JP2616110B2 - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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JP2616110B2
JP2616110B2 JP2061635A JP6163590A JP2616110B2 JP 2616110 B2 JP2616110 B2 JP 2616110B2 JP 2061635 A JP2061635 A JP 2061635A JP 6163590 A JP6163590 A JP 6163590A JP 2616110 B2 JP2616110 B2 JP 2616110B2
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    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/04Apparatus for supplying current to working gap; Electric circuits specially adapted therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ワイヤ電極の張力を高精度に制御する手
段を備えたワイヤ放電加工装置に関するものである。
〔従来技術〕
第6図は例えば特公昭58−52776号公報に示された従
来のワイヤ放電加工装置を示す概略図であり、図におい
て(1)は被加工物、(2)は被化合物(1)を加工す
るワイヤ電極、(3)はワイヤ電極(2)を供給するワ
イヤボビン、(4)(4a)はワイヤ電極(2)を引き出
すワイヤ電極引き出しローラ、(5)はワイヤ電極引き
出しローラ(4)に直結した定速モータ、(6)(6a)
はワイヤ電極(2)に所望の張力を与える定トルクフリ
クションローラ、(7)はフリクションローラ(6)に
直結されたブレーキ、(8)及び(9)はワイヤ電極
(2)を被加工物(1)の上下で案内するガイドロー
ラ、(10)(10a)は繰出ワイヤ電極走行速度検出ロー
ラ、(11)(11a)は使用済みワイヤ電極走行速度検出
ローラ、(12)は繰出ワイヤ電極走行速度検出ローラ
(10)の回転速度を検出する速度検出装置、(13)は使
用済みワイヤ電極走行速度検出ローラ(11)の回転速度
を検出する速度検出装置、(14)は速度検出装置(13)
の信号を増幅する増幅器、(15)は速度検出装置(12)
の信号を増幅する増幅器、(16)は増幅器(14)の出力
と増幅器(15)の出力を比較する比較手段、(17)は比
較手段(16)の信号に基づきワイヤ電極(2)の張力の
設定を変更する加工条件制御手段、(18)は加工条件制
御手段(17)の出力信号により、ワイヤ電極(2)の張
力の設定値を変更する切替え手段、(19)はワイヤ電極
(2)の張力の設定値を変更するためにブレーキ(7)
に流れる電流値を切替える抵抗器群で、(19a)はワイ
ヤ電極(2)の張力を下げる設定をする抵抗器、(19
b)はワイヤ電極(2)の直径に適した張力を設定する
抵抗器、(19c)はワイヤ電極(2)の張力を上げる設
定をする抵抗器、(20)はブレーキ(7)の電源であ
る。
従来装置は上記のように構成されており、次に動作に
ついて説明する。
ワイヤボビン(3)から巻き出されたワイヤ電極
(2)は、定トルクフリクションローラ(6)(6a)に
はさまれてワイヤ電極(2)に張力がかけられ、繰出ワ
イヤ電極走行速度検出ローラ(10)(10a)を経由し、
ガイドプーリ(8)により方向が変換され、被加工物
(1)の加工部に供給され、さらにガイドプーリ(9)
により方向が変換され、使用済みワイヤ電極走行速度検
出ローラ(11)(11a)を経由し、ワイヤ電極引き出し
ローラ(4)(4a)ではさまれて一定速度で走行する。
ワイヤ電極(2)の張力は、電源(20)から定トルク
フリクションローラ(6)に直結されたブレーキ(7)
に供給される電流により設定する。また、ワイヤ電極
(2)の速度は、図示されない数値制御装置の指令よ
り、ワイヤ電極引き出しローラ(4)に直結された定速
モータ(5)の回転速度を制御することで設定される。
ところで被加工物(1)の加工は、図示されない加工
電源より被加工物(1)とワイヤ電極(2)の間に加工
電流が供給され、図示されない数値制御装置に登録され
たプログラムにより、被加工物(1)とワイヤ電極
(2)を図示されない駆動装置により相対的に移動し所
望の形状に加工する。
ワイヤ電極(2)の送り出し速度は、繰出ワイヤ電極
走行速度検出ローラ(10)の回転速度を検出する速度検
出装置(12)により検出され、巻き取り速度は、使用済
みワイヤ電極走行速度検出ローラ(11)の回転速度を検
出する速度検出装置(13)により検出される。両者の信
号はそれぞれ増幅器(14)および(15)で増幅され、そ
の出力は比較手段(16)で比較されて、その信号は加工
条件制御手段(17)に送られる。
通常、切替え手段(18)は抵抗器(19b)を選択して
いるが、もしワイヤ電極(2)の巻き取り速度がワイヤ
電極(2)の送り出し速度よりも速い場合、ワイヤ電極
(2)の張力は高くなるため、加工条件条件制御手段
(17)の信号により切替え手段(18)は抵抗器(19a)
を選択し、ワイヤ電極(2)張力設定値を下げる。ある
いは、ワイヤ電極(2)の送り出し速度がワイヤ電極
(2)の巻き取り速度よりも速い場合、張力は低くなる
ため、加工条件制御手段(17)の信号により切替え手段
(18)は抵抗器(19c)を選択し、ワイヤ電極張力の設
定値を上げる。
このようにして常に加工に使用する前後におけるワイ
ヤ電極(2)の延び率が、一定限界内になるようにワイ
ヤ電極(2)の張力設定値を変更する。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のワイヤ放電加工装置は以上のように構成されて
おり、ワイヤ電極の張力設定値を切換手段を用いて段階
的に変更するので、高精度な制御ができずこれにより加
工される被加工物の加工精度が低下する課題があった。
又他の従来例として特開昭54−159797号公報に開示さ
れたものがある。
この公報に開示されたものは、電極の細線ワイヤを繰
り出し供給するドラムと、該繰り出されたワイヤを巻き
取るドラムと、両ドラム間の供給ワイヤをガイドする加
工部ガイドと、該加工部ガイド間のワイヤを所要速度で
移動させる牽引装置と、前記ガイド間のワイヤに所要の
張力を作用させるブレーキとを設けたワイヤーカット放
電加工装置において、前記ワイヤ電極の牽引装置の駆動
軸とブレーキの駆動軸とに各々回転角検出用のエンコー
ダの如き回転検出器を設け、該各々の回転検出器の検出
信号を比較し判別の論理演算して前記ワイヤの張力,伸
び又は撓み信号を出力する論理回路を設け、該論理回路
の出力信号により前記ワイヤの張力,伸び又は撓みをプ
リセットした設定値に近づけるための制御信号を出力す
る制御回路を設け、該制御回路の制御信号を前記牽引装
置及びブレーキの駆動回路に加えて制御するようにした
ものである。
この公報に開示されたものは、上述のような構成であ
るので、ワイヤの張力制御をリニアに行うことができる
が、ワイヤの張力が予め設定された値とするためにワイ
ヤの送行速度制御を犠牲にせざるを得ないという欠点が
あった。
この発明は上記の欠点を解決するためになされたもの
で、ワイヤ電極の張力を高精度に制御できると共に、ワ
イヤの送行速度も予め設定された値に正確に制御できる
ワイヤ放電加工装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るワイヤカット放電加工機は、ワイヤ電
極供給部と、このワイヤ電極供給部からワイヤ電極を引
き出すワイヤ電極引きだし部と、このワイヤ電極引きだ
し部と上記ワイヤ電極供給部との間に位置し上記ワイヤ
電極に張力を与える張力張架手段と、上記ワイヤ電極引
きだし部へのワイヤ電極速度指令と上記張力張架手段へ
の張力指令を発生する指令信号発生手段と、上記ワイヤ
電極引きだし部と上記ワイヤ電極供給部の間で上記ワイ
ヤ電極の走行速度を検出する速度検出手段と、この速度
検出手段の検出結果と上記指令信号発生手段が発生する
上記ワイヤ電極速度指令を比較する比較手段と、この比
較手段の比較結果より、上記ワイヤ電極の走行速度が上
記ワイヤ電極速度指令より遅い場合には上記指令信号発
生手段の上記張力張架手段への張力指令値を下げるよう
に補正し、上記ワイヤ電極の走行速度が上記ワイヤ電極
速度指令より速い場合には上記指令信号発生手段の上記
張力張架手段への張力指令値を上げるように補正する指
令値補正手段を具備するものである。
〔作用〕
この発明に係るワイヤ放電加工装置によれば、ワイヤ
電極の張力変動を高精度に制御することができ、その結
果として被加工物の加工精度が向上する。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。
第1図において、(1)は被加工物、(2)は被加工
物(1)を加工するワイヤ電極、(3)はワイヤ電極
(2)を供給するワイヤボビン、(4)(4a)はワイヤ
電極(2)を引き出すワイヤ電極引き出しローラ、
(5)はワイヤ電極引き出しローラ(4)に直結した定
速モータ、(6)(6a)はワイヤ電極(2)に所望の張
力を与えるための定トルクフリクションローラ、(8)
及び(9)はワイヤ電極(2)を被加工物(1)の上下
で案内するガイドローラ、(30)はフリクションローラ
(6)に直結されたDCモータ、(31)はDCモータ(30)
の軸のフリクションローラ(6)と反対側に直結された
タコジェネレータ、(32)はワイヤ電極(2)の走行指
令を発生する速度指令発生手段(26)と、ワイヤ電極
(2)の張力指令を発生する張力指令発生手段(27)を
含む指令信号発生手段、(33)は指令信号発生手段(3
2)の指令に基づくワイヤ電極(2)の走行速度とタコ
ジェネレータ(31)の出力信号と比較する比較手段、
(34)は比較手段(33)の出力信号により指令信号発生
手段(32)の指令値、例えばワイヤ電極(2)の張力の
指令値を補正する指令値補正手段である。なお、(35)
は加工電源を示している。
又、第2図はこの発明の要部を構成する指令値補正手
段(34)の一具体的構成を示す回路図であり、抵抗R,
R、可変抵抗VR及び増幅器Ampから構成されている。
この指令値補正手段(34)は、指令信号発生手段(3
2)の張力指令発生手段(27)からの張力指令値に、指
令信号発生手段(32)の速度指令発生手段(26)による
ワイヤ電極(2)の走行速度とタコジェネレータ(31)
の出力の差分の幾分かをフィードバックし、前記張力指
令値をワイヤ電極(2)の走行系の挙動に合わせて上下
させるものである。
この発明の一実施例装置は上記のように構成されてお
り、次に動作について説明する。
ワイヤボビン(3)から巻き出されたワイヤ電極
(2)は定トルクフリクションローラ(6)(6a)には
さまれてワイヤ電極(2)に張力がかけられ、ガイドプ
ーリ(8)により方向が変換され、被加工物(1)の加
工部に供給される。さらにガイドプーリ(9)により方
向が変換され、ワイヤ電極引き出しローラ(4)(4a)
ではさまれて一定速度で走行される。
なおワイヤ電極(2)の張力と速度は指令信号発生手
段(32)の指令により設定される。
被加工物(1)の加工は、加工電源(35)より被加工
物(1)とワイヤ電極(2)の間に加工電流が供給さ
れ、指令信号発生手段(32)に登録されたプログラムに
より被加工物(1)とワイヤ電極(2)を図示されない
駆動装置で相対的に移動し所望の形状に加工する。
次にこの発明におけるワイヤ電極(2)の張力制御に
ついて具体的に説明する。ワイヤ電極(2)は、ワイヤ
電極引き出しローラ(4)に直結された定速モータ
(5)により一定速度で走行する。また、定トルクフリ
クションローラ(6)に直結されたDCモータ(30)をト
ルク制御することにより一定張力をワイヤ電極(2)に
かけることができる。
しかしながら、ワイヤ電極(2)の走行系を考える
と、ワイヤ電極(2)をばねにして、ワイヤボビン
(3)、各ローラ、および各モータの複数の慣性モーメ
ントから構成されるバネーマス系になっている。そのた
め上記のようなワイヤ電極(2)の張力制御システムだ
けではワイヤ電極(2)の走行系のもっている固有振動
数によるワイヤ電極(2)の張力変動の制御は不可能で
ある。このような張力変動が発生すると、ワイヤ電極
(2)の抗張力以上の張力がワイヤ電極(2)に張架さ
れたときにはワイヤ電極(2)が断線し、加工不能にな
るばかりでなく、張力変動によるワイヤ電極(2)の振
動で加工面に筋がつき加工不良になる。
そこで基本的にはDCモータ(30)をトルク制御し、ワ
イヤ電極(2)の張力を一定にするが、ワイヤ電極
(2)の走行系の固有振動による変動が発生した場合、
例えば、ワイヤ電極(2)の加工部張力が上がるとワイ
ヤ電極(2)の設定張力を下げるようにし、逆にワイヤ
電極(2)の張力が下がるとワイヤ電極(2)の設定張
力を上げるように制御すればよい。
この発明の実施例では、DCモータ(30)の回転速度の
検出にタコジェネレータ(31)を用い、DCモータ(30)
の回転速度とワイヤ電極(2)の走行速度である速度指
令発生手段(26)からの速度指令値との比較を比較手段
(33)で行い、張力変動の無い場合には比較手段(33)
の信号はほぼ零であり、ワイヤ電極(2)の張力は変更
されない。もしワイヤ電極(2)の張力が上がると定ト
ルクフリクションローラ(6)は引張られるため、DCモ
ータ(30)は速くまわされる。そのため比較手段(33)
には正の信号が出されて、指令値補正手段(34)で張力
指令発生手段(27)から出されたワイヤ電極(2)の張
力の指令値を下げるようにDCモータ(30)に指令する。
またワイヤ電極(2)の張力が下がるとDCモータ(3
0)はゆっくりまわされる。そのため比較手段(33)に
は負の信号が出されて、指令値補正手段(34)で張力指
令発生手段(27)から出されたワイヤ電極(2)の張力
の指令値を上げるようにDCモータ(30)に指令する。
こうして常にDCモータ(30)が接続された定トルクフ
リクションローラ(6)からワイヤ電極引き出しローラ
(4)までにあるワイヤ電極(2)の張力は一定になる
よう制御される。
なお、上記実施例では、指令信号発生手段(32)から
ワイヤ電極走行速度指令とワイヤ電極張力指令を発生す
る例について説明したが、上記各指令を異なる装置から
発生するようにしてもよい。又、上記実施例ではDCモー
タを用いてワイヤ電極に張力をかけたが、ACモータでも
トルク制御できればよく、またブレーキを用いても同様
の効果を奏する。
また、ワイヤ電極の走行速度検出手段としてDCモータ
に接続されたタコジェネレータを用いたが、従来の実施
例の様に繰出ワイヤ電極走行速度検出ローラと速度検出
装置を設けてもよく、諸種の設計的変更をこの発明は包
含する。
又、第3図は、この発明をワイヤ電極自動供給装置を
備えたワイヤ放電加工装置のワイヤ電極自動供給動作へ
応用した場合の実施例を示すもので、(1a)は被加工物
(1)に設けられたφ0.5mm程度のイニシャルホール、
(2)は被加工物(1)を加工するφ0.1〜0.3mm程度の
ワイヤ電極、(3)はワイヤ電極(2)をスプールして
いるワイヤボビン、(20)はワイヤボビン(3)の軸に
結合されたプリテンションモータ、(6)(6a)はワイ
ヤ電極(2)に張力をかけるためのブレーキローラ、
(8)は被加工物(1)の上部にあってワイヤ電極
(2)の走行経路を変更するためのプーリ、(21)(21
a)はワイヤ電極(2)を被加工物(1)のイニシャル
ホール(1a)に送り込むための送り出しローラ、(22)
はワイヤ電極(2)を案内するための案内パイプ、(2
3)はワイヤ電極(2)を被加工物(1)の上部におい
て支持するための上部ワイヤガイド、(24)は送り出し
ローラ(21)に直結されている送り出しモータ、(25)
はブレーキローラ(6)に直結されたブレーキ、(26)
は送り出しモータ(24)に回転速度の指令を与える速度
指令発生手段、(27)はブレーキ(25)にトルクの指令
を与える張力指令発生手段、(31)はブレーキ(25)の
軸のブレーキローラ(6)と反対側に直結されたタコジ
ェネレータ、(29)はタコジェネレータ(31)の信号を
増幅する増幅器、(33)は増幅器(29)の出力と速度指
令発生手段(26)に基づく送り出しローラ(21)の信号
を比較をする比較手段、(34)は比較手段(33)の信号
により張力指令発生手段(27)の信号を補正する指令値
補正手段である。なお、速度指令発生手段(26)と張力
指令発生手段(27)により、指令信号発生手段(32)が
構成されている。
次に上記実施例装置の動作について説明する。
ワイヤボビン(3)から巻き出されたワイヤ電極
(2)は、ブレーキローラ(6)(6a)にはさまれ張力
をかけられ、プーリ(8)を経由し、送り出しローラ
(21)(21a)にはさまれて、ある一定速度で走行さ
れ、案内パイプ(22)を通り、上部ワイヤガイド(23)
で被加工物(1)に対する相対的な位置決めがなされ、
被加工物(1)に設けられたイニシャルホール(1a)に
供給される。ワイヤボビン(3)の軸にはプリテンショ
ンモータ(20)が結合されており、ワイヤボビン(3)
とブレーキローラ(6)(6a)間でワイヤ電極(2)が
たるまないように200g程度の軽い張力がかけられてい
る。ワイヤ電極(2)にかけられる張力は、ブレーキロ
ーラ(6)に直結されたブレーキ(25)に流れる電流に
より設定され、その設定は張力指令発生手段(27)の指
令によりなされる。また、ワイヤ電極(2)の被加工物
(1)のイニシャルホール(1a)への挿入速度は、送り
出しモータ(24)に加えられる電圧により設定され、そ
の設定は、速度指令発生手段(26)の指令によりなされ
る。
一方、ブレーキ(25)に直結されたタコジェネレータ
(31)により、ブレーキ(25)の回転速度を検出し、比
較手段(33)で速度指令発生手段(26)に基づく送り出
しローラ(21)の信号とブレーキ部のワイヤ電極走行速
度信号との比較を行う。なお、増幅器(29)は速度指令
発生手段(26)に基づく送り出しローラ(21)の信号と
ブレーキ部のワイヤ電極走行速度信号の出力特性をそろ
える為のものである。そして、比較手段(33)からの信
号により指令値補正手段(34)で張力指令発生手段(2
7)の信号を補正し、ブレーキに加わる電流を増減する
ことでワイヤ電極(2)の走行系の張力を安定にする。
例えば、速度指令値がブレーキ部のワイヤ電極(2)の
走行速度より小さい場合には、ワイヤ電極(2)の走行
系の張力が緩められる状態であるので、その差分に応じ
た大きさの負の信号が比較手段(33)から出されて、指
令値補正手段(34)が張力を強めるように張力指令発生
手段(27)の信号を補正する。逆に、速度指令値がブレ
ーキ部のワイヤ電極(2)の走行速度より大きい場合に
は、ワイヤ電極(2)の走行系の張力が強められる状態
であるので、その差分に応じた大きさの正の信号が比較
手段(33)から出されて、指令値補正手段(34)が張力
を弛めるように張力指令発生手段(27)の信号を補正す
る。
上記実施例では、ブレーキ部のワイヤ電極(2)の速
度をブレーキ(25)に直結したタコジェネレータ(31)
で検出したが、第4図のようにブレーキローラ(6a)の
軸にタコジェネレータ(31)を直結して検出してもよ
く、また第5図のように別に速度検出用の速度検出ロー
ラ(50)、(50a)を設け、速度検出ローラ(50)にタ
コジェネレータ(31)を直結しても同様の効果を奏す
る。
さらに上記実施例では、ワイヤ電極(2)の速度をタ
コジェネレータで検出したが、エンコーダから周波数/
電圧変換するなどにより速度を検出しても同様の効果を
奏する。
なお、上記実施例では、ワイヤ電極(2)に張力をか
けるアクチュエータとしてブレーキを用いたが、DCモー
タ、ACモータなどの電動機などを用いてもよく同様の効
果を奏する。
また、上記実施例では、モータ、ブレーキ、タコジェ
ネレータおよびエンコーダを、各ローラに直結とした
が、歯車などで減速してもよく同様の効果を奏する。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によればワイヤ放電加工装置
を、ワイヤ電極に張力をかける張力張架手段と、ワイヤ
電極への走行指令および張力指令を発生する指令信号発
生手段と、上記ワイヤ電極の走行速度を検出する速度検
出手段と、前記速度検出手段の検出結果と上記指令信号
発生手段の指令に基づく上記ワイヤ電極の走行速度を比
較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づき上
記指令値発生手段の上記張力張架手段への指令値を補正
する指令値補正手段から構成したので、ワイヤ電極の張
力を高精度に制御できると共に、ワイヤの送行速度も予
め設定された値に正確に制御できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるワイヤ放電加工装置
を示す概略図、第2図はこの発明の要部を構成する指令
値補正手段の一具体例を示す回路図、第3図はこの発明
の他の実施例を示す概略図、第4図および第5図は、第
3図に示す実施例の部分的変更例を示す図、第6図は従
来のワイヤ放電加工装置を示す概略図である。 図において、(1)は被加工物、(2)はワイヤ電極、
(30)はDCモータ、(31)はタコジェネレータ、(32)
は指令信号発生手段、(33)は比較手段、(34)は指令
値補正手段、(35)は加工電源である。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊山 洋一 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−159797(JP,A) 特開 平1−121128(JP,A) 特開 平1−121131(JP,A) 特開 平2−185321(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワイヤ電極供給部と、このワイヤ電極供給
    部からワイヤ電極を引き出すワイヤ電極引きだし部と、
    このワイヤ電極引きだし部と上記ワイヤ電極供給部との
    間に位置し上記ワイヤ電極に張力を与える張力張架手段
    と、上記ワイヤ電極引きだし部へのワイヤ電極速度指令
    と上記張力張架手段への張力指令を発生する指令信号発
    生手段と、上記ワイヤ電極引きだし部と上記ワイヤ電極
    供給部の間で上記ワイヤ電極の走行速度を検出する速度
    検出手段と、この速度検出手段の検出結果と上記指令信
    号発生手段が発生する上記ワイヤ電極速度指令を比較す
    る比較手段と、この比較手段の比較結果より、上記ワイ
    ヤ電極の走行速度が上記ワイヤ電極速度指令より遅い場
    合には上記指令信号発生手段の上記張力張架手段への張
    力指令値を下げるように補正し、上記ワイヤ電極の走行
    速度が上記ワイヤ電極速度指令より速い場合には上記指
    令信号発生手段の上記張力張架手段への張力指令値を上
    げるように補正する指令値補正手段を具備するワイヤ放
    電加工装置。
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