JPH06200096A - 防振ゴム組成物 - Google Patents
防振ゴム組成物Info
- Publication number
- JPH06200096A JPH06200096A JP4360354A JP36035492A JPH06200096A JP H06200096 A JPH06200096 A JP H06200096A JP 4360354 A JP4360354 A JP 4360354A JP 36035492 A JP36035492 A JP 36035492A JP H06200096 A JPH06200096 A JP H06200096A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- vibration
- pts
- heat resistance
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Springs (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
組成物に関するものであり、特に言えば、エンジンマウ
ント、マフラ−ハンガ−、ダンパ−等、使用環境温度の
高い部位に用いられる防振ゴム組成物に係るものであ
る。 【構成】 ポリマ−の総量を100部とし、エチレンプ
ロピレン系ポリマ−50部以上に対し、天然ゴムを50
部未満配合し、架橋剤として過酸化物を用い、更に補強
剤としてカ−ボンブラック(部数A)を、A≦0.4X
+30(Xはエチレンプロピレン系ポリマ−の部数)に
て計算される部数を用いることを特徴とする防振ゴム組
成物。 【効果】 本発明はEPDMを主成分とした防振ゴム組
成物にあって、耐熱性及び耐久性にすぐれただけでな
く、その製品とする際の加工性にすぐれたゴム組成物を
提供するものであって、産業上の利用価値は極めて高
い。
Description
られるゴム組成物に関するものであり、特に言えば、エ
ンジンマウント、マフラ−ハンガ−、ダンパ−等、使用
環境温度の高い部位に用いられる防振ゴム組成物に係る
ものである。
防振ゴムが使用されているが、近年になってその要求さ
れる特性は益々高度のものとなっている。しかるに、天
然ゴム(以下NRという)を主体とするゴムは、防振性
能にすぐれているために、従来より防振ゴムとして用い
られてきた。しかしながら、NR系のゴムは基本的に耐
熱性が不足しており、これを改良するために、加硫系を
イオウからEV系とする方法が知られている。しかし、
この方法によっても、耐熱性に限界があり、近年の厳し
い性能要求レベルには達していない。
(EPM及びEPDMを指し、以下これらを総称してE
PRという)を少量添加し、イオウ加硫する配合方法も
提案されているが、これはNRの耐オゾン性向上を目的
とするものであって、あくまでもNRが主体で、かつ加
硫系がイオウであるため、これ又耐熱性に限界があっ
た。
熱性にすぐれており、高温環境下で使用される部位に用
いられている実績がある。例えば、このゴムはマフラ−
ハンガ−に適用されており、耐久性を確保するため、特
にEPRの分子量が高いことが望まれている。しかしな
がら、このEPRの分子量が増えればそれだけゴムの加
工性の低下が著しく、このため、多量のオイル、カ−ボ
ンブラック等を添加して加工性を確保することが行われ
ている。ここで、防振ゴムとしての用途を考えると、振
動伝達率は動倍率(=動的弾性率/静的弾性率)に比例
するので、カ−ボンの配合量をできるだけ減らし、動倍
率を下げる必要がある。しかし、従来は加工性確保のた
め、カ−ボンを大量に添加するため動倍率を下げること
は非常に困難であった。
EPRを主成分とする防振ゴム組成物に関するものであ
り、加工性を損うことなく、特に高温下で用いられる防
振ゴム組成物を提供することをその目的としている。
め、本発明は次のような特徴ある構成を採用したもので
ある。即ち、本発明の要旨は、ポリマ−の総量を100
部とし、エチレンプロピレン系ポリマ−50部以上に対
し、天然ゴムを50部未満配合し、架橋剤として過酸化
物を用い、更に補強剤としてカ−ボンブラック(部数
A)を、A≦0.4X+30(Xはエチレンプロピレン
系ポリマ−の部数)にて計算される部数を用いることを
特徴とする防振ゴム組成物にかかるものである。そし
て、好ましくは、エチレンプロピレン系ポリマ−の重量
平均分子量が30万以上であるのがよい。
にNRを少量配合した系では、従来不可能であったカ−
ボンの低充填配合が加工性を損うことなく可能となり、
防振ゴムとして重要な動倍率を著しく低下させることが
でき、更に過酸化物にて架橋するため、耐熱性が非常に
すぐれるという知見に基づき、高耐熱、低動倍率性、高
耐久性の配合を得たものである。
て、動倍率を下げて防振性能を高めるためには、カ−ボ
ンブラックの配合量を従来よりも減らさなければならな
いが、この分ゴムの加工性は低下する。EPR系ポリマ
−は分子量の高いものの方が耐久性は良好であるため、
高分子量のものが望ましいが、一方では、高分子量のE
PRは加工性が悪いことが知られている。このようなE
PR系ポリマ−にあって、前記したようにカ−ボンブラ
ックの配合量を減らすと、極めて加工性が悪く量産が難
しいという大きな欠点があった。
て、これにNRを配合することによってによって、加工
性の低下を押さえられると共に、カ−ボンブラックの配
合量を従来よりも減らすことができたものである。この
場合、NRは加工性の悪い高分子量のEPR系ポリマ−
に対して、加工性の改良の効果を有するものであり、か
かるNRの配合量は少量でよいが、好ましくは10部以
上とするのがよい。
合量(X)を少なくすれば、更にカ−ボンの配合量を少
なくできるので、動倍率は低くすることが可能である。
しかし、NRは主鎖に二重構造を含んでいるため、耐熱
性の点についてはEPRよりも劣っている。従って、N
Rの配合量はEPRのそれよりも少なくすることがよ
く、X+Y=100部、Y<50部、であることが望ま
しい範囲である。
系よりも耐熱性の良好な過酸化物系のほうが好ましい。
本発明もこの過酸化物での架橋を行うことで、NRの配
合による耐熱性の低下を最小限に押さえることができる
こととなったのである。
ときはカ−ボン量を多めにし、NRの量が多いときはカ
−ボンの量を少なくすることができ、好ましいカ−ボン
量(A)は、A≦0.4X+30(部)のようになる。
カ−ボン量(A)がこの量を越えると、動倍率が大きく
なるため、防振性能が不十分となってしまう。
性、防振性、耐久性の三者を高次元でバランスさせ、か
つ加工性を確保したものである。
基づいて更に詳細に説明する。 (実施例1〜2、比較例1〜3)表1に本発明のゴム組
成物に基づく実施例1〜2と、比較例1〜3との配合を
示し、得られたゴムの特性を同様に表1中に示した。
が2以下である必要があり、従来の配合系である比較例
3はこれをクリアしているが、比較例1及び比較例2は
共にこれをクリアできない。更に、耐熱性について言え
ば、120℃×96時間の熱老化後の伸び低下率が30
%以下であることが必要である。
たものである。又、比較例2は、NRの耐オゾン性を向
上するためにEPDMを少量配合したものであって、こ
れは動倍率が大きく耐熱性も充分ではない。更に、比較
例3は、NR系の配合であり、動倍率の点では満足され
るが、耐熱性がよくないという欠点がある。そして、比
較例1は比較例3に比べて耐熱性にすぐれるが、動倍率
が大きいという欠点がある。
DMにNRを30部配合したものであって、NR系の比
較例3とほぼ同等の動特性を有しており、エンジンマウ
ント等の防振ゴムへの適用が可能なレベルである。そし
て、実施例1で得られたゴムは耐熱性及び耐久性も良好
である。
NRを30部配合し、カ−ボンブラックを少量添加し、
過酸化物で架橋した場合である。これは比較例3のNR
系に比べて動特性、耐熱性が大幅に向上していることが
わかる。
業性が大きく低下し、加工性が悪く、量産化は非常に困
難であったが、実施例1、2では加工性も良好であるこ
とが判明した。
4及び本発明に基づく実施例3〜5の主たる配合とその
特性を示す。
部配合し、カ−ボンブラックを多量に添加した配合であ
る。このゴムの特性にあっては、動倍率は上述の目標値
を越えてしまい、防振性能の点で不充分である。
NRを40部配合し、カ−ボンブラックを少量添加した
低充填配合であり、動倍率は目標値をクリアしており、
これは防振ゴムに適用することが可能である。又、熱老
化後の伸びの低下率についても上述の目標値を達成して
おり、耐熱性も良好である。
を各々40部及び10部配合し、カ−ボンブラックを少
量添加した低充填配合であって、NR系の比較例3と比
べて動特性は同等以上であり、更に、耐熱性及び耐久性
は大幅にすぐれていることがわかる。
NRを配合すれば、EPDMの耐熱性を維持しつつ加工
性の大幅な向上が達成できることがわかる。
ラックを多量に添加していたが、本発明ではNRの配合
により低充填配合が可能となったものである。そして、
防振ゴムに適用できるような防振性能を達成するために
は、上述の実施例より、カ−ボンブラックの添加量
(A)はできるだけ少なくすることが望ましく、前記し
た式A≦0.4x+30(xはEPDMの部数)で規定
される範囲がよいことが分る。
1、3の配合によるゴム組成物をマフラ−ハンガ−に適
用した。マフラ−ハンガ−は図1に示す如き構造を有し
ており、全体がゴム弾性体1よりなり、H状のすぐり2
が形成され、更に上方の孔3が車両側に、下方の孔4が
マフラ−を吊すために用いられる。得られた各マフラ−
ハンガ−の製品性能を表3に示す。
性は良好であるが、動特性に劣っており、NRのみの比
較例3による製品では、動特性は良好であるが耐熱性に
劣っていることがわかる。一方、本発明による実施例
1、2に基づく製品にあっては、動特性、耐久性共に良
好であり、本製品に最適であることが分る。
3の配合によるゴム組成物をエンジンマウントに適用し
た。エンジンマウントの構造は図2に示す通りであっ
て、内筒5と外筒6の間にゴム弾性体7を橋架けした構
造であって、上下にすぐり8、9が形成されたものであ
る。得られた製品性能を表4に示す。
では動倍率が大きく、防振性能が劣っていることが分か
り、一方、NR系の比較例3においては、熱劣化後の耐
久寿命が低く、耐熱性に劣っていることが分かる。しか
るに本発明に基づく実施例1によるエンジンマウント
は、動特性、初期耐久性及び熱劣化後の耐久性が共に極
めて良好であることが分る。
とした防振ゴム組成物にあって、耐熱性及び耐久性にす
ぐれただけでなく、その製品とする際の加工性にすぐれ
たゴム組成物を提供するものであって、産業上の利用価
値は極めて高い。
−の正面図である。
トの正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリマ−の総量を100部とし、エチレ
ンプロピレン系ポリマ−50部以上に対し、天然ゴムを
50部未満配合し、架橋剤として過酸化物を用い、更に
補強剤としてカ−ボンブラック(部数A)を、A≦0.
4X+30(Xはエチレンプロピレン系ポリマ−の部
数)にて計算される部数を用いることを特徴とする防振
ゴム組成物。 - 【請求項2】 エチレンプロピレン系ポリマ−の重量平
均分子量が30万以上である請求項第1項記載の防振ゴ
ム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36035492A JP3395139B2 (ja) | 1992-12-31 | 1992-12-31 | 防振ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36035492A JP3395139B2 (ja) | 1992-12-31 | 1992-12-31 | 防振ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06200096A true JPH06200096A (ja) | 1994-07-19 |
JP3395139B2 JP3395139B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=18469045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36035492A Expired - Lifetime JP3395139B2 (ja) | 1992-12-31 | 1992-12-31 | 防振ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3395139B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002213577A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Toyoda Gosei Co Ltd | ダンパプーリ |
JP2004250685A (ja) * | 2003-01-30 | 2004-09-09 | Tokai Rubber Ind Ltd | 耐熱性防振ゴム組成物 |
JP2006193636A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 防振ゴム |
JP2007131807A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-05-31 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム |
DE102008046833A1 (de) | 2007-09-11 | 2009-04-16 | Sumitomo Chemical Co., Ltd. | Kautschukzusammensetzung und vibrationsfestes Material |
DE102008060381A1 (de) | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Sumitomo Chemical Company, Ltd. | Kautschukzusammensetzung und schwingungsfreies Material |
WO2023100995A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | Nok株式会社 | 防振用ゴム組成物、防振マウント及び防振グロメット |
-
1992
- 1992-12-31 JP JP36035492A patent/JP3395139B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002213577A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Toyoda Gosei Co Ltd | ダンパプーリ |
JP2004250685A (ja) * | 2003-01-30 | 2004-09-09 | Tokai Rubber Ind Ltd | 耐熱性防振ゴム組成物 |
JP2006193636A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 防振ゴム |
JP2007131807A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-05-31 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム |
DE102008046833A1 (de) | 2007-09-11 | 2009-04-16 | Sumitomo Chemical Co., Ltd. | Kautschukzusammensetzung und vibrationsfestes Material |
DE102008060381A1 (de) | 2007-12-04 | 2009-06-25 | Sumitomo Chemical Company, Ltd. | Kautschukzusammensetzung und schwingungsfreies Material |
WO2023100995A1 (ja) * | 2021-12-02 | 2023-06-08 | Nok株式会社 | 防振用ゴム組成物、防振マウント及び防振グロメット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3395139B2 (ja) | 2003-04-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2006199792A (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物及び防振ゴム | |
EP0845087B1 (en) | Vibration dampening and/or isolation vulcanizate having high temperature stability | |
JPH06200096A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JPH03258840A (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 | |
US5447992A (en) | Heat and ozone resistant NBR/epichlorohydrin blends | |
US4391942A (en) | Vibration-insulating rubber composition | |
JP3652030B2 (ja) | 防振ゴム用組成物及び防振ゴム | |
JP2000336206A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JPH11153169A (ja) | 高減衰ゴム組成物 | |
JPS631979B2 (ja) | ||
JPH1171491A (ja) | 防振ゴム用クロロプレンゴム組成物 | |
JPH09241449A (ja) | 防振ゴム用耐熱性ゴム組成物 | |
JPH09176387A (ja) | 防振ゴム用組成物 | |
JP2893661B2 (ja) | 振動減衰材料 | |
JPH11302477A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JPH03217482A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JP2004307622A (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 | |
JPS645606B2 (ja) | ||
JP2938517B2 (ja) | 振動減衰材料 | |
JPH0819274B2 (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 | |
JP3365032B2 (ja) | 耐熱防振ゴム用ゴム組成物 | |
JP2979700B2 (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 | |
JPH0797483A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JPH11116733A (ja) | 防振ゴム組成物 | |
JP2004307621A (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080207 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130207 Year of fee payment: 10 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |