JP2003240103A - カムフォロワ - Google Patents

カムフォロワ

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JP2003240103A
JP2003240103A JP2002042711A JP2002042711A JP2003240103A JP 2003240103 A JP2003240103 A JP 2003240103A JP 2002042711 A JP2002042711 A JP 2002042711A JP 2002042711 A JP2002042711 A JP 2002042711A JP 2003240103 A JP2003240103 A JP 2003240103A
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holes
side walls
pair
hole
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Yoshitaka Waseda
義孝 早稲田
元伸 ▲吉▼村
Motonobu Yoshimura
Masanori Okumoto
正典 奥本
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カムフォロワにおいて、胴体に対する支軸の抜
け止め構造を工夫することにより、支軸を全体的に硬化
できるようにし、支軸の加工コストを低減する。 【解決手段】胴体2に備える一対の側壁7,8の貫通孔
12A,12Bに対して支軸2を嵌入させる。支軸3の
端縁を、貫通孔12A,12Bの外側開口よりも内側に
入り込ませる状態にする。一対の側壁7,8の外側面に
おいて各貫通孔12A,12Bの周辺に、当該各貫通孔
12A,12Bの内径側へ張り出して支軸3の抜け出し
を阻む爪14を設ける。この爪14は側壁7,8の外側
面において貫通孔12A,12Bの周辺を打刻かしめし
て、塑性変形させることによって流動する肉部で形成さ
れる。上記爪14は貫通孔12A,12Bの外側開口に
できる凹み内に入り込ませる。要するに、従来例のよう
に支軸3の両端面に打刻かしめを行わないから、支軸3
については、全体的に熱硬化処理することが可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内燃機関の
動弁機構に組み込まれるカムフォロワに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカムフォロワの1つとして、図1
5および図16に示すようなロッカアーム81と呼ばれ
るものがある。図例のロッカアーム81は、胴体82、
支軸83、ローラ84、複数の針状ころ85を有してい
る。
【0003】胴体82は、一対の側壁86,87と、ラ
ッシュアジャスタ90が当接されるピボット部88と、
バルブ91のステムエンドが当接されるバルブ当接部8
9とを有している。一対の側壁86,87間に、支軸8
3が架け渡され、この支軸83の外周に複数の針状ころ
85を介してカム92が当接されるローラ84が回転自
在に支持される。
【0004】上記支軸83は、一対の側壁86,87に
設けられる貫通孔93,94に対して嵌入されるが、こ
の支軸83の両端面が打刻かしめされることにより支軸
83が抜け止めされる。
【0005】この打刻かしめでは、パンチング工具など
で支軸83の両端面に凹状の打刻溝95を形成したうえ
で、この打刻溝95の形成に伴い流動する肉部を側壁8
6,87の貫通孔93,94の周辺に張り出させるよう
にする。この張り出し部分が、支軸83の抜け出しを阻
む爪96となる。このような打刻かしめを行うために、
通常、支軸83の両端は、貫通孔93,94の外側開口
とほぼ面一となる状態に設定している。
【0006】なお、上記胴体82は、鋳造品、あるいは
プレス加工品があるが、いずれについても、支軸83の
抜け止めは上述した手法が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常、上記支軸83の
外周面は、針状ころ85の軌道面となるために、熱硬化
処理を施す必要がある。しかし、支軸83の両端面を打
刻かしめする関係より、支軸83の両端部分について
は、硬化させないようにするのが望ましい。そのため、
支軸83の熱硬化処理としては、例えば支軸83の両端
部を除いて処理する必要がある。また、この熱硬化処理
では、処理領域が軸心方向にずれやすい。このようなこ
とから、熱硬化処理に多大な手間がかかり、製造コスト
が嵩む結果となっていた。ここに改良の余地がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のカムフォロワ
は、一対の対向する側壁を有する金属製の胴体と、この
胴体の一対の側壁間に架け渡された状態で取り付けられ
る支軸と、支軸において前記一対の側壁間の領域に回転
自在に外装されかつカムが当接されるローラとを含む。
そして、前記一対の側壁それぞれに同軸状に設けられる
各貫通孔に対して前記支軸の両端部が嵌入されていると
ともに、この支軸の両端が、前記各貫通孔における外側
開口よりも内側に入り込んだ状態に設定されている。ま
た、前記一対の側壁の外側面において前記各貫通孔の周
辺に、前記各貫通孔の内径側へ張り出して前記支軸の抜
け出しを阻む爪が設けられている。前記爪が、前記一対
の側壁の外側面において前記各貫通孔の周辺を打刻かし
めして塑性変形させたときに流動する肉部で形成されて
いる。
【0009】要するに、支軸の抜け出しを阻む爪を打刻
かしめで作るものの、打刻かしめを支軸の端面に対して
施さずに、側壁において貫通孔の周辺に対して施すよう
にしている。このように、従来例のように支軸の両端面
に打刻かしめを行わないから、支軸については、その全
体に熱硬化処理を施せるようになり、支軸の熱硬化処理
が簡易に行えるようになる。しかも、支軸の端縁を、貫
通孔の外側開口よりも内側に入り込ませる状態にしてい
るから、上記爪を貫通孔の外側開口にできる凹み内に入
り込ませることが可能となり、爪が外部に突出せずに済
む。
【0010】ところで、上記胴体は、金属板を母材とし
てプレス加工して製作されるものとすることができる。
この場合、胴体を鋳造品とする場合に比べて軽量化なら
びに製造コストの低減を図るうえで有利となる。
【0011】また、上記支軸は、その表面全体に熱硬化
処理を施すことにより表面硬度が管理された金属材で形
成されるものとすることができる。この場合、支軸全体
に対して熱硬化処理を施して表面硬度を管理されている
から、安価で高品質なものとすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1から図10に本発明の一実施
形態を示している。この実施形態では、カムフォロワと
して、エンドピボッドタイプのロッカアームを例に挙げ
ている。
【0013】図1に示すエンドピボッドタイプのロッカ
アーム1は、胴体2と、支軸3と、ローラ4と、複数の
針状ころ5とを有している。
【0014】胴体2は、一対の側壁7,8と、それらの
長手方向一端側を連接する連接壁9とを有する形状のプ
レス加工品とされている。一対の側壁7,8の長手方向
他端側には、胴体2と別体のバルブ当接部10が溶接な
どにより固着されている。このバルブ当接部10は、端
面から見ると上下逆さの凹形状になっており、その天井
部分は下向きに膨出させて反らせた形状になっている。
【0015】なお、上記一対の側壁7,8の長手方向中
間には、同軸状となる貫通孔12A,12Bが設けられ
ており、この貫通孔12A,12Bに対して支軸3の両
端が嵌入されることにより、支軸3が一対の側壁7,8
間に架設された状態で取り付けられている。この支軸3
において一対の側壁7,8間の領域の外周に対してロー
ラ4が複数の針状ころ5を介して回転自在に支持されて
いる。
【0016】また、上記連接壁9には、上向きに膨出す
る半球形のピボット部11が設けられている。
【0017】なお、上記胴体2における各貫通孔12
A,12Bの外側開口縁には、テーパ状の面取り13が
施されている。この面取り13は、貫通孔12A,12
Bの端縁処理のために通常施されるものである。また、
支軸3の両端にも、一般的な端面処理のための面取り3
aが施されている。但し、上記各貫通孔12A,12B
の面取り13や支軸3の面取り3aを省略したものも本
発明に含まれる。
【0018】このようなロッカアーム1では、図1に示
すように、胴体2のピボット部11が、図示しないシリ
ンダヘッドに設置されるラッシュアジャスタ20の上端
に係合され、バルブ当接部10が、前記シリンダヘッド
に設置される動弁機構のバルブ21のステムエンドに当
接され、さらに、ローラ4に対して前記シリンダヘッド
に設置されるカム22が当接される。そして、カム22
を回転させることにより、ピボット部11が支点となっ
て胴体2が傾動させられるようになり、バルブ当接部1
0が上下に所定ストロークで反復変位させられること
で、バルブ21を開閉動作させるようになる。このよう
に、ロッカアーム1は、胴体2の長手方向一端側を支点
として傾動させられる。
【0019】この実施形態では、上記胴体2に対して取
り付けた支軸3の抜け出しを阻むための構造を工夫する
ことにより、支軸3に対する熱硬化処理を部分的ではな
く、全体的に行えるようにしていることに特徴があるの
で、以下で詳細に説明する。
【0020】具体的に、図4に示すように、上記一対の
側壁7,8の外側面において各貫通孔12A,12Bの
周辺に、各貫通孔12A,12Bの内径側へ張り出して
支軸3の抜け出しを阻む爪14が設けられている。
【0021】ここでは、一対の側壁7,8の両貫通孔1
2A,12Bに対して支軸3の両端部を嵌入した状態に
おいて、上記支軸3の両端を、一対の側壁7,8の外側
面よりも各貫通孔12A,12B内に入り込ませてい
る。これにより、貫通孔12A,12Bの外側開口側に
凹みが作られている。この凹み内に、上記爪14が入れ
られている。これにより、爪14が側壁7,8の外側面
から外部に突出せずに済むので、見栄えがよくなる他、
後々、爪14が何かで引っ掛かって折れることを防止す
るうえで有利となる。
【0022】上記爪14は、一対の側壁7,8の外側面
において各貫通孔12A,12Bの周辺に対して打刻か
しめを施すことにより形成される。つまり、前記打刻か
しめでは、各貫通孔12A,12Bの外側開口の周辺を
塑性変形させて輪状の打刻溝15を作ったうえで、当該
塑性変形によって流動する肉部を各貫通孔12A,12
Bの内径側へ張り出させるようにする。この張り出し部
分が、上記爪14となる。
【0023】ところで、上記支軸3の両端を、一対の側
壁7,8の各貫通孔12A,12B内に入り込ませる量
については、側壁7,8の厚み寸法にもよるが、支軸3
の片側で0.5mm以上に設定される。
【0024】また、各貫通孔12A,12Bの外側開口
に設けられる面取り13の形成範囲、つまり、一対の側
壁7,8の外側面から各貫通孔12A,12B内に入り
込む範囲は、側壁7,8の厚み寸法にもよるが、側壁
7,8の外側面から1.0mm以下、好ましくは0.5
mm以下に設定される。さらに、面取り13の大径側端
縁の直径と、貫通孔12A,12Bの内径との差も、
1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定され
る。これと同様に、支軸3の面取り3aも設定される。
【0025】このような寸法関係より、上記支軸3の端
縁と各貫通孔12A,12Bの面取り13との相対的な
位置関係については、例えば図5に示すように、支軸3
の端縁を面取り13の小径側端縁13aに対して軸心方
向で一致させるように設定することができる。その他、
図6に示すように、支軸3の端縁を面取り13の小径側
端縁13aよりも内側に位置させてもよいし、また、図
7に示すように、支軸3の端縁を面取り13の小径側端
縁13aよりも外側に位置させてもよい。いずれの場合
にも、支軸3の両端を、一対の側壁7,8の各貫通孔1
2A,12B内に入り込ませた状態にすればよいのであ
る。
【0026】さらに、上記支軸3と貫通孔12A,12
Bとの嵌め合いは、いずれも「すきま嵌め」とされる。
但し、仮に、支軸3を第1の側壁7の貫通孔12Aから
差し込む場合だと、支軸3と第1の側壁7の貫通孔12
Aとの嵌め合いについては「すきま嵌め」とし、支軸3
と第2の側壁8の貫通孔12Bとの嵌め合いについては
「中間嵌め」あるいは「しまり嵌め」とすることができ
る。また、支軸3を第2の側壁8の貫通孔12Bから差
し込む場合だと、上記と逆に、支軸3と第2の側壁8の
貫通孔12Bとの嵌め合いについては「すきま嵌め」と
し、支軸3と第1の側壁7の貫通孔12Aとの嵌め合い
については「中間嵌め」あるいは「しまり嵌め」とする
ことができる。これらの場合、「すきま嵌め」とする側
だけに、打刻かしめを行って爪14を設けるようにして
もよい。
【0027】そして、支軸3は、例えば高炭素クロム軸
受鋼を用いて形成されており、その全体に熱硬化処理が
施されている。この熱硬化処理は、支軸3の表面硬度
を、例えばロックウェル硬さ(HRC)で58以上に設
定するように、ずぶ焼入れ、浸炭焼入れなど、その他い
ろいろな周知の技術で行うことができる。
【0028】ここで、上述した胴体2の製造手順を説明
する。
【0029】まず、図8(a)に示すように、一枚の鋼
板などの基板5Aを平面視でほぼ逆向きの「コ」字形状
にブランク抜きし、一対の側壁7,8とする領域5B,
5Cにおいて支軸3の挿通予定部分に対して貫通孔12
A,12Bを形成する。
【0030】この後、図8(b)に示すように、基板5
Aにおいて連接壁9となる領域5Dに対して絞り加工を
施すことにより半球形に膨出したピボット部11を形成
する。
【0031】続いて、上記基板5Aの外周不要部分をト
リミングして除去してから、図8(c)に示すように、
上記基板5Aにおいて一対の側壁7,8となる領域5
B,5Cを、ほぼU字形に折り曲げることにより、一対
の側壁7,8を平行に対向させる。
【0032】そして、上記胴体2に熱硬化処理を施す。
このとき、熱硬化処理は、胴体2において貫通孔12
A,12Bの外側開口の周辺を除外して行うか、あるい
は熱硬化処理を胴体2の全体に行ってから、高周波焼き
戻しを行うようにする。
【0033】この後、一対の側壁7,8の貫通孔12
A,12Bに対して支軸3を嵌入させるとともに、この
支軸3に対して針状ころ5を介してローラ4を取り付け
る。
【0034】このようにしてから、支軸3を抜け止めす
る。つまり、図9に示すように、一対の側壁7,8の両
貫通孔12A,12Bに対して支軸3の両端部を嵌入さ
せただけのロッカアーム1を、横向き姿勢にして、受け
治具25上に載せる。この受け治具25は、その上面の
所定位置に膨出部25aが設けられている。この膨出部
25aは、第1の側壁7の貫通孔12Aにおける外側開
口に対して入れられることにより、支軸3の片方の端面
に当接される。
【0035】この状態において、第2の側壁8の外側面
において貫通孔12Bの周辺に対して、パンチング工具
26で打刻かしめを行う。これにより、第2の側壁8の
外側面において貫通孔12Bの周辺に凹状の打刻溝15
が塑性変形により作られたうえで、その塑性変形によっ
て流動する肉部を、貫通孔12Bの内径側へ張り出させ
るようにする。この張り出し部分が、支軸3の抜け出し
を阻む爪14となる。
【0036】そして、図10に示すように、ロッカアー
ム1を上下ひっくり返して、第1の側壁7の外側面にお
いて貫通孔12Aの周辺に対して、上述した打刻かしめ
を行う。これにより、第1の側壁7の外側面において貫
通孔12Aの周辺に凹状の打刻溝15が塑性変形により
作られたうえで、その塑性変形によって流動する肉部
を、貫通孔12Aの内径側へ張り出させるようにする。
この張り出し部分が、支軸3の抜け出しを阻む爪14と
なる。この爪14の張り出し寸法は、支軸3の面取り3
aの1/4以上とすることができる。
【0037】なお、上記受け治具25の膨出部25aの
外径は、図9や図10に示すように、貫通孔12A,1
2Bの内径よりも十分に小さく設定されている。また、
上記打刻かしめを行う前に、一対の側壁7,8において
打刻かしめを行う予定位置に目印用の浅い溝(図示、符
号省略)を設けておいてもよい。この溝を設けていれ
ば、打刻かしめ時の塑性変形を容易に行えるようにな
る。
【0038】以上説明したように、胴体2に対して支軸
3を抜け止めした状態で取り付けるにあたって、従来例
と同様に打刻かしめを行うのであるが、この打刻かしめ
を支軸3ではなく、一対の側壁7,8の外側面に対して
行うようにしているから、支軸3に対する熱硬化処理
を、部分的ではなく全体的に行うことができるようにな
る。また、上記打刻かしめ作業についても、打刻位置を
変えているだけで、従来例と作業工数は変わらないか
ら、作業コストの無駄な増加は避けられる。さらに、支
軸3の端縁を、貫通孔12A,12Bの外側開口よりも
内側に入り込ませる状態にしているから、上記爪14を
貫通孔12A,12Bの外側開口にできる凹み内に入り
込ませることが可能となり、爪14が外部に突出せずに
済む。
【0039】このようなことから、支軸3の熱硬化処理
に関する手間が簡略化できるようになるから、その製造
コストを低減できるようになり、結果的にロッカアーム
1の生産性の向上ならびにローコスト化に貢献できるよ
うになる。
【0040】なお、本発明は上述した実施形態のみに限
定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられ
る。
【0041】(1)上記実施形態において、胴体2に対
する熱硬化処理は、単純に胴体2の全体に行うだけにし
てもよい。
【0042】(2)上記実施形態では、胴体2の一対の
側壁7,8の外側面で貫通孔12A,12Bの外周に対
して輪状に打刻かしめを行うことにより輪状の打刻溝1
5を設けているが、打刻溝15を輪状とせずに、周方向
で途切らせてもよい。また、図11に示すように、貫通
孔12A,12Bの外周の円周数ヶ所に対して、ドット
状に凹ませる打刻かしめを行うようにしてもよい。この
場合には、一対の側壁7,8の外側面で貫通孔12A,
12Bの外周に対してドット状の打刻痕15が作られた
うえで、貫通孔12A,12Bの外側開口縁の円周数ヶ
所から貫通孔12A,12Bの内径側に向けて張り出す
爪14が形成されることになる。
【0043】(3)上記実施形態において、支軸3の端
面に対して凹凸を設けることにより、爪14を食い込ま
せるようにしてもよい。この場合、支軸3の回り止め効
果が向上する。この凹凸は、支軸3の端面全面に設けれ
ばよいが、少なくとも支軸3の端面において爪14が押
し付けられる領域に設ければよい。この凹凸としては、
ローレット模様の凹部や放射方向に沿う筋状凹部などが
挙げられる。
【0044】(4)上記実施形態のロッカアーム1にお
いて、バルブ当接部10について胴体2と別体に形成し
ておいて胴体2に対して溶接などで固着しているが、胴
体2に一体に形成することができる。その場合には、上
記ピボット部11と同様に、胴体2に連接壁9と同様の
連接壁を設けておき、この連接壁を曲げ加工することに
より、バルブ当接部10を得ることができる。
【0045】(5)上記エンドピボットタイプのロッカ
アーム1では、ピボット部11について、胴体2の連接
壁9そのものを加工して得ているが、図12に示すよう
に、胴体2の連接壁9に対してアジャストスクリュー6
を螺合装着して、このアジャストスクリュー6の一端を
ラッシュアジャスタ20に対して当接させるようにして
もよい。この例では、アジャストスクリュー6の螺合代
を可及的に長くするために、連接壁9に対してバーリン
グ加工を施すことにより下向きに膨出する円筒部16を
設け、この円筒部16にねじ溝を形成している。
【0046】(6)上記実施形態では、エンドピボッド
タイプのロッカアーム1を例に挙げているが、図13に
示すようなセンタピボッドタイプのロッカアームにも本
発明を適用できる。図13に示すセンタピボッドタイプ
のロッカアーム1は、胴体2の長手方向中間を支点とし
て傾動させられるものである。具体的に、胴体2は、一
対の側壁7,8とそれらを長手方向一端側で連接する連
接壁9とを有している。一対の側壁7,8の長手方向一
端には、同軸状の貫通孔12A,12Bが設けられてお
り、また、長手方向中間にも同軸状の貫通孔17A,1
7Bが設けられている。この長手方向一端側の貫通孔1
2A,12Bに対して支軸3が取り付けられ、長手方向
中間の貫通孔17A,17Bには円筒形のブッシュ18
が取り付けられている。このブッシュ18に対して図示
しないシリンダヘッドのロッカシャフト23が摺動可能
に挿通され、このロッカシャフト23を支点として胴体
2が傾動するようになる。この実施形態でも、支軸3の
抜け止め構造については上記実施形態と同じとされるの
で、その説明は省略する。
【0047】(7)上記(6)で例示したセンタピボッ
トタイプのロッカアーム1では、バルブ当接部10を、
胴体2の連接壁9そのものを加工して得ているが、図1
4に示すように、胴体2の連接壁9に対してアジャスト
スクリュー6Aを螺合装着して、このアジャストスクリ
ュー6Aの一端をバルブ21のステムエンドに当接させ
るようにしてもよい。この例では、アジャストスクリュ
ー6Aの螺合代を可及的に長くするために、連接壁9に
対してバーリング加工を施すことにより下向きに膨出す
る円筒部16Aを設け、この円筒部16Aにねじ溝を形
成している。
【0048】(8)上記各実施形態では、ローラ4を支
軸3に対して複数の針状ころ5を介して支持させている
が、この針状ころ5を用いずに、すべり接触させる形態
とすることができる。つまり、ローラ4を支軸3に対し
てすきま嵌めにより直接外嵌させたり、あるいは図示し
ないが、すべり軸受を介して嵌合したりすることができ
る。
【0049】(9)上記各実施形態では、胴体2をプレ
ス加工品とした例を挙げているが、鉄系金属や、アルミ
ニウムなどの軽合金などを用いて、ロストワックスやダ
イカスト製法などで製作される鋳造品とすることができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明に係るカムフォロワでは、胴体に
おける一対の側壁の外側面に対して打刻かしめを行うこ
とによって支軸の抜け止めを阻む爪を設けており、従来
例のように支軸に対して打刻かしめを行わないので、支
軸に対する熱硬化処理を、従来例のように部分的ではな
く全体的に行うことができるようになる。
【0051】しかも、支軸の端縁を、胴体の一対の側壁
における貫通孔の外側開口よりも内側に入り込ませてい
るから、上記爪を貫通孔の外側開口にできる凹み内に入
り込ませることが可能となり、爪が外部に突出せずに済
むなど、見栄えがよくなる他、後々、爪が何かで引っ掛
かって折れることを防止するうえで有利となる。
【0052】このように、本発明では、支軸の熱硬化処
理に関する手間が従来例に比べて簡略化できるようにな
るから、その製造コストを低減できるようになり、結果
的にカムフォロワの生産性の向上ならびにローコスト化
に貢献できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るロッカアームを示す
側面図
【図2】ロッカアームの斜視図
【図3】ロッカアームの分解斜視図
【図4】図1の(4)−(4)線断面の矢視図
【図5】貫通孔と支軸との相対的な位置関係を示す説明
【図6】図5の他の位置関係を示す説明図
【図7】図5のさらに他の位置関係を示す説明図
【図8】ロッカアームの胴体の製造手順を示す説明図
【図9】ロッカアームの支軸の抜け止め加工形態を示す
説明図
【図10】ロッカアームの支軸の抜け止め加工形態を示
す説明図
【図11】側壁に対する打刻形態の変形例を示す側面図
【図12】本発明の他の実施形態に係るロッカアームを
示す側面図
【図13】図1に示すロッカアームの変形例を示す側面
【図14】図12に示すロッカアームの変形例を示す側
面図
【図15】従来例に係るロッカアームを示す側面図
【図16】図15の(16)−(16)線断面の矢視図
【符号の説明】
1 ロッカアーム 2 胴体 3 支軸 4 ローラ 7 胴体の第1の側壁 8 胴体の第2の側壁 9 胴体の連接壁 10 胴体のバルブ当接部 11 胴体のピボット部 12A 第1側壁の貫通孔 12B 第2側壁の貫通孔 14 爪 15 打刻溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥本 正典 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3G016 AA19 BB22 CA04 CA52 EA03 FA06 FA19 GA01 3J030 EA02 EA09 EA14 EA22 EB03 EB07 EB09 EC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の対向する側壁を有する金属製の胴体
    と、この胴体の一対の側壁間に架け渡された状態で取り
    付けられる支軸と、支軸において前記一対の側壁間の領
    域に回転自在に外装されかつカムが当接されるローラと
    を含み、 前記一対の側壁それぞれに同軸状に設けられる各貫通孔
    に対して前記支軸の両端部が嵌入されているとともに、
    この支軸の両端が、前記各貫通孔における外側開口より
    も内側に入り込んだ状態に設定されており、 前記一対の側壁の外側面において前記各貫通孔の周辺
    に、前記各貫通孔の内径側へ張り出して前記支軸の抜け
    出しを阻む爪が設けられており、 前記爪が、前記一対の側壁の外側面において前記各貫通
    孔の周辺を打刻かしめして塑性変形させたときに流動す
    る肉部で形成されている、カムフォロワ。
  2. 【請求項2】請求項1のカムフォロワにおいて、 前記胴体が、金属板を母材としてプレス加工して製作さ
    れるものである、カムフォロワ。
  3. 【請求項3】請求項1または2のカムフォロワにおい
    て、 前記支軸が、その表面全体に熱硬化処理を施すことによ
    り表面硬度が管理された金属材で形成されるものであ
    る、カムフォロワ。
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