JP2601950B2 - クリーム状組成物 - Google Patents

クリーム状組成物

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JP2601950B2
JP2601950B2 JP3001236A JP123691A JP2601950B2 JP 2601950 B2 JP2601950 B2 JP 2601950B2 JP 3001236 A JP3001236 A JP 3001236A JP 123691 A JP123691 A JP 123691A JP 2601950 B2 JP2601950 B2 JP 2601950B2
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    • A23C11/00Milk substitutes, e.g. coffee whitener compositions
    • A23C11/02Milk substitutes, e.g. coffee whitener compositions containing at least one non-milk component as source of fats or proteins
    • A23C11/10Milk substitutes, e.g. coffee whitener compositions containing at least one non-milk component as source of fats or proteins containing or not lactose but no other milk components as source of fats, carbohydrates or proteins

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーヒーホワイトナー
としての用途に適する高油分含有量のクリーム状組成
物、特にアセプティック製品に適するクリーム状組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、アセプティック製品にするために
滅菌処理を行うと、性能が著しく損なわれる生クリーム
の代わりに、コーヒーホワイトナーとして、種々のクリ
ーム状組成物が用いられている。クリーム状組成物は、
無脂乳固形分、カゼインソーダ、油脂、乳化剤などを含
む水中油形のエマルションである。この種のクリーム状
組成物としては、沸点に近い高温から氷温に近い低温の
コーヒー抽出液(以下ホットコーヒー及びアイスコーヒ
ーと称する)など、種々の温度の飲料に添加した場合
に、フェザリングやオイルオフの現象を起こさず、添加
後のアイスコーヒーを攪はん放置してもエマルションの
凝集を起こしにくいなど、良好なコーヒーホワイトナー
効果を有するものである必要がある。新鮮な生クリーム
は以上の点を満足するものであるが、腐敗し易く低温・
短期間での流通を必要とする。最近はこの種のクリーム
状組成物の製品で比較的低油分のものについては、超高
温瞬間滅菌処理(UHT処理)などを行ってアセプティ
ック包装し、通常の気候条件下で流通保管しうるものも
販売されている。
【0003】従来、コーヒーホワイトナー用のクリーム
状組成物としては、特公昭51−6161,特公昭59
−41689,特開昭50−11458及び特開昭62
−95133等に示されたようなものが利用されてお
り、通常、高温短時間殺菌処理(HTST処理)あるい
は滅菌処理(UHTやレトルト処理)を施され、容器に
充填されて流通・保存されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
例を挙げて示したクリーム状組成物に基づいて、高油分
含有(25重量%以上、特に35〜45重量%)のクリ
ーム状組成物を製造した場合、必ずしも良好なコーヒー
ホワイトナー効果が得られなかったり、特にUHT処理
やレトルト処理を施すと固化したり、常温での流通・保
存中に増粘・固化したり、またホワイトナーとしての性
能が低下するなどの欠点があった。即ち、特公昭51−
6161及び特公昭59−41689に示されているよ
うなクリーム状組成物の場合は、アイスコーヒー中でエ
マルションが凝集を起こし、また、UHT処理を施す
と、増粘・固化するといった問題があった。また、特公
昭50−11458に示されているようなクリーム状組
成物の場合は、UHT処理を施した後、常温で保存する
と、増粘し、フェザリングの発生が顕著になるといった
問題があった。また、特開昭62−95133に示され
ているようなクリーム状組成物の場合は、高油分とする
とフェザリングを起こし易いといった問題があった。
【0005】このため、本発明では、滅菌処理後アセプ
ティック製品とし、通常の気候条件下で流通・保存時に
増粘及び離水等の性質の変化が殆ど起きず、さらに、良
好なコーヒーホワイトナー効果を有するクリーム状組成
物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本第1発明のク
リーム状組成物は、無脂乳固形分とカゼインソーダその
他の原料と、5℃、20℃、30℃に於けるSFIがそ
れぞれ、50、25、10以下の範囲にある油脂を25
〜45重量%とを含む水中油形エマルション系におい
て、以下のa及びbを乳化剤として含み、さらに、bの
乳化剤またはその混合物のHLBが7〜12であること
を要旨とする。 a.リゾリン脂質を油脂に対して0.05〜1.2重量
% b.ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖脂
肪酸エステルを油脂に対して1.0〜4.0重量%。 本発明における、クリーム状組成物とは、無脂乳固形
分、カゼインソーダ、その他の原料を含む水相と、油脂
及び乳化剤を加えてエマルションとしたものである。
【0007】無脂乳固形分及びカゼインソーダの分量
は、通常、両者を合わせて、2〜10重量%を用いる。
無脂乳固形分及びカゼインソーダを2重量%以上とすれ
ば、乳化の安定性が高まる。ただし、10重量%を越え
るとクリーム状組成物の粘性が高まり過ぎる傾向があ
る。無脂乳固形分はカゼイン等の乳蛋白と乳糖を主成分
とするもので、脱脂乳、牛乳、脱脂粉乳または全脂粉乳
などを用いることができる。乳蛋白は、牛乳の無脂乳固
形分の約40重量%を占め、油脂のエマルションの安定
性に貢献する。また、カゼインソーダは、乳を原料とし
たものが用いられ、エマルションの安定化を促進するば
かりでなく、エマルションに粘性を付与する。また、こ
れらの成分に加えて、プロティナーゼ処理によって比較
的長鎖のペプチドに分解された乳蛋白、小麦蛋白または
大豆蛋白などを用いることもできるが、その分量は、ク
リーム状組成物全体の3重量%を越えない範囲が好まし
い。
【0008】また、油脂は、その5℃、20℃、30℃
におけるSFIがそれぞれ、50、25、10以下の範
囲にあるものが好ましい。具体的には、大豆油、菜種
油、低エルシン酸菜種油、綿実油、コーン油またはひま
わり油のような植物油に選択的部分水素添加を行って、
その5℃、20℃、30℃におけるSFIがそれぞれ、
50、25、10以下の範囲にある硬化油、あるいは、
オレイックサフラワー油またはオレイックヒマワリ油の
ような液状油などが使用できる。また、油脂として、上
記硬化油あるいは液状油と、例えば乳脂やヤシ油などの
動植物性の固形脂との混合物を用いることもできるが、
油脂全体でのSFIは上記範囲内にあることが好まし
い。SFIが上記の上限以下であれば、通常の流通・保
管下において安定なエマルションが得られ易い。また、
SFIが上記の数値以下であっても多価不飽和脂肪酸に
富む液状油分の多いものは、流通保存中に油脂が酸化さ
れ易く風味上好ましくない。
【0009】本発明に用いるリゾリン脂質とは、大豆や
菜種由来のリン脂質や卵黄リン脂質をホスフォリパーゼ
Aによって脱アシル化した、モノアシル体のリン脂質で
あって、通常は膵臓由来のホスフォリパーゼA2で処理
されたものが用いられる。これらはリゾホスファチジル
コリン、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホ
スファチジルイノシトール、リゾホスファチジン酸など
のモノアシルグリセロリン脂質を含む。またこれらの混
合物から含水アルコール処理などによってリゾホスファ
チジルコリンの含有量を増加させたものも適する。化学
合成されたリゾリン脂質も同様に用い得る。前記酵素処
理によっては全てのリン脂質をリゾリン脂質にすること
は困難で、ジアシル体のリン脂質が残存するが、リゾリ
ン脂質の量はリン脂質全体の少なくとも40重量%以上
好ましくは50重量%以上であることが本発明の産物に
適する。このようなものであれば、リゾリン脂質が、例
えば、通常の油分を含むペースト状の大豆リン脂質をホ
スフォリパーゼA2で処理した後、発生する脂肪酸を中
和または中和せずに、油分などを含んだまま製品化した
ものであってもよく、また酵素処理後溶剤によって精製
し、油脂及び発生した脂肪酸を除いたものでもよい。リ
ゾリン脂質の添加量はその絶対量で油脂に対して0.0
5〜1.2重量%であることが適し、更に好ましくは
0.1〜1.0であることが好ましい。0.05重量%
以下では併用する他の乳化剤によってエマルション自体
の安定性は十分になっても、フェザリングの防止や常温
での流通など本発明の目的とする効果は得られない。
1.2重量%以上では効果が増さない上に風味が悪化す
る。またリゾリン脂質の含有量が、全リン脂質の40重
量%以下では、フェザリングが起こり易くなる。
【0010】本発明に用いるポリグリセリン脂肪酸エス
テルは、グリセリンが2〜10分子エーテル結合したポ
リグリセリンと炭素原子数12〜22の飽和脂肪酸のモ
ノ、ジ、ポリエステルであって、そのHLBが2〜16
のものが適する。また本発明に用いるショ糖脂肪酸エス
テルはショ糖と炭素原子数12〜22の飽和脂肪酸のモ
ノ、ジ、ポリエステルの混合物でそのHLB値が1〜1
6のものが適する。なおこれらの脂肪酸エステルは特定
のHLBのものを単独で用いることも、高・低のHLB
のものを組み合わせて用いることもできる。これらの脂
肪酸エステルは飽和脂肪酸からなることが好ましいが少
量の不飽和脂肪酸を含有しうる。なお、本明細書で用い
るHLB値は、流動パラフィンに対する最適乳化を与え
る界面活性剤の組み合せ法によって測定した値によるも
ので、国内の食品用乳化剤製造業者が常用しているもの
による。
【0011】本発明において、乳化剤として用いられる
ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖脂肪酸
エステルの添加量は、油脂に対して1.0〜4.0重量
%である必要がある。1.0重量%より少ない場合は、
乳化が不安定になり、また、4.0重量%より多く添加
した場合には、風味が悪化する。
【0012】また、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び
/又はショ糖脂肪酸エステルから構成されるbの乳化剤
全体のHLBは、7〜12である必要がある。HLBが
7より小さい場合は、フェザリングが起こりやすくな
る。また、HLBが12より大きい場合は、エマルショ
ンのクリーミングアップ(容器底部での離水)が起こり
やすくなる。
【0013】また、本第2発明のクリーム状組成物は、
無脂乳固形分とカゼインソーダその他の原料と、5℃、
20℃、30℃に於けるSFIがそれぞれ、50、2
5、10以下の範囲にある油脂を25〜45重量%とを
含む水中油形エマルション系において、以下のa及びb
を乳化剤として含み、さらに、bの乳化剤またはその混
合物のHLBが7〜12であることを要旨とする。
【0014】a.リゾリン脂質を油脂に対して0.05
〜1.2重量% b.以下のb1及びb2をその合計量で油脂に対して
1.0〜4.0重量% b1.ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖
脂肪酸エステル b2.脂肪酸モノグリセリド及び/又はソルビタン脂肪
酸エステル 本発明における、クリーム状組成物とは、無脂乳固形
分、カゼインソーダ、その他の原料を含む水相と、油脂
及び乳化剤を加えてエマルションとしたものである。無
脂乳固形分、カゼインソーダ、油脂及び乳化剤のうちの
リゾリン脂質、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖
脂肪酸エステル及びその他の原料についてはについて
は、前述と同じものを用いることができる。
【0015】本発明に用いる脂肪酸モノグリセリドは、
炭素原子数10〜22の飽和脂肪酸のグリセリンモノエ
ステルであって、反応モノグリセリドを分子蒸溜したも
のが好ましい。また、未蒸溜でも、モノグリセリドを4
0重量%以上含有するものならば使用できる。また、本
発明に用いるソルビタン脂肪酸エステルは、炭素原子数
10〜22の飽和脂肪酸と、ソルビタン、ソルビトール
またはソルバイトとの、モノ、ジ、ポリエステルが好ま
しい。また、上記脂肪酸モノグリセリドとソルビタン脂
肪酸エステルは、構成脂肪酸の中に少量の不飽和脂肪酸
を含有してもよい。
【0016】本発明において、乳化剤として用いられる
上記b1,b2の脂肪酸エステル類混合物の添加量は、
油脂に対して1.0〜4.0重量%である必要がある。
1.0重量%より少ない場合は、乳化が不安定になり、
また、4.0重量%より多く添加した場合には、風味が
悪化する。また、これらの乳化剤混合物のHLBは、7
〜12である必要がある。HLBが7より小さい場合
は、フェザリングが起こりやすくなる。また、HLBが
12より大きい場合は、エマルションのクリーミングア
ップ(容器底部での離水)が起こりやすくなる。以上述
べた本発明のクリーム状組成物には、上記各成分の他
に、乳化剤として、少量のプロピレングリコール脂肪酸
エステル、脂肪酸モノグリセリドの有機酸エステルまた
はステアリル乳酸ナトリウム等を添加することも可能で
ある。また、これらの他に、小量の添加が好ましいもの
として第2リン酸ナトリウム及び重合リン酸塩がある。
生クリーム、凍結生クリーム、糖類、天然及び合成のガ
ム類、微結晶セルローズ、香料及び呈味料などを適宜添
加することも可能である。
【0017】次に、上述の本発明のクリーム状組成物の
製造工程の1例を述べる。まず、油脂中に各乳化剤及び
各添加物のうち油相中に溶解し易いものを加えておき、
65℃程度の温度下で適当な攪拌を行いながら、各種の
水溶成分を含む水相を加えて、予備乳化を行う。予備乳
化されたエマルションを、加圧式ホモゲナイザーで乳化
し、超高温瞬間滅菌機によって無菌化し、適切な加圧均
質化処理を行って、冷却後アセプティックタンクを経
て、無菌下でアセプティック容器に包装する。本発明の
クリーム状組成物の滅菌は、直接蒸気吹き込み方式で
も、間接加熱方式であってもよい。また、通常の高温短
時間殺菌などの処理を行って、製品とすることもでき
る。
【0018】上記、本発明のクリーム状組成物によっ
て、高油分であるにもかかわらず、滅菌処理を行ってア
セプティック包装し、通常の気候のもとで流通し、保存
しても増粘及び離水等の性質の変化が殆ど起きず、さら
に、良好なコーヒーホワイトナー効果を有するクリーム
状組成物を提供することができる。その理由は明かでは
ないが、リゾリン脂質と前記特許請求の範囲の項に記載
の各種の乳化剤の併用による、油水界面状態の乳化への
最適化と、リゾリン脂質の乳蛋白質との結合性によって
油滴の表面が覆われて安定な水和層が形成され、エマル
ションの安定性が高まるためと推定している。フェザリ
ングなどのコーヒーホワイトナーにとって好ましくない
現象は、酸性による油滴の凝集などのエマルションの不
安定性によるものとされており、従って、エマルション
の安定化は、流通・保管への適性を向上させるのみなら
ず、コーヒーホワイトナー効果をも良好にするものと理
解される。
【0019】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。なお、表については、実施例の項の最後の部分
にまとめて記載した。また、この実施例及び比較例中で
使用した乳化剤は、以下に示すものである。 <リゾリン脂質> ・サンレシチンA:太陽化学(株)社製 酵素処理レシチン(全リン脂質約90重量%、リゾリン
脂質約70重量%含有) ・エルマイザーA:協和発酵(株)社製 酵素処理レシチン(全リン脂質約45重量%、リゾリン
脂質約30重量%含有の含油製 品) <リン脂質> ・味の素大豆リン脂質:味の素(株)社製 ペースト状含油大豆リン脂質、アセトン不溶物含量約6
0重量%(リゾリン脂質を 殆ど含まず) <ポリグリセリン脂肪酸エステル> ・SYグリスターMS750:坂本薬品(株)社製デカ
グリセリンモノステアレート(HLB13) ・SYグリスターMS500:坂本薬品(株)社製ヘキ
サグリセリンモノステアレート(HLB11) ・SYグリスターMS310:坂本薬品(株)社製テト
ラグリセリンモノステアレート(HLB8) <ショ糖脂肪酸エステル> ・リョートーシュガーエステルS1670:三菱化成食
品(株)社製ショ糖モノステアレート(HLB15) ・リョートーシュガーエステルS1170:三菱化成食
品(株)社製ショ糖モノ・ジステアレート(HLB1
1) ・リョートーシュガーエステルS770:三菱化成食品
(株)社製ショ糖モノ・ジステアレート(HLB7) ・リョートーシュガーエステルS570:三菱化成食品
(株)社製ショ糖モノ・ジステアレート(HLB5) <脂肪酸モノグリセリド> ・エマルジーMS:理研ビタミン(株)社製グリセリン
モノステアレート(HLBはおよそ4) <ソルビタン脂肪酸エステル> ・エマゾールS−10(F):花王株式会社製ソルビタ
ンステアレート(HLB4.7) (比較試験1)実施例1 5℃、20℃、30℃におけるSFIが、それぞれ3
1、12、5であるナタネ硬化油(融点32℃)12.
6Kgをパステライザー中で70℃に加熱溶解してお
き、これに、太陽化学(株)社製のサンレシチンAを1
7.5g,坂本薬品(株)社製のSYグリスターMS5
00(HLB11)を263gを分散させる。これに、
脱脂粉乳0.7Kg,カゼインソーダ1.05Kg,三
菱化成食品(株)社製のリョートーシュガーエステルS
770(HLB7)123g,第2燐酸ソーダ105g
に水を加えた水相成分22.1Kgを65℃に加熱した
ものを徐々に加えて予備乳化した。これによって得られ
た予備乳化液を、深尾精機社製の5hpのホモゲナイザ
ーで70Kg/cm2の加圧によって均質化した。その
後、岩井機械工業(株)社製のAUHT−3型滅菌機に
よって、140℃、4秒間の直接滅菌を行った後、アセ
プティックホモゲナイザー(三和機械社製)によって1
段目は60Kg/cm2の圧力、2段目は0Kg/cm2
の圧力で均質化し、冷却後クリーンベンチ内で無菌的に
サンプリングし、1夜5℃でエージングして、クリーム
状組成物を得た。
【0020】このクリーム状組成物の性質としては次に
述べる試験を行った。8℃における粘度をリオンVA−
04型粘度計(リオン株式会社製)を使用して測定。容
器底部における離水(クリーミングアップ)を観察。ヒ
ートショックテスト(40℃の温度下に8時間保管)
後、容器底部における離水の観察。振動テスト(30℃
で振幅5cm、120往復/分の振動を1時間与える)
後の容器底部における離水の観察。離水状態の観察は、
表1に示す5段階評価で行った。また、コーヒーテスト
を行い、ホットコーヒー中でのフェザリング及びオイル
オフの有無と、アイスコーヒー中でのエマルションの均
一性(クリーミングや凝集の有無)を観察した。ホット
コーヒーを用いたコーヒーテストは、95℃のコーヒー
抽出液100ml中に、5mlのクリーム状組成物をい
れ、フェザリング及びオイルオフを観察した。フェザリ
ングの評価は、表2に示す5段階評価で行い、オイルオ
フの評価は、表3に示す5段階評価にもとづいて行っ
た。また、アイスコーヒーを用いたコーヒーテストは、
5℃のコーヒー抽出液100ml中に5mlのクリーム
状組成物をいれ、攪拌して放置した場合のエマルション
の均一性を経時的に観察し、表4にもとづく5段階評価
で評価した。ヒートショックテスト後の試料についても
コーヒーテストを行った。また、これらの測定及び評価
結果と、重量%で示した組成表示を表5に示す。表5に
おいて、(b)のHLB値は、小数点以下の数字を4捨
5入して示した。実施例2〜11 実施例1と同様にして、表5に示す組成でクリーム状組
成物を調製した。また、実施例1と同様にして、クリー
ム状組成物の性質を測定・評価した。結果を表5に示
す。実施例12〜13 実施例1と同様にして、表6に示す組成で実施例12の
クリーム状組成物を調製した。また、実施例12のポリ
グリセリン脂肪酸エステルを、同一のHLBを持つショ
糖脂肪酸エステルに置き換えて実施例13を調製した。
実施例12及び13について、実施例1と同様にして、
クリーム状組成物の性質を測定・評価した。結果を表6
に示す。表6において、(b)のHLB値は、小数点以
下の数字を4捨5入して示した。
【0021】実施例1〜13のいずれについてもUHT
処理を行った後にも、増粘などの変化を起こさず、殆ど
離水しない安定なエマルションである。また、良好なコ
ーヒー性能を有する。また、実施例1〜13のクリーム
状組成物に対して行った、ヒートショックテストは、室
内で常温に10〜20日間放置した場合の状態に対応
し、また振動テストの結果は通常の流通では起こらない
程の過度な振動に対するエマルションの安定性を示す。
これらの試験に対して性能の劣化が殆ど無いものは、通
常の気候で常温下で流通する製品に適する、良好なコー
ヒーホワイトナーを与える。比較例1〜3 比較例として、リゾリン脂質及び乳化剤以外の組成を実
施例12と同じにし、リゾリン脂質以外の乳化剤の混合
物のHLBを6及び13として、比較例1及び2を調製
した。上記HLBは、いずれも本発明の範囲外の値であ
る。また、実施例12のリゾリン脂質(サンレシチン
A)に代えて、含油のペースト状大豆リン脂質(味の素
社製、アセトン不溶分約60重量%)をリン脂質として
ほぼ同一量に当たる量に換算して用いて、比較例3を調
製した。また、上記ペースト状大豆リン脂質を用いて、
表6に示す組成(重量%)で比較例4を調製した。比較
例1〜4は、いずれも全量35Kgで、実施例1と同様
の方法で調製した。また、クリーム状組成物の性質等の
測定及び評価も実施例1と同じ方法で行った。これらの
測定及び評価結果と、重量%で示した組成表示を表6に
示す。
【0022】上記比較例1〜3のいずれの場合も、コー
ヒー添加試験においてフェザリングやオイルオフを生
じ、クリーム状組成物のコーヒーホワイトナー効果は不
十分なものである。特に、ヒートショック後のコーヒー
ホワイトナー効果の低下が著しい。また、比較例2〜4
では、離水が多かった。
【0023】上述のように、本実施例によれば、UHT
処理の様な滅菌処理後にも増粘及び離水が殆ど起きず、
また、流通・保存時の温度変化によっても増粘及び離水
等の性質の変化が起きず、さらに、高油分であるため浮
きが良く、優良なコーヒーホワイトナー効果を有するク
リーム状組成物を提供することができる。
【0024】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に何等限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な
る態様で実施しうることは勿論である。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によって、
油分25重量%以上、特に35〜45重量%の高油分で
ホットコーヒーにそれを添加した後、フェザリングやオ
イルオフの現象を起こしにくく、それを添加したアイス
コーヒーを攪はん後に放置してもエマルションが均一性
を保ち凝集を起こさず、かつ超高温短時間滅菌を行って
アセプティック包装し、通常の気候条件下で流通保管し
ても、上記の性能を保持しうる優良なコーヒーホワイト
ナー用のクリーム状組成物が与えられた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無脂乳固形分とカゼインソーダを含み、
    かつ5℃,20℃,30℃に於けるSFIがそれぞれ、
    50,25,10以下の範囲にある油脂25〜45重量
    含む水中油形エマルション系に於て、 乳化剤として、以下のa及びbを含み、さらに、bの乳
    化剤のHLBが7〜12であることを特徴とするクリー
    ム状組成物。 a.リゾリン脂質を油脂に対して0.05〜1.2重量
    % b.ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖脂
    肪酸エステルを油脂に対して1.0〜4.0重量%
  2. 【請求項2】 無脂乳固形分とカゼインソーダを含み、
    かつ5℃,20℃,30℃に於けるSFIがそれぞれ、
    50,25,10以下の範囲にある油脂25〜45重量
    含む水中油形エマルション系に於て、 乳化剤として、以下のa及びbを含み、さらに、bの乳
    化剤混合物のHLBが7〜12であることを特徴とする
    クリーム状組成物。 a.リゾリン脂質を油脂に対して0.05〜1.2重量
    % b.以下のb1及びb2からなる混合物を油脂に対して
    1.0〜4.0重量% b1.ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又はショ糖
    脂肪酸エステル b2.脂肪酸モノグリセリド及び/又はソルビタン脂肪
    酸エステル
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