JP2603114Y2 - 動弁用バルブリフタ - Google Patents

動弁用バルブリフタ

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JP2603114Y2 JP1993011710U JP1171093U JP2603114Y2 JP 2603114 Y2 JP2603114 Y2 JP 2603114Y2 JP 1993011710 U JP1993011710 U JP 1993011710U JP 1171093 U JP1171093 U JP 1171093U JP 2603114 Y2 JP2603114 Y2 JP 2603114Y2
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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/12Transmitting gear between valve drive and valve
    • F01L1/14Tappets; Push rods
    • F01L1/143Tappets; Push rods for use with overhead camshafts
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    • F01L1/20Adjusting or compensating clearance
    • F01L1/205Adjusting or compensating clearance by means of shims or the like
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、例えば内燃機関にお
いて、吸排気弁のバルブステムと接触しながらカムシャ
フトの回転に従ってシリンダヘッドボア内を往復摺動す
る動弁用バルブリフタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、動弁用バルブリフタには、特開昭
63−147907号公報に記載されたものがある。こ
の動弁用バルブリフタでは、図8に示すように、バルブ
リフタボディ20の冠面部20aの裏面には凹部21が
形成され、この凹部21内には、吸排気弁のバルブステ
ム22と接触するインナーシム23が次に述べるように
装着されている。つまり、インナーシム23の側面部の
互いに反対側の部位にはセグメント状の切欠部24が形
成され、該切欠部24の直線部とインナーシム23の凸
円弧状部との連設部に角部23aが形成されている。一
方、前記切欠部24には凹部21の側壁部及び該側壁部
に形成された加締め部25の一部が入り込んだ状態とな
っていて、凹部21の側壁部には、前記角部23aに係
合する突出部26が形成されている。このため、凹部2
1の側壁部及び該側壁部に形成された加締め部25に角
部23aが食い込んだ状態となっている。従って、イン
ナーシム23は加締め部25によって前記突出部26に
対して強固に固定されるから、前記切欠部24に入り込
んだ加締め部25及び凹部21の側壁部によって凹部2
1内でのインナーシム23の回転が阻止される構成とな
っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の動弁用バルブリフタでは、シリンダボア27の上方
に設けられた駆動カム28の回転によりバルブリフタボ
デイ20を回転させようとする力が加わり、バルブステ
ム22の当たり部となるインナーシム23にも回転させ
ようとする力が加わるため、インナーシム23の各角部
23aで、凹部21の側壁部の前記角部23aと対向す
る突出部26に応力が集中して、該突出部26がへたる
から、インナーシム23の回転を防止できない。また、
バルブリフタボディ20がアルミニウム合金等軽金属材
料で形成され、インナーシム23が鉄系の金属材料で形
成されているから、その線膨張係数の差により凹部21
内でインナーシム23ががた付く。
【0004】この考案は上記課題を解決するためになし
たもので、組み立て易くできると共に、使用中における
インナーシムの回転、がた付き及び抜け出しを確実に防
止できる動弁用バルブリフタを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この考案の動弁用バルブリフタは、バルブリフタ
ボディの冠面部の裏面に凹部を形成し、該凹部内にイン
ナーシムを嵌合させる一方、前記凹部の側壁部に係止突
起を形成し、該係止突起を、リベッティング治具におけ
る前記バルブリフタボディの中心線に対して傾いた押し
ロッドを用いて加締めることによって前記インナーシム
の外周側表面に係合させると共に、前記冠面の裏面中央
部が膨出するように形成し、前記冠面裏面における前
記係止突起の回りの部位が、バルブリフタボディの中心
線に対する前記押ロッドの傾き角度より大きい角度のテ
ーパー状の逃げ形状で形成された構成にしてある。
【0006】
【作用】上記構成により、インナーシムの組込みは、凹
部内にインナーシムを嵌合させた後、該インナーシムに
対して係止突起を加締めることで行う。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面により説明
する。
【0008】図1(1)は動弁用バルブリフタを示す縦
断面図、(2)はインナーシム固定構造を示す(1)の
部分拡大図、(3)は(1)中のインナーシムを示す斜
視図、図2(1)は図1(2)のインナーシム固定構造
を得る加締め方法の説明用断面図、(2)は(1)の部
分拡大図である。
【0009】図1(1)において、1は駆動カム、2は
吸排気弁のバルブステム、3はバルブスプリング、4は
バルブスプリング3の上端部を抑えるリテーナ、5はリ
テーナ4をバルブステム2の上端部に固定するコッタ、
6はアルミニウム合金等軽金属材料よりなるバルブリフ
タボディ、7、81 は弁間隙を調整するためにバルブリ
フタボディ6に装着された鉄系材料からなるシムであ
る。
【0010】バルブリフタボディ6の冠面部6aの表面
には凹部9が、裏面には凹部10がそれぞれ形成され、
凹部9内にはインナーシム7が、凹部10内にはインナ
ーシム81 がそれぞれ嵌合されている。
【0011】そして、バルブリフタボディ6が内燃機関
のシリンダボア11内に嵌合されると共に、バルブスプ
リング3による付勢でインナーシム81 の表面にバルブ
ステム2が、アウターシム7の表面に駆動カム1のカム
1aがそれぞれ接触させられている。
【0012】インナーシム81 の外周側表面の複数箇所
(実施例では4個所)には、図1(3)に示すように、
切欠き溝部12が形成され、該切欠き溝部12の底面1
2aはインナーシム81 の表面に一端が、側面に他端が
それぞれ連設された傾斜面に形成されており、該底面1
2aの両側部には立上り面部12bがそれぞれ形成され
ている。
【0013】インナーシム81 の外周側表面には、前記
凹部10の側壁部に形成されたリング状の係止突起13
がリベッティング治具14により加締められて係合して
いる。
【0014】リベッティング治具14は、回転しながら
上下動する治具本体14aと該治具本体14aの中心線
に対して傾いた押しロッド14bとを備えており、該押
しロッド14bの先端には直角な押し面14cが形成さ
れている。
【0015】以上の構成において、インナーシム81
組込みは、凹部10内にインナーシム81 を嵌合させた
後、該インナーシム81 の表面に向かってリング状の係
止突起13を加締めることで行われる。
【0016】上記係止突起13の加締めは、図2(1)
に示すように、リベッティング治具14の治具本体14
aをバルブリフタボディ6と同心に配置して、該バルブ
リフタボディ6の中心線に対して傾いた押しロッド14
bを回転させながら上下動させ、該押しロッド14bの
先端の押し面14cを係止突起13の先端に外周側から
押し付けることによって、該係止突起13をバルブリフ
タボディ6の冠面部6aの裏面位置付近まで変形させる
ことで行われる。
【0017】前記係止突起13は凹部10の側壁部に形
成されており、リベッティング治具14の押し面14c
により外周側から凹部10の内方に向い押し付けられる
ことから、凹部10の側壁部エッジの加締めよりも小さ
い荷重で加締められ、しかもバルブリフタボディ6の冠
面部6aの裏面とインナーシム81 の表面との段差は小
さくなる。この係止突起13の加締めにより、冠面部6
aを形成する母材の一部がインナーシム81 の側面と凹
部10の側壁部との間に入り込んでその隙間を埋めると
共に、インナーシム81 の表面に切欠き溝部12が形成
されている場合は、該切欠き溝部12内に係止突起13
の一部が入り込む。
【0018】このため、図1(2)に示すように、イン
ナーシム81 の外周側表面に係止突起13が、側面に凹
部10の側壁部がそれぞれ接触すると共に、表面に切欠
き溝部12が形成されている場合は、その底面12aの
両側に設けられた立上り面部12bに係止突起13が係
合する。この場合に、バルブリフタボディ6の冠面部6
aとインナーシム81 の表面との段差Lは、所定寸法に
設定される。
【0019】上記係止突起13の加締めでは、リベッテ
ィング治具14の押し面14cが係止突起13に当って
も冠面部6aの裏面には当らない程度の大きさに押しロ
ッド14bの径が調整されている場合は良いが、押しロ
ッド14bの径がより大きい場合には図3に示すように
押し面14cの外周部が冠面部6aの裏面に食い込んで
ばりtを発生させるおそれがある。これに対しては、図
4(1)に示すように、冠面部6aの裏面における係止
突起13のまわりの部位を、バルブリフタボディ6の中
心線に対する押しロッド14bの傾き角度θ1 よりも大
きい角度θ2 (>θ1 )の逃げ形状(実施例では図の上
方に向かって収斂するテーパ形状)で形成すれば良い。
これにより、図4(2)に示すように、押しロッド14
bが冠面部6aの裏面に干渉せず、このためばりが発生
しない。また、冠面部6aの裏面中央部が膨出すること
から、冠面部6aの肉厚低下を最小限に止めて強度低下
も最小限とすることができる。
【0020】次に、この考案の他の実施例を図面により
説明する。
【0021】図5は動弁用バルブリフタのインナーシム
固定構造の他の例を示す図1(2)に対応した断面図、
図6(1)、(2)は図5のインナーシム固定構造を得
る加締め方法の説明用断面図で、それぞれ加締め前後の
状態を示す。
【0022】この実施例が前記実施例と異なる点は、バ
ルブリフタボディ6の冠面部6aの裏面にリング状突起
15を形成して凹部10を形成し、該凹部10内に嵌合
されたインナーシム81 の表面に臨むリング状の係止突
起16を前記リング状突起15の先端に連設する一方、
該係止突起16を回転ローラ17により加締めてインナ
ーシム81 の外周側表面に係合させたことである。前記
係止突起16の外周面は加締め前において図6(1)の
上方に向かって収斂するテーパ状に形成されている。
【0023】回転ローラ17は、回転しながら上下動す
る治具本体17aの先端部に鼓形のローラ17bを回転
自在に取り付けている。
【0024】以上の構成において、インナーシム81
組込みは、凹部10内にインナーシム81 を嵌合させた
後、該インナーシム81 の表面に向かってリング状の係
止突起16を加締めることで行われる。
【0025】上記係止突起16の加締めは、図6
(1)、(2)に示すように、回転ローラ17をバルブ
リフタボディ6と同心に配置して、該回転ローラ17の
ローラ17bを回転させながら、ローラ17bの湾曲面
17c、17cを係止突起16の直径方向に対向する一
対の円弧状部分の先端に押し付けることで、該係止突起
16及びリング状突起15を変形させて行われる。
【0026】前記係止突起16は凹部10の側壁部(リ
ング状突起15)に連設されており、しかも回転ローラ
17により外周側から押し付けられることから、凹部1
0の側壁部エッジの加締めよりも小さい荷重でバルブリ
フタボディ6の冠面部6a等を変形させることなく加締
められる。この係止突起16の加締めにより、冠面部6
aを形成する母材の一部がインナーシム81 の側面と凹
部10の側壁部との間に入り込んでその隙間を埋めると
共に、インナーシム81 の表面に切欠き溝部12が形成
されている場合は、該切欠き溝部12内に係止突起16
の一部が入り込む。
【0027】このため、図5に示すように、インナーシ
ム81 の外周側表面にリング状の係止突起16が、側面
に凹部10の側壁部がそれぞれ接触すると共に、表面に
切欠き溝部12が形成されている場合は、その底面12
aの両側に設けられた立上り面部12bに係止突起16
が係合する。
【0028】尚、上記2つの実施例では、傾斜面に形成
された底面12aとその両側の立上り面部12bとで構
成する切欠き溝部12を持ったインナーシム81 を使用
したが、図7に示すように、段付き面に形成された底面
18aとその両側の立上り面部18bとで構成する切欠
き溝部18を持ったインナーシム82 を使用しても良
い。
【0029】
【考案の効果】以上の通りこの考案は、バルブリフタボ
ディの冠面部の裏面に凹部を形成し、該凹部内にインナ
ーシムを嵌合させる一方、前記凹部の側壁部に係止突起
を形成し、該係止突起を加締めることによって前記イン
ナーシムの外周側表面に係合させたため、凹部の側壁部
エッジの加締めよりも小さい荷重で、しかもバルブリフ
タボディの冠面部等を変形させることなく係止突起を加
締めることができると共に、該係止突起をインナーシム
の外周側表面に、凹部の側壁部をインナーシムの側面に
それぞれ接触させることができる。
【0030】上記係止突起の加締めをベッティング治具
又は回転ローラにより行った場合、冠面部を形成する母
材の一部をインナーシムの側面と凹部の側壁部との間に
入り込ませてその隙間を埋めることができると共に、イ
ンナーシムの表面に切欠き溝部が形成されている場合
は、該切欠き溝部内に係止突起の一部を入り込ませて係
合させることができる。
【0031】従って、この考案によれば、凹部内にイン
ナーシムを容易かつ確実に組み込むことができ、組立能
率の向上が図れると共に、係止突起によりインナーシム
の抜出しを防止し、インナーシムと係止突起、凹部の側
壁部との間の接触摩擦、更にはインナーシムの切欠き溝
部と係止突起との係合によって使用中におけるインナー
シムの回転やがた付きを確実に防止でき、弁間隙の調整
機能を損なうことなくバルブリフタの耐摩耗性の向上が
図れる。
【0032】また、冠面部の裏面における係止突起のま
わりの部位を、バルブリフタボディの中心線に対する押
しロッドの傾き角度よりも大きい角度の逃げ形状で形成
したので、ばりの発生がなく製品品質を向上させること
ができる。
【0033】更に、冠面部の裏面中央が膨出すること
で、冠面部の肉厚を最小にして強度低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1) この考案の一実施例の動弁用バルブリ
フタを示す縦断面図である。 (2) インナーシム固定構造を示す(1)の部分拡大
図である。 (3) (1)中のインナーシムを示す斜視図である。
【図2】(1) 図1(2)のインナーシム固定構造を
得る加締め方法の説明用断面図である。 (2) (1)の部分拡大図である。
【図3】図2(1)に示す加締め方法が有する不都合を
示す説明用断面図である。
【図4】(1) 図3に示す不都合を解消するための一
手段を示す断面図である。 (2) (1)の手段を適用した場合のインナーシム固
定構造を示す断面図である。
【図5】動弁用バルブリフタのインナーシム固定構造の
他の例を示す図1(2)に対応した断面図である。
【図6】(1) 図5のインナーシム固定構造を得る加
締め方法の説明用断面図で、加締め前の状態を示す。 (2) 図5のインナーシム固定構造を得る加締め方法
の説明用断面図で、加締め後の状態を示す。
【図7】インナーシムの他の例を示す斜視図である。
【図8】(1) 従来例の動弁用バルブリフタを示す縦
断面図である。 (2) インナーシム固定構造を示す(1)の拡大図で
ある。
【符号の説明】
2 吸排気弁のバルブステム 6 バルブリフタボディ 6a 冠面部 81 、82 インナーシム 10 凹部 12 切欠き溝部 13 係止突起 14 リベッティング治具 14b 押しロッド 16 係止突起 17 回転ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 上原 宏一 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 アツギユニシア内 (56)参考文献 特開 昭63−147907(JP,A) 特開 平2−92430(JP,A) 実開 平3−126234(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブリフタボディの冠面部の裏面に凹
    部を形成し、該凹部内にインナーシムを嵌合させる一
    方、前記凹部の側壁部に係止突起を形成し、該係止突起
    を、リベッティング治具における前記バルブリフタボデ
    ィの中心線に対して傾いた押しロッドを用いて加締める
    ことによって前記インナーシムの外周側表面に係合させ
    ると共に、前記冠面の裏面中央部が膨出するように形成
    し、前記冠面裏面における前記係止突起の回りの部位
    が、バルブリフタボディの中心線に対する前記押ロッド
    の傾き角度より大きい角度のテーパー状の逃げ形状で形
    成されたことを特徴とする動弁用バルブリフタ。
JP1993011710U 1992-09-09 1993-02-23 動弁用バルブリフタ Expired - Fee Related JP2603114Y2 (ja)

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