが、
組成物の粘度、保存安定性の点から望ましい。
【0050】本発明の柔軟仕上剤組成物は、長期間にわ
たって保存しても、その安定性は高いが、更に過酷な保
存条件下での安定化のために、ポリオキシエチレン(5
〜50モル)アルキル又はアルケニル(C12〜C24)エ
ーテルや、ポリオキシエチレン(5〜50モル)アルキル
又はアルケニル(C12〜C24)アミン等のノニオン界面活性
剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素
などのハイドロトロープ剤などを、本発明組成物に配合
しても良い。また、本発明組成物には、その外観向上の
ために顔料または染料を、すすぎ時の消泡のためにシリ
コーンを、使用時及び仕上がり後の趣向を良くするため
に香料を配合することもできる。さらに抗菌剤を配合す
ることもできる。
【0051】本発明の柔軟仕上剤組成物を調製する方法
の一例を以下に述べるが、本発明組成物の調製方法は、
この製法に限定されるものではない。(A) 成分を溶融
し、又は(A) 成分とその他の成分(但し(E) 成分を除
く)との混合物を溶融し、この溶融物を、攪拌下、60℃
に保持されている脱イオン水の中に徐々に滴下し、エマ
ルジョンを調製する。その後、必要に応じて、このよう
にして生成したエマルジョンの中へ、(E) 成分を添加し
てもよい。更に、あらかじめ、脱イオン水の替わりに、
非イオン性界面活性剤水溶液を用いてもよいし、(A) 〜
(E) 成分の添加の後に、組成物の粘度を調節するため
に、無機塩を添加してもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明の柔軟仕上剤組成物は、各種繊維
に対して、充分な柔軟性と、優れた弾力性を付与すると
共に、保存安定性(保存後ゲル化又は増粘しないこと。
保存後柔軟仕上剤基剤が加水分解しないこと)が極めて
良好である。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。尚、例中の%は特記しない限り重量
基準である。
【0054】実施例1〜23、比較例1〜11 表1に示す (A)成分、表2に示す (B)成分、表3に示す
(C)成分、表4に示す(D)成分、表5に示す (E)成分、
表6に示すその他の成分を用いて、表7〜9に示す組成
の液体柔軟仕上剤組成物を調製した。得られた液体柔軟
仕上剤組成物について、それぞれの柔軟性、弾力性及び
保存安定性を下記方法で測定し、結果を表7〜9に示し
た。なお、いずれの配合の場合もCaCl2 を組成物中 0.2
重量%配合し、任意成分以外の残部を水とし、組成物中
のpHは HCl水溶液にて 3.0に調整した。
【0055】(1) 柔軟性及び弾力性の評価 市販の木綿タオル、アクリル繊維、ポリエステル繊維を
市販洗剤“アタック”(花王株式会社製、登録商標)に
て5回繰り返し洗濯をし、布についている洗剤を除去し
た後、上記で調製した液体柔軟仕上剤組成物を布の重量
の 0.5%投入し、25℃、浴比1/30で3分間攪拌下で処
理した後、室内で風乾後、20℃、65%RHの恒温恒湿室
にて24時間放置した。これらの布について柔軟性及び弾
力性の評価を行った。
【0056】柔軟性及び弾力性の評価は、比較例1の柔
軟仕上剤組成物で処理した布を対照にして一対比較を行
った。評価は次のように表す。 +2:対照より柔らかい又は弾力性が高い +1:対照よりやや柔らかい又はやや弾力性が高い 0:対照と柔らかさが同等又は弾力性が同等 −1:対照の方がやや柔らかい又はやや弾力性が高い −2:対照の方が柔らかい又は弾力性が高い (2) 保存安定性の評価 上記で調製した液体柔軟仕上剤組成物を密封して、20
℃、40℃にて20日間保存し、密閉条件での外観及び流動
性を目視にて観察した。その結果、外観及び流動性にお
いて変化が認められなかったものを良好とし、状態の変
化が認められたものはその旨明記した。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】注) *1:R23, R33は硬化牛脂脂肪酸のカルボキシル基をメチ
レン基に置換して得られる組成のアルキル基を示す。 *2:R24, R34は硬化牛脂脂肪酸のカルボキシル基を除い
て得られる組成のアルキル基を示す。
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】
【表9】
【0067】注)表7〜9中、( )内の数字は組成物中
の配合量を示し、単位は重量%である。またバランスは
水である。
【0068】以上の結果より、本発明の柔軟仕上剤組成
物は、優れた柔軟性及び弾力性を付与することができ、
保存安定性も良好であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−18574(JP,A) 特開 平8−217732(JP,A) 特開 平8−231479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 13/535

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A) 成分及び水を含有し、(A) 成分
    の含有量が組成物中3〜40重量%であることを特徴とす
    る液体柔軟仕上剤組成物。 (A) 成分:一般式(I)で表される第4級アンモニウム
    塩 【化1】 〔式中、 R1,R2,R3:同一又は異なって炭素数1〜4のアルキル基
    又はヒドロキシアルキル基を示す。 R4,R5:同一又は異なって水酸基で置換されていてもよ
    い、直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜36のアルキル基又はア
    ルケニル基を示す。 A :直鎖又は分岐鎖の炭素数2〜3のアルキレン基を示
    す。 X-:陰イオン基を示す。 m :アルキレンオキシドの平均付加モル数を示す0〜20
    の数である。 n :1〜6の数を示す。〕
  2. 【請求項2】 (A) 成分の一般式(I)で表される第4
    級アンモニウム塩において、R1基、R2基及びR3基がメチ
    ル基である請求項1記載の液体柔軟仕上剤組成物。
  3. 【請求項3】 (A) 成分の一般式(I)で表される第4
    級アンモニウム塩において、R4基及びR5基が直鎖又は分
    岐鎖の炭素数12〜24のアルキル基である請求項1記載の
    液体柔軟仕上剤組成物。
  4. 【請求項4】 (A) 成分が一般式(I−1)で表される
    第4級アンモニウム塩である請求項1記載の液体柔軟仕
    上剤組成物。 【化2】 〔式中、R1, R2, R3, n, X- :前記の意味を示す。〕
  5. 【請求項5】 更に(B) 成分として、直鎖又は分岐鎖の
    炭素数8〜44の飽和又は不飽和アルコールを含有し、
    (B) 成分の含有量が(A) 成分の重量を基準にして 110重
    量%以下である請求項1〜4のいずれかの項記載の液体
    柔軟仕上剤組成物。
  6. 【請求項6】 更に(C) 成分として、直鎖又は分岐鎖の
    炭素数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸を含有し、(C) 成
    分の含有量が、(A) 成分の重量を基準にして100重量%
    以下である請求項1〜5のいずれかの項記載の液体柔軟
    仕上剤組成物。
  7. 【請求項7】 更に(D) 成分として、炭素数1〜4の1
    価アルコールを含有し、(D) 成分の含有量が(A) 成分の
    重量を基準にして60重量%以下である請求項1〜6のい
    ずれかの項記載の液体柔軟仕上剤組成物。
  8. 【請求項8】 更に(E) 成分として、組成物全重量を基
    準にして 0.5〜5重量%の、活性水素を3個以上有する
    化合物にエチレンオキシドと必要によりプロピレンオキ
    シドおよび/またはトリメチレンオキシドが付加してな
    り、重量平均分子量が5,000 〜2,000,000 であり、分子
    量中に占めるオキシエチレン基部分の割合が55重量%以
    上であるポリエーテル化合物又はその誘導体を含有し、
    (A) 成分に対する(E) 成分の重量比〔(E) 成分〕/
    〔(A) 成分〕が1/100 〜1/2.5であり、且つ、(A)
    成分と(E) 成分の合計含有量が組成物全重量を基準にし
    て4〜45重量%である請求項1〜7のいずれかの項記載
    の液体柔軟仕上剤組成物。
JP04280695A 1995-02-24 1995-03-02 液体柔軟仕上剤組成物 Expired - Fee Related JP3379852B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04280695A JP3379852B2 (ja) 1995-03-02 1995-03-02 液体柔軟仕上剤組成物
DE69600850T DE69600850T2 (de) 1995-02-24 1996-02-23 Quaternierte Ammoniumsalze, Verfahren zu ihrer Herstellung und diese enthaltende Weichspülzusammensetzungen
US08/605,916 US5696070A (en) 1995-02-24 1996-02-23 Quarternary ammonium salt, method for production thereof, and softener composition using salt
EP96102741A EP0728737B1 (en) 1995-02-24 1996-02-23 Quaternary ammonium salt, method for production thereof, and its use within a softener composition
ES96102741T ES2123307T3 (es) 1995-02-24 1996-02-23 Sal de amonio cuaternario, metodo para la fabricacion de la misma y su utilizacion como composicion suavizante.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04280695A JP3379852B2 (ja) 1995-03-02 1995-03-02 液体柔軟仕上剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08246344A JPH08246344A (ja) 1996-09-24
JP3379852B2 true JP3379852B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=12646210

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04280695A Expired - Fee Related JP3379852B2 (ja) 1995-02-24 1995-03-02 液体柔軟仕上剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3379852B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08246344A (ja) 1996-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0721936B1 (en) Liquid softener composition and quaternary ammonium salt
JP2970132B2 (ja) 液体柔軟剤組成物
JP3469974B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JPH09111660A (ja) 柔軟仕上げ剤
JP2956274B2 (ja) 液体柔軟剤組成物
JP3413303B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP3379852B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP2994990B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物及び新規第4級アンモニウム塩
JP2009179745A (ja) 液体洗浄剤組成物
JP3195501B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP3365878B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP3160937B2 (ja) 液体柔軟剤組成物
JP2001336065A (ja) 柔軟剤組成物
JP3398230B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JPH0921068A (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP3502684B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物及び新規第4級アンモニウム塩
JP3761595B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JP3210461B2 (ja) 柔軟仕上剤
JPH0718569A (ja) 柔軟剤組成物
JPH02300381A (ja) 衣料用柔軟仕上剤
JPH05195433A (ja) 柔軟仕上剤
JP3164679B2 (ja) 液体柔軟仕上剤
JP2989718B2 (ja) 液体柔軟仕上剤
JP3062355B2 (ja) 液体柔軟仕上剤組成物
JPH06200476A (ja) 柔軟仕上剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees