JPS5831909B2 - 起泡性水中油型乳化脂 - Google Patents

起泡性水中油型乳化脂

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JPS5831909B2
JPS5831909B2 JP51051797A JP5179776A JPS5831909B2 JP S5831909 B2 JPS5831909 B2 JP S5831909B2 JP 51051797 A JP51051797 A JP 51051797A JP 5179776 A JP5179776 A JP 5179776A JP S5831909 B2 JPS5831909 B2 JP S5831909B2
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博繁 河野
喜巳男 寺田
哲 藤田
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Asahi Denka Kogyo KK
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【発明の詳細な説明】 本発明は、使用時加熱処理を受けても、すぐれた安定性
を有する起泡性水中油型乳化脂、すなわちホイップクリ
ーム状油脂組成物及びその製造法に関するものである。
すでにトッピング用、フィリング用のクリーム状油脂組
成物として油分30〜60%のコンパウンドホイップク
リーム(生クリームまたは乳脂肪がクリーム中に含有さ
れているクリーム)およびフィルドクリーム(植物性ク
リーム又は動植物性クリーム、合成りリームとも称され
無脂乳固形分を含み、生クリーム、乳脂肪を含まないも
の)等が市販されている。
これらのものはホイップ用としてすぐれているが調理用
あるいは製菓用として、強度の加熱処理によってコゲつ
き沈でん油相分離を生じ、さらに風味的にも劣り商品価
値を著るしく低下せしめている。
本発明はホイップクリームとしてのすぐれた物性を有し
ていることはもちろんのこと、度重なる加熱や高温での
加熱に対しても安定で調理用、製菓用としてもすぐれた
物性を有し風味良好で、しかも、流通保管過程における
温度変化や長期間保管に対しても殆んど全く変化を受け
ず、すぐれた物性を有するフィルドクリームを提供する
ことを目的とする。
本発明者らは一定量の卵黄およびバターミルクとを併用
することによって上記の目的が達成されることを見い出
し本発明を完成した。
′すなわち、本発明の起泡性水中油型乳化脂
は油脂36〜60重量%とバターミルク固形分1.0〜
3.0重量%とバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形
分i、o〜5.0重量%と卵黄0.05〜1.0重量%
と乳化剤0.5〜2.5重量%と水とを含有し、上記の
バターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分に対するバタ
ーミルク固形分の重量比率が0.2〜1であることを特
徴とする。
本発明に使用しつる油脂としては動植物油脂およびそれ
らの硬化油脂あるいはこれらのものに種種の化学的処理
又は/および物理的処理を施したものの1種または2種
以上の混合物であってその10℃のSFI特性値が20
〜55、上昇融点25〜38°Cのものである。
かかる油脂としては例えば大豆油、綿実油、コーン油、
ひまわり油、サフラワー油、パーム油、ナタネ油、カポ
ック油、ヤシ油、乳脂、ラード、魚油、鯨油などの各種
の動植物油脂およびそれらの硬化油、分別油、エステル
交換油脂などの1種又は2種以上の混合物があげられる
これらの中で特に好ましいものは例えば綿実硬化油、カ
ポック硬化油、なたね硬化油、大豆硬化油、とうもろこ
し硬化油、ひまわり硬化油等の液状植物油の硬化油また
はパーム油あるいはその分別油の硬化油の1種以上(1
)とヤシ油、パーム核油等のラウリン型油脂またはこれ
らの硬化油の1種以上(11)および/または大豆油、
綿実油、カポック油、コーン油、米ぬか油、ひまわり油
、なたね油、サフラワー油の如き0℃で液状の油脂の1
種以上(iii)とを混合してなる油脂組成物(I)ま
たは上記の油脂組成物をエステル交換して得られる一由
脂組成物(I[)あるいは上記の油脂冊または/および
パーム油および/またはパーム油の分別油と上記の油脂
(11)とを混合した後部分硬化して得られる油脂組成
物(1)あるいは油脂組成物(1) 、 (II)およ
び/または曲)とトリブチリンとをエステル交換として
得られる油脂組成物(rV)あるいは油脂組成物(I)
、 (ID。
(I) 、 (rV)の2種以上を混合した油脂組成物
(V)等である。
なお牛脂、ラード、魚油、鯨油、乳脂等の動物油脂ある
いはその硬化油を上記の油脂(1)の代替として用いる
ことは風味向で油脂(i)とやや劣る面はあるがさしつ
かえない。
本発明で使用される油脂は口どけ、および風味で生クリ
ームとの差異がほとんど感じられないクリーム状組成物
を得るためその固体脂含有係数(SFI )がある一定
の範囲内にはいることが必要であり、その範囲を示すと
第1表の通りである。
また本発明で使用される油脂の量は全体に対して36〜
60%、好ましくは43〜51%である。
36%未満では十分な保形性をもつ起泡性水中油型乳化
脂は得られず、60%を越える場合は起泡性水中油型乳
化脂の粘度が高くなりすぎ経口的に、あるいは輸送時の
振動等により粘度上昇がおこり、またホイップした場合
、オーバーランの低い起泡体しか得られない。
また、本発明の乳化脂はバターミルク固形分を含有する
が、かかるバターミルクとはクリームからのバターの製
造においてチャーニング操作後、バター粒と分離されて
得られる乳状液あるいはクリームから高脂肪部分を遠心
分離等の分離操作で分離して得られる低脂肪部分であり
、通常、脂肪分5.0%以下のものである。
バターミルク固形分とはかかるバターミルク中に含有さ
れる固形分をいい、主として、乳蛋白質、乳糖、乳脂肪
、灰分等から構成されているものである。
このようなバターミルク固形分の供給源としてはバター
ミルク、およびバターミルク粉末等のバターミルク製品
を使用することができる。
バターミルク固形分の量は全体に対し、1.0〜3.0
重量%、特に1.0〜2.0重量%が好ましく、この範
囲外になると良質な物性の乳化脂は得られない。
また本発明の乳化脂は上記のバク−ミルク以外の乳製品
の無脂乳固形分も含有する。
無脂乳固形分とは脂肪分を除いた乳固形分を意味し、乳
蛋白および乳糖または乳蛋白を主成分とするものである
かかるバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分の供給
源としては例えば牛乳等の獣乳、脱脂乳、脱脂粉乳、脱
脂練乳、凍結濃縮脱脂乳、粉末ホエー、練乳、粉乳、ク
リーム、ナトリウムカゼイネート、カゼイン等の種種の
乳製品が使用できる。
このバターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分の量は全
体に対して1.0〜5.0重量%特に4.0〜5.0重
量%が好ましく、上記の範囲外では良好な物性の乳化脂
を得ることはできない。
本発明においては、上記のバク−ミルク以外の乳製品の
無脂乳固形分に対するバターミルク固形分の割合が0.
2〜1の範囲内でなければならない。
上記の比率が上記の範囲外になると乳化脂の物性が本発
明の目的とするものに適わず、それ故に好ましくない。
笛このことは、本発
明者らが行った第2表に示される実験結果から明らかで
ある。
本発明に使用される乳化剤としてはレシチン、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル等
の1種または2種以上の組合せがあげられる。
この中でも好ましいものは蔗糖脂肪酸エステルおよびソ
ルビタン脂肪酸エステルからなる群から選ばれた1種以
上とグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステルおよびレシチンからなる群から選らばれ
た1種以上との組合せからなるものである。
ここに、蔗糖脂肪酸エステルとは炭素原子数12〜24
個の飽和および/不飽和の脂肪酸と蔗糖とのモノ−、ジ
ー、トリー、ポリ−エステルおよびその混合物であり、
HLBの低い親油性のもの、HLBの高い親水性のもの
いずれも使用できる。
また本発明で使用されるソルビタン脂肪酸エステルは炭
素原子数12〜22個の飽和および/または不飽和の脂
肪酸とソルビタンあるいはソルビタンを主成分とじソル
ビット、ソルバイトを含有するものとのモノ−、ジー
トリー、ポリエステルおよびその混合物をいい、特に好
ましいものは、■炭素原子数16〜22個の飽和脂肪酸
のモノエステル、及び■炭素原子数16〜22個の不飽
和脂肪酸を50%以上、好ましくは70%以上有する混
合脂肪酸とソルビタンあるいはソルビタンを主成分とし
てソルビット、ソルバイトを含有する混合物とのモノ−
、ジ−エステルを主成分としトリー、テトラ−エステル
等を含有する混合物である。
但し前者■は蔗糖脂肪酸エステルと等価の役割をはたし
、蔗糖脂肪酸エステルを置換する目的で使用するもので
あり、HLBとしては5以上のものが好ましい。
またグリセリン脂肪酸エステルとは炭素原子数12〜2
2個の飽和および/または不飽和の脂肪酸とグリセリン
のモノ−または/およびジ−エステルであり、特に好ま
しいものはグリセリンと炭素原子数16〜18の脂肪酸
のモノエステルを主成分とするものである。
さらにプロピレングリコール脂肪酸エステルとは炭素原
子数12〜22個の飽和および/または不飽和の脂肪酸
とプロピレングリコールのモノエステルを主成分とする
ものである。
さらにまた本発明において使用されるレシチンとは例え
ばフオスファチジル・コリン、フオスファチジル・エタ
ノールアミン、イノシトール・フオスファチドの如きリ
ン脂質を主成分とするもので、通称6レシチン″とよば
れているところの、例えば大豆レシチン、卵黄レシチン
の如き物質をいつ。
また本発明における乳化剤の量は全体に対して0.5〜
2.5重量%であり、好ましくは蔗糖脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選ばれた1種
又は2種以上0.1〜2.0%、特に0.2〜1.0%
、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、プロピレング
リコール脂肪酸エステルカらなる群から選ばれた1種又
は2種以上05〜2.0%、特に0.2〜1.0%であ
り、乳化剤の量が上記の範囲よりも多くなると構造粘性
が出やすくなって、粘度が非常に高くなり、しばしば可
塑化現象をひきおこし、ホイップ時間が極端に短かくな
って、オーバーランが低下し、風味も劣化して実用しう
る起泡性乳化脂を得ることができない。
また、上記の範囲より乳化剤量が少なくなると乳化不完
全となり、輸送、保管中に乳化が破壊されて、油分離や
増粘、固化が起こり、ホイップ時間も長すぎて、オーバ
ーランも高すぎたコシのない起泡性乳化脂しか得ること
ができない。
本発明においては卵黄が0.05〜1.0%使用される
この卵黄はその添加量との関係で製品の物性を向上せし
めたり、低下せしめたりし添加量が重要な意味をもつ。
本発明者らの実験結果によればこの卵黄の添加量は本発
明の乳化剤系を使用する場合、第2表に示されるように
、0.05〜10%の範囲内が好ましく、1.0%を越
える量の添加は製品である合成りリームの物性を損い、
本発明の目的とする製品を得ることを囚難にする。
本発明の乳化脂の製造法は下記の通りである。
まず、油脂、バターミルク製品、それ以外の乳製品、卵
黄、乳化剤および水などの原料成分を混合攪拌する。
これらは−緒に混合攪拌槽に入れ混合攪拌してもよいが
、油相と水相を前もって調製してそれを混合するのが好
ましい。
この場合、バターミルク製品あるいはそれ以外の乳製品
で、それが固形状のものは水に溶解乃至分散し、また液
状のものはそのまま、あるいは水で希釈して使用でき、
また乳化剤は油相中に添加しても、水相中に添加しても
よい。
原料成分の使用量は全原料成分中の油脂の量が36〜6
0重量%、バターミルク固形分の量が1.0〜3.0重
量%、バターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分の量が
1.0〜5.0重量%、卵黄が0.05〜1.0重量%
、乳化剤の量が0.5〜2.5重量%あって、バターミ
ルク製品以外の乳製品の無脂乳固形分に対するバターミ
ルク固形分の重量比率が0.2〜1となるように適宜選
択しなければならない。
なお、卵黄は水相に溶解乃至分散せしめることが好まし
いが油相中に分散せしめてもよく、油相と水相に分けて
溶解乃至分散せしめてもよい。
原料成分の混合攪拌は油脂が液状を保持しつる温度以上
であることが必要であり、通常40〜60°Cで行われ
る。
このようにして混合攪拌して得られた混合物は必ず均質
化される。
ただし、後述のようにさらに殺菌乃至滅菌処理をする場
合、殺菌乃至滅菌処理の前後においであるいは該処理の
後のみにおいて均質化がなされる。
かかる均質機としては例えば高圧均質機、遠心式均質機
、超音波均質機などがあるが、高圧均質機が一般的であ
り、高圧均質機を使用する場合、20〜100kg/c
117Lの圧力下で処理することが好ましい。
なお卵黄は最初から水相に溶解乃至分散せしめることが
好ましいがこの均質化する前であれば、いずれの段階で
添加してもよく、いくつかの段階に分けて添加してもよ
い。
また乳化剤についても最初から油相および/または水相
に溶解乃至分散せしめることが好ましいが均質化する前
であれば、いずれの段階で添加してもよく、いくつかの
段階に分けて添加してもよい。
本発明で製造される起泡性水中油型乳化脂は加熱に対し
て安定なものであるがゆえにその後加熱殺菌乃至滅菌さ
れ、長期間の保存に耐えつる製品にしうるものとして特
に好ましいものである。
本発明で得られた起泡性水中油型乳化脂をさらに殺菌乃
至滅菌する場合、例えばバッチ式殺菌装置、高温短時間
殺菌(以下)ITST殺菌という処理装置、超高温瞬間
滅菌(以下UHT殺菌という)処理装置を使用して行う
ことができ、これら殺菌乃至滅菌装置は間接加熱方式、
直接加熱方式のいずれの加熱方式を採用しているもので
も使用できる。
しかしながら、長期保存が可能で、しかも常温輸送に耐
える製品を得るためにはUHT滅菌処理装置を使用し、
滅菌するのが好ましい。
このようなUHT滅菌処理装置としては、間接加熱方式
のものとし例えばAPV・プレート式UHT処理装置(
APV社製)、C,P、 UHT殺菌装置(クリーメリ
イ・パッケージ社製)、ストルク・チューブラ−型UH
T滅菌装置(ストルク社製)、直接加熱方式のものとし
て、ユーペリゼーション滅菌装置(APV社製)、アル
ファ・ラバルVT18滅菌装置(アルフラ・ラバル社製
)、ラギアールUHT滅菌装置(ラギアール社製)、パ
ラリゼーター(バラシュ アンド・シルケボーグ社製)
、C,P、 Vac((eat−UHT殺菌装置(クリ
ーメリイ・パッケージ社製)等があり、これらのものか
ら適宜選択して使用できる。
このような殺菌乃至滅菌処理装置を使用して殺菌乃至滅
菌された起泡性水中油型乳化脂は次いで必ず均質機を通
して均質化することが必要である。
このように殺菌乃至滅菌処理を施す場合、殺菌乃至滅菌
処理の前に均質化を行わず、この処理後に均質化を行う
だけでもよい。
かかる均質機は上記の殺菌乃至滅菌処理装置に組み込ま
れているものを使用でき、そのような均質機を有してい
ない殺菌乃至滅菌処理装置を使用する場合、必ず均質機
を通さなければならない。
均質機として高圧均質機を使用する場合高圧均質機の機
種、バルブ構造によっても異り、また被乳化クリームの
組成によっても異るが10〜200 kg/−で均質化
することが必要である。
このように殺菌乃至滅菌処理され、均質化された本発明
の起泡性水中油型乳化脂はその後15℃以下好ましくは
10℃以下に急冷した後、通常の充填包装やまたテトラ
パック社の無菌包装機等を使用して、無菌的に包装さむ
、無菌包装製品とすることもできる。
本発明の効果は、微少量の卵黄と特定の乳化剤系を使用
することにより、ホイップクリーム代替物としてすぐれ
た物性を有しているのみならず、強度の加熱あるいは塩
、酸の共存下での加熱に対しても安定であって、調理用
、製菓用としてもすぐれた物性を有し、風味良好な起泡
性水中油型乳化脂を製造し得たことにある。
また本発明の他の効果は流通保管課程における温度変化
や長期間保管に対しても粘度上昇等の物性変化をおこさ
ず、加熱殺菌処理を施こすことによっても物性変化をお
こすことがないようなすぐれた品質の起泡性水中油型乳
化脂を製造し得たことにある。
以下に実施例及び比較例を示すが、例中部は全て重量部
である。
実施例 1 上昇融点34℃の大豆硬化油35部、大豆サラダ油10
部を70℃に加熱溶融し、これにHLB4の蔗糖脂肪酸
エステル0.2部、HLB5.0のソルビタン脂肪酸エ
ステル0.2部、ヨウ素価75のモノグリセライド0.
2部を混合して油相を調製した。
他方、ヘキサメタリン酸ソーダ0.1部と卵黄0.2部
と脱脂粉乳4.5部およびバターミルク粉末1.5部を
30°Cの水48部に溶解ないし分散せしめ水相を調整
した。
この油相と水相を佐竹式攪拌機を使用し、55℃前後で
混合攪拌し、次にこれらを均質圧力5okg/−におい
て高圧均質機で均質処理し冷却して起泡性水中油型乳化
脂を得た。
この起泡性水中油型乳化脂を冷蔵庫内で1晩5℃でエー
ジングした後、500dの電動泡立て機(検子電器製ナ
ショナルハンドミキサー)で毎分700回転の攪拌下に
起泡させたところ7分20秒で最適起泡状態に達し、こ
れを礼状に造花し、20℃、20時間放置したがキメ、
保型性とも良好であった。
さらにこのもののスープ適性を調べるため、小麦粉14
0部、バター140部、食塩7部、牛乳2100部、ブ
イヨンコンソメダシ汁2100部からなるスープ150
部に、上記の起泡性水中油型乳化脂50部を添加し、さ
らに15分間煮つめたがこげつきや分離は認められなか
った。
次にこの起泡性水中油型乳化脂100gをフライパンの
上で加熱沸騰させ、しかる後冷却するという工程をくり
返し、熱に対する安定性を観察したが、14回のくり返
し後にも伺らダマ、こげつきの現象は認められなかった
比較例 1 バターミルク粉末1,5部のかわりに脱脂粉乳1.5部
を入れる以外は実施例1と全く同じ方法で起泡性水中油
型乳化脂を製造した。
このものは実施例1で得られた起泡性乳化脂に比ベホイ
ップ性においては差は認められなかった。
スープ適性テストにおいては実用性のすぐれていること
は変わりはないが明らかに差が認められた。
加熱テストの結果もこげつき現象こそないがフライパン
に対する付着性に少なからず差が認められた。
実施例 2 上昇融点34°Cの大豆硬化油30部、精製ヤシ油10
部を70℃で溶融し、HLB50のソルビタン脂肪酸エ
ステル0.2部、大豆レシチン(市販大豆レシチン、ア
セトン不溶分65%)0.2部、ヨウ素価50のモノグ
リセライド0.2部を混合し、油相を調製した。
一方、ヘキサメタリン酸ソーダ0.1部、卵黄0.5部
、HLB15の蔗糖脂肪酸エステル0.1部、バターミ
ルク粉末1.4部、脱脂粉乳4.2部を加温した水43
.4部に溶解乃至分散させ、水相を調製した。
上記の油相と水相をTKホモミキサー(東京化工機製)
で60’Cの温度で、混合攪拌し、次いで均質圧力40
kg/crj、で高圧均質機を通して均質化処理し、
冷却して起泡性水中油型乳化脂を得た。
この起泡性水中油型乳化脂を5℃の冷蔵庫内で1晩エー
ジングした後500−を電動泡立て機で毎分700回転
の攪拌下に起泡させたところ7分15秒で最適起泡状態
に達した。
この起泡体は保型性、オーバーラン、キメのいずれも良
好であった。
また実施例1と同様にスープテスト、フライパンによる
加熱テストを行ったが何ら異常は認められず、スープ適
性、加熱安定性にもすぐれたものであった。
風味もすぐれており、従来のフィールドクリーム、コン
パウンドクリームでは望めない天然クリーム様の風味が
付与された。
実施例 3〜6 乳化剤の種類、添加量および卵黄およびバターミルクま
たは粉末の添加量以外は実施例1と全く同じ方法で起泡
性乳化脂を製造し、第2表の実験例と同様にして、その
諸物性を試験したところ、第3表に示すような結果を得
た。
実施例7および8 油脂の種類、量および水相成分の種類、量以外は実施例
1と全く同じ方法で起泡性乳化脂を製造し、第2表の実
験例と同様にして、その諸物性を試験したところ、第4
表に示すような結果を得た。
実施例 9 実施例1と同様にして調製された油相27部、卵黄を添
加せずに実施例1と同様に調製された水相33部、生ク
リーム(脂肪分45%)40部、卵黄0.4部を55℃
前後で、佐竹式攪拌機を使用して混合攪拌し、均質圧5
0に□/cf7Lで均質化後、冷却、エージングして、
起泡性水中油型乳化脂を製造した。
この乳化脂について前記実験例1〜12と同様の試験を
行ったところ粘度90 cps、起泡時間5′25“、
オーバーラン115%、保型性A、スープ適性5点、風
味5点、実用性アリの試験結果が得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 油脂36〜60重量%とバターミルク固形分1.0
    〜3.0重量%とバターミルク以外の乳製品の無脂乳固
    形分1.0〜5.0重量%と卵黄0.05〜1.0重量
    %と乳化剤0.5〜25重量%と水とを含有し、上記の
    バターミルク以外の乳製品の無脂乳固形分に対するバタ
    ーミルク固形分の重量比率が0.2〜1であることを特
    徴とする起泡性水中油型乳化脂。
JP51051797A 1976-05-07 1976-05-07 起泡性水中油型乳化脂 Expired JPS5831909B2 (ja)

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