JP2609732B2 - 加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板とその製造方法 - Google Patents

加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板とその製造方法

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JP2609732B2
JP2609732B2 JP1319155A JP31915589A JP2609732B2 JP 2609732 B2 JP2609732 B2 JP 2609732B2 JP 1319155 A JP1319155 A JP 1319155A JP 31915589 A JP31915589 A JP 31915589A JP 2609732 B2 JP2609732 B2 JP 2609732B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、自動車、産業用機械等に使用する鋼板に係
わり、優れた強度・延性バランスと穴拡げ性を有し、特
にスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板とその製造方
法に関するものである。
<従来の技術> 自動車用鋼板の軽量化と衝突時の安全確保を主な背景
として、優れた強度・延性バランスを有する高強度鋼板
の需要が増大しているが、高強度鋼板と言えどもその加
工性に対する要求は強く、強度と加工性を両立させた鋼
板が望まれている。
良好な延性が必要な用途には、従来フェライトとマル
テンサイトで構成されるDual Phase鋼(以下DP鋼と稱
す)の熱延板が提供されてきた。
このDP鋼は固溶強化型高強度鋼板、析出強化型高強度
鋼板より良好な強度・延性バランスを示すが、その値は
TS(引張強さ)×T.E1(全伸び)<2000で要望を満たし
得ないのが実状である。
この現状を打破してTS×T.E1≧2000が得られるシーズ
としては、残留オーステナイトのTRIP現象(Transforma
tion Induced Plasticity:変態誘起塑性)の利用があ
る。
この1例として、特開昭60−43425号公報でAr3〜Ar3
+50℃で熱間圧延後、鋼板を450〜650℃の温度範囲で4
〜20秒保持し、次いで350℃以下で巻き取り、残留オー
ステナイトを有する鋼板を製造する方法が提案されてい
る。
一方、この種鋼板の使用分野においてはスポット溶接
の適用率が増大し、前記した高穴拡げ性、良好な強度・
延性バランスに加え、このスポット溶接性にも優れてい
ることが望まれている。
<発明が解決しようとする課題> しかるに上記した特開昭60−43425号公報に見られる
如きTRIP現象を利用した鋼板は、0.30重量%以上のC濃
度を必須としており、スポット溶接性は極めて悪く、
又、1.4以上の穴拡げ比(d/d0)も期待できず、この種
分野の実用に供する大きな妨げとなっている。
本発明は上記した従来技術が持つ、スポット溶接上の
問題点を解消し、穴拡げ性と強度・延性バランスに優れ
た熱延高強度鋼板とその製造方法を提供することを課題
としている。
<課題を解決するための手段> 本発明は上記した課題を達成するため、以下に示し、
表4に示す各手段で構成している。
(1)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、その他はFe及
び不可避的元素からなり、組織はポリゴナル・フェライ
ト占積率VPF(%)とポリゴナル・フェライト粒径d
PF(μm)の比VPF/dPFが20以上、残留オーステナイト
の占積率が5%以上で残部がベーナイトとした事を第1
の手段とし、 (2)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、その他はFe及
び不可避的元素からなり、組織はポリゴナル・フェライ
ト占積率VPF(%)とポリゴナル・フェライト粒径d
PF(μm)の比VPF/dPFが20以上、残留オーステナイト
の占積率が5%以上で残部がベーナイトとした事を第2
の手段とし、 (3)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避元素からなる鋼を鋳造して得た
鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3±50℃で該圧
延を終了し、続いて該温度T11から40℃/秒以上の冷却
速度で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷する
事を第3の手段とし、 (4)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃以上
で該圧延を終了し、続いて該温度T21から40℃/秒未満
の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温
度T22から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃以下
350℃超で巻取って後放冷する事を第4の手段とし、 (5)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃以上
で該圧延を終了し、続いて該温度T31から冷却速度40℃
/秒以上で温度T32(Ar3>T32>Ar1)まで冷却し、続い
て40℃/秒未満の降温速度で温度T33(Ar3>T32≧T33
Ar1)まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で冷
却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を第5
の手段とし、 (6)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱後、圧下率80%以上で熱間圧
延し、Ar3±50℃で該圧延を終了し、続いて該温度T11
ら冷却速度40℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で
巻取って後放冷する事を第6の手段とし、 (7)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱後、圧下率80%以上で熱間圧
延し、Ar3−50℃以上で該圧延を終了し、続いて該温度T
21から40℃/秒未満の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1
超の温度範囲内の温度T22から冷却速度40℃/秒以上で
冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を第
7の手段とし、 (8)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱後、圧下率80%以上で熱間圧
延し、Ar3−50℃以上で該圧延を終了し、続いて該温度T
31から冷却速度40℃/秒以上で温度T32(Ar3>T32>A
r1)迄冷却し、続いて40℃/秒未満の降温速度でT33
度(Ar3>T32≧T33>Ar1)迄3〜25秒保定後、冷却速度
40℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後
放冷する事を第8の手段とし、 (9)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%
以上で熱間圧延し、該圧延をAr3±50℃で終了し、続い
て該温度T11から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500
℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を第9の手段と
し、 (10)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%
以上で熱間圧延し、該圧延をAr3−50℃以上で終了し、
続いて該温度T21から40℃/秒未満の降温速度で3〜25
秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温度T22から冷却速度40
℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放
冷する事を第10の手段とし、 (11)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避元素からなる鋼を鋳造して得た
鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%以
上で熱間圧延し、該圧延をAr3−50℃以上で終了し、続
いて該温度T31から40℃/秒以上の冷却速度でT32(Ar3
>T32>Ar1)温度迄冷却し、続いて40℃/秒未満の降温
速度でT33温度(Ar3>T32≧T33>Ar1)温度迄3〜25秒
保定後、冷却速度40℃/秒以上で冷却し、500℃以下350
℃超で巻取って後放冷する事を第11の手段とし、 (12)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3±50℃で該
圧延を終了し、続いて該温度T11から40℃/秒以上の冷
却速度で冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃
以下迄30℃/hr以上の冷却速度で冷却して後放冷する事
を第12の手段とし、 (13)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃で該
圧延を終了し、続いて該温度T21から40℃/秒未満の降
温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温度T22
から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃以下350℃
超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr以上の冷却速度で冷
却して後放冷する事を第13の手段とし、 (14)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃で該
圧延を終了し、続いて該温度T31から40℃/秒以上の冷
却速度でT32(Ar3>T32>Ar1)温度まで冷却し、続いて
40℃/秒未満の降温速度でT33(Ar3>T32≧T33>Ar1
温度まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で冷却
し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr
以上の冷却速度で冷却して後放冷する事を第14の手段と
し、 (15)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
下の温度で圧下率80%以上で熱間圧延をし、Ar3±50℃
で該圧延を終え、続いて該温度T11から40℃/秒以上の
冷却速度で冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200
℃以下迄30℃/hr以上の冷却速度で冷却して後放冷する
事を第15の手段とし、 (16)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
下の温度で圧下率80%以上で熱間圧延をし、Ar3−50℃
以上で該圧延を終了し、続いて該温度T21から40℃/秒
未満の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内
の温度T22から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃
以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr以上の冷
却速度で冷却後放冷する事を第16の手段とし、 (17)成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
下の温度で圧下率80%以上で熱間圧延をし、Ar3−50℃
以上で該圧延を終了し、続いて該温度T31から冷却速度4
0℃/秒以上でT32(Ar3>T32>Ar1)温度まで冷却し、
続いて降温速度40℃/秒未満でT33(Ar3>T32≧T33>Ar
1)温度まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で
冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30
℃/hr以上の冷却速度で冷却して後冷却する事を第17の
手段とするものである。
上記した本発明における成分規制、加熱規制、圧延規
制、冷却規制、巻取り規制等の値とその規制理由は以下
の通りである。
Cは残留オーステナイト(以下残留γと稱す)の確保
のために添加するが、溶接部の脆化を防止し、良好なス
ポット溶接性を得るため上限をもうけている。
Si、Mnは強化元素であり、Siはフェライト(以下αと
稱す)の生成を促進し、炭化物の生成を抑制して残留γ
を確保し、Mnはγを安定化して残留γを確保するために
添加するが、効果の飽和とスポット溶接性の悪化防止か
ら共に上限をもうけ、更に合成量も同じ理由で上下限を
もうけている。
Pは残留γの確保に効果があるが、本発明では2次加
工性、靭性、特にスポット溶接性の確保のため上限をも
うけている。
Sは硫化物系介在物により、穴拡げ性が悪化するため
上限をもうけている。
Caは硫化物系介在物の形状制御(球状化)により穴拡
げ性を向上するために添加するが、効果の飽和、介在物
の増加による逆効果現象、つまり穴拡げ性の低下から上
限をもうけている。又、REMもCaと同様の理由から上下
限をもうけている。
Alは脱酸とAlNによるγの細粒化を経たαの微細化を
目的に添加するが、効果の飽和から上限をもうけてい
る。
加熱温度はγの細粒化を経たαの細粒化と最良な表面
性状の確保のために上限をもうけている。
仕上圧延の開始温度は、α占積率の増加とα粒径の細
粒化により、残留γをより増加させる効果を維持するた
めに上限をもうけている。
仕上圧延の終了温度は、仕上圧延の開始温度と同様の
理由から規制しているが、加工組織による延性劣化の防
止から下限をもうけている。
圧下率はα占積率の増大、αの細粒化による残留γの
確保のため下限をもうけている。
第6図に示す1段冷却の冷却速度はパーライトの生成
防止のため下限を定めている。
第6図に示す2段冷却の初段の降温速度はα占積率の
確保のため上限を定め、2段目の冷却速度はパーライト
の生成防止のため下限を定め、保定時間は上記した初段
の作用が充分に達成される時間に規制している。
第6図に示す3段冷却の初段の冷却速度はαの細粒化
のため下限を、2段目の降温速度はαの占積率の確保の
ため上限を、3段目の冷却速度はパーライトの生成防止
のため下限を定め、保定時間は上記した2段目の作用が
充分に達成される時間に規制している。
巻取温度の下限はマルテンサイトの生成を防止して残
留γを確保し、併せて穴拡げ性の劣化を防止するため定
め、上限はパーライトの生成を防止して残留γを確保
し、併せて過度のベーナイト変態を抑制し、残留γを確
保するため定めている。
又巻取り後の強制冷却は過度のベーナイト変態を抑制
して残留γを確保するため、強制冷却終了温度の下限と
冷却速度の上限を定めている。
<作用> 本発明は本発明者等が特開昭64−79345号公報で提案
した、優れた強度・延性バランスを有する、「加工性に
優れた高強度熱延鋼板」と「その製造方法」を基本とす
るものである。
該提案は前記した特開昭60−43425号公報と同様に、
残留γのTRIP現象を利用したもので、α占積率/α粒径
を7以上とし、残留γを占積率5%以上確保し、TS×T.
E1≧2000を達成している。
この提案は、延性を向上させTS×T.E1≧2000を得るた
め占積率5%以上の残留γを必須とし、これを達成する
ためγをC等の元素の濃化により安定させている。
該提案はこの安定のためαを生成させてγ中へのC
等の濃化を促進してγの残留を助長し、ベーナイト変
態の進行に伴いγ中へのC等の濃化を促進してγの残留
を助長している。
γが残留しやすい箇所は、C濃度が高いαと未変態γ
の界面であり、残留γ量を増加させるにはαの生成を増
大(占積率を高める)し、α粒を微細化(界面を増加)
する必要がある。
そのため該提案は0.15〜0.40重量%のCを必要として
いる。
しかしCがこの様に高いと前記した様に現在広く適用
を見ているスポット溶接性の劣化を招き、又、本発明の
目標でもある穴拡げ比1.4以上の高穴拡げ性の維持も期
待出来ず、幾ら強度・延性バランスが優れている鋼板で
あってもユーザーの要望を完全に満たすに到らず、適用
範囲が限られることを本発明者等は見出した。
本発明者等はこの事実を基に、前記課題を達成するた
め、種々の実験検討を重ね、第1図〜第5図の知見を得
た。
本発明は上記の知見を基に、前記した手段を構成した
ので、Cを0.05〜0.15重量%未満迄低減しても、強度・
延性バランスはもとより高穴拡げ性の低下をみることな
く、スポット溶接性を向上させ、本発明の課題を達成す
るに到ったのである。
以下第1図〜第5図を基に本発明者等が得た知見を説
明する。
第1図はα占積率/α粒径とTS×T.E1の関係を示し、
第2図はC重量%とスポット溶接性の関係を示し、第3
図はSi重量%とMn重量%と残留γ量の関係を示し、第4
図は加熱温度と熱延鋼板の表面性状の関係を示し、第5
図は巻取温度と穴拡げ比の関係を示す。
これ等の図は、TS×T.E1≧2000を確保するために必
要な5%以上の残留γを得るには、第1図に示す如く、
VPE/dPF≧20の確保が必須要件であること、即ち、0.15
%未満の母材C濃度で5%以上の残留γを得るには、前
記特開昭64−79345号公報で開示した以上に、更にα占
積率を高めるか、α粒径を微細化するか、或いは両者を
同時に行う事が必須要件であること、スポット溶接性
の向上には、第2図に示す如くCを0.15%未満に低減す
ることが必須要件であること、本発明で用いるように
Cの低い鋼種では、TS×T.E1≧2000とスポット溶接性の
両立は、第3図に示すSiとMnの添加規制範囲の厳守が必
須要件であること、又特に優れた表面性状を得るに
は、第4図に示す如く加熱温度を1170℃以下とする事が
必須要件であること、TS×T.E1≧2000と並んで当業分
野で重要な加工性指標とされている。穴拡げ比d/d0が1.
4以上の高穴拡げ性を確保するには、第5図に示す如く3
50℃超の巻取温度が必須要件であることを知得せしめた
のである。
本発明者等はこれ等の知見を基に本発明の基本を確立
すると共に付帯条件を調整して本発明を完成するに到っ
たのである。
<実施例> 1.供試鋼の化学成分(重量%) 2.熱間圧延条件 (表2,表3に示す) 3.冷却条件 (表2,表3に示す) 4.巻取条件 (表2,表3に示す) 5.組織 (表2,表3に示す) 6.材質 (表2,表3に示す) 7.スポット溶接性 (表2,表3に示す) 8.穴拡げ性 (表2,表3に示す) 尚、穴拡げ性は、20mmの打抜穴をバリのない面から30
゜円錐ポンチで押広げ、クラックが板厚を貫通した時点
での穴径(d)と初期穴径(d0:20mm)との比(d/d0
で示す。
表2及び表3に明らかな如く、本発明例の鋼番1〜7,
15,16,20,21,25〜49は、TS(kgf/mm2)は51〜90を示
し、E1(%)は27〜47の範囲にあり、TS×T.E1は2210〜
3036を示し、穴拡げ比(d/d0)は1.4以上を示した。
又スポット溶接試験を行った供試材の全てにナゲット
(スポット溶接時に溶融し、その後凝固した部分)内破
断は見られなかった。
一方比較例の鋼番8〜14,17〜19,22〜24は何れも本発
明の課題を達成する強度・延性バランスと穴拡げ性とス
ポット溶接性の並立を示すに到らなかった。
即ち、C量が本発明の下限に達しなかった鋼番8は、
残留γ占積率が本発明の規制を満たさず、TS×T.E1が20
00を下回った。
巻取温度が本発明の規制を満たさず、マルテンサイト
の生成を満た鋼番14は、残留γ占積率が本発明の規制を
満たさず、TS×T.E1が2000を下回ると共にd/d0は1.4に
達しなかった。
冷却条件、ないしは巻取温度が本発明の規制を満たさ
ず、パーライトの生成を見た鋼番13,19,24は、残留γ占
積率が本発明の規制を満たさず、TS×T.E1が2000を下回
った。
仕上圧延温度、圧下率が本発明の規制を満たさず、残
留γ占積率とVPF/dPFが共に本発明の規制に達しなかっ
た鋼番11と、冷却条件が本発明の規制を満たさなかっ
た。鋼番17,18,22,23、仕上圧延温度が本発明の規制を
満たさず加工フェライトが生成した鋼番12等は何れもT.
E1が低く、TS×T.E1が1800以下を示し何れも本発明の課
題を解決し得なかった。
又TS×T.E1が2448,2600を示した鋼番9,10はC量が本
発明の上限を上回るため、スポット溶接試験でナゲット
内破断が見られ、更に鋼番10はd/d0が1.4に満たず、本
発明の課題を解決し得なかった。
<発明の効果> 本発明は上記の如く構成し、作用せしめることによ
り、一例として示す実施例からも明らかな如く、優れた
スポット溶接性と、強度・延性バランス及び加工性を備
えた熱延鋼板とその製造方法の提供を可能としたもの
で、この種鋼板を用いた製品を製造する作業性の向上、
生産性の向上、歩留の向上は著しく、この種分野にもた
らす経済的、工業的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はα占積率/α粒径と残留γ量の関係を示し、第
2図はC重量%とスポット溶接性の関係を示し、第3図
はSi重量%とMn重量%と残留γ量の関係を示し、第4図
は加熱温度と鋼板の表面性状の関係を示し、第5図は巻
取温度と穴拡げ比の関係を示し、第6図は本発明で使用
する冷却方法の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江坂 一彬 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 阿部 博 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本 製鐵株式会社大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭64−79345(JP,A) 特開 昭58−11734(JP,A) 特開 昭63−241120(JP,A)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、その他はFe及
    び不可避的元素からなり、組織はポリゴナル・フェライ
    ト占積率VPF(%)とポリゴナル・フェライト粒径d
    PF(μm)の比VPF/dPFが20以上、残留オーステナイト
    の占積率が5%以上で残部がベーナイトからなる事を特
    徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼
    板。
  2. 【請求項2】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、その他はFe及
    び不可避的元素からなり、組織はポリゴナル・フェライ
    ト占積率VPF(%)とポリゴナル・フェライト粒径d
    PF(μm)の比VPF/dPFが20以上、残留オーステナイト
    の占積率が5%以上で残部がベーナイトからなる事を特
    徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼
    板。
  3. 【請求項3】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3±50℃で終
    了した該圧延に続いて該温度T11から40℃/秒以上の冷
    却速度で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷す
    る事を特徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延
    高強度鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃以上
    で終了した該圧延に続いて該温度T21から40℃/秒未満
    の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温
    度T22から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃以下
    350℃超で巻取って後放冷する事を特徴とする加工性と
    スポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃以上
    で該圧延を終了し、続いて該温度T31から冷却速度40℃
    /秒以上でT32(Ar3>T32>Ar1)温度まで冷却し、続い
    て40℃/秒未満の降温速度で温度T33(Ar3>T32≧T33
    Ar1)まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で冷
    却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を特徴
    とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱後、圧下率80%以上で熱間圧
    延し、Ar3±50℃で該圧延を終了し、続いて該温度T11
    ら冷却速度40℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で
    巻取って後放冷する事を特徴とする加工性とスポット溶
    接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱後、圧下率80%以上で熱間圧
    延し、Ar3−50℃以上で該圧延を終了し、続いて該温度T
    21から40℃/秒未満の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1
    超の温度範囲内の温度T22から冷却速度40℃/秒以上で
    冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を特
    徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼
    板の製造方法。
  8. 【請求項8】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱後圧下率80%以上で熱間圧延
    し、Ar3−50℃以上で該圧延を終了し、続いて該温度T31
    から冷却速度40℃/秒以上で温度T32(Ar3>T32>Ar1
    迄冷却し、続いて降温速度40℃/秒未満でT33温度(Ar3
    >T32≧T33>Ar1)迄3〜25秒保定後、冷却速度40℃/
    秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放冷す
    る事を特徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延
    高強度鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%
    以上で熱間圧延し、該圧延をAr3±50℃で終了し、続い
    て該温度T11から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500
    ℃以下350℃超で巻取って後放冷する事を特徴とする加
    工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%
    以上で熱間圧延し、該圧延をAr3−50℃以上で終了し、
    続いて該温度T21から40℃/秒未満の降温速度で3〜25
    秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温度T22から冷却速度40
    ℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取って後放
    冷する事を特徴とする加工性とスポット溶接性に優れた
    熱延高強度鋼板の製造方法。
  11. 【請求項11】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧延終了温度+100℃以下の温度で圧下率80%
    以上で熱間圧延し、該圧延をAr3−50℃以上で終了し、
    続いて該温度T31から40℃/秒以上の冷却速度でT32(Ar
    3>T32>Ar1)温度迄冷却し、続いて40℃/秒未満の降
    温速度でT33(Ar3>T32≧T33>Ar1)温度迄3〜25秒保
    定後、冷却速度40℃/秒以上で冷却し、500℃以下350℃
    超で巻取って後放冷する事を特徴とする加工性とスポッ
    ト溶接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方法。
  12. 【請求項12】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3±50℃で該
    圧延を終了し、続いて該温度T11から冷却速度40℃/秒
    以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃以
    下迄30℃/hr以上の冷却速度で冷却して後放冷する事を
    特徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度
    鋼板の製造方法。
  13. 【請求項13】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar−50℃以上で
    該圧延を終了し、続いて該温度T21から40℃/秒未満の
    降温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内の温度T
    22から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃以下350
    ℃超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr以上の冷却速度で
    冷却して後放冷する事を特徴とする加工性とスポット溶
    接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方法。
  14. 【請求項14】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を圧下率80%以上で熱間圧延し、Ar3−50℃で該
    圧延を終了し、続いて該温度T31から冷却速度40℃/秒
    以上でT32(Ar3>T32>Ar1)温度まで冷却し、続いて40
    ℃/秒未満の降温速度でT33(Ar3>T32≧T33>Ar1)温
    度まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で冷却
    し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr
    以上の冷却速度で冷却して後放冷する事を特徴とする加
    工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方
    法。
  15. 【請求項15】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
    下の温度で圧下率80%以上で熱間圧延をし、Ar3±50℃
    で該圧延を終え、続いて該温度T11から冷却速度40℃/
    秒以上で冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃
    以下迄30℃/hr以上の冷却速度で冷却して後放冷する事
    を特徴とする加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強
    度鋼板の製造方法。
  16. 【請求項16】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
    下の温度で圧下率80%以上の熱間圧延をし、Ar3−50℃
    以上で該圧延を終了し、続いて該温度T21から40℃/秒
    未満の降温速度で3〜25秒保定後、Ar1超の温度範囲内
    の温度T22から40℃/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃
    以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30℃/hr以上の冷
    却速度で冷却後放冷する事を特徴とする加工性とスポッ
    ト溶接性に優れた熱延高強度鋼板の製造方法。
  17. 【請求項17】成分は重量%で、 C:0.05〜0.15%未満 Si:0.5〜2.5% Mn:0.5〜2.5% P:0.02%以下 S:0.01%以下 Al:0.005〜0.10% を含み、1.6%<Si+Mn≦5.0%を満たし、必要に応じ
    て、Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05%を添加
    し、その他Fe及び不可避的元素からなる鋼を鋳造して得
    た鋼片を1170℃以下に加熱し、圧延終了温度+100℃以
    下の温度で圧下率80%以上で熱間圧延をし、Ar3−50℃
    以上で該圧延を終了し、続いて該温度T31から冷却速度4
    0℃/秒以上でT32(Ar3>T32>Ar1)温度まで冷却し、
    続いて降温速度40℃/秒未満でT33(Ar3>T32≧T33>Ar
    1)温度まで3〜25秒保定後、冷却速度40℃/秒以上で
    冷却し、500℃以下350℃超で巻取り後、200℃以下迄30
    ℃/hr以上の冷却速度で冷却して後冷却する事を特徴と
    する加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板の
    製造方法。
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