JP2627035B2 - 鮮明な柄模様を有する立毛布帛の製造方法 - Google Patents

鮮明な柄模様を有する立毛布帛の製造方法

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JP2627035B2
JP2627035B2 JP4072176A JP7217692A JP2627035B2 JP 2627035 B2 JP2627035 B2 JP 2627035B2 JP 4072176 A JP4072176 A JP 4072176A JP 7217692 A JP7217692 A JP 7217692A JP 2627035 B2 JP2627035 B2 JP 2627035B2
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正秀 金子
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鮮明な柄模様を有する
立毛布帛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛表面を起毛する工程の前又は
後に水不溶性樹脂をプリントして染色を実施し、樹脂の
濃染効果により柄模様を有する立毛布帛を製造してい
た。しかし、該従来法では、樹脂が布帛に残留すること
により、風合いが硬化しあるいは樹脂部分に染着した染
料により染色堅牢度の低下が生じ、更には色相により柄
が不鮮明となる欠点があった。
【0003】また、特公昭54−38240号公報に
は、合成繊維を主体とする織編物上に水洗等により除去
することが可能な糊剤と、該合成繊維の膨潤剤とからな
る糊剤ペーストを模様状に印捺し次いで熱処理して該織
編物の印捺部分を膨潤剤により緻密構造とした後に起毛
処理を行って、該印捺部分の起毛を防止し、さらに水洗
等により糊剤ペーストを除去することを特徴とする模様
付き起毛地の製造法が開示されている。しかし、該方法
は膨潤剤による布帛の緻密構造化により起毛を抑制する
ことのみにより模様を付与するものであるから、模様の
鮮明度を欠くという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みてなされたものであって、鮮明な柄模様を有
し、かつ柔らかい風合いを持つ、染色堅牢度の高い立毛
布帛を製造する方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
ステルを膨潤させるキャリアーと水溶性樹脂を含む捺染
糊をポリエステル繊維を含む布帛に模様状に捺染した後
熱処理し、続いて起毛を施し、その後該布帛を洗浄して
水溶性樹脂を除去し、次にポリエステル繊維を染色する
ことを特徴とする、上記捺染された部分は濃色に染色さ
れかつ立毛が少ない鮮明な柄模様を有する立毛布帛の製
造方法からなる。
【0006】本発明で使用するポリエステルを膨潤させ
るキャリアー自体は公知であり、例えば、フェニルフェ
ノール類、クロルベンゼン類、ナフタレン類、ジフェニ
ル類、フェノール、クレゾール、ベンジルアルコール、
フェニルエチルアルコール、トリルアルコール等が挙げ
られる。捺染糊中の該キャリアーの濃度は、通常1〜3
0重量%であり、好ましくは5〜15重量%である。
【0007】また、水溶性樹脂としては、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エス
テル等の水溶性の合成樹脂等が用いられる。捺染糊中の
これらの樹脂濃度は、その種類等により異なるが通常1
0〜60重量%であり、好ましくは20〜40重量%で
ある。
【0008】上記キャリアー及び水溶性樹脂の布帛への
付与量は、好ましくは模様部分の布帛重量に対してそれ
ぞれ0.5〜20重量%、特に好ましくは2〜10重量
%である。
【0009】本発明のポリエステル繊維を含む布帛と
は、ポリエステル繊維の含有比率が20重量%以上であ
る織編物であり、好ましくはその含有比率は50重量%
以上である。ここにポリエステル繊維としては、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレ
フタレート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ
1,4‐ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリ
ピバロラクトン及びこれらを成分とするコポリエステル
等が挙げられる。また、ポリエステル以外の繊維には特
に制限はなく、ポリアミド、アクリル、綿等が使用され
る。
【0010】本発明においては、このようなポリエステ
ルを膨潤させるキャリアーと水溶性樹脂からなる捺染糊
を布帛表面に模様状にプリントして、所望の模様を得る
ことができる。
【0011】続いて実施する熱処理は乾熱下又は湿熱下
のいずれでもよく、100〜180℃で2〜15分間実
施するのが好ましい。該熱処理により、該キャリアーを
ポリエステル分子中に拡散させることができ、該キャリ
アーの作用でプリント部分のポリエステル繊維が膨潤す
る。
【0012】起毛は、好ましくはサンディング起毛機を
使用して実施されるが、針布式起毛機等を使用してもよ
い。本発明においては、模様状のプリント部分は水溶性
樹脂が布帛表面に皮膜を形成しているために起毛が抑制
される。
【0013】次に、該布帛を洗浄して水溶性樹脂を除去
する。本発明では該樹脂が水溶性であるため水洗のみに
より極めて容易に該樹脂を完全に除去することができ
る。
【0014】ポリエステルの染色には、染料として通常
分散染料が使用され、また染色方法としては液流染色
機、ウインス染色機、ジッガ等のバッチ方式あるいはサ
ーモゾル法等の連続染色法を使用してよい。
【0015】以上述べたように、本発明の方法ではプリ
ントされた部分は起毛しないため、起毛された部分と起
毛されていない部分とで模様を形成する。更に、染色で
のキャリアーの作用によって模様部分は濃色に染色され
る。したがって、立毛の長い布帛においても非常に鮮明
な柄模様を得ることができる。また、立毛が部分的に存
在するために見る角度によって柄模様の濃淡が大きく変
化するという特徴が得られる。また、水溶性樹脂を使用
するために残留樹脂がなく、従って風合いが柔らかく、
かつ染色堅牢度の高い立毛布帛を製造することができ
る。
【0016】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0017】
【実施例】経糸(ポリエチレンテレフタレートフィラメ
ント75デニール/フィラメント本数36/撚回数20
0)及び緯糸(ポリアミドとポリエステルからなるフィ
ブリル化型複合繊維50デニール/フィラメント本数2
5/3 撚回数110)を用いた綾織生機(密度115
×77)にベンジルアルコール18%のエマルジョン
(乳化剤:日華化学サンモールBK20Conc.1.
8%使用)をピックアップ50%でパッドした後、巻き
取って10分間空回転させながら放置する。
【0018】このようにして、緯糸の開繊を完了してか
ら、ベンジルアルコールを除去するために湯洗(温度9
0℃)を行った。
【0019】続いて、190℃で1分間熱セットを実施
した。
【0020】該布帛にポリエステルを膨潤させるキャリ
アーとしてフェニルフェノールを10重量%と水溶性樹
脂としてポリビニルアルコール(PVA217)を20
重量%含む捺染糊で模様状にプリントした。該キャリア
ー及び水溶性樹脂の付与量は、模様部分の布帛重量に対
してそれぞれ5重量%及び10重量%であった。次に、
180℃で10分間、水蒸気の存在下で熱処理を実施し
た。続いて、サンディング起毛機により布帛面に起毛を
施した。
【0021】次に、該起毛が施された布帛を20℃で3
0分間水洗して、該水溶性樹脂を除去した後、ジェット
ウインス染色機を用い、下記の染色処方にて温度130
℃(圧力2.8kg/cm2 )、浴比1:10で60分
間染色を行った。
【0022】 <染色処方> カヤロンポリエステルイエロー4GE(分散染料): 3重量%(対布帛重量) カヤロンポリエステルNブルーTKSF(分散染料): 0.1重量%(対布帛重量) ニッカサンソルトRM300(非イオン・アニオン活性剤):1cc/l リンカット(無リン系有機酸): 0.2cc/l 結果として、鮮明な柄模様を有し、かつ風合いが柔らか
く、染色堅牢度の高い立毛布帛が製造された。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明の方法を使用するこ
とにより、ポリエステル繊維を含む立毛布帛に鮮明な柄
模様を付与することができ、かつ見る角度により柄模様
の濃淡を大きく変化させることができる。また、風合い
も柔らかく、染色堅牢度も高い。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルを膨潤させるキャリアーと
    水溶性樹脂を含む捺染糊をポリエステル繊維を含む布帛
    に模様状に捺染した後熱処理し、続いて起毛を施し、そ
    の後該布帛を洗浄して水溶性樹脂を除去し、次にポリエ
    ステル繊維を染色することを特徴とする、上記捺染され
    た部分は濃色に染色されかつ立毛が少ない鮮明な柄模様
    を有する立毛布帛の製造方法。
JP4072176A 1992-02-24 1992-02-24 鮮明な柄模様を有する立毛布帛の製造方法 Expired - Lifetime JP2627035B2 (ja)

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JPH05239780A JPH05239780A (ja) 1993-09-17
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GB0212691D0 (en) * 2002-06-05 2002-07-10 Clariant Int Ltd Composition for dyeing polyester textile materials

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