JP2003104778A - 水溶液型セラミックス成形用バインダー - Google Patents

水溶液型セラミックス成形用バインダー

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JP2003104778A
JP2003104778A JP2001299471A JP2001299471A JP2003104778A JP 2003104778 A JP2003104778 A JP 2003104778A JP 2001299471 A JP2001299471 A JP 2001299471A JP 2001299471 A JP2001299471 A JP 2001299471A JP 2003104778 A JP2003104778 A JP 2003104778A
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aqueous solution
monomer
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copolymer
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JP2001299471A
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Toru Mizusaki
透 水崎
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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Nissin Chemical Industry Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは
2〜40の正数である。)で表される単量体から選ばれ
る1種又は2種以上 20〜90重量% (B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロール
モノメタクリレート10〜80重量% を含有する単量体混合物を、重合開始剤としてアゾアミ
ド化合物の存在下で重合させることにより得られる共重
合体を含有してなる水溶液型セラミックス成形用バイン
ダー。 【効果】 上記水溶液型セラミックス成形用バインダー
は、水溶解性を併せ持つためリサイクル性に優れ、か
つ、水系バインダーでありながら従来の溶剤系バインダ
ーと同等の強靭な皮膜強度、優れた熱圧着性、積層性、
優れたフィルム性能を与えるもので、セラミックスシー
ト等のセラミックス成形に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れたリサイクル
性を有し、かつ溶剤系バインダーに匹敵する良好な皮膜
強度、優れた積層性、優れたフィルム性能を与え、セラ
ミックスシート等の成形に好適な水溶液型セラミックス
成形用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
セラミックスシート成形法には、ポリビニルブチラール
樹脂などのバインダーを有機溶剤に溶解した後、これに
セラミックス原料微粉末を混合し、ボールミルなどで長
時間混練、分散し、脱泡後ポリエステル等のフィルム上
に一定の厚さに塗布してグリーンシートを作製後、焼成
する方法が行われている。
【0003】ところが、有機溶剤への引火、環境問題な
どにより、有機溶剤に代えて水系のバインダーを使用す
ることが提案され、ポリビニルアルコールなどの水溶性
バインダーや水系エマルジョンを用いたバインダー(特
開昭60−180955号公報)が開発されている。
【0004】しかし、近年、電子基板の高集積化に伴
い、薄くても十分な強度をもつセラミックグリーンシー
トが要求されているが、ポリビニルアルコールなどをバ
インダーとして用いた場合、溶剤系バインダーに近い皮
膜の伸び・強度を示し、薄膜化はできるものの、ガラス
転移温度(Tg)が高すぎるため熱圧着性が不足し、積
層化は困難であった。
【0005】一方、アクリル系エマルジョン型バインダ
ーなどの開発も行われている(特許第3080665
号)が、焼成時に使用する乳化剤が原因と考えられる泡
によるピンホールが多く発生したり、溶剤型に比較して
十分な皮膜強度が得られないなどの問題点を有してい
た。
【0006】また、ポリビニルアルコールやアクリル系
エマルジョン型バインダーに良好な性能を加味するた
め、ブレンドなどの試みが行われているが、放置安定性
不良に伴う皮膜強度不足など問題が多かった。
【0007】従って、リサイクル性に優れ、溶剤型バイ
ンダーやポリビニルアルコールなどと同等の皮膜強度を
与え、熱圧着性に優れた水系バインダーが求められてき
た。
【0008】本発明は、上記要望に応えるためになされ
たもので、良好なリサイクル性を有し、かつ、優れた皮
膜強度、熱圧着性、及び高いフィルム性能を与える水溶
液型セラミックス成形用バインダーを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、下記一般式(1)で示されるポリエチレングリコ
ールの不飽和カルボン酸エステル単量体とアクリルアミ
ド系単量体及び/又はグリセロールメタクリレートとを
含有する単量体混合物を、重合開始剤としてアゾアミド
化合物を用いて重合させることにより得られる共重合体
を水溶性バインダーとして使用した場合、水溶性を有す
るため加工後の再スラリー化が可能な優れたリサイクル
性を有し、かつ、溶剤系バインダーやポリビニルアルコ
ールバインダーに匹敵する強靭な皮膜強度を与え、しか
も、ポリビニルアルコールバインダーの欠点が改善され
て優れた熱圧着性を有するため積層化が可能であり、積
層性に優れたフィルム性能を与えることから、セラミッ
クスシート等の成形用バインダーとして好適に使用され
ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0010】即ち、本発明は、 (A)下記一般式(1)で表される単量体から選ばれる1
種又は2種以上20〜90重量% (B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロール
モノメタクリレート10〜80重量% を含有する単量体混合物を、重合開始剤としてアゾアミ
ド化合物の存在下で重合させることにより得られる共重
合体を含有してなることを特徴とする水溶液型セラミッ
クス成形用バインダーを提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のセラミックス成形用バインダーに含有され
る共重合体を構成する単量体の成分(A)は、下記一般
式(1)で表されるポリエチレングリコールの不飽和カ
ルボン酸エステル単量体である。
【0012】
【化2】
【0013】上記式(1)中、R1は水素原子又はメチ
ル基であり、R2は水素原子、炭素数1〜4のメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基といったアルキル基又はフェニル基で
ある。
【0014】nは式(1)中のエチレンオキサイド付加
モル数を示すもので、nは2〜40の正数であり、好ま
しくは2〜25の正数である。エチレンオキサイドの付
加モル数が40モルを超えた場合、共重合体水溶液の粘
度が高くなり、セラミックス微粉体を配合した際の配合
が困難となり、2モルに満たないと水への溶解度が著し
く低下し、水溶液が得られなくなる。
【0015】上記式(1)の成分(A)の単量体として
は、例えばフェノキシポリエチレングリコール(n=2
又は6)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(n=2〜4、9又は23)モノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜
8)モノ(メタ)アクリレート等を挙げることができ
る。
【0016】成分(A)は、これらの単量体の1種を単
独で又は2種以上を混合して使用することができ、その
配合量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総
量の20〜90重量%、好ましくは40〜80重量%で
ある。20重量%未満であると得られる共重合体とセラ
ミックス微粉体との分散性が著しく悪くなったり、バイ
ンダー皮膜の伸びが不足し、90重量%を超えると皮膜
強度が不足する。
【0017】次に、成分(A)と反応させる成分(B)
は、アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロールモ
ノメタクリレートであり、アクリルアミド系単量体とし
ては、具体的にメチレンビス(メタ)アクリルアミド、
エチレンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N,N,−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−
イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N,−ジエ
チル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0018】成分(B)としては、上記単量体から選ば
れる1種又は2種以上を使用することができ、その配合
量は、共重合体を製造する際に用いられる単量体総量の
10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%であ
る。10重量%未満であるとバインダーの皮膜強度が不
足し、80重量%を超えるとバインダーの皮膜の伸び不
足、吸湿性の増大がみられる。
【0019】本発明では、単量体混合物として上記成分
(A)及び(B)の合計配合量が100重量%になるよ
うに用いるのが好ましいが、必要に応じて、更に成分
(C)として上記成分(A)、(B)と共重合可能なア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の
カルボン酸基及びビニル基を有する単量体、ヒドロキシ
メタクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート等の
ヒドロキシル基含有単量体、アクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、N−ビニルピロリドンなどの単量体を1種又は2
種以上配合し、成分(A)、(B)と共に併用しても良
い。
【0020】この場合、成分(C)の配合量は、本発明
のセラミックス成形用バインダーの特性を損なわない範
囲とすることが好ましく、単量体総量の20重量%以下
(0〜20重量%)、特に2〜15重量%の範囲で用い
ることが好ましい。配合量が多すぎると、配合するセラ
ミックス粉体の種類によっては著しく粘度が上昇し、均
一なスラリーが得られなくなる場合がある。
【0021】本発明に係る共重合体は、上記単量体混合
物を重合開始剤としてアゾアミド化合物の存在下で水系
で共重合させることにより得られるものである。なお、
本発明においては、アゾアミド化合物以外の重合開始剤
(過硫酸塩など)を用いて重合反応させたのでは、反応
系が途中でゲル化したり充分な固形分濃度にならなかっ
たりして、本発明の目的を達成することができない。
【0022】ここで、重合開始剤のアゾアミド化合物と
しては、具体的に2,2′−アゾビス(2−メチルプロ
ピオンアミジン)ジハイドロクロライド、2,2′−ア
ゾビス〔N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプ
ロピオンアミジン〕、2,2′−アゾビス〔2−(5−
メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジハ
イドロクロライド、2,2′−アゾビス〔2−(2−イ
ミダゾリン−2−イル)プロパン〕ジハイドロクロライ
ド、2,2′−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2
−イル)プロパン〕ジサルフェートジハイドレート、
2,2′−アゾビス〔2−(3,4,5,6−テトラハ
イドロピリミジン−2イル)プロパン〕ジハイドロクロ
ライド、2,2′−アゾビス{2−〔1−(2−ヒドロ
キシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル〕プロパ
ン}ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス〔2−
(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕、2,2′
−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロ
キシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミ
ド}、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔2−
(1−ヒドロキシブチル)〕−プロピオンアミド}、
2,2′−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−プロピオンアミド〕、2,2′−アゾビス
〔N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミ
ド〕、2,2′−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプ
ロピオンアミド)、2,2′−アゾビス(N−シクロヘ
キシル−2−メチルプロピオンアミド)等のアゾアミド
化合物が挙げられる。
【0023】上記アゾアミド化合物は、1種を単独で又
は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は、単
量体総量100重量部に対して0.01〜3重量部、特
に0.1〜1重量部が好ましい。使用量が少なすぎると
重合反応が開始せず、多すぎると重合度が低下してしま
い、バインダーのフィルム強度が低下する場合がある。
【0024】本発明において、共重合体の製造方法は何
ら制限されることなく、公知の重合方法を採用すること
ができる。具体的には、上記単量体を混合し、これに重
合開始剤のアゾアミド化合物、その他の任意成分を加え
て、脱イオン水等の水系溶媒の存在下で重合を行えばよ
く、これにより本発明の水溶液型バインダーである共重
合体水溶液を得ることができる。この場合、各成分を一
括して仕込み重合する方法、各成分を連続供給しながら
重合する方法等の各種の方法を適用できる。また、上記
重合反応は、通常35〜90℃の温度で攪拌下に行わ
れ、反応時間は通常3〜40時間程度とすることができ
る。
【0025】更に、本発明では、上記共重合体の製造時
においては、水溶液重合の開始時あるいは終了時に塩基
性物質を加えて反応系のpHを6〜8に調整することが
好ましく、これにより共重合体水溶液の放置安定性、凍
結安定性、化学的安定性等を向上させることができる。
【0026】上記塩基性物質によるpH調整は、上記共
重合体のカルボン酸基の一部または全部をアンモニアあ
るいは有機アミンで中和し、pH調整するのが好まし
い。有機アミンとしては、例えばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
イソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミ
ン、ジメチルアミノプロパノールなどのヒドロキシル基
含有有機アミン、モルホリンなどが挙げられるが、これ
に限定されるものではない。
【0027】本発明においては、上記共重合体水溶液の
固形分濃度が15〜40重量%、特に20〜35重量
%、25℃における粘度が100〜5000mPa・
s、特に300〜4000mPa・sの範囲であること
が好ましい。
【0028】本発明の水溶性バインダーは、セラミック
ス成形に用いられる通常のバインダーと同様に使用でき
るが、セラミックス微粉体100重量部に対してバイン
ダーを固形分として0.5〜25重量部、好ましくは
0.5〜20重量部用いてセラミックス成形用スラリー
とし、これをシート状等の任意形状に成形することがで
きる。
【0029】この場合、対象となるセラミックス微粉体
として代表的なものは、アルミナ、ジルコニア、マグネ
シウム、ベリリア、酸化チタン、チタン酸バリウム、チ
タン酸ジルコン酸鉛、フェライト−マンガン等の酸化物
系あるいは複合酸化物系セラミックス微粉体、炭化珪
素、窒化珪素、サイアロン等の非酸化物系セラミックス
微粉体等が挙げられる。
【0030】なおこの場合、必要に応じて水溶性可塑剤
(例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、
分散剤(例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル等)、濡れ剤、消泡剤
等のバインダー以外の成形助剤を本発明の効果を妨げな
い範囲で併用してもよい。成形条件は特に限定されない
が、40〜100℃で1〜3時間程度とすることが望ま
しい。
【0031】本発明の水溶性バインダーは、薄膜化して
も高強度のシートを成形することが可能であり、シート
厚さが5〜50μm程度の薄膜で5〜15MPaの皮膜
強度を有する高品質のセラミックスシートを得ることが
できるもので、セラミックグリーンシート等のセラミッ
クスシートの成形に好適に使用できる。
【0032】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞ
れ重量部と重量%を示す。
【0033】[合成例1](水溶液P1) 撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に脱イオン水2000部、2,2′−アゾ
ビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロ
ライド2.0部を仕込んだ後、脱イオン水500部、ポ
リエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社
製、商品名ブレンマーPE90)650部、メチレンビ
スメタクリルアミド350部を撹拌機にて混合した液と
2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)
ジハイドロクロライド(和光純薬社製、商品名V−5
0)の1%水溶液200部を別々に上記重合容器へ攪拌
下60℃で4時間を要して均一に滴下させ、更に65℃
で1時間反応させ、重合を完結させた。冷却後、25%
アンモニア水を添加してpH6〜8に調整した。
【0034】得られた共重合体水溶液(以下、これをP
1という)は、固形分濃度27.1%であった。なお、
表1に使用した単量体の仕込量(%)を再記し、得られ
た共重合体水溶液の固形分濃度、粘度(25℃における
B型粘度計による測定値)、上記pH調整後の水溶液の
pHを示した。
【0035】[合成例2〜10](水溶液P2〜P9) 合成例1と同様にして表1に示される単量体種類及び仕
込量(%)で、表1に示す重合開始剤を用いて共重合さ
せ、表1に示す固形分濃度25〜35%の共重合体水溶
液(P2〜P9)を得た。また、水溶液pHの調整は、
25%アンモニア水を用いてpH6〜8に調整した。
【0036】
【表1】
【0037】 *: 成分A−1:ポリエチレングリコールモノメタクリレート (日本油脂社製、商品名ブレンマーPE90、エチレンオキサイド付 加モル数2モル) −2:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社 製、商品名ブレンマーPME400、エチレンオキサイド付加モル 数9モル) −3:メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂社 製、商品名ブレンマーPME4000、エチレンオキサイド付加モ ル数90モル) 成分B−1:メチレンビスメタクリルアミド(三井化学社製) −2:N−イソプロピルアクリルアミド(興人社製、商品名NIPAM) −3:N,N−ジメチルアクリルアミド(興人社製、商品名DMAA) −4:グリセロールモノメタクリレート(日本油脂社製、商品名ブレンマ ーGLM) 成分C−1:アクリル酸 2:ヒドロキシメタクリレート 触媒−A:2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロク ロライド(和光純薬社製、商品名V−50) −B:2,2′−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン 〕 ジハイドロクロライド(和光純薬社製、商品名VA−044) −C:2,2′−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン 〕 ジサルフェートジハイドレート(和光純薬社製、商品名VA−046 B) −D:過硫酸アンモニウム −E:ベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名ナイパーBW)
【0038】[実施例、比較例]アルミナ(昭和電工社
製、商品名AL−160SG−3)200部に、バイン
ダーとして上記合成例で得られた共重合体水溶液P1を
59部、分散剤ノプコ5468(サンノプコ社製商品
名)0.2部、濡れ剤ノプコウェット50(サンノプコ
社製商品名)1.0部、消泡剤ノプコNXZ(サンノプ
コ社製商品名)0.2部及びイオン交換水77部を加
え、ボールミルにより分散混合し、セラミックススラリ
ーを得た。(実施例1)。
【0039】同様にして表2に示すようにアルミナ(昭
和電工社製、商品名AL−160SG−3)又はチタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)に、バインダーとして上記合
成例で得られた共重合体水溶液、ポリビニルアルコール
(PVA)水溶液、ポリビニルブチラール樹脂、分散
剤、濡れ剤、消泡剤、可塑剤としてポリエチレングリコ
ール又はグリセリン、イオン交換水又はトルエンを配合
し、セラミックススラリーを得た(実施例2〜4、比較
例1〜6)。
【0040】得られたセラミックスススラリーの粘度
(25℃)を測定した後、マイラーシート上にドクター
ブレード1.2mmで厚さ30μmのシート状に塗布
し、45℃で2時間、更に80℃で1時間乾燥し、その
際生のシートの成形性、生シートの表面状態及び柔軟性
を評価した。
【0041】さらに、この生シートに再び上記配合量と
同等のイオン交換水を加え、その生シートの水溶解性を
評価した。また、生シートの脱脂性及び生シートを加重
下で積み重ねた時の生シート間の積層性についても評価
した。結果を表2に示した。なお、各特性の測定は下記
のようにして行った。1.成形性セラミックグリーンシ
ートをポリエステルフィルムから剥がした際にシートの
形状が良好であるか否かを観察し、下記基準で評価し
た。
【0042】 形状が良好である。 ○ 形状不良が確認される。 × 2.水溶解性 セラミックグリーンシートの小片を純水中で振とうし、
バインダーの溶解により液が分散状態になるか否かを観
察し、下記基準で評価した。
【0043】 均一な分散系 ○ 不均一な分散系 × 3.脱脂性 セラミックグリーンシートを500℃まで加熱し、完全
に分解するか否かをSEMにて観察し、下記基準により
評価した。
【0044】 残渣がなく完全に分解した。 ○ 残渣が残った。 × 4.積層性 50mm×50mmのセラミックグリーンシートを重
ね、70℃×0.1MPaの条件で熱圧着した後、焼成
し、シートが剥がれるか否かを観察し、下記基準で評価
した。
【0045】 一体化して剥がれなかった ○ 剥がれた × 5.グリーンシート強度/伸び 調製したグリーンシートの伸びと強度を引張強度試験
(JIS K7113)に準じて測定した。
【0046】
【表2】
【0047】 **: PVA水溶液P−10:20%PVAー205水溶液(クラレ社製商品名:ケン 価度88モル%、平均重合度500) ブチラール樹脂P−11:ポリビニルブチラール樹脂 デンカ4000−2(デンカ社製商品名、トルエンに て10%濃度に調製) セラミックス微粉体 A:AL−160SG−3(アルミナ、昭和電工社製商品 名) B:PZT(チタン酸ジルコン酸鉛) 可塑剤 A:ポリエチレングリコール B:グリセリン
【0048】
【発明の効果】本発明の水溶液型セラミックス成形用バ
インダーは、水溶解性を併せ持つためリサイクル性に優
れ、かつ、水系バインダーでありながら従来の溶剤系バ
インダーと同等の強靭な皮膜強度、優れた熱圧着性、積
層性、優れたフィルム性能を与えるもので、セラミック
スシート等のセラミックス成形に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 PA25 4J027 AC03 AC06 AJ02 BA04 BA06 BA08 BA13 BA14 BA17 CD09 4J100 AG04R AJ02R AJ08R AJ09R AL08P AL08Q AL09P AL09R AM02R AM15Q AM19Q AM21Q AM24Q AQ08R BA02P BA03P BA03Q BA05P BA05Q BA08P CA04 CA05 FA03 JA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子、
    炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、nは
    2〜40の正数である。)で表される単量体から選ばれ
    る1種又は2種以上 20〜90重量% (B)アクリルアミド系単量体及び/又はグリセロール
    モノメタクリレート10〜80重量% を含有する単量体混合物を、重合開始剤としてアゾアミ
    ド化合物の存在下で重合させることにより得られる共重
    合体を含有してなることを特徴とする水溶液型セラミッ
    クス成形用バインダー。
  2. 【請求項2】 更に、単量体として、(C)カルボン酸
    及びビニル基を有する単量体、ヒドロキシル基含有単量
    体、アクリロニトリル、酢酸ビニル並びにN−ビニルピ
    ロリドンから選ばれる単量体を20重量%以下含有する
    請求項1記載の水溶液型セラミックス成形用バインダ
    ー。
  3. 【請求項3】 共重合体水溶液のpHが6〜8に調整さ
    れた請求項1又は2記載の水溶液型セラミックス成形用
    バインダー。
JP2001299471A 2001-09-28 2001-09-28 水溶液型セラミックス成形用バインダー Pending JP2003104778A (ja)

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