JP2613488B2 - 機能紙 - Google Patents

機能紙

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Description

【発明の詳細な説明】 「利用分野」 本発明は、様々な分野で使用しうる機能紙に関する。
「従来技術及びその問題点」 通常の白色紙の抄紙に当たって、紙の不透明性、平滑
性、筆記性、インキ受理性などを改善するため、製紙用
填料が用いられ、その代表的なものとして、クレー、タ
ルク、チタン白、炭酸カルシウムなどが知られている。
また、パルプ、骨材及び定着剤から製紙技術を利用し
て、いわゆるセラミックスペーパーを製造することも知
られている。しかしながら、従来、紙のような柔軟性に
富んだセラミックスペーパーは製造できなかった。
さらに、特定の機能を有する紙として、特開昭59−95
931号公報には、特定の方法で製造された微細粒状結晶
性オルソリン酸アルミニウムを含む悪臭成分吸着性を有
する紙が提案されている。しかし、この紙は、アンモニ
アのような悪臭成分を吸着するだけで、他の成分を吸着
することはできない。
「発明の目的」 本発明は、筆記、印刷、包装などを目的とする一般紙
ばかりでなく、多様な吸着作用を有する機能紙を提供す
ることを目的とする。
「発明の構成」 本発明による機能紙は、填料としてCa/P比=0.8〜2.0
のリン酸カルシウム系化合物から成る平均粒径0.1〜30
μmの二次粒子を10〜80重量%含有することを特徴とす
る。
本発明に用いるリン酸カルシウム系化合物としては、
Ca/P比=0.8〜2.0、好ましくは1.0〜2.0、より好ましく
は1.5〜1.67のリン酸カルシウム系化合物、例えば、ハ
イドロキシアパタイト、フッ素アパタイト等の各種のア
パタイト、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウムな
どが挙げられ、これらは単独で又は混合物として使用す
ることができる。
本発明においては、上記のようなリン酸カルシウム系
化合物を平均粒径0.1〜30μmの二次粒子から成る粉末
として用いるのが好ましい。平均粒径が0.1μmより小
さいと、抄紙の際に抄紙機の網から水と共に落下してし
まい、30μmを超えると、重すぎて、均一に分散するこ
とが困難となる。このような二次粒子は、粒径100Å〜1
0000Åの一次粒子が凝集又は焼結することによって形成
される。
本発明に用いるリン酸カルシウム系化合物は、合成
後、乾燥したものをそのまま用いるか、又は500〜1300
℃で焼成して用いることができる。
さらに、リン酸カルシウム系化合物の粒子は、多孔質
であってもよい。リン酸カルシウム系化合物の多孔質粒
子は、公知の方法で湿式合成したリン酸カルシウム系化
合物の結晶粒子を原料として様々な方法で製造すること
ができる。例えば、この原料粒子を懸濁したスラリーを
直接噴霧乾燥などにより二次粒子に造粒するか、あるい
はこのスラリーに粘度調整剤、熱焼失性有機化合物粒子
又は繊維等の添加物を加えて噴霧乾燥などにより二次粒
子に造粒する。この二次粒子を再びスラリー状に懸濁し
て湿式成形するか又は加圧による乾式成形等によりブロ
ック体に成形する。その際、焼成により焼失して気孔を
形成する有機化合物を添加してもよい。無添加でも、焼
成温度など、他の条件の調節により気孔径を制御するこ
ともできる。得られたブロック体を500℃〜1300℃の温
度範囲で焼成する。500℃未満では、有機化合物の熱焼
失やブロック体の焼結が充分に行われない。また、焼成
を1300℃を超える高温で行うと、焼結体が緻密化しすぎ
たり、リン酸カルシウムが分解を起こすおそれがある。
このように焼成したブロック体を粉砕後、分級して必
要な粒径の粒子を得ることができる。
多孔質粒子を用いる場合には、気孔径は目的とする用
途に応じて変動するが、特にウイルスなどの微生物の分
離を目的とする場合には、気孔径は0.01μm以上である
ことが必要である。
また、多孔質粒子の気孔率は10〜75%であるのが好ま
しく、10%未満であると、充分な表面積が得られず、75
%を超えると、多孔質粒子として使用に耐える強度が得
られなくなる。
本発明の機能紙を細胞、微生物などの分離に用いる場
合には、使用するリン酸カルシウム系粒子の表面に、例
えば生体由来のヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キ
チン誘導体、フィブロネクチン、オステオネクチンなど
の多糖類、ムコ多糖類及び蛋白質並びにそれらの誘導体
のうちの1種以上を部分吸着させ、粒子表面の物理化学
的性質あるいは免疫学的性質を変調させ、吸着活性を巧
妙に変化させることもできる。
本発明の機能紙は、上記のようなリン酸カルシウム系
化合物を10〜80重量%含むことを必要とする。10重量%
未満であると、機能紙が目的とする機能が充分に発揮さ
れず、80重量%を超えると、紙として抄紙することが困
難となる。
リン酸カルシウム系化合物は、ウイルス、細菌などの
各種の動植物細胞をはじめ、生体高分子物質、悪臭成
分、たばこタールなど、様々な物質に対して吸着作用を
有する。そのため、本発明による機能紙は、填料として
添加したリン酸カルシウム系化合物の特性に基づいて吸
着作用を有する。したがって、目的とする用途に応じ
て、上記の範囲内でリン酸カルシウム系化合物の適切な
使用量を適宜選択することができる。
原料パルプとしては、パルプスラリーのカナダ標準ろ
水度が200〜700ccとなるように叩解したものを用いるの
が好ましい。
また、本発明の機能紙を脱臭紙やフィルターとして用
いる場合には、気体又は液体に対する透過性を改善する
ため、ニードルパンチなどを用いて穿孔することができ
る。本発明においては、高い吸着作用を有するリン酸カ
ルシウム系化合物が紙中に分散されているので、紙に穿
孔しても、孔をあまり大きくしない限り、吸着すべき物
質が通過することはない。
さらに、リン酸カルシウム系化合物と共に、従来用い
られている填料、例えばクレー、タルク、チタン白、炭
酸カルシウムなどを併用することもできる。
填料の添加方式としては、内添方式と塗工方式とが知
られている。本発明の機能紙を製造する場合にも、両方
の方法を採用することもできるが、リン酸カルシウム系
化合物の吸着作用を発揮させるためには、該化合物が完
全には被覆されていないことが必要である。さらに、填
料として用いる粒子は表面積が大きいことが望ましい。
前記のように、100〜10000Åの一次粒子を凝集又は焼結
させることによって微細な気孔を有する多孔質粒子とす
ることができる。気孔径をコントロールすることにより
比表面積は1m2/g〜150m2/gの範囲で調節できる。また、
塗工方式を採用する場合には、三次元網状構造を形成す
る接着剤と組み合わせて原紙上に塗布しなければならな
い。
また、内添方式の場合には、多量の水中に分散したパ
ルプスラリーに填料を添加する。この際、必要に応じ
て、填料の流失を抑制するために、定着剤を添加するこ
とができる。定着剤としては、ポリエチレンイミン変性
物、ポリアクリルアミド変性物、アルギン酸ナトリウ
ム、アラビアゴム、陽性デンプン、硫酸アルミニウム、
カリ明バンなどが挙げられる。定着剤の使用量は、その
種類やリン酸カルシウム系化合物の使用量によって適宜
選択することができる。
本発明において、さらに、抄紙工程において一般に用
いられているサイズ剤、染料、紙力増強剤などを使用す
ることができる。
本発明の機能紙は、パルプスラリーにリン酸カルシウ
ム系化合物粉末及び他の添加剤を添加し、充分混合した
後、通常の抄紙機を用いて製造することができる。抄紙
に当たって、リン酸カルシウム系化合物を水中に良好に
分散させるため、スラリーに表面活性剤を添加すること
ができる。表面活性剤としては、アニオン系、カチオン
系あるいはノニオン系の表面活性剤から、他の添加物な
どを考慮して適宜選択して使用することができる。
本発明の機能紙は、最終的に20g/m2以上の坪量を有す
るものが好ましい。
本発明の機能紙は、填料として含有するリン酸カルシ
ウム系化合物の特性に基づいて高い吸着作用を有し、主
として次のような用途に利用することができる。
(a) 脱臭紙 低温から高温までの広い温度範囲で脱臭効果を示し、
冷蔵庫、トイレット、台所の生ごみ容器をはじめ、衛生
用品、例えばオムツ、生理用品、床ずれ部のパッド、さ
らに靴の中敷などに脱臭紙あるいは脱臭芳香紙として有
効である。
さらに、本発明による機能紙は、一酸化炭素や炭化水
素ガスなどの有害ガスを吸着するため、エアコンの送風
口に設置すると、始動時の悪臭を解消することができ、
また、自動車の排気ガス排出口に設置して燃料オイル臭
や排気ガスの臭気を解消することができる。本発明の脱
臭紙は、上記のような家庭用ばかりでなく、各種の工場
において悪臭成分を発生する所や排気口などに設置する
ことができる。
(b) フィルター 本発明の機能紙は、リン酸カルシウム系粒子が気体あ
るいは液体中の生体高分子物質、細菌、ウイルス、動植
物細胞、有害ガス、悪臭成分、ダスト、ミストなどに対
して吸着作用を有するため、様々な製品にフィルターと
して使用することができる。例えば、空気清浄器、浄水
器、脱臭装置、細菌及びウイルスのロ過器、細胞分離
器、血清フィルター、その他、蛋白質の除去フィルタ
ー、タバコフィルター、マスクなどにフィルターとして
使用することができる。
本発明の機能紙は、シート状であるから、使用により
吸着能力が低下したら、これを容易に交換することがで
き、簡便である。例えば、マスクに使用する場合、本発
明のフィルターを市販のガーゼマスクのガーゼの間に挟
んだり、ガーゼのポケットを付け、この中に入れること
により容易に装着することができ、また、そのフィルタ
ーの交換も容易に行うことができる。マスクに使用した
場合には、本発明のフィルターに細菌やウイルスが吸着
され、これらが人体に侵入するのを防ぐことができるの
で、インフルエンザの流行時などに著しい効果が期待で
きる。
(c) 吸着剤 生体親和性を有し、生体高分子物質を吸着するため、
電気泳動用ロ紙、蛋白質濃縮用ロ紙、クロマトグラフィ
ー基材、例えばペーパークロマトグラフィー用ロ紙に利
用できる。
(d) 生体材料 骨折テープ、人工皮膚、人工血管、人工気管、薬物除
放材などに利用できる。
(e) 食品包装紙 (f) バイオインダストリー用材料 細胞の培養基材、酵素や微生物の固定化担体、水耕栽
培基材、バイオリアクターなどとして利用することがで
きる。
(g) 医療関係 臨床検査紙、絆創膏、経皮吸収製剤の基材など利用す
ることができる。
「発明の実施例」 次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
実施例1 針葉樹パルプと広葉樹パルプを7:3の重量比で混合
し、カナダ標準ろ水度が360ccとなるように叩解した。
このパルプを水に分散させ、濃度0.3重量%のパルプス
ラリーを調製し、湿式法で合成したCa/P比1.67、比表面
積45m2/g、平均粒径2μmのリン酸カルシウム(ハイド
ロキシアパタイト)を0.7重量%添加し、JIS−P8209に
準拠して抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、70重量
%、坪量は85g/m2であった。
実施例2 実施例1と同じパルプを用い、濃度0.5重量%のパル
プスラリーを調製し、実施例1と同じリン酸カルシウム
を0.5重量%添加し、実施例1と同様にして抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、50重量
%、坪量は93g/m2であった。
実施例3 実施例1と同じパルプを用い、濃度0.7重量%のパル
プスラリーを調製し、実施例1と同じリン酸カルシウム
を0.3重量%添加し、実施例1と同様にして抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、30重量
%、坪量は101g/m2であった。
実施例4 針葉樹パルプのみをカナダ標準ろ水度が650ccとなる
ように叩解した。このパルプを用いて実施例2と同様に
して抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、50重量
%、坪量は103g/m2であった。
実施例5 実施例4と同じパルプスラリーを調製し、湿式法で合
成したCa/P比1.5、比表面積105m2/g、平均粒径1μmの
リン酸カルシウム(リン酸三カルシウム)を0.5重量%
添加し、実施例1と同様に抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、50重量
%、坪量は105g/m2であった。
実施例6 実施例4と同じパルプスラリーを調製し、湿式法で合
成した後、800℃で焼成したCa/P比1.67、比表面積10m2/
g、平均粒径8μmのリン酸カルシウム(ハイドロキシ
アパタイト)を0.5重量%添加し、実施例1と同様に抄
紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、50重量
%、坪量は98g/m2であった。
実施例7 実施例4と同じパルプを用い、濃度0.3重量%のパル
プスラリーを調製し、実施例1と同じリン酸カルシウム
を0.3重量%添加し、実施例1と同様に抄紙した。
得られた製品紙のリン酸カルシウム含有率は、50重量
%、坪量は48g/m2であった。
試験例1 この例は、実施例1〜7で作製した機能紙をウイルス
吸着材として用いた試験を示すものである。
なお、この試験例においては、インフルエンザウイル
スPR8を生理食塩水中に浮遊させて用いた。また、力価
の測定は、下記の方法で行った。
力価の測定方法: インフルエンザウイルスが赤血球に付着すると、この
赤血球同士が凝集を起こす。この反応を利用して、ウイ
ルス浮遊液を生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム水溶
液)で2倍、4倍、8倍、16倍、・・・と2倍段階希釈
した液と、同量の0.4%ニワトリ赤血球浮遊液とを混合
して何倍希釈液まで凝集反応を起こすかによって原液
(希釈前の液)の力価(titer)を評価する。
操作: 実施例1〜7で作製した機能紙を直径5cmの円形に切
り取り、これをロートに装着し、インフルエンザウイル
スPR8の浮遊液を各3ml流し、ロートから流出したウイル
ス浮遊液の力価を上記の方法で測定した。結果を第1表
に示す。
力価は、各流出液のウイルスの濃度に比例しており、
上記の結果から明らかなとおり、紙を通過する前のウイ
ルス濃度に比べて、本発明の機能紙を通過した液のウイ
ルス濃度は、最高、1/16に減少し、最低でも1/2に減少
していた。
試験例2 この例は、実施例1で作製した製品紙を脱臭紙として
用いた試験を示すものである。
実施例1で作製した製品紙を25cm×25cmの大きさに裁
断し、針で無数の穴をあけて脱臭紙とした。第1図に示
すように、この脱臭紙1を四角の箱2に、それぞれ3辺
で接着し、上下に4層に重ねて貼った。上下の脱臭紙1
の箱2への非接着部分3は、交互に箱2の両端部に位置
させ、ジグザグ状の空気流路を形成した。これを悪臭の
する空調機の排出口にフィルターとして取りつけ、この
フィルターを取りつける前後における臭いの比較を6名
の人によって行い、下記の判定基準により評価し、結果
を第2表に示す。
なお、第1図において、矢印は空気の流れを示す。
臭いの判定基準 A:臭わなくなった〜殆ど臭わなくなった。
B:臭いが軽減された。
C:変わらない。
D:臭いが強くなった。
実施例8 実施例4と同じパルプを水に分散させ、濃度0.5重量
%のパルプスラリーを調製し、平均粒径6.2μm、気孔
率63%、Ca/P比1.5の平均気孔径0.1μmの多孔質リン酸
三カルシウムを0.5重量%添加し、実験用の抄紙機で手
抄き法で製紙した。得られた製品紙のリン酸三カルシウ
ム含有率は50重量%、坪量は99g/m2であった。
試験例3 実施例8で作製した製品紙をフィルターとして用いて
試験を行った。製品紙を直径45mmの円形に切り、フィル
ターホルダーに装着した後、第2図に示す装置を構成し
た。第2図は上記のフィルターを組み込んだ脱臭装置の
系統図を示し、図示した装置は、テドラバック4、フィ
ルター5aを装着したフィルターホルダー5、ポンプ6、
流量計7及びテドラバック8を順次チューブによって接
続したものである。
原臭としてアンモニアガスの入ったテドラバック4か
らフィルターホルダー5の後段に接続されたポンプ6及
び流量計7で流量を制御しつつアンモニアガスを吸引
し、フィルター5aを通過させた後、流量計7の後段のテ
ドラバック8にガスを捕集した。このとき、フィルター
5aを通過させるガスの量は10とした。また、フィルタ
ー通過前後のガスの濃度は、原臭及び吸引したガスの入
ったそれぞれのテドラバック中のガスの濃度を検知管法
により測定して求めた。その結果を第3表に示す。
第3表中の除去率は、原臭のうち何%のアンモニアガ
スがフィルターに吸着されたかを表している。第3表か
ら明らかなとおり、91%以上のガスを吸着しており、本
発明の機能紙は、フィルターとして用いたときに非常に
優れた悪臭除去効果を有している。
「発明の効果」 本発明による機能紙は、普通の紙と同様に柔軟性を有
するので、取り扱いが容易である。また、本発明による
機能紙は、筆記、印刷を行いうることは勿論、填料とし
て添加したリン酸カルシウム系化合物の特性に基づいて
高い吸着作用を有し、活性炭では吸着されない油に溶け
やすい物質やアンモニアのような悪臭成分ばかりでな
く、リン酸カルシウム系化合物の生体親和性に基づいて
各種の動植物細胞、ウイルス、細胞組織断片、生体高分
子物質などに対しても高い吸着作用を有する。また、リ
ン酸カルシウム系化合物の含有率を高くして、不燃性の
機能紙とすることもできる。
本発明の機能紙は、その多様な吸着作用に基づいて、
脱臭紙、フィルター、吸着剤、生体材料、食品放送紙、
バイオインダストリー用材料、医療用具などとして広範
な用途を有する。
本発明による機能紙は、脱臭紙として用いた場合に、
低温から高温まで広い温度範囲で脱臭効果を示し、広範
な用途に利用することができる。
さらに、本発明の機能紙は、主成分であるリン酸カル
シウムが白色であるため、審美的にも好ましく、白色
紙、あるいは着色紙、模様紙など製品価値の高いものと
することができる。
また、本発明の機能紙をフィルターとして用いる場
合、安価で、簡単な構造を有し、製造も、取り扱いも容
易であって、固体物質のロ別だけでなく、気体物質、細
菌、ウイルス、動植物細胞なども同時に捕捉することが
できる。さらに、本発明の機能紙は、シート状であるか
ら、その着脱が容易であり、使用により吸着能力が低下
したら随時、容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例4で作製した機能紙を使用したフィルタ
ーの略示断面図、第2図は実施例8で作製した機能紙を
フィルターとして組み込んだ脱臭装置の系統図である。 符号の説明 1……脱臭紙、2……箱、4及び8……テドラバック、
5……フィルターホルダー、5a……フィルター、7……
流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 31/00 A61L 31/00 B B01D 39/14 B01D 39/14 L D21H 21/22 D21H 5/22 C 27/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】填料としてCa/P比=0.8〜2.0のリン酸カル
    シウム系化合物から成る平均粒径0.1〜30μmの二次粒
    子を10〜80重量%含有することを特徴とする機能紙。
  2. 【請求項2】リン酸カルシウム系化合物がアパタイト、
    リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム又はこれらの
    混合物である請求項1記載の機能紙。
  3. 【請求項3】リン酸カルシウム系化合物が合成後に乾燥
    したもの又は500〜1300℃で焼成したものである請求項
    1記載の機能紙。
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