JP2596980B2 - グリーンシート製造用バインダー - Google Patents
グリーンシート製造用バインダーInfo
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- JP2596980B2 JP2596980B2 JP63167246A JP16724688A JP2596980B2 JP 2596980 B2 JP2596980 B2 JP 2596980B2 JP 63167246 A JP63167246 A JP 63167246A JP 16724688 A JP16724688 A JP 16724688A JP 2596980 B2 JP2596980 B2 JP 2596980B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、グリーンシートを脱脂、焼成してセラミッ
クシートを製造するのに適したバインダーに関する。
クシートを製造するのに適したバインダーに関する。
セラミックのグリーンシートはこれまで一般にブチラ
ール樹脂等のバインダーをメチルエチルケトン、酢酸ブ
チル、アルコール等の有機溶剤に溶解して、これをセラ
ミック微粉末と長時間混合してスラリー状となし、スラ
リー内の空気を除去して一定の厚みを持ったブレードで
キャリアフィルム上にシート状になし、これを加熱乾燥
してグリーンシートとする方法が採用されていた(特開
昭60−156775号) しかし、従来の有機溶剤を用いた成形には下記のよう
な問題点があった。
ール樹脂等のバインダーをメチルエチルケトン、酢酸ブ
チル、アルコール等の有機溶剤に溶解して、これをセラ
ミック微粉末と長時間混合してスラリー状となし、スラ
リー内の空気を除去して一定の厚みを持ったブレードで
キャリアフィルム上にシート状になし、これを加熱乾燥
してグリーンシートとする方法が採用されていた(特開
昭60−156775号) しかし、従来の有機溶剤を用いた成形には下記のよう
な問題点があった。
(1) 有機溶剤の人体におよぼす害 (2) 有機溶剤取扱中の爆発・火災の恐れ (3) グリーンシートを製造するための有機溶剤の材
料費が高い。
料費が高い。
(4) 装置を防爆にする必要があると共に、有機溶剤
の回収装置が必要であり、装置が高くつく。
の回収装置が必要であり、装置が高くつく。
等の問題点がある。これらの問題点を解決するために、
PVA等の水溶性有機バインダーを使用する製造法が提案
されている。
PVA等の水溶性有機バインダーを使用する製造法が提案
されている。
しかしながら、この方法は上記問題は解決できるとい
う利点はあるものの、グリーンシートを作成する段階で
セラミック粉末が水性スラリー中で凝集構造をつくり易
く、粘性がニュートニアン流動から著しくずれ、スラリ
ーの流動性およびセラミックの分散性が悪く、高密度か
つ平滑な表面のグリーンシートが得られ難いという問題
があった。
う利点はあるものの、グリーンシートを作成する段階で
セラミック粉末が水性スラリー中で凝集構造をつくり易
く、粘性がニュートニアン流動から著しくずれ、スラリ
ーの流動性およびセラミックの分散性が悪く、高密度か
つ平滑な表面のグリーンシートが得られ難いという問題
があった。
また一方で、PVA等の水溶性高分子は可塑化効率の高
い可塑剤がないのが現状であり、グリーンシートに柔軟
性を持たせるべくグリセリン等の可塑剤を大量に用いる
と、可塑剤のマイグレーションにより表面に粘着性が生
じるという問題もあった。
い可塑剤がないのが現状であり、グリーンシートに柔軟
性を持たせるべくグリセリン等の可塑剤を大量に用いる
と、可塑剤のマイグレーションにより表面に粘着性が生
じるという問題もあった。
更に、アクリル系樹脂エマルジョン、エチレン・酢酸
ビニル共重合体エマルジョン、イソブチレンポリマーラ
テックスまたはこれらの混合物よりなる水性エマルジョ
ンをグリーンシート製造用バインダーとして用いること
が提案された(特開昭60−180955号、特開昭60−180957
号、同59−129277号)。このものは柔軟性に富むのでシ
ートの二次加工及び焼成工程の間にシートがヒビ割れた
り欠けたりする欠点が少ない利点を有する。しかし、焼
成前のシート状成形物をとりこわし、再生利用すること
ができない。
ビニル共重合体エマルジョン、イソブチレンポリマーラ
テックスまたはこれらの混合物よりなる水性エマルジョ
ンをグリーンシート製造用バインダーとして用いること
が提案された(特開昭60−180955号、特開昭60−180957
号、同59−129277号)。このものは柔軟性に富むのでシ
ートの二次加工及び焼成工程の間にシートがヒビ割れた
り欠けたりする欠点が少ない利点を有する。しかし、焼
成前のシート状成形物をとりこわし、再生利用すること
ができない。
また、ポリアクリル酸ソーダ共重合体塩の水溶液をセ
ラミックスバインダーとして用いることも提案されてい
る。特開昭59−121152号公報には (I) アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩又は
メタクリル酸塩より選ばれた1種以上の単量体(以下単
量体(I)という)と、 (II) アクリル酸又はメタクリル酸とC1〜C18の一価
アルコール又はC1〜C18の多価アルコールとのエステル
化物より選らばれた1種以上の単量体(以下単量体(I
I)という) を、モル比(単量体(I)/単量体(II))99/1〜50/5
0で共重合させて得られる分子量2万〜50万の共重合体
の水溶液をセラミックスバインダーとして用いることが
提案されている。
ラミックスバインダーとして用いることも提案されてい
る。特開昭59−121152号公報には (I) アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸塩又は
メタクリル酸塩より選ばれた1種以上の単量体(以下単
量体(I)という)と、 (II) アクリル酸又はメタクリル酸とC1〜C18の一価
アルコール又はC1〜C18の多価アルコールとのエステル
化物より選らばれた1種以上の単量体(以下単量体(I
I)という) を、モル比(単量体(I)/単量体(II))99/1〜50/5
0で共重合させて得られる分子量2万〜50万の共重合体
の水溶液をセラミックスバインダーとして用いることが
提案されている。
しかし、一般に該重合体水溶液は固形分も低く、かつ
粘度が高く、分子量の影響が大きくセラミック材料との
充分に均一な混合が困難であるという欠点を有する。
粘度が高く、分子量の影響が大きくセラミック材料との
充分に均一な混合が困難であるという欠点を有する。
本願発明に近いセラミックスバインダー用樹脂水性エ
マルジョンとして特開昭60−122768号公報には炭素数1
〜20個のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル及び炭素数1〜4個のアルキレン基を有する
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルからな
る群より選ばれた少なくとも1種のモノマー40〜95重量
%とカルボキシル基含有モノマー5〜60重量%とこれら
と共重合可能なモノマー0〜55重量%(但し、モノマー
全体の合計は100重量%である。)とを共重合させて得
られたセラミックス成形用バインダーが提案されてい
る。
マルジョンとして特開昭60−122768号公報には炭素数1
〜20個のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル及び炭素数1〜4個のアルキレン基を有する
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルからな
る群より選ばれた少なくとも1種のモノマー40〜95重量
%とカルボキシル基含有モノマー5〜60重量%とこれら
と共重合可能なモノマー0〜55重量%(但し、モノマー
全体の合計は100重量%である。)とを共重合させて得
られたセラミックス成形用バインダーが提案されてい
る。
しかし、この公報の実施例を検討するに、アクリル酸
とメタクリル酸を併用して用いた例は見受けられず、ま
た、バインダーの再生利用を考慮していない。カルボキ
シル基含有モノマーとしてアクリル酸を単独で用いたも
のは、得られるエマルジョンの共重合体粒子内部に水溶
性のアクリル酸アンモニウム塩基がとりこめられない
(水溶性の)ため、バインダーの再生利用はできるもの
の、強度が弱く、得られるセラミックス製品の強度が脆
い。逆にメタクリル酸を単独で用いたときはエマルジョ
ンの分散性が悪く、また、再生利用が困難である。
とメタクリル酸を併用して用いた例は見受けられず、ま
た、バインダーの再生利用を考慮していない。カルボキ
シル基含有モノマーとしてアクリル酸を単独で用いたも
のは、得られるエマルジョンの共重合体粒子内部に水溶
性のアクリル酸アンモニウム塩基がとりこめられない
(水溶性の)ため、バインダーの再生利用はできるもの
の、強度が弱く、得られるセラミックス製品の強度が脆
い。逆にメタクリル酸を単独で用いたときはエマルジョ
ンの分散性が悪く、また、再生利用が困難である。
本発明は、再生利用が可能で、柔軟性に富むフイルム
を与えるグリーンシート製造用バインダーを提供するも
のである。このバインダーを用いて製造されたセラミッ
クスは強度も良好である。
を与えるグリーンシート製造用バインダーを提供するも
のである。このバインダーを用いて製造されたセラミッ
クスは強度も良好である。
本発明においては、カルボキシル基含有モノマーとし
て、アクリル酸とメタクリル酸を特定の割合で併用して
用い、得られるエマルジョンの共重合体をアンモニア等
で中和し、共重合体の粒子表面に存在し、水溶性を示
し、再生利用に寄与するアクリル酸塩基と、共重合体の
粒子の内部にとりこまれ、セラミックスの強度向上に寄
与するメタクリル酸基をエマルジョンの共重体粒子に備
えさせることにより課題を達成する。
て、アクリル酸とメタクリル酸を特定の割合で併用して
用い、得られるエマルジョンの共重合体をアンモニア等
で中和し、共重合体の粒子表面に存在し、水溶性を示
し、再生利用に寄与するアクリル酸塩基と、共重合体の
粒子の内部にとりこまれ、セラミックスの強度向上に寄
与するメタクリル酸基をエマルジョンの共重体粒子に備
えさせることにより課題を達成する。
即ち、本発明は、 (a)成分: アクリル酸またはその水溶性塩5〜20重量% (b)成分: メタクリル酸またはその水溶性塩10〜40重量% (c)成分: その他の不飽和単量体50〜85重量% 〔但し、(a)成分と(b)成分の和は50重量%以下で
ある〕 上記(a),(b)および(c)成分を共重合して得
た水性樹脂エマルジョンよりなるグリーンシート製造用
バインダーであって、該エマルジョンの造膜温度が−50
℃〜+50℃であるグリーンシート製造用バインダーを提
供するものである。
ある〕 上記(a),(b)および(c)成分を共重合して得
た水性樹脂エマルジョンよりなるグリーンシート製造用
バインダーであって、該エマルジョンの造膜温度が−50
℃〜+50℃であるグリーンシート製造用バインダーを提
供するものである。
このバインダー用樹脂水性エマルジョンは、アクリル
酸、メタクリル酸および他の不飽和単量体とを、水また
は水と水溶性アルコールとの混合液中で過硫酸アンモニ
ウム、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤の存
在下に60〜120℃の温度でラジカル重合することにより
得られる共重合体エマルジョンをアンモニア、有機アミ
ン類、水酸化アルカリ金属塩(NaOH、KOH)等で完全中
和または部分中和して得てもよい。
酸、メタクリル酸および他の不飽和単量体とを、水また
は水と水溶性アルコールとの混合液中で過硫酸アンモニ
ウム、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤の存
在下に60〜120℃の温度でラジカル重合することにより
得られる共重合体エマルジョンをアンモニア、有機アミ
ン類、水酸化アルカリ金属塩(NaOH、KOH)等で完全中
和または部分中和して得てもよい。
水性エマルジョンの樹脂の数平均分子量は2,500〜30
0,000が好ましい。
0,000が好ましい。
他の不飽和単量体としては、炭素数1〜8個のアルキ
ル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート等の他、ジアリルフタレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等の親水性単量体、スチレン、
メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸t・ブチル、アクリロニトリル、無水
マレイン酸、N−メチロールアクリルアミド等が利用で
きる。ビニル単量体は、得られる液がエマルジョンとな
るようにその種類、使用量を定める。
ル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート等の他、ジアリルフタレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等の親水性単量体、スチレン、
メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸t・ブチル、アクリロニトリル、無水
マレイン酸、N−メチロールアクリルアミド等が利用で
きる。ビニル単量体は、得られる液がエマルジョンとな
るようにその種類、使用量を定める。
中和に用いるものとしてはアンモニア、苛性ソーダ、
苛性カリの他に有機アミンでもよい。有機アミンとして
は、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノ−n−プ
ロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、モノ−n−ブ
チルアミン、ジ−n−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ト
リエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジ
ン、ピペリジン、等の低分子アミン類やポリジメチルア
ミノエチルメタクリレート、アルキレンジクロリドとア
ルキレンポリアミンとの縮合物等の高分子アミン類が使
用できる。
苛性カリの他に有機アミンでもよい。有機アミンとして
は、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノ−n−プ
ロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、モノ−n−ブ
チルアミン、ジ−n−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ト
リエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジ
ン、ピペリジン、等の低分子アミン類やポリジメチルア
ミノエチルメタクリレート、アルキレンジクロリドとア
ルキレンポリアミンとの縮合物等の高分子アミン類が使
用できる。
アクリル酸およびメタクリル酸を中和するこれら塩基
は、セラミックスが陶器、鋏、刃物等の用途においては
制限がないが、碍子、IC等と導電性を嫌う用途において
は、グリーンシート燃焼時に消失してしまうアンモニア
や有機アミンが好ましく、苛性ソーダや苛性カリのよう
にグリーンシート燃焼時にセラミックス製品に金属が残
滓として残るものは好ましくない。
は、セラミックスが陶器、鋏、刃物等の用途においては
制限がないが、碍子、IC等と導電性を嫌う用途において
は、グリーンシート燃焼時に消失してしまうアンモニア
や有機アミンが好ましく、苛性ソーダや苛性カリのよう
にグリーンシート燃焼時にセラミックス製品に金属が残
滓として残るものは好ましくない。
(a)成分のアクリル酸塩が5重量%未満ではバイン
ダーの再生利用が困難である。20重量%を越えるとセラ
ミックスの強度が弱くなる。
ダーの再生利用が困難である。20重量%を越えるとセラ
ミックスの強度が弱くなる。
(b)成分のメタクリル酸塩が10重量%未満ではセラ
ミックスの強度が弱く、40重量%を越えると再生利用が
しにくくなる。
ミックスの強度が弱く、40重量%を越えると再生利用が
しにくくなる。
(a)成分と(b)成分の和が50重量%を越えるとバ
インダーとしての結合力が低下したり、グリーンシート
焼結時の熱分解性が低下するなどの欠点がある。
インダーとしての結合力が低下したり、グリーンシート
焼結時の熱分解性が低下するなどの欠点がある。
バインダーには必要に応じてジブチルフタレート、オ
クチルフタレート等の可塑剤、界面活性剤、消泡剤、分
散剤、乳化剤、湿潤剤、水溶性ポリマ、オリゴマー等を
配合してよい。
クチルフタレート等の可塑剤、界面活性剤、消泡剤、分
散剤、乳化剤、湿潤剤、水溶性ポリマ、オリゴマー等を
配合してよい。
バインダーの配合量は、セラミック微粉末100重量部
に対し、固型分量で2〜25重量部である。2重量部未満
ではセラミックグリーンシートに割れが生じやすく、25
重量部を超えるとセラミックグリーンシートに空孔が多
くなり密度の高いセラミックが得られにくくなる。好ま
しくは3〜20重量部、さらに好ましくは4〜15重量部で
ある。
に対し、固型分量で2〜25重量部である。2重量部未満
ではセラミックグリーンシートに割れが生じやすく、25
重量部を超えるとセラミックグリーンシートに空孔が多
くなり密度の高いセラミックが得られにくくなる。好ま
しくは3〜20重量部、さらに好ましくは4〜15重量部で
ある。
セラミックグリーンシート用泥漿組成物は、通常、前
記バインダーとセラミック原料微粉末とその他配合剤を
ボールミル等で混合することにより得られる。
記バインダーとセラミック原料微粉末とその他配合剤を
ボールミル等で混合することにより得られる。
本発明に使用されるセラミック微粉末はアルミナ、マ
グネシア、ジルコニア、ベリリア、トリア、スピネー
ル、ステアタイト、酸化チタン、チタン酸バリウム、ホ
ウ化物、窒化物、ケイ化物、炭化物等の一般的な無機化
合物が挙げられ、セラミック用に使用されるものであれ
ば、特に制限されない。
グネシア、ジルコニア、ベリリア、トリア、スピネー
ル、ステアタイト、酸化チタン、チタン酸バリウム、ホ
ウ化物、窒化物、ケイ化物、炭化物等の一般的な無機化
合物が挙げられ、セラミック用に使用されるものであれ
ば、特に制限されない。
セラミックグリーンシートは前記セラミックグリーン
シート用水性泥漿組成物をポリエステルテープ上にドク
ターブレード等を用いて塗布し50〜100℃の温度で乾燥
することにより製造される。
シート用水性泥漿組成物をポリエステルテープ上にドク
ターブレード等を用いて塗布し50〜100℃の温度で乾燥
することにより製造される。
本発明のバインダーを使用したセラミックグリーンシ
ートは表面平滑性、柔軟性にすぐれ、乾燥シートを溶解
再利用することができる。また、製造の過程において有
機溶剤を使用しないので、環境汚染、爆発等の危険性有
機溶剤の回収等の問題がなく経済的にも利点が大きい。
ートは表面平滑性、柔軟性にすぐれ、乾燥シートを溶解
再利用することができる。また、製造の過程において有
機溶剤を使用しないので、環境汚染、爆発等の危険性有
機溶剤の回収等の問題がなく経済的にも利点が大きい。
エマルジョンの製造例 例1 反応器内に、脱イオン水800mlを仕込み、90℃に昇温
し、撹拌しながら下記のa液とb液を2時間かけて添加
し、更に同温度で10分撹拌して反応を終了させ、ついで
室温まで冷却した後、アンモニアでpHを8に調整し、20
℃の粘度が3センチポイズ、樹脂固型分が50%の樹脂水
性エマルジョンを得た。
し、撹拌しながら下記のa液とb液を2時間かけて添加
し、更に同温度で10分撹拌して反応を終了させ、ついで
室温まで冷却した後、アンモニアでpHを8に調整し、20
℃の粘度が3センチポイズ、樹脂固型分が50%の樹脂水
性エマルジョンを得た。
例2(比較用) 撹拌機、温度計、冷却管、窒素導入管、混合モノマ
ー、滴下ロートおよび重合開始剤滴下ロートを備えたセ
パラブルフラスコに蒸留水150部および乳化剤としてポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB 18.2、
花王石鹸(株)製)3部を仕込み、窒素導入管より窒素
を導入し、フラスコ内を窒素雰囲気にした。次に混合モ
ノマー滴下ロートへn−ブチルアクリレート20部、2−
エトキシエチルアクリレート40部及びメタクリル酸40部
からなる混合モノマー100部を仕込み、重合開始剤滴下
ロートに5%過硫酸アンモニウム水溶液20部を仕込ん
だ。次に95℃にフラスコの内温を調節しながら混合モノ
マー及び重合開始剤をそれぞれ2時間かけて滴下し、さ
らに30分間95℃で加熱後冷却し、アンモニア水でpH7.0
に調節して固形分濃度20%の水系セラミックス成形用バ
インダーを得た。
ー、滴下ロートおよび重合開始剤滴下ロートを備えたセ
パラブルフラスコに蒸留水150部および乳化剤としてポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB 18.2、
花王石鹸(株)製)3部を仕込み、窒素導入管より窒素
を導入し、フラスコ内を窒素雰囲気にした。次に混合モ
ノマー滴下ロートへn−ブチルアクリレート20部、2−
エトキシエチルアクリレート40部及びメタクリル酸40部
からなる混合モノマー100部を仕込み、重合開始剤滴下
ロートに5%過硫酸アンモニウム水溶液20部を仕込ん
だ。次に95℃にフラスコの内温を調節しながら混合モノ
マー及び重合開始剤をそれぞれ2時間かけて滴下し、さ
らに30分間95℃で加熱後冷却し、アンモニア水でpH7.0
に調節して固形分濃度20%の水系セラミックス成形用バ
インダーを得た。
水溶性ポリマーの製造例(比較用) 還流冷却器、温度計、撹拌棒、窒素導入管を備えた2
のフラスコに蒸留水200重量部、アクリル酸150重量部
を仕込んだ。撹拌冷却しながらアンモニア水を徐々に添
加しアクリル酸アンモニウムの水溶液を調製した。次に
メチルメタクリレート重量部、イソプロピルアルコール
重量部、2−メルカプトエタノール5重量部を仕込み均
一に混合した。温度を40℃に調製し窒素導入管より窒素
を吹き込みを始めた。次に2,2アゾビス(アミジノプロ
パン)塩酸塩0.15重量部を水10重量部に溶解して添加し
た。約20分の誘導期の後、発熱が認められ重合が開始し
た。重合期間中、撹拌、冷却、窒素吹き込みをつづけ、
温度は60℃±5℃に保った。重合開始後、3時間目から
加熱し80℃にて1時間熟成を行い、次に、減圧によりイ
ソプロピルアルコールを留去した。得られた共重合体は
水溶性であり、分子量は200000、20℃、20%の水溶液の
粘度は3cpsであった。
のフラスコに蒸留水200重量部、アクリル酸150重量部
を仕込んだ。撹拌冷却しながらアンモニア水を徐々に添
加しアクリル酸アンモニウムの水溶液を調製した。次に
メチルメタクリレート重量部、イソプロピルアルコール
重量部、2−メルカプトエタノール5重量部を仕込み均
一に混合した。温度を40℃に調製し窒素導入管より窒素
を吹き込みを始めた。次に2,2アゾビス(アミジノプロ
パン)塩酸塩0.15重量部を水10重量部に溶解して添加し
た。約20分の誘導期の後、発熱が認められ重合が開始し
た。重合期間中、撹拌、冷却、窒素吹き込みをつづけ、
温度は60℃±5℃に保った。重合開始後、3時間目から
加熱し80℃にて1時間熟成を行い、次に、減圧によりイ
ソプロピルアルコールを留去した。得られた共重合体は
水溶性であり、分子量は200000、20℃、20%の水溶液の
粘度は3cpsであった。
例4〜例6 例1において、単量体の配合量を変えて、表1に示す
エマルジョンまたは水溶性ポリマーを得た。
エマルジョンまたは水溶性ポリマーを得た。
実施例1 例1で得たバインダー241.6部に、アルミナ粉末1,000
部、可塑剤としてベンジルブチルフタレート(BBP)8
部、HLB17のポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル(湿潤剤)5部および水200部を混合し、セラミッ
クグリーンシート用水性泥漿組成物とした。
部、可塑剤としてベンジルブチルフタレート(BBP)8
部、HLB17のポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル(湿潤剤)5部および水200部を混合し、セラミッ
クグリーンシート用水性泥漿組成物とした。
この組成物を磁器製のボールミルに1cm径の磁器性の
ボールを当量入れ、2日間混練した。それを真空脱泡装
置を用いて脱泡し、均質な泥漿(スラリー)を得た。
ボールを当量入れ、2日間混練した。それを真空脱泡装
置を用いて脱泡し、均質な泥漿(スラリー)を得た。
これを適度に粘度調整した後、ポリエステルフイルム
上に乾燥膜厚で0.1〜0.5mmとなるように流延してグリー
ンシートを製造した。得られたシートは可撓性、弾力性
に富み、強靭であって取扱い易く、平滑な表面を有して
いた。
上に乾燥膜厚で0.1〜0.5mmとなるように流延してグリー
ンシートを製造した。得られたシートは可撓性、弾力性
に富み、強靭であって取扱い易く、平滑な表面を有して
いた。
該グリーンシートを1600℃で焼成したところ、従来法
に較べて優とも劣らない磁器を得た。
に較べて優とも劣らない磁器を得た。
焼成する前のグリーンシートを次の方法で評価した。
結果を表1に示す。
評価方法 柔軟性: 直径10mmのガラス棒にグリーンシートを巻き付けた時
の曲部のひび割れ状態を観察した。
の曲部のひび割れ状態を観察した。
○ひび割れなし。×ひび割れあり。
再溶解時間: グリーンシートを5倍量の水に浸漬して撹拌し、再分
散時間を測定した。150メッシュの金網を使って分散液
を濾過した場合に完全に分散して金網に何も残らなくな
るまでの時間を再溶解時間とした。
散時間を測定した。150メッシュの金網を使って分散液
を濾過した場合に完全に分散して金網に何も残らなくな
るまでの時間を再溶解時間とした。
○5分以内、×5間以上 表面粘着性:指触により評価した。
評価基準 ○−べたつき全くなし。
△−若干べたつきあり。
×−べたつき大。
磁器強度 磁器20点を、高さ1mよりポリ塩化ビニル製フロアー上
に落下させたときの破損の個数を調べた。
に落下させたときの破損の個数を調べた。
○−0〜3個 △−4〜8個 ×−9個以上 実施例2〜3、比較例1〜5 バインダーの組成を表1のように変更する他は実施例
1と同様にしてセラミックグリーンシートを得た。
1と同様にしてセラミックグリーンシートを得た。
結果を表1に示す。
尚、各成分量は固形分重量部で示した。
Claims (3)
- 【請求項1】(a)成分: アクリル酸またはその水溶性塩5〜20重量% (b)成分: メタクリル酸またはその水溶性塩10〜40重量% (c)成分: その他の不飽和単量体50〜85重量% 〔但し、(a)成分と(b)成分の和は50重量%以下で
ある〕 上記(a),(b)および(c)成分を共重合して得た
水性樹脂エマルジョンよりなるグリーンシート制御用バ
インダーであって、該エマルジョンの造膜温度が−50℃
〜+50℃であるグリーンシート製造用バインダー。 - 【請求項2】(a)成分および(b)成分の水溶液塩が
アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1に記載
のバインダー。 - 【請求項3】(c)成分が、アクリル酸低級アルキルエ
ステル(アルキル基の炭素数は1〜6である)であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のバインダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63167246A JP2596980B2 (ja) | 1988-07-05 | 1988-07-05 | グリーンシート製造用バインダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63167246A JP2596980B2 (ja) | 1988-07-05 | 1988-07-05 | グリーンシート製造用バインダー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0218349A JPH0218349A (ja) | 1990-01-22 |
JP2596980B2 true JP2596980B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=15846168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63167246A Expired - Lifetime JP2596980B2 (ja) | 1988-07-05 | 1988-07-05 | グリーンシート製造用バインダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2596980B2 (ja) |
-
1988
- 1988-07-05 JP JP63167246A patent/JP2596980B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0218349A (ja) | 1990-01-22 |
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