JP2000220688A - エンジンマウントインシュレータ - Google Patents

エンジンマウントインシュレータ

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JP2000220688A
JP2000220688A JP2682299A JP2682299A JP2000220688A JP 2000220688 A JP2000220688 A JP 2000220688A JP 2682299 A JP2682299 A JP 2682299A JP 2682299 A JP2682299 A JP 2682299A JP 2000220688 A JP2000220688 A JP 2000220688A
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JP
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weight
parts
rubber
ethylene
engine mount
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JP2682299A
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Jiro Ogusuri
次郎 小薬
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンマウントインシュレータに要求され
る優れた防振性,耐久性,低温柔軟性,耐熱性を高次元
で維持する。 【解決手段】 エチレン,プロピレン,非共役ジエンか
ら成り、且つエチレンとプロピレンとのモル比が65/
35〜73/27、135℃デカリン中で測定した極限
粘度(η)が3.7〜4.2dl/g、パラフィン系オ
イルを50phr油展した状態での230℃におけるメ
ルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10分、
ヨウ素価が10〜25であると共に、非共役ジエンが5
−エチリデン−2−ノルボルネンであるEPDM100
重量部と、硫黄0.1〜2重量部と、カーボンブラック
30〜90重量部とを混練し、その混練物を用いて流体
封入型のゴム弾性体3を形成する。そのゴム弾性体3の
周波数特性は、│(kdmin−10)−kd│≦20
(Hz)を満たすものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のパワープ
ラント等の振動体に対しその振動減衰を目的としてゴム
弾性体を介して質量部材を結合してなるエンジンマウン
トインシュレータに関し、さらに詳しくは、ゴム弾性体
の防振性,耐久性,低温柔軟性,耐熱性を改善したエン
ジンマウントインシュレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用のエンジンマウントインシュレ
ータは、エンジンにおける大部分の荷重およびエンジン
によって発生するトルク反力を支持する機能を必要とす
ると共に、良好な防音,防振性能を必要とする。そのた
め、通常、前記エンジンマウントインシュレータには、
適度な振動減衰性能と優れた耐疲労性とを有する天然ゴ
ムが主成分として使用されている。
【0003】前記天然ゴムの代わりにブタジエンゴム,
スチレンブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ブチルゴ
ム等を単独で用いる場合もあるが、多くの場合、前記天
然ゴムに対し前記ブタジエンゴム,スチレンブタジエン
ゴム,クロロプレンゴム,ブチルゴム等を配合して用い
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年の自動車は、エン
ジンルーム内の放熱スペースの減少,エンジンの高出力
化が進んでいることから、エンジンマウントインシュレ
ータにおける熱環境が悪化している問題がある。この問
題において、天然ゴムに代表されるジエン系ゴムの場
合、既に限界に達している。
【0005】前記問題に対して、特開平6−1893号
公報,特開平10−89410号公報等に示すように、
従来技術では実用化が困難とされていたエチレンプロピ
レンジエンゴム(以下、EPDMと称する)を主成分と
する防振ゴムが、徐々に使用され始めている。しかし、
前記EPDMを主成分としたエンジンマウントインシュ
レータは、特定のゴム組成物から成る場合に優れた耐久
性および耐熱性を示すが、動倍率においては天然ゴム系
防振ゴムと比較して劣ってしまう問題があった。
【0006】この問題を解決するには、例えば特開平5
−239289に示すように、前記EPDMのゴム組成
物としてシラン処理シリカを用いることにより動倍率を
低減する方法等が知られているが、十分な効果を得るに
至っていない。以上示したような問題により、耐熱性に
優れ、かつ動倍率が十分に低く防振特性に優れたエンジ
ンマウントインシュレータの出現が強く望まれている。
【0007】本発明は、前記課題に基づいて成されたも
のであり、エンジンマウントインシュレータを構成する
ゴム弾性体の組成を改善し、天然ゴム系材料を用いた場
合と同程度以上の強度と耐久性および低温柔軟性とを兼
ね備えながら、なおかつ耐熱性および防振性を向上させ
たエンジンマウントインシュレータを提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題の解
決を図るために、第1発明は特定のエチレン含有量,ヨ
ウ素価,メルトフローインデックス,粘度を有するエチ
レン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムに、
特定量のカーボンブラックおよび硫黄を含有したゴム組
成物を、防振装置のゴム弾性支持体として用いたエンジ
ンマウントインシュレータにおいて、前記ゴム弾性支持
体が下記の(a)〜(c)を主成分とするゴム組成物に
より形成されたことを特徴とする。
【0009】(a)エチレン,プロピレン,非共役ジエ
ンから成り、且つエチレンとプロピレンとのモル比が6
5/35〜73/27、135℃デカリン中で測定した
極限粘度(η)が3.7〜4.2dl/g、パラフィン
系オイルを50phr油展した状態での230℃におけ
るメルトフローインデックスが0.2〜0.5g/10
分、ヨウ素価が10〜25であると共に、非共役ジエン
が5−エチリデン−2−ノルボルネンであるエチレン・
プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部。
【0010】(b)硫黄0.1〜2重量部。
【0011】(c)カーボンブラック30〜90重量
部。
【0012】第2発明は、前記第1発明中の前記ゴム組
成物から成るゴム弾性支持体を用いて流体封入型防振支
持体を形成し、該防振支持体は第1流体室と第2流体室
とを連通するオリフィス内の非圧縮性流体の共振現象を
得るエンジンマウントインシュレータにおいて、下記の
数式を満たす流体封入型防振支持体の周波数特性を有す
ることを特徴とする。
【0013】 │(kdmin−10)−kd│≦20(Hz) …… (1) (kdminは動バネ定数極小値の周波数、kdは対象と
する振動の周波数) 前記(a)のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重
合体ゴムは、エチレンとプロピレンとのモル比(エチレ
ン/プロピレン)が65/35〜73/27である。前
記モル比が65/35未満になると、得られるゴム組成
物の加硫ゴムは耐久性が低下する傾向がある。一方、前
記モル比が73/27を超えると、得られるゴム組成物
の加硫ゴムは低温時の柔軟性が低下するため、その低温
時にエンジンマウントインシュレータのバネ定数が大き
く変化してしまう傾向がある。なお、前記の非共役ジエ
ンとしては、具体的には5−エチリデン−2−ノルボル
ネンが用いられる。
【0014】また、前記(a)のエチレン・プロピレン
・非共役ジエン共重合体ゴムは、非共役ジエン含有量の
一指標であるヨウ素価が10〜25である。前記ヨウ素
価が10未満になると、得られるゴム組成物の加硫速度
が遅くなる傾向がある。一方、前記ヨウ素価が25を超
えると、得られるゴム組成物の加硫ゴムは耐熱性が低下
する傾向がある。
【0015】さらに、前記(a)のエチレン・プロピレ
ン・非共役ジエン共重合体ゴムは、135℃デカリン中
で測定した極限粘度(η)が3.7〜4.2(dl/
g)で、且つパラフィンオイルを50phr油展した状
態での230℃におけるメルトフローインデックスが
0.2〜0.5g/10分の範囲内である場合に、優れ
たエンジンマウントインシュレータの耐久性を示す傾向
がある。
【0016】なお、前記(a)のエチレン・プロピレン
・非共役ジエン共重合体ゴムの極限粘度(η)が前記範
囲内であっても、前記メルトフローインデックスが0.
5g/10分を超えると、得られるゴム組成物を加硫し
たゴム弾性体から成るエンジンマウントインシュレータ
は、高温での耐久性が低下する傾向がある。また、前記
メルトフローインデックスが0.2g/10分未満にな
ると、得られるゴム組成物の加工性が悪くなり、耐久性
のばらつきが大きくなる。
【0017】前記(b)の硫黄は加硫剤として用いられ
る。前記硫黄は、前記エチレン・プロピレン・非共役ジ
エン共重合体ゴム組成物100重量部に対して0.1〜
10重量部、好ましくは0.3〜3重量部の割合で用い
られる。
【0018】前記(c)のカーボンブラックは、ゴム用
のカーボンブラックであれば特にその種類は問わない
が、ISAF,HAF,MAF,FEF,GPF等のカ
ーボンブラックを用いることが好ましい。前記カーボン
ブラックの配合量が25重量部未満になると、得られる
エンジンマウントインシュレータの耐久性は低下する傾
向がある。一方、カーボンブラックの配合量が100重
量部を超えると、得られるゴム組成物は混練加工性およ
び成形加工性が低下してしまう。
【0019】なお、本発明のエンジンマウントインシュ
レータにおけるゴム弾性体の組成物中には、従来から広
く一般的に用いられている配合資材、例えば加硫促進
剤,加硫助剤,充填剤,酸化防止剤等を本発明の目的を
損なわない範囲内で用いることができる。
【0020】以上示したように本発明は、エンジンマウ
ントインシュレータの耐熱性を向上させるために、特定
のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体を主成
分とする特定のゴム弾性体を用いることを解決手段とし
ているが、前記耐熱性とエンジンマウントインシュレー
タの動的特性とを両立させるには、本発明のゴム組成物
から成る成形体を用いて流体封入型防振支持体を形成
し、該防振支持体は第1流体室と第2流体室とを連通す
るオリフィス内の非圧縮性流体の共振現象を得る構造で
あり、前記(1)式を満たす流体封入型防振支持体の周
波数特性を有することにより、はじめて実現することが
できる。
【0021】例えば、前記ゴム組成物を用いた場合で
も、通常のゴム単体エンジンマウントインシュレータで
は、動的特性において十分に満足する性能は得られな
い。また、流体封入型防振支持体である場合でも、前記
ゴム組成物を用いなければ十分に満足する耐熱性は得ら
れない。さらに、前記(1)式を満たさない場合には、
流体封入型防振支持体によって得られる共振現象の動バ
ネ定数の極小値を示す周波数が、対象とする音振現象の
周波数領域からずれが生じるため、十分な動的特性が得
られなくなる。
【0022】したがって、以上示したように本発明にお
ける用件を全て満足することにより、はじめて十分な耐
熱性を有し優れた動的特性を有するエンジンマウントイ
ンシュレータを得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明のエンジンマウン
トインシュレータ(流体封入型防振装置)における代表
的な実施の形態を示すものである。図1において、エン
ジンを含むパワーユニット側の取付金具1と車体側の取
付金具2が互いに対向して配置され、この両取付金具
1,2がゴム弾性体(流体封入型)3によって連結され
ると共に、一方の取付金具2側に、ゴム弾性体3との間
で流体室4を構成するダイヤフラム5と、前記流体室4
の内部をゴム弾性体3側の第1流体室(主液室)6とダ
イヤフラム5側の第2流体室(副液室)7とに隔成する
仕切部材8とが取り付けられている。そして、仕切部材
8には、第1流体室6と第2流体室7とを連通するオリ
フィス9が設けられている。
【0024】図1に示したようにエンジンマウントイン
シュレータを構成することにより、第1流体室6と第2
流体質7とがオリフィス9によって連通し、非圧縮性流
体が前記オリフィス11を通過する際のダイナミックダ
ンパー効果に基づいて、動バネ定数の極小値が前記
(1)式を満たす周波数特性を得ることができる。
【0025】次に、前記ゴム弾性体3を形成しているゴ
ム組成物の具体例を実施例(実施例1〜4)として説明
する。
【0026】まず、実施例1では、EPDM100重量
部に対してN550カーボンブラックを60重量部加え
混練して混練物を得て、この混練物を用いてゴム弾性体
3を成形した上で取付金具1,2と接合して、図1に示
したような流体封入型の防振装置の試料を作製した。な
お、本実施例1の試料におけるEPDMにおいて、エチ
レンとプロピレンとのモル比(エチレン/プロピレン)
は71/29、ヨウ素価は19.5、極限粘度(η)は
3.8dl/g、メルトフローインデックスは0.3g
/10分とした。
【0027】実施例2では、エチレン/プロピレンが6
8/32、ヨウ素価が15.0、極限粘度が4.2dl
/g、メルトフローインデックスが0.4g/10分の
EPDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN
550カーボンブラックを60重量部加え混練して混練
物を得て、この混練物を用いて前記実施例1と同様に流
体封入型の防振装置の試料を作製した。
【0028】実施例3では、エチレン/プロピレンが7
2/28、ヨウ素価が13.0、極限粘度が3.8dl
/g、メルトフローインデックスが0.4g/10分の
EPDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN
550カーボンブラックを60重量部加え混練して混練
物を得て、この混練物を用いて前記実施例1と同様に流
体封入型の防振装置の試料を作製した。
【0029】実施例4では、前記実施例2と同様に、エ
チレン/プロピレンが68/32、ヨウ素価が15.
0、極限粘度が4.2dl/g、メルトフローインデッ
クスが0.4g/10分のEPDMを用い、そのEPD
M100重量部に対してN550カーボンブラックを6
0重量部加え混練して混練物を得て、この混練物を用い
て流体封入型の防振装置の試料を作製した。
【0030】なお、前記実施例1〜4の各試料には、以
上示した成分以外で、酸化亜鉛を5重量部、ステアリン
酸を1重量部、チアゾール系加硫促進剤(以下、加硫促
進剤Bと称する)を3重量部、ジチオカルバメート系加
硫促進剤(以下、加硫促進剤Cと称する)を1重量部、チ
ウラム系加硫促進剤(以下、加硫促進剤Dと称する)を
1.5重量部、加硫剤(硫黄)を1重量部配合した。
【0031】下記表1は、前記実施例1〜4の各試料の
成分を示すと共に、それら各試料において製品耐久試験
(熱老化処理無しの場合および熱老化処理有りの場合)
を行った結果、および前記各試料の周波数特性(│(k
min−10)−kd│),製品動倍率(kd100/
ks),製品低温性(−30°Cks/23°Cks)
を測定した結果を示すものである。
【0032】なお、前記製品耐久試験は、図1に示すよ
うにP方向に対して負荷90kg±180kgを加え、
製品耐久試験における熱老化処理は140°C×72時
間とし、雰囲気温度70°Cで行った。前記製品動倍率
の測定は、静バネ定数ksにおいてP方向負荷90kg
±1mm間とし、150Hz動バネ定数においてP方向
負荷を90kg、振幅を±0.05mmとして行った。
製品低温性の測定は、低温静バネ定数において、被測定
対象となる試料を−30°Cの恒温槽中に3時間放置し
た後、その試料を直ちに取り出し室温中で行った。
【0033】
【表1】
【0034】前記表1に示すように、各実施例1〜4の
試料はそれぞれ特許請求の範囲内で作製され、製品耐久
試験(目標値;熱老化処理をしない場合は50万回以
上、140°C×72時間で熱老化処理を行った場合は
30万回以上),製品動倍率(目標値;2.0以下),
製品低温性(目標値;3.0以下)においてそれぞれ目
標値を達成することができ、│(kdmin−10)−k
d│の値が20以下(特許請求の範囲内)であり、良好
な結果が得られた。また、前記(1)式を満たすため、
対象とする周波数領域において十分な動バネ定数低減効
果が得られることを判明した(図2に基づいて後述す
る)。
【0035】次に、前記実施例1〜4と比較するため
に、従来技術により形成されたゴム組成物の具体例にお
いて、比較例(比較例1〜10)として説明する。
【0036】まず、比較例1では、EPDMを用いる代
わりに、NRを70重量部、SBRを30重量部、N5
50カーボンブラックを45重量部用い混練して得た混
練物により、流体を用いずにゴム単体から成る防振装置
の試料を作製した。
【0037】比較例2では、エチレン/プロピレンが6
8/32、ヨウ素価が12、極限粘度が2.7dl/
g、メルトフローインデックスが3.2g/10分のE
PDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN5
50カーボンブラックを60重量部加え混練して混練物
を得て、この混練物を用いて前記比較例1と同様にゴム
単体から成る防振装置の試料を作製した。
【0038】比較例3では、エチレン/プロピレンが7
9/21、ヨウ素価が15、極限粘度が3.5dl/
g、メルトフローインデックスが0.7g/10分のE
PDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN5
50カーボンブラックを60重量部加え混練して混練物
を得て、この混練物を用いて前記比較例1と同様にゴム
単体から成る防振装置の試料を作製した。
【0039】比較例4では、エチレン/プロピレンが8
1/19、ヨウ素価が23、極限粘度が3.5dl/
g、メルトフローインデックスが0.4g/10分のE
PDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN5
50カーボンブラックを60重量部加え混練して混練物
を得て、この混練物を用いて前記比較例1と同様にゴム
単体から成る防振装置の試料を作製した。
【0040】比較例5では、エチレン/プロピレンが7
1/29、ヨウ素価が20.5、極限粘度が3.8dl
/g、メルトフローインデックスが0.2g/10分の
EPDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN
550カーボンブラックを60重量部加え混練して混練
物を得て、この混練物を用いて前記比較例1と同様にゴ
ム単体から成る防振装置の試料を作製した。
【0041】比較例6では、EPDMを用いる代わり
に、NRを70重量部、SBRを30重量部、N550
カーボンブラックを45重量部用い混練して得た混練物
により、前記実施例1と同様に流体封入型の防振装置の
試料を作製した。
【0042】比較例7では、エチレン/プロピレンが6
8/32、ヨウ素価が12、極限粘度が2.7dl/
g、メルトフローインデックスが0.3g/10分のE
PDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN5
50カーボンブラックを60重量部加え混練して混練物
を得て、この混練物を用いて前記実施例1と同様に流体
封入型の防振装置の試料を作製した。
【0043】比較例8では、エチレン/プロピレンが7
2/28、ヨウ素価が13.0、極限粘度が3.8dl
/g、メルトフローインデックスが0.4g/10分の
EPDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN
550カーボンブラックを60重量部加え混練して混練
物を得て、この混練物を用いて前記実施例1と同様に流
体封入型の防振装置の試料を作製した。
【0044】比較例9では、エチレン/プロピレンが7
1/29、ヨウ素価が20.5、極限粘度が3.8dl
/g、メルトフローインデックスが0.2g/10分の
EPDMを用い、そのEPDM100重量部に対してN
550カーボンブラックを30重量部加えると共に、シ
ラン処理シリカを30重量部、シランカップリング剤を
3重量部加え混練して混練物を得て、この混練物を用い
て前記比較例1と同様にゴム単体から成る防振装置の試
料を作製した。
【0045】比較例10では、エチレン/プロピレンが
71/29、ヨウ素価が20.5、極限粘度が3.8d
l/g、メルトフローインデックスが0.2g/10分
のEPDMを用い、そのEPDM100重量部に対して
シラン処理シリカを60重量部、シランカップリング剤
を3重量部加え混練して混練物を得て、この混練物を用
いて前記比較例1と同様にゴム単体から成る防振装置の
試料を作製した。
【0046】なお、前記比較例1,6の各試料には、以
上示した成分以外で、酸化亜鉛を5重量部、ステアリン
酸を1重量部、老化防止剤を3重量部、スルフェンアミ
ド系加硫促進剤を1重量部、加硫剤(硫黄)を2重量部
配合した。また、前記比較例2〜5,7〜10の各試料
においては、酸化亜鉛を5重量部、ステアリン酸を1重
量部、加硫促進剤Bを3重量部、加硫促進剤Cを1重量
部、加硫促進剤Dを1.5重量部、加硫剤(硫黄)を1
重量部配合した。
【0047】下記表2は、前記実施例1〜4と同様に、
前記比較例1〜10の各試料の成分を示すと共に、それ
ら各試料において製品耐久試験を行った結果、および前
記各試料の周波数特性(│(kdmin−10)−kd
│),製品動倍率(kd100/ks),製品低温性
(−30°Cks/23°Cks)を測定して得られた
結果を示すものである。
【0048】
【表2】
【0049】前記表2に示すように、比較例1の試料の
場合は、天然ゴム系の材料が用いられているため、熱老
化処理後の耐久性において満足する結果が得られなかっ
た。また、周波数特性においては、ゴム単体から成る防
振装置(防振ゴム)における特徴的な周波数の増加に伴
い、バネ定数が高くなっている現象が見られた(図2に
基づいて後述する)。
【0050】比較例2の試料の場合は、EPDMの極限
粘度が低いため耐久性において満足する結果が得られな
かった。また、ゴム単体から成る防振装置であるため、
製品動倍率において満足する結果が得られなかった。比
較例3の試料の場合は、EPDM中のエチレン含有量が
79モル%と高いため低温柔軟性に乏しく、極限粘度が
低いため耐久性が不十分であった。また、EPDM中の
メルトフローインデックスが高いため、高温耐久性が低
下してしまった。比較例4の試料の場合においても、E
PDM中のエチレン含有量が81モル%と高いため、低
温柔軟性が乏しかった。比較例5の試料の場合は、耐久
性,低温柔軟性,耐熱性において十分な結果が得られた
が、ゴム単体から成るため、動的特性において不十分な
結果が得られた。
【0051】比較例6の試料の場合は、流体封入型の防
振装置ではあるが、NR系のゴムを用いて成るため耐熱
性において不十分な結果が得られた。一方、周波数特性
においては、流体封入型の防振装置であるため、比較例
1の試料と比較して更に動バネ定数低減効果が得られる
ことを読み取ることができる(図2に基づいて後述す
る)。比較例7の試料の場合は、流体封入型の防振装置
ではあるが、EPDMの極限粘度が低いため耐久性にお
いて劣った結果が得られた。比較例8の試料の場合は、
流体封入型の防振装置ではあるが、周波数特性│(kd
min−10)−kd│の値が大きいため、動的特性にお
いて不十分な結果が得られた。
【0052】比較例9の試料の場合は、比較例5と比較
して製品動倍率を更に改善するために、配合剤としてカ
ーボンブラックの一部をシラン処理シリカに変更した例
であるが、その製品動倍率において十分な低減効果が見
られなかった。比較例10の試料の場合は、比較例9に
対して、配合剤としてカーボンブラックを用いずにシラ
ン処理シリカを用いた例であるが、加工性が著しく悪い
ため実用的な製品を作製することができず、各測定を行
うことができなかった。
【0053】図2は、前記実施例3,比較例1,6の各
試料におけるエンジンマウント動バネ定数の周波数特性
図を示すものである。図2中の曲線Aにより、実施例3
の試料において、対象とする周波数領域にて十分な動バ
ネ定数低減効果が得られることを読み取れる。比較例1
においては、曲線Bにより、ゴム単体から成る防振装置
における特徴的な周波数の増加に伴い、バネ定数が高く
なることを読み取れる。比較例6においては、曲線Cに
より、比較例1と比較してさらに動バネ定数低減効果が
得られることを読み取れる。
【0054】
【発明の効果】以上示したように本発明によれば、エン
ジンを含むパワーユニット側の取付金具と車体側の取付
金具との間に介装されるゴム弾性体が流体封入型防振支
持体であるため、その防振支持体の第1流体室と第2流
体室とを連通するオリフィス内における非圧縮性流体の
共振現象によって優れた防振特性が得られると共に、前
記防振支持体が特定のエチレン・プロピレン・非共役ジ
エン共重合体ゴムを主成分とし、特定量の硫黄およびカ
ーボンブラックを含有するゴム組成物により形成され、
且つ動バネ定数の極小値が│(kdmin−10)−kd
│≦20(Hz)を満たすことにより、エンジンマウン
トインシュレータにおいて要求される優れた防振性,耐
久性,低温柔軟性,耐熱性を高次元で維持することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態を示すエンジンマ
ウントインシュレータの構成説明図。
【図2】エンジンマウント動バネ定数の周波数特性図。
【符号の説明】
1…パワーユニット側の取付金具 2…車体側の取付金具 3…ゴム(ゴム状)弾性体 4…流体室 5…ダイヤフラム 6…第1流体室 7…第2流体室 8…仕切部材 9…オリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定のエチレン含有量,ヨウ素価,メル
    トフローインデックス,粘度を有するエチレン・α−オ
    レフィン・非共役ジエン共重合体ゴムに、特定量のカー
    ボンブラックおよび硫黄を含有したゴム組成物を、防振
    装置のゴム弾性支持体として用いたエンジンマウントイ
    ンシュレータにおいて、 前記ゴム弾性支持体は、 エチレン,プロピレン,非共役ジエンから成り、且つ前
    記エチレンとプロピレンとのモル比が65/35〜73
    /27、135℃デカリン中で測定した極限粘度(η)
    が3.7〜4.2dl/g、パラフィン系オイルを50
    phr油展した状態での230℃におけるメルトフロー
    インデックスが0.2〜0.5g/10分、ヨウ素価が
    10〜25であると共に、前記非共役ジエンが5−エチ
    リデン−2−ノルボルネンであるエチレン・プロピレン
    ・非共役ジエン共重合体ゴム100重量部と、 硫黄0.1〜2重量部と、 カーボンブラック30〜90重量部と、を主成分とする
    ゴム組成物により形成したことを特徴とするエンジンマ
    ウントインシュレータ。
  2. 【請求項2】 前記ゴム組成物から成るゴム弾性支持体
    を用いて流体封入型防振支持体を形成し、該防振支持体
    は第1流体室と第2流体室とを連通するオリフィス内の
    非圧縮性流体の共振現象を得るエンジンマウントインシ
    ュレータにおいて、 前記流体封入型防振支持体は、 │(kdmin−10)−kd│≦20(Hz) (kdminは動バネ定数極小値の周波数、kdは対象と
    する振動の周波数)の数式を満たす周波数特性となるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項1記載のエンジン
    マウントインシュレータ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005030550A (ja) * 2003-06-19 2005-02-03 Nifco Inc 回転ダンパー
JP2010270915A (ja) * 2003-06-19 2010-12-02 Nifco Inc 回転ダンパー
CN102700394A (zh) * 2012-06-15 2012-10-03 宁波拓普集团股份有限公司 一种车用多弹性体材料悬置
CN103568806A (zh) * 2013-10-31 2014-02-12 东风商用车有限公司 一种盒式限位发动机悬置总成
CN107795796A (zh) * 2016-09-02 2018-03-13 福特环球技术公司 液压发动机支座

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