JP5146080B2 - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents
起泡性水中油型乳化物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5146080B2 JP5146080B2 JP2008115908A JP2008115908A JP5146080B2 JP 5146080 B2 JP5146080 B2 JP 5146080B2 JP 2008115908 A JP2008115908 A JP 2008115908A JP 2008115908 A JP2008115908 A JP 2008115908A JP 5146080 B2 JP5146080 B2 JP 5146080B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- parts
- st2l
- melting point
- water emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Grain Derivatives (AREA)
- Edible Oils And Fats (AREA)
Description
さらに、特許文献4は、トリグリセリド成分として、オレオイルジパルミトイルグリセリン(P2O)とパルミトイルジオレオイルグリセリン(PO2)とを合計で40重量%以上、トリパルミトイルグリセリン(P3)を1重量%以下含有し、P2OとPO2との割合が、重量比で2:1〜1:1.5である油脂を、融点30〜38℃に硬化した硬化油を20〜80重量%含有する油相と水相が水中油型に乳化されていることを特徴とする水中油型乳化物が、特許文献5では、油脂、無脂乳固形分及び水を含む水中油型乳化物において、油脂分中のS2L型トリグリセリド(但し、式中のSはステアリン酸及びパルミチン酸、Lはリノール酸)の含有量が0.8〜18%であることを特徴とする起泡性水中油型乳化物が提案されている。
しかしながら、何れの場合も低油分における乳化安定性とホイップ性、食した際の乳味感において充分満足できるものではなかった。すなわち、低油分であって、合成乳化剤や安定剤が無添加のクリーム物性良好な水中油型乳化物は得られていないのが現状である。
更に当該起泡性クリームが合成乳化剤とリン酸塩やクエン酸塩等の安定剤を含まない物を提供する事が可能になった。
ここで、St2L型トリグリセリドは、トリグリセリド分子内における脂肪酸の位置異性体を限定するものではなく、1,3−St、2−Lグリセリンと1,2−St、3−Lグリセリンの双方を示す。
St2L型トリグリセリドはリノール酸を多く含む油脂、例えばサフラワー油、ひまわり油、コーン油、菜種油、大豆油とりわけ前2者の油脂をステアリン酸に富むエステル又は脂肪酸と公知の方法でエステル交換し、必要に応じて分別を行うことにより高濃度のものが得られる。また、原料にエゴマ油などリノレン酸を多く含む油脂を用いてもよい。なお、St2L含有油脂中St2L型トリグリセリド濃度としては30重量%以上、好ましくは40重量%以上含有するのがよい。
P2O型トリグリセリドは、パーム油を分別して得られるパームオレインを更に分別して得られるパーム油中融点部を使用するのが好ましいが、それらを硬化したり、オレイン酸、パルミチン酸を脂肪酸成分として含む油脂のエステル交換等によっても得ることができる。また、P2O含有油脂中のP2O型トリグリセリド濃度としてはP2O型トリグリセリドを50重量%以上、好ましくは60重量%以上含むのがよい。
特に、添加剤の添加順序或いは油相を水相へ又は水相を油相へ加える等の乳化順序が以下の例示によって限定されるものではないことは言うまでもない。また、結果については以下の方法で評価した。
起泡性水中油型乳化物の乳化安定性(粘性、ボテ時間)、ホイップタイム、オーバーラン、5℃での保形性、離水、乳味感を以下の方法で評価した。
*乳化安定性:エージング後増粘せず、ボテ時間が長いものに○、エージング後増粘せず、ボテ時間が短いものに△、エージング後増粘が見られたものに×を記した。
*ボテ時間:起泡性水中油型乳化物を20℃で2時間インキュベートし、その後、攪拌を加えた際、固化するまでの時間。時間が長いほど乳化安定性が高い。
*ホイップタイム:起泡性水中油型乳化物4kgにグラニュー糖320g加えて20コートミキサー(関東混合機工業株式会社製)高速にてホイップし、最適起泡状態に達するまでの時間を測定した。
*オーバーラン:[(一定容積の水中油型乳化物重量)−(一定容積の起泡後の起泡物重量)]÷(一定容積の起泡後の起泡物重量)×100
*保形性:造花した起泡物を5℃で24時間保存した場合の美しさを調べる。造花時と変わらないものに○、造花時とくらべてややだれているものに△、だれているものに×を記した。
*離水耐性:造花した起泡物を5℃で24時間保存した場合の離水の度合いを調べる。ほとんど離水なしに○、底面1/4程度の離水に△、底面1/3以上の離水に×を記した。
*起泡物の風味を乳味感で評価。生クリームのように乳味感があるものに○、生クリームのように乳味感はあるもののやや粉っぽいものに△、くどくて粉っぽいものに×を記した。
サフラワー油20部、ステアリン酸エチル80部を1,3位特異性を有するリパーゼを用いてエステル交換し、蒸留によりエチルエステルを除去し、St2L(L:リノール酸)含有油脂(融点30℃:St2L 45.0%)を得た。
エゴマ油30部、ステアリン酸エチル70部を1,3位特異性を有するリパーゼを用いてエステル交換し、蒸留によりエチルエステルを除去する操作を2回繰り返して、St2L含有油脂(融点40℃:St2L 45.2%)を得た。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。上記油相と水相を70℃で15分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、144℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、30Kg/cm2の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例2で得たSt2L含有油脂(融点40℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。実施例1と同様に水相を調製し、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)15.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、ボテ時間は短いがエージング後増粘はなく、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水74.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)6.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、ボテ時間は短いがエージング後増粘はなく、ホイップ性に優れており、保形性も良好であったが、若干の離水を生じた。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水61.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)19.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していたが、やや粉っぽく感じた。
パーム油中融点部(融点30℃)12.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)8.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は39.1%、St2L含量は18.0%であり、St2L/P2Oの値は0.46であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)15.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)18.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)2.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は58.6%、St2L含量は4.5%であり、St2L/P2Oの値は0.08であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)15.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)13.6部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)3.4部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水73.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性も良好であったが、若干の離水を生じた。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)20.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)5.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)21.6部、実験例1で得たSt2L(L:リノール酸)含有油脂(融点30℃)5.4部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水63.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、ボテ時間は短いがエージング後増粘はなく、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)5.0部と脱脂粉乳(よつ葉乳業株式会社製)5.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性クリームを上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性も良好であったが、若干の離水を生じた。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)5.0部とホエイパウダー(製菓原粉I:雪印乳業株式会社製)5.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性も良好であったが、若干の離水を生じた。食した際には良好な乳味感を有していた。
実施例1〜実施例12の配合と評価を表1に纏めた。
硬化パーム核油(融点38℃)20.0部を油相とした。この油相中のSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドの和は5%以下であり、St2L/P2Oの値は0であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)15.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水70.0部に脱脂粉乳(よつ葉乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップ時間が長く、オーバーランも高くなり、保存後だれており、離水も著しかった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)12.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)3.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水75.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
パーム油中融点部(融点30℃)24.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)6.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水60.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、エージング後増粘しており商品価値のないものであった。
パーム油中融点部(融点30℃)19.5部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)0.5部を油相とした。この油相中のP2O含量は63.5%、St2L含量は1.1%であり、St2L/P2Oの値は0.02であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、エージング後増粘しており商品価値のないものであった。
パーム油中融点部(融点30℃)11.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)9.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は35.8%、St2L含量は20.2%であり、St2L/P2Oの値は0.56であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性も良好であったが、離水が著しかった。食した際には良好な乳味感を有していた。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水76.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)4.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、エージング後増粘しており商品価値のないものであった。
パーム油中融点部(融点30℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は52.1%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.17であった。これとは別に水60.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)20.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性が良く、ホイップ性に優れており、保形性、離水耐性も良好であった。しかし、食した際、くどくて粉っぽかった。
パームステアリンとパーム核オレインの混合エステル交換油(融点32℃)20.0部を油相とした。この油相中のSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドの和は9.7%であり、St2L/P2Oの値は0であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
パームステアリンとパーム核オレインの混合エステル交換油(融点32℃)16.0部、St2L(L:リノール酸)含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドの和は16.8%であり、St2L/P2Oの値は1.15であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
ココアバター(融点33℃)16.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)4.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は13.0%、St2L含量は9.0%であり、St2L/P2Oの値は0.69であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
パーム油中融点部(融点30℃)20.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は65.0%、St2L含量は0%であり、St2L/P2Oの値は0であった。これとは別に水65.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)15.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、エージング後増粘しており商品価値のないものであった。
パーム油中融点部(融点30℃)20.0部を油相とした。この油相中のP2O含量は65.0%、St2L含量は0%であり、St2L/P2Oの値は0であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、エージング後増粘しており商品価値のないものであった。
乳脂(融点30℃)20.0部を油相とした。この油相中のSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドの和は10%以下であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
硬化パーム油B(融点36℃)16.0部、菜種硬化油(融点35℃)4.0部を油相とした。この油相中のSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドの和は20%以下であり、St2L/P2Oの値は0であった。なお、使用した硬化パーム油Bは、硬化前において油脂中のP2O:PO2=1:1.2、P2OとPO2の合計含有量50重量%、PPPの含有量0.3重量%であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
硬化パーム油A(融点31℃)15.0部、実験例1で得たSt2L含有油脂(融点30℃)5.0部を油相とする。この油相中のP2O含量は30.0%、St2L含量は11.2%であり、St2L/P2Oの値は0.37であった。なお、使用した硬化パーム油Aは、硬化前において油脂中のP2O:PO2=3.2:1、P2OとPO2の合計含有量60重量%、PPPの含有量0.9重量%であった。これとは別に水70.0部にバターミルクパウダー(雪印乳業株式会社製)10.0部を溶解・分散し水相を調製した。後は、実施例1と同様にして起泡性水中油型乳化物を得た。この起泡性水中油型乳化物を上記の方法に従って評価したところ、乳化安定性は良好であったが、ホイップしなかった。
Claims (1)
- 72〜84重量%の水相と16〜28重量%の油相から成る起泡性水中油型乳化物であって、油相中にSt2L型トリグリセリドとP2O型トリグリセリドを合計50重量%以上含有し、St2L/P2O(但し、式中Stはステアリン酸残基、Lはリノール酸またはリノレン酸残基、Pはパルミチン酸残基、Oはオレイン酸残基を示す)の値(重量比)が0.05〜0.5の範囲にあり、バターミルクパウダーを起泡性水中油型乳化物に対し4.5〜19重量%含有し、合成乳化剤及びリン酸塩を含まないことを特徴とする起泡性水中油型乳化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008115908A JP5146080B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | 起泡性水中油型乳化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008115908A JP5146080B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | 起泡性水中油型乳化物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009261332A JP2009261332A (ja) | 2009-11-12 |
JP5146080B2 true JP5146080B2 (ja) | 2013-02-20 |
Family
ID=41387999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008115908A Active JP5146080B2 (ja) | 2008-04-25 | 2008-04-25 | 起泡性水中油型乳化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5146080B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015002075A1 (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-08 | 不二製油株式会社 | 超低油分水中油型乳化物 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6013656B2 (ja) * | 1979-05-17 | 1985-04-09 | 不二製油株式会社 | アイスクリ−ム類 |
JP3064526B2 (ja) * | 1991-08-01 | 2000-07-12 | 旭電化工業株式会社 | 水中油型乳化物 |
JPH0698678A (ja) * | 1992-06-30 | 1994-04-12 | Fuji Oil Co Ltd | 起泡性水中油型乳化組成物 |
JP2811147B2 (ja) * | 1993-12-09 | 1998-10-15 | 花王株式会社 | 固形食品 |
JP3267903B2 (ja) * | 1997-07-24 | 2002-03-25 | 不二製油株式会社 | 水中油型乳化物 |
JP3206508B2 (ja) * | 1997-08-18 | 2001-09-10 | 不二製油株式会社 | 水中油型乳化物 |
JP4132583B2 (ja) * | 2000-06-12 | 2008-08-13 | 太陽油脂株式会社 | 水中油型乳化物 |
JP4578055B2 (ja) * | 2002-02-08 | 2010-11-10 | 株式会社Adeka | 水中油型乳化脂 |
JP4338135B2 (ja) * | 2004-01-21 | 2009-10-07 | ミヨシ油脂株式会社 | 水中油型乳化物 |
JPWO2006003981A1 (ja) * | 2004-06-30 | 2008-04-17 | 不二製油株式会社 | 水中油型乳化物およびこれを用いた食品の製造方法 |
WO2006112138A1 (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-26 | Fuji Oil Company, Limited | 起泡性水中油型乳化物 |
-
2008
- 2008-04-25 JP JP2008115908A patent/JP5146080B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009261332A (ja) | 2009-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5635288B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化組成物 | |
JPWO2009025123A1 (ja) | 起泡性クリーム用油脂組成物および起泡性クリーム | |
JP4211868B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化物 | |
JP2007151459A (ja) | 乳酸発酵物を含む食品 | |
JP2010220484A (ja) | 起泡性水中油型乳化油脂組成物 | |
JP6788762B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化油脂組成物 | |
JP2011103809A (ja) | ホイップクリーム用ハードストック及び該ハードストックを使用したホイップクリーム | |
JP4826739B2 (ja) | 冷菓用油脂 | |
Flack | Butter, margarine, spreads, and baking fats | |
JP6628606B2 (ja) | 生クリーム含有ホイップドコンパウンドクリーム | |
JP2010022305A (ja) | 起泡性水中油型乳化物 | |
JP4466577B2 (ja) | 冷菓用水中油型乳化物 | |
JP4882749B2 (ja) | 水中油型乳化物 | |
JP2010051231A (ja) | 低油分起泡性水中油型乳化物 | |
JP4753163B2 (ja) | 酸性の起泡性水中油型乳化物 | |
JP5146080B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化物 | |
JP5754106B2 (ja) | フレッシュチーズ様食品 | |
JP2010263914A (ja) | 乳酸発酵物を含む食品 | |
WO2013125385A1 (ja) | 起泡性水中油型乳化物用油脂組成物及び起泡性水中油型乳化物 | |
CN102325461B (zh) | 含有乳酸发酵乳液的水包油型乳液 | |
JP2012075430A (ja) | カスタード風味を呈する起泡性水中油型乳化油脂組成物 | |
JP2012019766A (ja) | チルド流通ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物 | |
JPWO2020203953A1 (ja) | 起泡性水中油型乳化油脂組成物 | |
JP2020130182A (ja) | 起泡性水中油型乳化物 | |
JP7565720B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化油脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110304 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120313 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120514 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121030 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121112 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5146080 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151207 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |