JPS5831908B2 - 起泡性水中油型乳化脂 - Google Patents

起泡性水中油型乳化脂

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JPS5831908B2
JPS5831908B2 JP51051796A JP5179676A JPS5831908B2 JP S5831908 B2 JPS5831908 B2 JP S5831908B2 JP 51051796 A JP51051796 A JP 51051796A JP 5179676 A JP5179676 A JP 5179676A JP S5831908 B2 JPS5831908 B2 JP S5831908B2
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fatty acid
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博繁 河野
喜巳男 寺田
秀次 丹羽
哲 藤田
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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【発明の詳細な説明】 本発明はすぐれた風味を有しかつ温度変化に対する抵抗
性のすぐれた起泡性の水中油型乳化脂(いわゆる、フィ
ルドクリーム組成物)及びその製造方法に関するもので
ある。
近年、原乳生産量の頭打ち傾向により純生クリームの代
替として起泡性水中油型乳化脂(いわゆるフィルドクリ
ームまたは生クリームとフィルドクリームを混合したホ
イップクリーム)の消費量の増加は顕著である。
しかしながら、従来のこれらの製品は特に■風味が純生
クリームに比して劣ること、■流通上温度上昇および低
下に対する抵抗性が弱い点が欠点とされていた。
通常、この種のフィルドクリーム組成物には乳化剤とし
て両性界面活性物質としてのレシチンが他の食品用界面
活性剤との組合せにおいて使用されてきた。
レシチンの単離精製及び精製品の安定的利用はレシチン
が極めて不安定な物質であるために困難であり、現在は
製油の副生品として得られ、油脂及び燐脂質、糖脂質の
混合物である大豆レシチンが常用されている。
大豆レシチンはそれ自体すぐれた両性界面活性物質であ
るが最大の欠点は風味が悪いことであり、特に独得の異
臭、青臭みが強くフィルドクリーム製造上にはむしろ不
適な原料であった。
一方、今日の流通経路は複雑になっており、該製品は製
造後消費されるまで、種々の温度変化を受けやすい。
例えば夏場等における一時的な昇温(ヒートショックと
称する)、厳冬期等における0℃以下の低温にさらされ
る(チルドショックと称する)ことも多い。
一般にこれまでの起泡性水中油型乳化脂はヒートショッ
クにより乳化不安定となり、増粘現象を引き起こす。
あるいは、増粘を起こさなくとも、ホイップクリームと
して使用した場合、ホイップタイムが短く、オーバーラ
ンの低い、ホイップ終点幅の狭い、いわゆるシマリ、バ
サつきのひどいクリームになってしまい、著しく商品価
値を損うのが通例である。
また、チルドショックに対しては逆にホイップタイムが
長く、オーバーランが高く、ホイップ終点が明瞭でない
、いわゆるダレ、糸引きのひどいクリームになってしま
いやはり商品価値を損ってしまう。
乳化剤は一般的に風味が悪く製品それ自体を直接食べる
ようなりリーム状組戒物においては少なくとも風味の上
からだけいえば、添加しないかあるいは添加するにして
も少ない方が好ましく、また風味を舌等で感する場合、
油相の風味より水相の風味を強く感じやすい点から水相
に溶解しやすい親水性乳化剤は油相に溶解しやすい親油
性乳化剤より風味に悪影響を与えやすいということから
好ましくない。
上記の観点から本発明者らはレシチン及び親水性乳化剤
を使用せず、特に風味にあまり影響を与えない親油性乳
化剤を使用し、かつ温度変化に対する抵抗性の強いホイ
ップ性フィルドクリーム組戒物の製造方法について鋭意
研究した。
その結果、風味に対して特に影響する大豆レシチン以外
の親油性乳化剤の中でも特定のものを選択し組合せ、さ
らにバク−ミルク固形分とバターミルク以外の乳製品の
無脂乳固形分とを特定比率で含有せしめ、油相と水相を
混合、予備乳化して均質化を行うと、非常に安定で風味
の良好な起泡性水中油型乳化脂が得られることが見い出
された。
他方、クリーム状組成物はその流通、保管上の問題から
低温で長期間流通し得るものが望まれ、そのためには高
温例えば130〜150℃で数秒間、加熱処理して殺菌
する方法(以下UHT殺菌方法という)で無菌化するこ
とが要望されているが、上記の起泡性水中油型乳化脂は
その様な殺菌処理にも充分耐えうるもので、ヒートショ
ック及びチルドショック等の温度変化に対して強い抵抗
性を有することが判明した。
すなわち、本発明の起泡性水中油型乳化脂は油脂36〜
60重量%とバターミルク固形分1.0〜3.0重量%
とバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分i、o〜5
,0重量%とHLBI〜4の蔗糖脂肪酸エステル、ソル
ビタン不飽和脂肪酸エステルおよびヨウ素価40以上の
グリセリン脂肪酸エステルとからなる乳化剤Q、 3〜
2.5重量%と水とを含有し、上記のバターミルク以外
の乳製品の無脂乳固形分に対するバターミルク固形分の
重量比率が0.2〜1であることを特徴とするものであ
る。
本発明に使用しうる油脂としては動植物油脂およびそれ
らの硬化油脂あるいはこれらのものに種種の化学的処理
又は/および物理的処理を施したものの1種または2種
以上の混合物であってその10°CのSFI特性値が2
0〜55、上昇融点25〜38℃のものである。
かかる油脂としては例えば大豆油、綿実油、コーン油、
ひまわり油、サフラワー油、パーム油、ナタネ油、カポ
ック油、ヤシ油、乳脂、ラード、魚油、鯨油などの各種
の動植物油脂およびそれらの硬化油、分別油、エステル
交換油脂などの1種又は2種以上の混合物があげられる
これらの中で特に好ましいものは例えば綿実硬化油、カ
ポック硬化油、なたね硬化油、大豆硬化油、とうもろこ
し硬化油、ひまわり硬化油等の液状植物油の硬化油また
はパーム油あるいはその分別油の硬化油の1種以上(1
)とヤシ油、パーム核油等のラウリン型油脂またはこれ
らの硬化油の1種以上(11)および/または大豆油、
綿実油、カポック油、コーン油、米ぬか油、ひまわり油
、なたね油、サフラワー油の如きO′Cで液状の油脂の
1種以上(iii)とを混合してなる油脂組成物(1)
または上記の油脂組成物をエステル交換して得られる油
脂組成物(II)あるいは上記の油脂(iii)または
/およびパーム油および/またはパーム油の分別油と上
記の油脂(II)とを混合した後部分硬化して得られる
油脂組成物(III)あるいは油脂組成物(I)、 (
U)および/または(1)とトリブチリンとをエステル
交換して得られる油脂組成物(IV)あるいは油脂組成
物(I)、(II)。
(I) 、 (IV)の2種以上を混合した油脂組成物
(■等である。
なお牛脂、ラード、魚油、鯨油、乳脂等の動物油脂ある
いはその硬化油を上記の油脂([)の代替として用いる
ことは風味面で油脂(1)とやや劣る面はあるがさしつ
かえない。
本発明で使用される油脂は口どけ、および風味で生クリ
ームとの差異がほとんど感じられないクリーム状組成物
を得るためその固体脂含有係数(SFI)がある一定の
範囲内にはいることが必要であり、その範囲を示すと第
1表の通りである。
また本発明で使用される油脂の量は全体に対し36〜6
0%、好ましくは43〜51%である。
36%未満では十分な保形性をもつ起泡性水中油型乳化
脂は得られず、60%を超える場合は起泡性水中油型乳
化脂の粘度が高くなりすぎ経日的に、あるいは輸送時の
振動等により粘度上昇がおこり、またホイップした場合
、オーバーランの低い起泡体しか得られない。
また、本発明の乳化脂はバターミルク固形分を含有する
が、かかるバターミルクとはクリームかラッパターの製
造においてチャーニング操作後、バクー粒と分離されて
得られる乳状液あるいはクリームから高脂肪部分を遠心
分離等の分離操作で分離して得られる低脂肪部分であり
、通常、脂肪分5.0%以下のものである。
バターミルク固形分とはかカ)るバターミルク中に含有
される固形分をいい、主として、乳蛋白質、乳糖、乳脂
肪、灰分等から構成されているものである。
このようなバターミルク固形分の供給源としてはバター
ミルク、およびバターミルク粉末等のバターミルク製品
を使用することができる。
バターミルク固形分の量は全体に対し、1.0〜3.0
重量%、特に1.0〜2.0重量%が好ましく、この範
囲外になると良質な物性の乳化脂は得られない。
また本発明の乳化脂は上記のバターミルク以外の乳製品
の無脂乳固形分も含有する。
無脂乳固形分とは脂肪分を除いた乳固形分を意味し、乳
蛋白及び乳糖を主成分とするものである。
かかるバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分の供給
源としては例えば牛乳等の獣乳、脱脂乳、脱脂粉乳、脱
脂練乳、凍結濃縮脱脂乳、粉末ホエー、練乳、粉乳、ク
リーム、ナトIJウムカゼイネート、カゼイン等の種々
の乳製品が使用できる。
このバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分の量は全
体に対して1.0〜5.0重量%特に4.0〜5.0重
量%が好ましく、上記の範囲外では良好な物性の乳化脂
を得ることはできない。
本発明においては、上記のバターミルク以外の乳製品の
無脂乳固形分に対するバターミルク固形分の割合が0.
2〜1の範囲内でなければならない。
上記の比率が上記の範囲外になると乳化脂の物はが本発
明の目的とするものに適わせ、それ故に好ましくない。
本発明の乳化脂はさらに乳化剤を含有する。
本発明に使用される乳化剤系はHLB1〜4の蔗糖脂肪
酸エステルとソルビタン不飽和脂肪酸エステルとヨウ素
価4−0以上のグリセリン脂肪酸エステルとからなる親
油性乳化剤の組合せである。
HLBI〜4の蔗糖脂肪酸エステルとは炭素原子数12
〜22個の飽和および/または不飽和の脂肪酸と蔗糖と
のトリー、テトラ−、ペンタ−エステルを主成分とし、
少量のジー、モノエステルをも含有する混合物であり、
その中でも特にI(LB2〜4の蔗糖脂肪酸エステルが
好ましい。
またソルビタン不飽和脂肪酸エステルとは炭素原子数1
3〜22個の不飽和脂肪酸を50%以上、好ましくは7
0%坦上含有する脂肪酸とソルビタンあるいはソルビタ
ンを主成分としソルビット、ソルバイトを含有する混合
物とのモノエステル又はジエステルを主取分とし、ジー
またはトリーエステルを含有する混合物である。
さらにヨウ素価40以上のグリセリン脂肪酸エステルと
はグリセリンと炭素原子数16〜22個の飽和および/
または不飽和の脂肪酸とのモノエステルを主成分とする
混合物で、特にグリセリンと炭素原子数16〜18の脂
肪酸のモノエステルを主成分とするものが好ましい。
なお上記の乳化剤を構成する飽和の脂肪酸には例えばミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸
、アラキン酸等が挙げられるが、その中でも特にパルミ
チン酸、ステアリン酸が好ましく、また不飽和脂肪酸と
しては例えばオレイン酸、シーマリン酸、リノール酸、
エライジン酸、リルイン酸等があげられるが、その中で
も特にオレイン酸、シーマリン酸、リノール酸が好まし
い。
また本発明で使用される親油性乳化剤の添加量の合計は
0.3〜2.5重量%であり、0.3重量%以下ではこ
の水中油型のエマルジョンはその起泡性能がホイップ時
間、保型性等の点で十分に満足しうるものでなく実用に
供しがたい。
また2、5重量%以上では均質機で処理して形成された
水中油型エマルジョンの乳化状態が不安定になりやすく
、1ボテ“の発生傾向があり、あるいは実用に供した時
にチャ一二ングしやすいという欠点を有する。
本発明においては上記の如き3種の親油性乳化剤が使用
され、これら3種の使用割合は第1図の斜線で示される
範囲内が特に好ましく、この範囲外ではすぐれた起泡性
水中油型乳化油は得られない。
尚、第1図中のAはソルビタン不飽和脂肪酸エステル、
Bはヨウ素価40以上のグリセリン脂肪酸エステル、C
はHLBI〜4の蔗糖脂肪酸エステルをそれぞれ示す。
本発明の乳化脂はその他、着色別、着香料、調味料、糊
料等の各種の添加物を含有することができ、生クリーム
等も添加してもよい。
特に無脂乳固形分の給源として例えば脱脂乳、脱脂粉乳
等を使用する場合、リン酸塩を添加することが望ましく
、このような添加物を含有せしめることによってより品
質のすぐれた製品とすることができる。
本発明の乳化脂の製造法の実施態様は以下の通りである
まず油脂;バターミルク製品:バターミルク製品以外の
乳製品;HLBI〜4の蔗糖脂肪酸エステルとソルビタ
ン不飽和脂肪酸エステルとヨウ素価40以上のグリセリ
ン脂肪酸エステルとからなる乳化剤;および水からなる
群から選らばれた原料成分を混合攪拌し、予備乳化を行
う。
この際に、原料成分の中で、バターミルク製品、あるい
はそれ以外の乳製品はそれが固形状のものは水に溶解し
、また液状のものはそのままあるいは水で希釈して使用
され、また乳化剤は油脂中に添加しても水性成分中に添
加してもよい。
また原料成分の混合攪拌は油脂が液状となるような温度
地上で行われることが必要である。
形成されるエマルジョンは次いで殺菌乃至滅菌され、そ
の後好ましくは均質圧力20〜150kg/c4で均質
化され、製品とされるかそのまま好ましくは均質圧力2
0〜150kg/c4で均質化され、必要ならばさらに
殺菌乃至滅菌されて製品となる。
殺菌乃至滅菌は例えばバッチ式殺菌装置、高温短時間殺
菌(以下HTST殺菌という。
)処理装置、超高温瞬間滅菌(以下UHT滅菌という。
)処理装置を使用して行うことができ、これら殺菌乃至
滅菌装置は間接加熱方式、直接加熱方式のいずれの加熱
方式を採用しているものでも使用できる。
しかしながら長期保存が可能で、しかも常温輸送に耐え
る製品を得るためにはUHT滅菌装置を使用し滅菌する
のが好ましい。
このようなUHT滅菌装置としては間接加熱方式のもの
として例えばAPV・プレート式UHT処理装置(AP
V・社製)、C−P−UHT殺菌装置(クリーメリイ・
パッケージ社製)、ストーク・チューブラ−型UHT滅
菌装置(ストークス社製)、直接加熱方式のものとして
、コーペリゼーション滅菌装置(アルプラ社製)、アル
ファ・ラバルVTIS滅菌装置(アルファ・ラバル社製
)、ラギアーUHT滅菌装置(ラギアー社製)、パラリ
ゼーター(パラシュ・アンド・シルケポーグ社製)、C
−P・■ac−Heat−UHT殺菌装置(クリーメリ
イ・パッケージ社製)等があり、これらのものから適宜
選択して使用できる。
また均質化は例えば高圧型均質機、遠心式均質機、超音
波均質機等の均質機を使用することによって行うことが
できるが、特に高圧均質機を使用して行うのが好ましい
殺菌乃至滅菌後に均質化する場合は均質機は上記の殺菌
乃至滅菌処理装置に組み込まれているものを使用できる
このようにし7て得られた超泡性乳化脂は冷却され、包
装されて、製品となるが、殺菌乃至滅菌処理されている
ものは例えばテトラパック社の無菌包装機等を使用して
、無菌的に包装され、長期保存に耐えうる製品にするこ
ともできる。
本発明の効果は風味に影響を与えにくい親油性乳化剤と
、脱脂乳とバターミルクを、特定の比率で水相に用いる
ことにより、風味・品質の安定な起泡性乳化脂を製造で
き、それゆえ流通あるいは保管中に一時的な昇温(ヒー
トショック)及び0℃以下の低温(チルドショック)に
さらされることがあっても、増粘現象およびホイップ物
性劣化をひきおこさない製品を製造できることである。
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例 1 上昇融点36℃の大豆硬化油80重量%とヤシ油10重
量%およびバク−オイル10重量%からなる混合油脂1
32重量部を70℃で溶融しこれにHLB4の蔗糖脂肪
酸エステル1.0重量部、ソルビタン不飽和脂肪酸エス
テル(ソルビタンモノオレート)1.0重量部、ヨウ素
価75のモノグリセライド1.0重量部を混合溶融し、
ヘキサメタリン酸ソーダ0.3重量部を少量の水に溶解
し、それを20°Cの脱脂乳137.5部とバターミル
ク27.5部に溶かしこんだものをさらに加え、50℃
前後に保持しながら佐竹式攪拌機で混合攪拌して予備乳
化を行った。
このものをアルファーラバル社製のVTIS殺菌装置に
よって140°C3秒間処理し、直ちに均質圧力100
kg/ cAで無菌的に均質機処理し12°Cに冷却
し、クリーンベンチ内で容器に無菌充填する。
このものを5°Cの冷蔵庫にて1晩エージングした後、
500m1を電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下に
起泡させた所6分50秒で最適起泡状態に達し、これを
礼状に造花し20℃で20時間放置したが、キメ及び形
状に変化は認められなかった。
また100rfLlのビーカーにサンプル60TLlを
とり20°Cで2時間放置後毎分150回転のプロペラ
攪拌をほどこし、可塑化現象発生までの所要時間を測定
したところ21分30秒であった。
またこれらの無菌サンプルを25℃に4時間放置しヒー
トショックテスト、4°C20時間放置したチルドテス
トでも物性に変化はほとんど認められなかった。
またこれら、無菌サンプルを5℃で3ケ月保存したが、
物性、風味に変化はなかった。
実施例 2 上昇融点36℃の大豆硬化油80重量%とヤシ油20重
量%とからなる混合油脂132重量部を700Cで溶融
しこれにHLB3の蔗糖脂肪酸エステル1.0重量部、
ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモノオレ
ート)1.0重量部、ヨウ素価75のモノグリセライド
(融点50°C1ケン化価160、モノエステル約90
%とジー及びトリーエステル約10%、パルミテート3
5%、ステアレート3%、オレート19%、リル−ト4
3%)1.0重量部を混合溶融し、ヘキサメタリン酸ソ
ーダ0.3重量部を少量の水に溶解しそれを20℃の脱
脂乳82.5部とバターミルクパウダーと水で作られる
9%乳液82.5部に溶かしこんだものを、さらに加え
50℃前後に保持しながら佐竹式攪拌機で混合攪拌して
予備乳化を行った。
次いでこれを均質圧力40kg/cy+tにおいて高圧
均質機で処理した後、アルファーラバル社製の■TIS
殺菌装置によって140°Cで3秒間処理し直ちに均質
圧力100 kg/ caで無菌的に均質機処理し12
°Cに冷却、クリーンベンチ内で無菌充填する。
このものを5°Cの冷蔵庫にて1晩エージングした後5
00m1を電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下に起
泡させた所6分20秒で最適起泡状態に達しこれを礼状
に造花し、20℃で20時間放置したがキメ、形状に変
化は認められなかった。
また100m1のビーカーにサンプル60m1を取り、
20℃で2時間放置後毎分150回転のプロペラ攪拌を
ほどこし可塑化現象発生までの所要時間を測定したとこ
ろ21分であった。
またこれら、無菌サンプルを5℃で3ケ月保存したが物
性、風味に伺ら変化はなかった。
実施例1と同様温度変化耐性試験に対して物性およびホ
イツプ性に変化は認められなかった。
比較例 1 上昇融点36℃の大豆硬化油80重量%とヤシ油20重
量%とからなる混合油脂132重量部を70°Cで溶解
し、これにHLB4の蔗糖脂肪酸エステル1.0重量部
、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモノオ
レート)1.0重量部、ヨウ素価75のモノグリセライ
ド1.0重量部を混合溶融し、ヘキサメタリン酸ソーダ
0.3重量部を少量の水に溶解し、それを200Cの脱
脂乳165部に溶かし込んだものを、さらに加え50’
C前後に保持しながら佐竹式攪拌機で混合攪拌して予備
乳化を行った。
次いでこれを均質圧力4okg/誕において、高圧均質
機で処理した後、アルファ・ラバル社のVTIS殺菌装
置によって140°Cで3秒間処理し、直ちに均質圧力
100kg/c4で無菌的に均質機処理し、12°Cに
冷却し、クリーンベンチ内で容器に無菌充填する。
このものを5°Cの冷蔵庫にて1晩エージングした後、
500TLlを電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下
で起泡させた所7分50秒で最適起泡状態に達し、これ
を礼状に造花し、20°Cで20時間放置したが、キメ
及び形状に変化は認められなかった。
また100′rrllのビーカーにサンプル60w1l
をとリ、20℃で2時間放置後毎分150回転のプロペ
ラ攪拌をほどこし、可塑化現象発生までの所要時間を測
定したところ15分30秒であった。
このものは実施例1で得られたものと比較して、ホイツ
プ性では差は認められなかった。
実用性においては保管、流通面での温度管理によって問
題は生じないが、偶発的に生ずる温度変化に対する温度
変化耐性において明らかに差が認められた。
実施例 3 上昇融点36°Cの大豆硬化油80重量%とヤシ油20
重量%とからなる混合油脂132重量部を70’Cで溶
解し、これにHLB 4の蔗糖脂肪酸エステル1.0重
量部、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモ
ノオレー1−)1.0重量部、ヨウ素価75のモノグリ
セライド1.0重量部を混合溶融し、ヘキサメタリン酸
ソーダ0.3重量部を少量の水に溶解し、それを20’
Cの脱脂乳123.75部とバターミルク41.25部
に溶かし込んだもめを、さらに加え50℃前後に保持し
ながら佐竹式攪拌機で混合攪拌して予備乳化を行った。
次いでこれを均質圧力20kg/c4において、高圧均
質機で処理した後、岩井機械工業■社のプレート殺菌機
によって80°Cで2秒間処理し、直ちに均質圧力60
kg/c4において均質機処理し12℃に冷却した。
このものを5°Cの冷蔵庫にて1晩エージングした後、
500rrLlを電動泡立て機で毎分700回転の攪拌
下に起泡させた所6分40秒で最適起泡状態に達し、こ
れを形状に造花し、20′Cで20時間放置したが、キ
メ及び形状に変化は認められなかった。
また100m1のビーカーにサンプル60TIllをと
り、20°Cで2時間放置後毎分150回転のプロペラ
攪拌をほどこし、可塑化現象発生までの所要時間を測定
したところ20分30秒であった。
また、実施例1と同様に温度変化耐性テストに対して物
性変化は認められなかった。
実施例 4 上昇融点36°Cの大豆硬化油80重量%とヤシ油20
重量%とからなる混合油脂91.5重量部を70°Cで
溶解し、これにHLB4の蔗糖脂肪酸エステル0.7重
量%、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモ
ノオレ−1−)0.7重量部、ヨウ素価75のモノグリ
セライド0.7重量部を混合溶融し、ヘキサメタリン酸
ソーダ0.3重量部を少量の水に溶解し、それを20°
Cの脱脂乳60.5部とバターミルク55部に溶かし込
んだものを、さらに加え50’C前後に保持しながら佐
竹式攪拌機で混合攪拌して予備乳化を行い、次いで純生
クリーム(乳脂45%)90部を加えた。
このものをアルファーラバル社製のVTIS殺菌装置に
よって140℃3秒間処理し、直ちに均質圧力100k
g/ crAで無菌的に均質機処理し12°Cに冷却し
クリーンベンチ内で容器に無菌充填する。
このものを5℃の冷蔵庫にて1晩エージングした後、5
00Mを電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下に起泡
させた所5分50秒で最適起泡状態に達し、これを形状
に造花し20’Cで20時間放置したがキメ及び形状に
変化は認められなかった。
また100就のビーカーにサンプル60m1をとり20
℃で2時間放置後毎分150回転のプロペラ攪拌をほど
こし、可塑化現象発生までの所要時間を測定したところ
18分であった。
また、他の実施例と同様に温度変化耐性試験に対して物
性変化は認められなかった。
比較例 2 上昇融点36℃の大豆硬化油80重量%とヤシ油20重
量%とからなる混合油脂132重量部を70℃で溶解し
、これにHLB 4の蔗糖脂肪酸エステル1.0重量部
、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモノオ
レー1−)1.0重量部、ヨウ素価75のモノグリセラ
イド1.0重量部を混合溶融し、ヘキサメクリン酸ソー
ダ0.3重量部を少量の水に溶解し、それを20℃の脱
脂乳55部とバターミルク110部に溶かし込んだもの
を、さらに加え50℃前後に保持しながら佐竹式攪拌機
で混合攪拌して予備乳化を行った。
次いでこれを均質圧力40に9部cmにおいて、高圧均
質機で処理した後、アルファ・ラバル社のVTIS殺菌
装置によって140°Cで3秒間処理し、直ちに均質圧
力100kg/crrtで無菌的に均質機処理し12℃
に冷却し、クリーンベンチ内で容器に無菌充填する。
このものを5℃の冷蔵庫にて1晩エージングした後、5
001rLlを電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下
に起泡させた所2分10秒で起泡状態に達つしてしまい
ホイップタイムが短く、オーバーランの低い、ホイップ
終点幅の狭い、いわゆるシマリ、バサツキのひどいクリ
ームになった。
200Gで2時間放置後毎分150回転のプロペラ攪拌
をほどこし、可塑化現象発生までの所要時間を測定した
ところ4分30秒となり、乳化安定性を欠いている。
比較例 3 上昇融点36°Cの大豆硬化油80重量%とヤシ油20
重量%とからなる混合油脂132重量部を70’Cで溶
解し、これにHLB4の蔗糖脂肪酸エステル1.0重量
部、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル(ソルビタンモノ
オレート)1.0重量部、ヨウ素価75のモノグリセラ
イド1.0重量部を混合溶融し、ヘキサメタリン酸ソー
ダ0.3重量部を少量の水に溶解し、それを20℃の脱
脂乳141.4部とバターミルク23.6部に溶かし込
んだものを、さらに加え50℃前後に保持しながら佐竹
式攪拌機で混合攪拌して予備乳化を行った。
次いでこれを均質圧力40kg/ciにおいて、高圧均
質機で処理した後、アルファ・ラバル社のvTIS殺菌
装置によって140℃で3秒間処理し、直ちに均質圧力
100kg/crAで無菌的に均質機処理し12°Cに
冷却し、クリーンベンチ内で容器に無菌充填する。
このものを5℃の冷蔵庫にて1晩エージングした後、5
00m1を電動泡立て機で毎分700回転の攪拌下に起
泡させた所7分30秒で最適起泡状態に達し、これを礼
状に造花し、20°Cで20時間放置したが、キメ及び
形状に変化は認められなかった。
また100TLlのビーカーにサンプル60wLlをと
り、20℃で2時間放置後毎分150回転のプロペラ攪
拌をほどこし、可塑化現象発生までの所要時間を測定し
たところ16分30秒であった。
この場合も比較例1と同様の傾向を示し、温度変化耐性
に対して明らかなホイップ物性劣化状態が認められた。
これら実施例及び比較例の結果をまとめて第2表1〜2
に示す。
(l粘度:5℃エージング後20時間後の粘度(CP)
〔リオン粘度計使用〕 (2)粘度=5℃エージング後、25℃に4時間放置し
、5℃まで品温を冷却した後の粘度 (CP) (3)粘度=5℃エージング後、−4°Cに20時間放
置し、5°Cまで品温を上昇させた後の粘度(CP) (4)ボテ発生時間:100′IILlビーカーにサン
プル601rLlをとり20℃に2時間放置後150r
、p、m、のプロペラ攪拌により可塑化する迄の時間 (5)UHT:アルファラバル社製VTIS使用、殺菌
条件140°C,3秒 (6)HTST:岩井機械工業■社製間接加熱殺菌装置
使用、殺菌条件80’C,2分 (7)ホイップクイム:最適起泡状態に達する時間(8
)オーバーラン:最適起泡状態に達した時の値(9)保
型性:最適起泡状態に到達した起泡組成物を用いて造花
し、20℃、20時間放置後 の結果 AA:キメ良好で保型性強し A :保型性強し B :保型性弱く実用性なし
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用される三種の親油性乳化剤の比率
の好まし7い範囲(斜線部)を示す図である。 A:ソルビクン不飽和脂肪酸エステル、B:グリセリン
脂肪酸エステル(IV40以上)、C:蔗糖脂肪酸エス
テル(HLBI〜4)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 油脂36〜60重量%とバターミルク固形分1.0
    〜3.0重量%とバターミルク以外の乳製品の無脂乳固
    形分1.0〜5.0重量%とHLB1〜4の蔗糖脂肪酸
    エステル、ソルビタン不飽和脂肪酸エステルおよびヨウ
    素価40以上のグリセリン脂肪酸エステルとからなる乳
    化剤0.3〜2.5重量%と水とを含有し、上記のバタ
    ーミルク以外の乳製品の無脂乳固形分に対するバターミ
    ルク固形分の重量比率が0.2〜1であることを特徴と
    する起泡性水中油型乳化脂。
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