JPH0733533A - セラミックグリーンシート用添加剤 - Google Patents

セラミックグリーンシート用添加剤

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JPH0733533A
JPH0733533A JP5156523A JP15652393A JPH0733533A JP H0733533 A JPH0733533 A JP H0733533A JP 5156523 A JP5156523 A JP 5156523A JP 15652393 A JP15652393 A JP 15652393A JP H0733533 A JPH0733533 A JP H0733533A
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JP
Japan
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oxyethylene
binder
ceramic green
green sheet
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JP5156523A
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Yasuo Takamizu
靖夫 高水
Toshio Kadoi
寿雄 角井
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電性が低く作業性が良好でかつ良好な引張
り物性を有するセラミックグリーンシートを提供する。 【構成】 下記一般式 R1 −X−(AO)n−R2 〔R1 は水素原子、C1 〜C24のアルキル基、C1 〜C
24のアルケニル基、C1〜C24のアルキルフェニル基又
はC1 〜C24のポリスチリルフェニル基を表し、R2
水素原子又は−BNH4 (Bはアニオン性基を表す)を
表し、nは5以上の整数を表し、−(AO)n−はポリ
(オキシエチレン)基又はオキシエチレン基が50重量
%以上であるポリ(オキシエチレン/オキシプロピレ
ン)基若しくはポリ(オキシエチレン/オキシブチレ
ン)基を表し、Xは酸素原子、N〔(AO)n−R2
又は−COO−を表す。但し、R1 とR2 が同時に水素
原子であることはない。〕で示される界面活性剤を1種
以上含有するセラミックグリーンシート成形用添加剤及
び該添加剤をバインダー中に混入せしめる工程を含むセ
ラミックグリーンシートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセラミックグリーンシー
トに関し、更に詳しくは、作業性が良好でかつ高い引張
り物性を付与するセラミックグリーンシート成形用添加
剤及びその添加剤を使用するセラミックグリーンシート
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックグリーンシートの成形法に
は、ポリビニルブチラール樹脂等のバインダーを、アル
コール、ケトン、トリクロロエチレン等の有機溶媒に溶
解し、これにセラミックス微粉末を混合して、ボールミ
ル等で泥漿物(スラリー)に調製し、脱泡後、ポリエス
テル等のフィルム上に一定の厚さに塗布し、これを加熱
乾燥させる方法がある。また、調製したスラリーをスプ
レードライヤー等の装置で噴霧乾燥し、作製したセラミ
ックス−バインダー複合体顆粒物をプレス成形する方法
がある。最近では、有機溶媒蒸気への引火、有機溶媒に
よる環境上の問題等により、有機溶媒に代えて水を使用
することが提案され、ポリビニルアルコール、水溶性ポ
リビニルアセテート、水溶性ポリウレタン等の水溶性バ
インダーや、水系エマルションを用いたバインダーが開
発されている。これら非水系(溶剤系)、水系のいずれ
の場合においても、フィルム上への塗布は、ドクターブ
レード法、リバースコースター法等によって行う。
【0003】しかしながら、ドクターブレード法、リバ
ースコースター法においては、作製したシートの表面の
疎水性が強いために静電気が帯電し、埃の付着、しわの
発生等により成形品の品質が低下するという問題があ
る。また、プレス成形法においても、顆粒表面の静電気
の帯電により、顆粒の凝集、作業者への感電等の品質上
及び作業上の問題がある。このような問題を解決する技
術として、特開昭58−204864号、特開平4−2
38854号及び特開昭62−225306号に、バイ
ンダー組成物に界面活性剤を添加する方法が開示されて
いる。しかし、前2号は溶剤系バインダーに関するもの
に過ぎない。また、特開昭62−225306号は、水
系バインダーとカチオン系界面活性剤の組み合わせを示
唆しているが、具体的な界面活性剤を開示していないば
かりか、現実にはアニオン性基を含む水系バインダーに
はカチオン系界面活性剤を組み合わせることができない
にもかかわらず、その解決策は示されていない。従っ
て、水系、溶剤系バインダーを問わず、また、アニオン
性基を含むか否かを問わず使用することのできる帯電防
止剤の開発が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、帯電性が低
く作業性が良好でかつ良好な引張り物性を有するセラミ
ックグリーンシートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねたところ、特定の界面活性剤をセラミックグリー
ンシートに添加することによって、上記目的が達成でき
ることを見出した。即ち、本発明は、下記一般式 R1 −X−(AO)n−R2 〔R1 は水素原子、C1 〜C24のアルキル基、C1 〜C
24のアルケニル基、C1〜C24のアルキルフェニル基又
はC1 〜C24のポリスチリルフェニル基を表し、R2
水素原子又は−BNH4 (Bはアニオン性基を表す)を
表し、nは5以上の整数を表し、−(AO)n−はポリ
(オキシエチレン)基又はオキシエチレン基が50重量
%以上であるポリ(オキシエチレン/オキシプロピレ
ン)基又はオキシエチレン基が50重量%以上であるポ
リ(オキシエチレン/オキシブチレン)基を表し、Xは
酸素原子、N〔(AO)n−R2 〕又は−COO−を表
す。但し、R1 とR2 が同時に水素原子であることはな
い。〕で示される界面活性剤を1種以上含有するセラミ
ックグリーンシート成形用添加剤の発明である。本発明
で使用する添加剤はアニオン性基を含む水系バインダー
にも使用でき、しかも良好な引張り物性を有するセラミ
ックグリーンシートを与える。
【0006】以下、本発明の添加剤について詳しく説明
する。一般式のR1 及びR2 は、上記定義の範囲内で如
何なる基であってもよいが、R1 はC1 〜C24のアルキ
ル基、C1 〜C24のアルケニル基、C1 〜C24のアルキ
ルフェニル基又はC1 〜C24のポリスチリルフェニル基
が好ましく、R2 は水素原子及び−BNH4 (Bはアニ
オン性基を表す)が好ましい。但し、R1 とR 2 が同時
に水素原子であることはない。バインダー中のポリマー
との相溶性が悪く、引張り物性の良好なセラミックグリ
ーンシートが得られなくなるからである。R1 及びR2
のC1 〜C24のアルキル基としては、ヘキシル基、オク
チル基、デシル基、ラウリル基、セチル基、ミリスチル
基、ステアリル基、ベヘニル基等が挙げられ、好ましく
は、ラウリル基、セチル基、ミリスチル基、ステアリル
基が挙げられる。C1 〜C24のアルケニル基としては、
ヘキセニル基、オクテニル基、ドデセニル基、オレイル
基等が挙げられ、好ましくは、オレイル基が挙げられ
る。C1 〜C24のアルキルフェニル基としては、ノニル
フェニル基、ジノニルフェニル基、オクチルフェニル
基、ドデシルフェニル基等が挙げられ、好ましくは、ノ
ニルフェニル基が挙げられる。C1 〜C24のポリスチリ
ルフェニル基としては、ジスチリルフェニル基、トリス
チリルフェニル基が挙げられ、好ましくはジスチリルフ
ェニル基が挙げられる。また、−BNH4 としては、−
COONH 4 、−PO3 NH4 及び−SO3 NH4 が挙
げられ、−SO3 NH4 が特に好ましい。
【0007】上記一般式のnは5以上の整数を表す。5
未満では充分な帯電防止性を付与できないからである。
また、−(AO)n−は、エチレンオキシドの単独重合
体またはエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びブ
チレンオキシドの3種のうち2種以上のモノマーの共重
合体である。共重合体の場合、その50重量%以上がオ
キシエチレン基、即ち、エチレンオキシドをコモノマー
とする必要がある。オキシエチレン基が50重量%未満
では充分な帯電防止性を付与できないからである。Xは
酸素原子、N〔(AO)n−R2 〕又は−COO−を表
す。XがN〔(AO)n−R2 〕であるときは一般式の
界面活性剤はアミンになるが、遊離のまま用いる。4級
化すると形成されたカチオンがアニオン性モノマーと反
応してバインダーの粘度を増し、セラミックグリーンシ
ートの物性を悪化させ好ましくないからである。
【0008】本発明の添加剤に使用する界面活性剤は、
具体的には、5モル以上のアルキレンオキサイドを付加
したスルホン酸アンモニウム塩、5モル以上のアルキレ
ンオキサイドを付加したアルキルアミンといったアニオ
ン性の官能基にノニオン性の官能基を併せ持った界面活
性剤やアミン系のノニオン系界面活性剤が挙げられる。
より具体的な例としては、ポリオキシエチレン(16モ
ル)ポリスチリル(2モル)フェノールエーテルサルフ
ェートアンモニウム、ポリオキシエチレン(12モル)
ノニルフェニルエーテル、ジノニルフェノールポリオキ
シエチレン(20モル)エーテルサルフェートアンモニ
ウム塩、ポリオキシエチレン(13モル)ラウリルエー
テル、ポリオキシエチレン(10モル)オレイン酸エス
テル、ポリオキシエチレン(15モル)ステアリルアミ
ン等が挙げられる。本発明の添加剤はこれら界面活性剤
を単独で含有してもよく、2以上の混合物で含有しても
よい。
【0009】また、本発明は、上記の界面活性剤を1種
以上含有する添加剤をバインダー中に混入せしめる工程
を含むセラミックグリーンシートの製造方法の発明であ
る。まず、本発明の製造方法に使用する原料について説
明する。使用できるバインダーは、水系でも溶剤系であ
ってもよい。溶剤系では、例えば、ポリビニルブチラー
ル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系が用いられる。
また、水系では、水溶液タイプおよびエマルションタイ
プどちらでも良く、例えば、(メタ)アクリル酸/(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体系、ポリビニルアルコ
ール系、水溶性ポリビニルブチラール系、水溶性ポリウ
レタン、または、アクリル系ポリマーエマルジョン、酢
酸ビニル系ポリマーエマルジョンが用いられる。特に水
系バインダーの場合には、カチオン系界面活性剤との組
み合わせしか知られておらず、しかも、(メタ)アクリ
ル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体系バインダ
ーの如くアニオン性基を有する水系バインダーはカチオ
ン系界面活性剤を組み合わせることができないので、本
発明の添加剤はかかる場合に特に有用である。本発明の
製造方法に使用できるセラミックス微粉体としては、ア
ルミナ、ジルコニア、チタン酸バリウム、フェライト−
マンガン等の酸化物系または複合酸化物系セラミックス
微粉体、炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等の非酸
化物系セラミックス微粉体が挙げられ、アルミナ、チタ
ン酸バリウムが好ましい。この他、可塑剤、分散剤及び
消泡剤等の成形助剤を適宜加えてもよい。使用すること
ができる可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン等の多価アルコール類や、フタル酸ジ
ブチル等のフタル酸エステル類が挙げられる。分散剤と
しては、例えば、ポリアクリル酸アンモニウム塩、アク
リル酸−アクリル酸エステル共重合体アンモニウム塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0010】次に、本発明の製造方法の操作について詳
しく説明する。まず、セラミックス微粉体とバインダー
組成物を混合する。この際、必要に応じて、溶剤、水、
可塑剤、分散剤及び消泡剤等の成形助剤を加えてもよ
い。バインダー組成物の配合割合は、セラミックス微粉
体100重量部に対してバインダー組成物中の固形分が
0.3〜25.0重量部、好ましくは1.0〜20.0重量部と
なる割合である。次いで、得られた配合液をボールミル
等で十分に混合してスラリーとし、これをドクターブレ
ードやリバースコースターを使用してポリエステル等の
キャリーフィルム上に均一に塗布し加熱乾燥する。本発
明で使用する添加剤は、スラリー配合時にセラミックス
及びバインダーとは別々に配合してもよく、予めバイン
ダーに配合してもよい。バインダーがエマルジョンであ
る場合には、エマルジョン重合する際に乳化剤として本
発明の添加剤を配合することができる。本発明の添加剤
の配合量は、通常、セラミックス微粉体100重量部に
対して0.05〜3.0重量部、好ましくは0.2〜2.0重量
部である。0.05重量部未満では所望の帯電防止性能が
得られず、また、3.0重量部を越えるとセラミックグリ
ーンシートの物性を悪化させるために好ましくない。
【0011】
【発明の効果】本発明により、表面に静電気が帯電し難
いため成形性が良好でかつ良好な引張り物性を有するセ
ラミックグリーンシートが提供される。また、調製した
スラリーをスプレードライヤー等の装置で噴霧乾燥し、
作製したセラミックスバインダー複合体顆粒物をプレス
成形する方法においても、顆粒表面に帯電し難いため顆
粒の凝集等の問題のない、成形性が良好でかつ良好な引
張り特性を有するセラミック成形体が提供される。
【0012】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。実施例1 適当量のトリクロロエチレン(TCE)/エタノール=
1:1混合液にアルミナ(昭和電工製AL−45)を1
00重量部、バインダーとしてポリビニルブチラールを
8.0重量部、分散剤としてソルビタントリオレートを1.
0重量部、可塑剤としてジブチルフタレートを3.5重量
部添加し、更に本発明の添加剤としてポリオキシエチレ
ン(16モル)ジスチリルフェニルエーテルサルフェー
トアンモニウムを0.4重量部添加した。これをボールミ
ル中で混合した後、減圧下に溶媒を留去して溶媒量を調
整して粘度が10000cps の均一な水性泥漿組成物を
得た。次いで、これを、厚さが0.7mmになるようにドク
ターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、
45℃で1時間、次いで、80℃で1時間乾燥した。乾
燥後の厚さが約0.5mmのセラミックグリーンシートを作
製した。実施例2〜7、比較例1〜2 バインダー、バインダーの添加量、本発明の添加剤及び
その添加量を表−1に示したものに代えた他は、実施例
1と同様にしてセラミックグリーンシートを作製した。
上記実施例1〜7及び比較例1〜2で得られたセラミッ
クグリーンシートの帯電性及び引張り物性を下記の方法
で測定し、評価結果を表−1にまとめた。
【0013】帯電防止性の評価方法 セラミックグリーンシートを50×50mmの型に加工
し、スタチックオネストメーター(宍戸商会、スタチッ
クオネストメーター S−4104)にてシート表面に
10kVの電圧を印加し、印加を停止した後シート表面の
電圧が半減するまでの時間(帯電圧半減期)を測定し
た。 帯電防止レベル:○・・・・帯電圧半減期0.5秒以下(帯電
防止性高く年間を通じてシートに埃が付着しない) △・・・・帯電圧半減期0.5〜2秒(帯電防止性中〜低で、
乾燥期にはシートに埃が付着する) ×・・・・帯電圧半減期2秒以上(帯電防止性ほとんど無
く、年間を通じてシートに埃が付着する)
【0014】シート引っ張り物性評価方法 セラミックグリーンシートを1×80mmの型に加工し、
万能材料物性測定機(オリエンテック社、テンシロンU
TM−III −500)にて試験片の引っ張り強度と引っ
張り伸びを測定した。 引っ張り強度: ○・・・・>7kg/cm2 (成型加工に充
分な強度) △・・・・3〜7kg/cm2 (成型加工には強度不足) ×・・・・<3kg/cm2 (成型加工不可) 引っ張り伸び: ○・・・・≧70% (成型加工に充
分な伸び) △・・・・30〜70% (成型加工にはやや脆い) ×・・・・<30% (成型加工不可)
【0015】
【表1】 表−1 ──────────────────────────────────── 実施例 バインダー 本発明の添加剤 帯電防止性 シート引張り物性 種類*1 添加量*2 種類*3 添加量*2 強度 伸び ──────────────────────────────────── 1 A 8.0 a 0.4 ○ ○ ○ 2 B 8.0 a 2.0 ○ ○ ○ 3 B 8.0 a 0.06 ○ ○ ○ 4 C 8.0 a 0.5 ○ ○ ○ 5 B 8.0 b 0.5 ○ ○ ○ 6 B 8.0 c 0.5 ○ ○ ○ 7 B 8.0 d 0.5 ○ ○ ○ 比較例 1 B 8.0 − 0 × ○ ○ 2 B 8.0 e 0.5 × ○ ○ ──────────────────────────────────── *1 A:ポリビニルブチラール(可塑剤ジブチルフタレ
ート3.5部配合) B:モノマー組成 アクリロニトリル37%、アクリル
酸エチル19%、メタクリル酸メチル44%、アクリル
酸5%の共重合体 C:モノマー組成 アクリル酸メチル65%、アクリル
酸ブチル10%、メトキシポリエチレングリコール(#
400)メタクリレート20%、アクリル酸5%の共重
合体 *2 単位:重量部 *3 R1 −X−(AO)n−R2 ─────────────────────────────────── 種類 R1 X AO n R2 ─────────────────────────────────── a ジスチリルフェニル O C2H4O 16 SO3NH4 b ノニルフェニル O C2H4O 13 H c C1837 N[(AO)n -R2] C2H4O 8 H d C1123 COO C2H4O 16 H e C1837 O C2H4O 2 H ───────────────────────────────────
【0016】実施例8 適当量の水にアルミナ(昭和電工製AL−45)を10
0重量部、バインダーとしてポリビニルブチラールを8.
0重量部、更に本発明の添加剤としてポリオキシエチレ
ン(16モル)ジスチリルフェニルエーテルサルフェー
トアンモニウムを0.4重量部添加してボールミル中で混
合した後、減圧下に水を留去して溶媒量を調整し、粘度
が10000cps の均一な水性泥漿組成物を得た。次い
で、これを、厚さが0.7mmになるようにドクターブレー
ドでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1
時間、次いで、80℃で1時間乾燥した。乾燥後の厚さ
が約0.5mmのセラミックグリーンシートを作製した。実施例9〜11 バインダー、バインダーの添加量、本発明の添加剤、そ
の添加量及び分散剤を表−2に示したものに代えた他
は、実施例8と同様にしてセラミックグリーンシートを
作製した。
【0017】実施例12 攪拌器、還流冷却器、温度計、窒素導入管のついた反応
器にイオン交換水150.0重量部、ポリオキシエチレン
(16モル)ジスチリルフェニルエーテルサルフェート
アンモニウム5.0重量部を仕込み、窒素ガスで反応器内
の溶存酸素を除去した。モノマー混合溶液(アクリル
酸:5%,アクリル酸メチル:65%,アクリル酸ブチ
ル:10%,メトキシポリエチレングリコール(#40
0)メタクリレート:20%)5重量部を添加して充分
混合した後、反応器内を73℃にしてアゾビスシアノ吉
草酸0.25重量部を添加した。重合開始後、上記モノマ
ー混合溶液と同組成のモノマー混合溶液95重量部を3
時間を要して攪拌下に滴下した。滴下後、アゾビスシア
ノ吉草酸0.05重量部を更に添加して、内温を80℃で
1時間攪拌した。このようにして得られた乳化重合物に
イオン交換水を添加して固形分が33重量%となるよう
に調整した後、アンモニア水で重合物中のカルボキシル
基を中和して水溶液とした。以下、実施例8と同様にし
てセラミックグリーンシートを作製した。比較例3〜5 バインダー、バインダーの添加量、本発明の添加剤及び
その添加量を表−2に示したものに代えた他は、実施例
8と同様にしてセラミックグリーンシートを作製した。
上記と同じ方法で、実施例8〜12及び比較例3〜5の
セラミックグリーンシートの帯電防止性及びシート引張
り物性を評価し、結果を表−2にまとめた。
【0018】
【表2】 表−2 ──────────────────────────────────── 実施例 バインダー 本発明の添加剤 帯電防止性 シート引張り物性 種類*4 添加量 種類*5 添加量 強度 伸び ──────────────────────────────────── 8 D 8.0 a 0.4 ○ ○ ○ 9 E 13.5 a 0.5 ○ ○ ○ 10 F 8.0 a 0.06 △ ○ ○ 11 F 8.0 b+c 0.5+0.5 ○ ○ ○ 12 D*6 8.0 (*6) ○ ○ ○ 比較例 3 D 8.0 − 0 × ○ ○ 4*7 D 8.0 f 0.5 × △〜× △〜× 5 D 8.0 g 0.5 ○ × × ──────────────────────────────────── *4 D:表−1のCをアンモニアで中和し、水溶性ポリ
マーにしたもの E:モノマー組成 メタクリル酸25%、アクリル酸エ
チル45%、酢酸ビニル30%の共重合体アンモニウム
塩の水溶液 F:モノマー組成 メタクリル酸0.4%、アクリル酸エ
チル59.6%、メタクリル酸ブチル40%の共重合体ア
ンモニウム塩のエマルジョン *5 R1 −X−(AO)n−R2 (a、b、cは表−
1と同じ) ─────────────────────────────────── 種類 R1 X AO n R2 ─────────────────────────────────── f C1837 CON[(AO)n -R2] C2H4O 8 H e 塩化トリメチルステアリルアンモニウム ───────────────────────────────────
【0019】*6 添加剤aを乳化剤として0.4重量部含
有 *7 本発明の添加剤がバインダー中に充分に溶解せず 表−1及び表−2から、実施例1〜12では溶剤系、水
系のいずれを問わず帯電防止性及びシート引張り物性の
いずれも良好であるのに対し、アニオン性基を含有する
バインダーを使用した比較例1〜5では溶剤系、水系の
いずれにおいても帯電防止性及びシート引張り物性のい
ずれかまたは両方が不良であることがわかる。このよう
に、本発明によれば、バインダーが溶剤系、水系を問わ
ず、また、アニオン性基を含有するか否かにかかわら
ず、良好な帯電防止性とシート引張り物性を有するセラ
ミックグリーンシートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/02 LQA

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 R1 −X−(AO)n−R2 〔R1 は水素原子、C1 〜C24のアルキル基、C1 〜C
    24のアルケニル基、C1〜C24のアルキルフェニル基又
    はC1 〜C24のポリスチリルフェニル基を表し、R2
    水素原子又は−BNH4 (Bはアニオン性基を表す)を
    表し、nは5以上の整数を表し、−(AO)n−はポリ
    (オキシエチレン)基又はオキシエチレン基が50重量
    %以上であるポリ(オキシエチレン/オキシプロピレ
    ン)基又はオキシエチレン基が50重量%以上であるポ
    リ(オキシエチレン/オキシブチレン)基を表し、Xは
    酸素原子、N〔(AO)n−R2 〕又は−COO−を表
    す。但し、R1 とR2 が同時に水素原子であることはな
    い。〕で示される界面活性剤を1種以上含有するセラミ
    ックグリーンシート成形用添加剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式 R1 −X−(AO)n−R2 〔R1 は水素原子、C1 〜C24のアルキル基、C1 〜C
    24のアルケニル基、C1〜C24のアルキルフェニル基又
    はC1 〜C24のポリスチリルフェニル基を表し、R2
    水素原子又は−BNH4 (Bはアニオン性基を表す)を
    表し、nは5以上の整数を表し、−(AO)n−はポリ
    (オキシエチレン)基又はオキシエチレン基が50重量
    %以上であるポリ(オキシエチレン/オキシプロピレ
    ン)基又はオキシエチレン基が50重量%以上であるポ
    リ(オキシエチレン/オキシブチレン)基を表し、Xは
    酸素原子、N〔(AO)n−R2 〕又は−COO−を表
    す。但し、R1 とR2 が同時に水素原子であることはな
    い。〕で示される界面活性剤を1種以上含有する添加剤
    をバインダー中に混入せしめる工程を含むセラミックグ
    リーンシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 バインダーが水系バインダーである請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 バインダーがアニオン性基を含む重合体
    である請求項2又は3記載の方法。
JP5156523A 1993-06-28 1993-06-28 セラミックグリーンシート用添加剤 Pending JPH0733533A (ja)

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