JPH0747772B2 - 加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0747772B2 JPH0747772B2 JP1218212A JP21821289A JPH0747772B2 JP H0747772 B2 JPH0747772 B2 JP H0747772B2 JP 1218212 A JP1218212 A JP 1218212A JP 21821289 A JP21821289 A JP 21821289A JP H0747772 B2 JPH0747772 B2 JP H0747772B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- sec
- less
- space factor
- cooling rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、自動車、産業用機械等に使用する、 TS(引張強さ)=80kgf/mm2程度 T.E1(全伸び)=25〜40%程度 TS×T.E1≧2000 の加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法に関するも
のである。
のである。
〈従来の技術〉 自動車用鋼板の軽量化と衝突時の安全確保を主な背景と
して、優れた加工性を有するる高強度鋼板の需要が強
い。
して、優れた加工性を有するる高強度鋼板の需要が強
い。
従来良好な延性と高強度を両立させる鋼板としては、フ
ェライトとマルテンサイトで構成されたdual phase鋼
(以下DP鋼と稱す)がある。
ェライトとマルテンサイトで構成されたdual phase鋼
(以下DP鋼と稱す)がある。
このDP鋼は固溶強化型高強度鋼板、析出強化型高強度鋼
板より優れた強度・延性バランスを示す事が知られてい
る。
板より優れた強度・延性バランスを示す事が知られてい
る。
しかしTSは55〜60kgf/mm2程度であって、T.E1は25〜35
%程度で、加工性の指標であるTS×T.E1(強度延性バラ
ンス)は2000が上限で、上記顧客の要望を満たしていな
いのが現状である。
%程度で、加工性の指標であるTS×T.E1(強度延性バラ
ンス)は2000が上限で、上記顧客の要望を満たしていな
いのが現状である。
この現状を打破してTS×T.E1≧2000が得られるシーズと
しては残留オーステナイト(以下γRと稱す)の活用が
ある。
しては残留オーステナイト(以下γRと稱す)の活用が
ある。
例えば、特開昭60-43425号公報に開示されている方法
で、Ar3〜Ar3+50℃で熱間圧延後、鋼板を450〜650℃の
温度範囲で4〜20秒保持し、次いで350℃以下で巻き取
り、γRを有する鋼板を製造する方法。又特開昭60-1653
20号公報に開示されている方法で、850℃以上の仕上温
度で、最終3パスの合計圧下率が60%以上、最終パス圧
下率が20%以上、全圧下率が80%以上の大圧下圧延を行
い、続いて50℃/sec以上の冷却速度で300℃以下迄冷却
し、γRを有する鋼板を製造する方法等がある。
で、Ar3〜Ar3+50℃で熱間圧延後、鋼板を450〜650℃の
温度範囲で4〜20秒保持し、次いで350℃以下で巻き取
り、γRを有する鋼板を製造する方法。又特開昭60-1653
20号公報に開示されている方法で、850℃以上の仕上温
度で、最終3パスの合計圧下率が60%以上、最終パス圧
下率が20%以上、全圧下率が80%以上の大圧下圧延を行
い、続いて50℃/sec以上の冷却速度で300℃以下迄冷却
し、γRを有する鋼板を製造する方法等がある。
しかしこれ等は、冷却途中の450〜650℃で4〜20秒間
保持する事、及び350℃以下の極低温で巻き取る事、
並びに大圧下圧延を必要とする事、生産性の低下、設
備の強大化により不可避的に製造費及び設備費が増大す
る等、当該鋼板を製造するに当たって解消を要する問題
が多い。
保持する事、及び350℃以下の極低温で巻き取る事、
並びに大圧下圧延を必要とする事、生産性の低下、設
備の強大化により不可避的に製造費及び設備費が増大す
る等、当該鋼板を製造するに当たって解消を要する問題
が多い。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は上記した従来技術の問題点、即ち乃至の問
題点を伴わない、加工性の優れた高強度熱延鋼板とその
製造方法を提供する事を課題としている。
題点を伴わない、加工性の優れた高強度熱延鋼板とその
製造方法を提供する事を課題としている。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、その課題を解決するために、以下の事項を特
徴とする。
徴とする。
その第1は、成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる組織にすることを特徴と
する加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる組織にすることを特徴と
する加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
T1=a×TF×vF/1000+b×TF+c×vF+d±25 …
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。
1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t2≦1.7 1.9<t4≦2.1 その第2は、成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にする。
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にする。
その第3は、成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる。
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる。
その第4は、成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05% を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にする。
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にする。
尚本発明が対象とする鋼板に含有せしめる化学的成分の
限定理由は以下の通りである。
限定理由は以下の通りである。
Cは溶接性及びγRの確保から0.18〜0.22%とし、Siは
オーステナイトとフェライト即ちγ/αの2相分離の促
進、ベーナイト変態時の炭化物生成の抑制、γR並びに
強度の確保から1.0〜2.0%とし、MnはγR及び強度の確
保から1.0〜2.0%とし、Sは穴拡げ性の確保から0.010
%以下とし、硫化物系介在物を球状化して穴拡げ性を向
上するためCaは0.0005〜0.01%、又はREMを0.005〜0.05
%とする。
オーステナイトとフェライト即ちγ/αの2相分離の促
進、ベーナイト変態時の炭化物生成の抑制、γR並びに
強度の確保から1.0〜2.0%とし、MnはγR及び強度の確
保から1.0〜2.0%とし、Sは穴拡げ性の確保から0.010
%以下とし、硫化物系介在物を球状化して穴拡げ性を向
上するためCaは0.0005〜0.01%、又はREMを0.005〜0.05
%とする。
又この種の鋼材は、通常連続鋳造により鋼片を得るので
Alを脱酸剤として使用しており、その添加量は、脱酸効
果の維持と脱酸効果の飽和による経済性の点から0.005
〜0.05%程度で、本発明でも同様の理由から不可避的に
添加している。
Alを脱酸剤として使用しており、その添加量は、脱酸効
果の維持と脱酸効果の飽和による経済性の点から0.005
〜0.05%程度で、本発明でも同様の理由から不可避的に
添加している。
又熱間圧延温度を780℃〜900℃に限定するのは、780℃
未満では加工を受けて展伸したフェライトが生成し延性
が低下し、又900℃を超えると所望する組織及び材質を
得るための所要冷却時間が長くなり、冷却能力の増強つ
まり設備の増設或いは既存設備の能力増強が求められ、
又冷却能力の増強が実施出来ない時は所要の冷却が実施
出来ない可能性が生ずるからである。
未満では加工を受けて展伸したフェライトが生成し延性
が低下し、又900℃を超えると所望する組織及び材質を
得るための所要冷却時間が長くなり、冷却能力の増強つ
まり設備の増設或いは既存設備の能力増強が求められ、
又冷却能力の増強が実施出来ない時は所要の冷却が実施
出来ない可能性が生ずるからである。
〈作用〉 本発明者等は前記課題の解決手段を確立するために表1
に示す供試鋼を用いてγRの効率的な生成方法を実験・
検討した。
に示す供試鋼を用いてγRの効率的な生成方法を実験・
検討した。
実験・検討の結果を図1乃至図4に示す。
図1はγR量とVPF/dPFとTS×T.E1の関係、図2はパーラ
イトとVPFの関係、図3は徐冷温度域とVPFとVPF/dPFの
関係を示し、図4は本発明における圧延・冷却・巻取条
件の関係を示した図である。
イトとVPFの関係、図3は徐冷温度域とVPFとVPF/dPFの
関係を示し、図4は本発明における圧延・冷却・巻取条
件の関係を示した図である。
図1によってTS×T.E1≧2000を得るにはVPF/dPFが18%
以上必要であり、図2からVPFが61%を超えるとパーラ
イトが発生してγRが減少し、図1の知見を活用してもT
S×T.E1≧2000が確保出来ず、図3から(1)式で求め
たT1から図4に示すT2迄の徐冷々却温度域での図1、図
2の知見の位置の各々を知得した。
以上必要であり、図2からVPFが61%を超えるとパーラ
イトが発生してγRが減少し、図1の知見を活用してもT
S×T.E1≧2000が確保出来ず、図3から(1)式で求め
たT1から図4に示すT2迄の徐冷々却温度域での図1、図
2の知見の位置の各々を知得した。
以上の結果、本発明者等はオーステナイトを効率良く残
留させて前記課題を解決し、 TS=80kgf/mm2程度 T.E1=25〜40%程度 TS×T.E1≧2000 の鋼板を得るには、パーライトを生成しない範囲でフェ
ライトを十分生成させ、細粒化をはかる事が重要であ
り、そのためにはVPF/dPFが18以上のポリゴナルフェラ
イトを鋼板占積率の61%以下に生成させる事が必要であ
る事を知得した。
留させて前記課題を解決し、 TS=80kgf/mm2程度 T.E1=25〜40%程度 TS×T.E1≧2000 の鋼板を得るには、パーライトを生成しない範囲でフェ
ライトを十分生成させ、細粒化をはかる事が重要であ
り、そのためにはVPF/dPFが18以上のポリゴナルフェラ
イトを鋼板占積率の61%以下に生成させる事が必要であ
る事を知得した。
これを達成するには、前記した780℃〜900℃で仕上げる
熱間圧延に引き続き、本発明者等が前記実験・検討から
得た下記(1)式、つまり圧延中の鋼剤の温度変化、加
工速度変化を取り込み、課題を高い精度で安定して高い
歩留で達成するのに必要なT1を求める(1)式を確立
し、これを用いてフェライト変態開始温度以下に、課題
を達成するに必要な第1段冷却の終了温度T1を求め、該
T1迄を40℃/sec以上で急速冷却して圧延中に生成したフ
ェライト及び未変態オーステナイトの粒成長を抑制する
と共にγ/α変換比を増大して生成フェライトを微細化
し、これに続き570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満
で徐冷してフェライト占積率を増大し、同時にαから未
変態γに固溶C等を濃縮してγRを安定化し、該温度か
らオーステナイト→マルテンサイト変態開始点を超える
350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上で急冷してパー
ライトの生成及び組織の粗大化を抑制し、これを500℃
以下で巻き取ってγRを減少させる過剰なベーナイト変
態及びパーライトの生成を防止し、350℃以上で巻取っ
てγRの穴拡げ性に有害なマルテンサイトの変態を防止
すると良く、更に必要に応じて該コイルを200℃迄冷却
速度30℃/hr以上で冷却して過剰なベーナイト変態を抑
制し、γRの減少を防止するのも良い事を見出したので
ある。
熱間圧延に引き続き、本発明者等が前記実験・検討から
得た下記(1)式、つまり圧延中の鋼剤の温度変化、加
工速度変化を取り込み、課題を高い精度で安定して高い
歩留で達成するのに必要なT1を求める(1)式を確立
し、これを用いてフェライト変態開始温度以下に、課題
を達成するに必要な第1段冷却の終了温度T1を求め、該
T1迄を40℃/sec以上で急速冷却して圧延中に生成したフ
ェライト及び未変態オーステナイトの粒成長を抑制する
と共にγ/α変換比を増大して生成フェライトを微細化
し、これに続き570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満
で徐冷してフェライト占積率を増大し、同時にαから未
変態γに固溶C等を濃縮してγRを安定化し、該温度か
らオーステナイト→マルテンサイト変態開始点を超える
350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上で急冷してパー
ライトの生成及び組織の粗大化を抑制し、これを500℃
以下で巻き取ってγRを減少させる過剰なベーナイト変
態及びパーライトの生成を防止し、350℃以上で巻取っ
てγRの穴拡げ性に有害なマルテンサイトの変態を防止
すると良く、更に必要に応じて該コイルを200℃迄冷却
速度30℃/hr以上で冷却して過剰なベーナイト変態を抑
制し、γRの減少を防止するのも良い事を見出したので
ある。
以下に(1)式を示す。
T1=a×TF×vF/1000+b×TF+C×vF+d±25 −
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。
1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t3≦1.7 1.9<t4≦2.1 〈実施例〉 (1) 供試鋼:表2に示す。
(注)表外にBはCaを0.003%、CはREMを0.010%含
む。
む。
VPF率 VPF/dPF γR 占積率(残留オーステナイト占積率) M 占積率(マルテンサイト占積率) B 占積率(ベーナイト占積率) P 占積率(パーライト占積率) (6) 材質 表3に示す。
TS T.E1 TS×T.E1 本発明例の鋼番1〜26はTS×T.E1が所望通り2000を超え
た。
た。
他方比較例の鋼番27はT1が高すぎ、VPFは61%を超えて
パーライトが生成し、鋼番28はT2が高すぎてVPFが充分
に生成せず、VPF/dPFは18未満となり、鋼番29はT1が低
すぎてVPFが充分に生成せずVPF/dPFは18未満となり、鋼
番30はTF〜T1,T2〜CTの冷速が遅すぎて粒径が大きくVPF
/dPFは18未満となり、鋼番31はT1〜T2の冷速が早すぎて
フェライトが充分に生成せず、鋼番32はTFが低すぎて加
工フェライトが生成し、延性が低下し、鋼番33は巻取温
度CTが低すぎてマルテンサイトが生成してγRが5%未
満となり、鋼番34はCTは高すぎてベーナイトが過度に生
成した結果γRが存在せず、比較例は何れもTS×T.E1は2
000に達しなかった。
パーライトが生成し、鋼番28はT2が高すぎてVPFが充分
に生成せず、VPF/dPFは18未満となり、鋼番29はT1が低
すぎてVPFが充分に生成せずVPF/dPFは18未満となり、鋼
番30はTF〜T1,T2〜CTの冷速が遅すぎて粒径が大きくVPF
/dPFは18未満となり、鋼番31はT1〜T2の冷速が早すぎて
フェライトが充分に生成せず、鋼番32はTFが低すぎて加
工フェライトが生成し、延性が低下し、鋼番33は巻取温
度CTが低すぎてマルテンサイトが生成してγRが5%未
満となり、鋼番34はCTは高すぎてベーナイトが過度に生
成した結果γRが存在せず、比較例は何れもTS×T.E1は2
000に達しなかった。
〈発明の効果〉 本発明は、成分を限定し且つ占積率VPFと粒径dPFの比V
PF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの鋼板占積率を
61%以下とし、占積率の5%以上を残留オーステナイト
とし、更に残部をベーナイトとしてTSが80kgf/mm2程
度、T.E1が25〜40%程度、TS×T.E1が2000を超える加工
性に優れた高強度熱延鋼板の製造技術を確立し、併せて
圧延後の1次冷却終了温度を課題達成上に必要な精度で
求める式を確立し、該鋼板を設備費の増大生産性の低下
等を伴う事なく製造可能としたもので、この種分野にも
たらす効果は大きい。
PF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの鋼板占積率を
61%以下とし、占積率の5%以上を残留オーステナイト
とし、更に残部をベーナイトとしてTSが80kgf/mm2程
度、T.E1が25〜40%程度、TS×T.E1が2000を超える加工
性に優れた高強度熱延鋼板の製造技術を確立し、併せて
圧延後の1次冷却終了温度を課題達成上に必要な精度で
求める式を確立し、該鋼板を設備費の増大生産性の低下
等を伴う事なく製造可能としたもので、この種分野にも
たらす効果は大きい。
図1乃至図3は本発明者等の実験結果を示し、図1はγ
R占積率とVPF/dPFとTS×T.E1の関係を示す。 図2はVPFとパーライトの関係を示す。 図3は徐冷温度域とVPFとVPF/dPFの関係を示す。 図4は圧延・冷却・巻取条件の関係を示す。
R占積率とVPF/dPFとTS×T.E1の関係を示す。 図2はVPFとパーライトの関係を示す。 図3は徐冷温度域とVPFとVPF/dPFの関係を示す。 図4は圧延・冷却・巻取条件の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 博 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (72)発明者 八木 俊二 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭60−184664(JP,A) 特開 昭60−43425(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる組織にすることを特徴と
する加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法。 T1=a×TF×vF/1000+b×TF+c×vF+d±25 …
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。 1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t2≦1.7 1.9<t4≦2.1 - 【請求項2】成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にすることを特徴とする加工性の優れ
た高強度熱延鋼板の製造方法。 T1=a×TF×vF/1000+b×TF+c×vF+d±25 …
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。 1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t2≦1.7 1.9<t4≦2.1 - 【請求項3】成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取って、占積率VPF(%)と粒径dPF(μ
m)の比VPF/dPFが18以上のポリゴナルフェライトの占
積率が61%以下、残留オーステナイトの占積率が5%以
上、残部がベーナイトからなる組織にすることを特徴と
する加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法。 T1=a×TF×vF/1000+b×TF+c×vF+d±25 …
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。 1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t2≦1.7 1.9<t4≦2.1 - 【請求項4】成分は重量%で、 C:0.18〜0.22% Si:1.0〜2.0% Mn:1.0〜2.0% S:0.01%以下 Ca:0.0005〜0.01%又はREM:0.005〜0.05% を含み、その他はFe及び不可避的元素からなる鋼片を78
0℃〜900℃で熱間圧延を終了し該温度から(1)式で求
めたT1温度迄を40℃/sec以上の冷却速度で冷却し、該温
度から570℃〜620℃迄を冷却速度40℃/sec未満で徐冷
し、該温度から350℃〜500℃迄を冷却速度40℃/sec以上
で冷却して巻取後200℃迄を冷却速度30℃/hr以上で冷却
して、占積率VPF(%)と粒径dPF(μm)の比VPF/dPF
が18以上のポリゴナルフェライトの占積率が61%以下、
残留オーステナイトの占積率が5%以上、残部がベーナ
イトからなる組織にすることを特徴とする加工性の優れ
た高強度熱延鋼板の製造方法。 T1=a×TF×vF/1000+b×TF+c×vF+d±25 …
(1) 但し T1:第1段冷却終了温度(℃) TF:圧延仕上温度(℃) vF:圧延仕上速度(m/min) ±25:実質的に同等な作用効果が得られる範囲 a,b,c,d:仕上げ板厚t1〜t4(mm)別に次による。 1.3≦t1<1.5 1.7<t3≦1.9 1.5≦t2≦1.7 1.9<t4≦2.1
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1218212A JPH0747772B2 (ja) | 1988-08-26 | 1989-08-23 | 加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21325388 | 1988-08-26 | ||
JP1-62717 | 1989-03-14 | ||
JP6271789 | 1989-03-14 | ||
JP63-213253 | 1989-03-14 | ||
JP1218212A JPH0747772B2 (ja) | 1988-08-26 | 1989-08-23 | 加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0310049A JPH0310049A (ja) | 1991-01-17 |
JPH0747772B2 true JPH0747772B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=27297933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1218212A Expired - Fee Related JPH0747772B2 (ja) | 1988-08-26 | 1989-08-23 | 加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0747772B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2805112B2 (ja) * | 1991-05-17 | 1998-09-30 | 株式会社神戸製鋼所 | 延性、加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 |
US5454883A (en) * | 1993-02-02 | 1995-10-03 | Nippon Steel Corporation | High toughness low yield ratio, high fatigue strength steel plate and process of producing same |
FR2801061B1 (fr) | 1999-11-12 | 2001-12-14 | Lorraine Laminage | Procede de realisation d'une bande de tole laminere a chaud a tres haute resistance, utilisable pour la mise en forme et notamment pour l'emboutissage |
JP4692015B2 (ja) * | 2004-03-30 | 2011-06-01 | Jfeスチール株式会社 | 伸びフランジ性と疲労特性に優れた高延性熱延鋼板およびその製造方法 |
JP5640898B2 (ja) * | 2011-06-02 | 2014-12-17 | 新日鐵住金株式会社 | 熱延鋼板 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6043425A (ja) * | 1983-08-15 | 1985-03-08 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 熱延高強度高加工性複合組織鋼板の製造方法 |
JPS60184664A (ja) * | 1984-02-29 | 1985-09-20 | Nippon Steel Corp | 安定な残留オ−ステナイトを含む高延性高張力鋼 |
-
1989
- 1989-08-23 JP JP1218212A patent/JPH0747772B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0310049A (ja) | 1991-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4466842A (en) | Ferritic steel having ultra-fine grains and a method for producing the same | |
EP1170390A1 (en) | Hot-rolled steel sheet having high tensile strength and method for production thereof | |
JP3231204B2 (ja) | 疲労特性にすぐれる複合組織鋼板及びその製造方法 | |
JPS5927370B2 (ja) | プレス加工用高強度冷延鋼板 | |
JPH0949026A (ja) | 強度−伸びバランス及び伸びフランジ性にすぐれる高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH10306316A (ja) | 低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼材の製造方法 | |
JP2609732B2 (ja) | 加工性とスポット溶接性に優れた熱延高強度鋼板とその製造方法 | |
JPH11279693A (ja) | 焼付硬化性に優れた良加工性高強度熱延鋼板とその製造方法 | |
JP3541726B2 (ja) | 高延性熱延鋼板およびその製造方法 | |
JPH0747772B2 (ja) | 加工性の優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH09256037A (ja) | 応力除去焼鈍処理用の厚肉高張力鋼板の製造方法 | |
EP0610931A2 (en) | Production method of strong and tough thick steel plate | |
JP3169293B2 (ja) | 耐衝撃性に優れた自動車用薄鋼板およびその製造方法 | |
JP2555436B2 (ja) | 加工性の優れた熱延鋼板とその製造法 | |
JPH10204576A (ja) | 加工性および低温靱性に優れた高張力熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP2805112B2 (ja) | 延性、加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JP3290019B2 (ja) | 疲労特性と伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPH05271770A (ja) | 細粒厚鋼板の製造法 | |
JP3175063B2 (ja) | 常温非時効深絞り用フェライト単相冷延鋼板およびその製造方法 | |
JP2829510B2 (ja) | 延性及び加工性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JP2546954B2 (ja) | 耐火性の優れた建築用高張力鋼の製造方法 | |
KR100276300B1 (ko) | 저항복비를 갖는 고강도 열연강판의 제조방법 | |
JPS5848616B2 (ja) | 延性の優れた低降伏比熱延高張力鋼板の製造方法 | |
JPH05271756A (ja) | 低温での靭性が優れた溶接用構造用厚鋼板の製造法 | |
JPS6367524B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080524 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090524 Year of fee payment: 14 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |