JP2007001844A - セメント組成物用添加剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】保水性及び保形性に優れたセメント組成物用添加剤を提供することである。
【解決手段】一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)及び炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(A)と、
一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)及び不飽和カルボン酸(塩)(b2)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(B)とを含有してなることを特徴とするセメント組成物用添加剤を用いる。
【化1】
R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜30の炭化水素基、R3は炭素数4〜12の炭化水素基、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは3〜100の整数、nは10〜200の整数を表す。
【選択図】 なし
【解決手段】一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)及び炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(A)と、
一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)及び不飽和カルボン酸(塩)(b2)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(B)とを含有してなることを特徴とするセメント組成物用添加剤を用いる。
【化1】
R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜30の炭化水素基、R3は炭素数4〜12の炭化水素基、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは3〜100の整数、nは10〜200の整数を表す。
【選択図】 なし
Description
本発明はセメント組成物用添加剤に関する。
スラリー状のセメント組成物に保水性及び保形性を付与するための添加剤として、ポリエチレンオキシド(特許文献1)、メチルセルロース及びポリアクリルアミドからなるもの(特許文献2)が知られている。
特開昭57−61652号公報
特開昭57−209866号公報
しかし、従来の添加剤は、押出成形のようなセメント組成物に高い圧力(0.05〜0.4MPa程度)がかかる用途に適用した場合、保水性及び保形性が低下するという問題がある。すなわち、本発明の目的は、高圧力下でも優れた保水性及び保形性をセメント組成物に付与できるセメント組成物用添加剤を提供することである。
本発明のセメント組成物用添加剤の特徴は、一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)及び炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(A)と、一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)及び不飽和カルボン酸(塩)(b2)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(B)とを含有してなる点を要旨とする。
R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜30の炭化水素基、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、mは3〜100の整数を表す。
R1は水素原子又はメチル基、R3は炭素数4〜12の炭化水素基、Cは炭素原子、Hは水素原子、Oは酸素原子、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは10〜200の整数を表す。
本発明のセメント組成物用添加剤は、高圧力下においても優れた保水性及び保形性をセメント組成物に付与できる。特に、押出成形において、セメント組成物に著しく優れた保水性及び保形性を与える。
本発明において、「(メタ)アクリル・・・」は、「アクリル・・・」及び/又は「メタクリル・・・」を意味し、「・・・酸(塩)」とは、「・・・酸」及び/又は「・・・酸塩」を意味する。この塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(アルキル基の炭素数が1〜4であるアルキルアミン等:たとえば、トリメチルアミン、トリエタノールアミン及びモノブチルアミン)塩、第4級アンモニウム塩(アルキル基の炭素数が1〜4であるテトラアルキルアンモニウム塩等:たとえば、テトラメチルアンモニウム塩及びトリメチルエチルアンモニウム塩)等が含まれる。
一般式(1)において、炭素数2〜4のオキシアルキレン基(OA)としては、オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレンが挙げられる。
これらのうち、製造しやすさの観点等から、オキシエチレン及びオキシプロピレンが好ましく、さらに好ましくはオキシエチレンである。
オキシアルキレン基は、1種類でも2種類以上の混合でもよい。2種類以上の混合のとき、結合様式はブロック、ランダム及びこれらの組合せのいずれでもよい。
これらのうち、製造しやすさの観点等から、オキシエチレン及びオキシプロピレンが好ましく、さらに好ましくはオキシエチレンである。
オキシアルキレン基は、1種類でも2種類以上の混合でもよい。2種類以上の混合のとき、結合様式はブロック、ランダム及びこれらの組合せのいずれでもよい。
mは、3〜100の整数が好ましく、さらに好ましくは5〜80の整数、特に好ましくは9〜60の整数である。この範囲内であると、成形時の保形性がさらに良くなる。
炭素数1〜30の炭化水素基(R2)としては、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール及びアリールアルキル等が含まれる。
アルキルとしては、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イコシル、トリアコンチル及びシクロヘキシル等が挙げられる。
アルケニルとしては、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、ヘプテニル、デセニル、ドデセニル、イコセニル、ペンタコセニル及びトリアコンテニル等が挙げられる。
アリールとしては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニル及びピラントリル等が挙げられる。
アルキルアリールとしては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、クメニル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、ノナデシルフェニル及びテトラコシルフェニル等が挙げられる。
アリールアルキルとしては、ベンジル、ベンズヒドリル、フェニルエチル、ナフチルプロピル、トリフェニルメチル及びナフチルイコシル等が挙げられる。
これらの炭素数1〜30の炭化水素基(R2)のうち、アルキル及びアルケニルが好ましく、さらに好ましくはアルキル、特に好ましくは炭素数が12〜18のアルキル(ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシル)である。
アルキルとしては、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、ウンデシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イコシル、トリアコンチル及びシクロヘキシル等が挙げられる。
アルケニルとしては、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、ヘプテニル、デセニル、ドデセニル、イコセニル、ペンタコセニル及びトリアコンテニル等が挙げられる。
アリールとしては、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニル及びピラントリル等が挙げられる。
アルキルアリールとしては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、クメニル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル、デシルフェニル、ウンデシルフェニル、ドデシルフェニル、ノナデシルフェニル及びテトラコシルフェニル等が挙げられる。
アリールアルキルとしては、ベンジル、ベンズヒドリル、フェニルエチル、ナフチルプロピル、トリフェニルメチル及びナフチルイコシル等が挙げられる。
これらの炭素数1〜30の炭化水素基(R2)のうち、アルキル及びアルケニルが好ましく、さらに好ましくはアルキル、特に好ましくは炭素数が12〜18のアルキル(ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル及びオクタデシル)である。
一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)としては、メチルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)、ブチルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)、2−エチルヘキシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)、デシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)、ドデシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)、オクタデシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)及びノニルフェニルポリオキシエチレンアクリレート(オキシエチレン単位の数4〜90)等が例示される。
(メタ)アクリル酸(塩)(a2)としては、(メタ)アクリル酸(塩)であれば特に限定されないが、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩が好ましく、さらに好ましくはアクリル酸アルカリ金属塩、特に好ましくはアクリル酸ナトリウム塩又はアクリル酸カリウム塩である。
炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルが好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸エチル、特に好ましくはアクリル酸エチルである。なお、炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)には、一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)及び一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)は含まれない。
ビニルポリマー(A)において、炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)単位の含有量(モル%)は、ビニルモノマー(a1)単位、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)単位及び(メタ)アクリル酸エステル(a3)単位の合計モル数に基づき、10〜70が好ましく、さらに好ましくは20〜65、特に好ましくは30〜60である。
同様の計算に基づいて、(a1)単位の含有量(モル%)は、0.01〜30が好ましく、さらに好ましくは0.05〜25、特に好ましくは0.1〜20である。(a2)単位の含有量(モル%)は、15〜65が好ましく、さらに好ましくは25〜60、特に好ましくは35〜55である。この範囲であると、保形性及び保水性がさらに良くなる。
同様の計算に基づいて、(a1)単位の含有量(モル%)は、0.01〜30が好ましく、さらに好ましくは0.05〜25、特に好ましくは0.1〜20である。(a2)単位の含有量(モル%)は、15〜65が好ましく、さらに好ましくは25〜60、特に好ましくは35〜55である。この範囲であると、保形性及び保水性がさらに良くなる。
ビニルポリマー(A)は、ビニルモノマー(a1)、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)及び(メタ)アクリル酸エステル(a3)を必須構成モノマーとしてなれば、他の構成モノマー単位を含んでもよい。
このような他の構成モノマーとしては、必須構成モノマーと共重合できれば特に限定されないが、例えば、「第5版 化学便覧応用化学編II」(日本化学会編、丸善、平成7年3月15日発行)の表11.7に記載された付加重合系合成高分子原料が例示できる。これらのうち、(メタ)アクリル酸誘導体{(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル及び(メタ)アクリル酸エステル等}が好ましい。
このような他の構成モノマーとしては、必須構成モノマーと共重合できれば特に限定されないが、例えば、「第5版 化学便覧応用化学編II」(日本化学会編、丸善、平成7年3月15日発行)の表11.7に記載された付加重合系合成高分子原料が例示できる。これらのうち、(メタ)アクリル酸誘導体{(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル及び(メタ)アクリル酸エステル等}が好ましい。
ビニルポリマー(A)の1.0重量%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、加圧成形時の保形性及び保水性の観点等から、3,000〜500,000が好ましく、さらに好ましくは5,000〜400,000、特に好ましくは7,000〜350,000である。この範囲であると、加圧成形時の保形性及び保水性がさらによくなる。
本発明において、粘度(mPa・s)は、JIS K7117−1:1999に準拠して、ブルックフィールド形回転粘度計{たとえばB形粘度計(BL形粘度計、東機産業株式会社)}で測定される。
なお、ビニルポリマー(A)は、粘度調整剤として機能するため、粘度が上記範囲内であれば、分子量は特に限定されない。
本発明において、粘度(mPa・s)は、JIS K7117−1:1999に準拠して、ブルックフィールド形回転粘度計{たとえばB形粘度計(BL形粘度計、東機産業株式会社)}で測定される。
なお、ビニルポリマー(A)は、粘度調整剤として機能するため、粘度が上記範囲内であれば、分子量は特に限定されない。
一般式(2)において、R1及びOAは一般式(1)と同様であり、好ましい範囲も同様である。
nは、10〜200の整数が好ましく、さらに好ましくは12〜180の整数、特に好ましくは18〜150の整数である。この範囲内であると、成形時の保形性がさらに良くなる。
nは、10〜200の整数が好ましく、さらに好ましくは12〜180の整数、特に好ましくは18〜150の整数である。この範囲内であると、成形時の保形性がさらに良くなる。
炭素数4〜12の炭化水素基(R3)としては、アルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール及びアリールアルキル等が含まれる。
アルキルとしては、n−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル、ドデシル及びシクロヘキシル等が挙げられる。
アルケニルとしては、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル及びシクロヘキセニル等が挙げられる。
アリールとしては、フェニル、ナフチル及びビフェニル等が挙げられる。
アルキルアリールとしては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、クメニル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル及びヘキシルフェニル等が挙げられる。
アリールアルキルとしては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ナフチルメチル及びナフチルエチル等が挙げられる。
これらの炭素数4〜12の炭化水素基(R3)のうち、アルキル及びアルケニルが好ましく、さらに好ましくはアルキル、特に好ましくはn−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル及び2−エチルヘキシルである。
アルキルとしては、n−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル、ドデシル及びシクロヘキシル等が挙げられる。
アルケニルとしては、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル及びシクロヘキセニル等が挙げられる。
アリールとしては、フェニル、ナフチル及びビフェニル等が挙げられる。
アルキルアリールとしては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、クメニル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル及びヘキシルフェニル等が挙げられる。
アリールアルキルとしては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ナフチルメチル及びナフチルエチル等が挙げられる。
これらの炭素数4〜12の炭化水素基(R3)のうち、アルキル及びアルケニルが好ましく、さらに好ましくはアルキル、特に好ましくはn−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−オクチル及び2−エチルヘキシルである。
一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)としては、ブチルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数18〜180モル)、ヘキシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数18〜180モル)、2−エチルヘキシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数18〜180)、オクチルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数18〜180)及びドデシルポリオキシエチレンメタクリレート(オキシエチレン単位の数18〜180)が例示される。
不飽和カルボン酸(塩)(b2)としては、(メタ)アクリル酸(塩)、イタコン酸(塩)、マレイン酸(塩)、フマル酸(塩)、シトラコン酸(塩)、無水イタコン酸、無水マレイン酸及び無水シトラコン酸等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸(塩)、イタコン酸(塩)、マレイン酸(塩)及び無水マレイン酸が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)、特に好ましくは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム及び(メタ)アクリル酸カリウムである。
ビニルポリマー(B)は、ビニルモノマー(b1)及び不飽和カルボン酸(塩)(b2)を必須構成モノマーとしてなれば他の構成モノマー単位を含んでもよい。他の構成モノマーとしては、ビニルポリマー(A)に共重合してもよい他の構成モノマーと同様である。
ビニルポリマー(B)の重量平均分子量(Mw)は、保形性及び保水性の観点等から、20,000〜1,800,000が好ましく、さらに好ましくは50,000〜1,000,000、特に好ましくは100,000〜800,000である。この範囲であると、成形後の外観(表面の平滑性)がさらによくなる。
本発明において、重量平均分子量(Mw)は、JIS K0124−2002(分離機構:サイズ排除クロマトグラフィー)に準拠してゲルパーミェーションクロマトグラフィー法{例えば、合成高分子充填剤(ポリメタクリレートゲル等)を使用した水系サイズ排除クロマトグラフィー}により測定される。
本発明において、重量平均分子量(Mw)は、JIS K0124−2002(分離機構:サイズ排除クロマトグラフィー)に準拠してゲルパーミェーションクロマトグラフィー法{例えば、合成高分子充填剤(ポリメタクリレートゲル等)を使用した水系サイズ排除クロマトグラフィー}により測定される。
本発明のセメント組成物用添加剤中のビニルポリマー(A)の含有量(重量%)は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づいて、50〜99が好ましく、さらに好ましくは55〜90、特に好ましくは60〜80である。この範囲であると、保形性及び保水性がさらに良くなる。
また同様に、ビニルポリマー(B)の含有量(重量%)は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づいて、1〜50が好ましく、さらに好ましくは10〜45、特に好ましくは20〜40である。この範囲であると、保形性及び保水性がさらに良くなる。
また同様に、ビニルポリマー(B)の含有量(重量%)は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づいて、1〜50が好ましく、さらに好ましくは10〜45、特に好ましくは20〜40である。この範囲であると、保形性及び保水性がさらに良くなる。
本発明のセメント組成物用添加剤は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)以外に、さらに通常用いられる他のセメント用混和剤(材)等を含有することができる。
このようなセメント用混和剤(材)としては、「コンクリート混和剤の開発技術(株)シーエムシー刊(1995年発行)」に記載のもの等が含まれる。
混和剤としては、公知のセメント分散剤{ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、リグニンスルホン酸塩及び高級アルコール(炭素数10〜20)等}、硬化遅延剤(グルコン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩及びポリリン酸塩等)、硬化促進剤(塩化カルシウム及び亜硝酸塩等)、収縮低減剤{低級アルコール(炭素数1〜10)及び低級アルコール(炭素数1〜10)アルキレンオキサイド付加物等}、防錆剤(亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸カルシウム等)、撥水防水剤{高級(炭素数10〜20)脂肪酸及びパラフィン等}、急結剤(アルミン酸カルシウム及びカルシウムスルホアルミネート等)等が挙げられる。
混和材としては、膨張材、高炉スラグ、シリカフューム、石膏及び石灰等が挙げられる。
セメント用混和剤を含有する場合、この含有量(重量%)はビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の重量に基づいて、0.01〜500が好ましく、さらに好ましくは0.05〜300である。
同様に、セメント用混和材を含有する場合、この含有量(重量%)は1〜8000が好ましく、さらに好ましくは10〜5000である。この範囲であれば、混和剤(材)に応じた優れた効果が得られる。
本発明のセメント組成物用添加剤の形態は、固状(ブロック状及び粉末状等)又は液状{溶液(水溶液等)及び分散体(エマルション及びサスペンション等)}のいずれでもよいが、取り扱い性の観点等から液状が好ましく、さらに好ましくは溶液及びエマルション、特に好ましくは水溶液である。
このようなセメント用混和剤(材)としては、「コンクリート混和剤の開発技術(株)シーエムシー刊(1995年発行)」に記載のもの等が含まれる。
混和剤としては、公知のセメント分散剤{ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、リグニンスルホン酸塩及び高級アルコール(炭素数10〜20)等}、硬化遅延剤(グルコン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩及びポリリン酸塩等)、硬化促進剤(塩化カルシウム及び亜硝酸塩等)、収縮低減剤{低級アルコール(炭素数1〜10)及び低級アルコール(炭素数1〜10)アルキレンオキサイド付加物等}、防錆剤(亜硝酸ナトリウム及び亜硝酸カルシウム等)、撥水防水剤{高級(炭素数10〜20)脂肪酸及びパラフィン等}、急結剤(アルミン酸カルシウム及びカルシウムスルホアルミネート等)等が挙げられる。
混和材としては、膨張材、高炉スラグ、シリカフューム、石膏及び石灰等が挙げられる。
セメント用混和剤を含有する場合、この含有量(重量%)はビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の重量に基づいて、0.01〜500が好ましく、さらに好ましくは0.05〜300である。
同様に、セメント用混和材を含有する場合、この含有量(重量%)は1〜8000が好ましく、さらに好ましくは10〜5000である。この範囲であれば、混和剤(材)に応じた優れた効果が得られる。
本発明のセメント組成物用添加剤の形態は、固状(ブロック状及び粉末状等)又は液状{溶液(水溶液等)及び分散体(エマルション及びサスペンション等)}のいずれでもよいが、取り扱い性の観点等から液状が好ましく、さらに好ましくは溶液及びエマルション、特に好ましくは水溶液である。
本発明のセメント組成物用添加剤には、ポリエチレンオキシド(PEO)及び/又は高分子凝集剤(PF)とともにセメント組成物に添加することができる。PEO及び/又はPFと共に添加すると、材料の混練性と成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに優れる。
ポリエチレンオキシド及び/又は高分子凝集剤を添加する場合、これらの形態は、取り扱い性及び水溶解性の観点等から、固状が好ましく、さらに好ましくは粉末状である。粉末状の場合、粒径(μm)は32〜2000が好ましく、さらに好ましくは53〜1000、特に好ましくは106〜500である。この範囲であると混合性がさらに優れる。これらの粒径のものは、JIS Z8801−1:2000に準拠して製造されたふるいを用いることで得ることができる。
ポリエチレンオキシド及び/又は高分子凝集剤を添加する場合、これらの形態は、取り扱い性及び水溶解性の観点等から、固状が好ましく、さらに好ましくは粉末状である。粉末状の場合、粒径(μm)は32〜2000が好ましく、さらに好ましくは53〜1000、特に好ましくは106〜500である。この範囲であると混合性がさらに優れる。これらの粒径のものは、JIS Z8801−1:2000に準拠して製造されたふるいを用いることで得ることができる。
ポリエチレンオキシド(PEO)の0.5重量%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、10〜1,000が好ましく、さらに好ましくは100〜900、特に好ましくは200〜800である。この範囲であると、材料の混練性と成形品の外観(表面の平滑性等)がさらによくなる。
なお、ポリエチレンオキシド(PEO)は上記粘度であれば、ポリオキシエチレン鎖の末端の構造には特に限定が無く、ヒドロキシル基、炭素数1〜20のアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基等のいずれでもよい。これらの構造のうち、製造の容易さの観点等からヒドロキシル基が好ましい。
ポリエチレンオキシド(PEO)は市販品をそのまま使用することができ、PEO−27(住友精化株式会社)及びアルコックスE−240(明成化学工業株式会社)等が挙げられる。
なお、ポリエチレンオキシド(PEO)は上記粘度であれば、ポリオキシエチレン鎖の末端の構造には特に限定が無く、ヒドロキシル基、炭素数1〜20のアルキルオキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基等のいずれでもよい。これらの構造のうち、製造の容易さの観点等からヒドロキシル基が好ましい。
ポリエチレンオキシド(PEO)は市販品をそのまま使用することができ、PEO−27(住友精化株式会社)及びアルコックスE−240(明成化学工業株式会社)等が挙げられる。
ポリエチレンオキシド(PEO)を添加する場合、この添加量(重量%)は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づいて、1〜40が好ましく、さらに好ましくは5〜30、特に好ましくは8〜24である。この範囲であると、成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良好となる。
高分子凝集剤(PF)の1.0重量%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、500〜10,000が好ましく、さらに好ましくは600〜9,000、特に好ましくは650〜8,500である。この範囲であると、成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良好となる。
高分子凝集剤(PF)としては公知のものが使用でき、アニオン性高分子凝集剤、弱アニオン性高分子凝集剤及び非イオン性高分子凝集剤が好ましく使用できる。さらに好ましくは弱アニオン性高分子凝集剤及び非イオン性高分子凝集剤である。これらの高分子凝集剤であると、成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良くなる。
イオン性(アニオン性、弱アニオン性及び非イオン性)はモノマーの共重合比で調整することができる。例えば、アニオン性基(カルボキシル基及びカルボキシラト基等)含有モノマーの共重合比を高くすることで高分子凝集剤のアニオン性を強くすることができ、非イオン性基(オキシ基及びニトリル基等)含有モノマーのみで重合すれば非イオン性とすることができる。
アニオン性基含有モノマー単位の含有量(モル%)は、高分子凝集剤中の全モノマー単位のモル数に基づいて、5以下であると弱アニオン性となるため好ましい。さらに好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。この範囲であると、成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良くなる。
これらの高分子凝集剤(PF)としては、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合体(アニオン性又は弱アニオン性)及びポリアクリルアミド(非イオン性)等が例示される。
高分子凝集剤(PF)は市販品をそのまま使用することができ、サンフロックN−500P(三洋化成工業株式会社製)、サンフロックAS−110P(三洋化成工業株式会社製)、サンフロックN−520P(三洋化成工業株式会社製)及びサンフロックN−0P(三洋化成工業株式会社製)等が例示される。
イオン性(アニオン性、弱アニオン性及び非イオン性)はモノマーの共重合比で調整することができる。例えば、アニオン性基(カルボキシル基及びカルボキシラト基等)含有モノマーの共重合比を高くすることで高分子凝集剤のアニオン性を強くすることができ、非イオン性基(オキシ基及びニトリル基等)含有モノマーのみで重合すれば非イオン性とすることができる。
アニオン性基含有モノマー単位の含有量(モル%)は、高分子凝集剤中の全モノマー単位のモル数に基づいて、5以下であると弱アニオン性となるため好ましい。さらに好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。この範囲であると、成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良くなる。
これらの高分子凝集剤(PF)としては、アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合体(アニオン性又は弱アニオン性)及びポリアクリルアミド(非イオン性)等が例示される。
高分子凝集剤(PF)は市販品をそのまま使用することができ、サンフロックN−500P(三洋化成工業株式会社製)、サンフロックAS−110P(三洋化成工業株式会社製)、サンフロックN−520P(三洋化成工業株式会社製)及びサンフロックN−0P(三洋化成工業株式会社製)等が例示される。
高分子凝集剤(PF)を添加する場合、この添加量(重量%)は、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づいて1〜45が好ましく、さらに好ましくは5〜35、特に好ましくは8〜30ある。この範囲であると、材料の混練性と成形品の外観(表面の平滑性等)がさらに良好となる。
本発明のセメント組成物用添加剤は、ポリオエチレンオキシド(PEO)及び/又は高分子凝集剤(PF)と共にセメント組成物用添加剤セットとすることができる。
そして、本発明のセメント組成物用添加剤と、ポリオエチレンオキシド(PEO)及び/又は高分子凝集剤(PF)とをセメント組成物に添加する工程を有する製造方法により、セメント硬化体を得ることが好ましい。
本発明のセメント組成物用添加剤は、ポリオエチレンオキシド(PEO)及び/又は高分子凝集剤(PF)と共にセメント組成物用添加剤セットとすることができる。
そして、本発明のセメント組成物用添加剤と、ポリオエチレンオキシド(PEO)及び/又は高分子凝集剤(PF)とをセメント組成物に添加する工程を有する製造方法により、セメント硬化体を得ることが好ましい。
次に、本発明のセメント組成物用添加剤の製造方法について説明する。
ビニルモノマー(a1)は、公知の製造方法(例えば、特開2001−64382号公報等)等により得ることができる。
ビニルモノマー(a1)は、たとえば、炭素数1〜30のモノオール(R2−OH)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン等)とを反応させて、モノオールアルキレンオキシド付加体を製造した後、このモノオールアルキレンオキシド付加体と(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとを反応させる方法、又は(メタ)アクリル酸又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート{ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4;例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート(ナカライテスク株式会社製等)及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(ナカライテスク株式会社製等)等}とアルキレンオキシドとを反応させて(メタ)アクリル酸アルキレンオキシド付加体を製造した後、水酸化ナトリウムを触媒として炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素と反応(ウィリアムソン合成法)させる方法により得ることができる。
ビニルモノマー(a1)は、公知の製造方法(例えば、特開2001−64382号公報等)等により得ることができる。
ビニルモノマー(a1)は、たとえば、炭素数1〜30のモノオール(R2−OH)と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン等)とを反応させて、モノオールアルキレンオキシド付加体を製造した後、このモノオールアルキレンオキシド付加体と(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとを反応させる方法、又は(メタ)アクリル酸又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート{ヒドロキシアルキル基の炭素数2〜4;例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート(ナカライテスク株式会社製等)及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(ナカライテスク株式会社製等)等}とアルキレンオキシドとを反応させて(メタ)アクリル酸アルキレンオキシド付加体を製造した後、水酸化ナトリウムを触媒として炭素数1〜30のハロゲン化炭化水素と反応(ウィリアムソン合成法)させる方法により得ることができる。
ビニルモノマー(b1)についても、ビニルモノマー(a1)と同様にして得ることができる。
ビニルモノマー(b1)は、たとえば、炭素数4〜12のモノオール(R3−OH)と炭素数2〜4のアルキレンオキシドとを反応させて、モノオールアルキレンオキシド付加体を製造した後、このモノオールアルキレンオキシド付加体と(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとを反応させる方法、又は(メタ)アクリル酸又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとアルキレンオキシドとを反応させて(メタ)アクリル酸アルキレンオキシド付加体を製造した後、水酸化ナトリウムを触媒として炭素数4〜12のハロゲン化炭化水素と反応(ウィリアムソン合成法)させる方法により得ることができる。
ビニルモノマー(b1)は、たとえば、炭素数4〜12のモノオール(R3−OH)と炭素数2〜4のアルキレンオキシドとを反応させて、モノオールアルキレンオキシド付加体を製造した後、このモノオールアルキレンオキシド付加体と(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとを反応させる方法、又は(メタ)アクリル酸又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとアルキレンオキシドとを反応させて(メタ)アクリル酸アルキレンオキシド付加体を製造した後、水酸化ナトリウムを触媒として炭素数4〜12のハロゲン化炭化水素と反応(ウィリアムソン合成法)させる方法により得ることができる。
ビニルモノマー(a1)及びビニルモノマー(b1)の製造に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、アルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜4)等が含まれ、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びt−ブチルエステル等が挙げられる。
なお、モノオールアルキレンオキシド付加体の製造において、モノオール(R2−OH又はR3−OH)とアルキレンオキシドとを反応させる代わりに、モノオールをハロゲン化物に変換し、これとポリオキシアルキレンジオールとを反応させてもよい。モノオールからハロゲン化物への変換は、例えば、モノオールをハロゲン化水素(ヨウ化水素及び臭化水素等)、ハロゲン化チオニル(塩化チオニル等)又はハロゲン化リン(三塩化リン及び三臭化リン等)等と反応させることで行うことができる。
なお、モノオールアルキレンオキシド付加体の製造において、モノオール(R2−OH又はR3−OH)とアルキレンオキシドとを反応させる代わりに、モノオールをハロゲン化物に変換し、これとポリオキシアルキレンジオールとを反応させてもよい。モノオールからハロゲン化物への変換は、例えば、モノオールをハロゲン化水素(ヨウ化水素及び臭化水素等)、ハロゲン化チオニル(塩化チオニル等)又はハロゲン化リン(三塩化リン及び三臭化リン等)等と反応させることで行うことができる。
モノオールアルキレンオキシド付加体は、市販品を使用することもできる。
市販品としては、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(ユニオックスM−400、ユニオックスM−2000等、日本油脂株式会社)、ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル(東京化成工業株式会社)及びポリエチレングリコールモノドデシルエーテル(東京化成工業株式会社)等が挙げられる。
市販品としては、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(ユニオックスM−400、ユニオックスM−2000等、日本油脂株式会社)、ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル(東京化成工業株式会社)及びポリエチレングリコールモノドデシルエーテル(東京化成工業株式会社)等が挙げられる。
ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)を得るための重合方法としては公知の重合方法{「改訂高分子合成の化学、第2版、株式会社化学同人(1979)」記載の方法等}が適用でき、たとえば、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、逆相懸濁重合又は乳化重合のいずれでもよい。
これらの重合方法のうち、溶液重合、懸濁重合、逆相懸濁重合又は乳化重合が好ましく、さらに好ましくは溶液重合、逆相懸濁重合又は乳化重合、特に好ましくは溶液重合又は乳化重合である。
これらの重合には、公知の重合開始剤、連鎖移動剤及び/又は溶媒等が使用できる。
これらの重合方法のうち、溶液重合、懸濁重合、逆相懸濁重合又は乳化重合が好ましく、さらに好ましくは溶液重合、逆相懸濁重合又は乳化重合、特に好ましくは溶液重合又は乳化重合である。
これらの重合には、公知の重合開始剤、連鎖移動剤及び/又は溶媒等が使用できる。
ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)を含有するセメント組成物用添加剤は、ビニルポリマー(A)を含む重合液(例えばエマルション)及びビニルポリマー(B)を含む重合液(例えば水溶液)を混合する方法等により、製造できる。なお、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)は、乳化重合により製造すればエマルションが得られ、溶液重合により製造すれば溶液が得られる。
さらに、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)以外の他のセメント用混和剤(材)等を含有させる場合、他のセメント用混和剤(材){必要により液状(水溶液又は分散液等)にする}を、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の混合物に添加混合する方法、又は他のセメント用混和剤(材){必要により液状(水溶液又は分散液等)にする}を、ビニルポリマー(A)若しくはビニルポリマー(B)に、添加混合した後、これらを混合する方法等により、本発明のセメント組成物用添加剤は製造できる。
また、混合温度は、均一混合できれば特に制限なく、15〜90℃程度である。
固状のセメント組成物用添加剤を得るには、ビニルポリマー(A)の重合液及びビニルポリマー(B)の重合液から、それぞれ反応溶媒を除去した後、それぞれ混合する方法や、液状のセメント組成物用添加剤から反応溶媒等を除去する方法等を適用できる。
さらに、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)以外の他のセメント用混和剤(材)等を含有させる場合、他のセメント用混和剤(材){必要により液状(水溶液又は分散液等)にする}を、ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の混合物に添加混合する方法、又は他のセメント用混和剤(材){必要により液状(水溶液又は分散液等)にする}を、ビニルポリマー(A)若しくはビニルポリマー(B)に、添加混合した後、これらを混合する方法等により、本発明のセメント組成物用添加剤は製造できる。
また、混合温度は、均一混合できれば特に制限なく、15〜90℃程度である。
固状のセメント組成物用添加剤を得るには、ビニルポリマー(A)の重合液及びビニルポリマー(B)の重合液から、それぞれ反応溶媒を除去した後、それぞれ混合する方法や、液状のセメント組成物用添加剤から反応溶媒等を除去する方法等を適用できる。
次に、本発明のセメント組成物用添加剤の使用方法について説明する。本発明のセメント組成物用添加剤は、押出成形等による成形の直前(1〜60分前)(すなわち混練と同時)に添加することが好ましい。成形の直前であると、保水性及び保形性が優れたセメント組成物を得ることができる。
本発明のセメント組成物用添加剤は、ポルトランドセメント、アルミナセメント、各種混合セメント等の公知の水硬セメント等に適用できる。
そして、本発明のセメント組成物用添加剤をこれらの水硬セメント等に添加してなるセメント組成物は、保水性及び保形性に極めて優れる。したがって、本発明のセメント組成物用添加剤を使用すると、作業性に優れる上に形状がくずれない、良好なセメント構造体を得ることができる。
本発明のセメント組成物用添加剤の添加量(重量%)は、セメントの重量に基づいて、0.05〜12が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.2〜8、最も好ましく0.03〜7である。
本発明のセメント組成物用添加剤は、ポルトランドセメント、アルミナセメント、各種混合セメント等の公知の水硬セメント等に適用できる。
そして、本発明のセメント組成物用添加剤をこれらの水硬セメント等に添加してなるセメント組成物は、保水性及び保形性に極めて優れる。したがって、本発明のセメント組成物用添加剤を使用すると、作業性に優れる上に形状がくずれない、良好なセメント構造体を得ることができる。
本発明のセメント組成物用添加剤の添加量(重量%)は、セメントの重量に基づいて、0.05〜12が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.2〜8、最も好ましく0.03〜7である。
実施例において、部及び%は、特記しない限り、重量部及び重量%を意味する。
<合成例1>
ドデカノール186部(1モル部)及び水酸化カリウム2部を混合し、150℃に調整した後、150℃でエチレンオキシド396部(9モル部)を滴下して反応させ、次いで水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリエチレングリコールモノドデシルエーテルを得た。
このポリエチレングリコールモノドデシルエーテル291部(0.5モル部)に、アクリル酸72部(1モル部)、メタンスルホン酸0.2部、メトキシハイドロキノン0.03部及びトルエン800部を混合し、120℃でエステル化反応させて、ビニルモノマー(a11)(ドデシルポリオキシエチレンアクリレート)を得た。なお、ビニルモノマーの構造は、13C−NMR、1H−NMR及びIRにより同定した(以下同様)。
<合成例1>
ドデカノール186部(1モル部)及び水酸化カリウム2部を混合し、150℃に調整した後、150℃でエチレンオキシド396部(9モル部)を滴下して反応させ、次いで水酸化カリウムを吸着処理により除去して、ポリエチレングリコールモノドデシルエーテルを得た。
このポリエチレングリコールモノドデシルエーテル291部(0.5モル部)に、アクリル酸72部(1モル部)、メタンスルホン酸0.2部、メトキシハイドロキノン0.03部及びトルエン800部を混合し、120℃でエステル化反応させて、ビニルモノマー(a11)(ドデシルポリオキシエチレンアクリレート)を得た。なお、ビニルモノマーの構造は、13C−NMR、1H−NMR及びIRにより同定した(以下同様)。
<合成例2>
ドデカノール186部(1モル部)をヘキサデシルアルコール242部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド1760部(40モル部)に変更し、アクリル酸72部(1モル部)をメタクリル酸86部(1モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(a12)(ヘキサデシルポリオキシエチレンメタクリレート)を得た。
ドデカノール186部(1モル部)をヘキサデシルアルコール242部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド1760部(40モル部)に変更し、アクリル酸72部(1モル部)をメタクリル酸86部(1モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(a12)(ヘキサデシルポリオキシエチレンメタクリレート)を得た。
<合成例3>
ドデカノール186部(1モル部)をn−ブタノール74部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド1760部(40モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(b11)(ブチルポリオキシエチレンアクリレート)を得た。
ドデカノール186部(1モル部)をn−ブタノール74部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド1760部(40モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(b11)(ブチルポリオキシエチレンアクリレート)を得た。
<合成例4>
ドデカノール186部(1モル部)をn−ヘキサノール102部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド5280部(120モル部)に変更し、アクリル酸72部(1モル部)をメタクリル酸86部(1モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(b12)(ヘキシルポリオキシエチレンメタクリレート)を得た。
ドデカノール186部(1モル部)をn−ヘキサノール102部(1モル部)に変更し、エチレンオキシド396部(9モル部)をエチレンオキシド5280部(120モル部)に変更し、アクリル酸72部(1モル部)をメタクリル酸86部(1モル部)に変更した以外、合成例1と同様にして、ビニルモノマー(b12)(ヘキシルポリオキシエチレンメタクリレート)を得た。
<合成例5>
重合反応容器に、水3000部を仕込み、攪拌しながら、反応容器内を窒素ガスで置換し、窒素雰囲気下で水の温度を80℃まで加熱した。
次いで、合成例1で得たビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)、アクリル酸288部(4.0モル部)、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)、水90部及びメルカプトプロピオン酸5.4部からなるモノマー水溶液を4時間かけて重合反応容器内に滴下した。この滴下開始と同時に過硫酸アンモニウム9.5部及び水600部からなる触媒水溶液を5時間かけて滴下した。触媒水溶液の滴下終了後、さらに80℃で1時間反応させて、重合溶液を得た。
次いで、25℃に冷却した重合溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液をpH7になるように添加し、さらにイオン交換水を加えて濃度を調整し、ビニルポリマー(A11)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A11)の1.0%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、27,000であった。
重合反応容器に、水3000部を仕込み、攪拌しながら、反応容器内を窒素ガスで置換し、窒素雰囲気下で水の温度を80℃まで加熱した。
次いで、合成例1で得たビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)、アクリル酸288部(4.0モル部)、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)、水90部及びメルカプトプロピオン酸5.4部からなるモノマー水溶液を4時間かけて重合反応容器内に滴下した。この滴下開始と同時に過硫酸アンモニウム9.5部及び水600部からなる触媒水溶液を5時間かけて滴下した。触媒水溶液の滴下終了後、さらに80℃で1時間反応させて、重合溶液を得た。
次いで、25℃に冷却した重合溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液をpH7になるように添加し、さらにイオン交換水を加えて濃度を調整し、ビニルポリマー(A11)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A11)の1.0%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、27,000であった。
なお、ビニルポリマー(A11)の水溶液中に含まれるビニルポリマー(A11)の濃度は、「JIS K4101−1993 9.2乾燥減量法」に準拠して測定した水分(%)を用いて、算出した{100−(水分)}(他のビニルポリマーについても同様にして算出した)。
また、1.0%水溶液の粘度(mPa・s)は、ビニルポリマー(A11)の濃度を測定した際に得られる残渣{ビニルポリマー(A11)}を脱イオン水に1.0%となるように溶解して、ビニルポリマー(A11)の1.0%水溶液を得た。この水溶液を23℃に温度制御した恒温槽で温度調整後、BL形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、JIS K7117−1に準拠して測定した(他のビニルポリマーについても同様にして測定した)。
また、1.0%水溶液の粘度(mPa・s)は、ビニルポリマー(A11)の濃度を測定した際に得られる残渣{ビニルポリマー(A11)}を脱イオン水に1.0%となるように溶解して、ビニルポリマー(A11)の1.0%水溶液を得た。この水溶液を23℃に温度制御した恒温槽で温度調整後、BL形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、JIS K7117−1に準拠して測定した(他のビニルポリマーについても同様にして測定した)。
<合成例6>
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(a12)2002部(1.0モル部)に変更した以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(A12)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A12)の1.0%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、18,600であった。
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(a12)2002部(1.0モル部)に変更した以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(A12)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A12)の1.0%水溶液の粘度(23℃、mPa・s)は、18,600であった。
<合成例7>
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(b11)1834部(1.0モル部)に変更し、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を使用しない以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(B11)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B11)の重量平均分子量(Mw)は、248,000であった。
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(b11)1834部(1.0モル部)に変更し、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を使用しない以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(B11)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B11)の重量平均分子量(Mw)は、248,000であった。
なお、重量平均分子量(Mw)は、次の条件により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定した(他のビニルポリマーについても同様にして測定した)。
装置:HLC−8120GPC(東ソー株式会社)
カラム:TSKgelα−3000(東ソー株式会社)とTSKgelα−6000(東ソー株式会社)とを直列に結合したカラム
カラム温度:40℃
展開溶媒:水/メタノール(容積比=70/30)+酢酸ナトリウム(0.5%)
流速:1.0(ml/min)
検出器:示差屈折率検出器
標準物質:TSK標準ポリエチレンオキシド(東ソー株式会社)
装置:HLC−8120GPC(東ソー株式会社)
カラム:TSKgelα−3000(東ソー株式会社)とTSKgelα−6000(東ソー株式会社)とを直列に結合したカラム
カラム温度:40℃
展開溶媒:水/メタノール(容積比=70/30)+酢酸ナトリウム(0.5%)
流速:1.0(ml/min)
検出器:示差屈折率検出器
標準物質:TSK標準ポリエチレンオキシド(東ソー株式会社)
<合成例8>
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(b12)5382部(1.0モル部)に変更し、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を使用しない以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(B12)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B12)の重量平均分子量(Mw)は、134,000であった。
ビニルモノマー(a11)582部(1.0モル部)をビニルモノマー(b12)5382部(1.0モル部)に変更し、アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を使用しない以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(B12)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B12)の重量平均分子量(Mw)は、134,000であった。
<合成例9>
アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を50部(0.5モル部)に変更した以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(A13)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A13)の23℃での1.0%水溶液の粘度(mPa・s)は、2,200であった。
アクリル酸エチル500部(5.0モル部)を50部(0.5モル部)に変更した以外、合成例5と同様にしてビニルポリマー(A13)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(A13)の23℃での1.0%水溶液の粘度(mPa・s)は、2,200であった。
<合成例10>
過硫酸アンモニウム9.5部を27.5部に変更して合成例5と同様にしてビニルポリマー(B13)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B13)の重量平均分子量(Mw)は、18,000であった。
過硫酸アンモニウム9.5部を27.5部に変更して合成例5と同様にしてビニルポリマー(B13)の水溶液(ビニルポリマー濃度20%)を得た。このビニルポリマー(B13)の重量平均分子量(Mw)は、18,000であった。
<実施例1>
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(1)を得た。
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(1)を得た。
<実施例2>
ビニルポリマー(A11)をビニルポリマー(A12)に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明のセメント組成物用添加剤(2)を得た。
ビニルポリマー(A11)をビニルポリマー(A12)に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明のセメント組成物用添加剤(2)を得た。
<実施例3>
ビニルポリマー(B11)をビニルポリマー(B12)に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明のセメント組成物用添加剤(3)を得た。
ビニルポリマー(B11)をビニルポリマー(B12)に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明のセメント組成物用添加剤(3)を得た。
<実施例4>
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液6.5部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(4)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(4)と、ポリエチレンオキシド(PEO1){PEO−27、住友精化株式会社製;0.5%水溶液の粘度690mPa・s(23℃)}とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(1)を調製した。
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液6.5部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(4)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(4)と、ポリエチレンオキシド(PEO1){PEO−27、住友精化株式会社製;0.5%水溶液の粘度690mPa・s(23℃)}とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(1)を調製した。
<実施例5>
ビニルポリマー(A12)の20%水溶液6.5部及びビニルポリマー(B12)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(5)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(5)と、高分子凝集剤(PF1){サンフロックN−520P、三洋化成工業株式会社製;1.0%水溶液の粘度2400mPa・s(23℃)}とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(2)を調製した。
ビニルポリマー(A12)の20%水溶液6.5部及びビニルポリマー(B12)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(5)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(5)と、高分子凝集剤(PF1){サンフロックN−520P、三洋化成工業株式会社製;1.0%水溶液の粘度2400mPa・s(23℃)}とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(2)を調製した。
<実施例6>
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液3.0部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液5.5部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(6)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(6)と、ポリエチレンオキシド(PEO1)とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(3)を調製した。
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液3.0部及びビニルポリマー(B11)の20%水溶液5.5部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(6)を得た。
そして、このセメント組成物用添加剤(6)と、ポリエチレンオキシド(PEO1)とから、本発明のセメント組成物用添加剤セット(3)を調製した。
<実施例7>
ビニルポリマー(A13)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B12)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(7)を得た。
ビニルポリマー(A13)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B12)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(7)を得た。
<実施例8>
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B13)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(8)を得た。
ビニルポリマー(A11)の20%水溶液8.0部及びビニルポリマー(B13)の20%水溶液2.0部を均一撹拌混合して本発明のセメント組成物用添加剤(8)を得た。
<比較例1>
ポリエチレンオキシド(PEO1)2.0部を比較用のセメント組成物用添加剤(H1)とした。
<比較例2>
高分子凝集剤(PF1)2.0部を比較用のセメント組成物用添加剤(H2)とした。
ポリエチレンオキシド(PEO1)2.0部を比較用のセメント組成物用添加剤(H1)とした。
<比較例2>
高分子凝集剤(PF1)2.0部を比較用のセメント組成物用添加剤(H2)とした。
セメント組成物用添加剤(1)〜(8)及び(H1)〜(H2)に含まれるビニルポリマー(A)及び(B)の含有量を表2に示した。
<評価用モルタルの調製>
実施例1〜8及び比較例1〜2で得たセメント組成物用添加剤(1)〜(3)、(7)〜(8)及び(H1)〜(H2)並びにセメント組成物用添加剤セット(1)〜(3)について、表2に示す配合で、JIS R5201−1997の10.4.3練混ぜ方法に準拠して評価用モルタルを調製した。
なお、セメント組成物用添加剤(1)〜(8)は混練に用いる水(混練水)に添加混合し、実施例4〜6、並びに比較例1及び2で使用したポリエチレンオキシド(PEO1)又は高分子凝集剤(PF1)は硅石粉、フライアッシュ及びパルプとともに添加した。
実施例1〜8及び比較例1〜2で得たセメント組成物用添加剤(1)〜(3)、(7)〜(8)及び(H1)〜(H2)並びにセメント組成物用添加剤セット(1)〜(3)について、表2に示す配合で、JIS R5201−1997の10.4.3練混ぜ方法に準拠して評価用モルタルを調製した。
なお、セメント組成物用添加剤(1)〜(8)は混練に用いる水(混練水)に添加混合し、実施例4〜6、並びに比較例1及び2で使用したポリエチレンオキシド(PEO1)又は高分子凝集剤(PF1)は硅石粉、フライアッシュ及びパルプとともに添加した。
注2:セメント組成物用添加剤又はセメント組成物用添加剤セット中の水を含む配合量{セメント組成物用添加剤(1)〜(3)及び(7)〜(8)は水8.0部を含むため、新たに追加する混練水は82部である。また同様に、セメント組成物用添加剤セット(1)〜(3)は83.5部が新たに追加する混練水の量であり、セメント組成物用添加剤(H1)〜(H2)は90部が新たに追加する混練水の量である。}
上記で得た評価用モルタルについて、保水性、保形性及び表面平滑性を下記の方法で評価し、結果を表3に示した。モルタル中のセメント組成物用添加剤又はセメント組成物用添加剤セットの含有量も表3に示した。
<保水性評価>
評価用モルタル4000kgを断面が5×65mmの長方形の金口を取り付けた真空押出成形機(石川時鐵工所製SY−05型)にて、約0.05MPaで押出成形した。押出成形後の金口付近に水の付着の様子を目視確認し、以下の基準で評価した。
○・・・水の付着なし(保水性が非常に良い)
△・・・水の付着ほとんどなし(保水性が良い)
×・・・水の付着あり(保水性が悪い)
<保水性評価>
評価用モルタル4000kgを断面が5×65mmの長方形の金口を取り付けた真空押出成形機(石川時鐵工所製SY−05型)にて、約0.05MPaで押出成形した。押出成形後の金口付近に水の付着の様子を目視確認し、以下の基準で評価した。
○・・・水の付着なし(保水性が非常に良い)
△・・・水の付着ほとんどなし(保水性が良い)
×・・・水の付着あり(保水性が悪い)
<保形性評価>
評価用モルタル4000kgを断面が5×65mmの長方形の金口を取り付けた真空押出成形機(石川時鐵工所製SY−05型)にて、約0.05MPaで押出成形した。そして、成形体が金口の形状を保っているか否かを目視確認し、以下の基準で評価した。
◎・・・金口の形状を保っていた(保形性が非常に良い)
○・・・金口の形状をほぼ保っていた(保形性が良い)
×・・・金口の形状を保たず大きく変形した(保形性が極めて悪い)
評価用モルタル4000kgを断面が5×65mmの長方形の金口を取り付けた真空押出成形機(石川時鐵工所製SY−05型)にて、約0.05MPaで押出成形した。そして、成形体が金口の形状を保っているか否かを目視確認し、以下の基準で評価した。
◎・・・金口の形状を保っていた(保形性が非常に良い)
○・・・金口の形状をほぼ保っていた(保形性が良い)
×・・・金口の形状を保たず大きく変形した(保形性が極めて悪い)
<表面平滑性評価>
保形性評価で成形した成形体を机(水平面)の上に並べ、水平面に対して30〜45度の角度から表面の平滑性を目視観察(成形体と目との距離はおよそ50cm)し、以下の基準で評価した。
◎・・・表面が緻密で凹凸が見られなかった(表面平滑性が非常に良い)
○・・・凹凸が少し見られた(表面平滑性が良い)
×・・・凹凸が多く見られた(表面平滑性が極めて悪い)
保形性評価で成形した成形体を机(水平面)の上に並べ、水平面に対して30〜45度の角度から表面の平滑性を目視観察(成形体と目との距離はおよそ50cm)し、以下の基準で評価した。
◎・・・表面が緻密で凹凸が見られなかった(表面平滑性が非常に良い)
○・・・凹凸が少し見られた(表面平滑性が良い)
×・・・凹凸が多く見られた(表面平滑性が極めて悪い)
本発明のセメント組成物用添加剤(1)〜(8)は、比較用のセメント組成物用添加剤(H1)及び(H2)に比較して、モルタルに対して優れた保水性及び保形性を発現した。特に、本発明のセメント組成物用添加剤(1)〜(5)は、著しく優れた保水性及び保形性を発現した。
本発明のセメント組成物用添加剤は、セメント組成物に対して優れた保水性及び保形性を発現するため、モルタル以外のセメント組成物、例えば、コンクリート等に対しても、優れた保水性及び保形性を発現することが期待できる。
本発明のセメント組成物用添加剤は、セメント組成物に対して優れた保水性及び保形性を発現するため、モルタル以外のセメント組成物、例えば、コンクリート等に対しても、優れた保水性及び保形性を発現することが期待できる。
本発明のセメント組成物用添加剤は、モルタル、無筋コンクリート、鉄筋コンクリート及びプレストレストコンクリート等に適用でき、特に押出成型法で製造するセメント板に好適である。
Claims (8)
- 一般式(1)で表されるビニルモノマー(a1)、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)及び炭素数4〜12の(メタ)アクリル酸エステル(a3)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(A)と、
一般式(2)で表されるビニルモノマー(b1)及び不飽和カルボン酸(塩)(b2)を必須構成モノマーとしてなるビニルポリマー(B)とを含有してなることを特徴とするセメント組成物用添加剤。
- (メタ)アクリル酸エステル(a3)単位の含有量が、ビニルモノマー(a1)単位、(メタ)アクリル酸(塩)(a2)単位及び(メタ)アクリル酸エステル(a3)単位の合計モル数に基づき、10〜70モル%である請求項1に記載のセメント組成物用添加剤。
- 不飽和カルボン酸(塩)(b2)が、(メタ)アクリル酸(塩)である請求項1又は2に記載のセメント組成物用添加剤。
- ビニルポリマー(A)及びビニルポリマー(B)の合計重量に基づき、ビニルポリマー(A)の含有量が50〜99重量%、ビニルポリマー(B)の含有量が1〜50重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のセメント組成物用添加剤。
- ビニルポリマー(A)の1.0重量%水溶液の粘度が3,000〜500,000mPa・sであり、ビニルポリマー(B)の重量平均分子量が20,000〜1,800,000である請求項1〜4のいずれかに記載のセメント組成物用添加剤。
- 押出成形材料又は左官材料に使用する請求項1〜5のいずれかに記載のセメント組成物用添加剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のセメント組成物用添加剤と、ポリオエチレンオキシド及び/又は高分子凝集剤とから構成されるセメント組成物用添加剤セット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のセメント組成物用添加剤と、ポリオエチレンオキシド及び/又は高分子凝集剤とをセメント組成物に添加する工程を有するセメント硬化体の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2005187036A JP2007001844A (ja) | 2005-06-27 | 2005-06-27 | セメント組成物用添加剤 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209020A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | San Nopco Ltd | 水硬化性無機組成物用の流動性改良剤 |
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-
2005
- 2005-06-27 JP JP2005187036A patent/JP2007001844A/ja active Pending
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