JPH09241449A - 防振ゴム用耐熱性ゴム組成物 - Google Patents

防振ゴム用耐熱性ゴム組成物

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JPH09241449A
JPH09241449A JP7954896A JP7954896A JPH09241449A JP H09241449 A JPH09241449 A JP H09241449A JP 7954896 A JP7954896 A JP 7954896A JP 7954896 A JP7954896 A JP 7954896A JP H09241449 A JPH09241449 A JP H09241449A
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JP
Japan
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rubber
molecular weight
weight
vibration
carbon black
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Withdrawn
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JP7954896A
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English (en)
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Norio Minouchi
則夫 箕内
Seishi Hatano
晴司 破田野
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主として防振ゴムに使用される耐熱性に優れ
た動倍率が小さいゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ゴム成分が100×104 〜200×1
4 の重量平均分子量を持つ高分子量EPDMの50〜
85重量%と40×104 以下の重量平均分子量を持つ
低分子量EPDMの50〜15重量%でなり、ゴム成分
100重量部に対し、下記の式で計算した部数のカーボ
ンブラックが配合された防振ゴム用耐熱性ゴム組成物。 Cb =100−0.65El ここでCb はカーボンブラックの配合量(重量部)、E
l は低分子量EPDMの配合量(重量部)を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエンジン
マウント、トーショナルダンパー等の防振ゴムに使用す
る耐熱性に優れたゴム組成物に関する。詳しくは、ゴム
成分に分子量を異にする2種類以上のEPDMを用い、
小さい動倍率を維持しながら耐熱性を向上させた防振ゴ
ム用のゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンマウント、トーショナ
ルダンパー等に組み込まれ、エンジン等の荷重を支える
防振ゴムには、弾性率が大きく、エンジンの振動伝達の
小さいゴム組成物が使用される。防振ゴムに使用するゴ
ム組成物の静的弾性率はエンジンの振動数10hz程度の
振動の減衰に関係し、動的弾性率はこもり音と呼ばれる
振動数100hz程度の振動の減衰に関係し、防振ゴムの
設計に当たって、静的弾性率Ks に対する動的弾性率K
d の比Kd /Ks で定義される動倍率が2.0以下であ
るゴム組成物が使用される。動倍率が2.0より大きい
ゴム組成物を使用した場合は、振動伝達が大きくなって
防振ゴムの防振作用が小さくなる。一般的に、金属、プ
ラスチック等の多くの場合、動的弾性率と静的弾性率が
ほぼ同じである。しかし、カーボンブラック等の補強剤
が配合されたゴム組成物は、動的弾性率が静的弾性率よ
りも大きくなり、静的弾性率Ks に対する動的弾性率K
d の比である動倍率の大きさはゴム成分の種類、カーボ
ンブラック、軟化剤、加硫剤等の配合量によって変わ
り、補強剤として配合するカーボンブラックは粒子径が
小さいほど、あるいは配合量が多いほど動倍率が大きく
なる。硫黄、加硫促進剤等の加硫系のみ配合し、カーボ
ンブラック等の補強剤が配合されていない組成物、所謂
純ゴム配合であっても大きい引っ張り強度が得られる天
然ゴムに粒子径が比較的大きいFEF級、GPF級カー
ボンブラックを配合したゴム組成物は動倍率が小さくな
り、大きい引っ張り強度を得るには粒子径の比較的小さ
いカーボンブラックで補強する必要がある合成ゴムに粒
子径が比較的小さいカーボンブラックを配合したゴム組
成物の動倍率は大きくなる。従って、従来の防振ゴムに
は、天然ゴムに粒子径が比較的小さいカーボンブラック
の比較的少量と少量の軟化剤を配合したゴム組成物が用
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車の安全
性、居住快適性等の向上に伴い、大型化、エンジンの高
出力化、高性能化が進められ、また、排気ガス規制への
対応から排気系が高温になり、エンジンルームの温度が
一段と高くなった。防振ゴムに用いたゴム組成物は使用
環境が高温になって老化が促進され、使用中に性能が低
下し、防振ゴムの寿命が短くなる問題が生じている。
【0004】本発明は、防振ゴムの寿命を長くするため
に高温においても老化が小さい防振ゴム用の耐熱性に優
れたゴム組成物を提供することを目的にしてなされたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】一般に、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体ゴム(以下、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合体ゴムをEPDMと言う)は、天然
ゴムと比較して耐熱性が優れ、高温下で用いる各種のゴ
ム製品に使用されいることは公知であるが、純ゴム配合
は強度が低く、カーボンブラック等で補強することによ
り実用強度が発現するため防振ゴム用のゴム組成物に用
いた場合、動倍率が大きくなると考えられていた。ムー
ニー粘度が低く、加工性が良好で広く使用されているE
PDMを用いたゴム組成物は、通常考えられている通り
動倍率が大きいが、EPDMであっても分子量を高く
し、比較的粒子径の大きいカーボンブラックを実用強度
を得るために必要な可及的少量配合することにより、動
倍率を天然ゴム組成物のレベルに近付けることが可能で
あることを見いだし、本発明をなしたのである。
【0006】すなわち、本発明は、ゴム成分が100×
104 〜200×104 の重量平均分子量を持つ少なく
とも1種でなる高分子量EPDMと40×104 以下の
重量平均分子量を持つ少なくとも1種でなる低分子量E
PDMを、高分子量EPDMが50〜85重量%、低分
子量EPDMが50〜15重量%の比率になるようにブ
レンドしてなり、ゴム成分100重量部に対し、下記の
式で計算した部数のカーボンブラックを配合した防振ゴ
ム用耐熱性ゴム組成物である。 Cb =100−0.65El ここでCb はカーボンブラックの配合量(重量部)、E
l は低分子量EPDMの配合量(重量部)を表す。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では、動倍率を下げるため
(1) 高分子量EPDMを用いるがこれにより強度が向上
するため(2) 補強剤カーボンブラックの配合量を可及的
に低減させ、この面からも動倍率の低下を図ろうとする
ものである。ゴム成分に重量平均分子量が100×10
4 以上のEPDMが50重量%以上含有されない場合に
は、ゴム組成物の動倍率が2.0より大きくなる。一
方、重量平均分子量が100×104 〜200×104
のEPDM(以下、重量平均分子量が100×104
200×104 のEPDMを高分子量EPDMと言う)
を、動倍率が2.0以下になるようにカーボンブラック
及び軟化剤の配合量を調整したゴム組成物にした場合、
混合機から排出された混練ゴムの纏まりが悪く、また、
ロールへの巻き付きが悪く、加工性が劣るので、加工性
を改良するため重量平均分子量が40×104 以下のE
PDM(以下、重量平均分子量が40×104 以下のE
PDMを低分子量EPDMと言う)がブレンドされる。
低分子量EPDMは動倍率を大きくするので、ブレンド
率を全ゴム成分中の15〜50重量%にとどめると動倍
率が2.0以下に維持される。
【0008】高分子量EPDMのブレンド率が85重量
%より多い場合、又は重量平均分子量が200×104
より大きい場合、動倍率が2.0以下になるようにカー
ボンブラック及び軟化剤の配合量が調整されたゴム組成
物にしたとき、加工性が悪くなる。低分子量EPDMの
ブレンド率を50重量%より多くした場合、言換えれば
高分子量EPDMが50重量%より少なくなった場合、
加工性は改良されるが動倍率が2.0より大きくなり、
低分子量EPDMが15重量%より少ない場合、動倍率
は2.0以下になるが、加工性が低下する。加工性を良
好にするためにブレンドされる低い分子量のEPDMの
重量平均分子量が、40×104 より大きくなれば、組
成物に良好な加工性を付与することができない。
【0009】本発明に用いられるカーボンブラックは、
比較的粒子径が大きくて補強力の小さいもの、例えばA
STM D1765に分類される分類番号が500番台
のFEF級及び600番台のGPF級が好適である。配
合量は、ゴム成分100重量部(以下、重量部を単に部
と言う)に対し、100(部)から低分子量EPDMの
配合量El (部)を減じた値(100−El )以下にさ
れ、(100−El )より多い場合には、動倍率が2.
0より大きくなる。
【0010】本発明のゴム組成物は、前記したEPDM
及びカーボンブラックに加えて、必要に応じて防振ゴム
用ゴム組成物に一般に配合される各種添加剤が任意に配
合され、その配合量も一般的な量にされる。任意に配合
される添加剤としては、例えば硫黄、加硫促進剤、亜鉛
華、ステアリン酸などが挙げられる。
【0011】
【実施例】表1に示す重量平均分子量を持つEPDMを
表2に示す比率にブレンドしてゴム成分とし、これに表
2に示す量のカーボンブラック、軟化剤と他に亜鉛華5
部、ステアリン酸1部及び老化防止剤TMDQ2部を加
えてテストバンバリーミキサーを用いて混合し、ノンプ
ロダクションバッチを得、下記に示す方法でノンプロダ
クションバッチの加工性を評価し、結果を表2に示し
た。更にテストバンバリーミキサーを用いてノンプロダ
クションバッチに加硫促進剤TMTS1部、加硫促進剤
MBT1.5部及び硫黄0.8部を添加して混合ゴムを
得、これらを直径50mm、高さ25mmの円柱形試験片に
加硫成形し、静バネ定数と動バネ定数を測定して動倍率
を求めた。結果を表2に示した。
【0012】加工性の評価は、テストバンバリーミキサ
ーから排出されたノンプロダクションバッチの纏まり具
合及びシーティングロールへの巻き付き具合を観察し、
実用上支障がないと判断されたものを○、若干難点はあ
るが実用可能と判断されたものを△、実用できないと判
断されたものを×で示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】実施例はいずれも動倍率が2.0以下で、
加工性も良好である。比較例1は、ゴム成分が高分子量
EPDMのみでなる例を示し、動倍率が2.0以下であ
るが、加工性が劣る。比較例2は、低分子量EPDMの
ブレンド率が15重量%より小さい例を示し、低分子量
EPDMのブレンドによる加工性改良効果が小さく、加
工性が劣る。比較例3は、低分子量EPDMのブレンド
率が50重量%より大きい例を示し、低分子量EPDM
のブレンド率が大きくなって加工性は改良されるが、低
分子量EPDMのブレンド率の増大によって高分子量E
PDMのブレンド率が50重量%より小さくなり、動倍
率が2.0より大きくなることを示す。比較例4は、高
分子量EPDM及び低分子量EPDMのそれぞれのブレ
ンド率は特定範囲内にあるが、カーボンブラックの配合
量が、100−(低分子量EPDMの配合量×0.6
5)で計算した値、80.5より多くなった例を示し、
動倍率が2.0より大きくなる。比較例5は、加工性を
良好にするためにブレンドする分子量の低いEPDMの
重量平均分子量が40×104 より大きい例であって、
分子量の低い方の重量平均分子量が40×104 より大
きくなれば加工性が悪くなることを示す。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上の通り、耐熱性に優れたE
PDMをゴム成分にした防振ゴム用ゴム組成物にあっ
て、重量平均分子量が100×104 〜200×104
の高分子量EPDMと重量平均分子量が40×104
下の低分子量EPDMのブレンドでゴム成分を構成し、
カーボンブラックの配合量を低分子量EPDMの配合量
に応じて調整することにより、ゴム組成物の動倍率を小
さくし、ゴム組成物を製品に加工する際に優れた加工性
を発揮させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量を異にする少なくとも2種類のエ
    チレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムをブレンドし
    てなるゴム成分に、補強剤としてカーボンブラックを配
    合したことを特徴とする防振ゴム用耐熱性ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ブレンドされたゴム成分の内の分子量が
    高い方のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム
    は、100×104 〜200×104 の重量平均分子量
    を持ち、ブレンド率が50〜85重量%であり、分子量
    の低い方は、40×104 以下の重量平均分子量を持
    ち、ブレンド率が50〜15重量%である請求項1記載
    の防振ゴム用耐熱性ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 ゴム成分100重量部に対し、下記の式
    で計算される重量部数のカーボンブラックが配合された
    請求項1及び2記載の防振ゴム用耐熱性ゴム組成物。 Cb ≦100−0.65El ここでCb はカーボンブラックの配合量(重量部)、 El は分子量の低い方のエチレン−プロピレン−ジエン
    共重合体ゴムの配合量(重量部)である。
  4. 【請求項4】 静的弾性率に対する動的弾性率の比で表
    される動倍率が2.0以下である請求項1、2及び3記
    載の防振ゴム用耐熱性ゴム組成物。
JP7954896A 1996-03-06 1996-03-06 防振ゴム用耐熱性ゴム組成物 Withdrawn JPH09241449A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011057829A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Nippon Shokubai Co Ltd 制振材用樹脂組成物
CN104448577A (zh) * 2013-09-17 2015-03-25 安徽中鼎密封件股份有限公司 一种用于汽车散热器的减振垫及其制备方法
CN111499788A (zh) * 2019-01-30 2020-08-07 中国石油天然气股份有限公司 乙烯-丙烯-非共轭二烯烃共聚物及其合成方法

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Effective date: 20030506