JP3457888B2 - ポペット弁の弁体 - Google Patents
ポペット弁の弁体Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジン用として好適
なポペット弁の弁体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、エンジンやコンプレッサなど、ピ
ストンクランク式の圧縮機において使用されるポペット
弁は図3で示すように、圧縮室11へ通じる通気路12
の開口部に設けた弁座13と、その弁座13と協働する
弁体20とからなっている。弁体20は弁座13へ着座
する傘部21と、傘部21へ連なるステム22とを有
し、ステム22の傘部21と反対側の端部には弁コッタ
14とリテーナ15を介して弁ばね17を支持するため
の係合溝23が形成されている。そして、弁体20は一
般には全体を高張力の合金鋼を鍛造して作られるが、エ
ンジンに使用するものでは、耐熱性の向上と軽量化のた
め、傘側と軸側で異なる材質とすることがある。また、
特殊な場合には耐熱と軽量化のため軸側を中空としてナ
トリウムを封入する場合もある(社団法人自動車技術会
発行自動車技術ハンドブック第2分冊設計編第73
頁)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】圧縮機に使用される弁
体は、高速で往復運動をするので、弁体の軽量化は弁バ
ネやカムフォロアなど動弁系全体の小型化と軽量化に大
きく寄与するため、従来から使用される材質、構造や形
状、加工方法、および熱処理など、軽量化のための研究
が深く行われている。しかしながら、動弁系の軽量化に
は際限がなく、常に、軽量化のための技術開発が求めら
れている。 【0004】 【課題を解決するための手段】中空のステムの内側と圧
縮室内を遮断する蓋部材を有しない無底構造のポペット
弁において、上記課題は、周縁に設けた円錐形の着座面
と、中空のステムと、その間の略円錐形のスカート部を
有する傘部とを、1枚の鋼板を塑性加工により一体的に
成形することによって解決される。 【0005】 【作用】〔請求項1〕弁体は傘部が着座部の内側からス
カートにかけて薄肉に作られ、その内面が大きく肉抜き
される。また、傘部をなす着座面からスカート部を介し
てステムに至る間は板材で作られているものゝ、すべて
曲面で構成されているため高い剛性を備えている。 〔請求項2〕弁体は傘部のみならず、傘部からステムへ
連続して肉抜きがされ、かつ、その形態は塑性加工によ
って成形される。 【0006】 【発明の実施の態様】以下、本願発明を図示の実施例に
よって説明する。図1はこの発明に係るポペット弁10
を使用したエンジン、あるいはコンプレッサなどピスト
ンクランク形圧縮機16の要部を示す。圧縮機16はシ
リンダヘッドの下面に圧縮室11たる燃焼室が形成され
ており、弁体20は通気路12としての吸気路と排気路
とにそれぞれ設けられている。なお、17は弁ばねであ
り、リテーナ15とコッタ14とを介して弁体20を、
常時、閉じ方向へ付勢する。18aは動弁系をなす動弁
カム、18bはロッカーアーム、18cはロッカーアー
ム18bの支点をなす油圧式のラッシュアジャスタであ
る。 【0007】弁体20は図2で示すように、鋼板をプレ
ス成形して、着座面21aを含む傘部21、ステム2
2、および係合溝23が一体的に成形されたものであ
る。すなわち、1枚の鋼板を深絞りしてステム22を形
成し、ついで前工程の皺抑えの部分(図示してない)を
プレス成形して円錐台形の着座面21aと、その着座面
21aをステム22へ連結する滑らかなスカート部21
bとからなる傘部21を形成するとともに、ステム22
の他端部には外周をスピニング加工することによって係
合溝23が塑性形成されている。なお、ステム22外周
の摺動面や、前記着座面21aは、従来と同様に研磨仕
上げすることはいう迄もない。弁体20をかかる形状に
成形することにより、弁体20の塑性加工による製造が
容易となる他、弁体20が軽量化され、弁ばね17を細
く軽いものとすることができる他、ロッカーアーム18
bなどの動弁系の部品を軽量にすることができる。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、傘部をなす着
座面とスカート部とが、鋼板を塑性加工することにより
一体的に成形され、かつ、それらは連続する曲面によっ
て構成されるから、弁体の傘部を軽量で剛性の高いもの
とすることができる。また、これをステムと結合するこ
とにより、軽量で剛性の高い弁体が得られる。請求項2
の発明によれば、弁体をなす傘部とステムとが、鋼板の
プレス成形によって一体的に製造されるので、従来の鍛
造品のポペット弁に比して製造が容易であり、かつ、弁
体を軽量に製作することができる。その結果、動弁系の
慣性質量を大幅に削減することができ、往復動機関の運
転速度の上限を大幅に高速化できる。などの効果があ
る。
なポペット弁の弁体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、エンジンやコンプレッサなど、ピ
ストンクランク式の圧縮機において使用されるポペット
弁は図3で示すように、圧縮室11へ通じる通気路12
の開口部に設けた弁座13と、その弁座13と協働する
弁体20とからなっている。弁体20は弁座13へ着座
する傘部21と、傘部21へ連なるステム22とを有
し、ステム22の傘部21と反対側の端部には弁コッタ
14とリテーナ15を介して弁ばね17を支持するため
の係合溝23が形成されている。そして、弁体20は一
般には全体を高張力の合金鋼を鍛造して作られるが、エ
ンジンに使用するものでは、耐熱性の向上と軽量化のた
め、傘側と軸側で異なる材質とすることがある。また、
特殊な場合には耐熱と軽量化のため軸側を中空としてナ
トリウムを封入する場合もある(社団法人自動車技術会
発行自動車技術ハンドブック第2分冊設計編第73
頁)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】圧縮機に使用される弁
体は、高速で往復運動をするので、弁体の軽量化は弁バ
ネやカムフォロアなど動弁系全体の小型化と軽量化に大
きく寄与するため、従来から使用される材質、構造や形
状、加工方法、および熱処理など、軽量化のための研究
が深く行われている。しかしながら、動弁系の軽量化に
は際限がなく、常に、軽量化のための技術開発が求めら
れている。 【0004】 【課題を解決するための手段】中空のステムの内側と圧
縮室内を遮断する蓋部材を有しない無底構造のポペット
弁において、上記課題は、周縁に設けた円錐形の着座面
と、中空のステムと、その間の略円錐形のスカート部を
有する傘部とを、1枚の鋼板を塑性加工により一体的に
成形することによって解決される。 【0005】 【作用】〔請求項1〕弁体は傘部が着座部の内側からス
カートにかけて薄肉に作られ、その内面が大きく肉抜き
される。また、傘部をなす着座面からスカート部を介し
てステムに至る間は板材で作られているものゝ、すべて
曲面で構成されているため高い剛性を備えている。 〔請求項2〕弁体は傘部のみならず、傘部からステムへ
連続して肉抜きがされ、かつ、その形態は塑性加工によ
って成形される。 【0006】 【発明の実施の態様】以下、本願発明を図示の実施例に
よって説明する。図1はこの発明に係るポペット弁10
を使用したエンジン、あるいはコンプレッサなどピスト
ンクランク形圧縮機16の要部を示す。圧縮機16はシ
リンダヘッドの下面に圧縮室11たる燃焼室が形成され
ており、弁体20は通気路12としての吸気路と排気路
とにそれぞれ設けられている。なお、17は弁ばねであ
り、リテーナ15とコッタ14とを介して弁体20を、
常時、閉じ方向へ付勢する。18aは動弁系をなす動弁
カム、18bはロッカーアーム、18cはロッカーアー
ム18bの支点をなす油圧式のラッシュアジャスタであ
る。 【0007】弁体20は図2で示すように、鋼板をプレ
ス成形して、着座面21aを含む傘部21、ステム2
2、および係合溝23が一体的に成形されたものであ
る。すなわち、1枚の鋼板を深絞りしてステム22を形
成し、ついで前工程の皺抑えの部分(図示してない)を
プレス成形して円錐台形の着座面21aと、その着座面
21aをステム22へ連結する滑らかなスカート部21
bとからなる傘部21を形成するとともに、ステム22
の他端部には外周をスピニング加工することによって係
合溝23が塑性形成されている。なお、ステム22外周
の摺動面や、前記着座面21aは、従来と同様に研磨仕
上げすることはいう迄もない。弁体20をかかる形状に
成形することにより、弁体20の塑性加工による製造が
容易となる他、弁体20が軽量化され、弁ばね17を細
く軽いものとすることができる他、ロッカーアーム18
bなどの動弁系の部品を軽量にすることができる。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【発明の効果】請求項1の発明によれば、傘部をなす着
座面とスカート部とが、鋼板を塑性加工することにより
一体的に成形され、かつ、それらは連続する曲面によっ
て構成されるから、弁体の傘部を軽量で剛性の高いもの
とすることができる。また、これをステムと結合するこ
とにより、軽量で剛性の高い弁体が得られる。請求項2
の発明によれば、弁体をなす傘部とステムとが、鋼板の
プレス成形によって一体的に製造されるので、従来の鍛
造品のポペット弁に比して製造が容易であり、かつ、弁
体を軽量に製作することができる。その結果、動弁系の
慣性質量を大幅に削減することができ、往復動機関の運
転速度の上限を大幅に高速化できる。などの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例を示す圧縮機の断面図であ
る。 【図2】その要部であるポペット弁を取り出して示す軸
線方向の縦断面図である。 【図3】従来の圧縮機を示す図1相当の縦断面図であ
る。 【符号の説明】 10 ポペット弁 11 圧縮室 12 通気路 13 弁座 14 弁コッタ 15 リテーナ 16 圧縮機 17 弁ばね 18a 動弁カム 18b ロッカーアーム 18c 油圧式のラッシュアジャスタ 20 弁体 21 傘部 21a 着座面 21b スカート部 22 ステム 23 係合溝
る。 【図2】その要部であるポペット弁を取り出して示す軸
線方向の縦断面図である。 【図3】従来の圧縮機を示す図1相当の縦断面図であ
る。 【符号の説明】 10 ポペット弁 11 圧縮室 12 通気路 13 弁座 14 弁コッタ 15 リテーナ 16 圧縮機 17 弁ばね 18a 動弁カム 18b ロッカーアーム 18c 油圧式のラッシュアジャスタ 20 弁体 21 傘部 21a 着座面 21b スカート部 22 ステム 23 係合溝
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F01L 3/20
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】中空のステムの内側と圧縮室内を遮断する
蓋部材を有しない無底構造のポペット弁において、周縁
に設けた円錐形の着座面と、中空のステムと、その間の
略円錐形のスカート部を有する傘部とを、1枚の鋼板を
塑性加工により一体的に成形してなるポペット弁の弁
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21717998A JP3457888B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | ポペット弁の弁体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21717998A JP3457888B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | ポペット弁の弁体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045730A JP2000045730A (ja) | 2000-02-15 |
JP3457888B2 true JP3457888B2 (ja) | 2003-10-20 |
Family
ID=16700110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21717998A Expired - Fee Related JP3457888B2 (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | ポペット弁の弁体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3457888B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6718932B1 (en) * | 2003-01-24 | 2004-04-13 | Eaton Corporation | Lightweight engine poppet valve |
DE10354085B4 (de) | 2003-11-19 | 2005-11-24 | Daimlerchrysler Ag | Leichtbauventil |
DE10354077B4 (de) | 2003-11-19 | 2005-10-20 | Daimler Chrysler Ag | Leichtbauventil |
DE10354086B4 (de) * | 2003-11-19 | 2005-11-24 | Daimlerchrysler Ag | Leichtbauventil |
JP5148609B2 (ja) * | 2008-10-10 | 2013-02-20 | 日鍛バルブ株式会社 | 中空ポペットバルブおよびその製造方法 |
JP6653050B1 (ja) | 2018-03-20 | 2020-02-26 | 日鍛バルブ株式会社 | 排気用中空ポペットバルブ |
JP7190506B2 (ja) | 2018-11-12 | 2022-12-15 | 株式会社Nittan | エンジンのポペットバルブの製造方法 |
WO2021199190A1 (ja) | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 日鍛バルブ株式会社 | エンジンのポペットバルブの製造方法 |
-
1998
- 1998-07-31 JP JP21717998A patent/JP3457888B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000045730A (ja) | 2000-02-15 |
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Legal Events
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