JPH059060A - セラミツクス成形用バインダー - Google Patents

セラミツクス成形用バインダー

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JPH059060A
JPH059060A JP3158037A JP15803791A JPH059060A JP H059060 A JPH059060 A JP H059060A JP 3158037 A JP3158037 A JP 3158037A JP 15803791 A JP15803791 A JP 15803791A JP H059060 A JPH059060 A JP H059060A
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JP
Japan
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binder
weight
green sheet
acid
ceramic green
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Application number
JP3158037A
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English (en)
Inventor
Shinichi Seto
新一 瀬戸
Satoshi Yamagishi
敏 山岸
Toshio Kadoi
寿雄 角井
Junko Arai
淳子 新井
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた積層性と優れた導体ペーストとの親和
性を有するセラミックスグリーンシートを製造し得る、
セラミックス成形用バインダーを提供する。 【構成】 (A)アニオン性不飽和モノマー0.5重量
%未満、(B)アルキル基の炭素数が1〜8のメタクリ
ル酸アルキルエステル10.0〜80.0重量%、
(C)アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキ
ルエステル10.0〜80.0重量%を含むモノマー混
合物から得られた共重合体またはその塩を含有するバイ
ンダー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系のセラミックス成
形用バインダーに関し、更に詳しくは成形したセラミッ
クスグリーンシートの積層性を向上させたセラミックス
グリーンシート成形用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックスグリーンシートは、
ポリビニルブチラール樹脂等のバインダーをアルコー
ル、ケトン、トリクロロエチレン等の有機溶媒に溶解
し、これにセラミックス原料微粉末を混合して、ボール
ミル等で泥漿物に調製し、脱泡後、ドクターブレード法
やリバースコーター法等でポリエステル等のフィルム上
に一定の厚さに塗布し、これを加熱乾燥する方法で製造
されてきたが、このような有機溶媒を使用する方法で
は、有機溶媒が蒸発するため、引火による爆発や火災の
危険があるほか、臭気や作業者の蒸気の吸入など作業環
境上の問題があるとともに、更に蒸気の周辺への発散は
大気汚染の問題を生じさせた。
【0003】この問題を解決するため、有機溶媒に代え
て水を使用することが提案され、ポリビニルアルコー
ル、水溶性ポリビニルアセテート、水溶性ポリウレタン
等の水溶性バインダーや水系のエマルジョンを用いたバ
インダー(特開昭60‐180955)が開発された。
また、特公昭49‐16086号公報には、トリクロロ
エチレンやアセトン等の溶媒をセラミックスグリーンシ
ートに塗布してバインダーを溶解させて積層する方法が
開示されているが、かかる水系バインダーを使用して得
られたセラミックスグリーンシートでは、水系バインダ
ーがこれら有機溶媒に溶解しないため、セラミックスグ
リーンシートの積層体を製造することが困難であった。
また、セラミックスグリーンシートに電極を印刷する場
合にも導体ペーストとの親和性が劣るため配線間のショ
ートや断線が問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た積層性と導体ペーストとの優れた親和性を有するセラ
ミックスグリーンシートを製造するための水系のセラミ
ックス成形用バインダーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
グリーンシートを成形するときは水系バインダーとして
機能し、成形後に積層体を製造するときは有機溶媒に溶
解して積層体の製造を可能にするバインダーを得るべく
鋭意研究したところ、一定量のアニオン性不飽和モノマ
ーと(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー混合物
から得られた共重合体にそのような物性が存するとの知
見に基づきなされたものである。
【0006】即ち、本発明は、アニオン性不飽和モノマ
ーの含有量が0.5重量%未満であり、アルキル基の炭
素数が1〜8である(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを含むモノマー混合物から得られた共重合体を含有す
るセラミックス成形用バインダー組成物の発明である。
本発明のバインダー原料であるモノマー混合物を構成す
るアニオン性不飽和モノマーとは、少なくとも1個のア
ニオン性基を有し、かつ、少なくとも1個の重合性不飽
和基を有する単分子化合物をいい、アニオン性基の種類
により、カルボン酸系、スルホン酸系及びリン酸系等の
アニオン性不飽和モノマーがある。カルボン酸系不飽和
モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸
等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸等のジカルボン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸モノイソプロピル、フマル酸モノエチル、イタコン酸
モノエチル等のジカルボン酸半エステルを挙げることが
でき、アクリル酸、メタクリル酸及びマレイン酸が好ま
しい。スルホン酸系不飽和モノマーとしては、例えば、
ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスル
ホン酸、2‐アクリルアミド‐2‐メチルプロパンスル
ホン酸、スチレンスルホン酸、α‐メチルスチレンスル
ホン酸、ビニルトルエンスルホン酸等を挙げることがで
き、ビニルスルホン酸、2‐アクリルアミド‐2‐メチ
ルプロパンスルホン酸が好ましい。また、リン酸系不飽
和モノマーとしては、例えば、酸性リン酸メタクリロイ
ルエチル、酸性リン酸アクリロイルプロピル、酸性リン
酸メタクリロイルプロピル等を挙げることができる。
【0007】本発明のバインダー組成物の原料であるモ
ノマー混合物を構成する、アルキル基の炭素数が1〜8
である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル等が挙げられ、特にメタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
が好ましい。
【0008】これらモノマー混合物を構成する各モノマ
ー成分の割合は、アニオン性不飽和モノマーがモノマー
全量の0.5重量%未満、好ましくは0.1〜0.45
重量%であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
は、好ましくは10.0〜99.9重量%である。この
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で使用する
こともできるが、2以上を組み合わせて使用する方が好
ましく、特にメタクリル酸アルキルエステルとアクリル
酸アルキルエステルを組み合わせて使用するのが好まし
い。この場合のメタクリル酸アルキルエステルとアクリ
ル酸アルキルエステルの使用割合はともに0より多く、
好ましくはメタクリル酸アルキルエステルが10.0〜8
0.0重量%及びアクリル酸アルキルエステルが10.0〜
80.0重量%、更に好ましくはメタクリル酸アルキルエ
ステルが10.0〜60.0重量%及びアクリル酸アルキル
エステルが10.0〜60.0重量%である。アニオン性不
飽和モノマーが0.5重量%以上では得られるバインダ
ーの有機溶媒に対する溶解性が低下し、本発明の目的を
達成することができず、また、(メタ)アクリル酸エス
テル系モノマーを含まずに得られたバインダー組成物で
は成形性が不十分なため、良好なセラミックスグリーン
シートが得られないとともに、バインダーの熱分解性が
悪いためにグリーンシートの脱脂の際にひび割れ等の問
題が発生する。
【0009】本発明では、上記成分のみで共重合体を得
ることができるが、さらに上記モノマーに加えて他の共
重合可能なモノマーを加えることができる。共重合可能
なモノマーとしては、アルキル基の炭素数が9以上の
(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、アルコキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アク
リル酸アルコキシアルキルエステルなどが挙げられる。
【0010】アルキル基の炭素数が9以上の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸ステアリルが好ましい。また、アルコキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレートとして
はメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メ
トキシポリエチレングリコールアクリレートが好まし
い。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルと
しては、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。(メタ)アクリル
酸アルコキシアルキルエステルとしてはメタクリル酸メ
トキシエチル、アクリル酸メトキシエチルが好ましい。
また、上記以外にもアクリロニトリル、アクリルアミ
ド、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレンなど
も共重合して用いることができる。
【0011】本発明のバインダー組成物中の共重合体
は、このようにして配合したモノマー混合物を、好まし
くは乳化重合または転相重合等の、生成物がエマルジョ
ンとして得られる方法で製造され、重量平均分子量は1
万〜200万、好ましくは5万〜150万である。これ
らは、ゲルパーミェションクロマトグラフィーにより、
標準物質を用いて容易に測定できる。重量平均分子量が
1万未満ではバインダーとしての十分な性能を発揮し得
ず、グリーンシートの成形性が劣るとともに、得られた
グリーンシートの強度が不十分となる。
【0012】乳化重合による該共重合体の製造は、通常
の方法で容易に行うことができる。乳化剤としてはアニ
オン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、ポリビニル
アルコール等一般に汎用されるものが使用でき、単独に
または2種以上を混合して使用してもよい。重合開始剤
としては、過酢酸、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ム等の過酸化物系開始剤や2,2'‐アゾビスプロパンアミ
ジン塩酸塩等のアゾ系開始剤のほかレゾックス系開始剤
が使用される。これらは単独にまたは2種以上を混合し
て使用してもよい。得られたエマルジョンはそのままか
または可塑剤等の添加物を配合してバインダー組成物と
して使用することができる。
【0013】乳化重合以外にも、転相重合や非水溶媒を
用いた溶液重合により合成して使用することもできる。
このようにして得られた共重合体は、更にアンモニア、
有機アミン等で中和してから使用することも可能で、中
和により混和安定性の良好なスラリーを得ることができ
る。使用できる有機アミンとしては、例えば、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、モノイソプロパノールアミン、N‐メチルエタノ
ールアミン、ジメチルアミノプロパノール等のアルカノ
ールアミンやトリメチルアミン、トリエチルアミンなど
のアルキルアミンまたはモルホリンがあげられる。
【0014】本発明のバインダー組成物に使用する共重
合体あるいは中和後の共重合体は、ガラス転移温度(T
g)が−40〜+10℃の範囲であることが好ましい。
Tgが10℃以上では、バインダー機能が低下するとと
もに柔軟なグリーンシートが得られず、−40℃以下で
はセラミックス成形体の表面が粘着性となり、取扱い難
くなるとともに、その強度も低下する等の弊害がある。
共重合体の調製に際して上記した範囲内で重合反応に供
するモノマーの組み合わせや各モノマーの割合等、Tg
に影響を及ぼす要因を適宜調整する必要がある。また可
塑剤を使用して所望のTgに調整することはもとより可
能である。
【0015】このようにして調製された本発明のバイン
ダー組成物を使用したセラミックスグリーンシートは以
下のようにして製造される。即ち、まず、セラミックス
微粉体、及びセラミックス微粉体100重量部に対して
バインダー組成物中の固形分が0.3〜25.0重量
部、好ましくは1.0〜20.0重量部となるようにバ
インダー組成物を加え、更に必要に応じて、水、可塑
剤、分散剤及び消泡剤等の成形助剤を適宜加える。セラ
ミックス微粉体としては、アルミナ、ジルコニア、マグ
ネシア、ベリリア、チタニア、チタン酸バリウム、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、PLZT、PZT、フェライト‐マ
ンガン等の酸化物系または複合酸化物系セラミックス微
粉体、炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等の非酸化
物系セラミックス微粉体が挙げられる。また、可塑剤と
しては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン
等の多価アルコール類やフタル酸ジブチル等のフタル酸
エステル等が挙げられる。分散剤としては、例えば、ポ
リアクリル酸アンモニウム塩、アクリル酸‐アクリル酸
エステル共重合体アンモニウム塩、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル等が挙げられる。次いで、得られた配合液を
ボールミル等で十分に混合して水性泥漿組成物とし、こ
れをドクターブレードやリバースコーターを使用してポ
リエステル等のキャリーフィルム上に均一に塗布し、加
熱乾燥することにより製造される。
【0016】セラミックスグリーンシートの積層体は、
表面に有機溶媒を塗布したシートを重ねて圧着し、さら
に焼結等の工程を経て製造される。以下に実施例を示し
て本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらによ
って限定されるものではない。
【0017】
【実施例】実施例1 攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応
器にイオン交換水300.0重量部、アクリル酸0.8重量
部、メタクリル酸ブチル80.0重量部、アクリル酸エチ
ル119.2重量部、ポリオキシエチレン(30モル)ノ
ニルフェニルエーテル10.0重量部を仕込み、窒素ガス
を流し溶存酸素を除去した。反応器を80℃に加温して
アゾビスシアノ吉草酸0.4重量部を添加し重合を開始さ
せた。80℃で3時間攪拌し共重合体のエマルジョン
(バインダー組成物A)を得た。
【0018】実施例2 攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
のついた反応器に2−プロパノール200.0重量部を仕
込み、窒素ガスを流し溶存酸素を除去し、80℃に加温
した。一方、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン
スルホン酸0.6重量部、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル119.4重量部、アクリル酸メチル80.0重量部を仕
込んだ滴下ロートとイオン交換水20.0重量部及び2,
2−アゾビスアミジノプロパン塩酸塩0.6重量部を仕込
んだ滴下ロートより4時間で各溶液を滴下し、共重合体
溶液を得た。
【0019】次にこの共重合体にアンモニアを加え中和
し、イオン交換水400.0重量部を加えた後、減圧下で
2−プロパノールを留去し、イオン交換水を追加してポ
リマー分25%の水性エマルジョン(バインダー組成物
B)を得た。
【0020】実施例3〜5 仕込みモノマーの組成を変えた以外は実施例1と同様に
して、バインダー組成物C〜Eを調製した。
【0021】比較例1〜2 仕込みモノマーの組成を変えた以外は実施例1と同様に
して、バインダー組成物F〜Gを調製した。
【0022】バインダー組成物A〜Gの調製に使用した
モノマーの種類、割合を表1にまとめた。 表 1 ─────────────────────────────────── バインダー アニオン性 メタクリル酸 アクリル酸 他のモノマー 組成物 モノマー エステル エステル (重量%) (重量%) (重量%) (重量%) ─────────────────────────────────── A AA(0.4) BMA(40.0) EAA(59.6) ── B AMSA(0.3) HMA(40.0) MAA(59.7) ── C MA(0.4) BMA(50.0) BAA(49.6) ── D ML(0.1) MMA(35.0) HAA(54.9) HEMA(10.0) E AA(0.4) − EAA(99.6) ── F MA(1.2) MMA(40.0) EAA(58.8) ── G MA(0.5) HMA(99.5) − ── ─────────────────────────────────── AA:アクリル酸、AMSA:2‐アクリルアミド‐2
‐メチルプロパンスルホン酸、MA:メタクリル酸、M
L:マレイン酸、BMA:メタクリル酸ブチル、MM
A:メタクリル酸メチル、EAA:アクリル酸エチル、
BAA:アクリル酸ブチル、HMA:メタクリル酸2−
エチルヘキシル、MAA:アクリル酸メチル、HAA:
アクリル酸2−エチルヘキシル、HEMA:メタクリル
酸ヒドロキシエチル
【0023】実施例6 適当量のイオン交換水にアルミナ(昭和電工社製AL‐
45)100重量部、分散剤(東亜合成社製A611
4)0.5重量部及びバインダー組成物Aをその固形分
が10重量部になるようにボールミル中で混合し、減圧
下に水を留去して水分を調整し、粘度が5000cps
の均一な水性泥漿組成物を得た。
【0024】これを厚さが0.7mmになるように、ドク
ターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、
45℃で1時間、次いで、80℃で1時間乾燥して、乾
燥後の厚さが約0.5mmのセラミックスグリーンシートを
得た。得られたセラミックスグリーンシートにつき、成
形性、有機溶媒溶解性、脱脂性、積層性及び配線基板の
断線の試験を行った。各試験方法及び評価基準は以下の
通りである。
【0025】成形性:セラミックスグリーンシートをポ
リエステルフィルムから剥した際にシートの形状が良好
であるか否かを観察した。 ひび割れのないシートが得られた・・・・評価 ○ ひび割れが生じた ・・・・評価 × 有機溶媒溶解性:セラミックスグリーンシートの小片を
アセトン中で振盪し、バインダーの溶解により液が混濁
するか否かを観察した。
【0026】混濁した ・・・・評価 ○ 混濁しなかった・・・・評価 × 脱脂性:セラミックスグリーンシートを500℃まで加
熱し、完全に分解するか否かを観察した。
【0027】残渣がなく完全に分解した・・・評価 ○ 残渣があった ・・・評価 × 積層性:50mm×50mmのセラミックスグリーンシ
ート表面にアセトンを塗布し、もう1枚のシートを重ね
て圧着して焼成し、2枚のシートが剥がれるか否かを観
察した。
【0028】一体化して剥がれなかった・・・・評価
○ 剥がれた ・・・・評価 × 配線基板の断線 タングステン導体ペーストを用いて配線パターンを形成
したセラミックスグリーンシートを積層・接着した後、
焼成して得られた多層基板の断線の有無を観察した。
【0029】実施例7〜10 バインダー組成物AをB〜Eに変えた以外は実施例6と
同様にして、セラミックスグリーンシートを調製し、同
様の試験を行った。
【0030】実施例11 セラミックス微粉体をチタン酸ジルコン酸鉛(林化学社
製ハイジルコL)に、分散剤の量を1.0重量部に変
え、更にバインダー組成物Aをその固形分が15重量部
になるように配合した以外は実施例6と同様にして、セ
ラミックスグリーンシートを調製し、同様の試験を行っ
た。
【0031】比較例3〜4 バインダー組成物AをF〜Gに変えた以外は実施例6と
同様にして、セラミックスグリーンシートを調製し、同
様の試験を行った。
【0032】比較例5 バインダー組成物AをFに変えた以外は実施例11と同
様にして、セラミックスグリーンシートを調製し、同様
の試験を行った。 実施例6〜11及び比較例3〜5で調製した水性泥漿組
成物の組成を表2にまとめ、各セラミックスグリーンシ
ートについての試験結果を表3にまとめた。
【0033】 表 2 ───────────────────────────── 実施例 バインダー組成物 セラミックス微粉体 分散剤 (固形分重量部) (重量部) (重量部) ───────────────────────────── 6 A(10) アルミナ (100) 0.5 7 B(10) アルミナ (100) 0.5 8 C(10) アルミナ (100) 0.5 9 D(10) アルミナ (100) 0.5 10 E(10) アルミナ (100) 0.5 11 A(15) チタン酸ジル(100) 1.0 コン酸鉛 比較例 3 F(10) アルミナ (100) 0.5 4 G(10) アルミナ (100) 0.5 5 F(15) チタン酸ジル(100) 1.0 コン酸鉛 ─────────────────────────────
【0034】 表 3 ────────────────────────────────── 実施例 成形性 有機溶媒溶解性 脱脂性 積層性 配線基板の断線 ────────────────────────────────── 6 ○ ○ ○ ○ ○ 7 ○ ○ ○ ○ ○ 8 ○ ○ ○ ○ ○ 9 ○ ○ ○ ○ ○ 10 ○ ○ × ○ × 11 ○ ○ ○ ○ ○ 比較例 3 ○ × ○ × × 4 × 良好なシートが出来ず評価不可能 × 5 ○ × ○ × × ────────────────────────────────── このように実施例6〜11ではいずれも積層性が良好で
あり、又実施例6〜9、11は配線時に断線のないグリ
ーンシートが得られた。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】この問題を解決するため、有機溶媒に代え
て水を使用することが提案され、ポリビニルアルコー
ル、水溶性ポリビニルアセテート、水溶性ポリウレタン
等の水溶性バインダーや水系のエマルジョンを用いたバ
インダー(特開昭60−180955)が開発された。
また、特公昭49−16086号公報には、トルエン、
酢酸エチル、トリクロロエチレンアセトン等の溶媒を
セラミックスグリーンシートに塗布してバインダーを溶
解させて積層する方法が開示されているが、かかる水系
バインダーを使用して得られたセラミックスグリーンシ
ートでは、水系バインダーがこれら有機溶媒に溶解しな
いため、セラミックスグリーンシートの積層体を製造す
ることが困難であった。また、セラミックスグリーンシ
ートに電極を印刷する場合にも導体ペーストとの親和性
が劣るため配線間のショートや断線が問題となってい
た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】バインダー組成物A〜Gの調製に使用した
モノマーの種類、割合を表1にまとめた。 AA:アクリル酸、AMSA:2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸、MA:メタクリル酸、M
L:マレイン酸、BMA:メタクリル酸ブチル、MM
A:メタクリル酸メチル、EAA:アクリル酸エチル、
BAA:アクリル酸ブチル、HMA:メタクリル酸2−
エチルヘキシル、MAA:アクリル酸メチル、HAA:
アクリル酸2−エチルヘキシル、HEMA:メタクリル
酸ヒドロキシエチル
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】成形性:セラミックスグリーンシートをポ
リエステルフィルムから剥した際にシートの形状が良好
であるか否かを観察した。 ひび割れのないシートが得られた・・・・評価 ○ ひび割れが生じた ・・・・評価 × 有機溶媒溶解性:セラミックスグリーンシートの小片を
トルエン中で振盪し、バインダーの溶解により液が混濁
するか否かを観察した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【表3】 このように実施例6〜11ではいずれも積層性が良好で
あり、又実施例6〜9、11は配線時に断線のないグリ
ーンシートが得られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アニオン性不飽和モノマー0.5
    重量%未満 (B)アルキル基の炭素数が1〜8である(メタ)アク
    リル酸アルキルエステルを含むモノマー混合物から得ら
    れた共重合体又はその塩を含有するセラミックス成形用
    バインダー。
  2. 【請求項2】 (A)アニオン性不飽和モノマー0.5
    重量%未満 (B)アルキル基の炭素数が1〜8であるメタクリル酸
    アルキルエステル10.0〜80.0重量% (C)アルキル基の炭素数が1〜8であるアクリル酸ア
    ルキルエステル10.0〜80.0重量% を含むモノマー混合物から得られた共重合体又はその塩
    を含有することを特徴とするセラミックス成形用バイン
    ダー。
JP3158037A 1991-06-28 1991-06-28 セラミツクス成形用バインダー Pending JPH059060A (ja)

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JP (1) JPH059060A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022097775A (ja) * 2020-12-21 2022-07-01 株式会社ノリタケカンパニーリミテド グリーンシートおよびその製造方法

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