JP2939782B2 - 内燃機関用タペットのチップ取付方法 - Google Patents

内燃機関用タペットのチップ取付方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タペット本体の内底面
におけるエンジンバルブとの接触部に設けられたチップ
を、強固に固定するようにした内燃機関用タペットのチ
ップ取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、DOHC式等の直動型の動弁機構
に、アルミニウム合金製のタペット(バルブリフタ)を用
いて動弁系を軽量化し、エンジン性能を一層向上させる
試みがなされている。
【0003】アルミニウム合金製のタペットは、通常の
鉄製に比べて強度、剛性が低く、かつ耐摩耗性も劣るた
め、回転カムやエンジンバルブとの接触面に、耐摩耗性
金属材料を装着して使用される。
【0004】図4は、直動型の動弁機構に組込まれたア
ルミニウム合金製のタペットを示し、(101)はシリンダ
ヘッド、(102)はシリンダヘッド(101)に摺動自在に嵌合
されたタペット本体で、上面が閉塞された円筒形をな
し、その上壁(102a)の上面に形成された大径の凹所(102
b)には、回転カム(105)と接触する耐摩耗性金属材料製
の円板状のシム(103)が、また上壁(102a)の内底面中央
に形成された有底の嵌合孔(102c)には、エンジンバルブ
(106)の軸端と当接する、同じく耐摩耗性金属材料製の
小径のチップ(104)が、それぞれ嵌合されている。
【0005】チップ(104)を嵌合孔(102c)に固定する場
合、単に圧入しただけでは、双方の部材の熱膨張率の差
等によりチップ(104)が脱落する恐れがあるため、図5
(上下逆向に示す)に示すように、チップ(104)が嵌合さ
れた嵌合孔(102c)の周縁部を、下端に逆三角形断面のコ
ーキング(かしめ)刃(107)を備えるコーキング用のポン
チ(108)により強圧し、周縁部を内方(求心方向)に塑性
変形(109)させてかしめることにより、チップ(104)の脱
落防止を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のチップ
の取付方法では、チップ(104)の周端縁が直角に形成さ
れているため、その部分と塑性変形(109)部との係合(接
触)面積が小さく、チップ(104)のかしめ力が弱い。
【0007】また、塑性変形(109)部におけるチップ(10
4)の上端縁(図5についていう)との接触部に、内方に急
激に折曲する角部(109a)が形成されるため、この部分に
応力が集中し易く、エンジンの長期運転により、塑性変
形(109)部にへたりが生じてかしめ力が弱まったり、そ
の部分に亀裂が生じたりする。
【0008】チップ(104)が嵌合孔(102c)内に強固に固
定されていないと、チップ(104)とタペット本体(102)と
の間、又はチップ(104)とエンジンバルブ(106)との間に
隙間が生じて、運転中に打撃音が発生したり、異常摩耗
を起こすなどして、耐久性、信頼性が損なわれる。
【0009】チップ(104)を強固に固定する一手段とし
て、ポンチ(108)の押圧荷重を高めてかしめ力を増大さ
せ、チップ(104)の保持力を増強することも考えられる
が、必要以上に強い力でかしめると、図5に示すよう
に、凹溝(110)の頂部に亀裂(111)が生じるばかりでは
く、角部(109a)が鋭く折曲して、この部分にも亀裂が生
じることがある。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、チップのかしめ力を大幅に増大すること
により、チップを嵌合孔内に強固に固定し、耐久性、信
頼性に優れる内燃機関用タペットのチップ取付方法を提
供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、上端が閉塞された円筒形をなすタペッ
ト本体の内底面中央に形成した嵌合孔内に、下部周端縁
になだらかな曲面部を備えるチップを嵌合したのち、前
記内底面における嵌合孔の周端部を、ほぼ三角形断面の
コーキング刃を有するポンチにより押圧して内方に塑性
変形させることにより、かしめることを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】チップの下部周端縁になだらかな曲面部を形成
し、その周囲の内底面を、コーキング刃を有するポンチ
により押圧して内方に塑性変形することにより、塑性変
形部とチップとの係合面積が増加し、かつ曲面部全体又
は一部の面に、塑性変形時の押圧荷重が直角にかつ有効
に作用する。これにより、チップのかしめ力が増大し、
チップが嵌合孔内に強固に固定される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は、本発明の第1実施例を示すもの
で、アルミニウム合金製のタペット本体(1)における上
壁(2)の内底面中央に形成された厚肉部(3)の中心に
は、下向に開口する有底の嵌合孔(4)が形成されてい
る。
【0014】チップ(5)は、耐摩耗性金属材料により、
その板厚を上記嵌合孔(4)の深さよりも若干小とした円
板状に形成され、その下部周端縁には、図2に拡大して
示すように、中央部の曲率半径が比較的大きく、上下両
端部の曲率半径が小さい、なだらかな曲面部(5a)が形成
されている。
【0015】チップ(5)を嵌合孔(4)内に固定するに
は、次の要領で行う。すなわち、図2に上下を逆向とし
て示すように、まずチップ(5)を曲面部(5a)上方(以下
上下の方向は図2の倒立した状態でいう)に向けて嵌合
孔(4)に嵌挿したのち、嵌合孔(4)の周縁部の厚肉部
(3)の上面を、内外の斜辺の交叉部の狭角がほぼ90゜を
なす逆二等辺三角形断面の円形のコーキング刃(6a)を下
端に備えるポンチ(6)をもって強圧する。
【0016】すると、厚肉部(3)の上面にコーキング刃
(6a)と補形をなす逆三角形断面の環状の凹溝(7)が形成
され、かつ同時に、嵌合孔(4)の周囲の厚肉部(3)の端
縁部が、チップ(5)の曲面部(5a)に沿って内方に塑性変
形(8)させられ、チップ(5)がかしめられる。なお、コ
ーキング刃(6a)の頂部は、凹溝(7)の頂端に応力が集中
するのを避けるために、若干丸みを形成するのがよい。
【0017】このようにしてチップ(5)をかしめると、
塑性変形(8)部とチップ(5)との係合(接触)面積が、従
来に比して大幅に増大するとともに、曲面部(5a)全体又
は一部の面に、塑性変形(8)時の押圧荷重が直角にかつ
有効に作用する。
【0018】その結果、チップ(5)を嵌合孔(4)内に押
し込める抱込み力、及びかしめ力(締付力)が増大して、
チップ(5)は嵌合孔(4)内に強固に固定される。
【0019】しかも、従来のように、チップ(5)と塑性
変形(8)部との接触部に角が生じないので、応力が集中
する部分はなく、従ってエンジンの運転中に塑性変形
(8)部にへたりが生じたり、亀裂が発生したりするなど
の恐れはなく、かしめ力が長期に亘り維持される。
【0020】図3は、本発明の第2実施例を示すもの
で、この実施例においては、コーキング刃(6a)のかしめ
側に当たる内方の斜辺を、チップ(5)の曲面部(5a)とほ
ぼ同じ曲率の凹曲面に形成したものである。
【0021】このように湾曲させると、第1実施例のも
のに比して、塑性変形(8)部の肉の流れが円滑となっ
て、内方への塑性変形量が増すとともに、押圧荷重が曲
面部(5a)全体に効果的に作用するので、よりかしめ力が
増大する。
【0022】なお、上記両実施例では、チップ(5)の回
りを円形にかしめるようにしているが、複数個の不連続
したコーキング刃を備えるポンチを用いて、チップ(5)
の回りの複数個所をかしめてもよい。チップ(5)の形状
は、上記円板形に限定されるものではなく、だ円形や小
判形等でもよいのは勿論である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、チップに形成したなだ
らかな曲面部に、塑性変形時の押圧荷重が有効に作用す
るので、チップのかしめ力が大幅に増大し、チップを嵌
合孔内に強固に固定することができる。
【0024】コーキング刃の内方を凹曲面とすると、塑
性変形量が増して、よりかしめ力が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を適用したタペットの要部
の中央縦断正面図である。
【図2】同じくチップのかしめ要領を倒立して示す要部
の拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施例のかしめ要領を示す要部の
拡大断面図である。
【図4】直動型動弁機構とそれに組み込まれた従来方法
によるタペットの中央縦断正面図である。
【図5】従来のチップのかしめ要領を示す要部の縦断正
面図である。
【符号の説明】
(1)タペット本体 (2)上壁 (3)厚肉部 (4)嵌合孔 (5)チップ (5a)曲面部 (6)ポンチ (6a)コーキング
刃 (7)凹溝 (8)塑性変形

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端が閉塞された円筒形をなすタペット
    本体の内底面中央に形成した嵌合孔内に、下部周端縁に
    なだらかな曲面部を備えるチップを嵌合したのち、前記
    内底面における嵌合孔の周端部を、ほぼ三角形断面のコ
    ーキング刃を有するポンチにより押圧して内方に塑性変
    形させることにより、かしめることを特徴とする内燃機
    関用タペットのチップ取付方法。
  2. 【請求項2】 コーキング刃における内方の辺が、チッ
    プの曲面部とほぼ同じ曲率の凹曲面に形成されている請
    求項1記載の内燃機関用タペットのチップ取付方法。
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JP5294267B2 (ja) * 2009-05-29 2013-09-18 株式会社吉野工業所 ポンプ付きチューブ容器

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