JPH0444805Y2 - - Google Patents

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JPH0444805Y2
JPH0444805Y2 JP10497888U JP10497888U JPH0444805Y2 JP H0444805 Y2 JPH0444805 Y2 JP H0444805Y2 JP 10497888 U JP10497888 U JP 10497888U JP 10497888 U JP10497888 U JP 10497888U JP H0444805 Y2 JPH0444805 Y2 JP H0444805Y2
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JP
Japan
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valve spring
spring retainer
curved surface
split
curvature
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JP10497888U
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JPH0226706U (ja
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はエンジンの吸排気バルブに用いられる
バルブスプリングリテーナに関するものである。
(従来の技術) バルブスプリングリテーナは一般に実開昭59−
68106号公報に開示されるように、バルブの軸頂
部に複数の冷間鍛造製の分割コツタを介して取付
けられている。
(考案が解決しようとする課題) ところで従来のバルブスプリングリテーナを用
いると、第7図に示すように、リテーナaのテー
パ孔bの下縁部にクラツクcが発生しやすいとい
う問題があつた。
本考案者はその原因を追求したところ、次のよ
うな認識を得るにいたつた。すなわち第4図に誇
張して示すように分割コツタ1が半円筒形状に冷
間鍛造によつて形成される際に、鍛造圧力の強度
分布差が原因となつて、その下部外周Lが外方に
反るような曲面となる。上部外周Hも同様に外方
に反るような曲面となり、中間部外周Mはストレ
ートのテーパ面となる。
他方、バルブスプリングリテーナaのテーパ孔
bはほぼストレートなテーパ面となつている。従
つて、第6図に誇張して示すように前記テーパ孔
bと分割コツタ1とは上下2点P、Qで接触する
ことになる。ここに吸排気バルブの高速で激しい
上下動が加わることになるので、その際の衝撃力
が前記2点P、Qに集中して加わることになる。
特に下側の接触点Qに加わる衝撃力が強く、しか
も前記リテーナaの下部の肉厚が小で、強度が不
十分であることにより、上述したクラツクcが発
生すると考えられる。
なお、このような問題に対処する方法として、
冷間鍛造後に分割コツタ1の外周がストレートな
テーパ面を有するよう鍛造用金型に曲面を付与す
ることが考えられるが、冷間鍛造時の金型の摩耗
が激しく、初期の形状の分割コツタ1を常に得る
ことができず、実用的でない。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記問題点を解消するため、バルブの
軸頂部に複数の冷間鍛造製の分割コツタを介して
取付けられるバルブスプリングリテーナにおい
て、前記分割コツタを収嵌するテーパ孔の下側部
分であつて全高の1/5〜1/3の範囲に該当する部分
を、前記分割コツタの下部外周に冷間鍛造時に形
成される曲面の曲率半径と同程度又はそれ以下の
曲率半径を有する曲面に形成したことを特徴とす
る。
(作用) 本考案によると、第1図に示すように、バルブ
スプリングリテーナAのテーパ孔2の下側部分l
を、分割コツタ1の下部外周Lの曲面の曲率半径
Rと同程度又はそれ以下の曲率半径rを有する曲
面に形成しているので、前記テーパ孔2の下部と
分割コツタ1の下部とは面接触する。従つて、吸
排気バルブの高速で激しい上下動が加わつても、
前記接触部に衝撃力が集中して作用することを防
ぐことができ、その結果クラツクの発生を防止で
きる。
分割コツタ1の下部外周Lに冷間鍛造時に形成
される曲面の曲率半径Rは、例えば実施しようと
するものにおいて約10mmであるが、この場合前記
面接触を確保するため前記テーパ孔2の下側部分
lの曲面の曲率半径rを10mmないしこれより若干
小にするとよい。
又前記下側部分lをテーパ孔2の全高の1/5〜
1/3の範囲としているのは次の理由による。すな
わちlを全高1/3以上とすると、分割コツタ1の
中間部外周Mがストレートのテーパ面となつてい
ることとの関係で当り面積が少なくなりガタツキ
が大となつて運転中に分割コツタ1が脱落するお
それがあるからである。他方、lを全高の1/5以
下とすると、十分な面接触効果が得られないから
であつて、エンジンの高速域において、第5図に
示すようにクラツクが発生し易くなる。このよう
な理由で、テーパ孔2の下部曲面の形成長さを全
高の1/5〜1/3の範囲としたのである。
(実施例) 本考案の実施例を図面に基づき説明する。
第3図はデイーゼルエンジンの吸気バルブ3を
示している。このバルブ3の軸頂部4に1対の分
割コツタ1,1を介してバルブスプリングリテー
ナAが取付けられている。前記軸頂部4には環状
溝5が形成され、ここに夫々の分割コツタ1の内
周面に形成された嵌合凸部6が係合する。バルブ
スプリングリテーナAは内外1対のバルブスプリ
ング7,8によつて上方に付勢されている。な
お、9はロツカアーム、10はプツシユロツドで
ある。
前記分割コツタ1はくさび状断面の平板材を冷
間鍛造で半円筒形に形成し、外周面が下方に縮径
するテーパ面となるようにしたものであり、同時
に内周面に前記嵌合凸部6が形成されたものであ
る。そして既に述べたように、その上部外周Hと
下部外周Lの夫々に外方に反るような曲面が形成
され、中間部外周Mにのみストレートのテーパ面
が形成されるのである。前記Lは分割コツタ1の
全高の約1/3〜1/5の長さとなつており、又その曲
面の曲率半径Rは約10mmとなつている。
バルブスプリングリテーナAは、その外周形状
が2段のスプリング受け座面11,12を有する
ように、且つその中心部がテーパ孔2となるよう
に、冷間鍛造で形成される。そしてテーパ孔2の
下側部分であつて全高の1/5〜1/3の範囲に該当す
る部分lを、前記分割コツタ1の下部外周Lに形
成される曲面の曲率半径Rと同程度又はそれ以下
の曲率半径rを有する曲面に形成している。例え
ばrを9.0mmとし、Lの長さを全高の1/4としてい
る。
なお、バルブ3とバルブスプリングリテーナA
との結合は、1対の分割コツタ1,1をバルブ3
の軸頂部4に、前記嵌合凸部6と前記環状溝5と
が係合するようにして組付け、次いで1対の分割
コツタ1,1をバルブスプリングリテーナAのテ
ーパ孔2に圧入することにより行われる。
第5図はデイーゼルエンジンにおける前記lの
長さに対するクラツクが発生するエンジン回転数
を実験により求めた結果を示したものである。こ
れにより、前記lが全高の1/5以上であると、エ
ンジン回転数が5500rpm以下においてはクラツク
が発生せず、実用上支障が生じないことが判明し
た。
(考案の効果) 本考案によれば、バルブスプリングリテーナの
下縁部にクラツクが発生するという従来例の問題
点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例のバルブスプリングリ
テーナと分割コツタとの関係を示す断面図、第2
図はバルブスプリングリテーナの断面図、第3図
は全体の断面図、第4図は分割コツタの断面図、
第5図は実験結果を示すグラフ、第6図は従来の
バルブスプリングリテーナの断面図、第7図はそ
の斜視図である。 1……分割コツタ、2……テーパ孔、3……バ
ルブ、4……軸頂部、l……テーパ孔の下側部
分。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. バルブの軸頂部に複数の冷間鍛造製の分割コツ
    タを介して取付けられるバルブスプリングリテー
    ナにおいて、前記分割コツタを収嵌するテーパ孔
    の下側部分であつて全高の1/5〜1/3の範囲に該当
    する部分を、前記分割コツタの下部外周に冷間鍛
    造時に形成される曲面の曲率半径と同程度又はそ
    れ以下の曲率半径を有する曲面に形成したことを
    特徴とするバルブスプリングリテーナ。
JP10497888U 1988-08-09 1988-08-09 Expired JPH0444805Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10497888U JPH0444805Y2 (ja) 1988-08-09 1988-08-09

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10497888U JPH0444805Y2 (ja) 1988-08-09 1988-08-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0226706U JPH0226706U (ja) 1990-02-21
JPH0444805Y2 true JPH0444805Y2 (ja) 1992-10-22

Family

ID=31337182

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JP10497888U Expired JPH0444805Y2 (ja) 1988-08-09 1988-08-09

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JP (1) JPH0444805Y2 (ja)

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JPH0226706U (ja) 1990-02-21

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