JP2606763B2 - 防振ゴム組成物 - Google Patents

防振ゴム組成物

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JP2606763B2 JP3209765A JP20976591A JP2606763B2 JP 2606763 B2 JP2606763 B2 JP 2606763B2 JP 3209765 A JP3209765 A JP 3209765A JP 20976591 A JP20976591 A JP 20976591A JP 2606763 B2 JP2606763 B2 JP 2606763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の防振ゴム材
等に用いられる防振ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の軽量化にともない自動車
の振動,騒音対策が、益々重要な技術要素となつてい
る。上記振動,騒音対策として、様々な制振材および遮
音材が用いられており、例えば防振ゴムが自動車の各部
に装着されている。上記防振ゴムの振動,騒音対策にお
ける役割は、大体が振動伝達の遮断であり、一般的には
防振ゴムのばね定数が低ければ低いほど、すなわち防振
ゴムが軟らかければ軟らかいほど振動伝達の遮断性能に
優れていることになる。一方、上記防振ゴムには振動伝
達の遮断性能に加えて機械部品等の支持性能が要求され
ており、あまり軟らかすぎると、機械部品等の支持の際
に大きく撓んでしまう。その結果、支持位置が著しく変
化し、防振ゴムが使用されている構造物、例えば自動車
の基本的な性能に悪影響を与えてしまうことになる。こ
のため、一般に自動車等に用いられる防振ゴムに要求さ
れるばね的特性としては、支持性能、すなわち支持剛性
を示す静ばね定数は大きく、かつ振動伝達の遮断性能、
すなわち伝達される振動状態のばね定数である動ばね定
数が小さいものがよいということになる。したがつて、
上記静ばね定数と動ばね定数の比が小さいほど優れた防
振ゴムであり、一般的に防振ゴムの性能は動倍率(動ば
ね定数/静ばね定数)を指標に表されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、この動倍率を
小さくする方法に、例えばその構造面から解決しようと
する場合、防振材として液体封入マウントが知られてい
る。しかしながら、上記液体封入マウントは、その構成
部品である可動板およびかさ構造部分を考慮して全体を
構成しても、振動時に内部に封入された液体の流れが止
まることを避けることができず、振動遮断性能に問題を
有している。また、低動倍率化も、基本的には本体部分
のゴム材料の動的剛性に依存し、根本的な解決とはなら
ない。
【0004】このように、防振ゴムのゴム材料の有する
動倍率が低ければ低いほど、高周波領域においても動ば
ね定数が大きくならないことから、一層の低動倍率化が
望まれているが、防振ゴム材料の動倍率は、通常、防振
ゴム材料中に含有されるカーボン量に比例し、カーボン
量を多く含有すればするほど動倍率が大きく振動絶縁性
能が悪化する傾向がみられる。
【0005】上記動倍率が大きくなり振動絶縁性能が悪
化するのは、マトリツクス成分とカーボンとの間に生じ
る摩擦が原因と考えられる。そして、上記両者間の摩擦
の発生を抑制するため、例えば、マトリツクス成分とカ
ーボン間を結合する結合剤を配合し、防振ゴム材料の低
動倍率化を図ることが提案され一部で実施されている
(特開平1−254747号)。しかしながら、このよ
うに結合剤を配合しても得られる防振ゴムは、それ自体
が有する動倍率が大きく、防振ゴムとして優れた特性を
有するものが得られないのが実情である。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、静ばね定数が大きく、かつ動倍率の小さい防
振ゴム組成物の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の防振ゴム組成物は、下記の(A)および
(B)成分を含み、しかも(B)成分の含有量が(A)
成分100重量部に対して1〜10重量部に設定されて
いるという構成をとる。 (A)天然ゴム。 (B)メタ型アラミド短繊維。
【0008】
【作用】すなわち、この発明者は、静ばね定数が大き
く、すなわち支持剛性が高く、しかも低動倍率を実現さ
せるために一連の研究を重ねた。その結果、ゴムの補強
材として特定量のメタ型アラミド短繊維を用いると、防
振ゴム組成物の動的性能が改良され、静ばね定数が大き
く、動倍率の低減がなされることを見出しこの発明に到
達した。これは、メタ型アラミド繊維の結晶化度が高い
(約50%)ことに起因するためと考えられる。
【0009】つぎに、この発明を詳細に説明する。
【0010】この発明の防振ゴム組成物は、天然ゴム
(A成分)と、メタ型アラミド短繊維(B成分)とを用
いて得られる。
【0011】上記メタ型アラミド短繊維(B成分)は、
例えば下記の構造式で表される。
【0012】
【化1】
【0013】上記メタ型アラミド短繊維(B成分)の含
有量は、上記天然ゴム(A成分)100重量部(以下
「部」と略す)に対して1〜10部の割合に設定する必
要がある。すなわち、メタ型アラミド短繊維(B成分)
の含有量が1部未満では低動倍率化の効果が小さく、逆
に10部を超えるとロール作業性が悪化するからであ
る。
【0014】なお、この発明の防振ゴム組成物には、上
記天然ゴム(A成分)およびメタ型アラミド短繊維(B
成分)以外に加硫促進剤、老化防止剤、プロセスオイ
ル,カーボンブラツク等の補強剤等の他の添加剤を必要
に応じて適宜含有することができる。
【0015】この発明の防振ゴム組成物は、例えばつぎ
のようにして得られる。すなわち、上記天然ゴム(A成
分),メタ型アラミド短繊維(B成分)および必要に応
じて他の添加剤を所定の配合割合で配合し混練すること
により得られる。
【0016】
【発明の効果】以上のように、この発明の防振ゴム組成
物は、結晶化度の高いメタ型アラミド短繊維(B成分)
を特定割合含有するため、振動伝達の遮断性能の指標で
ある動倍率の低減が実現する。したがつて、支持部材等
の支持剛性は高く、制振,遮音効果に優れており、例え
ば自動車等の防振ゴム形成材料として最適である。な
お、例えばメタ型アラミド短繊維に比べて、レーヨンは
強度が小さく、ポリエチレンテレフタレート(PET)
は加水分解性を有しており、またナイロンやパラ型アラ
ミド短繊維は動特性が劣るため動倍率が高くなるという
問題を有している。
【0017】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0018】
【実施例1〜4】下記の表1に示す成分を同表に示す割
合で配合し混練することにより防振ゴム組成物を得た。
【0019】
【表1】
【0020】*1:RSS♯1を用いた。 *2:N−フエニル−N′−イソプロピル−p−フエニ
レンジアミンを用いた。 *3:SRFカーボンを用いた。 *4:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスル
フエンアミドを用いた。 *5:太さ2デニール×長さ3mmのコーネツクス(帝人
社製)を用いた(下記の構造式を含むもの)。
【0021】
【化2】
【0022】
【比較例1〜11】下記の表2および表3に示す成分を
同表に示す割合で配合し混練することによりゴム組成物
を得た。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】このようにして得られた実施例品および比
較例品のゴム組成物を加熱(条件:160℃,30分)
して加硫させることにより、直径50mm×高さ25mmの
円柱体形状の防振ゴムを作製した。そして、上記防振ゴ
ムにおける静ばね定数(Ks),動ばね定数(Kd100
を測定し、動倍率(Kd100/Ks )を算出した。これら
の結果を後記の表4〜表6に示す。なお、上記静ばね定
数(Ks )および動ばね定数(Kd100)はつぎのように
して測定した。
【0026】上記静ばね定数(Ks )は、円柱体形状の
防振ゴムを2.5mm(10%)撓ませ、そのときの荷重
を測定した。
【0027】上記動ばね定数(Kd100)は、図1に示す
ように、防振ゴム1の上面および底面に金具2を取り付
け、防振ゴム1を2.5mm撓ませ下方から100Hzの周
波数によつて振幅0.05mmで振動させて上方のロード
セル(図示せず)にて検出した。
【0028】また、上記ゴム組成物を混練してこれをロ
ールに巻きつけるときにロールからゴム組成物が浮いて
しまうかどうかを実験し、その結果を加工性として評価
した。ロールから浮いてしまつたものを○、やや浮き気
味のものを△、完全に浮いてしまつたものを×として後
記の表4〜表6に併せて示した。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】上記表4〜表6の結果から、メタ型アラミ
ド短繊維(B成分)を用いた実施例1〜4品のゴム組成
物は、パラ型アラミド短繊維を用いた比較例11品のゴ
ム組成物よりも、動特性(動ばね定数、動倍率)に優れ
ていることがわかる。
【0033】また、上記実施例品および比較例品の防振
ゴムにおける静ばね定数と動倍率の関係を図2に示し
た。曲線Aが実施例品、曲線Bが比較例6〜10品(ナ
イロン)、曲線Cが比較例1〜3品(ゴム単体)にそれ
ぞれ対応する。図2の曲線から、実施例品に比べ比較例
品は静ばね定数の上昇とともに動倍率が急激に上昇して
いる。このことから、実施例品は支持部材を支える剛性
に優れているとともに振動,遮断特性にも優れているこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動特性の測定方法を示す構成図である。
【図2】静ばね定数−動倍率の関係を示す曲線図であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)および(B)成分を含み、
    しかも(B)成分の含有量が(A)成分100重量部に
    対して1〜10重量部に設定されていることを特徴とす
    防振ゴム組成物。 (A)天然ゴム。 (B)メタ型アラミド短繊維。
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