JPH05294712A - セラミックス成形用バインダー - Google Patents

セラミックス成形用バインダー

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JPH05294712A
JPH05294712A JP4143105A JP14310592A JPH05294712A JP H05294712 A JPH05294712 A JP H05294712A JP 4143105 A JP4143105 A JP 4143105A JP 14310592 A JP14310592 A JP 14310592A JP H05294712 A JPH05294712 A JP H05294712A
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JP
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meth
group
acrylic acid
binder
monomer
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JP4143105A
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Masahito Tamura
雅人 田村
Toshio Kadoi
寿雄 角井
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)カルボキシル基含有モノマー、(B)
アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸
アルキルエステルまたはアルキレン基の炭素数が1〜4
である(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル
の共重合体、および前記モノマーと(C)フェノキシま
たはアルコキシポリエチレングリコールの不飽和カルボ
ン酸エステルモノマーの共重合体からなるセラミックス
成形に好適な水系セラミックス成形用バインダー。 【効果】 セラミックスのスラリー特性、成形性にすぐ
れ、高密度かつ表面が平滑で柔軟な成形体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系のセラミックス成形
用バインダーに関するものであり、特にスラリー特性、
セラミックスの成形に優れ、高密度で表面が平滑なセラ
ミックス生シートを得ることができるセラミックス成形
用バインダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミナ基板の如きテープ状のセラミッ
クス焼結体を製造するに際しては、一般に、バインダー
を溶媒に溶解し、これにセラミックス微粉末を混合し、
ボールミル等で長時間混練、分散し、脱泡後、ドクター
ブレード等を用いて、いったん生シート(グリーンシー
ト)を得た後、焼成する方法が行われている。
【0003】ところが、従来は、バインダーとしてブチ
ラール樹脂等が用いられているので、これらの溶媒とし
てアルコール、ケトン、塩素系溶媒、芳香族系溶媒等の
各種有機溶媒を多量に用いる必要があった。そのため、
引火による爆発や火災の危険性があり、また、生シート
成形時の臭気、人体に対する有毒作用、乾燥時における
蒸発した有機溶媒ガスによる公害問題等種々の問題があ
った。
【0004】そこで、上記問題を解決するために、ポリ
ビニルアルコール、水溶性ポリビニルアセテート、水溶
性ポリウレタンなどの水溶性バインダーが提案されるよ
うになり、溶媒として水が用いられるようになってき
た。そのため、種々の水溶性アクリル系バインダーも提
案されている。例えば、ポリウレタン樹脂と水溶性アク
リル樹脂とを組合せたもの(特開昭58−190867
号公報)、アクリル酸エステルとカルボキシル基含有モ
ノマーとの共重合体を用いるもの(同59−12115
2号公報、同60−122768号公報、同60−12
2769号公報)、更にアルコキシ(ポリ)エチレング
リコールの不飽和カルボン酸エステルを必須成分として
含む共重合体(同60−122770号公報、同60−
155567号公報)等が知られている。しかしなが
ら、これらのバインダーは、水系バインダーであること
から湿度に対して影響を受けやすく、溶剤系バインダー
を用いた場合と同様の柔軟性のある成形体が得られず、
更に、これらの水溶性バインダーを用いるとセラミック
ス微粉末が水性溶媒中で凝集しやすく、分散時に多量の
水分を必要とし、スラリーのレオロジー特性がニュート
ニアンにならないという問題があった。また、特開昭6
0−122768号公報では、湿度に対する影響、スラ
リーの分散性、スラリーのレオロジー特性については全
く述べられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水系バイン
ダーであるにもかかわらず、溶剤系バインダーと同様の
スラリー特性が得られるとともに、セラミックスの成形
に優れ、高密度で表面が平滑なセラミックス生シートを
得ることができるバインダーを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定量のカル
ボキシル基含有不飽和モノマーと、アルキル基の炭素数
が限定された特定量の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル又は(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステ
ルからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマーと
を共重合させて得た共重合体を用いると上記課題を効率
的に解決でき、更に、特定量のカルボキシル基含有不飽
和モノマーと、アルキル基の炭素数が限定された特定量
の(メタ)アクリル酸アルキルエステル又は(メタ)ア
クリル酸アルコキシアルキルエステルからなる群より選
ばれた少なくとも1種のモノマーと、フェノキシまたは
アルコキシポリエチレングリコールの不飽和カルボン酸
エステルモノマーとを共重合させて得た共重合体を用い
ると、加えて柔軟性に優れたセラミノクス生シートが得
られるとの知見に基づいてなされたものである。
【0007】すなわち、本発明は、 (A)カルボキシル基含有不飽和モノマーまたはその塩 5.5〜18.0重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステル 及びアルキレン基の炭素数が1〜4である(メタ)アクリル酸アルコキシ アルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマー 65.6〜94.5重量% の共重合体またはその塩を含有することを特徴とする水系セラミックス成形用バ インダー、および (A)カルボキシル基含有不飽和モノマーまたはその塩 5.5〜18.0重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステル 及びアルキレン基の炭素数が1〜4である(メタ)アクリル酸アルコキシ アルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマー 65.6〜94.5重量% (C)下記の一般式で示されるモノマー 0.1〜 4.4重量%
【0008】
【化1】 (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素又は炭素
数1〜4のアルキル基又はフェニル基、nは2以上であ
る。)の共重合体またはその塩を含有することを特徴と
する水系セラミックス成形用バインダーを提供すること
を目的とするものである。
【0009】本発明で用いる成分(A)のカルボキシル
基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタアクリル酸
などの不飽和モノカルボン酸またはこれらの塩;マレイ
ン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸ま
たはそのハーフエステルまたはこれらの塩等があげられ
る。これらのうち、特にアクリル酸、メタアクリル酸が
好ましい。
【0010】成分(A)のモノマー量は、全共重合モノ
マー100重量%中(以下、%と略称する)、5.5〜
18.0%、好ましくは8.0〜15.0%、さらに好
ましくは9.0〜12.0%である。18%を越えると
スラリー中の配合水分量が多くなり、成形性が不良にな
り、生シートも湿度に対する影響が大きくなる。また、
5.5%未満ではスラリーがニュートニアンでなくな
り、成形性が不良になる。
【0011】本発明で用いる成分(B)のモノマーは、
アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸
アルキルエステルおよびアルキレン基の炭素数が1〜4
である(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル
からなる群より選ばれた1種または2種以上の混合物で
ある。
【0012】成分(B)の炭素数1〜8個のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして
は、例えば、メチル(メタ)アクリル酸エステル、エチ
ル(メタ)アクリル酸エステル、イソプロピル(メタ)
アクリル酸エステル、n−ブチル(メタ)アクリル酸エ
ステル、イソブチル(メタ)アクリル酸エステル、シク
ロヘキシル(メタ)アクリル酸エステル、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。こ
れらのうち、アクリル酸アルキルエステルが好ましく用
いられ、特にアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸シクロヘキシルが好ましい。
【0013】アルキル基の炭素数が8を越えると、スラ
リーがニュートニアンでなくなり、成形性が不良にな
る。
【0014】成分(B)の炭素数1〜4個のアルキレン
基を有する(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエス
テルとしては、例えば、メトキシメチル(メタ)アクリ
ル酸エステル、メトキシエチル(メタ)アクリル酸エス
テル、n−ブトキシメチル(メタ)アクリル酸エステ
ル、n−ブトキシエチル(メタ)アクリル酸エステル、
エトキシメチル(メタ)アクリル酸エステル、エトキシ
エチル(メタ)アクリル酸エステル、エトキシブチル
(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。ここで、
アルコキシ基としては炭素数1〜4のものが使用され
る。これらのうち、アクリル酸アルコキシアルキルエス
テルが好ましく、特にアクリル酸メトキシエチルが好ま
しい。
【0015】成分(B)の量は、全共重合モノマー10
0%中、65.6〜94.5%、好ましくは75.6〜
92.0%、さらに好ましくは80.6〜89.0%で
ある。94.5%を越えると、モノマー組成のガラス転
移温度が低くなりすぎるため、成形性が不良になる。ま
た、65.6%未満では、モノマー組成のガラス転移点
が高くなるために、シートの柔軟性が得られなくなる。
【0016】また、特に、より柔軟性を必要とする場合
には、(C)成分が必須成分となる。本発明で用いる成
分(C)のモノマーとしては、上記一般式で表わされる
モノマーの1種又は2種以上の混合物である。一般式
中、nは2〜40が好ましく、さらに好ましくは4〜2
5である。成分(B)のモノマーの具体例としては、フ
ェノキシポリエチレングリコール(n=2又は6)モノ
(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレング
リコール(n=2、3、4、9又は23)(メタ)アク
リル酸エステル、ポリエチレングリコール(n=2、
3、4、9又は23)(メタ)アクリル酸エステルなど
が挙げられる。好ましくは、nが3〜23のメトキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステルであ
る。
【0017】成分(C)の量は、0.1〜4.4%、好
ましくは2.0〜4.4%である。4.4%を越える
と、スラリー中の配合水分量が多くなり、成形性が不良
になる。また、0.1%未満では、十分な柔軟効果が得
られない。
【0018】本発明では、上記成分(A)〜(C)のモ
ノマーの合計が100%となるようにして用いるのがよ
いが、さらに第4のモノマーを加えることができる。こ
のような第4のモノマー(成分(D)という)として
は、上記成分(A)、(B)、(C)と共重合可能な
(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレ
ン、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピ
ロリドン、スルホン酸基含有モノマー、ヒドロキシル基
含有モノマー、アミノ基含有モノマー等の1種または2
種以上が使用できる。
【0019】スルホン酸基含有モノマーとしては、ビニ
ルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、スチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン
酸、ビニルトルエンスルホン酸等が挙げられる。ヒドロ
キシル基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリル酸エステル、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリル酸エステル等のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。また、ア
ミノ基含有モノマーとしては、アミノエチル(メタ)ア
クリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、アリルアミ
ン等が挙げられ、これらの硫酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩
や4級塩等も用いることができる。
【0020】上記成分(D)の量は、0〜50%、好ま
しくは0〜30%の量で用いることができる。
【0021】本発明で得られる共重合体は、ブロックタ
イプであってもランダムタイプであってもかまわない。
【0022】本発明においては、共重合体中のカルボキ
シル基の一部または全部をアンモニアあるいは有機アミ
ンで中和し、pHを6〜10に調整して製造するのが好
ましい。有機アミンとしては、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジ
メチルアミノプロパノールアミン等のヒドロキシル基含
有有機アミン塩、モルホリン等を用いることができる
が、これらの製造法に限定されるものではない。
【0023】本発明のコポリマーの分子量は、重量平均
分子量(Mw)が1万〜200万、好ましくは1万〜4
0万、さらに好ましくは2万〜30万である。これら
は、ゲルパーミェションクロマトグラフィーにより、標
準物質を用いて容易に測定可能である。
【0024】本発明のバインダー、又は所望により添加
した可塑剤を含有するバインダーのガラス転移温度(T
g)は−30〜+30℃、好ましくは−20℃〜+10
℃である。
【0025】従って、上記条件を満足する限り、本発明
のバインダーは、何ら制限されることなく公知の重合方
法により、好ましくは乳化重合または溶液重合により製
造することができる。また、水系バインダーとしては、
水性溶媒を含有したポリマーでも、溶媒を除去した後、
所望の溶媒に溶解したポリマー溶液のどちらを使用して
もよい。
【0026】
【使用方法】本発明により得られるセラミックス成形用
バインダーを用いてセラミックス成形体を製造する場合
には、セラミックス微粉体100%に対してバインダー
を固形分として0.3〜25.0%、好ましくは0.5
〜20.0%用いるのがよい。この際、水性スラリーの
水分量を15〜70%、好ましくは20〜50%とする
のがよい。対象となるセラミックス微粉体としては、ア
ルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、酸化チタ
ン、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、PLZ
T、フェライト−マンガン等の酸化物系あるいは複合酸
化物系セラミックス微粉体などが挙げられる。また、必
要に応じて水溶性可塑剤(例えば、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン)、分散剤(例えば、ポリアクリル酸
アンモニウム塩、ポリアクリル酸−アクリル酸エステル
共重合体のアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル)消泡剤等のバインダー以外の成形助剤を併用して
もよい。
【0027】
【発明の効果】本発明のセラミックス成形用バインダー
は、分散剤を特に必要とせず、バインダー単独でも少な
い水分量で良好な分散性を示し、かつ、溶剤系バインダ
ーと同様のスラリー特性、すなわちニュートアン流体が
得られる。従って、 (イ)セラミックスの成形性に優れ、高密度で表面が平
滑なセラミックス生シートを得ることができる。 (ロ)生シートの吸湿量が少なく、湿度による生シート
物性の変化が少ない。 (ハ)溶剤系バインダーと同等の柔軟性と強度がある といった利点を有する。
【0028】また、本発明のバインダーは、テープ成形
以外にも、鋳込成形、加圧成形や積層成形にも利用でき
る。
【0029】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に
示した「部」及び「%」はいずれも重量基準である。
【0030】参考例1(No.1ポリマーの製造方法) 攪拌機、温度計、還流コンデンサー、滴下ロートおよび
ガス導入管を備えた3リットルのフラスコに、メタノー
ル670g、水114gを仕込み、窒素ガス気流下に7
0℃に昇温した。次いで、メトキシポリエチレングリコ
ール(n=9)メタクリル酸エステル44g、アクリル
酸100g、アクリル酸メチル556g、アクリル酸ブ
チル300gからなるモノマー混合溶液とアゾビス−2
−アミジンプロパン(和光純薬製V−50)7.5gと
水216gの重合開始剤水溶液を添加した後、1時間保
温して重合を完結させて得られた共重合体をアンモニア
水で中和した。更に、メタノールを留去して水溶液タイ
プのバインダーを製造した(本発明品No.1)。得ら
れたバインダーの重量平均分子量を、溶媒としてテトラ
ヒドロフランを用い、標準物質としてポリスチレンを用
いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより
測定したところ、4.3万であった。
【0031】参考例1と同様にして、本発明品(No.
2〜5、11)、比較品(No.6〜10、12)を製
造した。
【0032】No.2〜12の重量平均分子量は、それ
ぞれ4.9万、6.2万、4.1万、8.8万、15.
3万、21.3万、12.5万、18.6万、14.3
万、11.5万、13.0万であった。本発明で得られ
たバインダーの組成、性状を表−1、2および表−4に
示した。
【0033】実施例1および比較例1 平均粒径1.5μmのアルミナ(AL−45−1:昭和
電工製)200gに、表−1に記載のバインダーの所定
量と、消泡剤(PL−71L:ライオン製)0.6g及
び水を添加し、スラリー水分量を約40%に調整した
後、ボールミルにより約14時間分散混合した。得られ
たアルミナスラリーを減圧脱泡により内部気泡を除去す
ると同時に脱水し、スラリー粘度が1〜5万cpとなる
ように調整した。その後、マイラーシート上にドクター
ブレード法により厚さ1.2mmの設定でシート成形を
行った。これを、熱風乾燥機により45℃で2時間、1
10℃で1時間乾燥し、生シートを得た。その際のスラ
リー水分量、スラリー特性と、生シートの成形性、表面
状態、柔軟性、密度、引張物性を評価した。結果を表−
3に示した。
【0034】なお、各種性能は次のようにして評価し
た。
【0035】[スラリー特性]アルミナスラリーをHA
AKE粘度計を用いて一定条件下でずり速度を上昇、降
下させたときの、ずり速度とずり応力の関係を測定し
た。 :往復曲線がずれることなく一直線であった。 △:往復曲線がややずれた。 ×:往復曲線が大きくずれた。
【0036】[成形性] :マイラーシートから容易に剥離し、ヒビ割れのないシ
ートが得られた。 △:若干ヒビ割れのあるシートが得られた。 ×:ヒビ割れてシート状にならなかった。
【0037】[表面状態] :生シートの表面がスベスベで凝集物がない。 △:生シートの表面の所々に凝集物がある。 ×:生シート表面がザラザラな凝集物の成形体である。
【0038】[柔軟性] :生シートを10mmφの丸棒に巻くことができた。 △:生シートを10mmφの丸棒に巻くことができる
が、一部ヒビ割れた。 ×:生シートを10mmφの丸棒に巻くことができなか
った。
【0039】[引張物性]シートをダンベル3号(加硫
ゴム物性試験方法 JIS K6301)で打ち抜き、
引張速度10mm/分で引張り、破壊時の強度と伸びを
測定した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】実施例2および比較例2 平均粒径約0.6μmのチタン酸バリウム(関東化学
(株)製)200gに、表−4に記載のバインダーの所
定量と、消泡剤(PL−71L:ライオン製)0.6g
及び水を添加し、スラリー水分量を約60%に調製した
後、ボールミルにより約14時間分散混合した。得られ
たスラリーを減圧脱により内部起泡を除去すると同時に
脱水し、スラリー粘度が1〜5万cpとなるように調整
した。その後、マイラーシート上にドクターブレード法
により厚さ200μmの設定でシート成形を行った。こ
れを、熱風乾燥機により45℃で2時間、110℃で1
時間乾燥し、生シートを得た。その際のスラリー水分
量、スラリー特性と、生シートの成形性、積層性、加工
性、表面状態、密度、引張物性を評価した。結果を表−
5に示した。なお、積層性、加工性は次のように評価し
た。
【0044】[積層性]生シートを20mmφのポンチ
で打ち抜き、このシートを5枚重ね、40℃恒温室中に
30分放置した。錠剤成形機で2t/cmの圧力をか
けてこの状態で2分置いた。この積層体を下記に示す判
定基準に基づき判定した。 :シートが一体化し、境界面が均一化されている。 △:シートが一部分で接着しているが、手で剥離でき
る。 ×:シートが接着せず、完全にバラバラになっている。
【0045】[加工性]積層性評価に用いるシートをポ
ンチで打ち抜く際、下記に示す判定基準に基づき判定し
た。 :打ち抜き面、打ち抜き片、残分ともに良好である。 △:打ち抜き面は良好だが、残分等にひびが生じる。 ×:打ち抜き面、打ち抜き片、残分すべて不良で加工不
能である。
【0046】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)カルボキシル基含有不飽和モノマーまたはその塩 5.5〜18.0重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステル 及びアルキレン基の炭素数が1〜4である(メタ)アクリル酸アルコキシ アルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマー 65.6〜94.5重量% の共重合体またはその塩を含有することを特徴とするセラミックス成形用バイン ダー。
  2. 【請求項2】 (A)カルボキシル基含有不飽和モノマーまたはその塩 5.5〜18.0重量% (B)アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステル 及びアルキレン基の炭素数が1〜4である(メタ)アクリル酸アルコキシ アルキルエステルからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマー 65.6〜94.5重量% (C)下記の一般式で示されるモノマー 0.1〜 4.4重量% 【化1】 (式中、Rは水素又はメチル基、Rは水素又は炭素
    数1〜4のアルキル基又はフェニル基、nは2以上であ
    る。)の共重合体またはその塩を含有することを特徴と
    するセラミックス成形用バインダー。
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