JP4782440B2 - リン酸カルシウム系吸着剤及びその製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム系吸着剤及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は大きな機械的強度を有するとともに、タンパク質等の吸着容量が大きいリン酸カルシウム系吸着剤に関する。
ハイドロキシアパタイトはリン酸イオン、カルシウムイオン及び水酸化物イオンで構成されたイオン結晶性物質であり、種々のイオンや化合物を吸着する性質を有することが知られている。ハイドロキシアパタイトを構成するイオンは、いずれも生体中に存在するものであるので、ハイドロキシアパタイトは生体物質との親和性を有する。吸着性と生体物質との親和性を兼ね備えているという理由で、ハイドロキシアパタイトは医薬品等の製造プロセスにおいて吸着剤として利用されている。
ハイドロキシアパタイトを吸着剤として使用する場合、カラムと呼ばれる円筒状容器に造粒した多孔質ハイドロキシアパタイトを充填する。これに医薬品原料等を流し、カラム内で吸着分配させることにより、精製された目的物質を得ることができる。製造規模が大きい場合には、内容量が数百リットルにも及ぶ長いカラムを用いるので、カラムの最下部に充填された粒子は相当な圧力を受けることになる。そのため、最下部に充填された粒子が破砕され、生じた微小粒子がカラム内部及び出口のフィルターを閉塞させてしまうという問題が起こる。閉塞したフィルターを復元することは、製造ラインの無菌性を確保しなければならない現場においては難題である。したがって、吸着剤として用いられるハイドロキシアパタイト粒子には、吸着容量に加えて機械的強度も求められる。
医薬品のカラムクロマトグラフィーに限らず、一般的な液体クロマトグラフィー分離においても、機械的強度と吸着容量を兼ね備えた吸着剤は商業的に重要である。特開平06-300746号(特許文献1)には、800℃未満の温度域で合成されたヒドロキシアパタイト粒子と、800℃以上の温度域で合成されたヒドロキシアパタイト粒子とを、所定の割合で混合して得られたスラリーを800℃以上の温度で焼成した多孔質ヒドロキシアパタイトからなる液体クロマトグラフィー用充填剤が記載されている。この充填剤は造粒した粒子の焼成によって得られたものであるため、均一な粒度と、大きな機械的強度とを有する。しかしながら、吸着容量は多孔質ハイドロキシアパタイトの表面積に比例するものであるところ、焼成の過程で細孔が減少し、表面積が減少してしまうため、十分な吸着容量を有していないという問題がある。
特開平06-300746号公報
従って本発明の目的は、優れた機械的強度と、大きな吸着容量とを兼ね備えた吸着剤及びその製造方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、ハイドロキシアパタイト焼結体の表面に微細なハイドロキシアパタイト結晶を析出させることにより、優れた機械的強度と吸着容量を兼ね備えた吸着剤を得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のリン酸カルシウム系吸着剤は、焼結したリン酸カルシウム粒子の表面がリン酸カルシウム微粒子で被覆されていることを特徴とする。
リン酸カルシウム粒子を焼結することにより吸着剤の機械的強度を高め、焼結したリン酸カルシウム粒子の表面にリン酸カルシウム微粒子を被覆することにより、焼結によるリン酸カルシウム粒子の表面積の減少を補い、所望の表面積を有する吸着剤を得ることができる。これにより機械的強度と吸着容量の両方を満足する吸着剤を得ることができる。
焼結したリン酸カルシウム粒子の平均粒径は1〜10000μmであるのが好ましく、リン酸カルシウム微粒子の粒径は20〜500 nmであるのが好ましい。リン酸カルシウム粒子は400〜1400℃で焼結されているのが好ましい。リン酸カルシウム粒子及びリン酸カルシウム微粒子はハイドロキシアパタイトからなるのが好ましい。また焼結したリン酸カルシウム粒子の気孔率は80%以下であるのが好ましく、吸着剤の比表面積は3〜50 m2/gであるのが好ましい。このような構成にすることにより機械的強度と吸着容量の両方を満足させることができる。
本発明のリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法は、リン酸カルシウム粒子を焼結した後、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の存在下で、カルシウムを含有する水溶液とリン酸を含有する水溶液をpHが6.4〜10になるように混合し、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の表面にリン酸カルシウムの微粒子を析出させることを特徴とする。
本発明の好ましい実施例では、400〜1200℃で焼結したリン酸カルシウム粒子を水酸化カルシウムの飽和水溶液中に浸漬し、この溶液中にpHが7になるまでリン酸水溶液を添加し、リン酸カルシウム粒子の表面にリン酸カルシウム微粒子を析出させる。pHをほぼ7とすることによりハイドロキシアパタイトの微粒子を生成させることができる。吸着剤の表面積を十分に大きくするためには、リン酸カルシウム粒子を焼結して平均粒径が1〜10000μmの焼結したリン酸カルシウム粒子を作製し、焼結したリン酸カルシウム粒子の表面にリン酸カルシウム微粒子を平均粒径が20〜500 nmとなるまで析出させるのが好ましい。
本発明の吸着剤は、焼結したリン酸カルシウム粒子の表面がリン酸カルシウム微粒子で被覆されているので、機械的強度が高く、かつ表面積が大きい。そのためタンパク質等の吸着能に優れ、カラムに充填しても破損するおそれが小さい。したがってフィルターの目詰まり等によって製造効率を低下させる心配がない。
[1] リン酸カルシウム系吸着剤
本発明のリン酸カルシウム系吸着剤は、焼結したリン酸カルシウム(以後「焼結リン酸カルシウム」と記す。)と、その表面を被覆するリン酸カルシウムの微粒子とからなる。焼結リン酸カルシウムを主成分とする吸着剤は、大きな機械的強度を有する。またリン酸カルシウムの微粒子によって被覆された吸着剤は、大きな表面積を有するためにタンパク質等の吸着能に優れている。吸着剤の比表面積は3〜50 m2/gであるのが好ましく、3〜10 m2/gであるのがより好ましく、5〜7 m2/gであるのが更に好ましい。比表面積が3 m2/gより小さいと吸着能が小さ過ぎ、50 m2/gより大きいと吸着剤が脆過ぎる。タンパク質の吸着量は吸着剤1gあたり25 g以上であるのが好ましい。吸着剤の平均粒径は1〜10000μmが好ましく、1〜1000μmがより好ましく、1〜100μmが更に好ましい。平均粒径が1μmより小さいとカラムを流れる溶離液の流速が小さ過ぎ、分離に要する時間が長過ぎるので好ましくない。10000μmより大きいと吸着剤の表面積が小さ過ぎ、分離能が低過ぎる。
リン酸カルシウム微粒子により吸着剤の表面積を増大させ、吸着能を高めるためには、焼結リン酸カルシウム粒子/リン酸カルシウム微粒子の粒径比は、1〜500,000であるのが好ましく、10〜100,000であるのがより好ましく、10〜10,000であるのがさらに好ましい。
(A) 焼結リン酸カルシウム粒子
焼結リン酸カルシウムの構成材料としては、ハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト類、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム等が挙げられる。中でも機械的強度が高いハイドロキシアパタイトが好ましい。リン酸カルシウム粒子は多孔質体であるのが好ましい。多孔質のリン酸カルシウム粒子は大きな表面積を有するので、優れた吸着能を示す。より好ましいリン酸カルシウム粒子は400〜1400℃で焼結したものであり、さらに好ましいのは900〜1200℃で焼結したものである。焼結したリン酸カルシウム粒子は十分な機械的強度を有しており、力を加えられても破損し難い。したがって焼結したリン酸カルシウム粒子を主成分とする吸着剤は、カラム中でフィルター詰まりを生じ難い。
図1に示すように、リン酸カルシウム粒子を焼結すると、焼結する際の熱により粒子表面の細孔がある程度塞がり、リン酸カルシウム粒子の気孔率が低下する。しかしながら、リン酸カルシウム粒子が高い吸着能を示すには、焼結後においてもなお高い気孔率を有することが望ましい。焼結リン酸カルシウム粒子の気孔率は80%以下であるのが好ましく、30〜50%であるのがより好ましい。気孔率が80%超であると機械的強度が低過ぎるので好ましくない。なお焼結リン酸カルシウム粒子の平均粒径は、1〜10000μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。
(B) リン酸カルシウム微粒子
焼結リン酸カルシウム粒子の表面は、リン酸カルシウム微粒子によって被覆される。焼結リン酸カルシウム粒子が微粒子によって被覆された吸着剤は、焼結リン酸カルシウム粒子より大きな表面積を有し、優れた吸着能を示す。リン酸カルシウム微粒子の平均粒径は20〜500 nmであるのが好ましく、20〜150 nmであるのがより好ましい。平均粒径が20 nmより小さいとカラムを流れる溶離液の流速が小さ過ぎ、分離に時間がかかり過ぎる。平均粒径が500 nmより大きいと吸着剤の表面積を増大させる効果が小さ過ぎ、吸着能を十分に向上させることができない。リン酸カルシウム微粒子としては、上述の焼結リン酸カルシウム粒子の構成材料として挙げたリン酸カルシウムからなる微粒子を用いることができる。中でも機械的強度及び溶液耐性の観点からハイドロキシアパタイトが特に好ましい。
[2] 吸着剤の製造方法
本発明のリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法として、焼結ハイドロキシアパタイト粒子にハイドロキシアパタイト微粒子を被覆する場合を例にとって説明するが、本発明の方法はハイドロキシアパタイト以外の焼結リン酸カルシウム粒子及びリン酸カルシウム微粒子からなる吸着剤にも適用することができる。
(A) ハイドロキシアパタイトの合成
ハイドロキシアパタイトの合成方法は特に限定されず、一般的な方法によることができる。ハイドロキシアパタイトの合成方法は、例えば金澤孝文、門間秀毅著 「リン酸カルシウムの化学」(化学の領域 27巻、No.8、22〜32頁及びNo.9、28〜37頁、1973年)、J.C.Elliott,Elsevier著,「Structure and chemistry of the apatites and other calcium orthophosphates」(Elsevier, Studies in Inorganic Chemistry 18、1994年)に記載されている。ハイドロキシアパタイトの合成方法のうち好ましいのは、湿式法である。湿式法によると、簡便かつ安価に大量のハイドロキシアパタイトを合成できる。
具体的には、まずカルシウム塩水溶液とリン酸(塩)水溶液を混合することによりハイドロキシアパタイトを析出させ、ハイドロキシアパタイトを含有するスラリーを得る。カルシウム塩水溶液とリン酸(塩)水溶液の混合方法は特に限定されず、例えば反応容器内でカルシウム塩水溶液にリン酸(塩)水溶液を滴下し混合する方法などを用いることが出来る。
ハイドロキシアパタイトのスラリーに、水溶性高分子化合物、界面活性剤等を添加してもよい。これらを添加することによりスラリーを発泡させ、多孔質体を形成することができる。水溶性高分子化合物は水溶液又は水分散液の状態で添加するのが好ましい。水分散液はコロイド溶液、エマルジョン及び懸濁液のいずれでもよい。水溶性高分子化合物の例としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カードラン等の多糖類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の合成重合体等が挙げられる。中でもメチルセルロースが好ましい。水溶性高分子化合物を含有する水溶液又は水分散液を添加した後、加熱等の手段を施すことによりスラリーをゲル化させることができる。ポリビニルアルコールの場合、硼酸又は硼砂を添加することによりゲル化させることができる。
界面活性剤としては、強い撹拌により微細な気泡を多数形成するとともに、ゲル化のための加熱工程で気泡を消失させないものが好ましい。具体的には非イオン系界面活性剤を用いるのが好ましい。非イオン系界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボキシレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えばポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)等が挙げられる。中でも、ハイドロキシアパタイトの存在下での起泡性の観点から、脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤(例えばN,N-ジメチルドデシルアミンオキサイド)を用いるのが好ましい。発泡剤としては上記の化合物以外にも過酸化水素水、熱分解樹脂ビーズ等を使用することができる。添加剤の種類は特に制限されず、本発明の目的を損なわない範囲で使用可能である。
ハイドロキシアパタイトのスラリーに水溶性高分子化合物及び非イオン系界面活性剤を添加した後、撹拌することによりスラリーを発泡させ、気泡を保持した状態でスラリーをゲル化し、乾燥することによりハイドロキシアパタイトの多孔質体を得ることができる。水溶性高分子化合物及び界面活性剤の添加量は、ハイドロキシアパタイトを100質量部とするとき、水溶性高分子化合物が1〜10質量部、非イオン系界面活性剤が1〜10質量部であるのが好ましい。スラリー中のハイドロキシアパタイト+水溶性高分子化合物+非イオン系界面活性剤の合計濃度は20〜50質量%であるのが好ましい。これらの成分の合計濃度が20質量%未満であると、ゲル化した後の乾燥に時間がかかりすぎ、また乾燥後にゲルがつぶれて多孔質形状を維持できない。一方、合計濃度が50質量%超であるとスラリーの粘度が高すぎ、撹拌起泡が困難である。より好ましい合計濃度は25〜40質量%である。
(B) 造粒・分級
造粒方法は特に限定されないが、吸着剤粒子を比較的簡単に作製することができるスプレードライ法が好ましい。図2はスプレードライ装置の一例を示す。図2に示すスプレードライ装置はスラリー供給タンク1と、ドライチャンバ2と、エアヒータ3と、分級機4と、フィルタ5と、回収タンク6とを具備する。ドライチャンバ2の塔頂部にはエアヒータ3から出た送風管11が接続されており、さらにスラリー供給タンク1から供給されたスラリーを噴霧するためのアトマイザ7が取り付けられている。ドライチャンバ2の下部は輸送管12を介して分級機4に接続されている。
ハイドロキシアパタイトのスラリーを造粒するには、バルブ17を備えたスラリー供給タンク1にスラリーを充填した後、バルブ17を開き、ポンプ13によりスラリーをドライチャンバ2の塔頂部に送給し、アトマイザ7を回転させてチャンバ内に噴霧する。同時に送風機14によりエアヒータ3からの熱風をドライチャンバ内に送給し、噴霧されたスラリーを直ちに乾燥し、ハイドロキシアパタイトの粒子を生成させる。生成したハイドロキシアパタイト粒子を分級機4に送り所定の粒度に分級した後、分級したハイドロキシアパタイト粒子を回収タンク6に貯蔵する。その際、水蒸気と微粉末を含む空気をフィルタ5で分離し、水蒸気及び空気を排風機15を介して排出する。分級法は特に限定されず、乾式法でも湿式法でもよい。例えば、粒子の落下速度の違いを利用する重力分級機、ルーバ状構造等により粒子の慣性力の違いを利用する慣性分級機、回転流を利用する遠心分級機、コアンダ流等を利用する気流分級機等を用いることができる。
(C) 焼結
分級したハイドロキシアパタイトを焼結する前に、水溶性高分子化合物及び界面活性剤を除去するため必要に応じて脱脂処理を行ってもよい。脱脂処理は300〜400℃でハイドロキシアパタイト粒子を加熱することにより行うことができる。次いでハイドロキシアパタイト粒子を400〜1400℃で焼結する。焼結温度が400℃未満であると、十分な強度を有するハイドロキシアパタイトが得られず、また1400℃超であるとハイドロキシアパタイトはリン酸三カルシウムと酸化カルシウムに分解してしまう。焼結時間は焼結温度に応じて適宜設定すれば良い。焼結温度に達するまで徐々に昇温することにより脱脂を兼ねることができる。例えば、室温から約10〜100℃/時の昇温速度で約600℃〜700℃まで昇温し、次に約400℃/時の昇温速度で焼結温度まで昇温し、焼結温度で保持するのが好ましい。焼結温度では、3〜10時間程度保持するのが好ましい。焼結完了後は徐冷する。
(D) 被覆
焼結したハイドロキシアパタイト粒子の表面に以下の方法によりリン酸カルシウムの微粒子を析出させ、焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面がリン酸カルシウム微粒子で被覆された吸着剤を作製する。
焼結したハイドロキシアパタイト粒子の表面に、所定の粒径を有するリン酸カルシウム微粒子を均一に析出させるのが好ましい。リン酸カルシウム微粒子を均一に析出させる方法として、例えば、焼結した粒子をカルシウム塩水溶液中に浸漬し、この溶液にリン酸(塩)水溶液を滴下し撹拌する方法、焼結した粒子をカルシウム塩水溶液とリン酸(塩)水溶液に交互に浸漬する方法等が挙げられる。カルシウム塩水溶液中のカルシウム塩の濃度、リン酸(塩)水溶液中のリン酸(塩)の濃度、反応時のpH等の条件は上述の焼結ハイドロキシアパタイト粒子用のハイドロキシアパタイトの合成と同じでよい。リン酸カルシウム微粒子の析出を妨げない範囲であれば、カルシウム塩水溶液及びリン酸(塩)水溶液に他のイオンを含有していてもよい。
焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面にリン酸カルシウム微粒子を析出させる方法の好ましい一例を示す。まず、焼結ハイドロキシアパタイト粒子を水酸化カルシウムの飽和水溶液中に浸漬し、この溶液に溶液全体のpHが7になるまでリン酸水溶液を滴下する。反応液のpHを中性付近にすることでアパタイト型構造にすることができる。リン酸水溶液のリン酸濃度は0.15モル/リットル程度が好ましい。滴下終了後焼結ハイドロキシアパタイト粒子を回収し、水洗した後水分を除去する。この工程を繰り返すことにより、焼結ハイドロキシアパタイト粒子表面に所望の粒径のハイドロキシアパタイト微粒子を形成することができる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
合成例1
(A) 焼結ハイドロキシアパタイト粒子の作製
(1) ハイドロキシアパタイト粒子の作製
リン酸塩溶液とカルシウム塩溶液を公知の方法によって反応させて、ハイドロキシアパタイトを生成させた。得られたハイドロキシアパタイトスラリーから上澄み水を除き、ハイドロキシアパタイトの含有量を10容量%に調整した。このスラリーを図2に示すスプレードライ装置を用いて造粒し、生成した粒子をサイクロン分級機(ターボクラシファイアーTC-15N、株式会社日清製粉製)により分級し、平均粒子径が約40μmのハイドロキシアパタイト粒子を得た。
(2) 焼結
ハイドロキシアパタイト粒子を約50℃/時の昇温速度で約700℃まで昇温し、1200℃で4時間保持して焼結した。焼結後ハイドロキシアパタイト粒子を室温まで放冷し、平均粒径が約32μmの焼結ハイドロキシアパタイト粒子を得た。この焼結ハイドロキシアパタイト粒子を110℃の恒温槽で一昼夜乾燥させた。
(B) 測定
(1) X線回折分析
焼結ハイドロキシアパタイト粒子の結晶相をX線回折装置(理学電機(株)製)を用いて分析した。X線回折ピークを図3に示す。図3に示すように、得られたX線回折パターンはハイドロキシアパタイトに典型的なものであった。ハイドロキシアパタイトに特徴的なX線回折強度ピークを表1に示す。
(2) 走査電子顕微鏡(SEM)観察
焼結ハイドロキシアパタイト粒子を試料台に載せ、白金−パラジウムを蒸着して走査電子顕微鏡(S-4200、(株)日立製作所製)により観察した。1050℃で焼結させたハイドロキシアパタイト粒子のSEM画像を図11に示す。図11に示すように約200〜400 nmの一次粒子が形成しており、一次粒子の表面は平滑であった。これは焼結の過程で粒子成長が起こったためであると考えられる。一次粒子は粒界により結合しており、多孔質焼結体の典型的なSEM像であった。焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面形状の焼結温度による変化を確認するために、平均粒子径が約40μmであって未焼結のハイドロキシアパタイト粒子、同平均粒子径で焼結温度をそれぞれ400℃、550℃、700℃、850℃、1000℃及び1150℃としたハイドロキシアパタイト粒子を作製し、各焼結温度で得られた試料を上記と同様に試料台に載せ、白金−パラジウムを蒸着して走査電子顕微鏡(S-4200、(株)日立製作所製)により観察した。図4は未焼結のハイドロキシアパタイト粒子のSEM写真であり、図5〜図10はそれぞれ400℃、550℃、700℃、850℃、1000℃及び1150℃で焼結したハイドロキシアパタイト粒子のSEM写真である。
(3) 比表面積測定
1050℃で焼結したハイドロキシアパタイト粒子の比表面積を流動式比表面積自動測定装置(フローソーブ2300、株式会社島津製作所製)を用い、N2ガス吸着法による一点BET法により測定した。結果を表2に示す。表2に示すように吸着剤の平均粒径が約40μmのとき焼結ハイドロキシアパタイト粒子(焼結アパタイト)の比表面積は1.4 m2/gであり、吸着剤の平均粒径が約80μmのとき焼結アパタイトの比表面積は1.6 m2/gであった。
(4) 粒度分布測定
焼結ハイドロキシアパタイト粒子を試料とし、レーザー回折型粒度分布測定装置(Microtrac社製)を用い、水を分散媒として粒度分布を測定した。結果を表3及び図12に示す。得られた焼結ハイドロキシアパタイト粒子の平均粒径は32.39μmであった。
(5) クロマトグラフィー測定
焼結ハイドロキシアパタイト粒子によるタンパク質の分離・吸着能を液体クロマトグラフ装置LC-6Aにより測定した。まず、1.2 gの焼結ハイドロキシアパタイト粒子を直径7mm、長さ15 mmのフィルター付カラム容器に充填し分析カラムを作製した。カラム使用前にpH7.0の400 mMリン酸ナトリウム緩衝液によりカラムを洗浄した後、pH7.0の10 mMリン酸ナトリウム緩衝液を少なくとも20 ml加え平衡化した。
タンパク質試料としてシトクロムc(SIGMA社製)、ミオグロビン(SIGMA社製)、ウシ血清アルブミン(SIGMA社製)及びオボアルブミン(SIGMA社製)をそれぞれ10 mg/ml、20 mg/ml、20 mg/ml及び20 mg/mlとなるようにpH7.0の10 mMリン酸ナトリウム緩衝液に溶解し、タンパク質混合試料液を調製した。このタンパク質混合試料液40 mlを10 mMリン酸ナトリウム緩衝液で平衡化したカラムに1ml/分で注入し、吸着させた。次いで10 mMリン酸ナトリウム緩衝液を3ml流し非吸着物質を溶出除去した後、溶離液を連続的に交換する濃度勾配溶出法により10分間かけて流し、吸着タンパク質をカラムより溶出させた。溶出タンパク質の検出は波長280 nmの紫外線の吸光度を測定することにより行った。タンパク質混合試料液のクロマトグラムを図13に示す。焼結ハイドロキシアパタイトカラムによりタンパク質混合物は非吸着分画1つと、吸着成分分画2つであった。各溶出分画の割合は、クロマトグラムの面積の総和に対する割合として非吸着分画約56%、第二分画約23%及び第三分画約20%であった。これらの分画中に含まれるタンパク質をSDS-PAGE法により分析した結果を表4に示す。
(6) タンパク質の吸着量測定
焼結ハイドロキシアパタイト粒子を20 mlのカラムに充填し、液体クロマトグラフ装置(LC-6A、(株)島津製作所製)によりタンパク質の吸着量を測定した。カラムに充填した焼結ハイドロキシアパタイト粒子を400 mMリン酸ナトリウム緩衝液で洗浄後、10 mMリン酸ナトリウム緩衝液で洗浄し平衡化した。リゾチウム(SIGMA社製)を10 mMリン酸ナトリウム緩衝液に溶解し、10 mg/mlとしたものを試料とし、この試料を0.02 ml/秒の速度でカラムに注入し、吸着させた。次いで10 mMリン酸ナトリウム緩衝液を流して非吸着物質を除去した後、400 mMリン酸ナトリウム緩衝液を流して吸着タンパク質をカラムより溶出させた。溶出タンパク質は280 nmの紫外線の吸光度を測定することにより検出した。溶出タンパク質を含む分画液の体積及びカラムに充填した吸着剤の乾燥質量により吸着したリゾチウムの量を算出した。結果を表5に示す。表5に示すように焼結ハイドロキシアパタイト粒子1gあたりのタンパク質の吸着量は22.5 mgであった。
実施例1
合成例1(A)で作製した焼結ハイドロキシアパタイト粒子を用い、以下の工程により焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面にリン酸カルシウム微粒子を被覆した。
反応容器内に飽和水酸化カルシウム水溶液を10 ml調製し、その中に合成例1で得られた焼結ハイドロキシアパタイト粒子5.14 gを加え、十分に撹拌した。この分散水溶液中に0.15モル/リットルのリン酸水溶液を溶液全体のpHが7になるまで徐々に滴下した。滴下終了後、反応溶液を遠心分離機(1500 rpm、1分間)により固液分離した。上清を取り除いた後、沈殿物を蒸留水で洗浄し、遠心分離(1500 rpm、1分間)により固液分離する操作を3回繰り返した。洗浄後の沈殿物に対して、上述の一連の工程、すなわち飽和水酸化カルシウム水溶液が10 ml入った反応容器に入れ、pHが7になるまでリン酸水溶液を加え、固液分離及び洗浄するまでの工程を5回繰り返した。その後、得られたハイドロキシアパタイト粒子を乾燥機で乾燥させた。以上の工程により焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面がリン酸カルシウム微粒子で被覆されたリン酸カルシウム系吸着剤を得た。
(1) X線回折分析
リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子に対して、合成例1(B)(1)と同様にX線回折分析を行った。その結果を図14に示す。図14に示すようにハイドロキシアパタイト特有の回折ピークが観察された。
(2) 走査電子顕微鏡(SEM)観察
リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子の走査電子顕微鏡(SEM)観察結果を図15に示す。図15に示すように、平滑な一次粒子からなる焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面にリン酸カルシウム結晶を析出させた粒子表面は直径20〜150 nmの微粒子で被覆されていた。また焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面には細孔が観察され、多孔質構造が保持されていることが分かる。
(3) 比表面積測定
リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子の比表面積を合成例1(B)(3)と同様にして測定した。比表面積の測定結果を表2に併せて示す。表2に示すように、吸着剤の平均粒径が約40μmのときリン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子(微粒子被覆アパタイト)の比表面積は5.6 m2/gであり、吸着剤の平均粒径が約80μmのとき微粒子被覆アパタイトの比表面積は6.1 m2/gであった。
(4) 粒度分布測定
合成例1(B)(4) と同様にして測定したリン酸カルシウムを析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子の粒度分布を表6及び図16に示す。リン酸カルシウムを析出させた焼結ハイドロキシアパタイトの平均粒径は34.66μmであった。
(5) 質量測定
リン酸カルシウム微粒子被覆後の質量を秤量した。リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子の乾燥質量は5.29 gであった。
(6) クロマトグラフィー測定
リン酸カルシウム微粒子を被覆した焼結ハイドロキシアパタイト粒子を吸着剤としてカラムに充填した以外、合成例1(B)(5)と同様にして得たタンパク質のクロマトグラムを図17に示す。タンパク質混合試料は3つに分画され、各溶出分画の割合は、クロマトグラムの面積の総和に対する割合として非吸着分画約37%、第二分画約41%及び第三分画約21%であった。これらの分画中に含まれるタンパク質をSDS-PAGE法により分析した結果を表4に示す。
(7) タンパク質の吸着量測定
リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子をカラムに充填した以外合成例1(B)(6)と同様にしてタンパク質の吸着量を測定した。結果を表5に併せて示す。表5に示すようにリン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイト粒子1gあたりのタンパク質吸着量は31.1 mgであった。
(評価)
実施例1から、リン酸カルシウム結晶を析出させた焼結ハイドロキシアパタイトのXRDパターンは、ハイドロキシアパタイト特有のピークを示すものであり、析出したリン酸カルシウムの結晶相はハイドロキシアパタイトであることが分かる。またSEM像から析出したハイドロキシアパタイト微粒子の大きさは20〜150 nmであり、このハイドロキシアパタイト微粒子が焼結ハイドロキシアパタイト粒子の表面を被覆したことにより表面積が大幅に向上したと考えられる。
実施例1と合成例1のクロマトグラフィーの測定結果から、ハイドロキシアパタイト微粒子を被覆した吸着剤を使用した場合に非吸着分画のピーク面積が減少していることから、タンパク質の吸着能が向上していることが分かる。また実施例1と合成例1のタンパク質の吸着量の測定結果から、ハイドロキシアパタイト微粒子を被覆することによりタンパク質の吸着量が増大したことが分かる。これらはハイドロキシアパタイト微粒子の被覆により表面積が増大したことに起因するものと考えられる。
参考例1
焼結ハイドロキシアパタイト粒子を含まない点を除いて実施例1と同様にして、リン酸カルシウム化合物の沈澱を得た。得られたリン酸カルシウム化合物を、乾燥機で乾燥した。乾燥したリン酸カルシウム化合物のX線回折分析パターンを図18に示す。得られたX線回折分析パターンは、ハイドロキシアパタイトに典型的なものであった。ここで、参考例1における乾燥したリン酸カルシウム化合物は、実施例1における微粒子と同条件により合成したものである。したがって実施例1における微粒子もハイドロキシアパタイトであることが分かる。
以上の結果から、高強度のハイドロキシアパタイト焼結体の表面に微細なハイドロキシアパタイト結晶を析出させた本発明のリン酸カルシウム系吸着剤は、優れた機械的強度を有するとともにハイドロキシアパタイト微粒子で被覆しないものに比べて表面積が大きいため、優れた吸着能を示す。
焼結によるリン酸カルシウムの気孔の変化を示す概略断面図である。 本発明のリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法に用いるスプレードライ装置の一例を示す概略図である。 合成例1の焼結リン酸カルシウム粒子のX線回折ピークを示す。 未焼結のリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 400℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 550℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 700℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 850℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 1000℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 1150℃で燒結したリン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 合成例1の焼結リン酸カルシウム粒子の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 合成例1の焼結リン酸カルシウム粒子の粒度分布図である。 合成例1の焼結リン酸カルシウム粒子をカラムに充填したときのタンパク質の溶出パターンを示すクロマトグラムである。 実施例1のリン酸カルシウム系吸着剤のX線回折ピークを示す。 実施例1のリン酸カルシウム系吸着剤の走査電子顕微鏡(SEM)写真を示す。 実施例1のリン酸カルシウム系吸着剤子の粒度分布図である。 実施例1のリン酸カルシウム結晶を析出させた焼結リン酸カルシウム粒子をカラムに充填したときのタンパク質の溶出パターンを示すクロマトグラムである。 参考例1の焼結リン酸カルシウム粒子のX線回折ピークを示す。
符号の説明
1・・・スラリー供給タンク
2・・・ドライチャンバ
3・・・エアヒータ
4・・・分級機
5・・・フィルタ
6・・・回収タンク
7・・・アトマイザ
11・・・送風管
12・・・輸送管
13・・・ポンプ
14・・・送風機
15・・・排風機
17・・・バルブ
100・・・リン酸カルシウム
101・・・気孔

Claims (7)

  1. 焼結したリン酸カルシウム粒子の表面が、20〜150 nmの平均粒径を有する未焼結のリン酸カルシウム微粒子で被覆されてなる、3〜50 m 2 /gの比表面積を有することを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤。
  2. 請求項1に記載のリン酸カルシウム系吸着剤において、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の平均粒径が1〜10000μmであることを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載のリン酸カルシウム系吸着剤において、前記リン酸カルシウム粒子及び前記リン酸カルシウム微粒子がハイドロキシアパタイトからなることを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のリン酸カルシウム系吸着剤において、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の気孔率が80%以下であることを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤。
  5. リン酸カルシウム粒子を焼結した後、前記焼結したリン酸カルシウム粒子をカルシウム塩水溶液中に浸漬し、この溶液に溶液全体のpHが6.4〜10になるまでリン酸を含有する水溶液を滴下及び撹拌することにより、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の表面にリン酸カルシウムの微粒子を析出させることを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法。
  6. 請求項5に記載のリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法において、前記リン酸カルシウム粒子を400〜1400℃で焼結することを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載のリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法において、前記リン酸カルシウム粒子を焼結して平均粒径が1〜10000μmの焼結したリン酸カルシウム粒子を作製し、前記焼結したリン酸カルシウム粒子の表面に前記リン酸カルシウム微粒子を平均粒径が20〜150 nmとなるまで析出させることを特徴とするリン酸カルシウム系吸着剤の製造方法。
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